1.(2)①
■中期目標 (2) 船舶共有建造業務 環境対策、物流の効率化、少子高齢化対策や離島航路の整備対策等の国内海運政策の実 現に寄与するため、船舶共有建造業務を通じ、政策的意義が高い船舶の建造を推進する。 ① 船舶共有建造業務を通じた政策効果のより高い船舶の建造促進 建造対象船舶の中でも、相対的な金利優遇を実施する等により、政策効果のより高い 船舶の建造を推進する。特に、効率性及び環境負荷の軽減効果に優れ、省人化が可能な スーパーエコシップの普及促進を図る。 ■中期計画 (2) 船舶共有建造業務 ① 船舶共有建造業務を通じた政策効果のより高い船舶の建造促進 ・ 国内海運政策の実現に寄与するため、地球温暖化や海洋汚染防止などの環境対策、 物流の効率化、少子高齢化対策や離島航路の整備対策等の政策課題に適合した船舶の 建造を推進する。 ・ 建造対象船舶の中でも、相対的な金利優遇等の実施により、政策効果のより高い船 舶の建造を推進する。 ・ 特に、効率性及び環境負荷の軽減効果に優れ、省人化が可能なスーパーエコシップ の普及促進を図るとともに、地球温暖化対策に資する船舶については、政策効果のよ り高い船舶の建造隻数比率を中期目標期間中において85%以上とする。 ■ 中期目標期間における取組み 1.船舶共有建造業務を通じた政策効果のより高い船舶の建造促進 船舶共有建造業務を通じた政策効果のより高い船舶の建造促進に関しては、平成20年度以 降平成24年度まで105隻の建造決定実績となり、中期目標期間における政策効果のより高い船 舶の占める割合は、99.1%となった。 なお、効率性及び環境負荷の軽減効果に優れたスーパーエコシップ(以下「SES」とい う。)の中期目標期間における建造決定実績は、14隻となった。 平成17年度より実施した、「内航海運効率化のための鉄道建設・運輸施設整備支援機構船 舶勘定見直し方針」(平成16年12月20日公表)(以下「見直し方針」という。)を踏まえた 政策効果のより高い船舶に対する相対的な金利優遇及び中小企業対策の観点を踏まえた共有 比率の優遇措置(長期低利の資金調達が困難な中小規模事業者については、二重船殻構造を 有する油送船等政策効果のより高い船舶を建造するときに共有比率の上限を10%加算する措 置)を引き続き実施した。 また、平成22年度より、内航海運グリーン化に資する船舶として先進二酸化炭素低減化船 を共有建造対象船舶の要件に追加し、平成23年度からは、政策課題に適合した船舶の建造を 促進するため、信用リスクに応じた金利制度の導入を行った。 建造促進に関しては、景気低迷の長期化、燃料油価格の高騰に加え、東日本大震災の影響により代替建造の進展が遅れている状況の中、元請オペレーター・業界団体に対する働きか けの実施強化や個別事業者への訪問を繰り返し実施したほか、共有建造支援セミナー等でも 金利制度等事業者の関心事項をきめ細かく説明するなど、政策課題に適合した船舶の建造促 進に取り組んだ結果、平成17年度から平成21年度までの「見直し方針」における重点集中改 革期間においては、「見直し方針」において合計見込み額として定めた1,470億円程度を上回 る共有建造事業量合計実績値1,472億円を達成した。 表1.2.1-1 政策効果のより高い船舶の建造状況 年度 H20 H21 H22 H23 H24 合計 ①建造決定件数 28 30 33 34 32 157 ②数値目標対象船舶数 16 16 28 25 21 106 ③うち政策効果のより高い船舶 16 16 27 25 21 105 政策効果のより高い船舶の建造比率 100% 100% 96% 100% 100% 99% ■ 次期中期目標期間に向けた見通し 平成25年度以降については、代替建造の促進について、環境対策、物流の効率化、少子高齢化 対策や離島航路の整備対策等の国内海運政策の実現に寄与するために政策意義の高い船舶の建造 を推進する。 特に、物流効率化、環境負荷低減等に資するため、環境にやさしい船舶(SES、先進二酸化 炭素低減化船、高度二酸化炭素低減化船、フルダブルハルタンカー(海洋汚染防止対策船)等) については、政策効果のより高い船舶の建造隻数比率を中期目標期間中において90%以上とする。 また、海運事業者や荷主に対し、SESをはじめとする環境にやさしい船舶について、効果・ 利点をわかりやすく適切に周知・説明するとともに、その船型、構造上の先進性、特殊性にかん がみ、設計に伴う技術的な支援等を重点的に行うよう努める。 ■ その他適切な評価を行う上で参考となり得る情報 理事長代理を本部長とする共有船舶等建造促進本部におかれた建造部会で、国内老朽船が大幅 に増加している状況の下、共有建造業務による代替建造を促進するための検討を引き続き行い、 更に平成 22 年度からは共有船舶業務連絡会を定期的に開催し、業務改善及び今後の方策について の検討を行った。 また、平成 23 年 9 月には、代替建造促進に係る業務執行体制を強化すべく共有船舶建造支援部 に「建造促進課」を新設した。
