• 検索結果がありません。

﹃債権法改正の基本方針﹄の検討

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "﹃債権法改正の基本方針﹄の検討"

Copied!
20
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

﹃債権法改正の基本方針﹄の検討

1契約の不履行の基本構造1

崎 泰 雄

一、

腰̲

1 ﹁債権﹂についての説明の必要性

2 ﹁履行﹂の内容

3 債務︵契約︶の﹁不履行﹂の位置づけ

4 損害賠償の位置づけ

二︑各論1 損害賠償とその免責に関する規定

2 契約解除の要件に関する規定

(2)

一〇八

 民法典は︑明治後期にその誕生を見るや︑近代日本が今日の社会的繁栄を築くに至るまで︑その長足の進歩に多大

なる貢献をしてきた︒そして︑時に﹁不磨の法典﹂とも称されたように︑その基幹的部分はほとんど改変されること

なく今日に至っている︒

 この間︑科学技術の飛躍的進歩に伴い︑社会構造にも大きな変化が生じ︑また国際間の﹁距離﹂も一気に縮減され︑

その交流のありようも劇的変容を遂げている︒その必然的な結果として︑国際的取引も爆発的に増加拡大するととも

に︑取引法の世界的標準化をも要請されるに至っているといえよう︒すなわち︑国内社会の進展と構造変化に対応す

る必要性に加え︑世界的通有性を獲得したものであることという二つの要請を充たすことを民法典は求められている︒

現在の民法典は︑もはやとうていその需要に応えられる姿をとどめてはおらず︑﹁現代化﹂と﹁世界的標準化﹂とい

う二つの要求に対応できるものへとその姿を止揚させることが︑時代の不可避の要請といえよう︒

 そして遂に︑﹁民法︵債権法︶改正検討委員会﹂編︵以下︑﹁検討委員会﹂と略称する︶による﹃債権法改正の基本

 ︵1︶

方針﹄︵以下︑﹃方針﹄と略記する︶が公にされた︒その内容は︑民法の取引法を中心としたところの根幹的領域が

その改正の眼目となっており︑その関連領域を含め︑債権総論および契約法の全領域に加え︑民法総則も大きくその

影響を受け変容したものとなっている︒

 筆者も早くからそうした時流をひしと肌で感じながら︑債権法の中枢たる部分︵債務不履行法︶の研究に取り組ん      ︵2︶できた︒そして︑その研究成果の一端を︑著書﹃契約不履行の基本構造−民法典の制定とその改正への道ー﹄におい

て著わしたが︑はからずもそこに示唆された結果は︑民法典制定過程に始まるその議論の一〇〇年来の貴重な財産と

(3)

大抵のことではない︒また︑一つの優れた理論体系の下に整合的に何一つ矛盾のない民法典であればそれでよいとい

う単純なことでもない︒多様な価値観・利害関係を異にする複雑な多重構造の市民階層から構成される現代社会を規

律するのに︑一個の﹁理論﹂のみをもって対応しようとするのは︑﹁蟷螂の斧﹂をもってするに等しい︒それら異な

る利害関係のバランスを各所に充分な均衡をもって調整して配さねばならない︒最も困難なのは︑一〇〇年来にわた

って蓄積された貴重なかけがえのない財産を葬り去るという方途によるのではなく︑それを活かす方途を見つけ出し

て実現しなければならないということであろう︒      ︵3︶ このような認識に立脚し︑﹁検討委員会﹂が提案する﹃方針﹄に検討を加えることで︑いくばくかなりともよりよ

き民法典形成への道へと近づいていくことができればと考える︒

 本稿では︑改正の根幹を形成する﹃方針﹄の中枢部分﹁債権編 第一章 契約に基づく債権﹂を検討の対象として

考察する︒

﹃債権法改正の基本方針﹄の検討      ︵都法五十−二︶ 一〇九

(4)

一一〇

一、

腰̲

1 ﹁債権﹂についての説明の必要性

 現行民法典は︑﹁第三編債権﹂において︑契約に基づく債権とは異質な法定債権︵事務管理・不当利得・不法行

為︶をもその中に取り込んだ形で︑債権編の﹁総則﹂の中でこれらを統一して扱っている︒それはそれで理論的構成

として優れたものであるともいえようが︑これでは抽象性が増してしまうため︑一般市民にとってはきわめて見通し

が悪く︑使い勝手のよい法典とはいえない︒そこで︑﹃方針﹄では︑ここに法定債権を除くこととし︑債権編の第一

部 第一章において﹁契約に基づく債権﹂の規定を独立して配することでその改善を図っている︒

 そして︑債権編の冒頭に基本原則として︑︻ω﹄°戸O巳︵契約自由の原則︶︻ω﹄巨bN︼︵諾成主義の原則︶︻ωら一bω︼      ︵4︶︵債権債務関係と信義則︶が掲げられる︒ここで問題があるのは︑︵債権債務関係と信義則︶である︒債権債務関係

