は じ
め
に
国際 市場 分割 カル テル とは、国 境を 越え て取 引さ れる 商品 役務 につ いて
、国 又は 地域 ごと に市 場を 分割 し、 各市 場で 支 配 的地 位を 有す る事 業者 を割 り当 てる 形態 のカ ルテ ルで ある
。こ のよ うな 行為 に対 して は、 ハー ドコ ア・ カル テル とし て 国 際的 にも 厳正 な競 争法 の執 行が 望ま れて い
し かし
、我 が国 独占 禁止 法に おい ては
、外 国事 業者 が日 本市 場に 参入 し な い代 わり に、 他国 又は 他の 地域 の市 場に おい て支 配的 地位 を得 るこ とを 合意 した 場合 であ って も、 世界 市場 のよ うな 国 境 を越 えた 一定 の取 引分 野を 画定 しな けれ ば、 日本 市場 にお いて 売上 げの ない 当該 外国 事業 者に 対し ては
、排 除措 置を 命 じ るこ とは でき るが
、課 徴金 納付 を命 じる こと はで きな いと いう のが 一般 的な 理解 とな って いる
。 この よう な問 題は
、現 実の 事件 処理 にお いて も既 に生 じて いる
。例 えば
、マ リン ホー ス事 件に おい ては
、欧 州委 員会 は 外 国事 業者 を含 む一
〇社 に対 して 総額 一億 三一 五一 万ユ ーロ の制 裁金 賦課 を決 定し てい る
公 正取 引委 員会 は、 この う ち 五社 に排 除措 置を 命じ たも のの
、課 徴金 納付 命令 につ いて は国 内の 一社 のみ を対 象に した にと どま り、 外国 事業 者に 対 し ては 課徴 金を 課し てい な
こ のよ うな 事件 処理 につ いて は、 国際 市場 分割 カル テル に対 する 独占 禁止 法の エン フォ ー
( 1
る)
。
( 2
が)
、
( 3
い)
。
一 一 五
(
) 一 一 五
国 際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
伊 永 大
輔
ス メン トに 関し て諸 外国 と比 べて 不十 分な 面が ある ので はな いか
、日 本市 場に おい て売 上げ のな い外 国事 業者 につ いて カ ル テル 規制 の実 効性 を確 保す るこ とで きる のか とい う指 摘を 生む 背景 とな って いる
。 また
、外 国事 業者 に対 して 課徴 金納 付を 命じ る場 合に あっ ては
、外 国事 業者 が外 国で 行っ た行 為に 対し
、国 家権 力の 行 使 とし ての 行政 処分 の発 動が 許さ れる かと いう 管轄 権の 問題 があ
管轄 権の 限界 につ いて は国 際的 にも 議論 があ ると こ ろ だが
、立 法管 轄権 につ いて は、 自国 と密 接、 実質 的、 直接 かつ 重要 な関 連が 認め られ る場 合に 自国 の法 令を 適用 する こ と は基 本的 に許 容さ れて いる とい って よく
、こ れに 対し
、執 行管 轄権 につ いて は、 領域 国の 同意 を得 ずに 公権 力の 行使 に 当 たる 行為 を行 って はな らな いと 理解 され てい
課徴 金の 賦課 方式 につ いて は、 この よう な国 際法 原則 をも 充足 する も の でな けれ ばな らな い。 本稿 は、 国際 市場 分割 カル テル にお いて
、我 が国 にお いて 売上 げの ない 外国 事業 者に 対し
、独 占禁 止法 に基 づく 課徴 金 納 付を 命じ るこ とに よっ て違 反行 為の 抑止 を図 る方 策に つい て、 管轄 権の 牴触 に配 慮し なが ら法 的論 点を 中心 に検 討を 加 え るこ とを 目的 とす るも ので ある
。
第 1 国 際 市 場 分 割 カ ル テ ル に 対 す る 課 徴 金 の 算 定 方 法 1 世 界 市 場 の 認 定 に よ る 課 徴 金 賦 課 不 当な 取引 制 限に 係 る課 徴金 の 算定 の基 礎 とな る のは
「 当該 商 品又 は 役務 の…
…売 上 額」
(独 占禁 止 法第 七条 の 二第 一 項
)で あり
、法 文上 は国 内で の売 上げ に限 定さ れな いか たち で規 定さ れて いる
。そ れに もか かわ らず
、我 が国 での 売上 げ が ない 外国 事業 者に 対す る課 徴金 納付 命令 の可 否が 問題 にな るの は、 通常
