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企業 事業者のための土壌汚染対策セミナー - 操業中からの土壌汚染のリスク管理に向けて - 主催 : 経済産業省関東経済産業局共催 : 環境省関東地方環境事務所 埼玉県 < 講演 2 > 不動産市場における土壌汚染リスクとその評価 ~ 土壌汚染対策法改正後の不動産市場への影響を考える ~ 平成 24

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(1)

Japan Real Estate Institute

1

「企業・事業者のための土壌汚染対策セミナー」

- 操業中からの土壌汚染のリスク管理に向けて - 主催: 経済産業省関東経済産業局 共催: 環境省関東地方環境事務所 ・ 埼玉県

平成24年 1月 20日 (金)

講演2

「不動産市場における土壌汚染リスクとその評価」

~ 土壌汚染対策法改正後の不動産市場への影響を考える ~

環境評価室長 平 倫明

(2)

Japan Real Estate Institute

2

本日の内容

A. 不動産市場における土壌汚染の対応

B. 不動産鑑定評価における土壌汚染の取り扱い

C. 土壌汚染地の実例紹介

D. おわりに

~ 土壌汚染対策法後の不動産市場への影響を考える ~

(3)

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3

(4)

Japan Real Estate Institute

4

みなさん、どのように思われますか?

土壌汚染対策法改正の主たる要因

→ 「掘削除去」偏重の抑制!

不動産鑑定評価が「掘削除去」偏重を助長した

!!

= 法改正に係る国会の衆・参議院環境委員会

(H21.3~4)会議録

より

(5)

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5

不動産に潜在する土壌汚染リスク

出典:JREIホームページ

(6)

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6

土壌調査事例・汚染判明事例の推移

出典:環境省(水・大気環境局)「平成21年度 土壌汚染対策法の施行状況及び土壌汚染調査・対策事例等に関する調査結果」(平成23年3月)

調査事例及び汚染判明事例は年々増加!

(7)

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7

土壌汚染地の対策実施内容

出典:環境省(水・大気環境局)「平成21年度 土壌汚染対策法の施行状況及び土壌汚染調査・対策事例等に関する調査結果」(平成23年3月)

その大半が「掘削除去」により汚染土壌を除去!

(8)

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8

不動産市場における土壌汚染とは?

土 壌 汚 染 対 策 法 の 特 定 有 害 物 質 基準値の超過等 土壌汚染 不動産価値 の低減 ダイオキシン類対策特別措置法のダイオキシン類 油 ( 油 臭 ・ 油 膜 ) 自 然 的 原 因 各 自 治 体 条 例 で規定する有害物質等

土壌汚染対策法に規定された基準値超過

(

土壌汚染

)

だけではない!

(9)

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9

土壌汚染リスク確定までの流れ

定性評価から土壌採取・分析による定量評価へ!

土壌汚染の有無の可能性判断(定性評価)

 土地の利用履歴、現在及び過去における有害物質の使用・保管・排出状 況、地質及び地下水の状況など、資料・現地視察・ヒアリング等の情報収 集を主体として、土壌汚染が存在する可能性を定性的に評価する。 <資料等調査> ~ フェーズⅠ ~

(10)

土壌汚染の有無の確認(定量評価)

<< 平面方向の汚染分布の確認 >> 表層調査  →土壌ガス調査(第一種特定有害物質)  →表層土壌調査(第二・三種特定有害物質)  →平面絞り込み調査(個別分析及び追加調査) <土壌汚染状況調査> ~ フェーズⅡ ~  現地で土壌等を採取のうえ、分析することにより、汚染物質の定量的な 評価を行い、土壌汚染の有無を確認するとともに、汚染経路や3次元の汚 染分布等の状態を明らかにする。 【 概況調査】

(11)

※「土壌汚染が存在するおそれが少ないと認められる土地」の場合 表層調査(土壌ガス調査及び表層土壌調査)の基本的な流れ① 表層土壌調査の流れ(第二種、第三種特定有害物質対象) ①30m区画(900m2)の1地点で 土壌ガス調査を実施 ②検出された30m区画が判明 土壌ガス調査の流れ(第一種特定有害物質対象) ①30m区画(900m2)の中の5箇所の 10m区画(100m2)で表層土壌を採取 ②5地点混合による試料調整を行い、分 析の結果、基準値を超過する30m区画が 判明

(12)
(13)
(14)

