<論文>離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連―偶奇性と組合せに着目して―
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(2) 離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連. (epistemological Belief)が学習観の研究として取り上げ. 習観」と「非認知主義的学習観」という 2 つの上位因子. られてきた。認識論的信念とは、知識や学習について個. にまとめられる(植阪・瀬尾・市川, 2006)。認知主義的学. 人が有する信念と定義され(Schommer, 1990)、数学の学. 習観は方略活用志向と意味理解志向、 思考過程重視志向、. 習方略や学業成績を規定することが明らかとなっている. 失敗活用志向から構成され、内的認知を重視した学習観. (e.g., De Corte, Verschaffel & Depaepe, 2008;. である。一方、非認知主義的学習観は結果重視志向と丸. Schommer-Aikins & Duell, 2013)。本邦では、学習観が. 暗記志向、勉強量志向、環境重視志向から構成され、内. 「学習とはどういうものか」という広義の学習観と「効. 的認知を軽視し、結果や暗記、形式を重視する学習観で. 果的な学習とはどういうものか」という狭義の学習観に. ある。認知主義的学習観は学習方略の使用を促し、学業. 整理されているが(植阪, 2010)、特に狭義の学習観を取り. 成績を高めることから、学習において適応的な学習観と. 上げる研究が多い(e.g., 廣瀬・中本・蛭田, 2013; 植木,. 考えられている(廣瀬ほか, 2013; 佐藤・西村, 2017; 瀬尾,. 2002; 瀬尾, 2007)。本邦における実証研究から、広義お. 2007)。一方、非認知主義的学習観は学業成績を低下させ. よび狭義の学習観とも学習方略や学業成績を直接的また. ることが示されている(植阪ほか, 2006)。そのため、認知. は間接的に規定することが示されている(e.g., 赤松,. 主義的学習観は偶奇性と組合せの問題解決を促進するが、. 2017; 廣瀬ほか, 2013; 鈴木, 2016)。以上から、認識論的. 非認知主義的学習観は問題解決を阻害することが考えら. 信念や広義および狭義の学習観を問わず、学習観は学習. れる。. 方略や学業成績を規定することが考えられる。. 問題解決方略について、先行研究では、問題解決の際. さらに、偶奇性と組合せの問題解決と関連する要因と. のプロトコルデータや記述から問題解決方略を測定して. して、学習観に加え、問題解決方略もあげられる。問題. いるが、本研究では学生が数学の問題解決を行うときに. 解決方略は問題解決のための方法と定義される(植阪,. どのくらい問題解決方略を使用しているかを測定するた. 2014)。数学教育学研究では古くから数学固有の問題解. めに、問題解決方略尺度(市川ほか, 2009)を用いる。普段. 決方略に関する研究が行われ、その問題解決における有. 使用する問題解決方略と偶奇性と組合せの問題解決の関. 効 性 が 明 ら か に さ れ て き た (e.g., Polya, 1945;. 連を検討することで、どのような問題解決方略を日常的. Schoenfeld, 1985; 塚原, 2000)。Hembree(1992)は、問. に使用するべきかを明らかにできる。これにより、離散. 題解決方略に関するメタ分析を行い、図表を用いること. 数学の問題解決を促進するような指導への示唆や離散数. や類推するといった問題解決方略は数学の問題解決と正. 学の教育実践に対する指導根拠を提供できるだろう。市. の相関関係にあることが示されている。そのため、問題. 川ほか(2009)による問題解決方略尺度は、外化方略(式や. 解決方略を使用することは、数学の問題解決を規定する. 図、表を活用する)と解法探索方略(使える公式や解法の. ことが考えられる。. 探索する)、結果検討方略(答えが正しいか検討する)、困 難対処方略(行き詰まった時の対処の方法)から構成され 目的. 以上を踏まえ、本研究では、離散数学、特に偶奇性と 組合せの問題解決と学習観と問題解決方略の関連を明ら. ている。問題解決方略の使用が問題解決を促進すること から、上記4つの問題解決方略が偶奇性と組合せの問題 解決を促進することが考えられる。. かにすることを目的とする。先行研究において検討の少. また、学習観と学習方略の関連性を検討した検討はあ. ない離散数学の問題解決とその関連要因を検討すること. るが(e.g., 赤松, 2017; 廣瀬ほか, 2013)、学習観と問題解. は、教育心理学および数学教育学研究に新たな知見を提. 決方略尺度の関連を検討した研究は見当たらない。数学. 供するものであり、研究上の意義があるだろう。. の問題解決プロセスがミクロレベルの学習プロセスであ. 本研究では、本邦の学習観研究で多く取り上げられて. ることを踏まえると(植阪, 2014)、問題解決方略はミクロ. きた狭義の学習観を学習観として取り上げる。狭義の学. レベルの学習方略と捉えることができる。そのため、学. 習観は「方略活用志向」と「意味理解志向」、「思考過. 習観と問題解決方略の関連を検討することは、従来の学. 程重視志向」、「失敗活用志向」、「結果重視志向」、. 習方略研究(e.g., 赤松, 2017; 廣瀬ほか, 2013)よりも、詳. 「丸暗記志向」、「勉強量志向」、「環境重視志向」と. 細かつ具体的な学習プロセスを明らかにすることにつな. いう 8 つの下位尺度からなり、これらは「認知主義的学. がる。より詳細かつ具体的な学習プロセスを明らかにす 教育デザイン研究. 第 10 号(2019 年 3 月). 47.
