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SVGをリソースとして活用するシステムの検討

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Academic year: 2021

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(1)Vol.2012-DPS-152 No.19 Vol.2012-GN-85 No.19 Vol.2012-EIP-57 No.19 2012/9/14. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. SVG をリソースとして活用するシステムの検討 吉田弘輝†1. 藤井章博†2. 従来,CAD 図面の運用機能は限られたニーズに対応するプロプライエタリ-なアプリケーションソフトウエアによっ て提供される場合がほとんどである.Web 技術の進展により多様な Web サービスが,共通の運用基盤,すなわち Web ブラウザと HTTP プロトコルによって提供できるようになっている.特に,最近 Web ブラウザに導入が進んだ HTML5 の canvas 機能により SVG 形式の画像情報をタブレットや PC 上に柔軟に利活用することが可能になった.本研究で は,機械部品の CAD 図面等を基に作成した SVG データをリソースとして蓄積し,RESTful なアクセス機能を実装し たデータベースシステムを構築した.また,こうしたリソースを利用して多様な電子商取引のニーズに対応するため のマッシュアップ機能を備えたミドルウエアの開発を行っている.機械部品流通などの分野における EDI に対するニ ーズは多岐にわたる.本稿では,開発中のシステムを利用して機械のメンテナンスのために部品の在庫管理を行うシ ステムの実装を述べ,特に SVG の利活用に関する課題を検討する.. A RESTful SVG Resource Management System and Its Mashup Applications HIROKI YOSHIDA†1. AKIHIRO FUJII†2. When CAD data is utilized in a certain business work flow, the management of the data is usually done by associated proprietary data management software/system. Thanks to the rapid advancement of Web technologies, variety of applications could be designed based on common software platform, namely Web and HTTP procedures. Especially, HTML5 and canvas features which is recently introduced to common browsing software provides huge potential for CAD data applications since SVG format that could be produced from original CAD data, is able to be treated over Web browsers. In our research group, constructions of CAD database with SVG format is going on. Those resources are stored in RESTful architecture that makes it easy for applications to access and utilize them. At the same time, middleware for mashing up those resources are also being designed. We believe this type of system could be useful in various EDI( Electronic Data Interchange) needs. In this article, an implementation of mechanical parts inventory management system is shown as an example of our resource management and mashup middleware.. 1. はじめに. 2. SVG の概要. CAD(Computer Aided Design)による図面データは,多. SVG とはベクターグラフィックスの 1 つであり,XML. 様な業務で利用されている.一方,Web を介した各種サー. で記述された形式の画像ファイルであり,W3C によって. ビス提供方法は日々進化しており,タブレット型の携帯端. 2001 年 9 月に SVG1.0 として勧告され 2011 年 8 月に勧告さ. 末の利用が急速な広がりを見せる中,CAD データの表示用. れた SVG1.1(Second Edition)まで 5 回の勧告が行われて. に活用し業務支援を行うシステムも登場している .. いる.. 本稿では,Web サービスとして CAD データを蓄積した. SVG は 2 つの画像データとして利活用するための重要な. ドキュメントデータベースを利活用するシステムの提案を. 特徴を持ち,第一は SVG がベクター形式であるという点で. 行う.CAD 図面を SVG(Scalable Vector Graphics)フォー. ある.ベクター形式の画像は,画像を点の座標とそれを結. マットでドキュメントベースに蓄積し,ドキュメントを構. ぶ線の方程式で表現する.そのため,画面を表示する都度. 成する DOM(Document Object Model)を対象とし,この. 計算を行って最適な形での画像の表示ができるため,拡大. 情報リソースを体系的に管理運用する.情報の管理運用の. や縮小といった処理を行っても画像の劣化なく表示するこ. た め に , こ れ を RESTful な Web API ( Application. とができる.これは,写真などの画像で利用される JPEG. Programming Interface) によって参照可能とするような実. や PNG などのラスターグラフィックスにはない利点であ. 装を行うことでマッシュアップなどの開発手法を通じて多. る.SVG の欠点としては,ベクター画像が線や図形の集合. 様なアプリケーションで利活用できる.. とその図形や線に囲まれた部分に対して色彩情報を付与し. 本稿の構成は,まず 2 で SVG の概要を述べる.次に,3 で SVG など XML 形式のリソース管理システムに関する従 来研究を概観する.4 では,提案する運用形態を実装した システムの解説を行う.5 で考察を述べる.. ⓒ2012 Information Processing Society of Japan. て表現するため,写真のような色の変化が複雑な画像に対 してデータ量が増大するという問題がある. さらに重要なもうひとつの特徴は,SVG が XML 形式で 記述されたデータとして扱えるという点である.つまり画. 1.