1.(2)②
■中期目標 ② 船舶建造等における技術支援 船舶の計画、設計、建造、就航後の各段階での効果的な技術支援を実施し、より良質な 船舶を提供するため、技術支援に係るノウハウの形成、蓄積を図り技術力の向上を目指す。 ■中期計画 ② 船舶建造等における技術支援 ・ 上記の政策課題に対応するとともに、航路や輸送ニーズに合った船舶、より経済性の 高い船舶、旅客の快適性や労働環境により配慮した船舶の建造に資するため、計画・設 計・建造の各段階、さらには就航後の技術支援の充実を図る。 ・ このため、内航海運の抱える諸課題、事業者ニーズや社会的要請に対応するための技 術調査を中期目標期間中10件以上行うほか、研修、技術交流、マニュアルの充実等によ り、技術支援に係わる職員の技術力の維持・向上、ノウハウの体系的な蓄積を図る。 ■ 中期目標期間における取組み 1.船舶に対する技術支援 (1)計画、設計、建造及び就航後の各段階での技術支援 船舶の性能の良否は、船舶の堪航性、安全性はもとより、運航サービス、運航コスト(燃 料費、保守整備費等)、船員の労働環境などを大きく左右するため、船舶建造の計画段階か ら竣工に至るまで技術支援を行い、良質な船舶の建造を図るとともに、就航後の技術支援 として、保障ドックに機構職員が立会い、建造後の船舶についても技術的助言を行いフォ ローアップを行うなど、アフターケアに係る技術支援も実施し、トータルな技術支援を行 っている。 第 2 期中期目標期間中においては、これら技術支援を通じて貨物船 147 隻(うちSES 18 隻)、旅客船 19 隻(うちSES1 隻)が竣工した。 (2)地方公共団体に対する技術支援 近年、地域にとって重要な航路の維持のため、地方公共団体自らが船舶の建造に取り組 む事例が出ているが、これら地方公共団体は建造実績やノウハウが少なく、計画・設計時 における仕様策定等の技術支援に対するニーズが高いことから、これら地方公共団体との 共有建造に係る技術支援を重点的に行った。 平成 16 年度から愛媛県新居浜市からの要請で離島航路のカーフェリーの基本計画の作 成等に係る技術支援を行い、さらに平成 21 年度には 187 総トン型カーフェリーの公募手続 き等に係る技術支援を実施するとともに、平成 22 年度にはバリアフリー設備に関する仕様 策定に取り組んだ。平成 22 年度から支援を行っている青森県大間町においては、新船建造 に係る新造船スペック検討委員会の創設や基本仕様の策定、建造造船所の決定まで公募型 プロポーザルの実施等を支援した。また、鹿児島県薩摩川内市の依頼により川内甑島航路新高速船検討委員会を通じて、要求事項に基づいた基本仕様の決定等を支援した。平成 24 年度には、鹿児島県鹿児島市の依頼により新船建造基本設計プロポーザル審査委員会を通 じて、基本仕様の決定等を支援した。技術支援を受けて共有建造した船舶は、離島航路等 に就航し、地域住民の足として貢献している。 2.SESの建造促進 平成 17 年度から国土交通省と連携して環境負荷低減、内航海運活性化、物流効率化といっ た課題に対応するために、環境にやさしく経済的なSESの建造促進に取り組んでいる。 (1)SESの建造実績 所定の性能を満たす船舶の確実な建造を目的とし、エンジニアリングレビュー(基本計 画・性能等についての技術的審査)を実施するとともに、機構が中心となって、オーナー、 造船所、電気システムを構成するメーカー等と検討・調整しながらプロジェクトマネジメ ントを行うなど、技術支援を行った結果、平成 20 年度に竣工した初めてのC重油焚のSE Sである 1000 総トン型ケミカルタンカー「国朋丸」に始まり、平成 21 年度には初のポッ ド方式であり初のセメント運搬船である「安鷹」、平成 22 年度にはこれまでで最大となる 15,000 総トン型セメント運搬船「興山丸」、初のLPGタンク船「第十いづみ丸」及び二 重反転ポッド式旅客カーフェリー「桜島丸」、平成 24 年度には新形式2軸型SES「新進 丸」など、平成 20 年度から平成 24 年度までに合計 19 隻のSESが竣工した。 