• 検索結果がありません。

IRUCAA@TDC : 第282回東京歯科大学学会インプラントシンポジウム : 第二回インプラントシンポジウムの概要「リスク診断とリスク回避」

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "IRUCAA@TDC : 第282回東京歯科大学学会インプラントシンポジウム : 第二回インプラントシンポジウムの概要「リスク診断とリスク回避」"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)Title. Author(s) Journal URL. 第282回東京歯科大学学会インプラントシンポジウム : 第二回インプラントシンポジウムの概要「リスク診断と リスク回避」 宮地, 建夫; 武田, 孝之; 井上, 孝 歯科学報, 107(4): 402-403 http://hdl.handle.net/10130/101. Right. Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/.

(2) 4 0 2. インプラントシンポジウム. 第二回インプラントシンポジウムの概要 「リスク診断とリスク回避」 座長:宮地建夫(東京都開業) 武田孝之(東京都開業,東京歯科大学臨床教授) 井上 孝(東京歯科大学臨床検査学研究室). 2 0 0 5年インプラントシンポジウムの第一回として,開業医が日常臨床でよく遭遇する疑問点を大学研究者よ り解説いただくという主旨でシンポジウムを開催した。疑問点として, 1:インプラント周囲炎と周囲骨の変 化, 2:天然歯と連結した場合の問題点, 3:即時荷重に対する考え方,の三点をあげディスカッションを行 なった。 その結論として, 1に関しては,歯周病原性菌とインプラント周囲炎の起炎菌は同一であること,しかし,周囲組織が異なる ために病態は違い,対応も異なること。 2に関しては,インプラントの骨支持は歯根膜支持と異なること,それゆえ,同一補綴物に組み込むことは 可及的に避けること。 3に関しては,現時点では下顎無歯顎に対する即時荷重はコンセンサスが得られているものの,それ以外の 症例では未だ不明確であること, さらに, 骨とよりよい関係を構築するために様々な改善がなされていること。 などが同意された。 そして,第二回目の2 0 0 6年はリスクという側面に焦点を当て,今後拡大の一途を辿るであろうインプラント 治療を再考するというスタンスに立ち,治療前にリスクを予見して回避するための臨床的注意点をまとめる目 的でシンポジウムが開催された。 第一点として欠損歯列としてのリスクとインプラントの役割を従来の部分床義歯と比較しつつ補綴的側面に 焦点を当てた。 問題提起として椎貝達夫先生から補綴的リスクとして,すれ違い咬合に代表される厳しい欠損形態,ブラキ シズム,残存歯の安定度,歯の喪失原因,骨量の不足などの各要素に分けてリスクの重み付けをされたが,イ ンプラント治療にとっては骨量の不足が最も難易度を分ける要素ではないかと提言された。しかし,補綴後の 安定度という側面からは過大な力による崩壊がインプラント補綴においても回避しにくい要素として残る可能 性が大きいと発表された。 コメンテーターとして山本英夫先生は補綴後の合併症という捉え方をし,インプラント喪失の可能性が高い 条件を整理された。 もっともインプラント喪失の頻度が高い条件は上顎無歯顎におけるオーバーデンチャーであり続いて上顎無 歯顎の固定性ブリッジ,そして下顎無歯顎におけるオーバーデンチャーであることを示したが,従来型の総義 歯に比較してインプラントを使用したオーバーデンチャーは機能回復も著しく患者の満足度も高く,第一選択 肢となると報告された。そして部分欠損症例においては上下顎ほぼ同じ喪失率 (6%) で単独歯補綴の場合には もっとも除去率は低く3%程度であることを示された。しかし,多数歯欠損で複雑な症例であっても全顎的な 補綴治療を行なうことによりリスクを最小に抑えることができると発表した。 ディスカッションでは再確認の意味を含めて骨が十分であればインプラント補綴においては従来の義歯にお ける難症例に対してリスクを抑えることができるのかという質問に対して,二人の演者ともにその通りである と一致した意見であった。しかし,長期的な視点から考えることが重要であるとし,「長期的」という期間は どの位であるかとの問いに,約1 5年と言うこれも共通した見解であった。 ― 28 ―.