に信義則の適用があることを基本原則として示すことは︑きわめて意義のあることである︒しかし︑ここに唐突に

﹁債権﹂という言葉が︑何の説明もなく登場してしまっているところが問題である︒まず︑﹁契約に基づく債権﹂とい

うものがどういうものであるのかを定義もしくは説明する部分が必要であろう︒この後の方の規定でも︑そうした部

分はなかなか現れてこないが︑ようやく第四節 第一款の﹁債権の基本的効力﹂の中で︻ω゜戸﹄°Oω︼︵債権と請求力︶      ︵5︶として﹁債権者は︑債務者に対し︑債務の履行を求めることができる﹂との規定がでてくる︒つまり︑ここではじ

めて﹁債権の内容﹂としてその基本的効力である﹁履行請求﹂なるものが認められるものであることがわかる︒本来

であれば︑﹁契約に基づく債権﹂の冒頭箇所に置かれるべき規定が︑かなり後方に来てしまっている︒何故︑このよ

(5)

うなことになってしまったのかということに関しては︑実はその原因がある︒

 現行民法典では︑債権の﹁総則﹂の第一節﹁冒頭部分﹂に﹁債権の目的﹂︵民三九九条〜四一一条︶の規定が置か

れ︑これら規定群の中で︑ある程度債権とはどういうものであるのかを実質的に説明する規定が置かれている︒しか      ︵6︶し︑﹁債権の目的﹂を債権編の冒頭におく必要はないため︑その一部が︑第三節﹁契約の内容﹂第二款﹁契約から生       ︵7︶ずる債権の種類﹂のところに後置されたことが︑﹁債権﹂を説明する規定が︑すべて冒頭から消失してしまった原因

である︒ そこで︑どのようにしたらこの不都合を回避できるのかであるが︑まず︑﹁契約に基づく債権﹂の冒頭部分で︑﹁債

権﹂とはいかなるものであるのかを示すことが必要だと考える︒最初の方﹁第一章 第一節 第二款︶に﹁定義﹂規        ︵8︶定群が置かれていることから︑これと関連付けて説明することも考えられよう︒いずれにせよ︑第三編﹁債権﹂の冒

頭部分で﹁債権﹂とは何かがわかる規定をおくことが必要である︒

2 ﹁履行﹂の内容

 ﹁1﹂での考察の結果から︑債権の基本的効力とされる﹁履行﹂または﹁履行請求﹂というものが︑位置的にはも

っと債権編の前の方に持っていくべきものであるということが示唆されるが︑﹃方針﹄では︑かなり後の第四節﹁契

約の効力﹂の﹁債権の基本的効力﹂の冒頭に規定されている︒そして︑この﹁債権の基本的効力﹂の中で﹁履行請

求﹂と関連付けられて導入されている項目が問題である︒ここでもっとも理論的に問題なのは︑︻ω﹄巨切己︵追完請

 ︵9︶       ︵10︶求権︶・︻ω゜戸゜﹈°°切◎◎︼︵追完権︶が︑﹁履行請求﹂との関連で挿入されている点である︒これは︑本来的履行請求である

   ﹃債権法改正の基本方針﹄の検討      ︵都法五十−二︶ 一二

(6)

=二

第一次的履行請求が果たされなかった場合に想定される法的救済手段の一つであり︑﹁履行請求﹂との間に重要な概

念である倒謂1という壁︵要素︶を一つ越えたところに出現する法的救済手段の一つといえるものである︒

本来であれば︑﹁損害賠償﹂や﹁解除﹂とは別立ての独立した項目としての﹁債務の不履行﹂の項目下で扱われるべ

き問題である︒したがって︑本来的履行請求と追完請求とは区別して扱うことが重要だと考える︒また同様に      ︵11︶      ︵12︶︻ω゜戸﹄﹄±︵同時履行の抗弁権︶と︻ω﹄°戸切巴︵不安の抗弁権︶が︑やはり﹁履行請求﹂のところで扱われており︑そ

のこととも関連するが︑﹁同時履行の抗弁権﹂と﹁不安の抗弁権﹂は︑第二目﹁損害賠償﹂の項目下にも︑第三目

﹁解除﹂の項目下でも出てきており︑何度も顔を出さざるを得なくなってしまっている︒これらは︑本来であれば︑

独立した﹁債務の不履行﹂のところで扱うべきことは比較法的にも一致をみており︑そこで扱えばそのようなことは   ︵13︶      ︵14︶生じない︒それが﹁世界的標準︵国際的標準︶﹂に適う方向性だと思われる︒さらに︑︻ω゜戸ト研㊤︼︵代償請求権︶も本       ロ 来であれば︑﹁債務の不履行﹂か﹁損害賠償﹂のところで扱われるべきものであり︑︻ω゜H和やO︼︵賠償者の代位︶の規

定が損害賠償の中におかれていることからそれと並べて﹁損害賠償﹂のところに置くのが適当であろう︒

 それでは︑﹁履行﹂のところには︑どのような規定を持ってくるべきか︒それは︑現行法だと債権の消滅のところ

に配置されている中の諸規定︑たとえば︑﹁履行期﹂﹁履行の場所﹂﹁履行の費用﹂﹁履行の順序﹂﹁履行の充当﹂﹁弁済      ︵16︶の提供﹂といった純然たる﹁履行﹂に関する規定群を入れるべきものと考える︒それが﹁世界的標準︵国際的標