タンデム・ハイブリッド方式を採用した「興山丸」は、(公社)日本マリンエンジニアリ ング学会の学会特別賞である「マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2010」、(一社) 日本物流団体連合会の「第 13 回(平成 24 年度)物流環境大賞」を受賞し、新形式 2 軸型 SES「新進丸」が「マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2012」を受賞するなど 外部からも高い評価を得ている。 写真 1.2.2-1 興山丸
(2)新形式 2 軸型SESの開発 SESの更なる建造コストダウンを図るため、在来船で用いられる汎用性のあるプロペ ラや電気機器を活用し、速度制御に可変ピッチプロペラを採用した新形式 2 軸型SESの 開発を平成 23 年度に実施した。 開発においては、「749 総トン型タンカー」、「749 総トン型セメント専用船」及び「499 総トン型タンカー」の 3 タイプについて、模型船を用いた水槽試験による推進性能の検証 や操船シミュレーションによる入出港時の操船性能の高さの検証を行った。オーナー要望 の調査に基づき、機器配置、重量・重心位置、総トン数等の基本計画を策定するとともに、 2 軸型SESの建造を希望する船主・造船所へ提供するための仕様書や基本設計図を作成 した。749 総トン型タンカーについては、船型開発と並行して液体化学薬品ばら積船の実 船建造を開始し、平成 24 年 6 月に第 1 船となる「新進丸」が竣工した。 写真 1.2.2-2 「新進丸」 写真 1.2.2-3 水槽試験風景 (3)SESに対する就航後の技術支援 電気推進システムの要の設備でありながら通常のオーナーにとって取扱いに関する知見 の不足しているインバータについて、内航船の実態に即した合理的な保守整備・点検方法 の確立のための調査を実施し、成果物である「インバータ保守整備ガイドブック」をSE S建造に興味を持つオーナーや造船所に対して配布、情報提供を行うことで、SESで用 いられるインバータの保守整備に不安を持つ事業者・船員に対して保守要領の明確化を図 った。 竣工から 5 年を迎え定期検査の時期となったSES貨物船において、ラインシャフト二 重反転軸の開放を初めて実施し、軸の健全性が確認された。以降は軸を開放しなくても健 全性が確認できるよう、事業者への技術支援をしながら関係当局と話し合いを進め、二重 反転プロペラ(以下「CRP」という。)を搭載したSESにおいては、潤滑油等を継続的 にモニタリングする予防保全方式を導入することで軸の開放が免除されるスキームが検査 当局に認められた。これによりCRPを搭載したラインシャフト方式のSESでの保守整 備費用の削減が図られることとなった。
(4)普及啓発 全国 7 箇所(東京、神戸、広島、福岡、長崎、松山及び今治)で開催した共有建造支援 セミナー及び 2 箇所(東京及び広島。平成 24 年度は福岡及び神戸を含む 4 箇所)で開催 したスーパーエコシップ技術セミナーにおいてSESに関する技術的な情報等について説 明した他、SESの進水や竣工に際しては、メディアを通じてPRを図った。 さらに「国際海事展SEA JAPAN(平成 24 年 4 月)」や「海フェスタおのみち(平 成 24 年 7 月)」でパネルや模型を展示するとともにPRを行った。さらに、海運事業者・ 造船事業者・関係官庁等に対して、メールにより毎月SESに関する最新情報の提供を行 った。 3.先進二酸化炭素低減化船の竣工等 「先進二酸化炭素低減化船」(1990 年代初頭船と比較し、トンマイル当たり二酸化炭素排 出量を 16%以上低減できる船舶)として、機構が平成 21 年度に船型開発を行うとともに、 新たな技術基準を策定した。開発を行い、図面提供等を通じて建造促進してきた新型船(エ ラ船型)については、平成 24 年度までに 4 隻が竣工した。同船型の 1 番船「山鋼丸」につい ては、東京で主要オペレーター等 200 名以上の参加を得て一般公開を行い、周知、PRを行 った。 