(3) 離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連. ることは、問題解決方略の使用を促す指導への示唆に留. 考過程重視志向」、 「結果重視志向」、 「失敗活用志向」、. まらず、数学教育に対して学習プロセスを加味した教育. 「環境重視志向」 を学習観として取り上げることにした。. 実践を考案する手がかりとなるだろう。. 市川ほか(2009)の尺度を用い、それぞれ2項目、計 16 項. さらに、本研究では学習観と問題解決方略の関連につ. 目の質問項目を作成した。回答の際、教示文として「あ. いても検討する。 海外における認識論的信念の研究から、. なたは数学の学習について、 どのように考えていますか。 」. 認識論的信念が問題解決方略の使用を規定することが示. を提示した。. されている(Schommer-Aikins & Duell, 2013)。この知. (3)問題解決方略. 見から、学習観が問題解決方略の使用に影響を与えるこ. 「外化方略」と「解法探索方略」、「結果検討方略」、. とが想定される。特に、認知主義的学習観が問題解決方. 「困難対処方略」からなる問題解決方略尺度(市川ほか,. 略の使用を促進し、非認知主義的学習観が問題解決の使. 2009)の8項目を用いた。回答の際、教示文として「あな. 用を阻害することが考えられる。. たは数学の問題解決をするとき、どのようなことをしま すか?」と提示した。. 方法 調査対象 首都圏の国公立大学3 大学に在籍する学生200 名を対 象とし、データに欠損の認められなかった 176 名分のデ. なお、学習観および問題解決方略は「当てはまらない (1点)」から「よく当てはまる(5点)」の5件法で回答を 求めるものであった。 (4)離散数学の問題解決 -偶奇性と組合せ-. ータを分析対象とした(欠損率 12%)。分析対象者は男性. 高等学校における離散数学の授業実践で扱われた教材. 74 名(42.0%)、女性 102 名(58.0%)で、高校生の時に数学. (長崎, 2007)と離散数学の問題集(Fomin, Genkin, &. Ⅲを履修していた学生は 52 名(29.5%)であった。. Itenberg, 1996)を参考にして、図1のような問題を作成. 調査時期. した。. 2015 年の 6-7 月に調査を実施した。 手続き. 偶奇性と組合せの問題として問1と問2の問題を設定 した理由は、偶奇性と組合せに関する専門的な知識やア. 第2筆者が担当する情報系の一般教養科目の講義時間. ルゴリズムを知らなくても、試行錯誤することによって. を利用して、 教室内で個別記入式の質問紙調査を行った。. 問題を解決できるためである。偶奇性と組合せとも数学. 調査に際して、フェイスシートにプライバシーが保護さ. A で扱われる内容であるが、数学 A は学習指導要領上の. れることを明記した上で、第2筆者が回答は任意であり. 必修科目ではないため、履修していない調査対象者がい. 回答を拒否しても(または回答しても)、そのことにより. る可能性がある。 そこで、 数学Aを履修していなくても、. 不利益が生じないこと、対象者のプライバシーは守られ. 試行錯誤することで解決できるような偶奇性と組合せに. ることを口頭で説明した。. 関する問題を本研究では設定した。. 調査に要した時間は配付、回答、回収を含めて 20 分. 問1は偶奇性に関する問題であり、1、3、5 という 3. 程度であった。. つの数を10 回足すことで25 をつくることができるかを. 質問紙内容. 問われている。実際に 1、3、5 ルーブル札のいろいろな. (1)フェイスシート. 枚数の組合せを求めることで、両替不可能であることに. 性別や数学の学習経験により数学の学習観や動機づけ、 学力が異なることが明らかとなっている(犬塚, 2016;. 気づくことができる。解法として、まず 1、3、5、25 が 奇数であり、3 つの奇数を偶数回足すと偶数になること. OECD, 2014)。そこで、性別や数学の学習経験の影響を. 参考にして、学習観尺度として「意味理解志向」と「方. 問1 偶奇性 25 ルーブル札が 1 枚あります。これを 1 ルーブル、3 ルーブル、5 ルーブル札計 10 枚を全部使って両替す ることはできるでしょうか。 問2 組合せ n 角形にはいくつ対角線があるでしょうか。. 略活用志向」、「勉強量志向」、「丸暗記志向」、「思. 図1 本研究における離散数学の問題. 統制するために、統制変数として性別と数学Ⅲの履修の 有無を尋ねた。 (2)学習観 植木(2002)および市川ほか(2009)、廣瀬ほか(2013)を. 教育デザイン研究. 第 10 号(2019 年 3 月). 48.
