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数学を活かし創造的に問題を解決していく生徒の育成 : 「創造的な学び」を展開する統計学習について

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全文

(1)

数学を活かし創造的に問題を解決していく生徒の育

成 : 「創造的な学び」を展開する統計学習につい

著者

竹下 洋一, 山? 晃, 追立 直也, 榊 隼弥

雑誌名

鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要

27

ページ

495-502

発行年

2018-03-30

URL

http://hdl.handle.net/10232/00030196

(2)

1 本研究の主題及び仮説設定について  本校数学科では,平成25 年度から,「数学を活かし,創造的に問題を解決していく生徒の育成」をめざし,研究・ 実践を進めている(詳しくは平成25 年度本校研究冊子参照)。平成 25 年度においては,創造的に考える力や態度 を身に付けさせたいと考え,授業の中に「ひらめく」,「ひろげる」,「まとめる」といった創造的な活動を取り入 れた。さらに,平成26 年度においては,これらの創造的な活動に,相手を意識してよりよいアイデアを創り出し ていけるような「対話」を取り入れることによって,生徒がより多様なアイデアを出し,アイデアの背景を考え, 互いのアイデアのよさを十分に生かしていくような創造的な活動にしたいと考え,研究・実践を進めてきた。特に, 昨年度においては,平成26 年度の成果と課題を受け,手立ての改善を行いながら,授業実践を行ってきた。次の 成果と課題は,その授業実践で得られたものの一部である。 【成 果】  日常の事象と関連があり,答えがオープンになる問題(課題)や他単元との関連が深い問題(課題)を設定 することによって,疑問や予想を生じさせ,生徒が,対話を行いながら問題を解決していくことにつながった。 【課 題】 ・ 創造的に問題を解決していく力は,一単位時間で容易に身に付くものではないため,単元を通してだけでな く,年間を通して計画的に授業に取り入れ,継続的に育成していく必要がある。 ・ 創造的に問題を解決していく力が身に付いているかどうかの評価の方法を明確にし,生徒へのフィードバッ クを充実させていく必要がある。  成果については,問題(課題)の開発や対話の充実をめざした指導を続けることによって,更に深めていきた いと考える。課題については,再度指導計画を見直すことや,創造的に考える力や態度を見取り,指導と評価の 一体化を図ることが必要であると考えられる。

報 告

Bulletin of the Educational Research and Development, Faculty of Education, Kagoshima University

2018, Vol.27, 495-502

数学を活かし創造的に問題を解決していく生徒の育成

-「創造的な学び」を展開する統計学習について-

      竹 下 洋 一

[鹿児島大学教育学部附属中学校]

      山 﨑   晃

[鹿児島大学教育学部附属中学校]

      追 立 直 也

[鹿児島大学教育学部附属中学校]

      榊   隼 弥

[鹿児島大学教育学部附属中学校]

Research on development of students who can solve problems creatively by using mathematics

: Focusing on learning of statistics with “creative learning” in the Junior High School

TAKESHITA Yoichi・YAMASAKI Akira・OITATE Naoya・SAKAKI Junya

(3)

鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要 第27巻(2018)  これらの課題を改善するための具体的な手立てとして,これまでも行ってきている課題学習の時間を意図的に 設定し,計画的に創造的に考える力や態度を育成したいと考える。また,創造的に考える力や態度を,学習の過 程において見取ることによって,「創造的な学び」を充実させていきたい。  そこで,今年度は副主題を「「創造的な学び」を展開する指導と評価の工夫」と設定し,「数学を活かし創造的 に問題を解決していく生徒の育成」の4年次として,数学科の指導において,「創造的な学び」の場の設定や「自 己への問いかけ」を身に付けさせる指導と評価の工夫を行えば,創造的に問題を解決していく力が高まり,数学 を活かし創造的に問題を解決していく生徒を育成できるという仮説を設定し,研究・実践を進めていくことにした。 2 研究の構想について  創造的な学びを行うためには,昨年度までの研究の重点を引き継ぎつつ,指導計画において,その場を設定し, 「創造的な学び」として,明確に位置付け,計画的に実施することが大切であると考えた。なぜなら,生徒の創造 的に考える力や態度の育成を,より充実させるためには,複数の単元で学んだことを活用して,課題解決を図る 場が必要であると考えられるからである。この「創造的な学び」を充実させるためには,ただ単に工夫した問題(課題) を設定しただけでは,昨年度までに挙げられた課題は解決することはできないと考えられる。この設定された「創 造的な学び」においては,生徒の「独自性」と「能動性」を発揮させることが大切である。このためには,次の 二つの評価の工夫を行うことによって,指導の充実を図りたいと考える。一つは,形成的に生徒に自己評価をさ せるという工夫である。学習過程において,しっかりと自分の考えを見つめ直す場を与えることによって,生徒 にメタ認知を身に付けさせ,「独自性」を発揮させることができると考えるからである。もう一つは,問題(課題) に対して,創造的に考える力や態度を見取るために,ルーブリックを用いて,評価する工夫である。生徒と教師 がしっかりと身に付けるべき資質や能力を明確にすることによって,生徒が「能動性」を発揮させることができ ると考えるからである。下の図1は,本稿における数学を活かし創造的に問題を解決していく生徒を育成するた めの研究の構想図である。        