(2) Vol.2012-DPS-152 No.19 Vol.2012-GN-85 No.19 Vol.2012-EIP-57 No.19 2012/9/14. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report 像でありながら,テキストを扱う要素技術である,HTML や HTTP と親和性を有する.そのため,DOM を用いたプ ログラムで SVG を操作することができる. これによって 画像をインターネット上などで動的に扱うことを可能にす ることができる.例えば,画像の一部分だけを変化させた い際に,SVG ならば DOM のプログラムを準備するだけで 実現することができる.つまり,すべての SVG は要素や属 性といったものだけで表現され,それらの追加・修正・削 除を行うことで画像の操作ができる. 特に,2008 年に W3C によってドラフトが発表された HTML5[5]では,Canvas 機能が採用され,SVG をグラフィ ックスとして表示するための機能が充実した.このことに よって,WYSWYG として本来の CAD 図面の具備する視覚 表現性と DOM 構造を有する XML 文書として操作性の双 方を活用することができるようになった.本研究の動機は, こうした背景のもとでより柔軟に SVG を活用するための システムの検討である.. 3. 先行研究 CAD( Computer Aided Design:コンピュータ支援設計) は,半導体製造など幅広い分野で利用されている.90 年代 から CAD データの運用と蓄積に関する研究が行われてお り,例えば文献[1]では,CAD 利用の黎明期に分散環境で CAD データを運用する方式が示された.文献[2][3] では, XML 文書の構造を反映したメタデータを対象として検索 する手法が示されており,構造化文書の取り扱いを DOM を介して実施することの有効性を示す一例となっている. 近年,クラウドコンピューティング環境の急速な浸透に 伴って,文書レポジトリに蓄積された情報資源をマッシュ アップなどの考え方に基づいて活用する試みが増大してい る.こうした状況を背景とした構造化文書運用管理・運用 の在り方も盛んに研究されており,例えば文献[9]では,ク ラウド環境で SaaS(Software as a Service)の形態によって 文書の運用サービスを提供することを前提としたシステム のアーキテクチャを提案している.また,文献[4]では,具 体的にアパレル分野で利用される型紙に対応した XML を 管理・運用する方式の検討がなされている.. 4. SVG 利用システム 本稿では,CAD 図面を基に生成された SVG リソースに 対して,それが管理運用上の意味のある一定の構造を有し ている場合に「SVG-DOM」と呼ぶことにする.XML 文書 が一定の構造を持っているかどうかは,明確に規定できる 特性である.しかし,CAD 図面の場合は,作成された段階 で,図面に描かれた構造物のモデルは必ずしも厳密に定ま っているわけでない.本稿では,CAD 図面から SVG デー タを生成過程で,実務的な運用上の要求を満たす範囲で構 造化を付与することとする.以下では,まず, 「SVG-DOM の生成」について述べ,その利用に際して RESTful なデー タベースを構成する部分とこれをマッシュアップによって 利用し EDI(Electronic Data Interchange)に利用する. 4.1 SVG-DOM の生成 CAD 図面は,一般的に専用ソフトウエアで作成される. 専用ソフトウエアはそれぞれ独自のデータ形式を持つが, 業界で共通に利用できる dxf 形式によって相互運用が可能 である.Inkscape 等のソフトウエアを利用すると,dxf 形 式から SVG 形式を生成することができる.この過程は, CAD ソフトで図面を生成する際の図面の一部,例えばエン ジンが全体であれば,その一部としてのキャブレターが図 面の中でも一つの塊として表現される.CAD の操作上は, レイヤーやグループ化などによって部分の構造化がされて いる.一般的には,既存の図面が必ずしも構造を意識して いるとは限らないため,SVG を構成する段階で一定の構造 化を意識して,XML ドキュメントを編集する必要がある. 以下,図表 1 として SVG-DOM を CAD データから生成 する流れをファイル形式とそのファイル形式で利用するこ とができるアプリケーションソフトを元に示す.図表 1 に 示したように CAD の共通形式である dxf ファイルは Auto CAD 等のソフトで閲覧などを行うものである.その dxf 形 式のファイルを inkscape 等の変換ソフトで svg ファイルに 変換し,XML エディタを用いてマッシュアップをおこなう ために必要な準備を行うことで SVG-DOM とすることがで きる.. 特に,ROA(Resource Oriented Architecture)の考え方の. 図表 1. もとで,各種の情報リソースの運用方法を検討する研究は, 近年活発に行われている.RESTful なドキュメントデータ. データの構造. ベースは,その「べき等性(idempotence)」という特徴ゆ. CAD. えに,動的なプロセスに利用することは不向きであるので. dxf 形式から変換. はないかという危惧がある.こうした懸念に対して,例え. SVG-DOM. 共通形式. SVG-DOM 生成に関連するデータ ファイル形式. アプリケーションソフト. .dxf. Auto CAD 等. .svg. Inkscape 等. .svg. XML エディタ等. ば,文献[11]では,RESTful なデータベースから提供される リソースを利用してビジネスプロセスを実行する場合にも, セマンティックウェッブの機能を適用させることで,リソ. 4.2 SVG-DOM の利用モデル 我々は,XML ドキュメントをリソースとして運用する際,. ースの動的な利用に関しても有効に機能することを示して. RESTful なインターフェースによって実装することで,柔. いる.. 軟で発展性のある情報システムが構成できると考えている.. ⓒ2012 Information Processing Society of Japan. 2.

