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第11回北関東医学会奨励賞

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Academic year: 2021

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第11回北関東医学会奨励賞

平成 8年に 設された北関東医学会奨励賞の今年度,第 11回受賞者の募集が本会機関誌「The KITAKANTO Medi-cal Journal」第 57巻 1号で行なわれた.平成 19 年度第 1回理事会の決定により組織された北関東医学会奨励賞選 委 員会 (以下, 選 委員会) が 7月 30日に行われ, 本年度選 委員長の鯉淵典之氏の議事進行の下, 始めに選 方針の確 認を行った. その結果, 前年の方針に倣い, 評価基準を 1. 科学, 臨床, 保 医学上での重要性, 2. 将来の発展性, 3. 独 性, 4. 学会・地域に対する貢献度, 5. 論文全体にあらわれた業績とした. また, 受賞年齢上限を厳格に適用することと した. 続いて, 候補者の選 に移り, 選 委員に予め検討を依頼してあった各候補者の推薦書と代表的な論文 2篇につ いて協議をはかり, 厳正なる審査を行った. その結果, 受賞者として鈴木義行氏 (群馬大学大学院医学系研究科腫瘍放 射線学), 天野博雄氏 (群馬大学医学部附属病院皮膚科) を選出した. また, 北関東医学会編集委員会推薦奨励賞候補者 は, 選 委員会に先立ち行われた, 北関東医学会編集委員会において平成 18年度発行の本会機関紙第 56巻に掲載さ れた, 伊吹友二氏 (群馬大学大学院医学系研究科生殖再生 化学) の「The Stimulatory Effect of Activin on PRL Production in GH3 Cells in a Serum-Free Culture」 (56巻 1号掲載) が選出され,選 委員会に推薦した.選 委員会 はこれを承認し, 鈴木, 天野, 伊吹の 3名を第 11回北関東医学会奨励賞受賞者として選 した旨を奨励賞規定に基づ き会長に答申した. 選 結果は 8月 30日の平成 19 年度第 2回理事会において決定され, 9 月 28日に開催された平成 19 年度評議員会で報告された. また, 同日の第 54回北関東医学会 会会場において執り行われた北関東医学会奨励賞 授与式において高田邦昭会長より鈴木義行氏,天野博雄氏,伊吹友二氏の 3氏に賞状,記念楯および副賞が授与された. 北関東医学会奨励賞受賞者 氏 名 鈴木 義行 所 属 群馬大学大学院医学系研究科腫瘍放射線学 最 終 学 歴 群馬大学大学院医学系研究科博士課程修了 (平成 13年 3月) 業 績 ⑴ 業績の課題 腫瘍内酸素 圧と放射線感受性に関する研究 ⑵ 研究実地活動等の概要 放射線の効果は, 酸素の存在によって大きく変わることが知られている. X 線の場合, 酸素が十 ある 条件下の放射線の効果は, 酸素が全く無い条件下と比べて約 3倍が大きいため (酸素効果比=3), 腫瘍内 の酸素 圧が局所制御に相関すると えられてきた. そこで, 実際に X 線治療が施行された子宮頚がん 組織を用い, ポーラログラフィー電極を用い腫瘍内の酸素 圧を測定し, 酸素 圧の高低と放射線治療 後の予後との相関について検討した.結果,放射線治療前・放射線治療開始後 1週時点の腫瘍内酸素 圧 の低い腫瘍が, 有意に局所制御不良であることが確認された. 特に, 放射線治療開始後 1週時点の腫瘍内 酸素 圧が, 病期や腫瘍の大きさなどの臨床因子を含めても, 最も強い予後因子であることが明らかと なった. 次に, 炭素線治療された子宮頚がん組織における, 腫瘍内酸素 圧と予後との相関について検討 した. 炭素線照射では, 酸素効果比は X 線より小さく, 約 2と報告されており, 酸素 圧の低い腫瘍に有 効であることが報告されているものの, 臨床的に明らかにした報告はなっかたが, この研究の結果, 炭素 線治療患者においては, 腫瘍内酸素 圧の高低に関わらず, 局所制御率は同様であり, 炭素線治療は, X 線に放射線抵抗性である低酸素状態の腫瘍に対して, 効果的であることが確認された. これらの成果は, 国内外の主要学会・雑誌で報告された. ⑶ 関連研究・関連活動等の概要 群馬大学 21世紀 COE プログラム「加速器テクノロジーにおける医学・生物学的研究」に,研究者・研 究指導者として参加し,「子宮頸がんの重粒子線治療における, 腫瘍酸素 圧と放射線感受性に関する研 究」,「子宮頸がんの重粒子線治療における, 細胞周期関連蛋白発現の変動に関する研究」を発表. 研究指 導した,「MRI を用いた 3次元的線量測定に関する研究」は米国の国際学会で発表され, さらに, 「正常 脳組織の放射線感受性」に関する 2つの研究は,第 2回群馬大学国際 COE シンポジウムにおいて発表さ 121 Kitakanto Med J 2008;58:121∼123

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れ, 最優秀および優秀ポスター賞を受賞している.