㮵ඣᓥ኱Ꮫᩍ⫱Ꮫ㒊ᩍ⫱ᐇ㊶◊✲⣖せ ➨㸰㸵ᕳ  ࡇࢀࡽࡢㄢ㢟ࢆᨵၿࡍࡿࡓࡵࡢලయⓗ࡞ᡭ❧࡚࡜ࡋ࡚㸪ࡇࢀࡲ࡛ࡶ⾜ࡗ࡚ࡁ࡚࠸ࡿㄢ㢟Ꮫ⩦ࡢ᫬㛫ࢆពᅗⓗ࡟タ ᐃࡋ㸪ィ⏬ⓗ࡟๰㐀ⓗ࡟⪃࠼ࡿຊࡸែᗘࢆ⫱ᡂࡋࡓ࠸࡜⪃࠼ࡿࠋࡲࡓ㸪๰㐀ⓗ࡟⪃࠼ࡿຊࡸែᗘࢆ㸪Ꮫ⩦ࡢ㐣⛬࡟ ࠾࠸࡚ぢྲྀࡿࡇ࡜࡟ࡼࡗ࡚㸪ࠕ๰㐀ⓗ࡞Ꮫࡧࠖࢆ඘ᐇࡉࡏ࡚࠸ࡁࡓ࠸ࠋ  ࡑࡇ࡛㸪௒ᖺᗘࡣ๪୺㢟ࢆࠕࠕ๰㐀ⓗ࡞Ꮫࡧࠖࢆᒎ㛤ࡍࡿᣦᑟ࡜ホ౯ࡢᕤኵࠖ࡜タᐃࡋ㸪ࠕᩘᏛࢆά࠿ࡋ๰㐀ⓗ࡟ ၥ㢟ࢆゎỴࡋ࡚࠸ࡃ⏕ᚐࡢ⫱ᡂࠖࡢ㸲ᖺḟ࡜ࡋ࡚㸪ᩘᏛ⛉ࡢᣦᑟ࡟࠾࠸࡚㸪ࠕ๰㐀ⓗ࡞Ꮫࡧࠖࡢሙࡢタᐃࡸࠕ⮬ᕫ ࡬ࡢၥ࠸࠿ࡅࠖࢆ㌟࡟௜ࡅࡉࡏࡿᣦᑟ࡜ホ౯ࡢᕤኵࢆ⾜࠼ࡤ㸪๰㐀ⓗ࡟ၥ㢟ࢆゎỴࡋ࡚࠸ࡃຊࡀ㧗ࡲࡾ㸪ᩘᏛࢆά ࠿ࡋ๰㐀ⓗ࡟ၥ㢟ࢆゎỴࡋ࡚࠸ࡃ⏕ᚐࢆ⫱ᡂ࡛ࡁࡿ࡜࠸࠺௬ㄝࢆタᐃࡋ㸪◊✲࣭ᐇ㊶ࢆ㐍ࡵ࡚࠸ࡃࡇ࡜࡟ࡋࡓࠋ   ◊✲ࡢᵓ᝿࡟ࡘ࠸࡚  ๰㐀ⓗ࡞Ꮫࡧࢆ⾜࠺ࡓࡵ࡟ࡣ㸪᫖ᖺᗘࡲ࡛ࡢ◊✲ࡢ㔜Ⅼࢆᘬࡁ⥅ࡂࡘࡘ㸪ᣦᑟィ⏬࡟࠾࠸࡚㸪ࡑࡢሙࢆタᐃࡋ㸪 ࠕ๰㐀ⓗ࡞Ꮫࡧࠖ࡜ࡋ࡚㸪᫂☜࡟఩⨨௜ࡅ㸪ィ⏬ⓗ࡟ᐇ᪋ࡍࡿࡇ࡜ࡀ኱ษ࡛࠶ࡿ࡜⪃࠼ࡓࠋ࡞ࡐ࡞ࡽ㸪⏕ᚐࡢ๰㐀 ⓗ࡟⪃࠼ࡿຊࡸែᗘࡢ⫱ᡂࢆ㸪ࡼࡾ඘ᐇࡉࡏࡿࡓࡵ࡟ࡣ㸪」ᩘࡢ༢ඖ࡛Ꮫࢇࡔࡇ࡜ࢆά⏝ࡋ࡚㸪ㄢ㢟ゎỴࢆᅗࡿሙ ࡀᚲせ࡛࠶ࡿ࡜⪃࠼ࡽࢀࡿ࠿ࡽ࡛࠶ࡿࠋࡇࡢࠕ๰㐀ⓗ࡞Ꮫࡧࠖࢆ඘ᐇࡉࡏࡿࡓࡵ࡟ࡣ㸪ࡓࡔ༢࡟ᕤኵࡋࡓၥ㢟㸦ㄢ 㢟㸧ࢆタᐃࡋࡓࡔࡅ࡛ࡣ㸪᫖ᖺᗘࡲ࡛࡟ᣲࡆࡽࢀࡓㄢ㢟ࡣゎỴࡍࡿࡇ࡜ࡣ࡛ࡁ࡞࠸࡜⪃࠼ࡽࢀࡿࠋࡇࡢタᐃࡉࢀࡓ ࠕ๰㐀ⓗ࡞Ꮫࡧࠖ࡟࠾࠸࡚ࡣ㸪⏕ᚐࡢࠕ⊂⮬ᛶࠖ࡜ࠕ⬟ືᛶࠖࢆⓎ᥹ࡉࡏࡿࡇ࡜ࡀ኱ษ࡛࠶ࡿࠋࡇࡢࡓࡵ࡟ࡣ㸪ḟ ࡢ஧ࡘࡢホ౯ࡢᕤኵࢆ⾜࠺ࡇ࡜࡟ࡼࡗ࡚㸪ᣦᑟࡢ඘ᐇࢆᅗࡾࡓ࠸࡜⪃࠼ࡿࠋ୍ࡘࡣ㸪ᙧᡂⓗ࡟⏕ᚐ࡟⮬ᕫホ౯ࢆࡉ ࡏࡿ࡜࠸࠺ᕤኵ࡛࠶ࡿࠋᏛ⩦㐣⛬࡟࠾࠸࡚㸪ࡋࡗ࠿ࡾ࡜⮬ศࡢ⪃࠼ࢆぢࡘࡵ┤ࡍሙࢆ୚࠼ࡿࡇ࡜࡟ࡼࡗ࡚㸪⏕ᚐ࡟ ࣓ࢱㄆ▱ࢆ㌟࡟௜ࡅࡉࡏ㸪ࠕ⊂⮬ᛶࠖࢆⓎ᥹ࡉࡏࡿࡇ࡜ࡀ࡛ࡁࡿ࡜⪃࠼ࡿ࠿ࡽ࡛࠶ࡿࠋࡶ࠺୍ࡘࡣ㸪ၥ㢟㸦ㄢ㢟㸧 ࡟ᑐࡋ࡚㸪๰㐀ⓗ࡟⪃࠼ࡿຊࡸែᗘࢆぢྲྀࡿࡓࡵ࡟㸪࣮ࣝࣈࣜࢵࢡࢆ⏝࠸࡚㸪ホ౯ࡍࡿᕤኵ࡛࠶ࡿࠋ⏕ᚐ࡜ᩍᖌࡀ ࡋࡗ࠿ࡾ࡜㌟࡟௜ࡅࡿ࡭ࡁ㈨㉁ࡸ⬟ຊࢆ᫂☜࡟ࡍࡿࡇ࡜࡟ࡼࡗ࡚㸪⏕ᚐࡀࠕ⬟ືᛶࠖࢆⓎ᥹ࡉࡏࡿࡇ࡜ࡀ࡛ࡁࡿ࡜ ⪃࠼ࡿ࠿ࡽ࡛࠶ࡿࠋୗࡢᅗ㸯ࡣ㸪ᮏ✏࡟࠾ࡅࡿᩘᏛࢆά࠿ࡋ๰㐀ⓗ࡟ၥ㢟ࢆゎỴࡋ࡚࠸ࡃ⏕ᚐࢆ⫱ᡂࡍࡿࡓࡵࡢ◊ ✲ࡢᵓ᝿ᅗ࡛࠶ࡿࠋ

























