• 検索結果がありません。

看護実践能力を高める基礎看護技術教育内容の検討(その2) : 『基礎看護技術学習の道しるべモデル』に基づく教育の評価

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "看護実践能力を高める基礎看護技術教育内容の検討(その2) : 『基礎看護技術学習の道しるべモデル』に基づく教育の評価"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)原著論文. 看護実践能力 を高める 基 礎看 護技術教育 内容 の検討. (そ. の 2). ―― 『基礎看護技 術学習 の道 じるベ モ デル』 に基 づ く教育 の評価一―. 重. 松. 豊. 美 ・月風 部. 容. 子 ・前. 川. 子. 幸. A Study of the]Educational COntents which lmproves Nursing Practice Abilities of Students for Fundamental Nursing Art(pttt 2) 一―一一Evaluation of Education iBased on ``The Michishirube―. Model. for the Study of Fundamental Nursing Art"一 ―一―. SHIGEMATSU Toyomi,HATTORI Yoko and MAEKAWA Yukiko Abstract: We cOnstrllcted a ``Michishirube― Model for Study of Fundamental Nursing Art" to improve the students nursing practice abilities. The purposc Of the study was to cvaluate the effectiveness of education. based on this model at who had completed Levels l and evaluation are. Ⅱ but not]Levels. Ⅲ. and Ⅳ o The aspects of the. “ Status of Nursing Practice Abilities" and ``]Ease of Study"。. As for the“ Status of Nursing Practice abilities", all students passed the evaluation test for“ Practical Abil― ity"。. Selievaluation conceming the acquisition of fundamental nursing an was 4 points or more(range Of. score: 1-5).“ Understanding about People"and“ Understanding the core fundamental nursing an:safety, comfort,independencc(autonomy)and personality"were the 2 main suttectS in this model.The ratio of the students who answered “ Understanding has dcepened" significantly increased in both areas as the level ad―. vances(p<0.ol)。 We can say that students have acquired nursing practice ability at a ce■ ain level iom these results. MOreover, more than 900/0 0f students evaluated More than 800/O evaluated the evaluation test of. “ Easc of Study" in this model as effective.. “ nursing practicc abilities" as effective.. Fron■ the above― mentioned,it can be said that this model is an effective structure to improve nursing prac―. tice abilities.As for“ Easc of Study", this model is an effective stmcture so that students can deepen their un―. derstanding,step by step,and without overstraining themselves。. Key Words: nursing practice ability,fundamental nursing art,model for study of fundamental nursing art, evaluation of education. 抄録 :本 学基礎 看護学 では,看 護実践能力 を高め るための 『基礎看護技術学習 の道 じるベ モ デル』 を 構 築 した。 本研 究 では,レ ベ ル I∼ Ⅳの うち,レ ベ ル I,Ⅱ が修 了 した時点で ,本 モ デルに基 づ く教 育 の適切性 を「看護実践 能力 の状 況」 と「学習 へ の取 り組 みや す さ」 の視 点 で評価 す るこ とを 目的 と した。 「看護実践 能力 の状況」 に関 しては,学 生全 員 が実 践 力確 認 テ ス トに合格 し,基 礎 看護技術 習得 に 関す る 自己評価 も,5点 満点 中,4点 以上 で あ った 。 また ,本 モ デル にお い て ,基 礎 看護技術 の 2つ の基軸 と して設 定 した ,「 看護 の対 象者 で あ る生 活者 の理解 」 と「看 護技術 の コ ア 三安全 ・安楽 ・ 自 立. (自. 律 )・ そ の 人 ら しさに関す る理 解」 は ,レ ベ ルが 進 む につ れ ,深 まった人の割合 が有意 に増加. した (p<oool)。. これ らの こ とか ら,学 生 は一 定 の看護実践 能力 を身 につ け る こ とが で きて い る と捉.

(2) 甲南女子大学研究紀要第 5号. 52. 看護学 ・リハ ビリテーシヨン学編 (20H年 3月. ). える こ とがで きる。 また ,「 学習 へ の 取 り組 みやす さ」 に関 して は ,9割 以上 の 人が効 果 的 で あ る と評価 して い た。実 践力確 認 テ ス トを設定 した こ とに 関 して も 8割 以上の人が効果的 であ る と評価 して い た。. 以上 のことか ら,こ のモデルは,看 護実践能力 を高めることにおいて効果的 な構造になってい ると 言 える。 また,「 学習へ の取 り組みやす さ」 とい う点 において も,無 理 な く学習 を段階的に深め てい くことがで きる構造 になつてい ると評価で きる。 キーワー ド :看 護実践能力 0基 礎看護技術 ・看護技術学習モデル・教育評価. り組 みやす さ」 とい う 2つ の視点か ら評価する ことを 目的 とす る。. は じめ に 高 度化 ・複雑化 す る医療 ,患 者 の 高齢 化 ・重症 化. ,. Ⅱ.『 基 礎 看 護 技 術 学 習 の 道 じる ベ モ デ ル 』 に基 づ く教 育 内 容. 在院 日数 の 短縮 な ど,医 療 を取 り巻 く環境 は大 き く変 化 し,看 護 師 には非常 に高度 な看護実践 能力 が求め ら れ る よ うにな って きた。 この よ うな状況 の 中,看 護基 礎教育 にお ける,看 護実践 能力 の育成 と看護技術教育. 1.レ ベル I(基 礎看護援助論 I)の 概要 レベ ル Iは ,1年 次前期 ,30時 間 の科 日であ る。. の重 要性 が提 言 され ,課 題 とな って い る。 2009年 度. (環 境 を整 える〉「動 く,眠 る」 を学習 テ ーマ と し. 改正 カ リキ ュ ラムで は,基 礎看護学分野 の留意点 と し. 「看護技術 とは」3コ マ,「 療養生活環境 の調整」6コ マ ,「 活動 と休虐、 の援助」6コ マ で構成 されて い る。. て ,「 事 例等 に対 して看護技術 を適用す る方法 の 基礎 い を学 ぶ 内容 とす る」 とい う こ とが 明示 され た。 つ ま り,こ れ は手順 や手技 の 習得 で はな く,看 護 の 受 け手 とな る対 象者 に対 す る個 別 的 ,具 体 的 な配 慮 に基 づ. ,. 「療養生活環境の調整」 での具体的な学習内容 は,手 洗 い ,ベ ッ ドメーキ ング,環 境整備 ,シ ー ツ交換 ,. の援助」 での具体的な学習内容 は,マ ッ 「活動 と休虐、. き,そ の 時 々の状況判 断 を下 しなが ら安全 に,安 楽 に. サ ー ジ,安 楽な体位 ,体 位変換 ,移 動,移 送 の援助 で. 看護技術 を実施で きる こ とが 求 め られて い る とい う こ. ある。. 3。. とを意 図 して い る. そ の よ うな能力 を学生 た ちが獲. レベ ル Iは ,看 護技術 の導入科 日であ り,こ こで学. 正 で 新 た に専 門分野 Iと して独 立 した基礎看護学分 野. の援助」 習す る「療養 生活環境 の調整」「1舌 動 と休虐、 に関する技術は,看 護技術 の基盤 として位置づ け られ. にお い て ,看 護技術 を どの よ うに教授 して い くか の検. る。並行 して学習す る 『看護学概論 I』 と関連付 けな. 討が必要 であ る。. が ら,看 護 の対象である生活者の理解 と,そ の人の生 活行動 を支える行為 としての看護技術について具体的. 得 で きる ようにす るため には,今 回 の カ リキ ユ ラ ム改. そ こで ,本 学基礎 看護学 では,こ れ まで の カ リキ ユ ラムの検討 で な されて きた よ うに,技 術項 目毎 の教授. に学習す る。. 方法や学習 順序 を検討す るのみ な らず ,看 護実践 能力. 『基礎看護技術学習 の道 じるベ モデル』 では,各 レ ベ ルの終了時 に看護技術 の習得 レベ ルを評価す るため. を どう捉 えるか とい う こ との検 討 か らス ター トした。 そ して ,看 護実践 能力 を 「看護 の対 象者 を生活者 と し て捉 え,そ の人に沿 った看護 を判 断 し,安 全 ・安楽 ・ 自立. (自. 律 )0そ の人 ら しさを考慮 して実践す る能力」. と捉 え,そ の考 え方 を基軸 として ,学 習 の深 ま りと広 が りを考慮 し,看 護実践 能力 を高め るための 『基礎 看 護技術学習 の道 じるベ モデル』 を構 築 した (そ の 1を. の実践力確認 テス トを設けてい る。 レベ ル Iに おける 実践力確認 テス トは,ベ ッ ド上安静状態 にある患者に 対す るシー ツ交換である。. 2.レ ベル Ⅱ. (基 礎看護援助論 Ⅱ)の 概要. レベ ル Ⅱは,1年 次後期 ,30時 間 の科 日であ る。. 参照 )〕 。. 「清潔,食 ,排 泄」 を学習テ (生 理的ニー ドを整 える〉. 本研 究 で は,学 習 レベ ル I∼ Ⅳの うち,レ ベ ル I, Ⅱが修 了 した時点 で ,今 回構築 した モデルに基 づ く教. ーマ とし,「 看護技術 とは」 1コ マ ,「 清潔 の援助」8. 育 の適 切性 を「看護実践 能力 の状況」 と「学習 へ の取. 「実践力確認 テス ト」2コ マで構成 されてい る。「清潔. コマ,「 食事 の援助」2コ マ ,「 排泄 の援助」2コ マ. ,.