(4) 離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連. 表1 学習観の探索的因子分析の結果 認知主義的学習観 習ったことどうしの関連を考えて覚えることが効果的だ。 成績を上げるには、勉強のやり方を考えることが大切だ。 テストでできなかった問題は、答えだけではなく解き方も知りたい。 ただ暗記するよりも、理解して覚えることが効果的だ。 成績が悪かったときに、なぜかを考えることはいい経験になる。 間違えることは、その先の学習に生かすための大切な材料だ。 人それぞれ、自分にあった勉強法を工夫したほうが効果的だ。 自分の考え方以外にも、他の人の考え方も知りたい。 非認知主義的学習観 なぜそうなるかわからなくても、とにかく答えが合っていればいい。 自分の答えが合っていれば、別の解き方は特に大事ではない。 きちんと暗記できていれば、その内容は分かったといえる。 なぜそうなるかを考える前に、まず覚えることが重要だ。 成績の良さは、勉強のやり方よりは、勉強した量で決まるものだ。. Ⅰ. Ⅱ. 共通性. .670 .600 .590 .560 .550 .530 .530 .410. .020 .060 -.130 -.040 .080 .060 .020 -.050. .450 .360 .360 .320 .310 .280 .280 .170. -.210 -.190 .060 .090 .110. .790 .750 .690 .580 .410. .660 .590 .490 .340 .190. 因子間相関. .010. から、 両替不可能であるという答えを得ることができる。. 行われていない。そこで、学習観および問題解決方略尺. また、数学 A を履修した学生は不定方程式の学習内容を. 度の尺度構造を検討するために、 探索的因子分析を行う。. 用いて解決することができる。1、3、5 ルーブルそれぞ. 探索的因子分析に当たって、因子数は服部(2010)の勧. れ x、y、z(枚)に両替するとし、x+3y+5z=25、x+y+z=10. めに従い MAP テストおよび平行分析により決定した。. を立式する。2式の辺々を引くと、2y+4z=15 が得られ、. また、項目の削除基準として、因子負荷量.400 未満と共. これを満たす整数解(y, z)が存在しないことから、両替不. 通性.160 未満をカットオフ値に設定した。なお、MAP テ. 可能という答えを得ることもできる。. ストおよび平行分析は、psych パッケージの関数 VSS( ). 問2は組合せに関する問題であり、n 角形の対角線の 本数を求めるが、実際に四角形や五角形、六角形の対角. および fa.parallel( )を利用した。 (1)学習観尺度の探索的因子分析の結果. 線を描くことで、答えへの指針や答えに気づくことがで. MAP テストおよび平行分析の結果から、2因子解が. きる。解法として、まず n 角形上の1つの頂点から引く. 妥当であると判断した。2因子解を仮定した上で、探索. ことができる対角線の本数が n-3 (本)であり、n 個の頂. 的因子分析(残差最小法・プロマックス回転)を行った。因. 点について重複を踏まえると、n(n-3)/2 (本)となる。ま. 子負荷量が.400 未満であった 3 項目を除外した上で、再. た、数学 A を履修した学生は順列・組合せの学習内容を. 度探索的因子分析を行ったところ、表1のような項目内. 用いて、n 角形から2点を選ぶと線分が引けることと辺. 容と回転後の因子パターンが得られた。. の本数を踏まえて、nC2-n= n(n-3)/2 (本)と答えを得る. 因子Ⅰは、方略活用志向と思考過程重視志向、意味理 解志向、失敗活用志向を想定した項目が高い因子負荷量. こともできる。 それぞれの問題について、問題の答えだけではなく解. を示した。これら4つの学習観は、上位因子として認知. 法を示すように指示した。採点基準として、解法を示し. 主義的学習観が想定されているため、因子Ⅰを「認知主. た上で正答した場合を1点、誤答ないし無回答であった. 義的学習観」と命名した。因子Ⅱは結果重視志向と丸暗. 場合を 0 点とした。. 記志向、勉強量志向を想定した項目が高い因子負荷量を 示した。これら3つの学習観は、上位因子として非認知 結果. 統計解析に当たって、オープン統計ソフトウェア環境 である R3.5.0 を用いた。. 主義的学習観が想定されているため、因子Ⅱを「非認知 主義的学習観」と命名した。なお、2因子 13 項目の全分 散を説明する割合は、37.0%であった。. 学習観および問題解決方略尺度の探索的因子分析の結果 本研究で用いる市川ほか(2009)の学習観および問題解 決方略尺度は、探索的因子分析による尺度構造の検討が 教育デザイン研究. 第 10 号(2019 年 3 月). 49.