                

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竹下・山﨑・追立・榊:数学を活かし創造的に問題を解決していく生徒の育成 3 研究の内容 3.1 「創造的な学び」を行わせるための工夫  数学科においては,平成27 年度においては「対話を取り入れた創造的な活動の工夫」(鹿児島大学教育学部附 属中学校,2015)を通して,多くの実践に取り組んだ。この「創造的な活動」とは,『ひらめく (問題に関するあ らゆる情報を広く抽出し,様々なアイデアを出す)活動』,『ひろげる(他との関わりによって,アイデアをひろ げたり,壁を壊してまったく新しい発想でアイデアを出したりする)活動』,『まとめる(アイデアを選択・組合 わせ・検証しながら,よりよい解決方法を創り出し,学習したものを関連付けながら知識・技能の本質を体系的 に理解する)活動』という3つの活動であると定義されている(鹿児島大学教育学部附属中学校,2013)。これま での授業実践の中には,統計的な内容の実践も多く行われており,例えば,第1学年では単元『資料の活用』の 「資料の活用」,第2学年では単元『確率』の「いろいろな確率」が挙げられる。しかし,この平成27 年度までの 研究においては,「創造的な活動」を充実させる場面は,単元内に学習したことを活用する時間や課題学習の時間 が中心であり,生徒個人の創造的に考える力や態度をよりよく育成するには課題が残るものであった。そこで,「創 造的な学び」を設定するに当たっては,今まで実践してきている課題学習の在り方を工夫する必要があると考えた。 中学校学習指導要領解説 数学編 では,この課題学習を以下のように捉えている。 << 課題学習とは,生徒の数学的活動への取組を促し思考力,判断力,表現力等の育成を図るため,各領域の 内容を総合したり日常の事象や他教科等での学習に関連付けたりするなどして見いだした課題を解決する学 習であり,この実施に当たっては各学年で指導計画に適切に位置付けるものとする。>>(文部科学省,2008, 下線筆者)  また,これまでの研究では,課題学習についての捉えを参考に,「日常の事象や他教科の学習内容を関連付けさ せる工夫」(鹿児島大学教育学部附属中学校,2014)として,問題(課題)の設定が重要であると考え,授業の実 践を行ってきた。また,平成29 年に告示された学習指導要領に向けて「内容ベース」から「資質・能力(コンピ テンシー)ベース」へと指導計画の重点がシフトすることが議論の焦点になっていることからも,この課題学習 の重要性が伺える。しかし,これまでの本校の課題学習などの実践においては,数学の各領域の内容を総合して 問題を解決することが多く,他教科等での学習に関連付けることを重視した実践は不十分であったといえる。し たがって,「課題学習」と「創造的な学び」の違いを明らかにし,教科関連カレンダーを参考にして,他教科の学 習と関連付けた学習内容を取り入れ,「課題学習」を見直し,創造的に考える力や態度を見取り,生徒にフィードバッ クできるような場として,「創造的な学び」の時間を設定した。この「創造的な学び」においては,これまでの4 つの観点に対する評価も考慮しつつ,生徒の創造的に考える力や態度を評価していくことにした。また,この「創 造的な学び」に対して,「課題学習」は,生徒の数学的活動への取組を促し思考力,判断力,表現力等の育成を図 ることを目的としており,「創造的な学び」は,課題学習の理念をふまえつつ,「創造的に考える力や態度」の更 なる育成を図ることを目的としている。 3.2 「創造的な学び」を充実させるための工夫  ⑴ 「自己への問いかけ」の工夫  学習成果に関する国際調査(OECD,2013 及び 2014)で一貫して高い得点を挙げているシンガポールは,同調

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鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要 第27巻(2018)

