体育科における学習意欲を高める自己評価の在り方
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(2) る。形成的評価をする際、体育科の技能が着実に. ら、自己評価カードを用いてめあてを明記し、一. 身に付くような評価をしつつも、児童の関心・意. 時間ごとの成果や達成度を記録することで、児童. 欲・態度を重視した評価をすることで学習意欲が. の学習意欲が向上したことが明らかになった。. 向上するのである。そのため、教師からの評価だ. 以上述べてきたように、体育科の授業において、. けでなく、児童の自己評価や相互評価を生かすこ. 自己評価を用いることによって、児童はめあての. とによって、児童が自らの体育科の技能の状況を. 意識やフィードバックが可能になり、教師は児童. 明確に意識して改善を図ることができるのである。. の自己評価を見ながら指導と評価に生かすことが. また、体育科において学習意欲を高める授業づく. できるため、児童の学習意欲が向上するのである。. りでは、①目標設定②達成のための計画③練習④. 本研究ではさらに、第一回目の実践で不十分な. 評価⑤新たな目標設定という方法を繰り返し行う. 点を補完し、授業改善案を作成した。. ことが大切である。. すなわち、体育科における学習意欲の向上には、. 4 今後の課題. 自己をふりかえりながら学習の方針を立てていく. 学習意欲を高める自己評価を内包した授業実践. こと、つまり自己評価が必要であるといえる。. を通して、体育科において自己評価カードを活用. そこで、自己評価の手段として自己評価カード. した授業を実践するにあたって、今後の課題とし. を用いて授業実践を行うこととした。文献研究に. て2点が抽出された。. より、自己評価カードに記載する枠組みとして、. 第一に、自己評価カードを配布するタイミング. ①目標設定②学習の計画③記録・達成度④新しい. である。自己評価を効果的に指導に生かすために. 目標設定⑤教師のコメント⑥自己点検の6点を抽. は、授業のどの部分で配布するのが良いのか検討. 出した。本実践授業においては、連携協力校の体. する必要がある。とりわけ児童の前時までの学び. 育科担当教師に授業を行ってもらい、筆者は指導. をふりかえらせたり、教師からのコメントを読ま. 補助として授業に参加しながら、本研究で作成し. せる時間をとるなどして、児童自らフィードバッ. た自己評価カードを使用して、以下の単元全体の. クができるようにしたい。. 分析と考察を行った。. 第二に、自己評価カードに記載する項目につい. 第一に、学習意欲検査(AMPET)による分析. て、単元、または領域によって工夫が必要である. と考察から、①教師の積極的な働きかけ②自己評. ということである。本研究で実践した「跳び箱運. 価カードによる意欲付け③児童の実態に応じた授. 動」の単元は個人種目であり「できる・できない」. 業形態の工夫により、単元開始前より単元終了後. が明確になる単元であったが、ボール運動やリレ. の学習意欲が向上したことが明らかになった。. ーのように、チームで競い合う単元においては、. 第二に、VTRによるシンプトムの分析と考察か. 個人のrできる・できない」ということよりもr勝. ら、第1時・第3時・第6時を比較すると、①教. った・負けた」という自己評価に終始しやすい。. 師の相談的な働きかけ②めあての自己決定とめあ. 個人の技能が自己評価に具体的に反映しにくい領. ての明記③友だちとの関わり④成果や達成度の記. 域の自己評価カードには、より具体的な視点を入. 録によって、第3時と第6時では第1時より『マ. れた項目が必要であるということである。. イナスの兆候群」が減少し「プラスの兆候群」が. これら2点を改善する実践については、筆者の. 増加しており、学習意欲が向上したことが明らか. 今後の課題としたい。. になった。とりわけ、めあてを明記させた第3時 では「プラスの兆候群」が増加していた。. 5引用・参考文献. 第三に、児童の自己評価カードの記述の分析と. ・西田保『期待・感情モデルによる体育科におけ. 考察から、①r運動のポイント」を自己評価させ る項目②つまずきに応じた練習方法の記載③自己. る学習意欲の喚起に関する研究』杏林書院、2004。 ・安彦忠彦『自己評価 「自己教育論」を超えて』. の授業態度をふりかえらせる項目④r今日のめあ て」を明記させる項目、が児童の学習意欲の向上. 図書文化、1987。. ・梶田叡一『教育評価展望II 自己評価を形成的. を促すことが明らかになった。. に』明治図書、1988。. 第四に、児童へのインタビューの分析と考察か. 修学指導教員 勝見 健史. ■153一.
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