準︶﹂に適応した方向であろう︒しかし︑これらの規定の多くが︑現行法と同様に︑第三章﹁債権の消滅等﹂の第一         ︵17︶款﹁総則﹇弁済の効果等﹈﹂ のところにおかれてしまっている︒これらを本来の﹁履行﹂を規律する第一章﹁契約に基

づく債権﹂の冒頭付近に持って行くことで︑自ずと債権内容の説明にもつながるものと考える︒

(7)

3 債務︵契約︶の﹁不履行﹂の位置づけ

 ﹁2﹂で述べたこととも関連するが︑最大の問題は︑債務︵契約︶の﹁不履行﹂が︑これまた一切の定義・説明

もなしに唐突に出てきてしまっており︑第二款﹁債務の不履行﹂が第一目﹁強制履行﹂︑第二目﹁損害賠償﹂︑第三目

﹁解除﹂から構成されながらも︑それらの前に内容的に独立した項目として採り上げられていないところである︒﹁債

務の不履行﹂を定義づけ︑独立した項目として扱わない法制は︑きわめて問題であり︑この﹁債務の不履行﹂があっ

てはじめて︑債権者の第二次的履行請求権︵第一次的法的救済⁚追履行・追完︶が出現する︒そして︑﹁債務の不履

行﹂とは︑客観的な履行障害のあらゆるものを包含するといった趣旨の定義・位置づけから︑︻ω巨ド切Φ︼︵履行を請       ︵18︶求することができない場合︶の規定である﹁履行が不可能な場合そのほか履行をすることが契約の趣旨に照らして債

務者に合理的に期待できない場合﹂の履行請求権が排除される規定や﹁同時履行の抗弁権﹂﹁不安の抗弁権﹂の規定

群がここに入れられるべきであろう︒そして︑﹁債務の不履行﹂の場合の法的救済権として︑はじめて遅滞の場合の

﹁履行請求権﹂︑過少の給付︵数量不足︶の場合の﹁追履行請求権﹂︑暇疵ある物︵不適合︶の給付の場合の﹁追完請

求権﹂・﹁追完権﹂という第二次的履行請求に関連する規定が登場してくるべきものと考える︒

 債権が履行請求権という効力を持つことは至極当然であり︑最も根源的な権利であるが︑それが︑いったん﹁債務

の不履行﹂というフィルター︵評価︶を通った場合に︑﹁債務の不履行﹂があったという事実・評価に基づき︑第2

次的な法的救済レベルへと移行するという視点が理論的にきわめて重要であり︑これが︑﹁追完請求権﹂および﹁追

完権﹂の内容構成へも影響を及ぼすものと考える︒

 そして︑﹁債務の不履行﹂がもはや現実的な履行としての給付から︑その原形をとどめることなく同価値物たる他

   ﹃債権法改正の基本方針﹄の検討       ︵都法五十−二︶ 一一三

(8)

一一四

のものへと変容する局面こそが︑﹁損害賠償﹂・﹁解除﹂という次なる法的救済権の問題ということになる︒逆に︑﹁債       り 務の不履行﹂の冒頭に︻ω゜H﹄b巳︵強制履行︶が置かれているが︑これは︑債務者が任意にその履行の実現をすると

いう一般的な形態ではなく︑国家機関により履行の実現が図られる特殊なケースを扱う問題である︒そこで︑この規

定は﹁債務の不履行﹂の項目下の後の方に置いておくのがその位置として適当であろう︒

 そして︑﹁債務の不履行﹂を﹁強制履行﹂を含めた三追︶履行請求・追完請求﹂︑﹁損害賠償﹂︑﹁解除﹂を統括する

上位概念として︑位置づけ構成する必要がある︒

 つまり︑提案の構成に従って︑それを修正した形で示すとしたら︑第二款﹁債務︵契約︶の不履行﹂第一目﹁債務

︵契約︶の不履行﹂という項目下で︑﹁債務︵契約︶の不履行﹂が︑客観的な履行障害のあらゆるものを包摂する概念

であることを定義づけ︑しかる後に︵履行を請求することができない場合︶︑︵履行遅滞︶︑︵同時履行の抗弁権︶︑︵不

安の抗弁権︶︑﹁第二次的履行請求権﹂に関する規定を扱うということになろう︒これが﹁世界的標準︵国際的標

準︶﹂に合致した構成だと考える︒

4 損害賠償の位置づけ

 現行民法典では︑﹁債務の本旨に従った履行をしないとき﹂という債務の﹁不履行﹂の統一要件を世界に先駆けて    ︵20︶掲げているとも評価できようが︑それは︑あくまで実質的にそういえるということであって︑﹁損害賠償﹂について

の規定である民法四一五条にいわば仮託した規定の解釈から導かれているにすぎない︒債権法﹁改正﹂にあたっては︑

追履行︵追完︶.損害賠償.解除を生じさせる前提要件として︑﹁債務︵契約︶の不履行﹂をこれらの上位に明確に位

(9)

         れ 置づける必要がある︒しかし︑この点の改善は全くなされておらず︑︻ω゜戸゜ド゜ON︼︵債務不履行を理由とする損害賠

償︶へとそのまま引き継がれてしまっている︒﹁債務の不履行﹂は︑契約における履行障害の根幹を形成する最重要

な概念であり︑単なる﹁一損害賠償﹂の中で問題とすべき狭い概念ではなく︑︵債務不履行を理由とする損害賠償︶

という小項目下で︑﹁債務の不履行﹂が扱われるべきではない︒        また︑︻ω゜=bと﹁履行遅滞﹂に関しても︑やはり﹁損害賠償﹂の項目下ではじめて登場してきており︑これまた︑

