Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/
Title
衛生学講座のこれまでの研究と今後の展開
Author(s)
杉原, 直樹
Journal
歯科学報, 116(3): 225-225
URL
http://hdl.handle.net/10130/4038
Right
本講座は,昭和28年に設立された衛生学教室(奥村鶴吉教授)が昭和33年の大学院設置に伴い,衛生学講座 (上田喜一主任教授)となり,昭和37年に口腔衛生学講座(竹内光春主任教授)が衛生学講座から独立し,さ らに平成3年4月に2つの講座が再統合(高江洲義矩主任教授)され,現在に至っています。ただし,学生の 教育(講義)に取り入れられたのはさらに古く,口腔衛生学が大正2年あるいは3年に,衛生学が大正11年か らであったと記録されています。本講座のこれまでの長い研究活動では,環境汚染(公害),毒性学および中 毒学研究,栄養学的研究,齲蝕の疫学的研究,フッ化物に関する研究,保健行動科学,唾液中細菌叢に関する 研究,地域保健研究と多岐にわたって研究を展開してきました。これまでの研究業績を見ていると,その時代 の社会的要求に応じた研究が行われてきたことがよくわかります。一方,私の大学院時代からの研究テーマ は,高齢者の口腔保健,歯根面齲蝕,咀嚼能力,口腔関連 QOL,ADL,保健行動(受療受診行動)に関連す るフィールド調査を主体とする疫学研究を中心に研究を行ってきました。 2年前の主任教授就任の挨拶文で,今後の研究展開として,従来からの疫学研究の継続と臨床疫学分野への 展開,応用研究とくに独自の評価系の技術を持った研究,新しい基礎研究分野の開拓の3つを掲げました。ま ず最初の疫学研究では,2年前より千葉県市川市における児童生徒の口腔環境と食習慣および生活習慣につい ての疫学的研究を行っています。また,厚生労働省の労災疾病臨床研究事業「業務と歯科疾患関連並びに職場 の歯科保健サービスの効果把握に関する研究(分担研究者)」も並行して開始し,少しずつ成果が出てきまし た。2つ目の評価系の研究では,昨年より食品中フッ化物の分析方法についての研究を開始しました。そし て,3つ目の,新しい基礎研究分野の開拓として,時計遺伝子に着目した研究に着手しており,現在「ラット 顎下線導管細胞の時計遺伝子 Bmail1発現遺伝子」についての研究を行っています。個人として研究を行って いた時と違うのは,全体的な視点から,限られた人材,予算,時間の中で何をどこまで行うのかを決めなけれ ばならないことです。 今回の発表では,本講座のこれまでの歴史的な研究活動から今後の研究展開までを述べていきたいと考えて います。 ≪プロフィール≫ <略 歴> 昭和62年3月 東京歯科大学卒業 平成4年4月 東京歯科大学大学院歯学研究科(衛生学 専攻)修了 博士(歯学) 平成4年5月 東京歯科大学衛生学講座助手 平成5年4月 東京歯科大学衛生学講座講師 平成18年4月∼平成19年3月 アメリカ合衆国 Michigan 大学歯学部
Cariology, Restorative Sciences and En-dodontics に留学 平成22年4月 東京歯科大学衛生学講座准教授 平成22年6月 東京歯科大学歯科衛生士専門学校 学生部長 平成25年6月 東京歯科大学学生部副部長 平成26年4月 東京歯科大学衛生学講座教授 <資 格> 日本口腔衛生学会認定医 日本老年歯科医学会認定医・指導医 <所属学会> 日本公衆衛生学会 一般社団法人 日本老年歯科医学会代議員 一般社団法人 日本口腔衛生学会理事