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第37回学術大会定例講演会

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Academic year: 2021

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北海道医療大学学術リポジトリ

第37回学術大会定例講演会

著者 北海道医療大学歯学会

雑誌名 北海道医療大学歯学雑誌

巻 38

号 1

発行年 2019‑06‑30

URL http://id.nii.ac.jp/1145/00064743/

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ICT技術の発達とともに,健康・医療の各領域におい ても情報化が進展してきた.中でもAIやビッグデータ

といった buzzword の出現によって専門家以外からも

医療情報について注目されるようになった.本講演で は,これら現代の医学・医療そして医業における医療情 報のテクノロジーと具体例について概説し,さらに歯科 における応用について会場の皆様と議論できればと考え ている.

ビッグデータを基礎とするデータベース疫学

保険診療にともなって生成される診療報酬請求書(レ セプト)の内容を集約したNDBや,医科入院の診療報 酬算定の基礎となるDPCデータを集約したDPCデータベ ースなどを用いた疫学研究を実施する環境・手法が開発 され,そこから得られた知見が盛んに報告されるように なった.海外でもAdministrative Claims Databaseをデー タソースとした研究は盛んであり,多数の論文が発表さ れている.従来の疫学研究の手法に比べて悉皆性が高 く,医療機関をまたいで患者の追跡が可能となるなど多 くの利点があるこの手法は,ビッグデータ分析技術の進 歩が医学にもたらした新たな研究手法と言える.

AIが成し遂げるプレジションメディシン

年に東大医科研病院において米IBMの人工知能 Watson Genomic Analyticsを導入し,がんの個別化ゲノ ム診療が日本でも始まった.従来の抗がん剤治療によっ て病状の改善がみられなかった白血病患者のゲノム情報 をAIで分析したところ,わずか 分で特殊なタイプの 白血病であることがわかり,治療法を変えた結果, 代 女性患者の命が救われた.このことは,「人工知能が人 の命を救った」としてメディアでも多く取り上げられ た.AIが医療に応用される事が,今やSFの物語ではな くなったのである.

医事DWH・電子カルテDWHを利用したデータドリブン 経営

データドリブン経営とは,「データ」と「アルゴリズ

ム」に基づく客観性の高い意思決定を経営に持ち込むこ とを指す言葉である.企業活動を通じて蓄積している 様々なデータを管理・加工し,二次利用する基盤を構築 し,簡便なデータ可視化ツール,いわゆる「BIツール」

を用いる「経験と勘」に頼らない経営は今日のビジネス トレンドである.医療機関もまた,カルテ・医事会計シ ステムを中心として多くの経営上有益な情報を有してい る.各システムのデータを統合し,情報の倉庫(Data WareHouse)として分析に供することで,収入の分析,

診療原価の抑制などの収支に関する改善を始めとして,

自院の経営状況を的確に把握し,地域における自院の役 割の明確化,医療提供体制の選択などの大局的な経営判 断の支援につながることが,近年の事例から明らかとな っている.

歯科における医療情報の活用

日本政府の示した「骨太の方針 」には歯科健 診,口腔機能管理の推進,歯科口腔保健の充実,地域に おける医科歯科連携の構築などが明記され,歯科に寄せ られる大きな期待が表れている.診療報酬の改定などに おいても,これを受けて様々な手当てがなされたところ である.しかし,これから数年後に我々が直面するの は,これら施策の「成果」をわかりやすい形で示せと求 められることである.それができなければ,これらの施 策はあっさりと消滅しかねない.その時への備えとし て,すでに歯科医療情報の利活用の提案は待った無しの 状況となっていると言える.いくつかの拙案をお示しし つつ議論したい.

Keywords:医療情報学,Healthcare Informatics,電子診 療録,電子カルテ,レセプトデータ,医療ビッグデー タ,医療AI

[学会記録]

北海道医療大学歯学会第 回学術大会 定例講演会

「医療情報が牽引する現代の医学・医療」

東京大学 特任講師 井田 有亮

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第38巻1号   4C150 1C133/本文 ※31‐1から組体裁変更 OTF/041〜065 一般講演抄録  2019.07.08 14.24.07  Page 41 

参照

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