坪 .・
イ
ギ
リ
ス
流
通
証
券
法
に
関
す
る
一
考
察
i
先
駆
的
手
形
制
度
か
ら
近
代
的
手
形
制
度
へ
の
発
展
1
武
久
征
治
序
-本
稿
の
意
図
に
か
え
て
ト
手 形 あ る い は 底 く 流 通 証 券 ( Z Φ σQ ぴ 蕾 げ 冨 剛= ω暮 ヨ Φ三 ) 、 と 呼 ば れ る も の は 、 ﹁ 信 用 ﹂ を 基 礎 と す る も の で あ り 、 更 に 、 信 用 は 、 商 品 交 換 の 一 定 の 発 展 段 階 に お い て 現 わ れ る 。 従 っ て 、 手 形 な ど の 流 通 証 券 は 、 そ の 存 在 を 商 品 交 換 に よ っ て あ た え ら ヘ へ れ 、 ま た そ の 存 在 形 式 を 商 品 交 換 の 構 造 に よ っ て 規 定 さ れ る 、 と い え る で あ ろ う 。 本 稿 は 、 か か る 基 本 的 な 考 え 方 を 、 イ ギ リ ス 流 通 証 券 の 歴 史 と 理 論 を 概 観 す る こ と に よ っ て 、 確 か め て み よ う ど す る も の で あ る 可 ) 商 品 交 換 の 最 も 始 源 的 形 態 は 、 商 品 と 商 品 の 同 時 的 交 換 ﹂ 物 々 交 換 と し て 現 わ れ た 。 'こ の 段 階 に お い て は 、 当 事 者 は そ ヘ へ の 場 限 り の 関 係 し か 有 せ ず 、 従 っ て 、 契 約 は 債 権 と い う カ テ ゴ リ ー を 含 ま な い 。 し か し 、 商 品 交 換 の 発 展 は 、 か か る 同 時的
交
換
の
わ
く
を
馨
る
よ
う
に
な
る
。
そ
の
理
由
は
、
商
品
の
私
的
所
有
の
本
質
が
・
価
原
基
に
む
久
そ
れ
が
価
麿
い
霜
雪
ヘ ヘ ヘ ヘ へ れ る た め に は 、 貨 幣 と い う 形 態 に 転 化 ざ れ ね ば な ら ぬ 、 と い う こ と に あ る 。 換 言 す れ ば 、 商 品 の 私 的 所 有 は 、 価 値 の 所 有 ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ へ と 価 値 と し て の 利 用 の 矛 盾 を 内 在 し て か る 、 と い え る 。 か か る 矛 盾 は 、 具 体 的 な 経 済 関 係 に 即 し て い え ぽ 、 商 品 所 有 者 ( 例 、兄 ば 、 生 産 者 や 商 人 ) は 、 自 己 の 商 品 を 貨 幣 に 代 え る 以 前 に も 他 の 商 品 を 購 入 せ ね ば な ら ぬ 必 要 が あ る 反 面 、 貨 幣 を ヘ へ 有 し な け れ ば 購 入 で き な い 、 と い う 関 係 と し て 現 わ れ る 。 こ の 矛 盾 を 解 決 す る 方 法 は 、 売 手 が 買 手 を 信 用 し て 取 引 す る 、 イ ギ リ ス 流 通 証 券 法 に 関 す る 一 考 察 ・ - . 一 、イ
ギ
リ
ス
流
通
証
券
法
に
関
す
る
一
考
察
-
二
お
と
い
う
い
わ
ば
掛
売
り
11
掛
買
い
と
し
て
現
わ
れ
、
こ
れ
を
経
済
学
で
は
、
﹁
商
業
信
用
﹂
と
よ
ん
で
い
る
。
こ
の
商
業
信
用
は
、
法
律
的
に
は
、
.
被
信
用
者
が
一
定
期
日
後
に
給
付
を
な
す
関
係
、
即
ち
、
債
権
ほ
債
務
と
し
て
現
わ
れ
、
こ
の
関
係
は
、
商
品
交
換
の
発
展
に
伴
っ
て
、
二
当
事
者
間
の
わ
く
を
越
え
、
複
数
の
連
鎖
的
な
も
の
と
な
っ
て
い
く
。
手
形
な
ど
の
流
通
証
券
は
右
の
よ
う
な
関
係
を
化
体
し
た
紙
片
と
し
て
現
わ
れ
、
し
か
も
そ
れ
ら
は
、
単
に
二
当
事
者
間
に
使
用
さ
れ
る
も
の
か
ら
、
そ
れ
以
上
の
連
鎖
的
な
当
事
者
間
に
使
用
さ
れ
る
も
の
へ
と
の
発
展
し
、
後
者
に
至
っ
て
そ
の
本
質
的
機
能
を
果
す
こ
と
に
な
る
。
こ
こ
に
近
代
的
手
形
制
度
が
確
立
す
る
の
で
あ
る
。
﹁
し
か
し
な
が
ら
、
手
形
や
流
通
証
券
は
、
右
の
よ
う
な
経
済
的
機
能
の
み
を
有
す
る
だ
け
で
な
く
、
歴
史
的
に
は
む
し
ろ
両
替
、
送
金
の
手
段
と
し
て
現
わ
れ
た
。
即
ち
、
遠
隔
地
貿
易
に
伴
う
金
銭
移
送
の
危
険
性
を
防
止
し
、
あ
る
い
は
異
種
の
貨
幣
に
よ
る
支
払
い
の
不
便
を
解
決
す
る
手
段
と
し
て
、
両
替
商
を
代
理
人
と
し
、
支
払
、
決
済
を
な
す
も
の
と
し
て
機
能
し
た
。
し
か
し
こ
の
よ
う