﹁損害賠償﹂の項目下で︑はじめて扱われるべき問題ではないことは同様であり︑まずは︑﹁債務の不履行﹂という項

目の下で扱うべき事柄である︒従来︑履行遅滞とパラレルに扱われる傾向にあった﹁履行不能﹂が︑第四節 第一款

﹁債権の基本的効力﹂下で︑︵履行を請求することができない場合︶として扱われているのと好対照であるが︑︵履行

を請求することができない場合︶も﹁債務の不履行﹂の下で︑﹁履行遅滞﹂などとともに統一して扱われるべきもの

である︒ 現行民法典では︑﹁責めに帰すべき事由﹂︵帰責事由︶がない場合には︑損害賠償責任を負わない旨規定されるが︑

提案は︑︻ω゜戸゜戸゜Φω︼︵損害賠償の免責事由︶︿1>契約において債務者が引き受けていなかった事由により債務不履

行責任が生じたときには︑債務者は︻ω゜戸巨b巴の損害賠償責任を負わない︑とし大きくその内容を変容させている︒

そして︑︻ω゜戸﹄°⑦べ︼︵損害賠償の範囲︶︿1>契約に基づき発生した債権において︑債権者は︑契約締結時に両当事

者が債務不履行の結果として予見し︑または予見すべきであった損害の賠償を︑債務者に対して請求することができ

る︒︿2>債権者は︑契約締結後︑債務不履行が生じるまでに債務者が予見し︑または予見すべきであった損害につ

いても︑債務者がこれを回避するための合理的な措置を講じたのでなければ︑債務者に対して︑その賠償を請求する

ことができる︑としてこれまたこれまでの﹁通常損害﹂・﹁特別損害﹂を中心とした概念構成からの変容を示してい

   ﹃債権法改正の基本方針﹄の検討       ︵都法五十−二︶ 一一五

(10)

一一六

る︒ まず︑﹁引き受けていた事由﹂なる概念を導入したことは︑契約時における予見可能性に基づいたリスク配分をな

すものだと思われる︒そして︑︵損害賠償の範囲︶において︑契約締結時における予見可能性ルールに基づいた賠償

範囲の制限を示したものということであろう︒特に︑︵損害賠償の範囲︶の︿2>は︑注目すべき規定である︒そこ

では︑契約時における予見可能性ルールの修正または変更がなされており︑契約締結﹁後﹂の﹁損害﹂について︑

﹁結果回避﹂の合理的な行為が求められている︒そして︑これは日本判例法が︑契約締結時に予見された損害に限定

しないで︑不履行時にまでその賠償の範囲を拡げた損害まで認めていることを踏襲・尊重した結果だとも思われる︒

結論的には︑妥当なものだと考えるが︑﹁世界的標準﹂には抗することになる︒そこのところを考慮してか︑これま

での予見対象の﹁事情﹂が﹁損害﹂へと変更されており︑その分︑結果的には賠償の範囲を狭めることにより︑バラ

ンスをとろうとの意図であろう︒

 ここで︑問題だと思われるのが︑損害賠償の免責として︑契約締結時における予見可能性に基づいたリスク配分原

則︑﹁引き受けていなかった事由﹂を採用していることと︑契約締結後の予見すべき損害の結果回避行為までをも求

めることとは充分な整合性があるといえるのかという点である︒免責事由として契約締結時におけるリスク配分のみ

に依拠し︑﹁引き受けていなかった事由﹂のみを免責の要件としたのでは︑不十分ではないかと考える︒これに関し

ては︑次の﹁二︑各論﹂で論じたい︒

一一

A各論

(11)

1 損害賠償とその免責に関する規定

 契約において債務者が引き受けていた結果が達成されなかった場合︑つまり結果債務においては︑債権者は︑その

結果が達成されなかったことを証明すればよく︑債務者が︑不可抗力によって結果の達成が妨げられたということを

証明しなければ免責されないという理論構成は︑ベルギー法︑オランダ法︑フランス法︑ルクセンブルク法において      ︵23︶採用されているとされる︒

 しかし︑そういった諸国で採用されている法制度であるからといって︑それが﹁世界的標準︵国際的標準︶﹂とい

えるかどうかは︑また別問題である︒

 その一方で︑手段債務・結果債務の区別なく︑基本的には過失責任主義に依拠するドイツ法︑オーストリア法等の

     ︵24︶法制度がある︒

 そして︑ウィーン国連売買条約・ユニドロワ国際商事契約原則・ヨーロッパ契約法原則︵ヨーロッパ民法暫定草案︶

においては︑諸国の法制の多様性を止揚した新たなモデルが示されている︒ウィーン国連売買条約では︑結果債務と

される物品︵動産︶の引渡しがその主たる対象であるので︐基本的には第79条の免責規定一箇条で対応される︒

それに対し︑一般契約類型をその対象とするユニドロワ国際商事契約原則・ヨーロッパ契約法原則では︑手段債務と

結果債務とを区別する規定が置かれており︵PHト国O℃OμOω勺国Oピ︶︑手段債務とされる部分の債務に関しては︑合

理的注意義務を尽くすことで︑不履行とはされない︒そして︑もちろん手段債務に対しても機能するが︑特に結果債

務に対応するものとして免責規定︵﹃°ド゜や㊥一ひO︑㊤⁚﹈°Oや㊥国否い︶がおかれている︒

 そこに示された免責の要件は︑︵1︶支配を越えた障害によるものであること  ︵2︶①契約締結時における障害

   ﹃債権法改正の基本方針﹄の検討      ︵都法五十−二︶ 一一七

(12)

