反復性肩関節脱臼患者に対する高速域での肩関節等速性筋力測定の重要性について

理学 療 法 学 　 第32巻 第2号 　77

〜

82頁 〔20D5年｝

報 　

告

反

復性 肩

関

節脱

臼

患

者

に

対 す

る

_高

速域

で

の

肩

関

節 等速

性

筋

力 測

定

の

重 要 性

に

つ い

て

＊

古

川

裕

之

D

＃

大 久保吏司

2）

戎

健 吾

21

中 路 教

ee

　3）

　　　　

伊

藤

浩 充

5）

　　

イ

i

川

木

出

晃 弘

2

）

藤

田

健

司

4｝

齊

5）

要 旨

　 反 復性 肩

関

節 脱

F1

と

診 断

さ れ たスポ

ー

ツ選

壬

を 対

象

に

，

肩 関 節 に お け る 低 速 域 か ら 高 速 域 まで の等 速 性

筋 力 を 測 定

し，

高 速域

での

筋

力

測

定

の

有

用

性

を

検

討

し た

。

対 象

は

，

ス ポ

ー

ツ

疾 患 群

と

し

て

，

肩 関 節

の

術 前

スポ

ー

ツ選

于 13 名

，

健常

群 と して

．

肩 関 節

に

既 往

の

な

い

健 常 者

12

名

と

し

，

等 速 性 筋 力 測 定 装 置

〔

Biodex

Multi

−

_Joinr

　

System

_{） を}

_用

_い て

，

肩 関節 外 転

9

σ

．

肘

関

節

1

出

曲

9

〔｝

°

での

肩 関

_節

内

_外

旋

運

動

〔以 ド

2nd

内 外

旋

）

と

，

前 額 面

E

に

お け

る

肩 関 節 外 旋 位

，

肘

関

節 仲

展

位

での

肩 関

節

内 外 転

運

動

（以

ド

内

外 転

） をt

角 速 度

60

γscc

．

180Vscc

，

360

’

・

’

sec にて測

定

し た

、

，

結 果

，

スポ

ー

ツ

疾 思 群

の

2nd

内旋 筋 力

が

す

べ て の

角 速 度

で

有

意 に

低

下 してお り

．

その

内外 旋 筋 力

比 か ら

回旋 筋 群

の

機 能 低

下 が

推 測

さ れ た

。

ま

た，

内外

転

運

動

に おい て

，

60

“

，’sec

，

180

γsecで

は 筋 力 低

下 が

認

め ら れ な かっ た が

，360

∵ sec で は

外

転

お よ び

内転

筋力

の

両 者

に

有 意

な

低 下 が 認 め ら れ た

。

トル ク 値 を 体 重で 除 し た トルク

体

重 比におい て も

．

1807sec

では

外 転 筋 力

の み

筋 力低

下 が 認 め ら れ

，

360

°

，

’

sec で は

外 転

お よ び

内転 筋 力

の

筋 力 低 ドが 認

め ら

れ

た。

以

E

よ

t

）　

’

高 速 域

での

筋 力測

定

に よ

り

．

従 来

の

低

・

中 速 域

で の

測 定

では

健 常 者

とほ ぼ

同 等

の

筋 力 を発 揮

で

き

る

も

の の

中

に

も

，

高速 域

で は

筋 力 低

ドを

示 す者

が い る こ と_{が 示}

唆

さ れ た

。

キ

ー

ワ

ー

ド

　 肩

関

節

，

ス ポ

ー

ツ

，

高 速 域 筋 力 測 定

緒

言

　

一

般

に スポ

ー

ツ

動 作 時

の

肩 関 節

の

動 き

は

複 雑

で

あ り

，

そ

の

運 動 速 度 も様

々 で

あ

る

。

_野

球

の

投 球 動 作

時 を 例 に と れ ば

，

肩 関 節

の

角 速 度

は

6000’

，’scc

を

越

え

る 1〕 といわ れ て お

り

、

非常

に

速

い

速 度

が

求

め ら れ る

、

、

他

のスポ

ー

ツ に ＊

　

Tlle　IIllportallce

〔

丿「Fast　VelvciL_｝

，

　IsvkiT］etiu

　

Me；しsurorrlents 　 of

　 Sh（＞u［der　Mu3cles　for　TUBS 　Pnrients

U 神戸人 学 大 学1浣 医学 系 研 究 科

　 1〒6540142 兵 庫 県 神戸ll∫穿虹磨区友が ff

．

　7

−

IO

−

21

　 HirΩyuki　Furukawa

，

　RPT：Divi篤i〔m 【，f　Health　Sciences

，

　Gra［luate

　 Sc］mul 〔，I　NCedicl［le

．

　Kobe　U冂lvcrsity

2）神尸大学 病 院 　IJ ハ _{ビ リ テ}

ー

_ション部

　 Saωsh正Okubo

，

　RPT

，

　Ak 正hLm Kida

，

　RPT

，

　Kel

／

_goF

．

bisu

．

　RPT

．

　 Departtnent　QI　Rettabiliしauun

．

　Kobe　Univcrsity　HospitaL

3｝神厂大 学 　 整 形 外 科

　 Noriyoshi　Nakaji

，

　Ml〕：Ueparrmenr〔）f（＞rthopaedic 　Surgery

，

　Kobe

　 UliivcrsiLy

4〕新 須 磨 病 院 　 整形外 科

　 Ken〕i　Fu］けa

，

　M1）

．

［｝epartnment ロf　Orthepaedic

．

　Shi

［

且suH

］

a　Ilotipital

5〕神 戸 大 学 医学 部保 健学 科

　 Hir冂m ［tsL正Ito

、

　

