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「鶴の葬式」語彙索引 : 索引を編むにあたって

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Academic year: 2021

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はじめに

「鶴の葬式」

『鵡の葬式』は、 昭和八年から九年にかけ て創作された詩を編集 して出来上がった詩 集である。 r帆・ラン ・閾 J の処女詩集 のあとに、 創作されたものばかりであると ころに、第一詩集の後の丸山の気持が伺え るのである。 三十一編の詩を四つに区分け して、 短い詩から、 長い詩へと順々に広が っていく構成を採っている。 「暁」から始 まって、 四つ目の区分けを「洋燈の思い出」 の散文詩―つで締め括ってこの詩集は終わ ろのである。 基本的には、 型はr帆・ラ ンプ ・閾」の延長線上にあり、 散文詩が ずかに三編で、 他は全て自由詩であるが、 入間に関わった詩編は、 「家」一編であり、 丸山薫が後、・意誰的に取り扱うように なっ

下河部行輝

た、 所謂、 丸山の言うところ 「物象」の の葬式』の「部」は特別な意味を 込めてい 世界と丸山の心の中での対話に終始してい るとしか考えられない。実際 詑」 に関 る。 語彙においても、 ランプに関したもの したものは、 詩題に掲げられた「紐の歌 をおりこんでいるものが多く、特に、第一 と「鶴の葬式」との中で採り上げられてい 区分の九編の詩編のうち、 六編において ろ「物象」は氷柱と雲なのであって ランプに関した語彙が折り込まれている。 らに、 鶴の幻影を託しながら、 己の悲哀を カンテラ(「暁」)、 アーグ燈(「光」)、 うたいあげていろのである。 語槃、 「記」 (「夜」、「郷愁」 )、ラ ンブ(「墜」、 が取り入れられた詩編を見 ろと、 「地と天」 「影」)という具合であり、 第二区分以下 .「家」であり、 このうち、 鶴そのものをそ においても 洋燈(「翼」、「燦」、「勺幕」)、 ま詠み込んでいるのは、 「家」だけで 舷燈(「挿話」)、 碇泊燈(「大江」)、 あり 幼少期における思い出としての〔庭 角燈(「秋」)、 ランプ(「峠」)と言う の鶴〕なのであって、 昭和八、 九年の丸山 ように、 十三編の詩の中にはめこまれてい の実際の生活、 生き方と関わったものでは る。 そして、 最後の第四区分に至っては、 ない。 烏と してはむしろ、 他の烏が詠みこ 文詩の「洋 の思い出」という長い詩で まれており、 鵠(「酒宴」、 「哀低」、 締め括っていろのであるか ら、 詩集のr鶴 「屋根」)、鵞ベン(「郷愁」)、閾.(「翼」、

索引を編むにあたって

語彙索引

(2)

-90-「崖」、 「波と泡」、「入江」)蝙蝠(「挿 話」、 「夕暮」)雁(「暁 )というと ろで、 悶が四編に嵌めこまれているのであ って、 帆も、「挿話」「酒卓の歌

n

」にみ .られ、 やはり、 この「鶴」は、 詩編、 「家」 にみられるところの「いつのまにか 庭の 鶴も没った」という「鶴」でもあるが、 山自身であり、 過去へのノスタルジァでも あって、夢敗れた丸山の 生命を燃やすとこ ろの対象であった、また生き甲斐とすべき 対象が庇壊して いくところのデフォルメさ れた姿なのである。詩編としては、 処女詩 簗のr釈・ランブ ・闘』の余韻の漂ったも のと解せられる。 この時期の丸山にとって、 支えとなっていたのは、幼少の思い出と自 分の 夢の崩壊していった、 思い出しては、 辛·悲しい夢、 永久に叶えられることな い断たれた希望、破壊された の残骸を心 の中で玩ぶだけであって、 これらの詩編は、 丸山が心の中に収め切れないものが、 にじ みでたもので、 それが詩という形をしたも と思わざるをえない。丸山がこのような あがる(上)〔動〕 〔用〕起き上って↓一ー“ あかるい(明)〔形〕 〔用〕明ろく (明)〔名〕 明け方↓-|103 あけかかろ(明け かかる)'〔動〕 〔用〕 明けかかった 一171 あけがた(明け万) 〔名〕