な
手
形
の
機
能
は
、
前
期
的
貨
幣
取
扱
資
本
に
基
づ
く
も
の
で
あ
り
、
信
用
を
基
礎
と
す
る
手
形
の
機
能
と
は
、
﹂
応
、
異
質
の
も
の
と
し
て
考
え
ら
れ
よ
う
。
し
か
し
経
ヘ
へ
ヨ
済
的
に
は
、
前
者
に
お
け
る
手
形
の
形
式
は
、
後
者
に
承
継
さ
れ
(
前
者
の
形
式
に
後
者
の
機
能
が
付
加
さ
れ
)
発
展
し
て
ゆ
く
の
で
あ
り
、
従
っ
て
、
流
通
証
券
の
歴
史
を
み
る
場
合
、
前
者
の
形
式
を
み
る
こ
と
は
重
要
で
あ
ろ
う
。
な
お
、
近
代
的
手
形
制
度
は
、
商
品
交
換
が
総
社
会
過
程
の
構
成
要
素
と
な
ヶ
、
普
通
的
に
な
る
資
本
主
義
商
品
生
産
11
交
換
の
確
立
に
よ
っ
て
完
甕
起
る
・
そ
の
具
体
的
内
窪
・
憂
熱
田麓
の
採
用
や
そ
れ
に
伴
う
善
意
取
得
者
の
権
利
保
護
、
と
な
・
て
現
わ
れ
る
露
天
イ
ギ リ ス に 例 を と り 、 手 形 な ど の 流 通 証 券 が 、 歴 史 的 に 、 そ の 形 式 お よ び 理 論 を い か に 発 展 し て き た か を み る こ と に よ り 、 右 の 一 般 論 を 確 か め て み よ う 。 ﹁ ( 1 ) イ ギ リ ス 流 通 証 券 の 歴 史 お よ び 理 論 に つ い て は 、 次 の 諸 論 文 を 多 く 参 照 し た 。 = o 匡 ω ≦ o 昌 貫 目 7 ① O ﹁ 貫 首 ω ロ 民 団 餌 ユ ︽ 剛 岩 馨 o ﹁ ︽ o h Z ① σq o 二 9 三 〇 一コ 。・ 竃 二 日 o ロ け ω ( 一 〇 一① ) ↓ ず ① ピ " ≦ 〇 二 〇 ﹃ 宕 ユ 鴇 園 o ≦ Φ ミ × × × 一 節 × × × 口 . じd o 口 器 一 -↓ ず ① 一) ① で 9 0 眉 目 o 暮 o h Z ① αq 9 冨 げ 言 言 。n 胃 ⊆ ヨ o 鼻 ω 葺 国 β。 ユ 鴇 同 旨 ぴq 一 冨 7 ピ 騎。 妻 ( 一 ¢ ω 。。 ) 鵠 鴛 く ・ い 餌 ≦ 図 ① 三 〇 ≦ 噛 く O 一 ・ ㎝ 一 σ 上 柳 克 郎 ﹁ イ ギ リ ス 手 形 法 成 立 史 の 概 観 ﹂ ( 法 学 論 叢 五 七 巻 一 号 ) 、 平 田 央 ﹁ 有 価 証 券 法 史 論 ﹂ 等 。 幽 .f ( 2 ) 商 業 信 用 に つ い て 憶 、 川 合 一 郎 ﹁ 資 本 之 信 用 ﹂ に 詳 述 が あ る 。 商 業 信 用 は 、 耐 品 の 私 的 所 有 に お け る 価 値 の 所 有 と 価 値 と し て の 利 用 の 矛 盾 を 解 決 す る も の で あ る が 、 こ れ に 対 し て 、 資 本 主 義 的 商 品 生 産 社 会 で は 、 商 品 ← 貨 幣 ← 資 本 の 転 化 が 生 じ 、 こ の 資 本 の 私 的 所 有 は 、 資 本 の 論 理 に 基 い て 、 い わ ば 、 資 本 所 有 と 資 本 機 能 の 矛 盾 を 内 在 す る 。 こ の 矛 盾 の 解 決 手 段 と し て も 信 用 が 機 能 す る が 、 こ の 信 用 は 、利 息 付 貸 付 に 媒 介 さ れ た も の で あ り 、 資 本 信 用 と い わ れ る 。 手 形 な ど の 流 通 証 券 は 商 業 信 用 に 基 づ く も の で あ り 、 株 式 会 社 は 資 本 費 用 に 基 づ く も の と 解 さ れ て い る 。 こ の 点 に つ い て は 、 川 合 、 前 掲 書 の ほ か 、・ 冨 山 康 吉 ﹁ 株 式 会 社 法 と 手 形 法 ﹂ (大 隅 先 生 還 暦 記 念 ﹁ 商 事 法 の 研 究 ﹂ 所 収 )、 同 ﹁商 品 所 有 権 と 資 本 所 有 権 ﹂ (﹁ 現 代 資 本 主 義 と 法 の 理 論 ﹂ 所 収 ) 等 参 照 。 (3 ) 鈴 木 教 授 は 、 ﹁ 経 済 的 に み れ ば 、 従 来 、 送 金 の 具 に す ぎ な か っ た 手 形 が 信 用 の 用 具 た る 役 割 を 演 ず る よ う に な り 、 し か も 後 者 に 重 点 を 移 行 す る に . 至 っ た ﹂ (﹁ 手 形 法 ・ 小 切 手 法 ﹂ 法 律 学 全 集 32 。 七 〇 頁 ) と さ れ て い る 。 ( 4 ) 冨 山 教 授 は 、 教 授 独 自 の 理 論 体 系 に 基 い て 、 私 法 -特 に 商 法 1 の 構 造 を 説 明 さ れ る 。 手 形 に つ い て は 、 次 の よ う に さ れ て い る 。 ﹁ ⋮ 要 す る に 、 手 形 な ど の 商 業 信 用 の 諸 型 態 は 、 商 品 所 有 権 の 矛 盾 が 商 品 流 通 の 次 元 に お け る 意 味 で の 社 会 性 を 基 礎 と し て 対 応 、 解 決 さ れ た 型 態 で あ る か ら 、 商 品 所 有 権 の 私 的 モ メ ン ト と 社 会 的 モ メ ン ト の 矛 盾 と 解 決 の 型 態 と い っ て 間 違 い で は な い 。 そ の よ う な も の で あ る か ら 、 先 駆 的 な 手 形 制 度 か ら 近 代 的 手 形 制 度 へ の 転 換 は す で に 一 七 世 紀 に は じ ま り 、 商 品 経 済 の 法 則 が 全 社 会 的 に 展 開 す る 一 九 世 紀 の 中 頃 に は 、 近 代 手 形 制 度 と そ の 法 が 完 成 を 終 え 、 且 つ 固 定 化 し て し ま う の で あ る 。﹂ (冨 山 ﹁ 商 品 所 有 権 と 資 本 所 有 権 ﹂ 前 掲 所 収 、 九 頁 ) と さ れ て い る 。 ( 5 ) ﹁ 裏 書 ﹂ が 近 代 手 形 制 度 の メ ル ク マ ー ル と さ れ る こ と に つ い て は 、 大 隅 ﹁ 手 形 裏 書 の 史 的 概 観 ﹂ (法 学 論 叢 二 四 巻 三 号 ) 七 九 頁 以 下 、 冨 山 ﹁ 信 用 制 度 の 法 的 側 面 ﹂ 前 掲 書 所 収 、 二 六 -七 頁 、 等 参 照 。
ニ
イ
ギ
リ
ス
流
通
証
券
﹁
初
史
﹂
9
時
期
区
分
. 、イ ギ リ ス に お い て 、 流 通 証 券 -特 に 為 替 手 形 一 の 商 慣 習 が 、 、コ モ ン ・ ロ ー 裁 判 所 に よ っ て 承 認 せ ら れ 、 近 代 的 手 形 制 度 (1 ) ボ 整 備 、 確 立 し て く る の は 、 ほ ぼ 一 七 世 紀 末 ∼ 一 八 世 紀 頃 で あ る 。 し か し 、 そ れ 以 前 に も 、 流 通 性 を も つ 証 券 は 商 取 引 の 実 践 の 中 で 使 用 さ れ 、 七 か も こ れ ら の 争 い は 、 特 殊 な 裁 判 機 構 で 取 上 げ ら れ て い た 。 従 っ て て 本 稿 で は 、 中 世 か ら 近 代 に わ た る 流 通 証 券 を み る こ と に な る が 、 そ の 前 提 と し て 、 時 期 区 分 を し て お こ う 。 子 ギ リ ス の 流 通 証 券 の 歴 史 に つ い て 、 英 米 ,の 学 者 は 、 、必 ル マ ン 人 ウ ィ リ ア ム 一 世 の イ ギ リ ス 征 服 か ら 一 七 〇 四 年 の 制 定 イ ギ リ ス 流 通 証 券 法 に 関 す る 一 考 察三
喝'
イ
ギ
リ
ス
流
通
証
券
法
に
関
す
る
一
考
察
,
四
法
成
立
に
至
る
ま
で
を
、
﹁
初
史
﹂
(国
p
身
空
ω8
q
)
と
呼
ん
で
い
る
。
こ
の
時
期
は
、
商
業
11
商
品
経
済
が
未
だ
発
達
し
て
お
ら
ず
、
そ
れ
は
特
殊
な
取
引
機
構
に
お
い
て
行
わ
れ
て
い
る
に
す
ぎ
な
か
っ
た
。
換
言
す
れ
ば
、
商
品
交
換
が
全
社
会
過
程
の
構
成
要
素
と
は
な
っ
て
い
な
い
時
期
n
資
本
主
義
以
前
で
あ
る
。
こ
の
時
期
は
更
に
細
分
さ
れ
δ
。
切
Φ
三
匹
に
従
え
ば
、
第
一
期
-一
〇
六
六
年
の
ウ
ィ
リ
ア
ム
一
世
に
よ
る
イ
ギ
リ
ス
征
服
か
ら
=
二
五
三
年
の
﹁
市
場
法
﹂
(
ω
§
三
①
。
剛
○り
g
幕
)
成
立
に
至
る
ま
で
、
第
二
期
-商
事
事
件
の
ほ
と
ん
ど
が
﹁
市
場
裁
判
所
﹂
(
ω
喜
♂
O
。
巨
)
で
処
理
さ
れ
る
い
わ
ば
市
場
裁
判
所
優
位
期
、
第
三
期
1
﹁
過
渡
期
﹂
と
よ
ば
れ
、
市
場
裁
判
所
、
海
事
裁
判
所
(
﹀
二
日
ぎ
ξ
O
。
巨
)
王
座
裁
判
所
(室
コ
σQ
、。・
o
。
賃
仲)
が
併
存
し
、
相
互
に
商
事
事
件
の
裁
判
管
轄
を
争
い
な
が
ら
も
、
海
事
裁
判
所
が
優
位
を
保
っ
て
い
る
時
期
で
あ
り
、
一
五
二
三
年
の
ヘ
ン
リ
ー
八
世
治
政
下
か
ら
ほ
ぼ
一
七
世
紀
後
半
ま
で
、
第
四
期
-初
史
の
最
後
の
段
階
で
あ
り
、
コ
モ
ン
・
ロ
ー
裁
判
所
が
、
為
替
手
形
を
中
心
に
、
流
通
証
券
を
含
む
商
事
事
件
の
管
轄
を
握
る
時
期
で
あ
っ
て
、
一
七
世
紀
後
半
頃
か
(2
)
ら
一
七
〇
四
年
ま
で
、
と
い
う
区
分
が
な
さ
れ
て
い
る
。
以
下
、
右
の
時
期
区
分
に
そ
っ
て
み
て
い
く
が
、
第
四
期
は
、
近
代
手
形
制
度
の
確
立
に
直
接
に
つ
な
が
る
の
で
、
次
項
で
の
べ
る
こ
と
に
す
る
。
⇔
第
一