RPT

，

　

Hitoshi

　

Ishikawu

、

　

MD 　Fucuttv

　

of

　

Heai［h

　Sciences

，

　School　 tlfMedicine

、

　KobeUIliversiLy ＃

　

E

．

rnail ：

furu

−

hLR，う

厂

oucan ＠le：o

．

eonet

．

ne

．

jp

　 し受 付目　2DO3年11月13日　受理 日　2005年1月LO 冂｝ おいて も

，

バ レ

ー

ボ

ー

ル で の ア タッ ク や

，

テニ ス の ス イ ン グ

な ど

，

比 較 的 速

い

運 動 速 度

が

要 求

さ れ るこ _{と は}

想

像 に

難 く

ない

。

す

な わ ち

．

速

い

速 度

を発 揮で き るこ と

，

お よ び その

_{速 度}

の

中

で

十 分 筋 力

を

発 揮

で

き

る こと が

，

スポ

ー

_ツ

_{活 動}

_{に とっ て重}

_{要 な}

_{こ とで}

_あ

_る 。

　

し か し

，

従 来

の

肩 関 節

の

筋 力 測 定

2

’

s］で は

，一

般 的

に

60

∵secか ら

180

フsccの

_角

速 度

で

行

わ れ るこ _とが

_多

_く

，

Wilk

ら91 に よ る と

，

こ れ らの速

度

は

低

速 域

・

中 速

域 と 分 類 さ れ る

t，

これ らの速

度

は

実 際

の スポ

ー

ツ

動 作

の

中

で

肩 関 節

に

要 求 され

る

最 大 速 度

と

大 き くか け離 れ

てい る

た

め

，

これ らの

角 速 度

での

筋 力 測 定

は

選 手

の

粗 大 筋 力 を測

る に は

適

して い ると_{思 わ れ る が}

，

_{実 際}の スポ

ー

ツパ フ ォ

ー

マ ン スを 反 映 し得 る か ど う か は 疑

問

の

残

る と こ ろであ る

。一

方

，

Wilk

ら9〕 の

分 類

で

機 能 的 速 度

と

分 類

さ れ る

300

▽sec 以 上の

角 速 度

で の

測 定

は

あ ま

り

報 告

されてい な い 3）ID：：11｝

、

特

に

．

肩

関

節

に

愁 訴

を

有

す る 選

手

での この

速 度域

での測

定

は あ ま り み ら れ ない

。

今

回 我々は

，

反 復

性 肩 関 節 脱

臼 を

有 す

る

選 手 （

以

下

スポ

ー

ツ

疾 患 群 ）

は

機

能 的 速 度

で の

筋 力 低 下

がみ ら れる の では

な

い

か

との

仮 説

78 理学 療 法 学 　 第

32

巻 第

2

号 の も と， スポ

ー

ツ

疾 患 群

に

対

し

，

従 来

か ら

行

わ れてい る

低

・

中 速 域 で の

筋 力

測

定

に

加 え

，

機 能 的 速 度

に

あ

たる

360

°

／sec で の

筋 力

を 測 定 し

，

若 干の

知

見 を

得

たの で

報 告

す

る

、

，

対 象

お

よ び 方 法

L

被 験 者

　

ス ポ

ー

ッ疾

患 群

は 反

復性 肩 関 節 脱 臼

と

診 断 さ

れ

．

今 回

手 術 的 加 療

を

受

け る た め に

受 診

した ス ポ

ー

ツ

選 手

13

名

（

男性

ll

名

，

女性

2 名

）

と し た

。

スポ

ー

ツ

活 動 歴

は

，

ラ グ ビ

ー5

名

，

ア メ リ カ ン フ ッ トボ

ー

ル

，

_{柔 道}

，

サッカ

ー，

バ スケッ トボ

ー

ル， バ レ

ー

_ボ

ー

_ル

_，

_{レ ス リング}

_{が 各}

₁

_名

_，

そ

の

他

が

2 名

であっ た

。

選 手

の

競技

レ ベ ル_は

，

そ

の

他

の

2

名 を 除 き 部 活 動

レベ ル で

，

週 に

5

日 か ら

7

日の活 動 を

行

っ てい

た

。

そ

の

他

の

2

名 も

，

特 定

の ス ポ

ー

ツは

行

っ て い ないが

，

週

1

日の ス

ポ

ー

ツ

活 動 を行

っ てい た

。

選 手

の

利 き手

は

，

右 利 き

11

名

，

左

利

き

2

名

で _， 傷

害

側は

右 肩

9

名

，

左 肩

4

名

で

あ

っ た。

そ

の

内

，

利

き

手

側 を

傷

害

した 選 手 が

9

名

，

非 利 き

手

側 を

傷 害

した

選 手

が

4

名

であっ た

。

傷 害 部 位

は 全

例

，

前 方 関 節

唇

の損

傷

で あっ た

。

ま

た

，

平

均 年 齢

，

平均 身 長

，

平 均 体

重

（

平 均

±

_{標 準}

偏 差

）

は そ れ ぞ れ

19．

6

±

4

．

2

歳

，

169

．

2

±

9

．

3cm

．

68

、

2

±

20

．

4

　

kg

で あ っ た

。

　