(3) 歯科学報. Vol.1 0 7,No.4(2 0 0 7). 4 0 3. 最後に歯の喪失原因を補綴治療の治療計画に反映しているのかという疑問が会場からでたが,それに対して は十分なディスカッションがなされなかった。 今後,補綴治療の一方法という位置づけでインプラント治療後の長期経過を観察していく必要性が改めて問 われた。 第二点として歯周病患者にインプラントを適用する際の注意点を感染という側面から焦点をあてた。 問題提起として岡崎雄一郎先生は歯周病に罹患している一症例を提示され,歯周病がインプラント治療に対 してリスクファクターとなり得るのか,また,どのような状況になればたとえ歯周病患者であってもインプラ ント埋入が安全となるのか,さらに歯周病に罹患している歯の抜歯基準というものに言及された。 コメンテーターとして二階堂雅彦先生はまず慢性広範性歯周炎と侵襲性歯周炎の分類を整理され,歯周病患 者におけるインプラント治療の経過を生存率で見ると歯周病の履歴の無い患者と大きな差はないものの成功率 からみると歯周病患者の場合にはインプラント周囲炎の発症率および辺縁骨の吸収が大きいことを示唆され た。 リスクの把握と回避と言う観点においては,従来の歯周病の検査法に加えて PCR 法を利用した歯周病原性 菌の細菌検査を臨床に取り入れて,歯周病患者におけるリスクの予見性と実際の対応を説明された。さらに基 本的に天然歯を可及的に保存することを目的とし,インプラント治療はそれに付随するものであると提言され た。 ディスカッションにおいては宿主側の因子の把握が不十分であるのではないかという質問に対して現状では 免疫力の検査は難しく大学が主体となってさらに研究,臨床に取り組むべきであるとされた。 インプラントの成績が向上しているために歯周病への対応,リスクの大きさが軽視されている臨床実感があ るが,インプラントを含めた天然歯列の保全のためには徹底した患者本人のプラークコントロールとメインテ ナンスを励行することが不可欠であることもコンセンサスがえられた。 第三点として骨を中心として全身的側面も含めて骨造成,骨代謝のリスクを外科的側面から検討した。 問題提起として矢島安朝先生から外科の専門医によって骨造成は可能となってきたが,造成骨の予後はどう なるのかという質問がなされた。さらに,東京歯科大学千葉病院口腔インプラント科における患者の多数が骨 代謝異常マーカーを示していたという報告をされ,基礎疾患が骨に与える影響についても言及された。 コメンテーターとして齋藤. 力先生は長期に渡る多種類の骨造成を行なったインプラント症例を発表され,. インプラント治療における骨造成の目的は埋入時に既存骨だけではリスクが高い症例に対してリスクを軽減す るための施術であると明言された。 さらに,骨移植の場合には骨質も重要な要素であり,緻密骨を中心とした硬い骨が良質なドナーになりうる と報告された。 ディスカッションにおいては,造成された骨は吸収する運命にあること,そしてその量は条件によって異な るが5 0%以上吸収することも稀ではないことに同意が得られ,審美性の改善を目的とした骨造成の長期予後に 疑問がもたれるとした。 さらに,造成した骨とインプラント界面は既存骨との間に観察される接触状況とは異なることも同意が得ら れ,通常インプラントの領域でまことしやかに言われていることに基礎的,外科的両面から注意が促された。 今回はいずれも日常臨床でよく経験する症例を問題提起として取り上げ,その後,専門性の高い臨床医から コメントを頂き,ディスカッションという形式をとり進行したが,インプラントに関連する「神話」を「現 実」に引き戻す一端を担うことができたと考えている。 今後,インプラント治療に関わるリスクを予め把握して,それを回避する方向で治療を行なえるようにする ことが急務であるが, そのためには多数の症例を同じプロトコールを使用して経過観察することが重要である。 ― 29 ―.

(4)

参照

関連したドキュメント

 がんは日本人の死因の上位にあり、その対策が急がれ

 スルファミン剤や種々の抗生物質の治療界へ の出現は化学療法の分野に著しい発達を促して

大学は職能人の育成と知の創成を責務とし ている。即ち,教育と研究が大学の両輪であ

大きな要因として働いていることが見えてくるように思われるので 1はじめに 大江健三郎とテクノロジー

わからない その他 がん検診を受けても見落としがあると思っているから がん検診そのものを知らないから

う東京電力自らPDCAを回して業 務を継続的に改善することは望まし

前項では脳梗塞の治療適応について学びましたが,本項では脳梗塞の初診時投薬治療に

子どもたちは、全5回のプログラムで学習したこと を思い出しながら、 「昔の人は霧ヶ峰に何をしにきてい