、一 定の 取引 分野 が我 が国 の国 境を 越え て画 定
( 4
る)
。
( 5
る)
。
<
論 説>
修 道 法 学 三 四 巻 一 号
一 一 六
(
) 一 一 六
さ れな いた めで ある
。そ のた め、 この 問題 を解 決す るた めの 最も 率直 な解 決策 は、 違反 行為 の実 態に 即し
、国 境を 越え て 一 定の 取引 分野 を画 定し て法 令を 適用 する とい うも ので ある
。す なわ ち、 世界 的な 市場 分割 カル テル の場 合に
、い わゆ る 世 界市 場を 一定 の取 引分 野と する こと がで きれ ば、 外国 市場 にお いて カル テル によ る売 上げ を得 てい る事 業者 に対 して も 課 徴金 納付 を命 じる こと がで きる と考 えら れる
。 しか し、 前述 のマ リン ホー ス事 件に おい ても
、確 かに 世界 規模 の市 場分 割カ ルテ ルで ある こと が事 実と して 認定 され て い るが
、法 令の 適用 とし ては
「特 定マ リン ホー スの うち 我が 国に 所在 する マリ ンホ ース の需 要者 が発 注す るも のの 取引 分 野
」を 一定 の取 引分 野と して 画定 して おり
、世 界市 場は 画定 され てい ない
。こ の点 につ いて
、事 件担 当審 査官 によ る解 説 で は「 一定 の取 引分 野を 画定 して 競争 の実 質的 制限 を認 定す るに 当た って
、我 が国 独占 禁止 法の 保護 法益 が我 が国 にお け る 公正 且つ 自由 な競 争の 促進 等に ある と考 えら れる こと
、外 国競 争当 局に おい ても マリ ンホ ース の製 造販 売業 者ら に対 す る 審査 が行 われ てい るこ と等 が考 慮さ れた こと によ るも
とさ れて いる
。実 際、 公正 取引 委員 会の ほと んど すべ ての 事 件 で は、 需 要 者が 日本 国 内に 所在 す る市 場が 一 定の 取引 分 野と され て いる
。 学説 に おい ては
、「 日 本独 禁法 違 反と なり 得 る のは 需要 者が 日本 国内 に所 在す る部 分に 限ら れ
と の見 解と
、我 が国 市場 に影 響が ある こと を必 要と しつ つも
「一 定 の 取引 分野 を国 内市 場だ けに 限る 理由 はな
とす る見 解と が対 立し てい る状 況に ある
。 この 点、 企業 結合 ガイ ドラ イン では
「あ る商 品に つい て、 内外 の需 要者 が内 外の 供給 者を 差別 する こと なく 取引 して い る よう な場 合に は、
…… 国境 を越 えて 地理 的範 囲が 画定 され るこ とと な
と 定め てお り、 公正 取引 委員 会も 地理 的範 囲 の 外延 が一 律日 本国 内に 限定 され ると 考え てい るわ けで はな い。 この 点は
、実 際の 事例 にお いて 世界 全体 やア ジア 地域 を 地 理的 範囲 とし て画 定し たも のが ある こと から も明 らか であ
しか しな がら
、安 易に 世界 市場 を認 定し ない 背景 には
、
( 6
の)
」
( 7
る)
」
( 8
い)
」
( 9
る)
」
(
)
る10
。 国 際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
( 伊 永
)
一 一 七
(
) 一 一 七
以 下の 理由 があ ると 考え られ る。 第一 に、 この よう な法 運用 がな され てい る背 景に は、 競争 が実 質的 に制 限さ れて いる か否 かの 立証 活動 を世 界レ ベル で 行 うの は困 難で ある とい う実 務上 の問 題が ある よう に思 われ る。 すな わち
、ア ジア
、ア フリ カ各 国で の取 引を 踏ま えた 世 界 シェ アを 算出 し、 潜在 的な 競争 圧力 や需 要者 の対 抗的 交渉 力を 世界 規模 で把 握し て検 証す るの は容 易な こと では ない と 考 えら れる
。特 に、 市場 分割 カル テル の具 体的 な競 争制 限効 果が どの 部分 の売 上げ まで 及ん でい るか を厳 密に 判断 する の は 非常 に困 難で ある
。 第二 に、 外国 での 売上 げを 基礎 にし て課 徴金 を算 定す る方 法に つい ては
