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家庭の中で最も多くの電力を消費するのが電気冷蔵庫 (14.2%) で 家庭全体の電力消費量の約 7 分の 1 を占めています 続いて照明 (13.4%) テレビ (8.9%) エアコン (7.4%) といった順番になっており この 5 種類を合わせると全体の約 44% になります ( 図 ) この中

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Academic year: 2021

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5章では、家庭の省エネについてとりあげます。 1~10までは、家庭でのエネルギー消費量やCO2排出量について、その消費量 や排出量の用途別内訳、世帯数や電化機器の導入の歴史など多様な視点から 取り上げています。13~18と22、24、25では家庭で行える具体的な温暖化対策の 取り組みとして、省エネ電球やごみの削減、環境家計簿などを取り上げていま す。また、自動販売機やオール電化、家電のエコポイント制度など、温暖化対策 として議論となっている事柄についても取り上げています。

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家庭の中で最も多くの電力を消費するのが電気冷蔵庫(14.2%)で、家庭全体の電力消費量 の約7分の1を占めています。続いて照明(13.4%)、テレビ(8.9%)、エアコン(7.4%)、といった順 番になっており、この5種類を合わせると全体の約44%になります(図)。 この中でエアコンとテレビについては、保有台数の増加も重なって、電力消費量が大きくなっ ています。逆に冷蔵庫は省エネ化が進んでいるために近年は減少傾向となっています。 現在、家電製品の種類は多様化しており、「その他」にまとめられているパソコンやファックス、 オーディオ機器などの家電製品の電力消費量が大きく増加しています。 ただ家庭によって電化機器の電力消費全体に占める割合は大きく異なっており、一人暮らし の家庭では冷蔵庫が全体の割合の半分近くを占めるといった調査結果もあります。

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平均的な家庭からの二酸化炭素(CO2)の排出量は、毎年5トン近くになっています。家庭ごみ の排出重量が世帯当たり年間700kg程度ですので、このごみ重量の約7倍もの重さのCO2を大 気中へ排出していることになります。 家庭から排出されるCO2としては、直接使っているエネルギーによるもの以外にも、ごみや水 道に関わるものもあります。ごみは日本では焼却処理されており、燃やされる段階でCO2を排出 します。また、水道もポンプを使って送水をしたり、下水処理場で水処理を行う段階で多くの電 気を消費しています。これらについても生活スタイルによって削減は可能だと言えます。 図のエネルギー・発生源別にみると、電気が43.4%と最も多く占め、続いてガソリン(26.3%)、 都市ガス・LPガス(13.6%)、灯油(10.3%)の順になっています。電気は、家庭内で使うときには CO2を出しませんが、発電所で多くのCO2を出しています。 また、ごみが3.5%、水道が2.0%と合わせて5.5%程度の割合となっています。ごみはごみ問 題として、水は水問題としてそれぞれ別々に考えられがちですが、いずれも地球温暖化問題と もつながっているという考え方が大切です。

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調理やお風呂など、これまでエネルギー源としてガスを使ってきたものを、すべて電気でまか ない、電気だけで暮らしができるようにすることをオール電化といいます。たとえば電気温水器 やエコキュート、IHクッキングヒーターなどの器具を、ガス器具の代わりに設置します。 オール電化では、夜の電気代が約3分の1になる契約ができます。このため電気代は安くなり ますが、電力使用量が減らせるわけではありません。図はお風呂の水を沸かす際の二酸化炭 素(CO2)排出量を都市ガスと、エコキュート及び電気温水器で比較したものです*1。電気温水 器は電気をそのまま熱として使うため、ガスに比べてCO2排出量が非常に大きくなります。 一方エアコンと同様に空気の熱を利用してお湯を沸かすため(5-21参照)、直接電気で沸か す場合よりも効率が3~4倍程度いいと言われているエコキュートでも火力平均で見ると都市ガ スよりもCO2排出量が大きくなっています。その理由として、エコキュートは常に給湯器のお湯を 保温するため保温ロスなどがあり、実際に使用する際はカタログ通りの性能がでないことが指摘 されています。 またオール電化の給湯器は、貯めたお湯の保温に多くのエネルギーがいるため、例えば夏場 にシャワーで済ませるといった省エネ行動の効果が表れにくくなります。また夜間の電力料金が 安く設定されていることから、夜11時以降になってから洗濯や掃除などの家事をするといった家 庭もあり、夜型の生活スタイルの傾向になるといった影響も出てきています。夜間に電力需要が 減っても調整のために原発は止めることができません。オール電化で夜間電力の消費が促され てきたのは、原発推進の意味もありました。しかし福島原発事故以降、原発に依存しないエネ ルギー政策が求められている中、この点においてもオール電化の見直しが必要だと考えられま す。 *1 エコキュートの、直接電気で得られるエネルギーの何倍の熱効率を持つかを示す熱効率値(COP)について は、広島大学が実際の使用状況を想定して調査した値COP2.13を使用しています。 *2 「全電源平均」は火力発電所からの総CO2排出量を、原子力や火力、水力など全ての発電所の総発電量で 割った値を用いています。これに対して「火力平均」は火力発電所の総発電量だけで割っているため、「全電 源平均」よりも大きな値(排出量)となって表れます。

