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LIBOR廃止後の金利デリバティブと金利環境─マルチカーブ環境に関する理論的な視点から─

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Academic year: 2021

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(1)LIBOR廃止とその課題. LIBOR廃止後の金利デリバティブと金利環境 ―マルチカーブ環境に関する理論的な視点から―. 田 中 隆 司 室 町 幸 雄 目 1.はじめに 2.マルチカーブ環境下の価格付け. 次 3.RFRへの移行による変化と望ましい対応 4.終わりに. 本稿では、現在のマルチカーブ環境を整合的に説明するマルチカーブ理論を概説し、主にその理論的な視点か ら、LIBOR廃止後に実現し得る金利デリバティブの価格付けと金利環境について検討し、望ましい対応について 考える。. 価されていた。ところが、金融危機時にLIBOR. 1.はじめに. の 信 用 リ ス ク が 表 面 化 し て 同 一 期 間 のOIS. 金融危機は様々な変化を金融市場にもたらし. (Overnight Index Swap)金利と大幅に乖離し、. た。 危 機 以 前 の デ リ バ テ ィ ブ 市 場 で はLIBOR. 危機後も乖離幅は縮小したが乖離は常態化した。. (London Interbank Offered Rate)が無リスク. ここで、OISはON(Over Night)金利の複利運. 金利の基準であり、LIBORを基に表現される将. 用を変動金利とする金利スワップ、その際の固定. 来のキャッシュフロー(以下、CF)をLIBOR/. 金利がOIS金利で、ON金利の信用リスクはほぼ. SWAP市場の割引関数で割り引いて現在価値を求. ゼロとみなされている。また、インターバンクの. めていた。つまり、あらゆる金利がLIBORで評. デリバティブはON金利で担保に付利する担保付. 田中 隆司(たなか りゅうじ) ㈱エイファス 市場系サービス本部FT部。2000年東京大学大学院理学系研究科修士課程 修了。ALM/市場系リスク管理システムSI企業を経て13年6月より現職。. 室町 幸雄(むろまち ゆきお) 東京都立大学大学院経営学研究科教授。1991年東京大学大学院理学系研究科博士課程修 了(理学博士)、2005年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了(博士(経済学) ) 。 ㈱富士総合研究所、㈱ニッセイ基礎研究所、首都大学東京大学院社会科学研究科教授を経 て、20年4月より現職。主な著書に、『信用リスク計測とCDOの価格付け』(朝倉書店、 2007年、単著)、『金融リスクモデリング』 (朝倉書店、2014年、編著)がある。. 16. 証券アナリストジャーナル 2020.12.

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