査において「創造的な問題解決能力」もトップの国である。その理由の一つとして,シンガポールは,メタ認知(端 的には,自分を客観的にみること,自分が考えていることについて考える「think about think」)を数学の指導計画の 一部として全国で実施している唯一の国であることが挙げられている。このメタ認知を生徒に指導する方法(メ タ認知指導法)の一つに,メバレフとカラマルスキー(Mevarech and Kramarski,1997)が提案した,初等学校から 中等学校の生徒を対象とするIMPROVE モデルがある。この IMPROVE モデルでは,次の4つに分けた学習過程の 中で,生徒が自分自身に問いかけて,自己評価を行う指導である。 ① 理解に関する問い:その問題はいったい何なのか。 ② 関連に関する問い:目の前の問題は,以前,解いた問題と同じなのか,それとも異なるのか。 ③ 方略に関する問い:問題を解くのに相応しい方略はどのようなものであり,それはなぜか。 ④ 振り返りに関する問い:その解き方は,筋が通っているか。問題を別の方法で解くことができるか。自分は, 行き詰まっているのではないか。それはなぜか。  一方,石井(2015)は,学習の過程において自らの学習の定着を把握する重要性を次のように述べている。 << ・・・途中略・・・授業後の振り返りや感想カード等により学習の意味を事後的に確認,納得,発見するのでは 不十分である。学習の過程において,目標・評価基準,および,それに照らした評価情報を,教師と学習者 の間で共有すること,それにより目標と自分の学習状況とのギャップを自覚し,それを埋めるための改善の 手立てを学習者自らが考えるのを促すことが必要である。>>(石井,2015)  そこで,本校数学科では,IMPROVE モデルの特徴の一つに挙げられる自己評価方法を参考にし,形成的な評価 の一つとして,学習過程において,形成的に自己評価する活動を「自己への問いかけ」として行わせる研究を進 めることにした。以下の図2は,「自己への問いかけ」を行わせるための一例である。  本校数学科の問題解決的な学習の過程の中で,「創造的な学び」を促す教師の発問に対して,生徒のアイデアの 変容などを自己評価させる場面を授業終末時に限らず設定する。そうすることによって,生徒が今後,問題を解 決する際に,教師の発問を想起し,自らに問いかけることできるようになると考える。このような取組を通して, 自分の知識・技能や経験を関連付け,組み合わせて考えることによって,「独自性」を発揮しやすくなり,「創造 的な学び」が充実するのではないかと考える。 ⑵ ICEモデルを用いたルーブリックによる評価の工夫  教師が,「創造的な学び」を客観的に見取るためには,評価の基準を想定する必要がある。そのための手立ての 一つとして,ICEモデルを用いたルーブリックの作成を行う必要があると考えた(鹿児島大学教育学部附属中 㮵ඣᓥ኱Ꮫᩍ⫱Ꮫ㒊ᩍ⫱ᐇ㊶◊✲⣖せ ➨㸰㸵ᕳ ࡟࠾࠸࡚ࠕ๰㐀ⓗ࡞ၥ㢟ゎỴ⬟ຊࠖࡶࢺࢵࣉࡢᅜ࡛࠶ࡿࠋࡑࡢ⌮⏤ࡢ୍ࡘ࡜ࡋ࡚㸪ࢩ࣏࣮ࣥ࢞ࣝࡣ㸪࣓ࢱㄆ▱㸦➃ ⓗ࡟ࡣ㸪⮬ศࢆᐈほⓗ࡟ࡳࡿࡇ࡜㸪⮬ศࡀ⪃࠼࡚࠸ࡿࡇ࡜࡟ࡘ࠸࡚⪃࠼ࡿࠕWKLQNDERXWWKLQNࠖ㸧ࢆᩘᏛࡢᣦᑟィ ⏬ࡢ୍㒊࡜ࡋ࡚඲ᅜ࡛ᐇ᪋ࡋ࡚࠸ࡿ၏୍ࡢᅜ࡛࠶ࡿࡇ࡜ࡀᣲࡆࡽࢀ࡚࠸ࡿࠋࡇࡢ࣓ࢱㄆ▱ࢆ⏕ᚐ࡟ᣦᑟࡍࡿ᪉ἲ 㸦࣓ࢱㄆ▱ᣦᑟἲ㸧ࡢ୍ࡘ࡟㸪࣓ࣂࣞࣇ࡜࣐࢝ࣛࣝࢫ࣮࢟㸦0HYDUHFKDQG.UDPDUVNL㸪㸧ࡀసࡾฟࡋࡓ㸪ึ➼ Ꮫᰯ࠿ࡽ୰➼Ꮫᰯࡢ⏕ᚐࢆᑐ㇟࡜ࡍࡿ ,03529( ࣔࢹࣝࡀ࠶ࡿࠋࡇࡢ ,03529( ࣔࢹ࡛ࣝࡣ㸪ḟࡢ㸲ࡘ࡟ศࡅࡓᏛ⩦㐣 ⛬ࡢ୰࡛㸪⏕ᚐࡀ⮬ศ⮬㌟࡟ၥ࠸࠿ࡅ࡚㸪⮬ᕫホ౯ࢆ⾜࠺ᣦᑟࢆᐇ㊶ࡋ࡚࠸ࡿࠋ  ձ ⌮ゎ࡟㛵ࡍࡿၥ࠸㸸ࡑࡢၥ㢟ࡣ࠸ࡗࡓ࠸ఱ࡞ࡢ࠿ࠋ  ղ 㛵㐃࡟㛵ࡍࡿၥ࠸㸸┠ࡢ๓ࡢၥ㢟ࡣ㸪௨๓㸪ゎ࠸ࡓၥ㢟࡜ྠࡌ࡞ࡢ࠿㸪ࡑࢀ࡜ࡶ␗࡞ࡿࡢ࠿ࠋ  ճ ᪉␎࡟㛵ࡍࡿၥ࠸㸸ၥ㢟ࢆゎࡃࡢ࡟┦ᛂࡋ࠸᪉␎ࡣ࡝ࡢࡼ࠺࡞ࡶࡢ࡛࠶ࡾ㸪ࡑࢀࡣ࡞ࡐ࠿ࠋ  մ ᣺ࡾ㏉ࡾ࡟㛵ࡍࡿၥ࠸㸸ࡑࡢゎࡁ᪉ࡣ㸪➽ࡀ㏻ࡗ࡚࠸ࡿ࠿ࠋၥ㢟ࢆูࡢ᪉ἲ࡛ゎࡃࡇ࡜ࡀ࡛ࡁࡿ࠿ࠋ⮬ศࡣ㸪⾜ࡁ ワࡲࡗ࡚࠸ࡿࡢ࡛ࡣ࡞࠸࠿ࠋࡑࢀࡣ࡞ࡐ࠿ࠋ  ୍᪉㸪▼஭㸦㸧ࡣ㸪Ꮫ⩦ࡢ㐣⛬࡟࠾࠸࡚⮬ࡽࡢᏛ⩦ࡢᐃ╔ࢆᢕᥱࡍࡿ㔜せᛶࢆḟࡢࡼ࠺࡟㏙࡭࡚࠸ࡿࠋ 㺃㺃㺃㏵୰␎㺃㺃㺃ᤵᴗᚋࡢ᣺ࡾ㏉ࡾࡸឤ᝿࣮࢝ࢻ➼࡟ࡼࡾᏛ⩦ࡢព࿡ࢆ஦ᚋⓗ࡟☜ㄆ㸪⣡ᚓ㸪Ⓨぢࡍࡿࡢ࡛ࡣ୙ ༑ศ࡛࠶ࡿࠋᏛ⩦ࡢ㐣⛬࡟࠾࠸࡚㸪┠ᶆ࣭ホ౯ᇶ‽㸪࠾ࡼࡧ㸪ࡑࢀ࡟↷ࡽࡋࡓホ౯᝟ሗࢆ㸪ᩍᖌ࡜Ꮫ⩦⪅ࡢ㛫 ࡛ඹ᭷ࡍࡿࡇ࡜㸪ࡑࢀ࡟ࡼࡾ┠ᶆ࡜⮬ศࡢᏛ⩦≧ἣ࡜ࡢࢠࣕࢵࣉࢆ⮬ぬࡋ㸪ࡑࢀࢆᇙࡵࡿࡓࡵࡢᨵၿࡢᡭ❧࡚ ࢆᏛ⩦⪅⮬ࡽࡀ⪃࠼ࡿࡢࢆಁࡍࡇ࡜ࡀᚲせ࡛࠶ࡿࠋ!!㸦▼஭㸪㸧 ࡑࡇ࡛㸪ᮏᰯᩘᏛ⛉࡛ࡣ㸪,03529( ࣔࢹࣝࡢ≉ᚩࡢ୍ࡘ࡟ᣲࡆࡽࢀࡿ⮬ᕫホ౯᪉ἲࢆཧ⪃࡟ࡋ㸪ᙧᡂⓗ࡞ホ౯ࡢ ୍ࡘ࡜ࡋ࡚㸪Ꮫ⩦㐣⛬࡟࠾࠸࡚㸪ᙧᡂⓗ࡟⮬ᕫホ౯ࡍࡿάືࢆࠕ⮬ᕫ࡬ࡢၥ࠸࠿ࡅࠖ࡜ࡋ࡚⾜ࢃࡏࡿ◊✲ࢆ㐍ࡵࡿ ࡇ࡜࡟ࡋࡓࠋ௨ୗࡢᅗ㸰ࡣ㸪ࠕ⮬ᕫ࡬ࡢၥ࠸࠿ࡅࠖࢆ⾜ࢃࡏࡿࡓࡵࡢ୍౛࡛࠶ࡿࠋ

















