• 検索結果がありません。

超高速(508MHz)のビーム位置ディジタルフィードバック制御システム

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "超高速(508MHz)のビーム位置ディジタルフィードバック制御システム"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

粒子加速器に関する日立システム技術

超高速(508MHz)のビーム位置ディジタルフィーPヾック

制御システム

UltraHigh-Speed(508MHz)Beam

Position

DigitalFeedbackSystem

Sんg乃'才cカブ〟㍑γ0々αぴα 触αねz材〟〟α椚gね乃オ 中山尚英… 7滋々αゐ才dg入bゑ町α桝α 森山国夫**** 肋乃わ肋吻′α椚α 508MHz クロック 1.97ns 周期入力

====こ=>

注:略語説明 クロック分配制御(GaAs)

ADC

モニタ S デマルチプレクサaA G

軍記蒜ト1(亘∋

軍記蒜卜2区田

演算ユニット16 (CMOS) パンチ

忘≡享≡竺

電子(8Gev) 衝突点

マルチプレクサ S A (d G 1.97ns (60cm) 陽電子(3.5Gev) ADC(Ana10g-tO-Digit∂lConverter),DAC(Dig舶トto-An∂】ogConverter) 軸 D A

C

キッカ

三三三=‡ヲ

LA リアルタイム オペレーション 装置 1.97ns 周期出力 パンチ ビーム位置ディジタルフィードバック制御システムの全体構成 周長約3′000mのBファクトリーリングを光速で周回する約5′000個のパンチの電子・陽電子ビームを安定に維持するためには,パンチごとの ビーム位置フィードバック制御が不可欠である。 文部省高エネルギー物理学研究所で建設中のBファク トリーは,光速レベルまで加速した電子と陽電子を衝突 させたとき大量に発生するB中間子のふるまいを研究す ることにより,「物質・反物質の対称性の破れ+の解明を 行うための装置である。 リング当たり5,120個の光速でリングを周る電子ビー ム・陽電子ビームパンチ(電子・陽電子ビームの塊)を安 定に維持するためには,結合パンチの不安定性を克服す る必要がある。このため,位置モニタからのデータを 1.97nsごとに人力し,位置データを基にフィードバック 演算した制御量をパンチキッカヘ出力する超高速ビーム

位置ディジタルフィードバック制御システムを開発した。

高速入力部では,GaAsカスタムLSIで人力データを16 個のデータに高速で振り分け,制御演算部の並列処理を 可能とした。CMOSカスタムLSIを使用した制御演算ユ ニットでは,任意の4点の位置データに基づくディジタ ルフィルタ演算を行う。 制御演算ユニットで使用するパラメータを実時間で調 整するため,リアルタイムオペレーション装置を設け, ビーム調整試験の効率化を図った。 *文部石高エネルギー物軒アニ研究所町戸博卜 事*=立製作所機鵬研究仰 **半株J(祭礼[ほ一Ill柑i削御システム技術十(屯十応川部門)…*l卜仁製作所人みか_ ̄Ⅰ二域 65

(2)

230 日立評論 Volフ9No.2(1997-2) l.はじめに 文部省高エネルギー物理学研究所では,素粒子物理学

での「物質と反物質の対称性の破れ+を解明する目的で,

Bファクトリーと呼ばれる加速器システムを建設してい る。光速レベルまで加速された電子ビームパンチ(電子 塊)と陽電子ビームパンチ(陽電子塊)を衝突させたとき に発生するB中間子(ボトムクオークbを含んだ中間子) のふるまいを詳しく調べることにより,この対称性の破 れが解明されるものと期待されている。

Bファクトリー加速器は,B中間子を大量に発生させる

ため,おのおの5,120個の電子ビームパンチと陽電子ビー ムパンチがそれぞれ反対方向に周回する,長さ約3km のストレージリング形加速器二つで構成している。しか し,このような多くのパンチをリングの中で安定に維持 するには,ビーム電流強度に比例して強くなるおのおの のパンチ位置の不安定性を克服する必要がある。このた め,ビーム位置のフィードバック制御をパンチごとに行 うことが不可欠である。 ビームはほぼ光速のため,パンチごとのど-ム位置デ ータは1.97ns間隔(約0.6m)で発生する。 ここでは,これらのデータを高速に処理し,パンチご とに制御する超高速ビーム位置ディジタルフィードバッ ク制御システムについて述べる。

2.超高速ビーム位置ディジタル

フィードバック制御システムの構成

超高速ビーム位置ディジタルフィードバック制御シス テムは,1.97ns周期(508MHz)の高速サンプリング周期 で,位置モニタから入力するパンチごとのビーム位置デ ータを各パンチごとに記憶し,過去の位置データに基づ