(5) 離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連. 表 2 問題解決方略の探索的因子分析の結果 問題解決遂行方略 問題に書いてあることを、式に表してみる。 問題に書いてあることを、図や表にしてみる。 公式が使えるかどうかを考えてみる。 解けない時は、別のやり方がないか考える。 すでにわかっていることと、これから求めたいことを整理する。 わからなくなったら、それまでにやったことが正しかったか見直す。 結果検討方略 答えが出たら、問題に対する答えとしておかしくないかチェックする。 解き終わったら、計算ミスがないか、確かめる。. Ⅰ. Ⅱ. 共通性. .950 .930 .640 .600 .530 .470. -.110 -.180 .020 .140 .080 .300. .790 .700 .420 .490 .330 .490. -.090 -.010. .910 .660 .600. .740 .420. 因子間相関. 表 3 学習観と問題解決方略の下位尺度得点と離散数学の問題解決の記述統計量 M. 1.認知主義的学習観 2.非認知主義的学習観 3.問題解決遂行方略 4.結果検討方略 5.偶奇性 6.組合せ. 4.35. SD. 0.44. α 係数 .81. 1 -. 2.64. 0.78. .78. -.02. -. 4.28. 0.57. .86. .51. .01. -. 4.06. 0.80. .72. .37. .11. .47. -. 0.51. 0.50. -.10. .01. -.04. -.07. -. 0.51. 0.50. .11. .06. .04. -.06. .11. (2)問題解決方略尺度の探索的因子分析の結果. 2. 3. 4. 5. 用いた統計的仮説検定の問題点が指摘されてきた(レビ. MAP テストおよび平行分析の結果から、2因子解が. ューとして、Cohen, 1994; 大久保, 2016)。具体的には、. 妥当であると判断した。2因子解を仮定した上で、探索. p 値の解釈が難しいことやサンプルサイズを大きくする. 的因子分析(残差最小法・プロマックス回転)を行ったと. と p 値は平均的に 0 に近づくことがあげられる(豊田,. ころ、表2のような項目内容と回転後の因子パターンが. 2016)。その中で、p 値を用いた統計的仮説検定ではない. 得られた。. ベイズ統計が注目を集めている(清水, 2018)。ベイズ統計. 因子Ⅰは、外化方略と解法探索方略、困難対処方略を. に基づく推定法は、有意性検定と異なり研究仮説が正し. 想定した項目が高い因子負荷量を示した。これら 3 つの. い確率を直接導出することができる。そのため、多くの. 問題解決方略は、問題解決を遂行する過程で用いられる. 人が研究結果を直感的に理解できることが考えられる。. 方略であるため(市川ほか, 2009)、因子Ⅰを「問題解決遂. そこで、本研究ではベイズ統計に則ったベイズ推定法を. 行方略」と命名した。因子Ⅱは結果検討方略を想定した. 用いる。. 項目が高い因子負荷量を示した。そこで、因子Ⅱを「結 果検討方略」と命名した。なお、2因子8項目の全分散 を説明する割合は、55.0%であった。 各変数の記述統計量と相関係数 学習観と問題解決方略について、下位尺度ごとに加算 平均を求め得点化した。学習観と問題解決方略、離散数 学の問題解決の記述統計量と相関係数を表 3 に示す。 なお、離散数学の問題解決にあたり、解法を示さず解. 学習観が問題解決方略に及ぼす影響を検討するために、 ベイズ推定法による線形回帰分析を行った。 線形回帰分析に当たって、従属変数として問題解決方 略を、独立変数として学習観を、統制変数として性別(1= 男性、2=女性)と数学Ⅲの履修(1=履修、2=未履修)を設定 した。 本 研 究 で は 、 豊 田 (2016) と Stan Development Team(2017)をもとに、ウォームアップ期間を 1000 にし. 答のみを示した対象者はいなかった。. た上で、長さ 3000 のチェインを 5 つ発生させ、ハミル. 学習観が問題解決方略に及ぼす影響. トニアンモンテカルロ法により 10000 回のサンプリン. 心理学研究では、伝統的に統計的仮説検定が長く使用. グを行った。以降のベイズ推定法も、同様のサンプリン. されてきた(大久保, 2016)。しかし、長年にわたり p 値を. グを行っている。 なお、 分析にはrstan(2.17.3)を用いた。. 教育デザイン研究. 第 10 号(2019 年 3 月). 50.