一

方

，

健常

群 と して

．

肩 関

節

に

整

形

外 科 的

，

神 経 学 的

疾 患

の_既

往

の ない

者

ユ

2

名

〔男 性

6

名

，

女 性

6

名

） を

対

象

と

し た

。

健 常 群

の ス

ポ

ー

ッ

活 動 歴

は

，

野 球

，

テニ _ス

，

バ ス ケッ トボ

ー

ルが

各

2

名

，

ラ グ ビ

ー，

サ

ッ カ

ー，

柔 道

，

ソ フ ト

ボ

ー

ル

，

陸

上

，

バ レエ が

各 1

名

で

あ

っ た

，

健常

群

のスポ

ー

ツ

1

舌動

はレク リエ

ー

シ ョ ン レベ ル で

，

す

べ て

右

利

きで

，

平 均 年 齢

，

平 均

身

長

，

平 均 体 重 （

平 均

±

_{標準 偏}

差 ）

は

そ れ ぞ

れ

22

．

8

±

4

．

2

歳

，

167

．

5

±

9．

9cm

，

62．

5

±

10．

8

　

kg

で

あ

っ た。

今 回 参 加

し た

す

べ ての

被 験 者

は

初

め ての

肩 関 節 筋 力 測 定

で

あ り

，

卜

分

な

説

明 を 行っ た 後

，

同

意

の

も と

で

す

べ _ての

測 定 を行

っ た。

ま

た

，

スポ

ー

ッ

疾

患

群

，

健 常

群

問

の

_年齢

，

_身

長

，

体 重

に

統 計 学 的 な有 意 差

は

な

か っ た。

2

，

装 置

　

筋 力

測

定

に は

等 速 性 筋 力 測 定 装 置 （

Biodex

　

Multi

−

Joint

　

System，

　

Biodex

　

Medical

　

Systems，

　

Inc，

　

Shirley

，

NY

）

を

使 用

し た

。

得

ら れ たデ

ー

タ

を

パ

ー

ソナル コ ンピ

ュ

ー

タ

ー

に 入

力

し

た 後

，

表 計 算

ソ フ ト

（

Nlic

：rosoft

Excel執 Micr

〔｝s〔｝

ft

　

Corporatlon

，

　

Redmond

，

　

USA

） を

用

いて統 計 処 理 を 行っ た

、

3．

測 定 手 順

　

測

定

肢

位

は

Wilk

ら9）の

方 法

に

準

じ

，

 

肩 関 節 外 転

go

°

，

肘

関

節

屈 曲

90°

での

肩 関 節 内 外 旋 運 動

（

以

下

2nd

内

図

1

　

2nd

内 外 旋 図2

　内外

転

外 旋 ）

〔

図

ユ

）

，

  前 額 面

上で の

肩 関 節 外

旋 位

，

肘 関 節 伸

展 位

で の

肩 関節 内 外 転 運動

（

以

ド内外 転

冫

（

図

2

）の

2

種

類 と した

。

2nd

内 外 旋

の

肢 位

とは

，

肩 関 節 外 転

oe

で の 内

外

旋 運 動 を

第

1

肢

位

と _して_{， 肩 関}

節 外 転

9

（γ で の

内外

旋 運 動

を

第

2

肢 位

と

定 義 す

る もので あ り

，

こ の

肢 位

で の

測 定

は

投 球 動 作

に

最

も

類

似 し て い るた め

，

多 くの研 究 者 に よ

り

用い ら れ てい るz

−

6J9）1 】〕。

ま た

Wilk

ら

91 は

，

こ の

肢 位

は 腱

板 筋 群

の

長

さ

一

緊 張

関

係

が

投 球 動 作 時

と

同 じ

であ る た めに最 適であ る と して こ の肢

位

での測

定 を推 奨

し

てい る。

　 各 運 動

と

も

に

，

角 速 度

60

°

〆sec

，

180

“

，

isec

，

360e

！_{sec で}

の 測

定 を

1

セ ッ _{ト と し た}。

各 角 速 度

で の

反 復 回 数

は

60

’

／sec で は

3

回，

180“

．

isec ，

360

ツsecで は

5

回 と

し

，

そ

の

_内

の

最

大 トル ク

を

_各

被験 者

の

筋 力 と

し た。

最 大 ト

ルク の

算 出

にはフ ィル タ

ー

を 用い て

，

目標 角 速 度の

70

％ 以

下

で の

す

べ て の

ト

ル クと

，

設 定 可 動

域

終

盤 での クッ ショ ン フ ィ ル タ

ー

作 動 後

に_{発 生}

す

る スパ イ クを

削 除

した

（

図

3

）

。

測

定

は すべ て健 側

も

し

く

は

非

利

き手側

か ら

行

い

，

新

反 復 性 肩 関節 脱 臼 患 者に対 する高速 域での肩関節 等 速 性 筋 力測定の重要性につ い て

79

言 三 ｝ 昂 」 ヱ 舶 _曵 クッションフィルタ

ー

作 動   詔 柵 05 角 連 度 曲 錦

．

）∵

：

讌

1

；

375

 