いて演算した制御出力量をキッカに1.97n秒周期で出力

することにより,バンチごとのビーム位置を制御して不 安左性を抑止する。 このシステムは,GaAs LSIを用いた高速入出力基根

CMOS(Complementary Metal-0Ⅹide

Semicon-ductor)LSIを用いたフィードバック演算基板,およびフ ィードバック演算基板に実装されたメモリ とインタフ ェース可能なリアルタイムオペレーション装置で構成 する。 2.1GaAsJSlを使用した高速入出力基根の開発 高速入出力基根では1.97ns周期でA-D(Analog-メモリポートⅠ 伽別州 デマルチプレクサ 畑御 []+ {ノ射肝 データ分配回路

[

×0.×1 ×2.×3 リアルタイム オペレーション装置 メモリアクセス制御 ×○∼×3 ×○ ×3 リアルタイム インタフェース 0 夕 一 デ 夕 一 デ

データ タイミンク 整合回路 ×0.∼×3 メモリアクセス制御 ×0,×1 ×2.×3 演算ユニット パイプライン 処理 遅延 パイプ ライン CMOSJSl メモリポート Ⅲ マルチプレクサ 図1 フィード′〈ック演算用ユニット(CMOSLSl)の構成 デマルチプレクサからの位置データ(データ0,l,…)を交互に別のメモリポートからメモリに書き込み,演算用位置データ(X。,X.,X2,X3) を交互に別のメモリポートから読み込む並列メモリアクセスを行っている。 86

(3)

超高速(508MHz)のど-ム位置ディジタルフィードパック制御システム

231 32ns 書込み ク ツ ロ ク メモリアクセス制御 ポ1卜Ⅰ 仙 ポートⅡ パイプライン処理 演算ユニット デ「タロ データ2 データ4 読み出し 1デT夕0 ×0 ×1 データ2 ×0 ×1 データ4 ×0 ×2 データ1 ×3 ×2 データ3 ×3 ×2 データ5 (U X Yハ データ1 Xo Xl データ3 Xo ×1 デ【夕5 2 )( 3 V(. 算 乗 レし イ 算 規 力 加 正 出 ×2 X3 ×2 ×3 パンチ1 パンチ2 パンチ3 パンチ4 パンチ0 パンチ1 パンチ2 パンチ3 パンチ(十1) パンチ0 パンチ1 パンチ2 パンチ(-2) パンチ(-1) パンチ0 パンチ1 図2 CMOS LSにLニットの動作タイムチャート メモリアクセス制御は.パンチごとのど-ム位置データ(データ0,l,2,…)を各メモリポートから交互にメモリに保存し,並行して演算 用の位置データ(X。,Xl,X2,X3)をメモリから読み出す。演算ユニットでは, ン処理)する。 Digital)変換されたデータを,DMUX(Demultiplexer)

によって16個のデータに振り分け,フィードバック演算

基板へデータを出力する。フィードバック演算によって 求められた制御量は,MUX(Multiplexer)によって1.97 ns周期のデータに統合してD-A変換した後,キッカに出 力する。

DMUX,MUXそれぞれについて,4個のLSIで8ビッ

ト精度のデータ処理を並列に行うことによって高速処理 を実現した。 高速の並列データ処理システムでは,各構成部へのク ロックタイミングのばらつき(スキュー)が問題となる。 そこで,ADC(An云10g-tO-DigitalConverter),DAC (Digital-tO-AnalogConverter),および各DMUX,MUX

へのクロック分配制御を高速入出力基板の中央に配した

専用のGaAs

LSIl個に集中化し,クロック段数の増加

につながるLSI間での同期信号の伝送などを不要にし

た。この方式により,タイミングのばらつきのない安定

した動作が可能となった。

また,基板の開発にあたっては,波形ひずみの少ない

高速データ伝送を実現するため,基板内に構築される分 布定数回路のインピーダンスに対して細密な調整を行った。 乗算,加算,正規化,出力をlサイクルで同時に処理(パイプライ 2.2 CMOSJSlを使用したフィードバック演算用 ユニットの開発

フィードバック演算用ユニット(CMOS

LSI)の構成

を図1に示す。フィードバック演算は,任意の過去の四

つのパンチ位置データを用いたディジタルフィルタ演算

である。この演算を508MHzの動作周期で処理するため

には,4G演算/sの高速演算能力と,1.97ns当たり5回の

メモリアクセス(最新の一つのパンチ位置データのメモ リへの書込みと,制御量演算に用いる過去の四つのバン チ位置データの読み出し)を行う能力が要求される。これ を実現するため,演算のパイプライン処理を行う演算ユ ニットと,並列メモリアクセス制御機構を備えたCMOS LSIユニットを開発した。 CMOS