期
と
流
通
証
券
ヘ
へ
流
通
証
券
と
は
い
え
な
い
ま
で
も
、
そ
れ
に
類
似
し
た
証
書
(α
。
。
§
・
邑
の
起
源
は
、
﹁(
症
説
は
な
い
が
)
お
そ
ら
く
北
部
イ
タ
リ
ャ
に
お
い
て
で
あ
あ
る
か
と
思
わ
れ
る
。
即
ち
、
流
通
証
券
を
認
め
る
余
地
を
有
し
な
い
古
代
法
体
系
を
回
避
す
る
手
段
と
レ
て
、
八
∼
九
世
紀
頃
、
イ
タ
リ
ヤ
の
ロ
ン
バ
.ル
ト
(レ
。ヨ
訂
H山
)
に
住
む
法
律
家
達
は
、
﹁
債
権
者
も
し
く
は
そ
の
指
図
人
﹂
(。
h巴
ぎ
円
9
プ
⋮ω
ぎ
巳
器
㊦
)
、
﹁
債
権
者
も
し
く
は
証
書
の
呈
示
者
﹂
(
含
。
二
・
§
山
﹁
。
=
匠
§
ヨ
①コ
け)
に
支
払
う
旨
の
証
書
を
作
成
し
麓
こ
の
よ
う
突
陸
の
証
書
が
イ
ギ
る リ ス に 移 入 し て く る の は 、 中 世 に 入 っ て か ら ( ほ ぼ 一 一 世 紀 頃 ) の こ と で あ る 。 こ れ ら は 、 商 人 間 の 外 国 貿 易 に お い て 専 ら 使 用 さ れ 、 ま た そ の 争 い は 、 特 殊 な 裁 判 所 で 処 理 さ れ て い た 。 以 下 、 第 一 期 に お け る 流 通 証 券 を み て み よ う 。 ウ ィ リ ア ム 一 世 の 征 服 に 始 ま る こ の 時 期 に お い て は 、 イ ギ リ ス は 未 だ 農 業 社 会 で あ り 、 商 取 引 は 若 干 の 地 (O ①三 Φ ︻) に ● ヤ限 ら れ て い た Q そ れ は ﹁ 定 期 市 ﹂ ( 閃 卑 ) と い わ れ 、 羊 毛 、 ス ズ 製 容 器 、 魚 類 、 な ど が 主 要 商 品 で あ っ .た 。 定 期 市 は 、 一 定 の 日 に 開 か れ 、 ま た 町 か ら 町 へ と 急 速 に 移 転 す る も の で あ り 、 商 人 達 は こ こ で 取 引 を 行 っ た 。 ま た そ れ は 、 僧 正 、 修 道 院 長 、 ` 国 王 か ら 特 許 状 を 得 た 個 人 、 の 保 護 の 下 に 開 か れ て い た 。 ま た こ の 時 期 に お い て は 、 ﹁ 銀 行 や 金 融 は ほ と ん ど ユ ダ ヤ 人 の 手 中 に あ り 、 そ れ は エ ド ワ ー ド 一 世 に よ る ユ ダ ヤ 人 排 斥 ま で 続 い た 。 彼 等 の 商 慣 習 や 商 業 知 識 は 、 中 世 イ ギ リ ス の 商 事 法 (9 ヨ ヨ § 芭 ﹃ ≦ ) に 強 い 影 響 を 残 し た 、 ﹂ と い わ れ て い る 。, ロ セ 定 期 市 に は そ れ ぞ れ 裁 判 所 が 設 け ら れ 、 こ れ を ﹁ 埃 足 裁 判 所 ﹂ ( 国 ① 宕 乱 臼 o 。 貰 r 9 ξ け 。 h ℃ 圃① 遷 巳 邑 と い っ た 。 こ 分 裁 判 所 は 、 市 長 や 、 蒋 別 に 選 ば れ た 人 に よ っ て 統 轄 さ れ 、 定 期 市 に 集 っ た あ ら ゆ る 人 々 の 刑 事 事 件 、 民 事 事 件 を 処 理 し 、 そ の 手 続 は 、 商 事 裁 判 の 迅 速 と い う 要 請 を 反 映 し て 、 極 め て 簡 易 で あ り 、 コ モ ン 通 口 1 裁 判 所 に お け る よ う な 形 式 主 義 か ら 離 し き れ る も の で あ っ た 。 商 事 事 件 に は 、 ﹁ 商 慣 習 法 ﹂ (﹃ ≦ 竃 。8 ゴ 舞 ) が 適 用 さ れ 、 し か も 裁 判 官 は 定 期 市 に や っ て き た 商 人 か ら 選 ば れ た 。 '即 ち 、 外 国 人 間 の 争 い の 場 合 に は 外 国 の 商 人 か ら 、 外 国 人 と 内 国 人 の 場 合 に は そ れ ぞ れ 半 数 が 両 方 の 国 か ら 、 (9 ) 選 ば れ た 。 右 の よ う な 特 殊 な 裁 判 機 構 の 中 で 流 通 証 券 も 取 扱 わ れ て い た 。 こ の 時 期 に は 、 一 般 的 に 使 用 ざ れ 且 つ 何 ら か ,の 流 通 性 を 有 す る ﹁ 割 符 ﹂ (6 ⇔ ξ ) が あ っ た が 、 そ の 他 に 、 四 種 類 の 金 銭 支 払 契 約 に 関 す る 証 書 が 現 わ れ で い た 。 そ れ ら は 、 ﹁ 債 務 証 . 書 ﹂ (。 げ 一剛σ・ 餌 ざ 蔓 ≦ 昏 身 包 と 呼 ば れ 、 そ の 一 つ は 、 ﹁ 単 純 支 払 約 束 ﹂ ( ω冒 ℃ ♂ 層 。 巨 ω① 8 冨 団 ) 証 書 、 そ の 二 つ は 、 ﹁ X も し く は そ の 代 理 人 払 ﹂ (8 冨 ︽ × 9 夢 鋤 。ヨ 2 ) 証 書 、 そ の 三 つ は 、 ﹁ X も し く は 証 書 持 参 の 代 理 人 払 ﹂ (8 ℃ 醸 × 9 ザ ﹃ 聾 。 