(3) 重松 豊美. 他 :看 護実践 能力 を高 め る基礎 看護技術教育 内容 の検討. (そ. の 2). の援助」で の具体 的な学習内容 は,清 拭 ,足 浴 ,洗. 目指 して作成 した ものである。 したがって,こ こでは. 髪,陰 部洗浄,「 食事 の援助」での具体的な学習内容. 1)「 看護実践能力 の状況」 を評価 の視点 とす る。 ま. は,食 生 活支援 ,食 事介助 ,「 排泄 の援助」 での具体. た,看 護技術 は,教 員側 が懸命 に課題 を組み立てて も. 的な学習内容は,自 然排泄 の援助 (便 器,尿 器 を用 い. 学生 自身が 自己研鑽 を積 まなければ身につ けることが. た援助),オ ム ッ交換 である。 での学 び. 難 しい。 よって,本 モデルに基づ く教育 を評価するに あた つては,2)「 学習へ の取 り組みやす さ」 も重要 と. を基 に,臨 地での 『基礎看護学実習 I』 を体験 してい. なるため,こ の視点 も評価 に加 えた。評価の視点 の詳. る。その 中で,患 者 は,そ の人その人の人生 を生 きて い る生活者 であ り,看 護師 は,そ の人に固有である生. 細 を表 1に 示す とともに,以 下に説明する。. 学生 たちは,『 レベ ル I』 『看護学概論. I』. 1)看 護実践能力の状況 に関す る評価. 活 の流れを保 ち,生 活者 としてよ りよ く生 きてい くこ. 「看護実践能力 の状況」 は,(1)看 護技術 の習得状. とを支えてい るのだとい うことを実感 してい る。 レベ. 況についての自己評価 ,(2)実 践力確認テス トによる. ル Ⅱでは,こ れ らの学 びが具体的な援助 の 中に生か さ. 評価 ,(3)看 護技術 の基軸に関する理解 の深 まりとい. れるように学習 をすすめてい く。具体的には,生 活者. う 3つ の視点で評価 した。. 像がイメージ しやす い事例 を提示 し,ア セスメン トに. (1)看 護技術 の習得状況 についての自己評価. 基づいてケアプランを立案 し,援 助 を実施するとい う. 看護技術 の習得状況 に関する学生の 自己評価 は,本. プロセス を学べ るようにす る。 レベ ルⅡにお ける実践力確認テス トでは,ベ ッ ド上 安静状態 にある患者 に対す る清潔 の援助 (全 身清拭. ,. 洗髪,足 浴)を 設定 し,援 助 の実施 だけではな く,ア. 学基礎看護学 で作成 した「看護技術 を評価するための ° 目的 7つ の視点」 ① ,必 要性 ,実 施方法 の理解 ,② 必 の 要な援助 判断,③ 説明 と了解 ,④ 原則 に基づいた準. セスメン ト,ケ アプラ ンの立案 とい う思考過程 も評価. 備 ,施 行 ,後 始末の実施,⑤ 対象者 の反応 を確認 しな が ら安全 ・安楽 に実施 ,⑥ 倫理的配慮,⑦ 実施 した技. の対象 とす る。. 術 の評価 ,そ れぞれに対 して,「 かな りあて は まる」 か ら「あてはまらない」 までの 5段 階 リッカー ト尺度 Ⅲ .研 究 方 法. を用 いて評価 した。「かな りあてはまる」 を 5点 ,「 あ てはまらない」 を 1点 とし,各 回答 を 1∼ 5点 に換 算. 1.研 究デザ イ ン. した。. 本研 究 は,本 学基礎看護学 で独 自に作 成 した 『基礎 看護技術学習 の道 じるベ モ デル』 の評価研 究であ る。. (2)実 践力確認テス トによる評価 前述 の「看護技術 を評価するための 7つ の視点」に 沿 って評価基準 を作成 し,学 生の看護技術 の実践状況. 2.対 象者. を教員が評価 した。100点 満点中,90点 以上 を AA,80. 『基礎 看護技術 学 習 の 道 じるベ モ デル』 にお け る レ ベ ル I,Ⅱ の学習 を終 えた. A大 学看護学科 の学 生 H4. ∼89点 を A,70∼ 79点 を B,60∼ 69点 を cと した。 得点 が 60点 に満たない場合 は,不 合格 とし,再 試験 を実施 した。再試験 をクリア した場合 は,評 価 を 60. 名 を対 象 と した。. 点,Cと した。. 3.評 価 の視点. (3)看 護技術 の基軸に関する理解 の深 ま り. このモ デルは,学 生 の看護実践 能力 を高 め る こ とを. 表. 1. 本 モデルで看護技術 の基軸 として設定 した,① 「生. 評価 の視 点 と調査方法. 評価 の視 点. 1)看 護実践能力 の状況. (1)看 護技術 の習得状況についての自己評価 (2)実 践力確認テス トによる評価 (3)看 護技術 の基軸 に関する理解の深 ま り. 調査 方法 質問紙調査 授 業時 間内 に技術 テ ス トを実施 質問紙調査. ① 「看護 の対象者である生活者の理解」の深 まり ② 「看護技術 の コア」に関する学習の深 まり. 2)学 習へ の取 り組 みや すさ. 学習 の広が りを考慮 した学び方に関する評価 質問紙調査 ① 「易」か ら「難」へ の看護技術 の発展 ② 「高 い健康 レベ ル」か ら「低 い健康 レベ ル」へ の発展 (2) 実践力確認テス トに関する有効性 質問紙調査 (1).