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(6)

竹下・山﨑・追立・榊:数学を活かし創造的に問題を解決していく生徒の育成 学校,2016)。ルーブリックには,「計量的な表現」や「質的な表現」を表すものがある。「計量的な表現」とは,「期 待されるべき答えの数」であり,「質的な表現」とは,「期待されるべき答えの種類」である。このICEモデル を用いたルーブリックは,「計量的な表現」ではなく「質的な表現」を使うことで,学びが深まっていくそれぞれ の過程の特徴を表している。次の表は,本校数学科において,「創造的な学び」を評価するためのルーブリックの 一例である。  このルーブリックに関しては,問題(課題)によって,基準を検討する必要がある。例えば,問題(課題)が, 数学の各領域の内容を総合することを意図したものである場合は,次の表3のような基準も考えられる。         表3 質的な表現を用いたルーブリック  この評価基準は,応用(Extensions)の段階が「独自性」を発揮している生徒の姿であると考える。そして,こ の段階を生徒と教師が共有し,「あるべき姿」として捉えることによって,「能動性」を発揮している生徒の姿に 近づけることができるのではないかと考えた。 4 統計学習(データの活用)について 4.1 授業の実際  本項では,前項までの研究の内容をふまえ,鹿児島大学教育学部附属中学校第3学年に実施した「創造的な学び」 〜日常における標本調査〜の実践例を紹介したい。  学習問題は,次の表4のデータをもとにして「無作為抽出をした50 のデータを基にして標本平均を求めると, どのようなことが分かるだろうか。」と設定した。そして,生徒に見通しをもたさせながら,学習問題を解決する ために,学習課題として「標本平均を基にしたグラフから,自分たちが平均年齢に達するのは何歳になるのかを ⴭ⪅ྡ࡜ࢱ࢖ࢺࣝ ᰯ㸪㸧ࠋ࣮ࣝࣈࣜࢵࢡ࡟ࡣ㸪ࠕィ㔞ⓗ࡞⾲⌧ࠖࡸࠕ㉁ⓗ࡞⾲⌧ࠖࢆ⾲ࡍࡶࡢࡀ࠶ࡿࠋࠕィ㔞ⓗ࡞⾲⌧ࠖ࡜ࡣ㸪ࠕᮇ ᚅࡉࢀࡿ࡭ࡁ⟅࠼ࡢᩘ࡛ࠖ࠶ࡾ㸪ࠕ㉁ⓗ࡞⾲⌧ࠖ࡜ࡣ㸪ࠕᮇᚅࡉࢀࡿ࡭ࡁ⟅࠼ࡢ✀㢮࡛ࠖ࠶ࡿࠋࡇࡢ㹇㹁㹃ࣔࢹࣝࢆ ⏝࠸ࡓ࣮ࣝࣈࣜࢵࢡࡣ㸪ࠕィ㔞ⓗ࡞⾲⌧࡛ࠖࡣ࡞ࡃࠕ㉁ⓗ࡞⾲⌧ࠖࢆ౑࠺ࡇ࡜࡛㸪Ꮫࡧࡀ῝ࡲࡗ࡚࠸ࡃࡑࢀࡒࢀࡢ 㐣⛬ࡢ≉ᚩࢆ⾲ࡋ࡚࠸ࡿࠋḟࡢ⾲ࡣ㸪ᮏᰯᩘᏛ⛉࡟࠾࠸࡚㸪ࠕ๰㐀ⓗ࡞Ꮫࡧࠖࢆホ౯ࡍࡿࡓࡵࡢ࣮ࣝࣈࣜࢵࢡ࡛ ࠶ࡿࠋ  





















