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神経疾患におけるオートファジー ~SENDAから明らかになったこと~

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Academic year: 2021

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状束核,脊髄クラーク核には,pNF強陽性のスフェロイド を多数認めた.海馬,マイネルト基底核,青斑核,小脳歯状 核では神経原線維変化・神経細胞脱落が明らかであり (図 B),免 疫 染 色 で は 3/4リ ピート タ ウ 陽 性 の Neuronal pretangles/tanglesを脳幹背側,大脳皮質広範に豊富に認め た.【まとめ】 SENDAは,無セルロプラスミン血症など と並び Neurodegeneration with brain iron accumulation (NBIA)に 類される疾患群の一つである.近年その原因 としてオートファジー関連遺伝子 WDR45の変異が同定 されたが (文献),鉄沈着,組織破壊,タウの病的蓄積をきた す機序は不明である.本疾患の剖検例は希であり報告する. 文献

Saitsu H,Nishimura T,Muramatsu K et al. De novo mutations in the autophagy gene WDR45 cause static encephalopathy of childhood with neurodegeneration in adulthood.Nat Genet 2013 45:445-449. 座長:横尾 英明(群馬大院・医・病態病理学) 神経疾患におけるオートファジー ∼SENDAから明らかになったこと∼ 村 一洋 (群馬大院・医・小児科学) オートファジー (Autophagy)とは生物にとって必須の 細胞内 解機構の一つである.細胞質の成 が隔離膜とい う膜構造に取り囲まれ,それがリソソームと融合し内容物 が 解される機構である.オートファジーの破綻が引き起 こす生理機能への影響は非常に多岐にわたり,腫瘍,感染 症,心筋症,喘息,免疫機能,老化,細胞死そして Parkinson 病といった神経変性疾患などに関与するとされる. 2012年 に 提 唱 さ れ た 脳 に 鉄 沈 着 を 伴 う 神 経 変 性 症 (Neurodegeneration with brain iron accumulation:NBIA) の新たな一型で,早期小児期からの非進行性の知的障害と 成人期になり急速に進行するジストニア,パーキンソン様 症 状 お よ び 認 知 症 を 呈 す る 疾 患 と し て static ence -phalopathy of childhood with neurodegeneration in adult -hood(SENDA)がある.我々は,SENDA患者家系におけ る全エクソーム解析から X染色体に位置する WDR45の 変異が SENDAの原因であることを明らかにした (Nat. Genet.2013).WDR45はオートファジーに必須である出芽 酵母 Atg18の,ヒトにおけるホモログのひとつ WIPI4を コードする.患者のリンパ芽球において WIPI4の発現の著 しい低下,オートファジーの活性低下,および,早期オート ファゴソームの形成障害を認めた.従って,SENDAはオー トファジーの機能低下が基礎にある疾患で,オートファ ジー機能と神経変性疾患との直接的な関与を示す疾患とい える.現在はドパミン細胞株を用いてオートファジー機能 の解析を行っているが,今後は疾患 iPS細胞を 用して病 態解析を進めることを予定している.病変が中枢神経系に 限局すること,20数年の経過を経て急速に進行すること, 鉄が沈着することなどまだまだ が多い.今後,病態の全 容の解明を進めることで発症や進行を抑制する画期的な治 療法の開発へ展開させたい. 図1 淡蒼球内節.多数のスフェロイド (矢印),色素沈着を認め る. 図2 淡蒼球内節.多数のスフェロイド (矢印),色素沈着を認め る. ―177―

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