(4) リハ ビリテー シヨン学編 (20H年 3月. 活者 としての対 象者」理解の深 まりと② 「看護技術 の コア :安 全 0安 楽 ・自立 (自 律 )・ その人らしさ」 に 関す る学習 の深 ま りについて,「 とて も深 まった」 か ら「全 く深 まってい ない」 までの 5段 階 リッカー ト尺. ). 人が 特 定 され るお そ れ の な い こ とを説 明 した。 質 問紙 の 提 出 を も って 研 究 参 加 へ の 同意 とみ な した。 本研 究 は 研 究者 が所 属 す る大 学 の 倫 理 委 員 会 で 承 認 を受 け て 実 施 した。. 度を用 いて測定 した。. Ⅳ。 結. 2)学 習への取 り組みやすさに関する評価 「学習へ の取 り組 みやす さ」 は,(1)学 習 の広が り を考慮 した学 び方に関す る評価,(2)実 践力確認 テス トに関する有効性 の 2つ の視点で評価 した。. (1)学 習の広が りを考慮 した学び方に関する評価 学習の広が りを考慮 して設定 した,① 「易」か ら 「難」へ の看護技術 の発展 と,② 「高い健康 レベ ル」 から「低い健康 レベル」への発展 とい う学び方につい. 果. H4名 に配布 し,留 置 き法 で回 収 した。回収数は Hl部 (回 収率 97.3%),有 効 回答 は lH部 (100%)で あ った。 質問紙 は調査対象者. 1.看 護実践能力の状況 に関す る評価 1)看 護技術 の習得 についての自己評価 以下 に,看 護技術 の習得 に関す る学 生 の 自己評価. て,「 とても効果的であった」から「全 く効果的では なかった」までの 5段 階リッカー ト尺度を用いて評価. を,「 看護技術 を評価す るための 7つ の視点」 に沿 っ. した。. て,学 習単元毎 に示す。. (1)レ ベ ル I一「療養生活環境 の調整」. (2)実 践力確認 テス トに関する有効性 各 レベ ルの終了時 に,看 護技術 の習得状況 を確認す るために設けた「実践力確認 テス ト」 の有効性 につい. 「療養生 活環境 の調整」 に関す る看護技術の習得 に ついての自己評価は,① 目的,必 要性 ,実 施方法 の理. て,「 とて も効果的で ある」か ら「全 く効果的ではな. 解. い」 までの 5段 階 リッカー ト尺度 を用 いて測定 した。. ③説明 と了解. また,そ の理 由を自由に記載 して もらった。. 施行,後 始末の実施. :4.5± 0.67点 ,② 必要な援助の判断 :4.1± 0.79点 :4。 1±. ,. :4。 3±. 0。. 71点 ,⑤ 対象者の反応. を確認 しなが ら安全 ・安楽 に実施. 4.調 査方法 レベ ル I,Ⅱ が終了 した 2年 次 4月 に質問紙調 査 を. 4.0±. 0。. :4.0±. 0。. :4。 2±. 0.75点. ,⑥. 77点 ,⑦ 実施 した技術 の評価. 79点 であった. (図. :. 1)。. 自、 」 (2)レ ベル I一「1舌 動 と休′. 実施 した。 ただ し,1)一 (2)実 践力確認 テ ス トに よる評価 につ い ては,授 業 時間内 (1年 次 9月. 倫理的配慮. ,. 0.82点 ,④ 原則に基づいた準備. ,12月 )に 実施 した. 技術 テ ス トの結果 を用 い た。. 「活動 と休虐、 」に関す る看護技術の習得についての 自己評価 は,① 目的,必 要性 ,実 施方法の理解 :4.3 ± 73点 ,② 必要な援助の判断 0。. 明 と了解. 5.分 析方法 各項 目につい て記述統計 を行 った。 また,レ ベ ル I 終了時 とレベ ル Ⅱ終 了時 における 「看護 の対 象者 で あ る生 活者 の 理解 」 の深 ま り と,「 看護技 術 の コ ア 」 に 関す る学 習 の 深 ま りの 変 化 をみ るた め に ,Wilcoxon. :4.2±. 0。. :4.2±. 0。. 77点 ,③ 説. 85点 ,④ 原則に基づいた準備,施. ,⑤ 対象者の反応 を 確認 しながら安全 ・安楽 に実施 :4.2± 79点 ,⑥ 倫 理的配慮 :4.1± 0.81点 ,⑦ 実施 した技術の評価 :4。 行,後 始末の実施. :4。 1±. 0.82点. 0。. 1. ± 79点 であった (図 2)。 「食事の援助」 (3)レ ベルⅡ一 0。. を用 い ,p<0.05を 有意差 あ りと した。 自由記 載 の 項. 「食事 の援助」に関す る看護技術の習得 についての 自己評価 は,① 目的,必 要性 ,実 施方法 の理解 :4.6. 目に関 して は ,記 述 内容 の 共 通性 に注 目 し,分 類 し. ± 63点 ,② 必要な援助の判断. た。. 明 と了解. 6.倫 理 的配慮. 行,後 始末の実施 三4.4± 64点 ,⑤ 対象者 の反応 を 確認 しなが ら安全 ・安楽 に実施 :4.4± 74点 ,⑥ 倫. の 符号付 き順位 検 定 を行 った 。分析 には SPSS 15。 OJ. 0。. :4。 3±. 0。. :4.2±. 0。. 77点 ,③ 説. 75点 ,④ 原則に基づいた準備,施 0。. 対 象者 には口頭 と文書 で研究 の研究 目的,内 容 ,研 究 へ の協 力 は 自由意思 に よる もので あ り,協 力 しな く て も不利益 を受 ける こ とは一 切 な い こ と,特 に,成 績 評価 とは無 関係 で あ る こ と,回 答 は無記名 であ り,個. 0。. 88点 ,⑦ 実施 した技術 の評価 :4.2 理的配慮 点 ±0.81点 であった (図 3)。 :4。 1±. 0。. 「清潔の援助」 (4)レ ベルⅡ一 「清潔の援助」に関す る看護技術 の習得 についての.

