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26.横隔膜下気管支?胞の1例(第28回群馬消化器病研究会<G>)

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Academic year: 2021

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26.横隔膜下気管支囊胞の1例 関口 雅則,奈良 真美,鈴木 秀行 竹澤 二郎 (原町赤十字病院 内科) 森田 廣樹,内田 信之,笹本 肇 (同 外科) 症例は 73歳, 女性. 糖尿病, 高血圧, 気管支炎にて当科 通院中であった. 平成 19 年 11月のスクリーニング腹部 超音波検査にて, 肝 S2に 1 cm大の腫瘍, 胆石多発, 6 cm 大の左横隔膜下囊胞性腫瘤を認めた.CT では肝右葉・外 側区などに多発性濃染結節, 左横隔膜囊胞性腫瘍 (気管 支囊胞の疑い) の所見であり, 一方 MRI では肝腫瘤は認 めず, 横隔膜気管支囊胞の疑いの所見のみであった. 肝 腫瘍については肝炎ウイルスマーカー, 腫瘍マーカーは 全て正常であることからまずは経過観察の方針となっ た.1ヶ月後および平成 20年 8月の腹部超音波検査・CT では著変認めず. 平成 20年 12月, 当院外科にて胆囊摘 出術, および診断的治療として肝腫瘍切除術, 左横隔膜 下腫瘍切除術施行. 病理結果では, 肝腫瘍については肉 眼的および組織学的に明らかな腫瘤形成は認めず, 脂肪 変性を伴う慢性肝炎の診断であり, 一方横隔膜下腫瘍に ついては気管支囊胞と診断された. 横隔膜気管支囊胞は 比較的稀な疾患であり, 若干の文献的 察を加えて報告 する. 27.大腸癌を契機に発見された胃神経 腫,腸間膜悪性 リンパ腫の1例 小澤 大悟,内田 信之,中里 二 笹本 肇 (原町赤十字病院 外科) 横尾 英明 (群馬大院・医・病態病理学) 症例は 72歳, 女性. 下血精査の下部消化管内視鏡にて 下行結腸癌と診断された. 術前精査の上部消化管内視鏡 で胃体下部大彎後壁寄りに径 3 cm大の粘膜下腫瘍を認 め, さらに CT で 腸骨動脈 岐レベルの腹腔内に径 4 cm大の腫瘤を指摘された. 結腸左半切除術と同時に, 診 断と治療を兼ねて胃部 切除術, 腸間膜腫瘍摘出術を施 行した. 病理組織診の結果, 下行結腸癌は StageⅠ, 胃粘 膜下腫瘍は神経 腫,腸間膜腫瘍は悪性リンパ腫 (Nodal marginal zone B-cell lymphoma)であることが判明した. 胃神経 腫は MIB-1標識率≦ 1%,他臓器転移なく良性 と えられ経過観察となった.また Nodal marginal zone B-cell lymphomaは Ann Arbor病期でⅠ期, IPI (Inter-national Prognostic Index)にて低リスク群に 類され予 後は良好と思われたが, 血液内科専門医のいる他院へコ ン サ ル ト と なった. Nodal marginal zone B-cell lymphomaは悪性リンパ腫のうちの 1.0%, 胃神経 腫は 全胃腫瘍のうちの 0.1∼0.2%とどちらも稀な疾患であっ たが, それらの関連性を示唆する文献はなかった. 検診 や術前精査がより進歩してきた近年, 本症例のようにこ れらの稀な疾患が無症状で発見される機会も多くなるこ とが予想される. 28.腸閉塞を伴う閉鎖孔ヘルニアに対して,腹膜前腔か らと腹腔内からのアプローチを併用する術式 木村慎太郎,須藤 利永,鈴木 一也 岡田 朗子,斉藤 加奈,諸原 浩二 矢島 俊樹,大澤 秀信,片山 和久 保田 尚邦,田中司玄文,根岸 神坂 幸次 (伊勢崎市民病院 外科) 【緒 言】 閉鎖孔ヘルニアは, やせた高齢女性に多くま れな疾患である. 治療法は基本的に手術であり, そのア プローチは開腹法・鼡径法・大 法・腹腔鏡などが挙げ られるが, 術式は確立されていない. 今回我々は, 下腹部 正中切開を行い, 腹膜前腔からのアプローチと腹膜切開 による腹腔内からのアプローチによりヘルニア根治術, 壊死した腹膜の切除を行い, 良好な経過を得た症例を経 験したので報告する. 【症 例】 症例は 86歳, 女性. 腰 椎圧迫骨折にて近医にリハビリ入院中であった. 夜間に 腹痛を認めたため近医を受診し, 腹部造影 CT で右閉鎖 孔ヘルニア嵌 とそれに伴うイレウスを認めたため翌朝 に当院を紹介され, 受診した. ヘルニア嵌 によるイレ ウスと診断し, 同日緊急手術を施行した. 下腹部正中に 皮切を行い, 腹膜前アプローチにて閉鎖孔に陥入した腹 膜を確認した. 用手的にヘルニア囊を引き出したところ, 腹膜は壊死した状態であったため, 正中の腹膜を切開し 腸管も確認したが, 腸管は一部発赤を認めるのみであっ た. 壊死した腹膜の切除を行い, 閉鎖管を含め右鼠径部 全体を Direct Kugel patchにて覆い, ヘルニア根治術と した. 術後 2ヶ月が経過するに過ぎないが, 再発を認めて おらず, 順調に経過している. 【 察】 当院では過去 5年間に今回の症例も含めて, 10症例の閉鎖孔ヘルニア を経験している. 全例で下腹部正中切開を行っているが, 今回を除く 9 例は腹腔内アプローチによる術式であっ た. 右側が 7例であった. また, 腸管の 扼を認め腸切除 も施行した症例は 5例であった. 10症例中 2例では術後 再発を認めている. ヘルニア門は 9 例とも腹腔内から縫 合閉鎖し終了している. 腹膜前腔からのアプローチ法は, 鼡径管の脆弱化を回避できる点, 必要であれば腸管切除 にも移行できる点, 十 な視野を確保できる点で有用と える. また閉鎖管の処置を確実にでき, 再発を防ぐと いう点でも腹膜前腔からのアプローチは有用と える. 【結 語】 閉鎖孔のヘルニアの手術では, 腹腔内にアプ ローチする前に腹膜前腔にアプローチし, ヘルニア門を 明らかにしてから腸管を観察することから望ましいと えられる. 286 第 28回群馬消化器病研究会

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