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1950年代以後の中国と日本の音楽教育の課題に関する研究-中国における次世代音楽教育の展望-

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Academic year: 2021

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(1)1950年代以後の中国と日本の音楽教育の課題に関する研究      一中国における次世代音楽教育の展望一 教科・領域教育学専攻 芸術系(音楽)コース. 学籍番号 M07209h 氏名  周安安 1.研究の動機と目的:. るものが、中国では、音楽授業は歌唱教授法で進 めていく方法と学生の基礎知識を重要視する場合. 21世紀に向けて、中国の社会は国際化、情報化、 科学技術の発展、環境問題への関心が高まり、一. が多い)。そこで、日本戦後の学習指導要領(音楽. 人っ子政策を実施するなど様々な面で、大きな変. 編)の変遷を整理し、日本の50年代以後の音楽教. 化を遂げている。現在の教育は新しいあり方が摸. 育の歴史の情報をまとめる。そして、日本の小中学. 索されている。特に音楽は、子どもの豊かな感性. 校音楽教科書、時間割、音楽科の指導内容と音楽. や知性、表現能力などを含んだ総合的な能力を育. 設備の四つの観点から情報を調べて、中国と比較. てるための重要な教科である。それを担う音楽教. する。そして、中国音楽教育の将来への発展につ. 育は、社会、親達、教師達が重視していることであ. いて予想することを目的とする。. る。. 2.論文の構成=. しかし現在、中国の音楽教育には、様々な問題. 第一章中国の音楽教育一現状と課題(1950年∼. が存在している。例えば、小、中学校では、「音楽.  第一節中国の音楽教育の理念. の授業があっても、副科目となることがある。音楽.  第二節中国の音楽教育の歴史的背景. の授業があっても、教師中心で一方的に音楽の知.  第三節中国の音楽教育の課題. 識、技能を教え込む。歌唱のみの授業形態が多い。. 第二章 日本の音楽教育一現状と課題(1950年∼. 能力と興味のある生徒だけを中心としたため、他の. 第一節日本の音楽教育の理念. 学生達の興味が失なわれる。学校では、設備が不. 第二節日本の音楽繍景(学難導魏嚇札として). 完全、行政体制の問題、学校間あるいは地域との. 第三節目本の音楽教育の課題. 交流不足」などの問題が存在している。. 第三章止麟鯖鞄視赴した中日音楽教育の麗微旛寸.  第一節比較教育学の理念. 本研究では、中国の音楽教育の変遷の過程に おいて、どのような問題があったのか。それらの問.  第二節中目音楽教育の比較. 題はどのように解決されたのか。中国の音楽教育.   第÷項ヰ国と日本の小中学校の音楽鯛書こ関して. の発展に向けて、今後音楽教育がどのような方法.   第二項申国と日本の小中学校音楽糠こ関して. を展開していくのかを研究する。また、中国の小、.   第三項申玉と日本のノ」中学校の晴間書■Eこ関して. 中学校音楽教育の将来の課題に向けて、良い方.   第四頃中国と日本のノ』中学技の音楽設膚こ関して. 向性を探究する。現在日本の音楽教育はいくつか. 第四章次世代の中国音楽教育の展望. の点において、中国と違うと思われる。(例えば、教. 第一節中国の小中学校音楽教科書の展望. 授法から見て、日本には生徒たちの表現力と創造. 第二節ヰ国のノ』中学校音楽同の指導内容の展望. 力を育成するために中心としていることを目的とす. 第三節中国の小中学校音楽時間割の展望. 一430一.

(2) 第四節中国の小中学校音楽設備の展望. た。そして、比較の視点として、中国と日本の小、. 3.研究の概要:. 中学校を対象にr音楽教科書、音楽科の指導内容、.  筆者は、本研究において、21世紀の今後に向. 時間割、音楽設備」の四つを取り上げ、これらを比. けて、我が国の小中学校教育の在り方の中で、重. 較する中で,自国(中国)の学校音楽教育はどうあ. 視されている音楽教育の育成を、r音楽教科書、. るべきかという問題点を探すことを目的とした。分. 音楽科の指導内容、音楽授業の時間割、音楽設. 析方法は,社会に対して教育の与える影響を,両国. 備」に対しては、どのような形で展開可能であるか. の視野で取り扱うこととする。これにより、音楽教育. という方向性を中心に、また、音楽授業との関わり. の相互関係を国際的に把握することが可能とな. 方を探り、考察した。. る。.  第一章、「中国の音楽教育一現状と課題」にお.  これに基づいて、第四章では、三章で述べた四. いては、中華人民共和国が成立してからの音楽教. つの比較の視点を、今後、中国の小中学校音楽. 育の変遷を把握するため、これまでの先行研究や. 教育において、さらに充実するための要点をまとめ. 資料をもとに作成した。その中で、第二節「1950年. ることができた。これらは、今後、中国の音楽授業. 以後の中国の音楽教育」においては、1950年以後、. 改革を進める上で必要になると思われる。. 中国の社会背景と音楽教育の変遷を通して、音楽. 4.今後の課題:. 教育改革における問題点、あるいは課題r受験競.  21世紀の今日、我が国は国際化、情報化、科学. 争」「義務教育(音楽科)の普及」を集約した。これ. 技術化の進展、環境問題の関心の高まり、一人子. らは、今後の問題解決への示唆を与えてくれると. 政策、「人材教育」から「素質教育」へ転換するなど. 思われる。. 社会様々な面での変化が急速に進んでいる。これ.  第二章では、r日本の音楽教育一現状と課題」. らの社会の変化が、子供たちの教育環境や意識に. においては、日本の音楽教育の変遷を把握するた. 大きな影響をもたらし、教育上の様々な課題を生じ. め、資料をもとに作成した。その中で、第二節. させているのも事実である。筆者は、将来音楽教. 「1950年以後あるいは戦後の日本音楽教育」にお. 師になるため、今回の研究において、我が国の小. いては、戦後の小中学校音楽指導要領の領域、. 中音楽教育における「音楽教科書、音楽科の指導. 内容、目標を取り上げ、筆者の立場から、今後、日. 内容、時間割、音楽設備」の内容の充実、発展を. 本の音楽教育における課題を考察した。その結果、. 目標に、様々な角度からの考察を試みた。また、今. r教師の自主性、創造性」、rさまざまな指導方法の. 後に向けて、中国と日本の双方の音楽教育のレ. 開発」を指摘した。. ベルを高めるために、r学習指導要領」あるいは 「全目制義務教育音楽教育大綱」の解説書の理.  第三章では、筆者は、比較教育学を視点として、. 多くの文献、資料より、1950年代以降の中国と日. 論の定着と、教師の自主性・創造性を育成する. 本の小中学校音楽教育の現状を述べた。ここでは、. ことを両立させることも重要である、と筆者は. 比較教育学の中の「問題研究法」を用い、中国、. 考えた。この海外での貴重な留学経験を通して、. 日本、両国の学校音楽教育を通して、それらの主. 今後、さらに研究を続けて行きたいと思っている。. 題やトピックの一貫性とその変容を検討し、その現.           主任指導教員藤井一男. 状に関連した学校音楽教育の内容、問題を検討し.            指導教員岡本信一. 一431一.

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