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(7)

鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要 第27巻(2018) 予想してみよう。」と設定し,授業を進めた。  【展開の概要】 また,次の3つを授業設計の工夫として,授業の実践を行った。 ⑴ 日常の事象との関連がある問題(課題)設定の工夫  日常との関連が深い問題(課題)を与えることによって,予想や疑問を生じさせ,今まで学習してきたことを 活用できるようにした。 ⑵ 「自己への問いかけ」の工夫  「創造的な学び」を促す教師の発問に対して,生徒のアイデアの変容を自己評価させる場面を設定することによっ て,自分の知識・技能や経験を関連付け組み合わせて考えられるようにした。 ⑶ ICEモデルを用いたルーブリックによる評価の工夫  次の表5のようなICEモデルを用いたルーブリックを設定し,生徒と教師が共有することによって,生徒が 創造的に問題を解決する際に,これまでの学習と関連付けながら問題を解決しているかを評価できるようにした。 㮵ඣᓥ኱Ꮫᩍ⫱Ꮫ㒊ᩍ⫱ᐇ㊶◊✲⣖せ ➨㸰㸵ᕳ ᝿ࡋ࡚ࡳࡼ࠺ࠋࠖ࡜タᐃࡋ㸪ᤵᴗࢆ㐍ࡵࡓࠋ      ࠙ᒎ㛤ࡢᴫせࠚ ⏕ᚐࡢάື࣭⏕ᚐࡢ཯ᛂ౛ ᙧែ ᣦᑟୖࡢ␃ពⅬ 㸯 Ꮫ⩦ၥ㢟ࢆᢕᥱࡍࡿࠋ  㸰 Ꮫ⩦ၥ㢟࡟ࡘ࠸࡚㸪ゎỴ࡟ࡘ࠸࡚ࡢぢ㏻ࡋࢆ ࡶࡘࠋ  