(5) 他 :看 護実践 能力 を高 め る基礎 看護技術教育 内容 の検討. 重松 豊美. (そ. の 2). 55. 目的、必要性 、実施方法の理解 必要な援助 の判 断 説明と了解 原則に基 づいた準備、施 行、後始末の実施 対象者 の反応を確認しながら安全・安楽 に実施. 倫理的配慮 実施した技術の評価. 01234 図. 5(点. ). 5(点. ). 1「 療養生活環境 を整 える」技術 の 習得 に関す る学生 の 自己評価. 目的、必要性、実施方法の理解 必要な援助 の判 断 説明と了解 原則に基 づいた準備、 施 行、後始末の実施 対象者 の反応を確認しながら安全・安楽 に実施 倫理 的配慮 実施 した技術 の評価. 01234 図 2「 活動 と休′ 自、 」 の援助技術 の習得に関する学生 の 自己評価. 目的、必要性 、実施方法の理解 必要 な援助 の判 断 説明と了解 原則に基 づいた準備、施 行、後始末の実施 対象者の反応を確認しながら安全・安楽 に実施 倫理 的配慮 実施 した技 術 の評価. 01234. 5(点 ). 図 3「 食事 」 の援助技術 の 習得 に関す る学生 の 自己評価. 目的、必要性 、実施方法の理解 必要な援助の判 断 説明と了解 原則 に基づいた準備、施 行、後始末の実施 対象者 の反応を確認 しながら安全・安楽に実施 倫理 的配慮 実施 した技術の評価. 01234. 5(点. ). 図 4「 清 潔」 の援 助技術 の 習得 に関す る学 生 の 自己評価. 自己評価は,① 目的,必 要性,実 施方法 の理解 :4。 6 ±0.63点 ,② 必要な援助の判断 :4.5± 0.69点 ,③ 説. ,④ 原則に基づいた準備,施 行,後 始末の実施 ,⑤ 対象者の反応 を ・ 確認 しなが ら安全 安楽に実施 :4.5± 69点 ,⑥ 倫 明 と了解. :4.5± 0.66点. :4.5± 0.65点. 0。. 理的配慮 :4.3± 78点 ,⑦ 実施 した技術の評価 :4.4 点 ±0.78点 であった (図 4)。 0。. 「排泄の援助」 (5)レ ベルⅡ一 「排泄の援助」に関す る看護技術 の習得についての 自己評価は,① 目的,必 要性 ,実 施方法の理解 :4.4.

(6) 看護学 ・ リハ ビ リテ ー シ ヨン学編. 甲南女子大学研 究紀 要第 5号. 56. (20H年 3月. ). 目的、必要性 、実施方法 の理解 必要な援助 の判断 説明と了解 原則 に基づいた準備、施 行、後始末 の実施 対象者 の反応を確認しながら安全・安楽 に実施. 倫理的配慮 実施した技術の評価. 01234. 5(点. ). 図 5「 排 泄」 の援助技術 の習得 に関す る学生 の 自己評価. ± 76点 ,② 必要 な援助 の判断 :4.2± 0.78点 0。. 明 と了解. :4。. 1±. ,③ 説. 0.83点 ,④ 原則 に基 づい た準備 ,施. ,⑤ 対象者 の反応 を 確認 しなが ら安全 ・安楽 に実施 :4.2± 0.88点 ,⑥ 倫 理的配慮 :4。 1± 0.84点 ,⑦ 実施 した技術 の評価 :4。 2 行 ,後 始末 の実施. :4。 2±. 点 ±0.84点 であ った. (図. 0.86点. ■ AA:90点 以上. ZA:80∼ 89点 □ B:70∼ 79点 目 C:60∼ 69点. 5)。. 2)実 践力確認 テス トの結果. n=112. レベ ル Iの 実践力確認 テス トでは,ベ ッ ド上安静状. 図 6 実践 力確認 テ ス トの結果. 態 にある患者に対するシー ツ交換 を行った。本試験 で. :. シー ツ交換. の合格者 は,73名 (65.2%)で あ つた。評価が 60点 に満たなか った 39名 (32.0%)に 対 して,再 試験 を 行 い,レ ベ ル Iの 技術 に関 しては,全 員が一定 の実践 能力 の基準 をクリアで きた。最終的な評価 は AAが 55. 1%),Aが 13名 (H.6%),Bが 2名 %),Cが 55名 (37.5%)で あつた (図 6)。. 名. (49。. (1.8 ■ AA:90点 以上. ZA:80∼ 89点 □ B:70∼ 79点 目 C:60∼ 69点. レベ ルⅡの実践力確認 テス トでは,ベ ッド上安静状 態 にある患者 に対す る清潔の援助 (全 身清拭 ,洗 髪 足浴 )を 行 った。本試験 での合格者は,109名. %)で あった。評価が 60点 に満たなか った 3名 (2.7 %)に 対 して,再 試験 を行 い,レ ベ ルⅡの技術 に関 し て も,全 員 が一定の実践能力 の基準 をクリアで きた。 最終 的 な評価 は. AAが. 63名. (56。. 3%),Aが. (32.1%),Bが 7名 (6.3%),Cが 6名 った. (5。. n=112. ,. 図 7 実践 力確 認 テ ス トの結果 :清 潔 の援助. (97.3. 36名. 4%)で あ. い う人が 50名 (45.0%),「 少 し深 まった」 とい う人 が 57名 (51.4%)で あ り,95%以 上の人が 「深 まっ た」 と回答 していた。 レベ ル I終 了時 とレベ ルⅡ終了 時を比較す ると,レ ベ ルⅡ終了時では,理 解が深 まっ た とい う人の割合が有意 に増加 して い た (p<0。 01). (図 7)。. 3)看 護技術 の基軸に関する理解の深 まり 本モデルでは,看 護技術 の基軸 を「看護の対象者 で ある生活者」の理解 と「看護技術 の コア :安 全 ・安楽 ・ 自立 (自 律 )・ その人 らしさ」 に関す る理 解 の 2つ. (図. 8)。. また,看 護技術 の コアである「安全 ・安楽 ・ 自立 律 )・ その人 らしさ」の学習 の深 ま りに関 して も レベ ル I終 了時 と,レ ベ ルⅡ終了時では差が あるか ど. (自. ,. うか を分析 した。そ の結果 ,レ ベ ル I終 了時 で は. としてい る。 まず ,「 看護 の対象者 で ある生活者」 の理解 の深 ま りに関 して,レ ベ ル I終 了時 と,レ ベ ルⅡ終了時では. ,. 「 とて も深 まった」 とい う人が 15名 (13.5%),「 少 し. 差があるか どうかを分析 した。その結果,レ ベ ル I終. 深 まった」 とい う人が 75名 (67.6%)で あ つた。 レ ベ ルⅡ終了時では,「 とて も深 まった」 とい う人が 71. 了時では,「 とて も深 まった」 とい う人が 17名. 名 (64.0%),「 少 し深 まった」 とい う人が 36名. (15.3. (32.4. %),「 少 し深 まった」 とい う人が 67名 (60.4%)で. %)で あ り,こ ち らも 95%以 上の人が「深 まった」. あ った。 レベ ルⅡ終了時 では,「 とて も深 まった」 と. と回答 していた。.