、独 占禁 止法 によ って 達成 しよ うと する 我が 国 の 競争 秩序 の維 持の 観点 から 適当 な水 準を 導け るの かと いう 問題 もあ る。 例え ば、 問題 とな る商 品役 務に つい ての 我が 国 市 場が 小規 模で ある 場合 でも
、外 国市 場に おい て巨 額の 売上 げを 得て いる 事業 者に 対し
、こ れに 応じ た多 額の 課徴 金を 課 す とす れば
、そ のよ うな 課徴 金制 度は 独占 禁止 法の 目的 の範 囲を 超え てい るの では ない かと の疑 義を もた らす
。こ のこ と は
、同 一事 件が 外国 の競 争法 によ って 違反 とな り、 そこ でも 金銭 的制 裁を 賦課 され る場 合な どに おい て管 轄権 上の 牴触 を 引 き起 こす こと とも なる
。我 が国 での 売上 げに 基づ いて 外国 事業 者に 課徴 金の 納付 を命 じた 事件 とし て日 本機 械保 険連 盟 事
ブラ ウン 管カ ルテ ル事
ある が、 これ らの 事件 にお いて は、 立法 管轄 権及 び司 法管 轄権 に配 慮し つつ
、重 大な 競 争 制限 行為 につ いて は、 執行 管轄 権の 及ぶ 範囲 で外 国事 業者 に対 して 法的 措置 を行 って きて いる と評 価で きる
。外 国競 争 当 局が 競争 法の 法執 行を 行っ てい る市 場に おけ る売 上げ を基 礎と して 課徴 金を 算定 する こと は、 二重 徴収 の問 題を 引き 起 こ すこ とと なり
、過 剰徴 収の 抑止 との 観点 から
、国 際礼 譲の 概念 に鑑 み、 国際 的体 制の 整っ てい ない 現時 点で は適 当と は い えな い。
(
)
件11
や
(
)
件12
が
<
論 説>
修 道 法 学 三 四 巻 一 号
一 一 八
(
) 一 一 八
2 欧 州 委 員 会 の 算 定 方 法
国際 市場 分割 カル テル につ いて 外国 での 売上 げし かな い違 反事 業者 にも 制裁 金を 課す 欧州 委員 会に おい ても、違 反事 業 者 の全 世界 にお ける 総売 上高 の一
〇% を制 裁金 額の 上限 とし てい るが
、あ くま でも 制裁 金算 定の スタ ート ライ ンは 欧州 域 内 での 売上 高で ある
。で は、 欧州 委員 会は どの よう にし て欧 州域 内で 売上 げの ない 違反 事業 者の 制裁 金を 算定 して いる の で あろ うか
。 欧州 委員 会が 二〇
〇六 年に 改定 した
「制 裁金 の算 定方 法に 関す るガ イド ライ
第一 八段 落で は、 国際 市場 分割 カル テ ル のよ うな 事件 につ いて
、次 のよ うな 例外 的な 算定 方法 を用 意し てい る。 違反 行為 の地 理 的範 囲が
、欧 州経 済 圏( E EA
)を 越え て 広が って いる 場 合( 例 えば 世 界的 規模 の カル テル の 場合
)、 欧 州経 済圏 内に おけ る事 業者 の違 反行 為に 係る 売上 げは
、 違反 行為 に対 する 各事 業者 の寄 与度
(
w ei g h t
) を正 確に 反 映 して いな い可 能性 があ る。 世界 的規 模の 市場 分割 協定 の場 合は
、特 にそ うで ある
。 その よう な場 合に おい ては
、欧 州経 済圏 にお ける 当該 行為 に係 る売 上げ 全体 の規 模と 違反 行為 に対 する 各事 業者 の 寄 与度 の両 方を 反映 させ るた め、 欧州 委員 会は
、違 反行 為が 行わ れた 地理 的範 囲( 欧州 経済 圏よ りも 広い 範囲
)に お け る違 反行 為に 係る 商品 又は 役務 の総 売上 額を 算定 し、 違反 行為 に関 与し た各 事業 者の 当該 市場 にお ける 売上 額に 係 る シェ アを 決定 した 上で
、こ のシ ェア を欧 州経 済圏 にお ける 関係 事業 者の 総売 上額 に当 ては める こと がで きる
。こ の 結 果は
、制 裁金 の基 礎額 を設 定す る上 での 売上 額と して 取り 扱わ れる
。
(
)
ン13
」 国
際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
( 伊 永
)
一 一 九
(
) 一 一 九
前述 のマ リン ホー ス事 件に おい ても