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エアコンや冷蔵庫、テレビなどのカタログをみると、年間の電気代や省エネ性能などが表示さ れています。同じような機種でも電気代が2倍近くも違う場合があります。購入するときに省エネ 型製品を選ぶことができれば、手間をかけずに省エネができますし、光熱費が安くなるため、購 入価格は多少高くても長い目で見れば得になる場合もあります。 例えば電気代が2倍かかる性能の悪い機種を購入してしまった場合、性能のいい機種と同じ だけ省エネをしようすると、使用頻度を半分にしなければなりません。それはかなりの努力がい ります。つまり最初に性能のいい機種を選べば、同じように使っても、省エネをしていることにな るのです。 白熱電球を電球型の蛍光灯に付け替える方法も効果的です。これにより、どんな場所であっ ても、電力消費量を4分の1程度にすることができます(5-14参照)。 省エネといえば、こまめに電気を消すことがまず頭に浮かびます。確かにどんな場合でも、つ けっ放しより、こまめにつけたり消したりする方が省エネになるのですが、より大きな省エネ効果 を楽して生み出すためには、まずは電気機器購入の時点で、省エネを考えるべきです。購入の 際は是非「省エネ型」の機器を選んでいただきたいです。 図は統一省エネラベルといい、どの家電製品が省エネであるのかを比較できるように国が定 めているものです。エアコン、冷蔵庫、照明器具、テレビ、電気便座など主な機器に貼られてい ます。星が5つのものが最もよく、星の数が少ないほど性能が低くなっています。1年間の電気代 の目安も表示されていますので、参考にしてみてください。

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節電は、停電を避けるために、電力消費が最も多くなる「ピーク」電力を減らすこととしてとらえ られがちですが、本来は温暖化防止などの観点から、ピーク時だけでなく普段からの継続的な 取り組みが求められています。 家庭で効果的に節電をしようとした場合まずは、どの機器が多くの電気を使っているのかを知 ることが大切です。年間を通じて家庭で最も多くの電気を使っているのは冷蔵庫で、照明器 具、テレビ、エアコンと続き、この4品目で4割以上の電気が消費されています(5-4参照)。その 他にも家庭にはたくさんの電気機器があり、使い方によって電気の使用量も変わってきます。 図は夏の最も暑い時期の、家庭部門における時間帯別の電力需要を電気機器ごとに示した ものです。グラフから時間帯によって機器の使われ方が異なっているのがわかります。 一般に夏の全電力需要のピークは13~15時の時間帯ですが、家庭部門におけるピークは図 からもわかるように19~21時の時間帯になっています。その理由は、昼間にピークが来る産業 部門、業務部門と比べ、家庭では昼間は外出していることが多く、家で過ごす朝、特に夕方以 降の在宅時に、多くの電化機器が使われるのが理由です。実際この時間帯のエアコン、照明、 テレビなどの電力消費の増加が主な原因になっています。 また夏と同様に冬も電力需要が高くなります。特に北海道などでは、融雪や暖房でエネル ギー消費が増えるため、夏よりも冬のピークの方が高くなります。節電はこのようにピークの時間 帯だけでなく、1日を通じて電気の消費量を減らすことが必要で節電の取り組みによって、二酸 化炭素(CO2)の排出量削減だけでなく、電気料金の削減にも大きな効果が期待できます。 ただし無理をしないことも大切です。夏にエアコンを止めることは削減にはなりますが、健康を 害しては元も子もありません。熱中症にならないように水分補給をしっかりするほか、日射を防ぐ 工夫などをして、各家庭にあった取り組みをする必要があります。またエネルギーに頼らずに快 適に過ごす工夫は、衣食住それぞれ、昔からいろいろな工夫がされています。その先人たちの 知恵を学ぶことも大切だと思います(5-24、5-25参照)。

参照

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