田 〉

、

_＼

　

＼

　 　＼ 　

・

冥

源

313

目標角 速度

の

70

％

継

1

≧ こ「

’

〈μ／

∵

／

危

川

、

丶

丶

　

　

’

250 詔 35 18　

．

…

ll

…

₁

…

髴

暴

i

…

鬱

欝

1

　　　 擾

霞

_頻

_鰭

_続

_屡

_．

卜

1

レタ 曲 　 　ROM 曲 こ 　 丶 ≦

、

』

　 ぶ

き

渚 　 澱

、

欝驪

1

・

．．

・

翼

灘

1

1

難

驪

　 黛

_．

》 　

・

〜

韓、

．

・

．

婁

．

ヤ

靠

　

、

　

．

　♪_；

｝

1銘

112

・ 餡

．

o 0 1

．

饋〕　 　 　 　 1

．

90　 　 　 　 2

、

00 　 　 　 　 2

．

10 　 　 　 取 時 間 （秒 ） 日

大

トル

ク

2

．

釦 宕 田

、

°

_｝

　 　 　 　図

3

　トルク

ー

角 度曲線 目

標角

速

度

の

70

％ 以 上 かつ

，

クッ ショ ン フ ィ ルタ

ー

作 動 前の最 大 トルクを 最 大トル ク と して

採

用し た

．

これに より

，

運 動 開始 時とクッ ショ ン フ ィ ル タ

ー

_{作 動 後に 起こる ト}ル クの値を カッ トする こ とがで きる

．

表1　トル ク値

607sec

180

γsec

360c

／

’_sec

2nd

外旋

2nd

内 旋 外 転 内転 健 常 群 スポ

ー

ツ疾 患 群 健 常 群 スポ

ー

ツ疾 患 群

健常

群 スポ

ー

ツ疾 患 群

28

．

6

±　

ll

．

2

25

．

7± 9

．

2

24

．

9

± IO

．

7 21

．

8± 7

．

9

13

．

6士 ユ2

．

O ll

，

9

±

8

．

4

猯

S4

コ

・

ll

：

：

llli3

「

・

ll

齢

’

コ

・ 48

．

7± 22

．

0 4Z

．

6土　ll

．

6 健 常 群 　 　 　

57

．

0

±

25

．

4

スポ

ー

ツ疾 患 群 　47

．

6± 16

．

0 38

．

3± ユ8

．

4 32

．

4± ユ2

．

1 48

．

8± 21

．

2 43

．

3±　13

．

6 18

．

₆

± 16

，

4

−

　 　 　 ＊

7

．

4±　12

．

1

一

31

．

5± 21

．

2

−

19

．

6± 13

．

0」 ＊ （

Nm

｝＊：p＜

O

．

05

，

しい

_角

_{速 度}

に

慣

れ る た め に

そ

れ

ぞ

れの

角 速 度

の

測 定前

に

3

回

か ら

5

回

の

練 習

を

行

っ た

後

に

測 定 を行

っ た。

休 息 時

間 は

Cahalan

ら1〔，｝の

方 法 を 参 考

に， そ れ ぞ れの

角

速 度

測 定 間

が お よ そ

20

秒

に な る よ

う

に インタ

ー

バ ルをユ

5

秒

間

，

運 動

問

に お よ そ

2

分 間

の

休 息

を とっ た。

測 定 す

る

運

動

の

順

はランダムと

し

，

測 定

に よ る

疲 労

の

影 響

が デ

ー

タ に

反 映 し な

い よ

う配 慮 し

た

。

な お

，

測 定 時

に

痛

み が

生

じ る可

能 性

がある こ と_，

痛

みが 発 生 し た

場

合 は 測

定

遂

行

可

能

な

範

囲 で 測

定

を

行

な

う

こ と を

説

明 し

同

意 を

得

た

。

強

い

痛

み （

Numerical

　

Rating

　

Scale

で

5

以 上

）

や

不 安 定 感

を 感 じ た 被 験

者

につ い て は

今

回の

分 析

か ら

除 外

した。

4．

デ

ー

タ

解 析

　

デ

ー

タ解 析 に は

，

各

測 定の最 大 トル クを体 重で除 し た

値

〔

以 下 トル ク

体

重 比 ：

Nm

／

kg

）

と

，

2nd

外 旋

に

お け

る

最

大 トル クを

2nd

内 旋

に お

け

る

最 大

トル クで除 した

値

（

以

ド内外 旋 筋 力

比

）

を

用

いた。

　

そ れ ぞ れ

の

角 速 度

に

お け

る

2

群 間

の トル ク

体

重

比の

差

，

お よ

び 内外 旋 筋 力 比

につ い て

分 析 を行

っ た

。

各 角 速

度

に お け る

2

群 問

の差の

_検定

に は

Mann

−

Whitney

†

寅定

を 用い

，

_検定

の

有 意水 準

は

5

％

（

p

〈

0

．

05

）

と

し

た。

結

果

　

スポ

ー

ツ

疾 患 群

の

患

側 と

健 常

群の

利 き手 側

に お

け

る ト ル ク

値

お よ び トル ク

体

重 比 を

表

に

示 す （

表

1

，

表

2

）。

1

．

2nd

内 外 旋 運 動

　