表層土壌調査

(現場作業例)

②土壌採取(ボーリング機等による掘削) ①土間コン等の被覆部の除去 敷砂利の除去 自走式ボーリング機 0m 0.5m 0.05~0.5m 約500g 採取コア 0.05m 約500g 等量混合し分析 バールなど AC100v コアカッター 被覆部の直下 から50cm 約17cm

(15)

土壌汚染の「状態」の確認

3次元の汚染分布の確認

地下水汚染の有無

地下水の水位及び流向

周辺環境への影響 等

【 詳細調査】 << 深度方向の汚染分布の確認 >> ボーリング調査 →深度10m(不透水層の深度に留意)   →地下水調査 等

(16)

対策計画の策定

対策範囲の確定

対策方法の選定

対策費用の算定

対策及びモニタリングの実施 等

~ フェーズⅢ ~ 汚染の原因や汚染分布等の状態、対象地の環境等に応じた対策工事の 設計と必要に応じた効果確認のモニタリング計画を立案及び費用を算定 し、対策工事及びモニタリングを実施する。 <対策計画の策定及び実施>

フェーズⅡまでの調査を実施することで「土壌汚染の有無及

びその状態」が確定し、土壌汚染リスクの定量化が可能に!

(17)

Japan Real Estate Institute

17

B.不動産鑑定評価における土壌汚染

の取り扱い

(18)

Japan Real Estate Institute

18

土壌汚染に関わる鑑定評価基準改正の論点

(2003.1.1施行)

経済的・法的・物理的な物件調査の1項目として

土壌汚染調査の位置づけが明確化

土壌汚染は主として土地の個別的要因の一つ

実地調査・聴聞・公的資料の確認

他の専門家による調査の取り扱い

Stigmaの存在を留意事項で明記

(19)

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19

不動産鑑定評価における「土壌汚染」の定義

()日本不動産鑑定協会「土壌汚染に関わる不動産鑑定評価上の運用指針Ⅰ」(2002年12月)

 不動産鑑定評価における「土壌汚染」とは、個別的要因の一つとして、価格形 成に大きな影響がある有害物質が地表又は地中に存することをいう。実務上 は、原則として土壌汚染対策法第2条第1項に規定されている特定有害物質 を中心として、各自治体の条例等及びダイオキシン類対策特別措置法におい て対象とする有害物質が各法令等の基準値を超えて存在すれば、価格形成 に大きな影響があるものと解する。  なお、土壌汚染対策法等は、人の活動に伴う人への健康に係る被害の防止の 観点から規定されており、調査又は措置に係る義務についても、所有者等に 負担を負わすことが妥当かの考慮もなされている。一方、不動産鑑定評価に おいて考慮すべきは、価格形成に大きな影響がある土壌汚染の有無である。 したがって、自然に由来するものも含み、法令等による調査等の義務がないこ とのみをもって、土壌汚染がない、ということはできない。

(20)

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20

不動産鑑定評価実務上 遵守すべき規定

不動産鑑定評価基準

不動産鑑定評価基準運用上の留意事項

(以上 国土交通省)

「新要説 不動産鑑定評価基準」 解説

土壌汚染に関わる不動産鑑定評価上の運用指針Ⅰ

土壌汚染に関わる不動産鑑定評価上の運用指針Ⅱ

その他 各種実務指針・ガイドライン 等

(以上 (社)日本不動産鑑定協会)

(21)

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21

Stigma

対策費用

汚染地の価値

汚染がない場合の価値

土壌汚染が不動産の価値に与える影響

(22)

Japan Real Estate Institute

22

土壌汚染に係る減価となる2つの要素

安全性

→ 土地利用における

健康リスク

= 心理的嫌悪感等(Stigma)による価格形成

への影響

費用性

→ 汚染土壌処理に係る費用(

経済リスク

= 土壌汚染に係る「費用」が顕在化する時期と

価格形成への影響

「健康被害が生ずるおそれ」がなければ減価はない?

