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地盤凍結地帯の斜面変動場における間隙水圧の観測 Monitoring of pore-water pressures in a reactivated landslide of ground freezing region

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Academic year: 2021

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地盤凍結地帯の斜面変動場における間隙水圧の観測

Monitoring of pore-water pressures in a reactivated landslide of ground freezing region

〇松浦純生・阿部和時・大澤 光・柴崎達也・土井一生

〇Sumio MATSUURA, Kazutoki ABE, Hikaru OSAWA, Tatsuya SHIBASAKI, Issei DOI

To evaluate the effects of ground freezing on hydrological processes and slope stability, we monitored the soil moisture content, pore-water pressure and landslide displacement at a coastal landslide in eastern Hokkaido. Although the minor pore-water pressure fluctuations were observed at the toe of the landslide, no significant change was observed in the lower and middle blocks of the landslide moving body during the ground freezing period. It appears that the ground freezing period of 2015/16 did not significantly affect the slope stability. 1.はじめに 地盤凍結は地すべりなどの原因となる降雨や融雪 水の浸透過程に影響を与えるばかりでなく、地盤が 凍結することで地下水の排出を遅延させるなど、地 すべりの発生や移動特性に影響を及ぼす可能性があ る。このため、地盤凍結が地すべりの発生機構や移 動特性に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし て、北海道東部の海岸地すべり地で土壌水分量や間 隙水圧などの観測を行った。 2.観測場所および観測方法 観測は北海道東部に位置する再活動型の小規模な 海岸地すべり地で実施した。走向傾斜に直交する正 断層沿いに位置する地すべりは、過去から繰り返し 活動しているため移動体は著しく破砕され攪乱され た特徴をもつ。本地すべりの特徴として地下水が豊 富で、汀線近くの斜面末端では地下水の流出が見ら れる。この地すべりに土壌凍結深を計測するための 地温計や浸透プロセスを明らかにするための土壌水 分計、さらに地下水の変動特性を明らかにするため の間隙水圧計などを設置し、連続観測を行った。ま た、地盤凍結期間における浸透能の変化を明らかに するため、原位置透水試験を実施するとともに、凍 結深度などを把握するため、動的簡易貫入試験など も実施した。 3.結果と考察 気温の低下とともに 12 月中旬から深さ 10cm の地 盤での凍結が始まり、最寒期に向かうにしたがって 凍結深が深くなった。地温の観測記録によると 2 月 7 日頃には最大凍結深が 56cm 程度にまで発達したと 推定される(図1)。これは、同時期に実施した簡易 貫入試験による結果とも一致した。 斜面の 4 箇所に埋設した間隙水圧計のうち最上流 部の一箇所は寒候期を通して水位が形成されなかっ た。しかし、汀線近くの斜面最末端に設置した間隙 水圧は、1 月になって徐々に基底水頭が上昇する傾 向が見られ、2 月 15 日頃には水頭換算で約 100cm と なった。斜面末端には地すべり地内から地下水が流 出される湧水点が数多くあるが、これらは寒候期に は凍結する。しかも飽和帯であるので、凍結した場 合、ほとんど不透水層となる。したがって、斜面末 端部の地下水頭の上昇は、地盤凍結によって地下水 の流出がブロックされた可能性が高い。 斜面最下部の地下水頭の上昇は観測されたものの、 地盤凍結期間中における斜面下部および斜面中部で の地下水頭の上昇は見られなかった。このため、地 下水頭の上昇は斜面下部の局所的な部分に限定され たと考えられる。一方、地盤凍結期間内に地すべり 変位も観測されなかったことから、2015-16 寒候期 の地盤凍結は斜面の安定性に大きな影響を与えなか ったと考えられる。 図1 2015/16 寒候期における地温および間隙水圧等の観測結果 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 11/1 11/11 11/22 12/2 12/13 12/24 1/3 1/14 1/25 2/4 2/15 2/25 3/7 3/18 3/28 4/8 4/19 4/29 Pr ec. ( mm/h ) P o re w a te r p res s u re (k Pa ) -10.0 -5.0 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 11/1 11/11 11/22 12/2 12/13 12/24 1/3 1/14 1/25 2/4 2/15 2/25 3/7 3/18 3/28 4/8 4/19 4/29 G round te mpe ra ture C) BV‐15‐2 BV‐15‐4 BV‐15‐3 ‐30cm ‐50cm ‐100cm ‐150cm 2015/11/1‐2016/5/1 ‐10cm ‐10cm 凍結期間 ‐30cm 凍結期間

参照

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