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竹下・山﨑・追立・榊:数学を活かし創造的に問題を解決していく生徒の育成 4.2 授業の実際及び考察について (1) 「創造的な学び」を行わせるための工夫  生徒が授業で用いたワークシートの「授業を終えて」の欄には,標本調査と1次関数のアイデアを組み合わせる ことで,問題の解決が図れたことに対して,感動している内容を見ることができた。多くの生徒は,現在,習って いる単元の領域を出て問題を解決しようとする習慣が身に付いておらず,当該単元の授業での既習事項のみの知識・ 技能や経験だけを使って問題を解決しようとする傾向があることが再確認できた。また,日常の問題を解決する際 には,知識・技能や経験を組み合わせて考えることが肝要であり,なかなか単元内の授業では思いつかなかった考 え方や解決方法を引き出すきっかけになったことも成果としてあげられた。  このことから,「創造的な学び」の時間を設定することによって,生徒は,他教科での学習に関連付けて問題を 解決する経験ができ,「創造的な学び」を行うことができたと考えられる。 (2) 「自己への問いかけ」の工夫  本時では,解決に向けた見通しをもつために,次のような学習活動を経て授業の展開を行った。「自己への問い かけ」に対してアイデアの変化を, ① 生徒の活動:問題解決に向けて必要なアイデアを考える。 ② 教師の発問:平均年齢と自分の年齢の進み具合をわかりやすく調べるためには…」をワークシートの『自 己への問いかけ』に記入させる。※発問を黒板に掲示 ③ 生徒の活動:再び問題解決に向けて必要なアイデアを考える。※追記したアイデアは赤ペンで記入する。 ④ 生徒の活動:教師の発問を受け,自分のアイデアのひろがりなどを自己評価する。 ⑤ 生徒の活動:自己評価の内容を発表する。  この授業展開において,生徒は,教師の発問を受けて,数学のアイデアだけではなく,他の内容領域のアイデ アを使えると思うことができていた。また,生徒が発問を受けて赤ペンでアイデアを追記することで,授業後にワー クシートを回収し,生徒の変容を改めて見取ることができる。そうすることによって,生徒の学習過程における 様子を把握することができるだけでなく,教師自身の発問の在り方の改善も図ることができるなど,次時の授業 において,生徒へフィードバックするための資料の一つとすることができる。  これらのことから,問題解決的な学習の過程の中で,「創造的な学び」を促す教師の発問に対して,生徒のアイ デアの変容などを自己評価させる場面を設定したことによって,自分の知識・技能や経験を関連付け,組み合わ せて考え,「独創性」を発揮し,「創造的な学び」が充実したと考えられる。 (3) ICEモデルを用いたルーブリックによる評価の工夫  ワークシートと授業後のアンケートの結果,本授業で設定したルーブリックの到達率は,「アイデア(約30%)」 「つながり(約50%)」「応用(本授業内では評価することは不可)」であった。この結果を見ると,約3割の生徒が, アイデアの部分でとどまっていることが分かる。  このように,ルーブリックを参考に授業を振り返ることで,自らの問題解決に取組む姿勢を改善しようと意欲を 高める生徒の姿が多く見られた。このことから,ルーブリックを授業の終末時に生徒へ示すことによって,生徒が

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鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要 第27巻(2018) 本時で目指すべき姿を自覚させることができ,生徒と教師が,「あるべき姿」を共有することによって,「能動性」 を発揮している生徒の姿に近づけることができたと考えられる。  以上のことから,数学科の指導において,「創造的な学び」の時間の設定や「自己への問いかけ」を身に付けさ せる指導と評価の工夫を行うことは,創造的に問題を解決していく力や態度を高め,数学を活かし創造的に問題を 解決していく生徒の育成に対して有効であると考えられる。 5 研究の成果と課題  これらの研究を通して,次のような成果と課題を得ることができた。  【成果】 ・ 「創造的な学び」の時間を設定することによって,他教科の学習内容と関連付けて問題を解決しようとする生 徒の姿が見られ,創造的に考える力や態度を形成的に評価し,指導に生かすことができた。 ・ 「創造的な学び」を充実させるための工夫を行うことによって,知識・技能や経験を関連付け,組み合わせて 考えたり,「あるべき姿」をめざし,問題解決をしようとしたりする生徒の姿が見られた。  【課題】 ・ 「創造的な学び」を,年間を通して計画的に授業に取り入れるために,過去の問題(課題)を見直し,新たな 教材開発を行うと同時に,適切なルーブリックの作成を行う必要がある。 ・ 「自己への問いかけ」については,生徒が自らできるようにするために,継続的に取り組み,教師の発問を, どの学習場面で,どのように行えばよいかを検討する必要がある。 6 おわりに  生徒の統計に対するイメージのアンケートをとったところ,統計を学習することに対しては好意的に考え,今 後の世の中で必要な知識だという感想が,とても多かった。また,算出した統計的な数値(平均値や中央値,ま たは,新学習指導要領の改訂に伴い学習することになる箱ひげ図など)を用いて日常の事象を分析することに対 しても意欲的である。その際,日常生活での経験を組み合わせて,問題を解決する学習には,より能動的に取り 組む姿が見られている。ただし,統計的な数値に対する理解や多くのデータを数値化する過程に関しては,たく さんの課題が残っているようである。今後,人工知能(AI)の飛躍的な進歩に伴い,そういった数値化する作業 や多くの統計的な数値から多面的に分析することも可能になってくるであろう。しかし,日常生活の経験や情意 的なものを統計と結びつけ最適解を導き出すことは,人にしかできないことであると考える。その際に,創造的 に考える力や態度は,必ず未来を創る一つの大切なものになると信じ,今後も研究を進めていきたい。 参考文献 鹿児島大学教育学部附属中学校(2013 〜 2016)自らよりよい未来を創る生徒の育成(1〜4年次),鹿児島大学教 育学部附属中学校研究冊子 文部科学省(2008)中学校学習指導要領 解説 〜数学編〜 OECD教育研究革新センター(2015)メタ認知の教育学,明石書店 石井英真(2015)今求められる学力と学びとは,日本標準

参照

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目標を、子どもと教師のオリエンテーションでいくつかの文節に分け」、学習課題としている。例

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課題 学習対象 学習事項 学習項目 学習項目の解説 キーワード. 生徒が探究的にか