また、造船所で開発した省エネ船型について、水槽試験等をもとに「先進二酸化炭素低減 化船」として 7 つの船型を新たに認定し、建造決定に至った。これらの船型については平成 24 年度までに 5 隻が竣工した。 写真 1.2.2-4 先進二酸化炭素低減化船第 1 番船「山鋼丸」 4.技術調査の実施 海運事業者・有識者の意見をもとに調査内容を選定した上で、技術調査を実施し、中期目 標期間中に 11 件の調査研究を実施したことから、中期計画に掲げる 10 件以上実施という目 標を達成している。 調査内容は、事業者のニーズを踏まえ、「技術委員会」(委員長:鎌田実 東京大学教授)
における外部有識者等からの意見も聴取した上で内航海運が直面する地球環境問題、船員の 高齢化、SESの普及促進といった課題への対応に資するものなどを選定し、実施している。 表 1.2.2-1 中期目標期間において実施した技術調査 項目 調査研究の概要 居住環境の向上に関する調査 内航船舶の居住区画の騒音・振動の現状及び防音・防振対策の現状に ついて調査し、内航船における居住環境の現状と課題の整理を行っ た。 内航タンカーの荷役に関する調査 内航タンカー及び油送・ケミカル輸送に係る陸上施設の荷役設備・方 法の現状について把握し、課題の整理を行った。 内航タンカーの荷役設備の設計に関 する調査 油・ケミカルタンカーの荷役システム等の実態について調査を行い、 集中荷役ポンプシステム及び分散荷役ポンプシステムについて、その 得失を明らかにし、荷役設備の設計指針を策定した。 内航船に適した航海支援システム(ブ リッジシステム)に関する調査 情報技術を導入した機器の統合・高度化の動向に関する調査を行うと ともに、事故を回避するための操舵室機器の配置を整理し、航海支援 システムの設計指針をまとめた。 インバータの保守整備に関する調査 インバータの使用状況や整備項目、トラブル事例等についてヒアリン グを行い、電気推進に関する検査関係規則、整備内容や費用について 検討し、標準的な保守整備の指針をとりまとめた。 欧米における内航船の先端技術に関 する調査 電気推進システムの製造、販売を行っている欧米メーカーの技術情 報、販売実績、サービス体制等を調査し、その先端技術の実態及び海 外製汎用品の使用可能性について調査を行った。 中小型旅客船の電気推進化に関する 調査 中小型旅客船でも電気推進船の技術が容易に採用できるか、ヒアリン グ調査を実施し、得失整理を行うことによって、4 つの代表的なモデ ル船において電気推進化の検討を行った。 小型内航船の実海域性能に関する調 査 内航タンカーの代表的な船型について、主要航路、航海速力、主機性 能、海上試運転データを整理し、いくつかの船について、当該船舶の 実海域データを取得・解析した。 短距離旅客船の電気推進化に関する 調査 短距離旅客船を、船舶や航路特性から分類し、モデル船を選定してS ES化の検討を行う。それに際し軽荷重量及び概算船価の検討を行 い、一般配置図等の基本計画を作成し、SES化した場合の運航費、 整備費等について検討した。 内航船における空気潤滑システムの 活用に関する調査 空気潤滑システムの技術開発について状況と概要をまとめるととも に、内航船の代表的な船種について、空気潤滑システムを取り入れた 場合の燃費の向上率や運航採算性の検討を行い、最も効果があると考 えられる船種について、船型を提案し、燃費性能について算出・整理 した。 内航船用LNG焚船実現のための課 題調査 LNG焚船に適した主要目を設定し、LNGタンク容量、気化ガスの 発生量に応じた最適な処置方法、燃料移送時に必要となる機器等につ いて検討し、基本設計図を作成。さらに建造コスト、及び、省エネル ギー効果を試算し評価を行った。