(6) 離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連. 表 4 問題解決方略に対する重回帰分析の結果 問題解決遂行方略. 統制変数 性別ダミー 数学Ⅲダミー 独立変数 認知主義的学習観 非認知主義的学習観. 結果検討方略. 事後 期待値. 事後 標準偏差. 95% 確信区間. 閾上率 閾下率. 事後 期待値. 事後 標準偏差. 95% 確信区間. 閾上率 閾下率. -0.054 -0.004. 0.078 0.085. [-0.206, 0.101] [-0.171, 0.165]. 75.4% 52.2%. 0.031 0.064. 0.116 0.124. [-0.198, 0.258] [-0.181, 0.305]. 60.0% 70.2%. 0.662 0.010. 0.087 0.050. [0.489, 0.832] [-0.088, 0.108]. 100.0% 58.3%. 0.681 0.127. 0.131 0.075. [0.429, 0.938] [-0.019, 0.274]. 100.0% 95.5%. 表 5 離散数学の問題解決に対するロジステッィク回帰分析の結果 偶奇性. 組合せ. 事後 期待値. 事後 標準偏差. 95% 確信区間. 閾上率 閾下率. 事後 期待値. 事後 標準偏差. 95% 確信区間. 閾上率 閾下率. 性別ダミー. -0.605. 0.333. [-1.259, 0.041]. 96.7%. -0.271. 0.328. [-0.907, 0.374]. 79.2%. 数学Ⅲダミー. -0.363. 0.349. [-1.040, 0.330]. 85.2%. -0.475. 0.353. [-1.173, 0.220]. 91.3%. 認知主義的学習観. -0.557. 0.442. [-1.431, 0.292]. 89.8%. 0.693. 0.437. [-0.148, 1.572]. 94.5%. 非認知主義的学習観. -0.065. 0.209. [-0.474, 0.339]. 62.6%. 0.159. 0.218. [-0.268, 0.587]. 77.0%. 問題解決遂行方略. 0.053. 0.349. [-0.642, 0.726]. 56.4%. 0.098. 0.348. [-0.583, 0.786]. 61.1%. 結果検討方略. -0.110. 0.229. [-0.559, 0.335]. 68.6%. -0.360. 0.233. [-0.830, 0.086]. 94.3%. 統制変数. 独立変数. 事前分布について、問題解決方略のベクトルを Y、学. が有意水準を 10%に定めたことによる。. 習観と統制変数のベクトルを X とすると、事前分布のモ. 問題解決方略への影響について、認知主義的学習観が. デル式は(1)から(4)式のように設定した。ここで、a は問. 問題解決遂行方略および結果検討方略に正の効果を示す. 題解決方略の切片であり、b は統制変数と学習観の非標. が、非認知主義的学習観は結果検討方略に正の効果を示. 準化回帰係数を表す。. すことが明らかとなった。. 𝑌𝑌~𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁(𝑎𝑎 + 𝑏𝑏𝑏𝑏, 𝜎𝜎) ⋯ (1). 学習観と問題解決方略が離散数学の問題解決に及ぼす影. 𝜎𝜎~𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶ℎ𝑦𝑦(0, 5) ⋯ (4). 影響を検討するために、ベイズ推定法によるロジスティ. 測分布からの乱数の近似と考えられる。そこで、非標準. 立変数として統制変数と学習観、問題解決方略を設定し. 化回帰係数の事後期待値と事後標準偏差、 95%確信区間、. た。. 𝑎𝑎~𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁(0, 100) ⋯ (2). 響. 母数・生成量の全てに関して、有効標本数は 3869 以 上であり、𝑅𝑅� < 1.001であった。すなわち、事後分布・予. ック回帰分析を行った。ロジスティック回帰分析に当た. 𝑏𝑏~𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁(0, 100) ⋯ (3). 閾上率・閾下率を表 4 に示す。. 学習観と問題解決方略が離散数学の問題解決に及ぼす. って、従属変数として偶奇性と組合せの問題解決を、独. 事前分布について、離散数学の問題解決のベクトルを. 95%確信区間は、95%信頼区間と異なり、母数値が. Y、学習観と問題解決方略、統制変数のベクトルを X と. 95%の確率で含まれる区間のことである。本研究におけ. すると、事前分布モデル式は(5)から(6)式のように設定し. る 95%確信区間は、PI(Percentile Interval)に従う。ま. た。ここで、a は離散数学の問題解決の切片であり、b は. た、 閾上率とは非標準化回帰係数が0より大きい確率を、. 統制変数と学習観、問題解決方略の非標準化回帰係数を. 閾下率は非標準化回帰係数が0 より小さい確率を意味す. 表す。. る。非標準化回帰係数の事後期待値が正の場合は閾上率. 𝜃𝜃 = 𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙 −1 (𝑎𝑎 + 𝑏𝑏𝑏𝑏) ⋯ (5). を、負の場合は閾下率を算出した。なお、本研究では閾 上率・閾下率が 90%以上である場合に、関連が認められ ると判断する。この基準は、先行研究である清水(2016). 𝑌𝑌~𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵(𝜃𝜃) ⋯ (6). 母数・生成量の全てに関して、有効標本数は 3935 以 上であり、𝑅𝑅� < 1.001であった。すなわち、事後分布・予 教育デザイン研究. 第 10 号(2019 年 3 月). 51.