一一八

の合理的予見不可能性 または②障害の結果回避・克服の合理的期待不可能性 である︒

 ここでは︑免責の要件が︑︵1︶客観的要件  ︵2︶主観的要件 とで構成され︑しかも︵2︶の主観的要件は︑

過失の判断構造とほぼ同内容のものである︒こうした要件を日本判例法に導入してみた結果︑その帰結は同一である

といえ︑日本判例法の﹁帰責事由﹂主義は︑実にこの﹁世界的標準﹂と符合し︑この﹁世界的標準﹂を導入すること       ︵25︶でその理論的弱点を克服し︑理論的透明性を獲得することができる︒

 ﹃方針﹄では︑︻ω゜戸゜H°①ω︼︵損害賠償の免責事由︶において︑︿1>契約において債務者が引き受けていなかった

事由により債務不履行が生じたときには︑債務者は︻ω゜﹈°°H°ΦN︼の損害賠償責任は負わない︑と規定される︒これは

基本的にはフランス法系諸国の法制を摂取したものだといえる︒しかし︑現在求められているのは︑世界的通有性を

有する法典を築き上げることであろう︒いずれか一国の法制度ではなく︑それらを止揚した﹁世界的標準﹂である理

論構成を採用するのが望ましいといえよう︒また︑そうすることで︑日本の判例・実務によって築かれてきた一〇〇

年以上にわたる貴重な財産の蓄積を無駄にせずに活かしていけるのであり︑法改正はそうした方向にあるべきものだ

と考える︒

 なお︑損害賠償額の﹁算定基準時﹂に関しても︑大きな問題があるが︑その検討については︑別稿に譲りたい︒

      2 契約解除の要件に関する規定

 ﹁検討委員会﹂の﹃方針﹄では︑︻ωテH°ミ︼︵解除権の発生要件︶として︑﹁無催告解除﹂と﹁催告解除﹂の二元的       構成を堅持した提案を行ったつもりである︒しかし︑結果として二元的構成ではなく︑﹁契約の重大な不履行﹂とい

(13)

う統一要件を採用した構成となってしまっており︑本規定︵解除権の発生要件︶は︑実は比較法的に見ても例を見な

いきわめて問題のある規定であり︑以下︑この点を明らかにしたい︒       ︵28︶ ﹃方針﹄の︵解除権の発生要件︶によると︑まず︑その︿1>において︑﹁契約の重大な不履行﹂があるときには︑

相手方に契約の解除権が認められることが規定され︑その︿ア﹀において︑﹁契約の重大な不履行﹂の意味内容が示

され︑次に︿イ﹀において︑絶対的定期行為・相対的定期行為が︑履行期において履行がなされなかった場合に﹁契

約の重大な不履行﹂となることが示される︒そして︑︿2>において︑債務の履行がなされない場合の相当の期間を

定めての催告解除の規定が入れられているが︑その場合︑・催告に応じないことが﹁契約の重大な不履行﹂にあたると

きに︑契約の解除が認められる︑という構成になっている︒また︿3>は︑事業者間の契約において︑債務の履行

がなされない場合における相当の期間を定めての催告解除の規定であるが︑これまた催告に応じないことが﹁契約の

重大な不履行﹂にあたらないときは契約の解除をすることができない︑とする趣旨の規定となっている︒

 つまり︑﹁本条﹂では︑確かに﹁無催告解除﹂と﹁催告解除﹂との二元的構成がとられているように表面上は見え

るが︑催告解除の場合にも︑必ず﹁契約の重大な不履行﹂でなければ︑契約の解除は認められないものとされており︑

これは実質的には︑﹁契約の重大な不履行﹂の場合にしか解除は認められないとの﹁一元的構成﹂を採用しているの

と変わりはない︒これが︑比較法的に見ていかに異例の奇妙な法律構成であるのかということを次に比較法的観点か

ら示したい︒       まず︑ウィーン国連売買条約を見ると︑﹇買主の解除権﹈の規定である第49条︵1︶︵a︶において﹁重大な契

約違反﹂により契約解除ができることが規定されるのと同時に︑その︵b︶においては︑引渡義務の不履行のときに

限って︑相当の期間を定めてそれが徒過した場合に﹁催告﹂解除ができるというシステムが併置されている︒

﹃債権法改正の基本方針﹄の検討      ︵都法五十−二︶ =九

(14)