、欧 州委 員会 は、 欧州 経済 圏内 にお ける 事業 者の 違反 行為 に係 る売 上げ が各 事業 者 の 違反 行為 に係 る寄 与度 を正 確に 反映 して いな いと して
、こ のガ イド ライ ンの 規定 に基 づき 算定 して いる
。そ こで は、 欧 州 経済 圏に おけ る他 の事 業者 に著 しい 被害 を及 ぼす 力を 有す るこ とを 示す 最も 適切 な指 標と して 世界 規模 の売 上額 を挙 げ て おり
、そ れゆ え、 当該 カル テル が全 体と して 安定 した 実効 的な もの とな って いる かの 貢献 指標 とも なっ てい ると して い そ し て、 欧 州委 員会 もマ リン ホー スの 配送 地 や使 用地 では なく 受注 地
(
p la ceo f in vo ic e
) を 基に 欧州 経済 圏の 売上 げ を 積算 して おり
、違 反行 為期 間に おけ る世 界規 模の 売上 額を 合算 して 平均 シェ アを 算出 し、 これ を基 に制 裁金 を算 定し て い
第 2 算 定 方 法 の 特 則 を 置 く に 当 た っ て の 論 点
我が 国で の売 上げ のな い外 国事 業者 に対 し課 徴金 を課 すた め、 欧州 委員 会と 同様 に、 独占 禁止 法に おい ても 国際 市場 分 割 カル テル を念 頭に 置い た例 外的 な算 定方 法( 以下「算 定方 法の 特則
」と いう
)を 採用 する こと が考 えら れる
。こ のよ う な 算定 方法 を我 が国 独占 禁止 法に おい ても 採用 すれ ば、 国境 を越 えて 一定 の取 引分 野を 画定 しな くと も、 日本 国内 での 売 上 げの 有無 によ って 対象 事業 者を 限ら れる こと なく
、我 が国 市場 に参 入し なか った 事業 者に 対し ても 課徴 金を 課す こと が で きる
。ま た、 我が 国に おけ る対 象商 品役 務の 市場 規模 を基 礎と して 課徴 金額 が算 定さ れる こと とな るた め、 外国 事業 者 が 我が 国に 参入 しな かっ たこ とに より 我が 国で 生じ た影 響が 適切 に反 映さ れて いる と理 解す るこ とが でき る。 その ため
、 我 が国 市場 への 影響 に応 じた 課徴 金が 賦課 され る仕 組み とな り、 独占 禁止 法の 保護 法益 の観 点か ら過 剰の 抑止 力を 持つ こ と とな るお それ がな く、 外国 にお ける 競争 法執 行の 場面 での 管轄 権の 牴触 も問 題と なり にく くな る。
(
)
る14
( 。
)
る15
。 <
論 説>
修 道 法 学 三 四 巻 一 号
一 二
〇
(
) 一 二
〇
ただ し、 一定 の上 限額 の範 囲内 で最 終的 には 裁量 的に 制裁 金を 課す こと がで きる 欧州 委員 会と 異な り、 独占 禁止 法で は 課 徴金 の算 定方 法は 法令 に基 づい て非 裁量 的に 規定 され てい るた め、 この 課徴 金制 度の 仕組 み自 体を 維持 する ので あれ ば、 法 解釈 の範 囲で 対応 した 欧州 委員 会と 異な り、 算定 方法 の特 則も 法定 しな けれ ばな らな いこ とと なろ う。 以下
、算 定方 法の 特則 を法 定す るに 当た って
、ど のよ うな 点が 問題 にな るか につ き検 討す る。
1 算 定 方 法 の 特 則 を 設 け る 必 要 性
そも そも、外 国に おい て売 上げ が生 じて いる 事業 者に つい ては
、管 轄権 の牴 触に も配 慮し
、当 該外 国に おけ る競 争当 局 が 実情 に即 した 金銭 的不 利益 処分 を課 すの が望 まし い場 合も 多い と考 えら れる
。そ のた め、 算定 方法 の特 則を 置い てま で 外 国事 業者 に対 して 課徴 金の 納付 を命 じる 必要 性は どこ にあ るの か問 題と なる
。 まず
、独 占禁 止法 上の 課徴 金制 度は
、判 例上
、「 カ ルテ ルの 摘発 に伴 う不 利益 を増 大さ せて その 経済 的誘 因を 小さ くし
、 カ ルテ ルの 予防 効果 を強 化す るこ とを 目的 とし て、
…カ ルテ ル禁 止の 実効 性確 保の ため の行 政上 の措 置と して 機動 的に 発 動 でき るよ うに した もの であ