(7) 離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連. 表6 媒介分析の結果. 測分布からの乱数の近似と考えられる。そこで、非標準. 事後 期待値. 事後 標準偏差. 95% 確信区間. 閾上率 閾下率. 認知主義的 学習観. -0.282. 0.314. [-0.607, 0.063]. 94.2%. 非認知主義的 学習観. -0.043. 0.041. [-0.145, 0.017]. 89.8%. 化回帰係数の事後期待値と事後標準偏差、 95%確信区間、 閾上率・閾下率を表 5 に示す。 偶奇性への影響について、学習観および問題解決方略 が影響を与えないことが明らかとなった。また、性別ダ ミーが負の非標準回帰係数の値であることから、男性の 方が偶奇性の問題を解決できたことが明らかとなった。 組合せへの影響について、認知主義的学習観が正の効 果を、結果検討方略が負の効果を与えることが明らかと なった。また、数学Ⅲダミーが負の非標準化回帰係数の 値であることから、数学Ⅲを履修していた学生の方が組 合せの問題解決を解決できたことが明らかとなった。 また、学習観は結果検討方略を媒介して組合せの問題 解決に影響を与える可能性が考えられる。そこで、学習 観が結果検討方略を媒介して組合せの問題解決に与える 影響を検討するために、ベイズ推定法による媒介分析を 行った。 事前分布について、 組合せの問題解決のベクトルを Y、 結果検討方略のベクトルを M、 学習観のベクトルと X と すると、事前分布のモデル式は(7)から(9)のように設定し た。ここで、a1 は結果検討方略の切片であり、b は結果 検討方略に対する学習観の非標準化回帰係数を表す。ま た、a2 は組合せの問題解決の切片であり、c は組合せの 問題解決に対する結果検討方略の非標準化回帰係数を、. d は組合せの問題解決に対する学習観の非標準化回帰係 数を表す。このとき、認知主義的学習観が結果検討方略 を媒介して組合せの問題解決に与える間接効果は、b×c である。 𝑀𝑀~𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁𝑁(𝑎𝑎1 + 𝑏𝑏𝑏𝑏, 𝜎𝜎) ⋯ (7). 𝜃𝜃 = 𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙𝑙 −1 (𝑎𝑎2 + 𝑐𝑐𝑀𝑀 + 𝑑𝑑𝑑𝑑) ⋯ (8) 𝑌𝑌~𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵𝐵(𝜃𝜃) ⋯ (9). 考察 本研究では、学習観と問題解決方略が離散数学、特に 偶奇性と組合せの問題解決に与える影響を検討した。そ の結果、以下の点が明らかとなった。 学習観と問題解決方略との関連 問題解決方略に対して、認知主義的学習観が正の効果 を与えることが明らかとなった。つまり、方略を活用す ることや思考過程を重視するといった内的認知に重きを 置く信念は、問題解決方略の使用を促進することが示唆 される。この結果は、認知主義的学習観が問題解決方略 の使用を促進するという本研究の想定を支持するもので あり、認知主義的学習観が問題解決方略の使用に対する 適応的な変数であることを示すものであろう。同時に、 非認知主義的学習観は結果検討方略に正の効果を与える ことが明らかとなった。この結果は、非認知主義的学習 観が問題解決方略の使用を阻害するという本研究の想定 に反する。そもそも、非認知主義的学習観は内的認知に 重きを置かず、結果や形式を重視する信念であるため、 問題解決において結果を検討するような方略の使用を促 進することが考えられる。そのため、非認知主義的学習 観が結果検討方略に正の効果を与えた可能性が推察され る。 先述した通り、本邦において学習観が問題解決方略の 使用に与える影響については検討されてこなかった。そ. 母数・生成量の全てに関して、有効標本数は 4571 以 上であり、𝑅𝑅� < 1.001であった。すなわち、事後分布・予. の中で、本研究の結果は認知主義的学習観が問題解決方. 閾下率を表 6 に示す。間接効果について、認知主義的学. 離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連. 測分布からの乱数の近似と考えられる。そこで、間接効 果の事後期待値と事後標準偏差、95%確信区間、閾上率・. 習観が結果検討方略を媒介して、離散数学の問題解決に 負の効果を与えることが明らかとなった。. 略の使用を促し、非認知主義的学習観が結果検討方略の 使用を促すことを定量的に初めて実証したといえよう。 このことは、 本研究の研究上の意義であると考えられる。 偶奇性と組合せの問題解決に対して、学習観が異なる 影響を与えることが明らかとなった。認知主義的学習観 は、偶奇性に対して影響を与えず、組合せに対して直接 的に影響を与えるだけではなく、結果検討方略を媒介し て間接的に影響を与えることが示された。認知主義的学 習観が偶奇性の問題解決に影響を与えず、組合せの問題 教育デザイン研究. 第 10 号(2019 年 3 月). 52.