ー1.66

| 103 あたり(辺)〔 名〕 あたり あたり(当)〔名〕突きあたり↓―|102 あつけない(呆気)〔形〕 〔用〕あつけなく

_105

あと(後).〔名〕あと 一ー99 あの(彼の)〔連体〕あの あたえる 与)〔動〕 〔未〕興えられた l — laz 〔用〕青ざめた光 一ー82.86. -|94 あおざめる(育ざめる)〔動〕

L104 あせちれんらんぷ(アセチレンランプ) 〔名〕i|104 あーら(アーチ)〔名〕 あう .. (遭)〔勁〕 〔用〕巡り遭ったや に↓一ー104 あえぐ(喘).’.〔動〕 (体〕喘ぐ軋りに

-I

-|86

-165

世界から飛翔するのは、 r幼年」

2

日集」 のあ とで なければならなかったのであろ。 なお、 凡例は「閲文論稿第十号」を参照し て戴きたい。 あ!くとう(ア ク燈)〔名〕 あける(明)〔動〕 〔用〕明けかかった↓一—71 あげる(上)〔動〕 ., 〔用〕,見上げて↓―|96 ,〔終〕攘ぎ上げる↓一198 あげる(挙)〔動〕 〔用〕學げて 一ー102 U 仮〕敷へ畢れば↓

l_105

あさ.(朝)〔名〕一ー97 あせちれん(アセチレン)〔名〕 アセチレン・ランプ↓一ー104 暁万 -182

(3)

-91--|95 雨霧↓一ー93 あらし(嵐)〔名〕馳風一ー76 ある(有)‘〔動〕 〔未・補〕わかろであらう一1104 とり代へられたであらう一ー 5

〔用〕在った 雨水↓一192.92 あめ(雨)〔名〕一ー71.88.g.98 あまろ(余)〔動〕 〔用〕あまった

-r%

し‘

あまみず(雨水)〔名〕一ー92.92↓うす -|88

一ー 10 あまぎり(雨霧)〔名〕一193 C 終〕溢れる あふれ あぷら(油)、〔名〕 あふれでる'(溢出) . 〔動〕・ 〔用〕溢れ出てしまった・'-|67 あふれる(溢).〔動) 〔用〕溢れて

-J

”、

6 溢れ出て↓―|

-.

164

103

..

104 104 あろく(歩)〔動〕 〔用・,補〕希望であったらう 掛けてあり 掠へてあり 〔終〕感情がある 見ることがある一ー104 ものがある一11049 〔終・ 〕かぷせてある .筈である ものであろ 2 一ー IO l_102 可哀さうである―|103 5 l| IO 〔体〕在ろまま 一ー95 -|99 背丈くらゐあろ太い竹筒一ー102 憶えのある種目ー1102 癌験のある人一ー104 唄にある、・・・略・・・灯―_105 〔体・補〕皿いてあるのは一1102 利器であろに反して―|105 動物であるかのやうに一ー105

� �

I I 102 96 3 あったらうしl_10 i1104 5 -| 10 あって あったら 一ー74 いえ(家)〔名〕 いかり(錨)〔名〕 いかる(怒)〔動〕 一ー79 謂ふところの | -93 ! 103 102 いう(言)〔勁〕 〔体〕いふもの

tヽ

-|104 -|86 U 用〕歩いてきて 歩いてきた 歩いてゐる一ー87 あれ(彼)〔代〕あれから あわ(泡)(名〕一ー79.79 あわい(淡)〔形〕 〔体〕淡いランプ わただしい(慌)〔形〕 〔体ご慌しい光―_104 あわてる(慌)〔動〕 〔用〕狽ててl|103 あんざいふゆえ(安西冬衛)〔名)一ー103 あんてい(安定)〔名)安定装牲↓―_116 あんていそうち(安定装磁)〔名 J 一ー105 -|85 -|68 -|76

(4)