(7) 重松 豊美. 他 :看 護実践 能力 を高 め る基礎 看護技術教育 内容 の検討. (そ. の 2). 57. レベルI終 了時 ■とても深まった. %少 し深まった □ どちらとも言えない ■あまり深まっていない 目全 く深まっていない □ 無 回答. レベルⅡ終了時 中 中 中. p<0001. wncoxonの. 0%. 40%. 20%. 図 8 看護技術 の コ ア (安 全. 60%. 80%. 1000/O. 符号付順 位検. n=111. 安 楽 。自立 。その人 ら しさ) に関す る理解 の深 ま りの変化. レベルI終 了時 ■ とても深まった %少 し深まった □ どちらとも言 えない ■あまり深まっていない 目全 く深まっていない □ 無 回答. レベルⅡ終了時 ⅢⅢ. p<0001. wncoxonの 符号付順位検. 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 100%. n=111. 図 9 看護 の対 象者 であ る生活 者 につ い ての学習 の深 ま りの 変化. レベ ル I終 了時 とレベ ルⅡ終了時を比較す ると,レ ベ ルⅡ終了時では,学 習が深 まった とい う人の割合が 有意に増加 していた. (p<0。. 01)(図. 9)。. 2.学 習 への取 り組みやす さに関す る評価 1)学 習 の広 が りを考慮 した学習 レベルの設定 に関 する評価 学習 の広 が りを考慮 し,看 護技 術 を「易 」 か ら 「難」へ と発展的に学べ るように,学 習 レベ ルを設定 した ことに関 しては,78名 (70.8%)の 人が「 とて も. ■ とて も効果的 で あ った 多 少 し効果的 で あ った □ どち らとも言 えない ■ あ ま り効果 的 で はな か った 目 全 く効 果的 で はな か った. n=111. 図 10「 易」か ら「難」へ とい う技術 の学 び方 につい ての評価. 効果的であ った」,31名 (27.9%)の 人が 「少 し効果 的であ った」 と評価 していた (図 10)。 また,「 高 い健康 レベ ル」か ら「低 い健康 レベ ル」 へ と発展的に学べ るよ うに学習 レベ ルを設定 し,「 高 い健康 レベ ル」の対象者へ の援助か ら学習 をスター ト させた ことに関 しては,64名 (57.7%)の 人が とて も 「効果的であ った」,39名 あつた」 と評価 していた. (35。. 1%)が 「少 し効果的で. (図 H)。. 2)実 践力確認テス トに関する有効性 の評価 実践力確認テス トを設けた ことが効果的であった と. 思うかという問いに対 しては,「 とても効果的だと思. ■ と て も効 果 的 で あ っ た. %少. し効 果 的 で あ っ た. □ ど ち ら と も言 え な い ■ あ ま り効 果 的 で は な か っ た 目 全 く効 果 的 で は な か っ た. n=111. 図 11 高 い健康 レベ ルか ら低 い健康 レベ ルヘ とい う 技術 の学 び方についての評価.