(8) 離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連. 解決に直接的に影響を与えた背景として、高校までに学. び高校生においても、認知主義的学習観が学習方略の使. 習した数学の内容と組合せの問題は類似しているが、偶. 用や学業成績を高めることが明らかとなっている(佐藤・. 奇性の問題は類似していないことがあげられる。高校ま. 西村, 2017; 瀬尾, 2007)。よって、学生が認知主義的学習. でに学習した数学の内容と似ているため、意味理解や思. 観を抱くことができるような教育実践を構築することが、. 考過程を重視することで組合せの問題解決が促進した可. 離散数学さらには数学教育において重要であろう。. 能性が考えられる。. 認知主義的学習観を抱くことができる実践を考える上. 一方、非認知主義的学習観は偶奇性と組合せの問題解. で、学習観の教授だけでは学習観の変容に結びつかない. 決に対して影響を与えないことが明らかとなった。つま. ことが、学習観の実践研究から考えられる。De Corte et. り、内的認知に重きを置かず、結果や形式を重視する信. al. (2008)は、学習観を変容させるためには、学習課題や. 念は離散数学の問題解決と関連しないことが実証的に示. 教授法の多様化だけではなく教室文化を変容させること. されたといえよう。この結果は、非認知主義的学習観が. の重要性を指摘する。具体的には、現実世界の問題や協. 離散数学の問題解決を阻害するという本研究の想定と反. 同学習の技法を取り入れるだけではなく、教師と生徒の. する。ここで、非認知主義的学習観が離散数学の問題解. 役割を再考することや振り返りを充実させることで、学. 決と関連しなかった背景を検討する。受験という文脈に. 習に不適応な学習観を適応的な学習観に変容させること. より学業成績を重視することが指摘されているが(鈴. ができる。また、本邦における学習観を取り上げた実践. 木,2013)、本研究の対象である大学生は受験という文脈. 研究では、認知主義的学習観を高める教授だけでは有効. に置かれていないことが考えられる。そのため、数学に. な方略使用に結びつかず、有効な方略使用につなげるた. 関する学業成績を重視しなくなることで、非認知主義的. めには、方略の有効性の認知や方略知識を教授すること. 学習観が弱まり、結果として離散数学の問題解決と関連. の必要性が指摘されている(植木, 2004; 植阪, 2010)。そ. しなかった可能性が考えられる。. のため、認知主義的学習観を高める教授だけではなく、. また、結果検討方略は組合せの問題解決に負の効果を. 問題解決方略の有効性を認知させ、問題解決方略に関す. 与えることが明らかとなった。つまり、普段から数学の. る知識を教授することが重要であろう。以上の知見を踏. 問題解決において答えを確認することや計算ミスがない. まえると、数学の授業において学習課題と教授法を多様. かを確かめることは組合せの問題解決を抑制することが. 化させ、教室文化にも焦点化した教育実践を行うことで. 示唆される。では、組み合わせの問題解決に対して結果. 認知主義的学習観を育み、さらに学生に問題解決方略の. 検討方略は不適応な変数であるのだろうか。これに対し. 知識を教授し、その有効性を認知させることが重要であ. て 、 Newman(1998) の 指 摘 を も と に 検 討 す る 。. ろう。今後は、このような教育実践を検討することが、. Newman(1998)によると、援助要請方略と学業成績が負. 数学教育学に必要である。. の相関関係であるが、援助要請方略が不適応な変数であ 今後の課題. るのではなく、学業成績が低い生徒ほど援助要請方略を 使用する。本研究の結果に当てはめると、数学をもとも. 最後に本研究の課題を述べる。1点目は、組合せの問. と苦手とする学生が結果検討方略を使用するため、結果. 題解決に対する結果検討方略の影響についてである。本. 検討方略が離散数学の問題解決に対して負の効果を与え. 研究の結果から、結果検討方略は組合せの問題解決に対. た可能性が考えられる。. して、負の効果を与えることが示された。しかし、数学. 数学教育への示唆. がもともと苦手な学生が結果検討方略を使用するため、. 清水(2016)では、数学の学習において学習過程や公式. 結果検討方略が組合せの問題解決に対して負の効果を与. の導出過程を重視するといった認知主義的学習観を高め. えた可能性も考えられる。そのため、今後の研究では、. ることがグラフ理論の問題解決を促進する上で重要であ. 数学の得意度や学力を統制した上で、結果検討方略が組. ることが示唆されている。清水(2016)の知見と本研究の. 合せの問題解決方略に及ぼす影響を検討する必要がある. 結果を統合すると、認知主義的学習観が学習方略や問題. だろう。. 解決方略の使用だけではなく、グラフ理論や組合せの問. 2点目は、非認知主義的学習観が離散数学の問題解決. 題解決を促進することが考えられる。また、中学生およ. に与える影響についてである。本研究の対象者は大学生 教育デザイン研究. 第 10 号(2019 年 3 月). 53.