(23)

Japan Real Estate Institute

23

対策レベルとリスク・用途の多様性

立入禁止

費用

覆土

封じ込め

掘削除去

用途制約なし

用途制約あり

リスク大

リスク小

区域指定解除レベル

= これまでの一般の取引の前提

(24)

Japan Real Estate Institute

24

対策レベルと費用・スティグマ

対策レベル 対策費用 スティグマ A.掘削除去 B.A以外の指定区域解除 に該当する措置 C.封じ込め D.覆土・舗装等 E.立ち入り禁止 F.未措置 これまでの取引

(25)

< 「費用」が顕在化する時期と価格形成への影響 【ケース1】 > <概念式1> 【土壌汚染考慮外】 土地価格 (100) 対策費用 (50) 50

1 = - = 汚染土壌 【建物の建築にあたって土壌汚染に 係る対策費用(50)が必要】 掘削除去・場外搬出 想定建物 -50 【更地(又は更地として)】

(26)

< 「費用」が顕在化する時期と価格形成への影響 【ケース2】 > 建物及び土地価格 (200) (10) - = 190 建物:100 土地:100 土地に係る減価 10 建物:100 土地: 90 【土壌汚染考慮外】 将来必要となる 対策費用(50) の現在価値 <概念式2>

2 = 【建物及びその敷地】 【建物更新時に土壌汚染に 係る対策費用(50)が必要】 -50 掘削除去・場外搬出 既存建物 <建物存続期間> 汚染土壌 汚染土壌 -10 現在価値 【重要】 汚染土壌を残置することに土地利用 (使用・収益)上問題なし 汚染状況の確定(=安全性)が必要!

(27)

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27

C.土壌汚染地の実例紹介

不動産取引における土壌調査・対策の実態

と評価実務

(28)

実例紹介(その1)

- 自然的原因の土壌汚染 -

領域A ・根切工による汚染土壌の処理費用 領域B ・将来における建物利用範囲内の汚染土 壌の処理費用(費用性) 領域C ・汚染土壌残置による心理的嫌悪感等 自然的原因による土壌汚染が判明 安全性は? 汚染土壌の処理 費用は? 領域B 領域B 領域A 領域C 想定建物 建 物 舗装 舗装 自然的原因の汚染土壌

(29)

実例紹介(その2)

- 人為的・自然的原因の混在 -

領域A ・路盤材(鉱滓)起源の汚染土壌の掘削除 去費用 領域B ・汚染土壌残置による心理的嫌悪感等 路盤材(鉱滓)及び自然的原因による 土壌汚染が判明 ・埋立地であり、自然的原因による土壌汚染も確認 どこまでの 土壌汚染を除去 するか? 領域A 領域B 想定建物 建 物 路盤材(鉱滓) 路盤材(鉱滓)原因の汚染土壌 自然的原因の汚染土壌

(30)

実例紹介(その3)

- もらい汚染 1 -

領域A ・人為的汚染土壌の掘削除去費用 汚染地下水 (対策は行わない) ・流入汚染地下水が存在することによる 心理的嫌悪感等 人為的原因による土壌汚染と地下水汚染 (流入)が判明 ・汚染地下水は対象地の汚染土壌に起因せず、敷地外か らの流入による ・汚染地下水位は深度5m程度で建物範囲は深度3m程度 もらい汚染の 地下水対策は? 想定建物 (根切深度3m程度) 人為的原因の汚染土壌 汚染地下水の流入 (水位は深度5m程度) 建 物 (根切深度3m程度) 領域A

(31)

実例紹介(その4)

- もらい汚染 2 -

領域A ・汚染土壌の掘削除去費用 汚染地下水 ●流入防止として遮水工・・・ ⇒ 売却断念、リニューアル後継続利用 人為的原因による土壌汚染と地下水汚染 (流入)が判明 ・汚染地下水は敷地外からの流入による ・汚染地下水位は建物範囲内に存在 建築時に汚染 地下水の処理が 必要? 想定建物 人為的原因の汚染土壌 汚染地下水の流入 建 物 領域A 遮水壁 遮水壁

(32)

実例紹介(その5)

- 廃棄物埋立サイト 1 -

領域A ・根切工による汚染土壌の処理費用 領域A以外 ●盛土(一部掘削除去)や鉱滓混じりの埋 立土等は残置・・・ ●拡散防止として遮水工・・・ 鉱滓等による運河埋立地で土壌汚染が判明 ・盛土、運河埋立土、地山が汚染 ・地下水も汚染 浄化をしたら 土地値の数倍? 想定建物 鉱滓 運河の埋立 建 物 盛土 舗装 舗装 遮水壁 領域A

(33)

実例紹介(その6)

