C A N CE R 17 (2008), p. 35-36
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五
uis先生,研究室にで (1974年)本学会名誉会員のオランダ国立自然史博物館 ( ライデン博物館) 名誉館員 LipkeB. Holthuis教 授は ,2008年3月7日にライデンで逝去された 。 先生は,甲殻類研究史上,最も生産的で人格的に も多くの人に敬愛される偉大な研究者であった 。 初代会長酒井恒先生をはじめ多くの日本の研究者 たちと親交があり,たびたび来日された 。世界中 の甲殻類研究者が先生の死を惜しみ,葬儀にはロ ンドン,シンガポール,イスラエルなどの研究者 たちも参列し,先生との別れを惜しんだ。 先生は1921年ジャワ島で生まれ,7歳のときオ ランダへ家族とともに帰国された 。その後ライデ ン大学に進み生物学を専攻され, 1940年に学士号 を取得された 。1941年から国立自然史博物館での 研究に従事され, 1986年5月に退官されたが,退 官後も引き続き,名誉館員として20年以上の長き にわたり,博物館での研究を日課とされ,甲殻類 に関する論文のほか自然史,命名規約,甲殻類学 史など600編を超える論文,著書,総説などを公 表された。先生は,記憶力も素晴らしかったが, 努力家でもあった。結婚 もせず, 甲殻類研究一筋 の人生を送られた 。先生のご履歴や人となりにつ いては ,山口隆男博士の記事にくわしいので,そ ちらを参照していただきたい。 先 生 の 処 女 論 文 は Snellius探 検 の 口 脚 類 (T emminckia, 6: 241-294, 1941 ) で あ る 。 先 生
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を悼む
馬 場 敬 次
のご経歴から判断するとライデン大学での研究 結果であろうと思われる 。 また,先生の学位論 文は, Snellius探 検 に よ る 採 集 品Stenopodidae, N ephropsidae, Scyllaridae & Palinulidae に つ いて の 分 類 学 的 研 究 (1946) である 。 先 生 は 引
き続いて ,等脚類, タナイス類,口脚類,十脚
類, 化石甲殻類,命名規約などの論文のほか,
モノグラフなど,精力的な研究活動を展開され た。大作のいくつかを挙げると次のようなもの が あ る 。Siboga
&
Snellius探 検 の Hippolytidae & 悶1卯chocinetidae (1947)お よ びPalaemoninae(1950), Natantia, Macrura Reptantia,
A n
omura en Stomatopoda - Fauna van Nederland (1950), Euryrhynchinae & Pontoniinae of the A mericas (1951), T he caridean Crustacea of tropical W est Africa (1951), T he Crustacea Decapoda Macrura of Chile (1951), Palaemoninae of the A mericas (1952), Siboga & Snellius探 検 の Pontoniinae (1952), Crustacea D ecapoda of Suriname (1959), T he lobsters of Nephropidea of the Atlantic (1974), F A O species catalogue - Shrimps and prawns of the world (1980), W est African brachyuran crabs (1981),A revision of the family Scyllaridae (1985)など。酒井恒先生との共著- Ph. F Von Siebold
and Fauna ]aponica (1970) もある 。官le recent genera of caridean and stenopodidean shrimps,
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with keys for their determination (1955) は, もっ ともよく利用されたコエピ類とオトヒメエピ類 分類のバイブ ルであ る。 これは, 1993年に大幅 増補され改訂版として再販された。先生が退官 されたときには,およそ430編の著作があった 。 退 官 後 も 先 生 の 著 作 活 動 は 衰 えることなく, 書評 などを含めると約180編が追 加 された 。 そ
の 中 に は ,Marine lobsters of the world (1991), Indopacific scyllarine lobsters (2002)な ど の モ ノ
グラフもある 。R. M. Manningとの共著のモノグ
ラフDorippinae from the Indo-West Pacific (1990) はResearches on Crustacea, Special No. 3 として 我が学会から発行されたもので,当時の会員 には 無料配布されている 。命名規約に関する数多く の先生の 論文で は,先生の 書誌学 についての造 詣の深さを 笑感できる 。先生の 全著作リストは Crustaceanaに登載される ことにな っている 。 先生のご葬儀に 参列した甲殻類研究者たちは, 先生の意志を 受け継ぎ甲殻類の研究に精進するこ とを 誓っ たそう である 。先生の研究論文は今後の 研究に不可欠の文献として末永く生きていくこと であろう 。我々は,ここに先生の残された輝かし いご業績に敬意を表し,改めて先生のご逝去 を悼 み, ご冥福をお祈りしたい。 (日本甲殻類学会会長 ・熊本大学名誉教授)