(3) Vol.2012-DPS-152 No.19 Vol.2012-GN-85 No.19 Vol.2012-EIP-57 No.19 2012/9/14. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report SVG をリソースとし,Web 上で運用するためのドキュメン. 発した DSL の一部を開設する.本研究では,実装例として. トベースは,インターフェース,ミドルウェア,データベ. JavaScript を利用して関数を定義し,その関数名を要素とし. ースといった 3 つの階層に分けて考えることができる.図. て DSL の構築を行う.. 表 2 に 3 つの階層に分けたモデル図を示す. 4.2.3 インターフェース システム構成の最上層はインターフェースとして加工し た SVG などの情報リソースを HTML ファイルとしてユー ザが閲覧することができるようにするものである.HTML ファイルに加工することで Web ブラウザを用いてデータ を利用することができるようになるため,動画や音声など といった多種多様なリソースを柔軟かつ効率良く利用する ことができるようになる.また,HTML ベースに情報リソ ースを行うことでスマートフォンやタブレット PC などの 複数の環境でユーザが情報を利用することができるように なるという利点もある.. 図表 2. SVG を利用するための 3 層モデル. 5. 実装例 本研究で試作する図面用動的情報表示機能を具備した. 4.2.1. リソース・データベース(最下層). システムは,クラウド上の DXF などのデータ形式の CAD. システム構成の最下層であるデータベースは複数の. 図面から変換した SVG の画像に対して複数の処理を行う. SVG などのリソースを保持する階層である.この階層は,. ことで紙媒体の図面以上の情報を提供することを可能にす. クラウドコンピューティング環境での,NoNSQL 型の XML. るものである.このシステムには図面に対して XML で記. データ向けのストレージを利用する.. 述された部品表をマッシュアップする機能が具備されてい. 図面はメタ情報と共に蓄積される.CAD 情報のリソース. る.. である SVG は他の XML などと組み合わせる. これらの情報リソースに対して RESTful な Web API. 5.1 データベースシステムの実装. (Application Programming Interface) によって実装するこ. 今回試作したシステムで SVG やマッシュアップを行う. とによって SVG を効率良く利用する環境を構築すること. 情報リソースを保持するデータベースとして Google が提. ができる.また,SVG と組み合わせるためのデータは,イ. 供するクラウド環境上のプラットフォームである GAE. ンターネットを介してネットワーク上のどこかにあるリソ. (Google App Engine)を利用することで簡易的なクラウド. ースを利用することでマッシュアップをおこなうことも可. 上のデータベースとした.これは,本研究の本質である. 能である.. DSL を用いた SVG と情報リソースのマッシュアップに関 するシステムの開発に重点を置くためである.. 4.2.2 ミドルウェア システム構成の中間に位置するミドルウェアは,SVG の. 5.2 ミドルウエアの実装. エディタ機能とマッシュアップ用の DSL(Domain Specific. 今回試作した DSL は SVG を動的に取り扱うためのもの. Language)の 2 つの機能を有している.ひとつめの機能で. と,SVG と情報リソースをマッシュアップするためのもの,. ある SVG エディタは SVG のリポジトリからから取得した. マッシュアップの準備を行うためのものの 3 種類に分類す. SVG ファイルを使用目的に合わせて SVG のオブジェクト. ることができる.また,DSL は抽象化されているため,全. である DOM 毎に加工を行う.また,他にも SVG ファイル. ての SVG-DOM に対して一定の動作を約束するものである.. にリンクなどを作成することで今後のマッシュアップを円. 図表 3 に本研究でシステムのために検討された DSL の一覧. 滑に行うための準備を行うなどの処理を行うためのもので. を SVG 操作,マッシュアップ,準備の 3 つに分類したもの. ある.. の一覧を示す.. 次にもうひとつの機能であるマッシュアップ用の DSL. まず,SVG の操作とはリソースとしての SVG を対象と. であるが,DSL とはドメイン特化言語のことであり,特定. したデータのやり取りや SVG を HTML ファイルで利用す. のタスク向けに設計されたコンピュータ言語を意味する.. るための加工といった処理について記述した DSL のこと. 本稿では,SVG の DOM を操作し EDI を実装するために開. である.次に,マッシュアップを行うための DSL はブラウ. ⓒ2012 Information Processing Society of Japan. 3.

