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幼児期における感情理解、実行機能及び向社会的行動の関連

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Academic year: 2021

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(1)幼児期における感情理解、実行機能及び向社会的行動の関連  学校教育学専攻  臨床心理学研究. M09057F鈴木造         問題と目的. 調査時期:前期、2010年5月中旬∼7月上旬.  人が社会の中でより良い生活を送るためには、. 実施課題:感情理解課題O森野(2005)と浜崎. 他者がどのような立場におかれているか、どの. (1995)の課題を参考1轍背理解課題。. ような状態や気持ちであるのかを知り、それに.  実行機能課題O昼/夜ストループGe㎞,C,et. 基づいた思いやりのある適切な行動が取れるこ. al(1994)OD㎞en価。nal C比mge C㎞Sort FWe et創. とが重要である。このことは、心理学の申で、. (1995)○単語逆唱スパン課題Carlson et a1. 向社会的行動の要因として取り上げられてきた。. (2002)絵画語彙検査(上野・名越・小貫,2008). 向社会的行動は,共感性によって動機付けられ ている(Ho冊nan,1976)。.          手続き 実行機能・感情理解発達の測定には、幼稚園の.   しかし,相手の状況を理解しているが自己. 一室にて、各幼児との面接により実験を行なう。最. の感情を抑制することが困難な段階にあるため、. 初に、子どもに名前、クラス、年齢を確認する。向. 年中児において向社会的行動をとることが困難. 社会的行動の測定は、金山・目高ら(2000)の手続. と考えられている(戸田,2004)。このことから、. きをもとに幼児の自由遊び場面における行動観. 向社会的行動をとるためには、他者感情の理. 察を行い、向社会的行動評定を行う。. 解・共感と、さらに自己の感情を抑制する能力.          結果. の獲得が必要である。. 感情理解課題、実行機能課題、向社会的行動.  自己感庸を抑制する能力として、実行機能が. の頻度、それぞれについて、学年差、性差を検. 挙げられる。実行機能とは、行為や思考のモニ. 討するため、学年(年長児クラス,年中児クラ. タリングやコントロールの千蜷リを果たす高次の. ス)と十甥11(男,女)を独立変数、感庸理解課. 自己制御過程の総称のことである(Car1son,. 題の下位項目である「感膚理解総得点」、「状況. 2005)。本研究では、本研究では、他者感情理解. 情報課題」、「特性時報課題」、「共感性課題」の. と実行機能が向社会的行動に関連しているかに. 得点を従属変数とした二元配置分散分析をそれ. ついて検討することを目的とする。. ぞれの課題において行った。.         研究I 目的.  また、学年ごとに感情理解課題得点は平均点. 感膚理解得点の高い者は、向社会的行動の頻. で区分し島群・低群に分類し、群間の実行機能. 度も高く、実行機能も高いと考えられる。この. 得点と向社会的行動の頻度について比較した。. 点についての仮説の検討. その結果、年長児においては、感情理解得点の.           方法. 高い者が、向社会的行動の頻度も高いことが示. 文橡児:幼稚園に通う、年中児20名(男児13名,. された。年中児においては、感情理解得点の高. 女児7名、平均年齢5:5,レンジ4:3・5:2)、年長. い者が向社会的行動の頻度も高く、実行機能総. 児28名(男児10名,女児18名、平均年齢4:6,. 得点が有意に高し傾向にあることが示された。. レンジ5:2−6:1)。. 116一.

(2)  (尺4,6)=2刀4杯.10)。標準回帰係数(β)について.          考察一  上記の結果が示されたが、向社会的行動に、. は、「状況情報課題」、「共感性課題」から並行遊. 感r背理解の発達が関連しているか、実行機能の. びに対して有意であった。. 発達が関連しているかについては、明らかにな.  孤立行動を目的変数とし、感情理解・実行機. っていない。そのため前期に実施した課題とど. 能課題下位項目を説明変数として投入したとこ. うようの課題を実施し短期縦断による調査を行. ろ、重相関係数(R)は有意な傾向であった (河4,6)=3〃ψK伽)。標準回帰係数(β)について. う。.         研究I目的. は、「認知的柔軟性」から孤立行動に対して有意.  短期縦断による調査を行い、感膚理解・実行. であった。. 機能のどちらが向社会的行動に関連しているか.  各学年ごとに、感情理解得点、実行機能得点. について検喜一する。. が、前期より後期の得点が伸びている音ごとに、.          方法. 感情理解発達群、実行機能発達群とし区分し、. 文橡児:研究1に同じ。. 各学年ごとに感情理解発達群と実行機能発達群. 調査時期:2010年9月∼11月. の向社会的行動の頻度を比較するため、t検定. 実施課題:研究Iと同様。. を行ったところ、有意な差は認められなかった。.          結果.           考察.  感情理解・実行機能課題の下位項目が向社会.  感情理解・実行機能課題の下位項目を説明変. 的行動の各下位項目に及ぼす影響を検討するた. 数とした重回帰分析を行った結果より、重回帰. めに,r適切な働きかけ」、r適切な応答」、r仲間. 分析の結果より、仲間とのやり取りとワーキン. とのやり取り」、r協調的行動」、r並行遊び」、r孤. グメモリとの関連、協調的行動と認知的柔軟性. 立行動」それぞれを目的変数とし、感情理解・. 課題・状況情報課題・共感性課題との関連、並. 実行機能課題の下位項目を説明変数とした重回. 行遊びと状況情報課題・共感性課題との関連、. 帰分析を行った。その結果、仲間とのやり取り. 孤立行動と認知的柔軟性との関連が挙げられて. を目的変数とし、感情理解・実行機能課題下位. いることから、仲間との適切なやり取りを行う. 項目を説明変数として投入したところ、重ト目関. 向社会的行動をとる際には、感情理解と実行機. 係数侭)は有意であった(河4,6)=2.46戸.05)。標. 能の両方の発達が必要なのではないかと考えら. 準回帰系数(β)については、「ワーキングメモリ」. れる。そして、感庸理解得点の伸びた者も、実. から仲間とのやり取りに対して有意であった。. 行機能得点の伸びた者も、向社会的行動の頻度.  協調的行動を目的変数とし、感情=理解・実行. に差は認められなかった。. 機能課題下位項目を説明変数として投入したと.          総合考察. ころ、重相関係数(R)は有意であった. 感情理解課題、実行機能課題、向社会的行動. (尺4,6)=354炉.O1)。標準回帰係数(β)について. において前期より後期のほうが課題の成績が上. は、「認知的柔軟性課題」、「状況情報課題」、「共. がっていること、向社会的行動の頻度も高いこ. 感性課題」から協調的行動に対して有意であっ. とが示された。向社会的行動に、感情理解、実 行機能とちらの面の発達も関連していると考え. た。.  並行遊びを目的変数とし、感庸理解・割下機. られる。. 能課題下位項目を説明変数として投入したとこ.          主任指導教員 大野裕史. ろ、重相関係数(R)は有意な傾向であった.          指導教員 岡村寿代. 117一.

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