醤 2 げ 。 p身 σQ 薮 。・ 陣コ 鋒 § ・3 一。 ℃ 超 × 9 要 旨 § 匹 p 8 曼 げ ① 餌旨 σq 量 。・ ぼ 旨 § Φ邑 証 書 、 そ の 四 つ は 、 ﹁ X も し く は 持 参 人 払 ﹂ (8 冨 団 ゆ ヘ へ × 。 ﹁ げ 貫 ①︻ ) 証 書 、 が そ れ で あ る 。 こ れ ら の 証 書 の う ち 、 最 初 の 二 つ は 、 代 理 と い う 方 法 に よ っ て 譲 受 人 の 権 利 を 位 置 づ り け て い る よ う で あ る が 、 最 後 の 二 つ 1 特 に 後 者 1 は 、 自 由 に 移 転 さ れ る 性 格 を も っ て い た よ う で あ る 。 こ の よ う に 、 こ の ・ イ ギ リ ス 流 通 証 券 法 に 関 す る 一 考 察 ・ 五 1
イ
ギ
リ
ス
流
通
証
券
法
に
関
す
る
一
考
察
.
.
武
時
期
に
お
い
て
も
、
形
式
面
で
は
、
そ
の
占
有
が
手
か
ら
手
へ
と
譲
渡
さ
れ
、
今
日
の
所
持
人
払
証
券
に
類
似
す
ゐ
証
券
が
現
わ
れ
レ
た
。
そ
ヘ
へ
の
意
味
で
は
流
通
証
券
で
あ
っ
た
が
、
内
容
的
に
は
、
未
だ
不
完
全
な
も
の
で
あ
っ
た
と
思
わ
れ
る
。
と
い
う
の
は
、
証
券
が
流
通
す
る
た
め
に
必
要
と
な
る
抗
弁
の
切
断
と
い
う
制
度
は
い
ま
だ
考
え
ら
れ
て
は
お
ら
ず
、
そ
れ
は
イ
ギ
リ
ス
に
お
い
て
も
、
大
陸
と
同
様
に
、
多
年
の
経
過
を
待
た
ね
ば
な
ら
な
か
っ
柘
鱒
そ
し
て
、
こ
の
流
通
性
の
不
完
全
性
は
、
商
取
引
自
体
が
人
的
に
も
地
理
的
に
も
制
限
さ
れ
て
お
り
、
証
券
の
流
通
性
を
要
求
す
る
基
盤
が
希
薄
で
あ
っ
た
、
と
い
う
事
情
に
基
づ
く
も
の
と
い
え
よ
う
。
一
⇔
第
二
期
と
流
通
証
券
、
あ
一
三
五
三
年
﹁
市
場
法
﹂
(目
冨
ω
榮
・
9
。
{
ω
9
ε
が
制
定
さ
れ
、
こ
れ
に
基
い
て
、
い
わ
ゆ
る
ω
δ
且
。
ω
閤
8
ヨ
が
形
成
さ
れ
る
。
こ
れ
は
・
当
時
の
国
王
の
財
政
的
且
つ
政
治
的
利
益
を
実
現
し
よ
う
と
ナ
る
も
の
で
あ
・
㌔
.即
ち
・
国
王
は
、
財
政
的
必
要
か
ら
、
西
・
五
世
紀
の
主
要
商
品
で
あ
っ
た
羊
毛
貿
易
に
目
を
つ
け
、
一
定
の
商
人
に
、
,
一
定
の
場
所
(
市
場
)
で
取
引
を
行
う
特
許
状
を
与
え
、
そ
の
代
償
と
し
て
、
税
を
徴
収
す
る
、
と
い
う
も
の
で
あ
っ
た
。
特
許
状
を
得
た
商
人
達
は
、
組
合
を
つ
く
り
、
排
他
的
な
取
引
を
行
う
権
利
を
得
た
の
で
あ
り
・
被
管
取
引
は
・
普
通
人
の
見
通
し
得
な
い
秘
伝
的
な
も
の
で
あ
・
た
と
い
わ
れ
る
瀞
場
法
は
、
か
か
る
制
度
を
保
証
す
る
も
の
で
あ ヶ 、 そ の 月 的 も 、 商 業 商 品 の 尺 度 規 準 の 設 定 、 一 定 必 需 品 の 外 国 貿 易 に お け る 関 税 取 立 て 、 債 務 取 立 の 簡 易 化 、 商 慣 習 法 の 適 用 、 な ど で あ ち た 。 市 場 は 、 イ ギ リ ス 、 ア イ ル ラ ン ド 、 ウ ェ ル ズ 、、 に 一 五 ケ 所 が 設 け ら れ 、 こ れ ら は そ れ ぞ れ 、 自 ハ 治 的 に 運 営 さ れ 、 ま た 、 ﹁ 市 場 裁 判 所 ﹂ (節 畳 Φ ○ )・ H け) を お い た 。 市 場 裁 判 所 は 市 場 に お け る あ ら ゆ る 事 件 遊 管 轄 し た 。 市 場 の 役 人 と 商 人 、 あ る い は 商 人 と 部 外 者 の 争 い ・は 、 コ モ ン ・ ロ ー 裁 判 所 に 付 す も 市 場 裁 判 所 に 付 す も 当 事 者 の 自 由 で あ っ り た が 、 簡 易 な 手 続 を 採 用 す る 市 場 裁 判 所 を 選 ん だ よ う に 思 わ れ る 。 市 場 取 引 に お い て 、 流 通 証 券 は 多 く 使 用 さ れ て い た 。 こ こ で は 、 流 通 証 券 に 関 す る 法 (月 琴 訂 ≦ 。 { Z ① σ・ 。 膏 げ 冨 H= ωぎ 目 窪 ) は 相 当 に 発 展 し 、 多 数 の 証 券 が 流 通 し て い た 証 拠 が あ る 。 例 え ば 、 ﹁ 単 純 流 通 約 束 手 形 ﹂ ( ω ぎ b τ z ①加 。 欝 σ 一。 