211d

外 旋

運

動

に おい て

，

健 常 群の トル ク 値 お よ び トル ク

体 重

比と も に

角 速

度の

_増

加 に

伴

い

_値

の

_減

少 が み ら れ た

。

同

様

にスポ

ー

ツ疾 患 群 に おい て

も角 速 度

の

増 加

に

伴

い

_値

が

減

少 し た

。

2nd

外 旋 運 動

で は

，

い

ず

れの

速 度

にお い て

も健 常 群

が

大 き

い

傾 向

が

あ

る

も

の の_， 両

群

問に

有 意

な差

は

認

め られ

な

かっ たu

　2nd

内旋

運 動におい て も

，

健 常 群

，

スポ

ー

ツ疾 患 群 と も に

角

速

度

の

増 加

に

伴

い トル ク

値 お

よ び

ト

ル ク

体 重 比

の

減 少

が み られ た。

2nd

内旋 運 動

に

お

い ては

す

べ て の

角 速

80

理 学 療法学　 第

32

巻 第

2

号

表

2

　

トルク体 重 比

6e

’

，

’

scc

・

18

〔）▽sec

2nd

外 旋 2nd 内旋 外

転

内転 健 常 群 スポ

ー

ツ疾 患 群 健 常 群 スポ

ー

ツ疾 患群 健 常 群 スポ

ー

ツ_{疾 患 群} 健 常 群 スポ

ー

ツ疾 患 群

O

．

・

15

±

0

．

16

0

．

3S± O

．

12 （」

．

39

⊥（」

．

15

0

．

32 ±G

．

10 　

36

α！sec

O

、

2

（」土

0

．

17

0

．

17± 0

．

12

1

：

：

lll

：

ll

コ

・

1

：

：

圏

：

ll

・

：

：

欄

：

11

」

・ D

．

77± O

．

zs

D

．

64

±

O

．

12

D

．

90

士

0

．

35

D

．

73± D26 O

．

60 士O

、

Lt5

−

　 　 　 ＊

O

，

47 ±0

．

ID

−

0

．

77

±

O

．

29

＿

O

、

65 ±O

．

2D

：

灘 ：

：

1

：

コ

・

：

：

糊

：

：

1

］

・ 〔

Nm

／

kg

）

＊

：P〈0

．

05

．

表

3

　

内 外 旋 筋 丿J比

60

∵scc ユ

80

∵sec

360

匸

／sec 健 常群 スポ

ー

ツ疾 患 群

1

瀦

：

it

コ

・

匙 ：

：

il

」

・

監

1

：

：

1

コ

・ 〔

ER

　

Nm

、

’

IR



Nm

）

＊

：p＜

O

．

05

，

度

に おいて

，

統 計 学 的 に

イ

f

意

な

差

が み ら れ

た

。

　

また

，

内

外

旋 筋 力 比 は

，

健 常

群

が

60

’

r

’

sec

，

180

°

／

”_sec

，

3607sec

の

順

で

，

0

，

77

±

0

．

⊥

4

，

0

．

71

±

0

．

16

．

0

．

53

±

0

．

09

で あ るの に

対

し

．

ス

ポ

ー

ツ

疾 患 群

は

順

に

LO3

±

0

．

14

，

LO3

±

O

．

14

，

1

．

02

± ｛〕

．

21

で

あ

っ

た

（

表

3

＞

。

2．

内 外 転 運 動

　

外 転 運 動 で は

，

健

常 群

の トル ク

値

および

ト

ル ク

体

重 比 と

も

に

角 速 度

の

増 加

に

伴

い

_値

の

減 少

がみ られた。

同様

に ス

ポ

ー

ツ

疾 患 群

におい て

も角 速 度

の

_増

_加

に

伴

い

値

が

減 少

し た

。

これ ら

2

群 問

に おい て

．

トル ク

値

では

360

°

，

”_{sec に} お い て

．

トル ク

体

重

比 に おい て は

180

°

／sec お よ び

360

∵sec に おいて

統

計

学

的

な

有 意 差

が み ら

れ

た、

　 内 転 運 動

につ い て も

，

健 常

群

、

スポ

ー

ツ疾 患 群とも に

角

速 度

の

増 加

に

伴

い

ト

ル ク

値 お

よ び トル ク

体

重比の

_減

少 が み ら れ た

．

2

群

陶の

差

につ いて は

，

ト

ル ク

値

．

トルク

体

重 比 と もに

360U

．

isec

にの み 統 計 学 的 な 有 意 差が み ら れ た。

考

察

1

，

高 速 域 での測

定

につ い て

　

通

常

，

肩 関節

の筋

力

測

定

に おい て は

，

等 尺 性 運 動

に

お

け る

筋 力

と

．

等

速

性

運 動にお け る 筋 力 が 測

定

さ れ る が

，

我々は

，

後 者

が

実 際

のパ フ ォ

ー

マ ン スの

中

で の

_{筋 力}

を 測

定

す るの に よ

り適

し てい る と

考 え

，

も

っ ぱ らスポ

ー

ッ

選

手の筋 力 測 定には

等

速

性

運

動 を

川いて

き

た。 し か し

，

屑

関 節

の

等 速 性 運 動

に お け る

筋 力

に 関

す

る

先 行 研 究

で は

6QF

／sec か ら

18

〔

r

／sec の

角

速 度で

行

わ れ るこ

と

が

多 く

2

−

s｝

_，

これら の

角 速 度

は

実 際

の スポ

ー

ツ動 作の 中 で 要 求 さ れ る

最

大

速 度 と

は

大 き く

か

け 離 れ

てい る_。

_そ

こ で

，

今 回我

々 は

，

従 来

の

607sec

や

190

「

’