-92-いし(意志)〔名〕一ー” いしだたみ(石昼)〔名〕斑 いたましい(痛)〔形〕 〔体〕痛ましいが 怒り .1104 ー88 ーー97 〔用〕 ーー95 いき(息)〔名〕 溜め息↓ 179 いきずく(息衝)〔動〕 〔用〕息づいてゐる 199 きどおり(憤 .〔名〕憤り 一ーIOO いく(行)〔動〕 〔用〕 行きたい 1105 通りぬけて行った一167

am

.補〕流れて行った ー80 とんで行った 一ー“ 逃れて行った 一ー95 とって行った 一ー96 出て行った 一1随 〔用・体〕飛んで行くのでは 一1103 かくれて行く船 ―J105 いくつ(幾個).〔代〕いくつも 一ilm いこむ(射込)(動〕 〔未〕射込まれるたびに いたわろ(労)〔動〕 〔用 〕努わり据でさすり 1 105 いらと(苺 〔名〕苺色↓ l 103 いちCいろ(苺色)〔名〕 ー103 いらじ(一時)〔副〕 ー103. いらばん( 番)〔副〕 いらばん狽てて 1102 いちわ(一羽)〔名〕一ー“ いつ(何時)〔代〕いつ ー180.96 いつまでも(何時迄)〔副〕 いつまでも .一—76いっしょ(一緒)〔名) ー85 いっそう(一層)〔副〕いっ そう ー99 いったい(一体)〔副〕いったい 1100 いっぱい(一杯)〔名〕いっばい ーIOO いつびき( 匹)〔名〕―-ー91 いつぼん(-本)〔名〕一IOO ' いと 絃)(名〕げん↓ー170 いとう(厭)〔動〕 〔体〕世を厭ふ容貌の 一191 いなか(田舎)〔名〕田舎家↓―_印 いなかや(田舎家)〔名〕一1104 歌つてゐた

-169

背にゐた 〔用・補)揺れてゐた 駒いてゐた -166 ーー93 ゐた -191

-177

いのり(薦)〔名〕一ー100 いのる(祠)〔勁〕 〔終〕禰る 一1100 いぷらす(燃)〔動〕 〔用〕居た所 -164 -|64 ー174 -|82 〔用〕燻らし いぶり(燻)〔名〕燃り いま(今)〔名〕いまは いま(今)(副〕いま居た いまもなほ まも見ろ いまだ(未だ)〔副〕いまだ いらか(甍)〔名〕―|91.93 いりえ(入江)〔名〕 182 いろ(居)〔動〕 〔未〕ゐないのだらう 一190 ゐるかゐないか ー103

- - - I

I I I 11 92 104 104 102

(5)

打たれてゐろ 揺れてゐろ 思ひ惑つてゐる さすつてゐる 顔をしてゐる 〔体・補〕姿を失ひかけてゐる水 〔終・補〕匂つてゐる 歩いてゐる 燃やしてゐる I I -104 100 I 99 一ー99 -|99 失くなつてゐる 氣れてゐる ―|99 われてゐる 一ー99 息づいてゐる l199 -|99

-i

-_103 !90 -187 -|74 -|102 使はれてゐた筈である I 102 生えてゐろやうな 代表してゐろものだらう 3 -| 10 揺れてゐる孤獨の 一ー103 貼火つてゐろか 一ー103 瞬いてゐる朽薬色の 一1104 施されてゐるのも ―_105 囁いてゐる航路摂識燈など 5

一1

10 いる(射)〔動〕 〔用〕射込まれろ↓ l ー97 いろ(色)〔名〕ー193.99 朽葉色↓ーー90.104 色↓―|103 いろいろ(色色)〔名〕いろいろ いろり(園櫨裡)〔名〕一1103 いろんな(色)〔連体〕いろんなこと うすい(雨水)〔名〕―|92

92↓あまみ -|72 うえ(上)〔名〕 うえ(餓)〔名〕餓ゑ うかぶ(浮)口動〕 〔終〕眼に浮 ―_103

c

く(動)〔動〕 〔未〕動かない l ー叫 うしないかける(失欠)〔動〕 〔用〕失ひかけてゐる水 うしなう(失)〔動〕 〔用〕氣を失って 姿を失ひかけて↓一189 うしろ(後)〔名〕うしろ姿↓一ー72 うしろすがた (後姿)〔名〕うしろ姿 一ー74 -|89 -|92 2 3 3 一ー88.10.10.10 105 澄んでゐても 重賓がられてゐたらしい ー199 四かれてゐるのが 漂つてゐた 啄いてゐた 見えてゐた l198 殺してゐたい -|99

I

I

-102 -102

I

98 -|82

-—

91 とまつてゐろやうだ 待つてゐるらしかったが 89 一ー90 う(鵜)〔名〕一ー103 二つ いんえい(陰影)〔名〕声即↓―|89

翫と↓

86 一ー100

(6)