       一二〇

        ユニドロワ国際商事契約原則では︑︵契約解除権︶の規定である第7.3.1条の︵1︶項において︑債務の不履

行が重大な不履行にあたるときは︑契約を解除することができる旨規定されており︑そして︑その︵3︶項において︑

履行の遅延の場合に︑第7.1.5条のもとでの履行のための付加期間を定めてそれが徒過したときに解除できる旨

の規定が置かれている︒その第7.1.5条で特筆すべき点は︑︵3︶項の履行の遅延が重大でない場口において︑

債権者が合理的な長さの付加期間を付与する旨通知したときは︑債権者はその期間満了時に契約を解除することがで

きる︑とされているところである︒つまり︑履行の遅延が重大でなくても︑合理的な長さの付加期間︵相当な長さの

期間の定め︶が徒過した後は︑解除ができるとの構成が採用されている︒さらにもうひとつ指摘しておくべき重要な

点がある︒それは︑その︵4︶項において︑︵3︶項の履行の遅延の催告解除が︑﹁履行されていない債務が︑債務者

の契約上の債務の些細  ノ な部分にすぎないときは﹂適用されない︑とされている点である︒        ヨーロッパ契約法原則では︑︵契約解除権︶を規定する第9301条の︵1︶項において︑不履行が重大である

場合に契約を解除できる旨が規定され︑︵2︶項において︑遅滞の場合に︑︵履行のための付加期間︶の規定である第

8106条の︵3︶項において重大でない履行遅滞の場合において︑合理的な長さの付加期間を定めてそれが徒

過した場合に解除できる旨規定される︒       次に現行ドイツ民法︵債務法︶第323条が採用する解除規定を見る前に︑この規定導入の直接的理由となった       お EU消費用動産売買指令をみると︑その第3条︵消費者の権利︶5項・6項において解除権が規定されるが︑特に

6項が注目に値する︒すなわち﹁消費者は︑不適合が軽ノな場口︑契約を解除する権限を有しない﹂との規定であ

る︒このEU指令を受けて︑ドイツ民法第323条︵不履行または履行が契約に適合しないことに基づく解除︶が

形成される︒その第︵1︶項において︑遅滞した履行または契約に適合しない履行の場合に︑催告︵相当期間を定め

(15)

ての︶解除の大原則を採用する︒その他︑第︵2︶項以下で︑﹁重大な義務違反﹂の概念の導入はされてはいないも

のの︑いくつか﹁重大な義務違反﹂に相当するような無催告解除を認める規定が置かれている︒つまり︑ドイツ民法

では︑﹁不給付﹂と﹁不適合﹂の場合に催告解除の大原則が採用され︑それを補完する無催告解除の規定群が︑﹁重大

な義務違反﹂という統一概念のもとに服すことなく採用されている︒また︑ここで看過されてはならないところが︑

催告解除は︑重大でない義務違反の場合にも可能であるという原則が採用されている点である︒さらに看過できない

点が︑その第︵5︶項の規定である︒その第2文において︑﹁給付が契約に適合しない場合において︑その義務違反

が軽微な︵已5①Hゴ①ひ罵Oげ︶ときは︑債権者は契約を解除することができない﹂とされている︒

 しかしながら︑本規定は︑新ドイツ民法︵債務法︶のほとんどの﹁試訳﹂において︑﹁その義務違反が重大でない

ときは﹂と誤訳されてしまっている︒ドイツ語の♂目o︸⑦昆畠﹂は決して﹁重大でない﹂という意味は持ってはおら

ず︑﹁些細な﹂とか﹁取るに足りない﹂という意味しか持っていない︒また︑第323条の構成では︑第︵1︶項で︑

﹁不給付﹂﹁不適合﹂のあらゆる場合に︵もちろん﹁義務違反が重大でない場合﹂も含めて︶催告解除の大原則が採

用されていることから︑論理的に考えれば︑第︵5︶項の第2文で︑不適合の場合に﹁義務違反が重大でないとき ゜

に契約を解除できない﹂などということが規定されるわけがないことは自明であろう︒

 それらのドイツ新民法の訳文は︑改正後急いでなされた試訳にすぎず︑大いに参考になるものであり︑その一部に

不充分な部分があろうと馨を責めるべきではない.後に・それらを参考として研究に携わる者が訳文を修字るな

りしていくことがその責務だと考える︒

 要するに︑ドイツ民法第323条の解除規定では︑不給付と不適合︵蝦疵ある給付︶の場合の催告解除の大原則

が採用されるが︑不適合の場合だけは︑義務違反が軽微な場合に催告解除が認められないということになる︒そして

   ﹃債権法改正の基本方針﹄の検討       ︵都法五十−二︶ 一二一

(16)