調査結果については、セミナー等を通じてその成果を関係事業者に広く周知するとともに、 機構の技術支援に係るノウハウとして活用している。特に平成 22 年度に実施した「インバー タの保守整備に関する調査」の成果物である「インバータ保守整備ガイドブック」について は、SES建造に興味を持つオーナーや造船所に対して配布を行った。 写真 1.2.2-5 インバータ盤内部の例 5.船舶建造の技術・ノウハウの蓄積 技術革新に対応できる知識・職務遂行能力を養うため、毎年度研修計画を策定し、それに 基づき、表 1.2.2-2 のとおり研修を実施した。 研修内容は、船舶工学や機関工学や電気推進システム等の基本的技術から、関係法令、国 際的な環境規制などの内航船がおかれている社会的な状況まで多岐に亘るテーマについて、 民間企業等からの講師による研修を行ったほか、機関整備実習や安全体験実習に関する実技 研修についても実施した。 その際、工務監督等に精通した外部機関の専門技術者 4 名と活発な質疑・意見交換等を行 い、職員の技術ノウハウの向上に努めた。 表 1.2.2-2 中期目標期間において実施した技術研修 6.技術支援マニュアルの見直し 平成 15 年度に、技術支援で得られた知見、技術調査等により蓄積したノウハウを活用し、 研修名 実施回数 内容 船舶技術支援業務初任研修 5 技術支援業務の習得 船舶技術支援業務研修 3 船舶技術基礎、次世代造船技術の習得など 船舶技術個別テーマ研修 11 船内騒音技術、電池技術など 就航後の技術支援研修 7 機関整備実習、安全対策など
技術支援業務を合理的かつ効率的に運用を行うための船舶技術支援マニュアルを作成した。 平成 20 年度に全面的に見直しを行い、その後も、社会環境の変化やマニュアルの運用実態 等に合わせて、表 1.2.2-3 のとおり定期的に見直しを行い、必要な改正を行ってきた。 表 1.2.2-3 船舶技術支援マニュアルの制定及び改訂の状況 マニュアル 制定及び改訂 船舶技術支援事務処理要領 平成 20 年度再制定平成 23 年度、平成 24 年度 共有船舶の建造のための技術支援関係手続き 平成 20 年度再制定平成 23 年度、平成 24 年度 船舶仕様書・設計審査実施要領 平成 20 年度再制定 船舶工事監督及び検査実施要領 平成 20 年度再制定、平成 20 年度平成 23 年度、平成 24 年度 船舶技術支援に係る調査研究実施要領 平成 20 年度再制定 船舶技術支援連絡会運営要領 平成 20 年度再制定 基本計画書策定要領 平成 20 年度再制定 船舶就航後技術支援実施要領 平成 20 年度再制定 建造仕様書・設計審査実施要領Ⅱ 平成 20 年度再制定平成 23 年度 船舶工事監督及び検査実施要領Ⅱ 平成 20 年度再制定平成 23 年度、平成 24 年度 政策目的別建造の技術基準に関する解説 平成 20 年度再制定平成 23 年度、平成 24 年度 ■ 次期中期目標期間に向けた見通し ○ 船舶の計画、設計、建造、就航後の各段階での技術支援の充実 時代のニーズに沿うよう政策目的別の技術基準を随時見直し、計画、設計段階から建造、就航 後に至るまで技術支援の充実を着実に進める。 また、より経済性の高いSESや先進二酸化炭素低減化船、労働環境に配慮した船舶などにつ いて、引き続き海運事業者・造船事業者に対して普及啓発活動を実施するとともに、特に建造が 見込まれる事業者に対して技術情報の提供・助言を行う。 これらのことにより中期目標を達成できるものと考える。 ○ 技術支援に係るノウハウの形成、蓄積 技術調査については、社会情勢や内航海運が持つ課題を的確に捉えたテーマについて、次年度 以降も着実に実施し、職員の知識として蓄積するとともに事業者に広く周知する。また、研修の 実施や民間技術者等との交流等により着実に技術支援のノウハウ蓄積を重ねるとともに、社会環 境の変化や運用実態をふまえたマニュアルの改善を行うことにより、中期目標を達成することが 可能と考える。
■ その他適切な評価を行う上で参考となり得る情報 1.共有船等に対する外部からの評価 平成 21 年度には、共有船「フェリーあけぼの」が(公社)日本船舶海洋工学会が主催する 「シップオブザイヤー2008(大型客船部門賞)」を受賞するとともに、平成 24 年度には共有 船「よね丸」が「シップオブザイヤー2011(小型貨物船部門賞)」を受賞した。 またSESセメント船「興山丸」が内航貨物船として初のタンデム・ハイブリッド推進シ ステムを実現したことを評価され、平成 23 年度に(公社)日本マリンエンジニアリング学会 が主催する「マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2010」を受賞、平成 24 年度には(一 社)日本物流団体連合会が主催する第 13 回物流環境大賞において「物流環境大賞」を受賞 した。 さらに新形式 2 軸型SESの 1 番船「新進丸」が(公社)日本マリンエンジニアリング学 会が主催する「マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2012」を受賞した。 また、SES旅客船「桜島丸」がCO2の削減や省エネ化を実現するなど環境性能にも優れ、 併せてエレベータを設置し、段差の解消や多目的トイレの設置など、より高度なバリアフリ ー船であることが評価され、国土交通省九州運輸局より「環境保全及び交通バリアフリー等 表彰」を受けた。