- 廃棄物埋立サイト 2 -

●拡散防止として遮水工・・・ ●アスファルト舗装で封じ込め後、駐車場 として限定利用・・・ 産業廃棄物処分場跡地で土壌汚染が判明 ・埋立土、地下水が汚染 ・軟弱地盤で構造物不可 浄化対策を 考えるより・・・ 産業廃棄物処分場跡地 難透水層 舗装 舗装 遮水壁 建物不可? 駐車場

(34)

実例紹介(その7)

- 既存建物付 -

領域A,A’ ・将来における建物利用範囲内の汚染土 壌の処理費用(費用性) 領域B,B’ ・非汚染土壌 領域A’,B’ ・領域Aの汚染状況等から推定 既存建物外構部で実施した土壌調査で 土壌汚染が判明 ・建物直下の土壌汚染の有無は不明 ・外構部の平面及び深度方向の汚染分布を確認(地下水 汚染は存在しない) ・既存建物の地下構造を確認 合理的な推定 に基づき・・・ 領域A 領域A 領域A' 既存建物 既存建物 判明した 汚染土壌 判明した 汚染土壌 既存建物直下の 汚染状況は不明 領域B 領域B' 領域B

(35)

実例紹介(その8)

- 対策はしたが・・・ -

●汚染土壌を完全に除去? → 残置されている可能性のある汚染土量? = 将来における汚染土壌の処理費用(費用性)? ●汚染地下水の有無? → 現状が不明で周辺環境への影響が不明 = 運用期間中の環境影響リスクが不明(安全性?) ⇒ 土壌汚染リスクが定量化できない 調査内容が法律や現在の市場判断レベルと 比較して適正でないと判断 ・Phase1内容、グリット配置、調査密度、試料採取方法等 が現在のレベルと異なる ・対策範囲(掘削範囲)が中点法 合理的な推定 もできない・・・? 判明した 汚染土壌 掘削範囲 地下水も一部汚染 掘削の底側面管理が不明 (汚染土壌の残置の可能性) 地下水汚染状況も不明

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36

行政の「お墨付き」・・・?

市場参加者の独り言・・・

→ 一連の調査・対策について、行政の「お墨付き」

(=受領印)をもらってほしい・・・

→ 形質変更時要届出区域は汚染があっても健康リスク

は少ないという行政の「お墨付き」区域・・・

何の保証(=お墨付き)と捉えているのか・・・

= 手続き完了の証? 調査・対策の適切性? それとも将来の安全性?

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D. おわりに

(38)

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土壌汚染対策法の改正

改正後の取引動向は?

改正の概要

H21.4.24

公布,

H22.4.1

施行)

○土壌の汚染の状況の把握のための制度の拡充 → 一定規模以上の土地の形質変更時の届出と土壌汚染のおそれのある 土地の調査命令 等 ○規制対象区域の分類等による講ずべき措置の内容の明確化等 → 区域の分類化と必要な対策の明確化 = 「形質変更時要届出区域」 「要措置区域」 ○搬出汚染土壌の適正処理の確保 → 区域内の土壌搬出の規制等

どこまで対策(浄化)することを前提に売買するか?

= 環境行政の判断? 不動産市場の対応如何?

(39)

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みなさんは、どのように考えますか?

法改正後・・・

= 法適用調査(形質変更時)の増加

= 要措置区域は指示措置後に形質変更時要届出区域へ

= 形質変更時要届出区域はそのままであれば措置の必要なし

= 形質変更時要届出区域から要措置区域となる可能性あり?

= 区域から搬出する土壌は全特定有害物質を対象に調査(任意)

= 区域の解除要件は旧法(土壌汚染の除去)のとおり

掘削除去は抑制される? 自主調査の指定の申請は促進?

※果たして法改正後の市場参加者の行動は・・・

= 土壌汚染は残置? 気にしないで売買(減価なし)?