2005年国際原子力機関 (IAEA) /RCA アジア地域保 野日本政府代表団, 2005・2006年 IAEA/ RAC 保 野アジア地域代表団の一員として, 放射線の国際的平和利用に関する会議に出席. 2005・ 2006年 IAEA・RCA アジア地域トレーニングワークショップ運営事務局長. 2005年 6月より, IAEA/ RCA アジア地域保 野・日本国内対応委員会事務局長 (現職). 2006年 7月からは, NPO法人放射線 医療国際協力推進機構・理事 (現職).また,2007年 4月には,日本医学物理学会・国際 流委員会委員に 就任するなど, 放射線医療 野における国際協力プロジェクトに主要メンバーとして参画し, 国際貢献 を積極的に行っている. 氏 名 天野 博雄 所 属 群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学 最 終 学 歴 群馬大学大学院医学系研究科博士課程修了 (平成 10年 3月) 業 績 ⑴ 業績の課題

Psychological Stress can Trigger Atopic Dermatitis in NC/Nga Mice: An Inhibitory Effect of Corticotropin-Releasing Factor ⑵ 研究実地活動等の概要 アトピー性皮膚炎 (AD)は慢性炎症性皮膚疾患の一つで,患者は通常アトピー素因を有する.AD 患者 では, 環境因子であるダニ, ほこりなどが皮膚炎や痒みの症状を増悪させることが知られており, 環境因 子は遺伝的な要因とともに AD の主たる発症原因とも えられている. 一方, 精神的ストレスは AD の 症状を増悪させることが知られているが,AD の発症因子となりうるかは明らかにされていなかった.私 たちはアトピー性皮膚炎モデルマウスに精神的ストレスを加えると掻破行動が生じ, AD が発症するこ とを証明した. さらに, ストレスにより生じる痒みに対して corticotropin-releasing factor (CRF) が抑制 因子として働き, AD の発症を抑制することを見出した. ⑶ 関連研究・関連活動等の概要 アトピー性皮膚炎モデルマウスにおいては精神的ストレスを加えることで掻破行動を誘導し, AD が 発症することを証明した. さらに精神的ストレスにより生じる痒みに対して CRF が抑制因子として働 き, AD の発症を抑制するという結果を得た. 今後, ストレス誘発性の痒みに対する CRF の抑制メカニ ズムを解明することで, 瘙痒性皮膚疾患における痒みの抑制, さらに AD の発症を抑制する可能性が えられた. 現在, CRF とオピオイド受容体との相互作用について検討している. 主に日本皮膚科学会, 日本研究皮膚科学会, 日本アレルギー学会を中心に学会発表を行っている. 氏 名 伊吹 友二 所 属 群馬大学大学院医学系研究科生殖再生 化学 最 終 学 歴 群馬大学大学院医学系研究科博士課程修了 (平成 16年 3月)

受賞論文名 The Stimulatory Effect of Activin on PRL Production in GH3 Cells in a Serum-Free Culture

業 績 ⑴ 業績の課題 無血清培地における下垂体由来 GH3細胞のプロラクチン産生に対するアクチビンの作用 ⑵ 研究実施活動等の概要 アクチビンは下垂体の卵胞刺激ホルモン (FSH) の産生を促進する卵胞液中の因子として発見された が, その後, 様々な組織で種々の作用を発揮する成長因子であることが明らかとなっている. また, 血清 はアクチビン結合蛋白質で結合によりアクチビン作用を中和することの知られているフォリスタチンを 含有することが知られている. このため, 我々はアクチビンのプロラクチン (PRL) 産生に対する作用の 研究に適した培養系の確立を目的として, PRL 産生細胞である GH3細胞の無血清培養系を開発し, PRL 産生に対するアクチビンの作用を検討した.この結果,無血清培養系ではアクチビンが PRL 産生を 促進すること, フォリスタチンはアクチビンによる PRL 促進作用を抑制することを見いだした. 第 11回北関東医学会奨励賞 122

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⑶ 関連研究・関連活動等の概要 ラット下垂体由来 GH3細胞の無血清培養系を確立し, この培養系を用いてアクチビンが PRL 産生促 進作用を有すること, この系でフォリスタチンはアクチビンの PRL 産生促進作用を抑制することを明 らかにし,確立した無血清培養系はアクチビンの PRL 産生の研究に有用な培養系と えた.GH3細胞が 成長ホルモン (GH) 産生能を有することよりこの無血清培養系を用いてアクチビンの GH 産生に対す る作用を検討し, 無血清培養系ではアクチビンは GH 産生も促進することを明らかにした. また, アクチビン,フォリスタチンの細胞培養系における作用の解析と並行して,in vivo 作用について 経静脈投与によるフォリスタチンのラットの下垂体と精巣に対する作用を検討している. これらの結果は, 日本産科婦人科学会, 日本内 泌学会, 日本生殖内 泌学会, アメリカ内 泌学会を 中心に学会発表を行った. 123

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