(8) 甲南女子大学研究紀要第 5号. 58. 看護学 ・ リハ ビ リテーシ ョン学編 (20H年 3月. 断 し,安 全 0安 楽 ・ 自立. (自. ). 律 )・ そ の 人 ら しさを考. 慮 して実践 す る能力」 と捉 えてお り,「 看護 の 対 象者 で あ る生活者 の 理解」 と「看護技術 の コアであ る安全 ・安 楽 ・ 自立 ■ とて も効 果 的 だ と思 う. %少. ル』 の 2つ の基 軸 と して設定 した。. ■ あ ま り効 果 的 だ と思 わ な い □ 全 く効 果 的 だ と思 わ な い. レベ ル I終 了時 とレベ ル Ⅱ終 了時 の「看護 の対 象者. □ 無回答. で あ る生活者 の理 解」 と「看護技術 の コアであ る安全. n=111. 12. 律 )・ そ の人 ら しさの理解 」 を今 回. 作 成 した 『基礎 看 護技 術 学 習 の ため の 道 じるベ モ デ. し効 果 的 だ と思 う. □ どち ら と も言 え な い. 図. (自. ・安 楽 ・ 自立. 実践力確 認 テ ス トを設 けた こ とに関す る効果. (自. 律 )・ そ の 人 ら しさ」 に関 す る学 習. の深 ま りを比較 した結果 ,ど ち らとも,レ ベ ル I終 了. う」 とい う人が 55名. (50。. 9%),「 少 し効果的だ と思. う」 とい う人が 36名 (33.3%)で あ つた. 時 に比 べ て ,レ ベ ル Ⅱ終了時 の 方が有意 に理 解が深 ま っていた ことが分 か った。 この こ とか ら,看 護技術 を. (図 12)。. 実践力確認 テス トを設けた ことが効果的であつた と. 手順 や手技 と してで はな く,看 護 の受 け手 となる対 象. 思 う理由についての 自由記載 の内容 は,「 テ ス トがあ. 者 に対す る個別的 ,具 体 的 な配慮 に基 づ き,そ の 時 々. ることによって,何 度 も繰 り返 し自己学習 を したか. の状況判 断 を下 しなが ら安全 に,安 楽 に看 護技術 を実. ら」が最 も多か った。その他,「 練習す ることによつ. 施 して い く力が徐 々 に学生 の 中に育 って きて い る と解. て,上 達 で きた し,た くさん練習す る中で,い ろい ろ. 釈 で きる。 また ,実 践力確 認 テ ス トを設 けた こ とが 効. な工夫や注意点などを発見で きるようになった」,「 事. 果 的 で あ った と考 え る理 由 と して挙 げ られ て い た. 例 の患者に対する援助 を深 い所 まで考えた」,「 自分 た. 「事 例 の患者 に対 す る援助 を深 い所 まで考 えた」,「 自. ちで どのように援助するのが よいのかについて考 える. 分 たちで どの よ うに援助す るのが よいの か につい て考. 良い機会 になった」,「 技術 テス トがある ことで,患 者. える良 い 機 会 になった」,「 技術 テ ス トが あ る こ とで. にとって心地 よい と感 じて もらえる援助が どうい うこ. 患者 に とって心 地 よい と感 じて もらえる援助が ど うい. となのか分か った」,「 自分がで きてい ない部分 に気づ. う こ となのか 分か った」 とい う記述 も,手 順 や手技 の. くことがで きた」 とい う回答があ った。. 習得 と してで はない ,看 護実践 能力 の 高 ま りと して捉. ,. ,. える こ とがで きる。. V.考. 次 に,看 護実践 能力 を学生 の 自己評価 と実践力確 認. 察. テ ス トの結果か ら見 てみ る。 看護実践 能力 に関す る 自 今 回我 々が構 築 した ,『 基礎 看護技 術学習 の 道 じる. 己評価 が ,全 ての 学 習単元 にお い て ,5点 満 点 中 ,4. ベ モ デ ル』 の特徴 は,単 に,技 術項 目毎 に教授 方法や. 点以 上 とい う高得点 で あ った こ と,レ ベ ル I,レ ベ ル. 学習順 序 を検討 したので はな く,看 護実践能力 を どう. Ⅱ終 了時 に実施 した実践力確 認 テ ス トに全員が合格 し. 捉 えるか とい う こ との検討 か らス ター トし,そ の 考 え 神 方 を基軸 と して学 習 の 深 ま りと広 が りを考慮 した と. た (再 試験 に よる合 格 を含 む )こ とか ら,学 生 た ち. ころに あ る。本研 究 で は ,学 習 レベ ル I∼ Ⅳの うち. こ とがで きて い る と捉 える こ とがで きる。. ,. は,現 時点 で一 定 レベ ルの看護実践 能力 を身 につ け る. レベ ル I,Ⅱ が修 了 した時点で ,本 モ デルに基 づ く教. 2)実 践 力確認 テ ス トを設 けたこ とによる効果. 育 の適 切性 を評価 す るための調 査 を行 った。以下 に. 看護 実践 能力 を身 につ け る とい う こ とに 関 して は. ,. ,. 本 モ デ ル に基 づ く教 育 の 適切性 につ い て ,「 看護 実践. 本 モデルにお い て ,各 レベ ルの終了時 に設 け た実践力. 能力 の状 況」 と「学習 へ の取 り組 みやす さ」 の視点か. 確 認 テ ス トの効果 も大 きい と考 え られ る。実践力確 認. ら考察 して い く。. テ ス トを設 けた こ とに関 して は ,8割 以上 の人が 効果 的 で あ る と考 えて い た。その理 由 と して最 も多か った. 1.看 護 実践能 力 の状況 について 1)手 順 や手技 の 習得 と してで はない,看 護 実践 能 力 の高 ま り. もの は ,「 テ ス トが あ る こ とに よって ,何 度 も繰 り返 し自己学習 を したか ら」であ った。 この よ うに,テ ス トに向 けて繰 り返 し自己学習 に取 り組 む中で ,一 定 の. 本 モデルに基 づ く教育 で 目指す ところは,看 護実践. 実践 能力が 身 につ い て い つた こ とが 分 か る。 様 々 な大. 能力 の 向上 で あ る。我 々は,看 護実践 能力 を「看護 の. 学 の看護技術教育 の状況 を見 る と,演 習 の 時 間的 な制. 対象者 を生活者 と して捉 え,そ の 人に沿 った看護 を判. 約が あ るため ,演 習時間内 に学生が技術 を体験 で きる.