！se（

・

で の

_{筋 力}

測

定

に

加 え

．

360ef

’

sec で の

筋 力 測 定

を

行

っ た。

高速

での

肩 関節 筋

力

測

定

につ い て

Wilk

ら91

，

は

，

等 速 性 筋 力 測 定

に

用

い る

角

速

度

をslow 　velocity （］

5

’

，

，

’

sec

〜60’

．

”_scc

_）

_と

intermediate

vetocitv 〔

6

（）

“

，

，

’

seC

〜

ユ

807sec

＞ と

fast

　velocitv 　lll80 ∵sec

〜

₃₀₀

”

_，

’

_sec

・

_{） と}

_fullctiollat

　vetc〕eitv 〔

30

ぴ／sec

〜

450

“

f

’

scc）

の

’

i

つ _に

_{分 類}

_し

，

スポ

ー

ツ

選 手

のパ フ ォ

ー

マ ンス

を評 価

す る に は

functional

　velocity での

筋 力 測 定 を 勧

め てい る。

健 常

スポ

ー

ツ

選 手

を

対 象

に こ の速 度 域で筋 力 測 定 を

行

っ

た 報 告

に よる と

．

Newsharn

ら ID は

，

健 常

大

学

生

投 手

16

名

に

対 し角 速 度

1807

，

’_sec

，

300

_{∵ sec}

，

45

_（）

“

，

・

’

_{sec に}

お け る 肩 関 節の内 外 旋 筋 力 を 測 定 し

，

利 き

手

側 に お ける

外 旋

ピ

ー

ク トル ク はユ

80

ツ scc

，

300e

／ ’ sec

，450

ツ sec の 順 で

35

．

〔｝±

6

．

85

，

30

．

4

土

5

．

80

．

26

．

3

±

4

．

71

_〔

ft

−

11

〕）であ り

，

内

旋

ピ

ー

ク トル ク は

51

．

7

±

8

．

〔｝

4

．

47

．

6

士

8

、

49

，

39

，

8

±

7

．

97

（

fl−lb

｝ で あっ た と 述べ てい る

。450“

．

r

’

sec

・

での

測 定

が

，

ユ

80

ヲ sec

，

300ei

’

scc に比べ よ り 投 球 動 作に類 似 して い る

点

、

お よび

被

験

者

の ほ ぼ全

員

が

4507sec

の 角 速 度 を

発揮

で

き

た

点

か ら

，

450

“

，

’_{secで の}

筋 力 測 定

は

妥 当

で

あ

る と報 告 し ている

。

しか し

，

スポ

ー

ツ

傷 害 患 者 を 対 象

に こ の速

度

域 で

行

っ た

筋 力

測

定

び）

報 告

は

我

々が

渉 猟

し

得

た

範

囲

で は

存 在

し ない

。

2

．

内外 旋 筋 力 比

につ いて

　 高速

域 での 運

動

に おい て

筋 力 を ト分

に

発 揮 さ

せ る に は

，

その運 動の支 点 と な る 肩 関 節 が 安 定 してい る こ とが

重 要

と

な

る

一

肩 関節

の

_{安 定 性}

に は 回 旋

筋

群の機 能 が 重 要 で

あ

る こ と は

周 知

の と お

り

であ り

，一

般 に

，

回 旋 筋 群の

機 能

的

指 標

とし て

内外 旋 筋 力

比が広

く

川い ら れて き た

。

　

Alderink

　_and 　

Ku

〔：

kZ

〕 は

高 校

生 と

大学

生の

年 齢

にあ た

反 復性肩 関節 脱 臼患 者に対 する高 速 域での肩 関節 等 速性 筋

YJ

測 定の重 要 性につ い て

Sl

る 健 常 人 を 対

象

に

，

角

速 度

90

∵sec と

120

“

，

’_sec ／での

内

外

旋 筋 力 比

を

測 定

し

．

そ

れ

ぞ

れ

0

．

66

，

0

．

68

で

あ

っ た と

帳 告

し

て い る

。

また

，

Wilk

ら

’

11 は

，

プロ

野 球

の

投 手 を対 象

に

角

速 度

180

  sec と

300

∵sec での

内

外

旋 筋 力

比 を 測

定

し

．

順 に

0

．

65

と

0

．

61

で あっ た と

報 告

して い _る

。



・

_方

，

肩 関 節 疾 患 を 有 す

る

患 者

の

内 外 旋 筋 力

亅

’