(9) 離散数学の問題解決と学習観、問題解決方略の関連. であり、受験という文脈に置かれていない。そのため、. Mathematical circles: Russian experience.. 非認知主義的学習観が離散数学の問題解決に影響を与え. American Mathematical Society.. なかった可能性がある。そこで、今後の研究では受験と いう文脈に置かれている中学生および高校生を対象に、 非認知主義的学習観が離散数学の問題解決に与える影響 について検討する必要がある。 3 点目は、問題解決方略尺度の妥当性についてである。 本研究で用いた市川ほか(2009)による尺度は、妥当性に 関する十分な検討が行われていない。そのため、本研究. 服部環. (2010). 現代の探索的因子分析における技術的 選択肢. Tsukuba Psychological Research, 39, 11-24. Hembree, R. (1992). Experiments and relational studies in problem solving: a meta-analysis.. Journal for Research in Mathematics Education, 23, 242-273. 廣瀬友介, 中本敬子, 蛭田政弘. (2013). 数学学習におけ. の結果は慎重に解釈されなければならない。今後の研究. る学習観と学習方略の関係-大学生を対象とした分. では、十分に妥当性がある問題解決方略尺度の開発が必. 析-. 文教大学教育学部紀要, 46, 45-56.. 要である。. 市川伸一, 南風原朝和, 杉澤武俊, 瀬尾美紀子, 清河幸. 4 点目は、本研究の一般化可能性についてである。本. 子, 犬塚美輪, 村山航, 植阪友理, 小林寛子, 篠ヶ谷. 研究の対象者が限定的であり、扱った離散数学の問題が. 圭太. (2009). 数学の学力・学習診断力テスト. 偶奇性と組合せのみである。さらに、偶奇性および組合. COMPASS の開発. 認知科学, 16, 333-347.. せの測定問題がそれぞれ1問ずつであった。よって、本. 犬塚美輪. (2016). 大学初年次生の数学信念の構造-関. 研究の結果は限定的に解釈されるべきである。今後の研. 連要因の探索的検討-. 教育心理学研究, 64, 13-25.. 究ではより多くの対象者や測定問題によって検討する必. 文部科学省. (2017). 中学校学習指導要領解説数学編. 日. 要があるだろう。. 本文教出版.. 5 点目は、本研究では数学Ⅲの履修については統制し. 長崎栄三. (2007). 高等学校における離散数学を中心と. たが、偶奇性と組合せが扱われる数学 A の履修について. した新たな教材の開発研究最終報告書. 国立教育政. は統制していない。そのため、今後の研究では理系と文. 策研究所.. 系を区別する数学Ⅲの履修だけではなく、数学 A の履修 についても統制する必要があるだろう。 6 点目は、本研究の結果は、あくまで学習観と問題解 決方略、離散数学の問題解決との「関連」について言及. Newman, R. S. (1998). Students’ help seeking during problem solving: Influences of personal and contextual achievement goals. Journal of. Educational Psychology, 90, 644-658.. するものであり、積極的に因果関係を言及するものでは. OECD. (2014). PISA 2012 Results: What students. ない。今後の研究では、複数時点における縦断調査を行. know and can do: Student performance in. い、学習観と問題解決方略、離散数学の問題解決の「関. mathematics, reading and science. Vol. 1(rev. ed.).. 係」を検討していくことが求められる。. Paris: Author 萩原季弘. (2006). 離散数学で論理力を養う-ラムゼー. 引用文献 赤松大輔. (2017). 高校生の英語の学習観と学習方略、学 業成績との関連-学習観内、学習方略内の規定関係 に着目して-. 教育心理学研究, 65, 265-280. Cohen, J. (1994). The earth is round (p<.05). American. Psychologist, 49, 997-1003. De Corte, E., Verschaffel, L., & Depaepe, F. (2008).. 定理を主題として-. 日本数学教育学会誌, 88, 1118. 大久保街亜. (2016). 帰無仮説検定と再現可能性. 心理学 評論. 59, 57-67. Polya, G. (1945). How to solve it: A new aspect of. mathematical method. Princeton, N.J.: Princeton University Press.. Unraveling the relationship between students’. 佐藤一廣, 西村昭徳. (2017). 受験期の中学生における数. mathematics-related beliefs and the classroom. 学学習の学習観-学習方略モデルの検討. 東京成徳. culture. European Psychologist, 13, 24-36.. 大学臨床心理学研究, 17, 9-17.. Fomin, D., Genkin, S., & Itenberg, I. (1996).. Schoenfeld, A. H. (1985). Mathematical problem 教育デザイン研究. 第 10 号(2019 年 3 月). 54.
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