炉 。 巳 .・。 。 昔 z 。 一。 ) ﹁、 ハ や ﹁ 流 通 為 替 手 形 ﹂ (Z Φσ・ 。 3 げ 一① bd ≡ 9 野 。 げ 8 ぴ・ ①) が み ら れ る 。 こ れ ら の 証 券 は 、 流 通 性 を 拡 張 す る 諸 要 素 を 次 第 に つ よ め て き て い る 。 例 え ば 、 ﹁ 所 持 人 払 証 券 ﹂ (じσ 霞 臼 勺 昌 。 同) を 占 有 す る 者 は 所 有 権 者 ど み な さ れ 、 ま た 、 以 前 の 証 券 所 持 人 へ の の 支 払 人 の 支 払 は 、 現 在 の 所 持 人 へ の 抗 弁 事 由 と は な ら な か っ た 明 確 な 証 拠 が あ る 、 L と い わ れ て い る 。 そ の ほ か 、 善 意 取
得
者
へぎ
.準
ゲ
。
琶
は
・
そ
れ
以
外
の
当
事
者
に
存
す
る
抗
弁
を
切
断
す
る
・
と
い
う
徴
こ
う
も
み
ら
れ
砺
・。
・
の
よ
う
に
、
・
の
時
期
に
お
い
て
は
、
流
通
証
券
の
内
容
を
確
保
す
る
善
意
取
得
者
の
保
護
や
抗
弁
の
切
断
な
ど
の
要
素
が
現
わ
れ
て
く
る
が
、
し
か
し
そ
れ
ら
は
い
ま
だ
理
論
的
に
確
立
さ
れ
た
も
の
と
は
な
っ
て
い
な
か
っ
た
。
同
時
に
、
近
代
的
流
通
証
券
に
お
け
る
そ
れ
ら
と
は
遠
く
離
れ
た
も
の
で
あ
っ
た
。
じd
①
三
色
は
、
こ
の
こ
と
に
関
し
て
、
﹁
右
の
要
素
の
完
全
な
確
立
は
、
更
に
時
間
を
経
な
け
れ
ば
な
ら
な
か
っ
た
。
近
代
的
意
味
に
お
け
る
引
受
(︾
8
。
0
8
コ
6⑦
)
は
い
ま
だ
現
わ
れ
て
お
ら
な
い
。
代
理
人
の
振
出
権
が
、
あ
る
い
は
、
支
払
人
の
責
任
否
認
の
懈
怠
が
、
彼
を
し
お
て
、
証
券
の
支
払
を
為
さ
し
め
て
い
た
よ
う
に
思
わ
れ
る
、
﹂
と
し
て
い
る
。
と
こ
ろ
で
、
イ
ギ
リ
ス
中
世
の
一
時
期
に
栄
え
九
市
場
組
織
と
そ
の
裁
判
所
は
、
ほ
ぼ
一
六
世
紀
の
中
葉
に
至
り
、
衰
退
し
て
い
っ
た
α
こ
の
主
要
な
原
因
は
商
業
自
身
の
性
格
の
変
化
で
あ
っ
た
。
即
ち
、
こ
の
組
織
の
基
盤
で
あ
っ
た
羊
毛
や
金
属
製
品
の
輸
出
が
、
家
内
マ
ニ
ュ
7
ア
ク
テ
ユ
ア
の
生
成
に
よ
っ
て
増
大
し
た
毛
織
物
や
そ
の
他
の
多
く
の
商
品
を
中
心
と
す
る
商
業
構
造
に
と
っ
て
か
わ
ら
れ
た
、
と
い
み
こ
と
に
あ
っ
輪
)
市
場
の
衰
退
は
市
場
裁
判
所
の
衰
退
を
も
意
味
し
、
商
事
事
件
の
管
轄
も
、
次
第
に
(
次
項
で
述
べ
惹
)
海
事
裁
判
所
へ
と
移
っ
て
ゆ
く
の
で
あ
る
。
㈲
第
三
期
と
流
通
証
券
ム
市
場
裁
判
所
の
衰
退
に
伴
い
、
商
人
達
は
、
当
時
イ
ギ
リ
ス
で
た
だ
一
つ
商
慣
習
法
に
基
い
て
活
動
し
て
い
た
﹁
海
事
裁
判
所
﹂
(↓
冨
0
2
昏
。
{
﹀
ユ
ヨ
ぎ
ξ
)
に
依
存
す
る
よ
う
に
な
っ
た
。
即
ち
、
ヘ
ン
リ
ー
八
世
に
至
っ
て
、
彼
は
、
一
五
二
五
年
、
非
常
に
広
い
活
動
領
域
を
も
つ
﹀
α
巨
邑
ω
(
商
船
隊
長
)
に
特
許
状
を
与
え
て
こ
れ
を
保
護
し
、
そ
し
て
、
海
事
裁
判
所
は
、
流
通
証
券
を
も
含
む
商
人
間
の
争
い
を
(
こ
れ
リ
イ
ギ
リ
ス
流
通
証
券
法
に
関
す
る
一
考
察
﹂
﹁
七
'イ
ギ
リ
ス
流
通
証
券
法
に
関
す
る
一
考
察
八
(25
)
ら
の
特
許
の
下
で
、
管
轄
し
始
め
た
の
で
あ
る
。
そ
れ
で
は
、
こ
の
時
期
の
流
通
証
券
は
、
ど
う
で
あ
っ
た
か
。
こ
の
段
階
で
の
証
券
は
、
市
場
裁
判
所
期
に
現
わ
れ
た
も
の
が
発
展
的
に
承
継
さ
れ
て
い
る
が
、
金
銭
支
払
の
た
め
の
証
券
は
す
べ
て
蛍
旨
と
呼
ば
れ
る
よ
う
に
な
っ
て
い
る
。
為
替
手
形
の
最
初
の
標
本
も
、
こ
の
時
期
に
現
わ
れ
て
い
る
。
そ
の
例
と
し
て
、
一
五
六
二
年
に
作
ら
れ
た
も
の
を
見
る
と
、
そ
れ
に
は
、
四
人
の
当
事
者
(
振
出
︽
送
金
人
、
支
払
人
、
受
取
人
)
が
登
場
し
、
﹁
引
受
﹂
が
な
さ
れ
て
い
鱗
.
