コミュニティ心理学研究,2020, 第23 巻第2 号,67–68
Japanese Journal of Community Psychology, 2020, Vol. 23, No. 2, 67–68
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企画趣旨:地方と都市のコミュニティを考える
石盛 真徳 *
1 *1 追手門学院大学 2019 年6 月22 日に日本コミュニティ心理学 会第22 回大会(於:追手門学院大学)にて、大 会企画シンポジウム「地方と都市のコミュニ ティを考える」が開催された。なお、シンポジ ウムのタイトル「地方と都市のコミュニティを 考える」は第22 回大会自体のテーマでもあっ た。本シンポジウムは、コミュニティ心理学の 研究においても、それぞれの地域が有する文化 的特性を踏まえた議論がもっと必要ではないで あろうかとの考えから、地方と都市をキーワー ドに、地域コミュニティの様々な問題群に、そ れぞれのコミュニティの歴史・分析的特性を踏 まえたうえで、どのようにアプローチしていく のかについて考える契機となるべく企画された ものである。シンポジウムでは、都市対地方と いう対立構造ではなく、地方や都市における人 間関係、居場所、あるいは都市と地方の関係に ついてという視点から、竹村幸祐先生(滋賀大 学)、加藤潤三先生(立命館大学)、岡本卓也先 生(信州大学)という3 名のシンポジストより 話題提供いただき議論を行った。話題提供をお 願いした3 名のシンポジストは皆(竹村先生の み非会員)、社会心理学的なアプローチに基づ きコミュニティ研究に取り組まれている方々で ある。コミュニティ心理学会における社会心理 学領域出身の研究者の活動が、学会の活性化と 研究の多様化に貢献できることが多いだろうと の思いから依頼を行った。 最初の話題提供者である、竹村先生の話題提 供では「都市と地方における社会関係」という タイトルで、文化心理学的関心を出発点とし つつ、都市や地方のコミュニティにおける「文 化」に注目した研究を報告いただいた。具体的 には、日本など東アジアで優勢とされてきた相 互協調的傾向が、農村コミュニティにおいて どのように促進・共有されるかについて、都 市・農村・漁村を対象に実施された大規模社会 調査のデータで検討した結果を紹介いただい た。二番目の話題提供である加藤先生には「地 方に在って研究をする:特に地域における縦 断的研究から(本誌への掲載にあたって「地域 における縦断的研究のすすめ:マイクロ–マク ロ関係を踏まえた時系列的データの分析」と改 題)」というタイトルで、地方の歴史・文化を ふまえた研究として、沖縄をフィールドとする 縦断的研究を紹介いただくとともに、「地方に 在って研究すること」についても話題提供いた だいた。そして最後の話題提供者の岡本先生に は、「コミュニティと道(本誌への掲載にあたっ て「「道」と「歩くこと」の社会心理学(2):コ ミュニティと道」と改題)」というタイトルで、 コミュニティが成立するために欠かせない、コ特
集
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連絡先: 石盛 真徳 追手門学院大学 [E-Mail: [email protected]]地方と都市のコミュニティを考える
企画趣旨:地方と都市のコミュニティを考える – –68 ミュニティ内を移動する「道」や、コミュニ ティ間を繋ぐ「道」、foot-path やロングトレイ ル、巡礼路などを取り上げ、コミュニティに おける「道」の意味や機能について、お話しい ただいた。なお、指定討論には、安田節之先 生(法政大学)にご登壇いただいたが、質疑応 答の内容については特集論文からは紙幅の関係 上、割愛した。本特集が今後のコミュニティ研 究の活性化に少しでも貢献できれば幸いであ る。