(40)

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今後の課題

何をどこまでやって売るのか

、買うのか

公用地売却に係る地方公共団体の対応例

(旧法下)

→ 提案コンペにて売却

→ 募集前に自主的に土壌調査を実施

→ 概況調査で土壌汚染の存在を確認し、詳細調査で

汚染範囲等を確定 =

土壌汚染リスクの確定

→ 建物建設と同時施工により浄化(掘削除去)を行う

ことを条件に募集・・・そして売却

通常の価格競争入札による売却においても同様の傾向

= 土壌汚染リスクを確定して売却(=浄化はしない)

(41)

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41

今後の課題

何をどこまでやって売るのか

、買うのか

売却後の瑕疵担保責任の回避

→ 土壌汚染に係る責任は一切負わない旨の特約

【土壌汚染に係る特約例】 (土壌汚染に係る売主の責任) 第●条 乙は、本件土地の全体について、甲が土壌汚染の調査として株式会社 ○○○○○に依頼して作成した平成○○年○○月付「○○○○○における土 壌汚染概況調査報告書」及び平成○○年○○月付「○○○○○における土壌 汚染詳細調査報告書」の交付を受け、その内容を妥当なものとして確認をした。

(42)

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今後の課題

何をどこまでやって売るのか

、買うのか

2 前項の調査において、土壌汚染対策法施行規則(平成14年12月26日 環境省 令第29号)第18条各号に定めるいずれかの要件に該当しないものとされた範 囲の土壌については、乙が掘削し除却にかかる工事を行うものとする。 3 前項の乙の工事について、甲は、甲と乙が別途締結する「汚染土壌処理に係 る工事負担契約書」に基づき、工事負担金として金○○0,000,000円を限 度として支払うものとする。 4 前条の規定にかかわらず、甲は土壌汚染・地下水の水質汚濁に係わる環境省 の環境基準その他関係行政庁の定める基準を超える汚染物質等についての 瑕疵は、将来、万一第1項の業務報告書の調査結果を上回る数値の汚染物 質ならびに調査項目にない新たな汚染物質が本件土地より検出された場合に おいても甲は瑕疵担保責任を負わないものとする。

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今後の課題

最新判例にみる課題

最新判例

(東京高裁判決

H20.9.25

最高裁判決

H22.6.1

→ 売主:民間企業 買主:地方自治体

→ 売主に瑕疵担保責任あり(高裁判決)

= 当時の取引概念上、有害性の認識がなくても瑕疵

= 損害賠償請求権の消滅時効の起算点は権利の行使

ができる時

⇒ 最高裁は高裁判決破棄 = 売主に瑕疵なし

売買契約で特約がないものへの影響は・・・

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今後の課題

新たな企業会計基準の適用と課題

資産除去債務に関する会計基準

H20.3.31

(企業会計基準第18号及び適用指針第21号)

○資産除去債務とは・・・

→ 有形固定資産の取得、建設、開発又は通常の使用によって生じ、

当該有形固定資産の除去に関して法令又は契約で要求される法

律上の義務及びそれに準ずるものをいう。

○法律上の義務及びそれに準ずるものには・・・

→ 有害物質等を法律等の要求による特別の方法で除去するという

義務も含まれる。

※ アスベスト、 PCB、 土壌汚染???

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今後の課題

不動産担保評価にみる課題

最近の金融機関の動き

→ 金融庁の検査マニュアルに土壌汚染及びアスベスト等の

環境リスクに係る評価の必要性が明文化

= 不動産担保評価において環境リスクを減価・・・

「土壌汚染概算浄化費用算出システム」の活用

= DOWAエコシステム㈱との共同開発

担保物件数万数千件から対象物件をどう抽出するかがカギ!

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Japan Real Estate Institute

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保有不動産に係る環境デューデリジェンスの早期着手!

= 保有不動産に潜在する環境リスクの顕在化

→ 簡易スクリーニングによる洗い出し

→ 優先順位と詳細な調査実施によるリスク確定

不動産戦略として明確な位置づけを・・・

= 適正な時価の把握

= 保有不動産と売却不動産の選別化

売却不動産の機会損失の回避へ

今後の課題

環境デューデリジェンスの必要性

(47)

不動産戦略 財務(経営)戦略に おける不動産戦略 (CREPRE戦略)

●保有資産と売却資産の選別

●保有資産の価値低減の回避

●売却資産の機会損失の回避 等々

環境債務の全体把握 事業収益に与える影響 の検討・評価 財務状況に与える影響 (環境債務計上の是非等) 環境デューディリジェンスの活用 ~簡易なスクリーニングから精査へ~

(48)

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不動産を確かな目で =研究・鑑定・コンサルティング= REI

【連絡先】 東京都港区虎ノ門1-3-2 勧銀不二屋ビル4F 一般財団法人 日本不動産研究所 環境評価室長 平 倫明 電話:03-3503-5339 FAX:03-5512-7123 http://www.reinet.or.jp/ noriaki-taira@jrei.jp

参照

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