-94-〔未〕打たれる 打た れてゐる 〔用〕羽 根簿 ちとんで 〔体〕打つ砂 一184 うったえろ(訴)〔動〕 〔用〕訴へたい ―.|100 -|94 えだ(枝)〔名〕―|93.8. えんにら(縁日)〔名〕一 104 えすぷり(名)エス -|105 -|99 え(柄)〔名〕―|田・103 一ー75 うち(内)〔名〕仲間のうちでも うつ(打)〔動〕

I 103 | 105 歌ひな うたがう・(疑)ご動〕 〔用〕疑つてみる -|100 ー186 歌つてゐた ―|69 ひ出し↓一ー" 一ー88 うたう(歌)〔動〕 (用〕歌ひ出した↓―_65 うらぷれる(動〕 〔用〕うらぷれた うらもん(裏門)〔名〕一198 うれい(愁)〔名〕一188 うれしい(熔)〔形〕 〔体〕嬉しいやうに うら(裏)〔名〕屋根裏↓一166 衷門↓―|98 歌ひ出し

-171

-|65

うせる(失)〔動〕 〔用〕雨水になり失せぬ↓―|92 うた(歌)〔名〕詩 ―|80 .うたいだす(歌出)〔勁〕 〔用〕歌ひ出し -|105 -193 うつろ(映)〔動〕 〔用〕映った 一ー93 うまい (巧)〔形〕 〔用〕巧まかった 一1104 うみ(海)〔名〕―|75.80.103.105 うむ(雨霧) U 名)雨霧↓あまぎり お(尾)〔名〕一112 おいおい(追追)〔副〕おひおひに おうずる(應)〔動〕 〔用〕應じて 一1105 おおCえ(大聟)〔名〕一ー65.77 おおい(多)(形〕 〔体〕多い家 一ー102 おおう(掩)〔動〕 〔用〕眼を蛇ひ ー184 額を覆った一188 おかた(大ガ)〔副〕一1105 おおきい(巨)〔形〕 〔体〕巨いところで

-196

-1105 おき(沖)〔名〕一ー15.105 おき(四)〔名〕置きランプ↓102.103.103 おきあがる(起上 〔動〕 〔用〕起き上がって 一166 おきらんぷ(醤ランプ)〔名〕l|102.103 3 O

(7)

-95-滑り墜らた↓ l ー邸 〔体〕葬ひ落ちる同想↓一ー88 〔用〕落らちらばふ↓_ー99 おらば(落葉) 名〕l197 おらららばふ.(落散)〔動〕 終〕落ちちらばふ おらる.(落)〔動〕 ーー99 おく (皿)〔動) 〔未〕醤かれてゐるのが 一1102 〔用〕四いてあるのは lー102 〔終〕置くと '-|77 おくる(送)〔動〕 〔体〕見送ろ勾配様の↓一ー86 おさない(幼)〔形〕 〔体〕幼いころ l_102 おさえきれる(押切)〔動〕 〔未〕押へきれない 一91100 おさえる(押)〔動〕 〔用〕押へきれない↓一 1100 おそらく(恐)〔副〕おそらく おきる(起)〔動〕 〔用〕起き上がって↓一ー66 I 103 一ー99 もいまどう(思惑)〔動〕 〔用〕思ひ惑つて l|gi おと(音)〔名)一166. 68 おとな(大人)〔名〕―|96 おぼえ(党 〔名)憶え おばれる(溺)〔動〕 体〕溺れるやうに 一ー79 おもい(重)0形〕 〔語幹〕重さうな 一ー103 おもい(思)(名〕思ひ出↓一ー104 おもいで(思出) 名〕思ひ出 思ひ惑つてゐ おもう(思)〔動〕 ,〔未〕思はれ 一1105 (用〕思った 一1100 思ひ惑ってゐる↓-|99 思ひ惑って↓一ーg 〔終〕思ふ 一ー103 おまえ(お前)〔代〕おまヘ一ー72.72 一ー81.85

.“

おれる(折)〔勁〕 〔用〕折れくじけ 一ー89 おに(鬼)〔名〕一ー91.94.94 おのずから(自)(副〕おのづから ー102 おりる(降)〔動〕 おりてきた一198 〔体〕騒けおり ろ氣配↓l|93 おろがん〔名〕オルガン おり(折)〔名〕ときをり↓ー193 九十九折一186 (以下、 続稿) 〔用〕おりてきて一191 一ー旧 おもて(面)〔名〕一189 おもたい(国)〔形〕 〔用〕直た<

-175

-|68

参照

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