一二二

﹁重大な義務違反﹂の概念は導入されてはいないが︑個別の規定で無催告解除が認められており︑これらが︑﹁重大

な義務違反﹂に匹敵すると評価できる諸規定である︒

 以上の比較法的考察から見て︑無催告解除が認められるのは︑重大な不履行︵義務違反︶11契約の重大な不履行の

場合であり︑遅滞︵場合によっては不適合の場合を含む法秩序もある︶の場合に催告解除が認められ︑催告解除は︑

契約の重大でない不履行の場合にも認められる︵ただし︑軽微な不履行の場合は除かれる︶というのが﹁世界的標

準﹂の基本構造だといえよう︒

 たとえ︑催告解除が︑相当な期間の経過によって︑契約の重大な不履行に至るのであるとの見解に依拠しようとも︑

それは︑﹁相当の期間﹂の経過によって契約の重大な不履行になるのであり︑相当の期間の経過後に︑さらに契約の

重大な不履行かどうかの判断を要することは決してないのである︒

 ﹃方針﹄の提案が︑無催告解除と催告解除の二元的構成を採用し︑ているつもりであっても︑それは︑すべて﹁契約

の重大な不履行﹂の場合にしか解除できないとのきわめて異例の構成となっている︒このように﹃方針﹄の解除規定

は︑比較法的背景および理論的構成に問題があるばかりでなく︑実務的にもきわめて不都合な結果をもたらす懸念が

ある︒一つには︑被不履行当事者にとって﹁契約の重大な不履行﹂であるかどうかその確認をすることは一般的には

難しい︒そして︑その確信が持てない場合に︑もし﹁契約の重大な不履行﹂に基づいた権利行使︵たとえば解除︶を

したとき︑場合によっては︑自分の方が債務不履行をしたとの評価を受けるおそれもある︒そこで︑その際に︑催告

解除の制度を用いることにより︑そのリスクを回避できるメリットがあり︑実際にもそのような制度利用がなされて

いる︒そして︑催告解除により︑相当期間が徒過したときには必ず解除ができたものが︑さらに契約の重大な不履行

に該当しなければ解除は認められないことになってしまう︒それ以上に問題なのは次の︿3>の事業者間の契約にお

(17)

   ける問題である︒事業者間の催告解除の制度において︑迅速な取引を要する商取引で︑催告による相当期間徒過後の

  解除という簡易な確立しているシステムが︑これまた﹁契約の重大な不履行﹂という足枷を課すことにより破壊され

゜  てしまうものであり︑これによる実務的混乱は計り知れないものとなろう︒

    また︑立法根拠としても問題がある︒﹃方針﹄では︑﹁債権者が些末な附随義務の不履行を取り上げ︑これについて       ︵35︶  催告しても︑債務者がそれに応じないだけでは︑当然には解除権は発生しないとする﹂から﹁この判例法を維持する      ︵36︶   ために﹂︑催告手続に加えて﹁契約の重大な不履行﹂概念による絞りを用意しておくことが必要である﹂と提案理由

   を説明している︒

    しかし︑これは今見たように︑契約の﹁重大な不履行﹂と催告解除に関する完全な誤解に基づくものであり︑催告

  解除に絞りをかけるべき概念は︑附随義務等の軽微な 些 な 不履行の概念であって︑決して契約の﹁重大な不履

   行﹂ではない︒これが日本判例法の帰結でもある︒さもないと︑催告解除と無催告解除というこれまで日本の学説︑

   判例法が築き上げてきた貴重な財産である二元的構成を葬り去ることになってしまうし︑さらには比較法的に確立さ

   れているといってもよい﹁重大な不履行﹂による無催告解除と重大な不履行でない場合の催告解除という﹁世界的標

   準﹂と評価できる理論構成とも齪齪をきたしてしまうものとなってしまう︒

    さらに︑催告解除がなされて相当期間が経過した後に︑契約の重大な不履行にあたるかどうかの判断を必要としな

   いことを示唆する規定が︑実は︑提案自身の中に見られる︒すなわち︑︻ω゜H戸b巴︵履行に代わる損害賠償︶︿1>の

   ︿ウ﹀において︑﹁債務者が債務の履行をしない場合において︑債権者が相当の期間を定めて債務者に対し履行を催告

   し︑その期間内に履行がなされなかったとき﹂︑債権者は︑﹁債務者に対し︑履行に代わる損害の賠償を請求すること      ︵37︶   ができる﹂とする趣旨の規定がおかれている︒ここでは︑填補賠償を得るのに相当期間の徒過だけでよく︑重大な不

﹃債権法改正の基本方針﹄の検討       ︵都法五十−二︶ 一二三

(18)

一二四

履行の要件は必要とされていないのである︒

 基本的には︑﹃方針﹄が目指しているものは︑民法典を世界的標準に適うものにしようとの意図がうかがえる実に

すばらしい方向性であると評価できる︒また筆者の目指すところとの共振性をも感じさせるものでもある︒しかしな

がら︑一部に誤った理解を前提として構成されている箇所もいくつか見られることもあり︑以後︑それらの点を指摘

しつつ︑よりよき民法典へと近づいていくことができればと願ってやまない︒

︵1︶民法︵債権法︶改正検討委員会編・債権法改正の基本方針︵別冊NBL一二六号︶︵商事法務︑二〇〇九年︶︒

︵2︶石崎泰雄・契約不履行の基本構造−民法典の制定とその改正への道1︵成文堂︑二〇〇九年︶

︵3︶この内容に関する検討の一般論として︑野澤正充﹁民法︵債権法︶改正の意義と課題﹂法律時報八一巻一〇号︵二〇〇

 九年︶四頁以下︑本稿に直接関連するものとして︑渡辺達徳﹁債務の不履行︵履行障害︶﹂同一一頁以下︑北居功﹁契約の

 効力と契約の解除﹂同四三頁以下等も参照︒

︵4︶方針・八九頁︑九〇頁︒

︵5︶方針・=一九頁︒

︵6︶方針・一二五頁︒

︵7︶方針二二四頁以下︒

︵8︶方針・九一頁以下︒

︵9︶方針・一三二頁︒

︵10︶方針・=二一二頁︒

︵H︶方針・二二〇頁︒

︵12︶方針二一二頁︒

︵13︶たとえば︑ユニドロワ国際商事契約原則 第7.1.3条︵履行の停止権︶︑第7.1.4条︵債務者による不履行の治

 癒︶など︒この訳文に関しては︑9日知9弓︵曽野和明ほか訳︶・国際商事契約原則︵商事法務︑二〇〇四年︶を参照︒ま

(19)