ヒ

の

報 告

で は

，

Lcroux

ら7］が

，

イン ピン ジ メン ト

症 候 群

の

患 者

で は_，

内

外

旋 筋 力

比 が

1

に

近

づ く と

報 告

し ている

，

この

内 外 旋

筋

ノ

J

比の

破 綻

は

内旋筋

群の

筋

力

低

ドに

起 因

し

，

回旋 筋

群 の

機 能 低 ド

に よ り

，

運 動 中

の

肩 関 節

の

安 定 性 が 低 トす

る こ

と

で インビン

ジ

メ ン トが

生

じ る

と述

べてい る

。

木 研 究

に おい て

，

健

常

祥の 内

外

旋 筋 力 比 は

60

ツ sec

，

180

’

，

’_sec

，

：

36

〔戸 sec の

_順

で

，

O

．

77

，

0

．

71

，

｛〕

．

53

で あ り

，

fi

〔）

’

，

’_sec

，

180

∵ sec の

値

は

先 行研 究

2ti）の

値

とほ ぼ

一

致 し

た。

さ

ら に

，

この

内

外 旋 筋 力 比は角 速 度 が

3607sec

に なっ て も イ ンピ ン ジ メン ト症 候 群 患

各

の内

外

旋 筋 力 比の よ う に

1

に

近

づか ないこ と が

確 認

さ れ た

，一

一

方

．

スポ

ー

ツ

疾 患 群

に お い て は

60

γ sec

，

180r

，

’_sec

，

36

_（）

”

，

fse _{（：の 川}

_頁

_で

t1

．

03

，

1

．

03，

1

．

02

で あ IO　

，

_{低 速 か ら 高 速}のすべ ての

角

速 度 で 内

外 旋 筋 力

比 が

1

を 超 えている ことが

明

らか になっ た

。

　 今

回 の耐

究

におい て

．

スポ

ー

ツ疾 患 群の

内 外 旋 筋 力

比 が ユ

を超 え

たこ

と

は

，

Leruux

ら71 の

報 告

同

様 内 旋 筋 力

の

低

ドに

起

閃 す る もの であっ た

。

内 旋 筋 力

が

低

ドす る と

，

E

腕 骨 頭

を

関 節 窩

に

引 き

つ

_け

る

力

が

弱 ま

る12 ）と

報 告 さ

れ

て い る こ と

か ら も

，

こ

れ

はスポ

ー

ツ

疾 患 群 が 上 腕 骨 頭

を 関

節

窩 上 に 保

持

す る

能 力

が

低

ドしているこ と を 示 す も の と

考

え ら れ た。 以

L

よ

り

，

内 外 旋 筋 力

比 を

見

る

限 り

で は

，

スポ

ー

ツ

疾 患 群

の

回 旋 筋 群

の

機 能

が

低 下 し

てい る こ と が

考 え

ら れ た

。

3

，

内

外転

運

動

につ い て

　 内 外 転 運 動

と

も

に

6

〔｝

”

lsec

で は

．

回

旋 筋 群

の

機 能

が

低

下 し てい る に

も関 わ らず

，

両 群 間

に

有 意 差

が み ら れ な か っ たこ

と

か ら

考

え

て

．

低 速

での 運

動

は 回

旋筋

群

の

機能

の

影 響

が 比

較

的 少 な

く

．

　

・

般に outer

−

Inuscle と

呼

ば れて い る

筋

によ

り運 動

が

行

わ れてい る こと

が 考 え

ら

れ

た、

　

・

方

，

低 速

で の

筋 力

に

差 が な

いに

もか か

わ

らず

．

内 外転 運

動での

360°

／sec _など_， 運 動 速 度の ヒ昇 に よ り 有 意 差 が み ら れ た

事

につ い て

，

山 田 ら 1／S】は， 腱

板

訓

練

に よ り腱

板

筋 群の

活

動 性 が 高 ま り

，

肩 関 節

の運

動

支 点が

安 定

する こ とで

，

F

角 筋

の

収

縮

効 率

が

良 く

な り

，

外 転 筋 力

が上

爿

・

す

る と

述

べてい る

．

、

こ の こ

と

か ら

も

，

高 速

運

動

に よっ て

生

じ た

上 腕 骨

頭の ズレの

カ を

回

旋 筋 群

が

ト分

に

制 御

す るこ と が で き ず

，

運 動の 支 点 が

1．

分でないた め に

，

動 作 筋で あ るouter

−

musde の

発 揮 効 率

が

低 ド

し

，

筋 力 低

F

と

な

っ た

も

の と

考

えられる

。

つ

_ま

り

，

_{高 速 運 動}

で は

，

回

旋 筋

群の

機 能 低

トの

影 響

が よ

り顕 著

に

現

れ る ことが

考 え

ら れ

た

。

高 速 動 作 時

に

肩 関節

の

安 定性

が

低

下

す

る

と

い

う

こ

と

は

，

す な わ ち 選

手

の パ フ ォ

ー

マ ン ス低 ドの

一

因 に な り え る。

　