こ
の
よ
う
な
流
通
証
券
の
形
式
面
で
の
発
展
は
、
同
時
に
、
実
質
面
で
の
発
展
を
も
要
求
し
た
。
こ
の
こ
と
に
つ
き
、
ゆ
①
三
9
は
、
次
の
よ
う
に
の
べ
て
い
る
。
﹁
(
入
手
し
得
る
断
片
的
な
記
録
か
ら
で
は
あ
る
が
)
我
々
は
、
流
通
性
の
概
念
の
急
速
な
発
展
を
み
い
だ
す
。
悪
意
の
所
持
人
(爵
。
口
吟
畠
旦
σq
げ
。
一仙
8
に
対
し
て
す
ら
﹂
支
払
が
善
意
で
為
さ
れ
れ
ば
、
そ
れ
は
、
(
真
の
所
有
権
者
に
対
す
る
)
抗
弁
事
由
と
な
碗
か
か
る
例
は
、
指
図
船
荷
証
券
に
も
み
ら
れ
る
。
一
つ
の
ケ
ー
ス
は
う
詐
欺
で
占
有
を
得
た
者
へ
の
善
意
の
引
渡
し
は
、
商
品
の
(
真
㊨
)
所
有
者
に
対
す
る
抗
弁
事
由
と
な
る
と
し
た
例
が
あ
る
。
こ
の
こ
と
か
ら
、
我
々
は
、
次
の
こ
と
を
推
断
す
る
。
即
ち
、
善
意
の
取
得
者
は
、
商
品
の
所
有
権
を
有
す
る
も
の
と
し
て
承
認
さ
れ
、
こ
の
こ
と
は
、
コ
モ
ン
.
ロ
ー
裁
判
所
が
多
く
の
努
力
の
の
ち
に
、
同
様
の
結
論
に
た
ど
り
つ
く
一
五
〇
年
以
前
に
遡
(28
)
る
、
L
と
。
右
の
例
は
、
善
意
取
得
者
保
護
が
直
接
に
取
上
げ
ら
れ
た
の
で
は
な
く
、
悪
意
取
得
者
へ
の
支
払
い
で
す
ら
も
そ
れ
が
善
意
で
為
さ
れ
れ
ば
、
真
の
所
有
権
者
に
対
す
る
抗
弁
事
由
と
な
る
、
と
の
判
旨
か
ら
の
推
論
に
す
ぎ
な
い
。
し
か
し
な
が
ら
、
こ
の
時
期
に
至
っ
て
、
.
善
意
・
悪
意
の
概
念
が
次
第
に
明
確
化
さ
れ
て
き
て
い
る
こ
と
は
、
注
目
す
べ
き
で
あ
ろ
う
。
総
じ
て
、
﹁
初
史
﹂
と
呼
ば
れ
る
段
階
に
あ
っ
て
は
、
証
券
は
、
次
第
に
そ
の
流
通
性
を
発
展
し
て
い
く
も
の
の
、
そ
の
内
容
面
に
お
い
て
は
、
い
ま
だ
充
分
な
確
立
は
行
わ
れ
て
い
な
い
、
と
い
え
る
。
こ
の
確
立
は
、
商
品
経
済
が
普
通
的
な
も
の
と
な
り
、
商
取
引
が
、
特
殊
の
階
層
か
ら
解
放
さ
れ
、
一
般
的
な
も
の
と
な
み
資
本
主
義
経
済
の
成
立
を
待
た
ね
ば
な
ら
な
い
。
こ
の
時
期
の
到
来
は
、
イ
ギ
リ
ス
で
は
、
ほ
ぼ
一
七
世
紀
末
期
か
ら
一
八
世
紀
に
か
け
て
で
あ
る
が
、
そ
の
頃
に
な
る
と
、
流
通
証
券
一
特
に
為
替
手
形
1
は
、
コ
モ
ン
・
ロ
ー
裁
判
所
の
管
轄
に
移
り
、
従
っ
て
、
近
代
的
手
形
制
度
の
確
立
も
、
コ
モ
ン
・
ロ
ー
裁
判
所
に
よ
っ
て
行
わ
れ
る
。
そ
こ
で
、
﹁
初
史
﹂
の
最
後
に
あ
た
る
﹂
'レ 、 ` コ モ ゾ ・ ロ ! 裁 判 所 の 優 位 の 時 期 は 、 次 項 i 三 レ で と り あ げ る ひ ( 1 ) 言 ま で も な く 、 古 代 法 ( 餌 p ⊆ ① 三 訂 毛 ) に お い て は 、 流 通 証 券 は 現 わ れ て お ら な い ( o い . しロ ・ 冒 8 げ ρ ﹀ ω ぎ 詳 ↓ H ① 讐 "ω Φ § 昏 o ド " ≦ o h 国 一一 ψ o h 国 × o ず 田 昌 ﹃q ρ O ゴ ① ρ = Φ ロα 層 ℃ ﹁ o 巨 富 ω o 脱 矯 客 o 冨 の 山 口 画. Z o σq o 一 一p 三 Φ 一 護 ω 嘗 信 ヨ o 口 梓 ロo αq o ロ Φ ﹁ 巴 貯 ( お ら。 O ) ○◎ ① 9 ■ 噂 ● ㎝ O ) 。 