(4) Vol.2012-DPS-152 No.19 Vol.2012-GN-85 No.19 Vol.2012-EIP-57 No.19 2012/9/14. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report ザに表示されている SVG と対応する情報リソースをブラ. することによってすべての SVG-DOM は特定の方式によっ. ウザで表示するなどのマッシュアップを行うための処理に. て情報リソースをユーザに提供するように設計されている.. ついての記述がなされている.最後に準備という項目の. また,上記した DSL の実際の流れに関しては本稿の付録と. DSL は SVG のリストやマッシュアップの対象のリストと. して実際のプログラムを一部記述する.図表 4 に試作した. いったマッシュアップや SVG には直接的には関連してい. システムが SVG などの情報リソースを提供するさいの流. ない処理についての記述がなされているものである.. れを示す.. 図表 3. 試作 DSL 一覧. 名前. 分類. 動作内容. Make_SVG_. 準備. DB 上の SVG のリストの作成. 準備. SVG とマッシュアップを行う. List Make_data_L. 情報リソースのリストを作成. ist Get_SVG. SVG 操作. Display_SVG. SVG 操作. クラウド上の DB から目的の SVG を取得する Get_SVG で取得した SVG をブ ラウザ上で表示する.. Edit_SVG. SVG 操作. 図表 4. マッシュアップを行うために DB 上の SVG データの加工を行 う. Get_Mashup. マッシュ. マッシュアップに使用する情. _data. アップ. 報リソースを取得する. Display_Mas. マッシュ. 取得した情報リソースをブラ. hup_data. アップ. ウザで表示する形式に成形す る.. また,一例として部品表とのマッシュアップを行うため. 5.3 インターフェースの実装 本研究で試作したシステムの目的は複数の SVG と XML で記述された情報リソースを動的にマッシュアップさせる ことで図面により多くの情報を付与すると同時に,SVG を 柔軟かつ効率良く利活用することの 2 つを目的としている. また,利用環境として PC のみでなくスマートフォンやタ ブレット PC も想定し,検証を行った.図表 5 に検証を行 ったタブレット PC の環境について示す.. 2 つの DSL 流れを示すことで DSL が JavaScript でどのよう な流れで記述されているかを示す.. Get_Mashup_data(name){. EDI 処理の流れ. 図表 5. UI 実装環境. ブラウザ. Chrome/Opera/Safari/Firefox. OS. Android 2.2/3.0. ハードウェア. Galaxy TAB/Optimus. get_xml(今回は XML 形式のデータを利用するので XMLHttpRequest で XML を取得する) change_DSL(異なる DSL を利用する.この場合は. 開発を開始した 2010 年の 12 月の段階では Galaxy TAB を利用した Android のバージョンは,2.2 であったため,そ. Display_Mashup_data に処理を移行する). の上で動作する SVG に対応するブラウザは限られていた.. }. そのため,PC 環境での利用をそう手下開発を先行させた. そして,2011 年 5 月に国内で Android3.0 搭載機種(Optimus. Display_Mashup_data(){ Make_table(取得した XML データをユーザが利用 しやすいように表の形に成形する) }. 等)が販売され SVG の DOM 操作が機能するブラウザが対 応するようになった. 試作システムはインターフェースの実装に JavaScript を 利用した.今回 JavaScript を利用した理由は,実際に DOM を適用する HTML ファイルが動作する環境である Web ブ. 上記した DSL は変数 name に対応した XML ファイルを 非同期通信で取得して表の形に成形したものである.この ように,JavaScript の関数で記述された DSL をファイルに 対して定義するのでなく,目的別に定義することで抽象化. ⓒ2012 Information Processing Society of Japan. ラウザ上で操作に適しているプログラミング言語ひとつだ からである. 5.4 動作例 試作したシステムとして,最も重要な機能は実際に SVG. 4.