スポ

ー

ツ選

壬

の パ フ

t

一

マ ン ス

_向

上 に

向

け て トレ

ー

ニ ン グ

方法

の

計 画

や

，

傷 害

か ら

復 帰

す る

際

の リハ ビリテ

ー

シ ョ ン の

経 過 を評 仙 す

る

際

に

，

筋 力 測 定

は

欠

か せ

な

い

も

ので

あ

る

。

我

々 の

今

回の研

究

に おい て_， スポ

ー

ツ

疾 患 群

の

健

側 と

，

健 常 群

の

非

利 き

手

側 に お い て

，

角 速 度

61

〕

7sec

で の

筋 力

に

有 意

な 差 が み ら れ な かっ た

。

これ は

，

健 常 者

に

お け

る

肩 関節 筋 力

に

左 右 差 が な

い と

鰕 告 され

て い る2

−

G）11） こ

と

か ら

も

，

両 群

が

有 す

る

粗 大 筋 力

に

差

が な かっ たこ と を

示

す もの と

考

え ら れ る

t，

し か し

．

スポ

ー

ツ

疾 患 群

の

_{患 側}

と

．

健 常 群

の

_{利 き チ側}

にお

け

る

高 速 域

で の

筋 力

につ いて

，

ス

ポ

ー

ッ

疾 患 群

で

は健 常 者

との

あ

い だ に 有 意 な 差 を 認めた

。

筋 力 と 運 動 速 度の 関 係 は トル ク曲

線

に

従

う た め

，

運

動

速 度の

増 加

に

伴

い トルク は

低

下 す る が

，

スポ

ー

ッ

疾 患 群

では

速 度

の

増 加

に

伴 う

トル クの

低 下

が

健 常

群よ り も 大 き かっ た

。

これは

，

ス ポ

ー

ツ疾

患 群

に

360“

．

・

’

scc の

角

速 度 を 発

揮

で き ない

_者

がいた た め と

考

え ら れ る

，

と

く

に

，

外 転

運

動

に お い て こ の

傾 向

が顕

著

に見 ら れ鵡 こ の原 因の

…

つ _とし て

，

回

旋 筋 群

の

機 能 低

下に よ る

肩

関

節

の

安 定 性

の

低

ドが

考 え

ら れ る

。

　

以

E

よ り

，

ス ポ

ー

ツ傷 害 を

有

す る 選

手

の 中には

，

従 来

行

わ れて

き

た

角 速 度

で の

筋 力 測 定

では

健 常 者

と ほ ぼ

同 等

の

筋

JJ

を発 揮

で

き

る に

も

か か

わ らず

，

高速 域

で は

，

筋 力

の低 ドを 示 す ものがいるこ と が 示 唆 さ れ た

。

し た がっ て

．

スポ

ー

ツ

選 手

の

肩 関節 機 能 を 筋 力

の

観 点

か ら

評 価 す

る

際

には

，

高 速 域

で の

測 定 も行 う必 要 が あ

ると

考 え ら

れ た。

　 今

回の研

究

に よ り

．

肩

関

節

に

愁 訴 を有 す

る

術 前 患 者

に おい て

，

高 速

域で の

筋 力 低 ド

が

認

め ら れ た

。

こ の

筋 力低

ド

が

，

術 後 患 者

において

も認

め ら れ るのか

，

ま

た

，

高 速

域

で の

筋 力 低

下 が

認

め ら れた

場 合

i

い つ

_頃

_回

_{復 す}

る の か

今 後

の課 題

と

し たいt

／

参考

文 献

DDillman 　

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<Abstract>

The

Importance

of

Fast

Velocity

Isokinetic

Measurements

of

Shoulder

Muscles

for

TUBS

Patients

Hiroyuki

FURUKAWA,

RPT

Division

of

Hbalth

Sciences,

Graduate

School

of

Mledicine,

Kbbe

University

Satoshi

OKUBO,

RPT,

Akihiro

KIDA,

RPT,

Kengo

EBISU,

RPT

Department

ofRehabilitation,

Kbbe

U}tiversi4),

Hbspitat

Noriyoshi

NAKAJL

MD

Departrnent

of

Orthopaedic

SurgeTl,,

Kbbe

Uhiversity

Kenji

FUJITA.

MD

Department

of

Orthopaedic.

Shinsuma

Hospital

Hiromitsu

ITO,

RPT,

HiLoshi

ISIIIKAWA,

MD

haculty

_of

Hlealth

Sciences,

School

ofMbdicine,

Kbbe

Universit,}r

The

purpose

of

this

study was to exarnine the

isokinetic

muscular strength of thc shoulder

muscles

during

different

velocity movements

from

slow to

fast

and to

investigate

the effect of velocity of movement on the musc]e strength of

TU/BS

_patients.

Thirteen

sports

injured

_patients

and

12

healthy

volunteers were eva]uated

by

use of a

Biodex

isokinetic

dyiiamometer.

Isokinetic

measurements were

_pcrformed

at

60,

180

and

360

deg!sec

in

two

planes:

{1)

intemat

rotation,' external rotation

in

90

degrees

of shoulder abduction and

90

degrees

of elbow

flexien

{2nd

IRr'ER},

and

(2)

abductien und adduction

in

coronal

_planc.

2nd

IR

strength values of sports

injured

_patients

were

lower

than

those

of

healthy

volunteers at alivelocities.

The

strength ratios

between

external rotation and

internal

rotation were not

in

normal range

in

the

_paticnts

_group,

These

results suggest

a

dysfunctien

Df

the

rotator musc]es

in

the patients group,

Furthermore,

abductor strength values

of

patients

at

180

and

360

deg,'sec

were significantly

lower,

and the adductor strength value of patients at

360

dcglsec

was also

lower

than

that

of

healthy

subjects.

Our

results showed that some of the

injured

sport

players

had

insufficient

muscular strength

in

abduction and udduction

in

the