こ の 理 由 は 、 ホ ー ル ズ. ・ ワ ー ス に よ れ ば ︾ ① 古 代 法 体 系 は 、. 代 理 を 許 さ な か っ た こ と 、 ② 古 代 法 体 系 は 、 債 権 者 が 他 の 者 に 彼 の 権 利 を 譲 渡 す る こ と を 許 さ な か っ た こ と 、 ③ 譲 渡 は 物 的 な 占 有 の 引 渡 し を 要 す る が ゆ え に 、 そ れ 以 外 の 方 法 に よ る 譲 渡 は 許 さ な か っ た こ と 、 等 を 指 摘 し て い る ( o h ご 出 o 冠 ω ミ 0 1詳 罫 o O ・ 6 一∼ × × × 一 ℃ 罰 ω ﹂ は ) 。 ( 2 ) 6 { 二 しロ 〇 三 ① 一b ℃ ・ o 間 け 4 箸 . 。。 一 ω 1 。。 竃 、 上 柳 ・ 前 掲 ・ 九 三 -九 四 頁 参 照 。 . ( 3 ) o h ● . 閏 o 冠 ω 毛 o 二 7 0 ウ 9 e ご × × × 一 も O . 一 ω 1 一 海 こ れ ら の 証 書 は 、. 抗 弁 の 切 断 な ど を 有 す る も の で は な く 、 ま た 、 個 人 的 関 係 を 強 く 残 し て い る 。 し か し 、 契 約 締 結 に 直 接 関 係 し な い 第 三 者 に 対 し て も 、 発 行 人 が あ ら か じ め 、 支 払 を 約 束 す る も の で あ る こ と は 重 要 で あ る 。 ( 4 ) o h ; 景 匹 。 ■ 噂 ・ 旨 乱 川 O ( 5 ) o h .噂 切 ① 葺 Φ 一噛 o ロ . 9 け ; サ 。。 一 躰 尚 、 現 在 の ノ ツ テ ソ ガ ム の 鵞 鳥 市 、 セ ソ ト ジ ャ イ ス や オ ク ス フ ォ ー ド の 謝 肉 祭 は 、 男 山 胃 の 退 化 し た 子 孫 で あ る と い わ れ て い る ( 6 節 ρ 国 ・ oo ・ 固 h o 9 ・ 団 5 σq 一 冨 7 い 即 箋 凶 & 犀 .ω ゆ 9 集 αq ﹁ o q 昌 、( 一 Φ ωb。 ) 伊 藤 正 己 ( 訳 ) ﹁ イ ギ リ ス 法 ﹂ 四 九 頁 参 照 ) 。 ( 6 ) しd 9 箆 b サ 鼻 .. .や 。。 置 一 。。 覇 ・ , ( 7 ) こ れ は 、 ﹁ 行 商 人 裁 判 所 ﹂ と も 呼 ば れ 、 そ の 語 源 は 、 当 瑛 者 が よ ご れ た 足 の ま ま で 出 廷 す る か ら 、 と か 、 あ る い は 、 埃 が 足 か ら 落 ち る 間 程 の 短 時 間 で 迅 速 に 判 決 を 下 し た か ら と す る も の 、 が あ る ( 高 柳 ・ 末 延 編 ﹁ 英 米 法 辞 典 ﹂ 二 〇 頁 参 照 ) 。 馳 o。 一 ㎝ ( 8 ) ( 9 ) ( 10 ) ( 11 ) ( 12 ) ( 13 ) ( 14 ) ( 15 ) ( 16 ) . ( 17 ) ( 18 ) o h ; 切 o ρ 器 一 層 o ㍗ 6 犀 ・ . 喝 ● o い 噛 一 σ 置 ご ℃ O ● o。 一 切 l Q。 δ 無 ・" 一 σ 置 ・ " 唱 ● Q◎ 一 団 o h ご 一三 q ご サ o。 一 Qo . 9 ご 一 ぴ 崔 ; サ Q。 卜。 O 本 法 の 成 立 に あ た っ て は 、 イ ギ リ ス に お け る ユ ダ ヤ 人 ( ノ ル マ ソ 征 服 と 同 時 に イ ギ リ ス へ 入 っ て き た ) 一 げ 置 ■噂 ロ .. Q。 謹 ) 。 し ω 訂 且 Φ ω 栃 冨 日 に つ い て は 、. 五 十 嵐 喬 ﹁ イ ギ リ ス 商 業 史 ﹂ 一 一 七 頁 以 下 に 詳 し い 。 ' 6 剛 ■. 団 団 ho o ρ o ℃ ● o 界 層 伊 藤 ( 訳 ) 前 掲 書 、 四 八 頁 参 照 。 o h .. じd o 二 審 一 、 o サ 9 9 ℃ ● oo ミ o h .噸 一 σ 置 ; や o◎ ミ 6 い 甲 一び 置 ; ウ o◎ N QQ イ ギ リ ス 流 通 証 券 法 に 関 す る 一 考 察 の 商 的 慣 習 が 多 い に 影 響 を 与 え た ( o h ・.