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日本口腔外科学会学術奨励賞を受賞して(歯学情報、受賞報告)

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Academic year: 2021

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日本口腔外科学会学術奨励賞を受賞して(歯学情報

、受賞報告)

著者

川井 忠

雑誌名

東北大学歯学雑誌

30

2

ページ

49

発行年

2011-12-28

URL

http://hdl.handle.net/10097/54269

(2)

東北大歯誌 30: 49,2011

rbhoku Univ, Dent, J〟)

日本口腔外科学会学術奨励賞を受賞して

川 井   忠 東北大学大学院商学研究科 口腔病態外科学講座 口腔外科学分野 平成23年10月21日に大阪国際会 議場で開催されました口腔外科学会総 会にて,第11回日本口腔外科学会学 術奨励賞を受賞させて頂きました。平 成22年における日本口腔外科学会雑 誌に投稿された論文の中から査読委員 による選出を受け,今回の受賞となり ました。論文のタイトルは「市販 β-TCP焼結体と比較した合成リン酸 オクタカルシウム(OCP)の骨芽細胞 の分化能」です。顎口腔機能創建分野の鈴木教授のご指導の もと, OCPによる骨再生についての研究をさせて頂いてお り,今回の論文では現在臨床応用されている市販β-TCP焼 結体とOCPの骨再生能の比較として, h vitroでの前骨芽細 胞様細胞の骨芽細胞様細胞への分化について検討しました。 OCP, 鰭-TCPをプレート上にコーティングし,その上に前 骨芽細胞様細胞を播種′して,細胞増殖能,分化能,培地への 溶解性を確認しました。その結果,OCPはβ-TCPと比較して, 骨芽細胞様細胞-の分化を有意に促進することが確認されま した。 OCPについてですが 生体アパタイトの前駆物質であり, 実際に生体内での検出が確認されているリン酸カ)レシウムで す。マウス,ラットでの臨界骨欠損部に埋入されたOCPは, 良好な肯再生を示し,生体内吸収性も確認されています。現 在臨床応用されているHydroxyapatite, β-TCPと比較して ラット頭蓋骨臨界骨欠損部に埋大した結果, OCPの肯再生 舵,生体内吸収性は有意に優れていることが確認されていま す。その後, OCPは顆粒状であるため,操作性向上を目的 として, OCPとコラーゲンとの複合体(OCP/Co一)を作製し ました。その結果, OCP/CoiはOCP単体と比較して,骨再 生能が向上することが確認されています。 大学院在学中には,鈴木教授,鎌倉教授,越後教授のご指 導のもと, OCP/Coiの臨床応用を目的とした研究をさせて 頂き,イヌの頭蓋骨に作成した臨界骨欠損部にOCP/Coiを 埋入し,その昔再生能を検討しました。 OCP/Coiを埋大し た骨欠損部は,埋入3か月後には硬組織で満たされており, 埋入6か月後には成熟骨を認めました。まだ OCP/Coiの 骨再生能向上を目的として, OCP/CoiにおけるOCP顆粒の 含有量を検討するため, OCP含有23%, 50%, 77%, 83% のOCP/Coiを作製してラット頭蓋骨臨界骨欠損部に埋大し た結果, OCPの含有量に依存して新生官が増加することが 確認されました。さらなる骨再生能向上を目指し,顎口腔機 能創建分野の穴田先生のご指導を受け,骨髄由来間葉系幹細 胞(MSC)を骨芽細胞様細胞に分化させ, OCP/Coiに播種して, 骨再生能を検討する研究にも参加させて頂きました。 MSC の分化には適法の分化誘導では, 3-4週間の培養期間を必 要としますが,細胞採取後早期より,分化誘導培地, basic

fibroblast growth factorを使用することにより,良好な細胞

増殖を行いながら,分化誘導期間を約10日間と短縮可能で あることを確認しました。そのMSCを播種したOCP/Coiを, ラット頭蓋骨臨界官欠損部に埋入し骨再生能を検討したとこ ろ, OCP/Coiよりも有意に骨再生能が向上することが確認 49

(受賞報告)

されました。 今後もOCP, OCP/Coiを用いた骨再生の研究を進めると ともに, OCP/Coiの臨床応用に向けた研究に力を注ぎたい と思います。

論文業績

1)川井 忠,松井桂子,飯淵信也,佐々木和夫,鎌倉慎治, 鈴木 治,越後成志: OCP/Coiiagen複合体はイヌ頭蓋の 臨界骨欠損における骨再生を効果的に促進する.

Ohho-paedic Ceramic imp一ants 27 : 9-14, 2007,

2) Tadashi Kawa主Takahisa Anada, Yos冊Omo Honda, Shinji Kamakura, Keiko Matsui, Ahtsune Matsui, Kazuo Sasak主 Sh時 Mohmoto, Seishi Echigo and Osamu Suzuk上

Synthetic octacaicium phosphate augments bone regener

ation co竹eiated w冊什s content in coiiagen scaHoid.

Tis-sue Engineenng, PaHA 15 : 23-32, 2009.

3)川井 忠,穴田貴久,本田義知,鎌倉慎治,松井有恒, 松井桂子,越後成志,鈴木 治:市販β-TCP焼結体と比 較した合成リン酸オクタカ)レシウム(OCP)の骨芽細胞の 分化能.日口外誌56(1): 2-8,2010.

4) Tadashi Kawai, Keiko Matsui, Shinya libuchi, Takahisa

Anada, Yosmomo Honda, Kazuo Sasaki, Shinji Kamakura,

Osamu Suzuki and Seishi Echigo : Reconstruction of

chti-cai-sized bone defect in dog skuii by octacaicium

phos-phate combined with coiiagen. C冊cai imp一ant Dentistry and Re一ated Research 13(2) : 112-123, 2011,

5) Tadashi Kawai, Takahisa Anada, Taisuke Masuda,

Yoshitomo Honda, Yuhiro Sakai, Yukio Kate, Shinji

Kama-kura, Seishi Echigo and Osamu Suzuk仁me e∬ect of syn-thetic octacaicium phosphate in a coiiagen sca什oid on the osteogenic吐y of mesenchymai stem ceiis, Eur. Ceii Mater.

22: 124-136,2011. 受 賞 歴 2009年3月 平成20年度東北大学大学院歯学研究科大学 院生総長賞 2009年6月 第63回日本口腔科学会学術集会学会賞・優 秀発表賞 2010年6月 第64回日本口腔科学会学術集会学会賞・優 秀発表賞 2011年10月 第11回日本口腔外科学会学術奨励賞 経   歴 2005年3月 東北大学歯学部卒業 2005年4月 東北大学大学院歯学研究科博士課程入学 2009年3月 東北大学大学院歯学研究科博士課程修了 2009年4月 東北大学病院口腔外科医員 2010年4月 みやぎ県南中核病院歯科口腔外科副科長 東北大学大学院歯学研究科口腔外科学分野大学院非常 勤講師 2011年4月 東北大学病院口腔外科医員

参照

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