LSIユニットの動作タイムチャートを図2に

示す。 CMOS LSIユニットには,アクセスタイム10nsの SRAM(StaticRandomAccessMemory)に対して,2 組のメモリポートを設けた。ポートⅠとポートⅠⅠは,順 次入力されるパンチごとの位置データ(データ0,データ

1,データ2,…)を交互にメモリに書き込み,一方に書

き込んでいる間に,他方から制御演算に用いる過去のデ 87

(4)

232 日立評論 Vol.79No.2(1997∼2) 一夕を4個(Ⅹ。,Ⅹ1,Ⅹ2,Ⅹ3)メモリから読み出す。 読み出された各パンチごとのデータに対して,パイプ ライン的に乗算・加算・正規化・出力の各処理が行われる。 2.3 リアルタイムオペレーション機能 研究目的に使用されるこのシステムでは,演算パラメー

タや動作条件の変更,あるいは特定のパンチの位置デー

タの実時間(ビームがリングを1周する時間約1∼1叫s

の応答性)モニタリングが特に有効である。そこで,加速

器運転中に実時間でリアルタイムオペレーション装置と

インタフェース可能な機能を,フィードバック演算用LSI

内に設けた。これにより,リアルタイムオペレーション装

置での特定パンチの実時間データ収集と演算パラメータ

の変更が可能となった。

3.システム単体の動作試験結果

このシステムの信号伝達特性の例を図3に示す。この

システムに対して,出力が人力と同じ値になる演算パラ メータの設定を行った条件で,64MHzのサイン波形の 入力に対して,このシステムの出力波形を見ると,約2 nsの階段状の波形になっている。これは,このシステム が2ns以下のサンプリングで人力演算出力処理を行って いることを示す。 また模擬入力データにより,リアルタイムオペレーシ

ョン装置のパンチごとのデータの実時間収集,演算パラ

メータの変更,および動作条件の変更についても正常に

動作することを,システム単体として確認した。

4.おわりに

ここでは,文部省高エネルギー物理学研究所の「物質・

反物質の対称性の破れ+の解明に用いられる装置のうち, 参考文献 × ノ■lJ■-1 2ns 入力出力 一■J一一Y2 ′ l Yl + ''ヽ 0.5V 5ns llll ×2】 l l l l 図3 信号伝達特性 64MHzのサイン波形の入力信号波形と,制御出力演算として入 力値をそのまま出力したときのこのシステムの出力波形を重ねて 表示している。 電子ビームバンチと陽電子ビームパンチをリングの中で

安定に維持する超高速ビーム位置ディジタルフィードバ

ック制御システムについて述べた。

今後,実際の加速器システムにこのシステムを導入し,

モニタとキッカとを組み合わせたシステム全体の遅れ時 間の調整などを図り,ビーム位置制御の実証確認試験を 行う予定である。 また,リアルタイムオペレーション機能をさらに充実 させ,超高速フィードバック制御システムのパラメータ

を動的に操作する外側の制御ループによるパラメータの

自動調整機能を実現し,上位システムのヒューマンイン タフェースとの統合などを行って,よりヒューマンフレ ンドリーなシステムの構築を図る考えである。 1)Kurokawa・etal・:FIRFilterforBunch-by-BunchFeedbackSystemofTRISTANII,The9thSymposiumonAccelerator ScienceandTechnology,Tsukuba,Japan(1993) 2)亀谷,外:スーパリアルタイムパラレルコントローラの開発と性能評価,ProceedingoftheThirdIntelligentFASymposium, JAACEシステム制御情報学全(1991-7) 88

参照

関連したドキュメント

1  ミャンマー(ビルマ)  570  2  スリランカ  233  3  トルコ(クルド)  94  4  パキスタン  91 . 5 

会長企画シンポジウム 3-1 「JSCO 2022 “Frontier” 1」下部消化管癌 会長企画シンポジウム 3-2「JSCO 2022 “Frontier” 2」婦人科癌

   遠くに住んでいる、家に入られることに抵抗感があるなどの 療養中の子どもへの直接支援の難しさを、 IT という手段を使えば

26‑1 ・ 2‑162 (香法 2 0 0

1着馬の父 2着馬の父 3着馬の父 1着馬の母父 2着馬の母父

日本における社会的インパクト投資市場規模は、約718億円と推計された。2016年度の337億円か

1-2.タービン建屋 2-2.3号炉原子炉建屋内緊急時対策所 1-3.コントロール建屋 2-3.格納容器圧力逃がし装置

画像 ノッチ ノッチ間隔 推定値 1 1〜2 約15cm. 1〜2 約15cm 2〜3 約15cm