(5) Vol.2012-DPS-152 No.19 Vol.2012-GN-85 No.19 Vol.2012-EIP-57 No.19 2012/9/14. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report と XML で記述された部品表をマッシュアップする機能で. 画像に多くの情報を持たせることができる.特に SVG の要. ある.この機能は SVG に付与したリンクタグから部品表を. 素の一つ一つが情報リソースを含んでいるオブジェクトと. 表示するための HTML を呼び出すものである.この際部品. みなすことができるため,他の画像ファイルより情報リソ. 表はリンクタグに割り振られた ID と部品表の ID 部分が等. ースとのマッシュアップに向いている.. しい部分を特定し,その部分を色分けすることができる.. マッシュアップに適した SVG-DOM を生成する上でマッ. 図表 6 としてこの動作を行った際の様子を示す.. シュアップを行うためのリンクタグの作成は重要な事柄で ある.一般的に SVG 用いられる図面は dxf 形式のファイル から変換ソフトを用いて生成される.こうして作成された SVG にはリンクタグが作成されていない.そのため HTML をインターフェースとしてシステムを構築する場合リンク タグを SVG に対して作成する機能を必要とする.この機能 は 4 章で示したミドルウェア内の SVG エディタとして完備 させることが良い.この際,クリックなどでユーザが感覚 的に作成する座標を決定できるようにすることが重要であ る. また,本研究で試作したように HTML をベースに情報リ ソースのやり取りを行うことで,従来の PC のみでなくス マートフォンやタブレット PC を用いて情報リソースの利. 図表 6. SVG と部品表のマッシュアップ例. 活用を行うことができる.これにより,従来の PC を持ち 込むのが困難だった状況での情報リソースの利活用が可能. 6. 考察 6.1 ビジネスモデル. になる.また,HTML は端末にブラウザさえ導入されてい れば閲覧することが可能なので,情報リソースを利用する ためのハードルを下げることができる.. 2 章で述べたように SVG には他の画像フォーマットとは. SVG を利用した EDI を行う上で重要なこととして SVG. 異なる特徴があり,その特徴を生かすことでビジネス・教. 内のオブジェクトである一つ一つの要素に統一的な ID を. 育・医療・地域社会などで活用できる.. つけることである.ID をつけることで SVG の要素とマッ. 本稿で取り上げた事例は,建設重機を製造するメーカが. シュアップを行う情報リソースとの関係性を明確にするこ. 保有する CAD 情報を重機の保守事業者が重機ユーザのた. とができるため,SVG の管理を容易にするため,結果とし. めに活用するものである.実際には,その間にリース事業. てより有用なサービスとすることができる.. 者などが介在するが,少なくともこのビジネスモデルには, 上記 3 つのプレーヤが存在する.リソースとしての CAD 情報はもともと重機メーカが保有する.実装したメンテナ. 7. むすび. ンス用の在庫部品とのデータ連携は,保守事業者のニーズ. SVG-DOM を活用することで,本稿で示したように,他. である.従来のクライアントサーバ型のプロプライエタリ. の情報リソースとのマッシュアップを行うことで単なる図. なアプリケーションでは,CAD 情報というリソースをこの. 面としてのリソースが,多様なビジネスアプリケーション. ニーズに活用することは困難である.RESTful なデータベ. にも活用できることが示唆されている.今後 Web サービス. ースの構築と Web API を介したアクセスが可能であれば,. として SVG を利用していく上で RESTful な環境やクラウ. 本稿で示すようなビジネスニーズに即したマッシュアップ. ドコンピューティングによるレポジトリといったものを活. により柔軟で新しいサービスを提供できる.. 用捨てシステムを構築していくことで Web のようなスケ ーラビリティやユーザビリティを持たせることができる.. 6.2 システムの機能 つぎに,SVG を活用する観点から検討する.活用の方法. 本研究の今後の課題としてはマッシュアップや SVG の 加工などを行う DSL の構成や SVG エディタとしての機能. は大別して 2 つある.第一の方法は,SVG が持つ拡大縮小. といったミドルウェアにと,RESTful な環境における SVG. しても画像の劣化が起きない特徴を生かした正確な画像を. の取り扱い方などのシステム全体の構成といった 2 の事柄. 利用したサービスを行うことである.精密部品の図面など. について研究を進めることでより柔軟かつ効率良く SVG. の画像を SVG として表現することで,より使い勝手がよい. を利用できるシステムについて検討していきたい.. 図面として利用することができる.もう一つの方法は,SVG. 謝辞. と XML などの情報リソースをマッシュアップすることで. 本研究の実装に際して,資金援助と具体的なビジネス事例. ⓒ2012 Information Processing Society of Japan. 5.