表 1.2.2-4 第 2 期中期目標期間中の受賞実績 船名及び 船種 賞名 評価点 写真 「フェリー あけぼの」 (フェリー) (公社)日本船舶海 洋工学会「シップ オ ブ ザ イ ヤ ー 2008 」( 大 型 客 船 部門賞) 近海航行区域のフェリーでは初 めて2機1軸の推進プラントを 採用した最新鋭の貨客フェリー で離島のライフラインである生 活関連物資の輸送等重要な公共 機関としての役割を担っている 点や、省エネ性能、バリアフリ ー設備を充実させた点が評価 「よね丸」 (一般貨物船) (公社)日本船舶海 洋工学会「シップ オ ブ ザ イ ヤ ー 2011 」( 小 型 貨 物 船部門賞) 749 総トン級としては他に類を 見ない航海速力 17 ノットを、模 型水槽試験による船型開発で実 現した点や、コンテナ積載量を 大幅に高めるとともに、全方位 の視認性を上げるためブリッジ を 5 段にし、最上部を丸型にし た点が評価 (公社)日本マリン エンジニアリング 学会「マリンエン ジニアリング・オ ブ ・ ザ ・ イ ヤ ー 2010」(大賞) 新たに開発されたポッド推進器 を用いて内航貨物船として初の タンデム・ハイブリッド推進シ ステムを実現したことが評価 「興山丸」 (セメント船) (一社)日本物流 団体連合会「第 13 回 物 流 環 境 大 賞 」 (大賞) 従来のエンジン駆動と電気ポッ ド推進器を組み合わせた内航貨 物船にとっては革新的といえる ハイブリッド方式を採用し、省 エネ船舶の開発、建造に成功し た点等が評価 「新進丸」 (液体化学薬品 ばら積船) (公社)日本マリン エンジニアリング 学会「マリンエン ジニアリング・オ ブ ・ ザ ・ イ ヤ ー 2012」(大賞) 2 軸型、ツインスケグ船型、電気 推進システムの3つの技術の相 乗効果により省エネ性能を確保 しつつ、汎用機器を活用し建造 コストを抑えた点が評価 「桜島丸」 (フェリー) 国土交通省九州運 輸局 「環境保全及び交 通バリアフリー等 表彰」 船舶事業者として、CO2の削減 や省エネ化を実現するなど環境 性能にも優れ併せて、エレベー タを設置し、段差の解消や多目 的トイレの設置など、より高度 なバリアフリー船であることが 評価
2.国の施策への参加 国土交通省や公益法人等が主催する委員会に積極的に参画し、各分野で機構が保有する技術 力を活用した資料の作成・提出等を行い、国の政策立案や実施に貢献した。 表 1.2.2-5 第 2 期中期目標期間中に参画した主な委員会等 主催 会議名 国土交通省 ・ 内航海運省エネ診断推進委員会 ・ 船舶の低炭素化等推進委員会 ・ 人にやさしいブリッジ検討会 経済産業省 ・ 日本工業標準調査会標準部会船舶技術専門委員会 (財)九州運輸振興センター ・ 小型高速旅客船省エネ調査研究委員会 (一財)日本船舶技術研究協会 ・ 復原性に係る基準に関する調査研究委員会ステアリング・グ ループ ・ タンカー・バルカー等の構造に係る基準整備に関する調査研 究委員会 ・ 新世代復原性基準に関する調査研究委員会 ・ 目標指向型復原性基準に関する調査研究委員会 他 (公財)交通エコロジー・モビリテ ィ財団 ・ 旅客船バリアフリー設備標準価格調査検討委員会 ・ 旅客船バリアフリー化評価に関する調査研究委員会 ・ 旅客船における高齢者及び障害者等乗下船装置の開発検討 委員会 ・ 国内旅客船バリアフリー化推進のための調査研究委員会 他 (一社)日本船舶電装協会 ・ 船舶電気装備技術委員会 ・ 船舶電気装備安全対策研究委員会 (独)小型船舶検査機構 ・ 波浪中を航走する小型高速旅客船における乗客の安全性に 関する検討委員会 3.国等からの請負調査 機構が内航海運に関する豊富な建造実績、ノウハウ等を有することから、国土交通省から「内 航海運の環境負荷低減化促進のための船型最適化技術に関する調査」を請け負い、実施した。