(9) 重松 豊美. 他 :看 護実践 能力 を高 め る基礎看護技術教 育 内容 の検討. (そ. の 2). 59. 回数 は,1∼ 2回 程度である'と い うことが明 らかにな. ない とい うことが分かる。そのような中で,レ ベ ルⅡ. っている。本学で もこの状況は同様である。 しか し. の段階で この到達 目標 を目指 してい ることは,『 基礎. 看護技術 は,原 理 さえ教 えればあ とは 自分 でやれると. 看護技術学習の道 じるベ モデル』 に基づ く教育 の特徴. い うことではな く,反 復 トレーニ ングしなけれ ば,身 に付かない°とい う個人的な技能 としての側面 も持 ち. である。そ して,先 に述べ たように,実 際に学生たち. ,. はこの レベ ルに到達 で きてい ると評価で きる。. 合わせてい る。 各 レベ ルの終了時に実践力確認テス トを設けた こと. 2.学 習への取 り組みやす さについて. は,自 己学習に対するモチベ ー シ ョンを高め,看 護技. 看護技術 をどの ような順序 で学 んでい くことが学生. 術 の反復学習につ ながってい る。それによって実践力. にとって効果的なのか とい うことは,看 護技術 を教授. 確認テス トに合格 した ことは,学 生の 自信 とな り,看 護実践能力に関する高 い 自己評価 として現れてい ると. す る者 にとっての大 きな関心事 であ り,こ れまで も各 大学 で さまざまな検討が なされて きた。『基礎看護技. 考 えられる。. 術学習 の道 じるベ モ デル』 では,「 易」 か ら「難」 ヘ. 3)技 術 の到達 目標 か らみた,『 基礎看護技術学習の 道 じるベモデル』 に基づ く教育の特徴 ここでは,技 術 の到達 目標 とい う視点 で,『 基礎看. の看護技術 の発展 と,「 高 い健康 レベ ル」か ら「低 い 健康 レベ ル」へ の発展 とい うように,学 習の広が りの. 2つ の発展軸 を考慮 し,そ れに基 づ き,学 習テーマ を. 護技術学習 の道 じるベ モデル』 に基づ く教育 の特徴 を. 抽 出 し,レ ベ ル設定 を してい る とい う特徴 があ る"。. みてい く。岡村 ら"は ,各 大学 の演習時間内で の各技. また,看 護技術 を身につ けるためには,学 生 自身の 自. 術 の到達 目標 を調査 し,「 知識」「理 解」「応 用」「分. 己研鑽が必要 であるため,看 護技術 の学習モデルを構. 析」 の 4段 階に分類 した。 ここでの「知識」の段階 と. 築す る際には,そ れが学生にとって,取 り組みやす い. は,技 術 とそのポイン トを知 ること,「 理解」の段 階. ものであるか どうか とい う視点での評価 を外す ことは. とは,手 順 ,デ モ ンス トレー シ ョンにそ って実施 で き. で きない。. ること,「 応用」の段 階 とは,技 術 の一 部 を応用 し 実施 で きる こと,「 分析」 の段階 とは,対 象者 の個別. 「易」 か ら「難」へ の看護技術 の発展 に関 しては レベ ル Iで は,(環 境 を整える〉「動 く,眠 る」 を学習. 性やおかれた状況に対 し,思 考過程 を踏んで援助技術. テーマ とし,手 洗 い,ベ ッドメーキ ング,体 位変換 な. を考え実施 で きることを指 してい る。 『基礎看護技術学習の道 じるベ モ デル』 の レベ ル I. どの看護技術 の基盤 となる,あ まり複雑 ではな く易 し い看護技術 の学習か らスター トさせた。そ して,レ ベ. は,看 護技術 を原則 に沿 って,安 全 ,安 楽に実施する. ル Ⅱでは,〈 生理的 ニー ドを整 える〉「清潔 ,食 ,排. ことを 目指 してお り,到 達 目標 は,「 理解」∼「応 用」 の段階に該当する。 また,レ ベ ルⅡでは,全 ての学習. 泄」 を学習テーマ とし,や や複合的で難 しい看護技術 の学習へ とステ ップアップさせた。「高 い健康 レベ ル」. 単元 の演習において,事 例 の患者 に対 しての援助 を思. か ら「低 い健康 レベ ル」へ の発展 に関 しては,レ ベ ル. 考 しなが ら実践 で きるとい うレベ ル を求め,実 践力確 認テス トで もこの レベ ルを 目指 してい ることか ら,到. I,レ ベ ルⅡでは,高 い健康 レベ ルでの学習 を設定 し た。特 に,解 剖学や生理学,疾 病治療論な どの学習が 進んでい ない レベ ル Iの 段階では,学 生同士がお互 い の身体 を用 い,高 い健康 レベ ルの対象者に対す る援助. ,. 達 目標 は,「 分析」 の段階に該当す る。 レベ ル Ⅱの学 習テーマである (生 理的ニー ドを整える〉「清潔,食. ,. ,. 排泄」に関す る技術項 目の到達 レベ ルをと りあげてみ. を学ぶ ことか ら学習 をス ター トさせ ることが必要 と考. ると,岡 村 ら'の 調査結果では,「 分析」 の段階を到達. えたか らである。そ して,レ ベ ルⅡでは,生 活者 とし. 目標 としている大学 は全 身清拭 で 34校 中 6校. ての対象者理解の観点か ら援助の根拠 を思考 し,実 施. %),床 上排泄 の援助 で 4校. (17.6. (H.8%)で あ り,最 も. で きる事例 を提示 しなが ら学習 を進め る とい う よ う. 多 か った食事介助 で も 8校 (23.5%)に 留 ま ってい. に,学 習 レベ ルが高 くなることに伴 い,広 が りを持 た. た。 この結果か ら,「 分析」 の段階,つ ま り,2009年. せた。. 度改正 カリキュラムで 目指 してい る,手 順や手技 の習. これ らの ことは,学 習が進 むにつ れ,単 に手技が複. 得 ではな く,看 護 の受け手 となる対象者 に対する個 別. 雑 になってい くとい うことだけを意図 してい るのでは な く,生 活者 としての対象者理解 と看護技術 の コアに. 的,具 体的な配慮に基づ き,そ の時 々の状況判断を下 しなが ら安全 に,安 楽 に看護技術 を実施で きるJと い うことを到達 目標 としてい る大学 は現時点ではまだ少. 関す る理解の レベ ル も深 めて い くことを意 図 して い る。 つ ま り,レ ベ ル Iで は,看 護技術 の コアの中で.