(6) Vol.2012-DPS-152 No.19 Vol.2012-GN-85 No.19 Vol.2012-EIP-57 No.19 2012/9/14. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report を提供いただいた(株)エディエステクノロジー社にこの. xmlhttp.open("GET", "./XML/"+ name +"_1.xml", false);. 場をお借りして深謝申し上げます.. xmlhttp.send(null);. 参考文献. var xmlDoc = xmlhttp.responseXML.documentElement; var part = xmlDoc.getElementsByTagName("Part");. [1]. G. Yamamoto, R. Kondo, S. Hara, M. Oshima, ”A. var df = document.createDocumentFragment();. Distributed CAS System for Control System Design”, IEEE IECON’91, 1991 年. for(var i = 0; i< part.length;i++){. [2] 井形伸之,難波功, 「大規模な構造化文書データベース. var pTag = document.createElement("tr");. におけるイデクシングと検索の手法」情報処理学会. var p2Tag = document.createElement("tr");. 情報. 学基礎研究会・自然言語処理研究会資料,2000 年 3 月. var aTag = document.createElement("th");. [3] S. H. Maes, et al.,“A DOM-based MVC Multi-modal. var a1Tag = document.createElement("th");. e-Business”, IEEE Int’ Conf’ on Multimedia and Expo., 2001 年 [4] Yinglin Li, et. al, “Research on Apparel CAD Pattern Data. a1Tag.appendChild(document.createTextNode("ID"));. Interchange Format Based on XML”, World Congress on. p2Tag.appendChild(a1Tag);. Software Engineering, 2009 年. set(part.item(i),p2Tag);. [5] W3C, “HTML5: A vocabulary and associated APIs for. df.appendChild(p2Tag);. HTML and XHTML” http://www.w3.org/TR/html5/ aTag.appendChild(document.createTextNode(part.item(i) [6] エ デ ィ エ ス テ ク ノ ロ ジ ー ( 株 ). .getAttribute("ID")));. http://www.ads-techno.co.jp/. pTag.appendChild(aTag);. [7]山本陽平,「Web を支える技術」技術評論社 2011 年. start(part.item(i),pTag);. [8]Bill Burke,菅野良二「Java による RESTful システム構. df.appendChild(pTag);. 築」オライリージャパン,2010 年. }. [9]E.M.Maximilien et al, ”An Online Platform for Web APIs and Service Mashups”, IEEE Internet Computing, 2008. document.getElementById("result_2").appendChild(df);. [10]Jim Yu et. al, “Understanding Mashup Development”, IEEE. }. Internet Computing, 2008 [11] Xiwei Xu, etal, “Resouce-Oriented Architecture for Business Processes”, Proceedings of 15th Asia-Pacific Software Engineering Conference, 2008 [12]Leonard Richardson, Sam Ruby, 山本陽平監訳, 「RESTful Web サービス」,オライリージャパン,2007 年 [13] Debasish Ghosh (著), 佐藤竜一 (監修, 翻訳), 「実 践プログラミング DSL ドメイン特化言語の設計と実装の ノウハウ」2012 年 6 月,翔泳社 附録(マッシュアップ. JavaScript). 以下の JavaScript のコードは本稿 5.2 章で記述した SVG と部品表のマッシュアップを行うための DSL を具体的に 示したものである.以下のコードは引数である name で部 品表を特定することで,XML ファイルを呼び出す.そして, 呼び出した XML ファイルの中身をユーザが閲覧しやすい ように表の形になるように HTML ファイルのタグを生成 している. function hyou(name){ var xmlhttp = new XMLHttpRequest();. ⓒ2012 Information Processing Society of Japan. 6.

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