 た︑ヨーロッパ契約法原則 第8105条︵履行の保証︶︑第9⁚101条︵金銭債務の履行請求権︶︑第9102

 条︵非金銭債務の履行請求権︶︑第9201条︵履行の停止権︶など参照︒なお︑ヨーロッパ契約法原則は︑二〇〇八年

 部分改訂されているが︑条文訳としては︑改訂前の訳文︑オーレ・ランドー/ヒュー・ビール編︵潮見佳男ほか監訳︶・ヨー

 ロッパ契約法原則1・H︵法律文化社︑二〇〇六年︶を参照︒

︵14︶方針・=二四頁︒

︵15︶方針二四四頁︒

︵16︶⊇HO男○︼↓・前掲注︵13︶﹁第六章 履行﹂第6.1.1条以下の諸規定︑およびオーレ・ランドー/ヒュー・ビール編・

 前掲注︵13︶﹁第七章 履行﹂第7⁚101条以下を参照︒

︵17︶方針二七五頁以下︒

︵18︶方針・=一二頁︒

︵19︶方針・=二五頁︒

︵20︶石崎泰雄﹁債務不履行法体系の基本構造と暇疵担保責任の統合理論﹂私法五八号︵一九九六年︶一八五頁︒

︵21︶石崎泰雄﹁債務不履行の要件をどう考えるか﹂椿寿夫ほか編・民法改正を考える︵日本評論社︑二〇〇八年︶一九七頁︒

︵22︶方針・二二八頁︒

︵23︶オーレ・ランドー/ヒュー・ビール編・前掲注︵13︶三八五頁以下参照︒

︵24︶オーレ・ランドー/ヒュー・ビール編・前掲注︵13︶三六八頁参照︒

︵25︶石崎・前掲注︵2︶28頁︒

︵26︶以下の分析は︑一般向けのものではあるが︑石崎泰雄﹁﹃債権法改正の基本方針﹄1解除要件の﹃国際的標準化﹄におけ

 る誤解1﹂ビジネス法務九巻一一号︵二〇〇九年︶ 一〇六頁以下において既に示されている︒

︵27︶方針・一四五頁︒

︵28︶方針・一四四頁以下︒

︵29︶ウィーン国連売買条約の訳文に関しては︑甲斐道太郎ほか編・注釈 国際統一売買法1︵法律文化社︑二〇〇〇年︶三

 八一頁以下参照︒

︵30︶dZ︻U閲9↓・前掲注︵13︶二六六頁ほか参照︒

︵31︶オーレ・ランドー/ヒュi・ビール編・前掲注︵13︶四二六頁ほか参照︒

﹃債権法改正の基本方針﹄の検討       ︵都法五十ー二︶ 一二五

(20)

一二六

︵32︶訳文に関しては︑岡孝編・契約法における現代化の課題︵法政大学現代法研究所︑二〇〇二年︶ドイツ債務法現代化法

  ︵民法改正部分︶試訳二〇七頁︑半田吉信・ドイツ債務法現代化法概説︵信山社︑二〇〇四年︶四六八頁ほか参照︒

︵33︶EU消費用動産売買指令に関する訳文としては︑今西康人﹁消費者商品の売買および品質保証に関するEU指令︵一︶﹂

 関西大学法学論集五〇巻一号︵二〇〇〇年︶五九頁以下︑岡林伸幸﹁EU消費商品売買指令﹂名城法学五〇巻三・四号合併

 号︵二〇〇一年︶二四七頁以下参照︒

︵34︶石崎泰雄﹁契約の解消﹂ユルゲン・バセドウ編・ヨーロッパ統一契約法への道︵法律文化社︑二〇〇四年︶二一六頁で︑

 その﹁修正﹂が示されている︒

︵35︶大判昭和二二年九月三〇日民集一七巻一七七五頁︑最判昭和三六年一一月二一日民集一五巻一〇号二五〇七頁︒

︵36︶方針・一四六頁︒

︵37︶方針・=ご八頁︒

参照

関連したドキュメント

(2) 払戻しの要求は、原則としてチケットを購入した会員自らが行うものとし、運営者

点から見たときに、 債務者に、 複数債権者の有する債権額を考慮することなく弁済することを可能にしているものとしては、

3 In determining whether a term sati sfies the requirement of good faith, regard shall be had in particular to the matters ( )

[r]

市民的その他のあらゆる分野において、他の 者との平等を基礎として全ての人権及び基本

基準の電力は,原則として次のいずれかを基準として決定するも

その 2-1(方法A) 原則の方法 A