(10) 甲南女子大学研究紀要第 5号. 看護学 ・ リハ ビ リテー シ ヨン学編 (20H年 3月. ). も,特 に,原 則 に沿 つて 「安全 に」「安 楽 に」 とい う. る"と い う特徴所 以である。 したが って,看 護実践能. こ とを,自 分 の 身体 を用 い て ,感 じ,考 えなが ら実施. 力 を高めるためには,「 技能」,つ まり,個 人の経験 の. で きる こ とを 目指す レベ ルで あ るの に対 して ,レ ベ ル. レベ ル としての Skillを 反復学習 によって向上 させ る. Ⅱで は,事 例 の患者 に対 して生理 的 ニー ドを充足 させ. ことも必要である。 これは,初 学者が看護技術 を習得. るための援助 を思考 しなが ら実践す ることで ,生 活者. してい くプロセスの特徴 で もある。 また,こ こで注 目. と して の そ の人 を理解 し,そ の 人 に とっての 「安 全 」 「 安 楽」 を考 えて援助 す る こ と,ま た レベ ル Iで は 求. すべ きことは,学 生たちは実践力確認テス トに向けて の 自己学習 の 中で,「 事例 の患者 に対す る援助 を深 い. 律 )」 や 「 そ の 人 ら しさ」 に つ. 所 まで考えた」,「 自分 たちで どの ように援助するのが. い て も考慮 しなが ら援助す るこ とを学 んで い くとい う. よいのかについて考 える良い機会になった」 とい う学. よ うに ,徐 々 に学 習 が発 展 して い く構 造 に な って い. びをしていた とい うことを述べ たように,手 順や手技. る。. を繰 り返すだけの反復学習 をしていたのではない とい. め なか った「 自立. (自. このような「易」から「難」への看護技術の発展 「高い健康 レベル」か ら「低い健康 レベ ル」への発展 とい うように,学 習が段階的に発展 し,広 がってい く. うことである。反復学習の中で,そ の人にとってよ り. とい う学 び方についての学生の意見をみてみる と,9. 考え られる。その ような学習が可能 となるのは,本 モ デルでは,生 活者 としての対象者理解 と看護技術 の コ. ,. 割 以上 の 人が効 果 的 で あ つた と評価 して い た。 また. ,. よい援助 を思考 し,判 断す る とい う学 び を深 めて い く。それは,こ のモデルに基づ く学習の特徴 であると. 前述 した よ うに,「 看護 の対 象者 であ る生活者 の理 解」. アに関す る理解 とい う 2つ の基軸 を明確 に打 ち出 して. と「看護技 術 の コ アであ る安全 ・安 楽 ・ 自立. い ること,そ して,そ れ らについての学習 を深め られ. (自. 律). ・そ の人 ら しさ」 に関す る学習 も徐 々 に深 まってい る. るような事例や,実 践力確認テス トを設定 してい るこ. こと,学 習 レベ ルが 高 くな る こ とで ,看 護実践 能力 の. とによって,学 生たちが 自ら学習に取 り組み,思 考 し. 自己評価 が低 くな る とい う こ とが なか った こ とか ら. なが ら看護技術 を学んでいける ような構造 になってい. も,本 モ デ ル にお け る学 習 テ ーマ と レベ ルの 設定 は. るためであると考 える。. ,. 学 生 に とって学 びや す い もので あ る とともに,学 習段. これ までに述べ て きたよ うに,『 基礎看護技術学習. 階 に合 わせ て学 び を深 めて い くこ とがで きる効果 的 な. のための道 じるベ モデル』 は,看 護実践能力 を高める. ものであ る と考 え られ る。. ことにおいて効果的な構造 になってい ると言える。 ま た,学 習へ の取 り組みやす さとい う点において も,無. 3.ま とめ. :『 基礎看護技術学習 の ための道. じるベ モデ. 理な く学習 を段階的に深めてい くことがで きる構造に なっていると評価 で きる。 また,本 モデルは,学 生の. ル』 に基 づ く教育 の適切 性 『基礎 看護技術学 習 の ための道 じるベ モデ ル』 に基. 看護技術習得 に対するモチベー シ ョンを高 める構造 に. づ く教育 で は,今 回改正 された ,新 カ リキ ュ ラ ムが 目. なってお り,看 護実践能力の向上に寄与 で きるもので. 指す ところで あ る,手 順 や手技 の 習得 で はな く,看 護. ある と考える。. の受 け手 となる対 象者 に対す る個 別的 ,具 体 的 な配慮 に基 づ き,そ の 時 々の状 況判 断 を下 しなが ら安全 に つ 安 楽 に看 護技術 を実施 で きる とい う こ とを大 事 に し. Ⅵ 。 本 研 究 の 限 界 と今 後 の 課 題. て い る。初 学者が看護技術 を身 につ ける プ ロセ ス にお. 今回報告 した結果は,レ ベ ル I,レ ベ ルⅡが終了 し た段階 における調査の結果である。『基礎看護技術学. ,. い て は ,こ の よ うに,「 思考 し,判 断 しなが ら援 助 が こ と も述 べ ておか なけれ ば な らな い 。「 手順 や手技 の. 習 のための道 じるベ モデル』 に基づ く教育 の適切性 を 評価するためには,全 ての レベ ルが終了 した段階での. 習得 で はな く,思 考 し,判 断 しなが ら援助がで きる こ. 分析が必要である。 よって,今 後 も継続 した調査 ,お. とを 目指す」 こ とと,「 技術 を反復学習す る」 こ とは. 一 見反対 の 方向 を 目指 して い る よ うに も見 えるが ,そ. よび評価 を行 ってい く予定 で ある。 また,『 基礎看護 技術学習のための道 じるベ モデル』 は,自 分が辿 って. うで はな い 。 それ は ,「 技術 」 は ,知 識 で あ る と と も. きた学習の道の りと,今 後進 んでい く方向性が はっき. に行 為 で あ るため ,技 術 を行 為 と して実践 す る際 に. りと確認で きる ようになってい るため,学 生たちが現. は,そ の人の「技 能」 に委ね られ るこ とになる とい う. 在 の 自分の立ち位置 を確認 しなが ら,学 習に取 り組 ん. よ うに,「 技 能」 と「技術 は」相 互 に 関連 し合 って い. でいける ような学習の「道 じるべ」になっていると考. で きる」 こ とに加 えて ,技 術 の 反復学習が必要 で あ る. ,.

(11) 重松豊美 他 :看 護実践能力 を高める基礎看護技術教育内容の検討 え る。 今 回 の 調 査 で は ,こ の 点 に 関 して の 評 価 を実 施 して い な い た め ,今 後 実 施 して い く予 定 で あ る。. :看 護基礎教育. の充実に関する検討会報告書 2007;厚 生労働省 :新 カ リキ ュ ラムがめ ざす こと,看 護教 .. 2)小 山具理子. 育 2007;48(7),555-562.. 3)服 部容子 ,重 松豊美 ,前 川幸子. :看 護実践能力 を高. める基礎 看護技術教育内容 の検討 (そ の 1)― 教授 内容 の精選 と構造化 の試み 一,甲 南女子大学研 究紀要 看 護 リハ ビ リテー シ ヨン学編 2010,第 5号 ,149-156。. 他 :基 礎 看 護 学 に. お け る基 礎 看 護 技 術 習 得 を 目指 した 「基 礎 看 護 技 術 経 験 録 」作 成 の 試 み ,甲 南 女 子 大 学研 究紀 要 看 護 リハ ビ リテ ー シ ヨン学編. 1)看 護基礎教育 の充実 に関す る検討会. の 2). 4)吾 妻 知 美 ,前 川 幸 子 ,重 松 豊 美. 5)岡 村 典 子. 引用 文献. (そ. 2009,第 3号 ,59-68。. :看 護 系 大 学 にお け る基礎 看 護 技 術 習 得 に. 向 け た教 育 に 関 す る検 討 ,日 本 看 護 学 教 育 学 会 誌 2009; 19(1), 13-26。. 6)川 島み ど り :未 来 の看 護 を [TE― ARte]す る 看 護基 礎 技 術教 育 の 温故 知新 ,看 護教 育 2010;51(1),1220。. 7)坪 井佳 子. 。松 田 たみ子. 護 技 術 の基 本 2007,4-5。. 第. 3版 ,ヌ. 編 :考 え る看 護 技 術. I. 看. ー ヴ ェ ル ヒ ロ カ ワ ,東 京. ,.

(12)

図 12  実践力確 認 テ ス トを設58 ■ とて も効 果 的 だ と思 う%少し効 果 的 だ と思 う□ どち ら と も言 え な い ■ あ ま り効 果 的 だ と思 わ な い□ 全 く効 果 的 だ と思 わ な い□ 無 回 答n=111けた こ とに関す る効果 う」 とい う人が 55名 (50。 9%),「 少 し効果的だ と思 う」 とい う人が 36名 (33.3%)で あつた (図 12)。 実践力確認テス トを設けたことが効果的であつた と 思 う理由についての 自由記載

参照

関連したドキュメント

効果的にたんを吸引できる体位か。 気管カニューレ周囲の状態(たんの吹き出し、皮膚の発

また、第1号技能実習から第2号技能実習への移行には技能検定基礎級又は技

の 立病院との連携が必要で、 立病院のケース ー ーに訪問看護の を らせ、利用者の をしてもらえるよう 報活動をする。 の ・看護 ・ケア

では,訪問看護認定看護師が在宅ケアの推進・質の高い看護の実践に対して,どのような活動

性能  機能確認  容量確認  容量及び所定の動作について確 認する。 .

性能  機能確認  容量確認  容量及び所定の動作について確 認する。 .

性能  機能確認  容量確認  容量及び所定の動作について確 認する。 .

性能  機能確認  容量確認  容量及び所定の動作について確 認する。 .