とさ れて いる とこ ろ、 国際 的市 場分 割カ ルテ ルを 行っ た外 国事 業者 の所 在す る国 の競 争 当 局が 執る 措置 がこ のよ うな 課徴 金の 抑止 目的 を充 足し 得る もの とな る保 障は なく
、我 が国 にお いて 必要 な抑 止力 を十 分 に 確保 でき ない 可能 性が ある
。 また
、日 本市 場に 参入 して いな い外 国事 業者 に対 して 課徴 金が 全く 課さ れな い制 度と する こと は、 この よう な事 業者 が 我 が国 で課 徴金 減免 制度
(独 占禁 止法 第七 条の 二第 七項 以下
)を 利用 して 執行 協力 する 可能 性を 排除 する こと とな る。 現 在
、公 正取 引委 員会 によ る不 当な 取引 制限 の法 執行 にお いて 課徴 金減 免制 度が 重要 な役 割を 果た して いる こ
踏 まえ る
(
)
る16
」
(
)
と17
を 国 際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
( 伊 永
)
一 二 一
(
) 一 二 一
と
、こ のよ うな 違反 行為 に対 する 法執 行機 能を 著し く損 なう もの とい える
。
2 法 制 上 の 許 容 性 ─ 不 当 利 得 と の 関 係
国内 での 売上 げが ない 事業 者で ある とい うの は、 国内 市場 に対 する 競争 制限 によ り直 接的 に不 当利 得を 得て いる わけ で は ない こと を意 味す る。 この よう な事 業者 に対 して 独占 禁止 法上 の課 徴金 を課 すこ とが 許さ れる か問 題と なる。
( 1) 課 徴金 と不 当利 得と の関 係に つい ての 論争 課徴 金の 性格 につ いて は、 課徴 金が 課さ れる とと もに 罰金 が科 され るこ とが 二重 処罰 を禁 止す る憲 法第 三九 条に 違反 す る ので はな いか とい う論 点を めぐ って 論じ られ てき た。 ここ での 議論 の大 勢は
、法 人税 法上 の議 論を 参考 に、
①違 反が あ れ ば 必ず 課さ れ るこ と
(非 裁 量性
)、
②違 反行 為 の抑 止を 目 的と して い るこ と
(抑 止 目的
) の 二つ を主 張す る とと もに
、 課 徴 金独 自 の性 格と し て③ 課徴 金 は不 当利 得 を剥 奪 する ため の 制度 であ り 制裁 では な い
(不 当 利得 剥奪 論
)、 と 主 張す る こ とに より
、二 重処 罰の 禁止 に抵 触し ない とい うも ので あっ た。 実際
、裁 判例 にお いて は「 課徴 金の 基本 的な 性格 が社 会 的 公正 を確 保す るた めの カル テル 行為 によ る不 当な 経済 的利 得の 剥奪 とい う点 にあ るこ とは 明ら かで ある
」と 述べ たも の も 存在 す その 後、 憲法 第三 九条 後段 は、 同じ 行為 に対 し同 じ制 裁規 定が 複数 回適 用さ れる こと を禁 止す るも ので あり
、同 じ行 為 に 対し 複数 の制 裁規 定が 併存 し適 用さ れる こと を禁 止す るも ので はな いと の考 え
有 力な 位置 を占 める よう にな り、 課 徴 金算 定率 の引 上げ や課 徴金 減免 制度 の導 入を 行っ た平 成一 七年 独占 禁止 法改
当た り、 課徴 金と 不当 利得 との 関係 が 整 理さ れた
。そ こで は、 不当 利得 の剥 奪は 課徴 金の 法的 性格 では ない とさ れ、 代わ りに
、経 済上 の利 得を 納付 させ よう と
(
)
る18
。
(
)
方19
が
(
)
正20
に
<
論 説>
修 道 法 学 三 四 巻 一 号
一 二 二
(
) 一 二 二
す るの は課 徴金 算定 の基 本的 考え 方に 過ぎ ない
、不 当利 得剥 奪論 は二 重処 罰の 禁止 に関 する 議論 の中 での 説明 に過 ぎな い と の 説明 が なさ れて い
また
、 最 高裁 は平 成 一七 年 改正 前の 課 徴金 制度 に つい て も、
「 課 徴金 の額 は カル テル に よっ て 実 際に 得ら れた 不当 な利 得の 額と 一致 しな けれ ばな らな いも ので はな いと いう べき であ る」 と述 べ、 不当 利得 の剥 奪に つ い て言 及し た原 審の 判決 部分 を破 棄し てい
( 2) 立 法段 階で 要求 され る不 当利 得と の関 連性 もっ とも
、不 当利 得剥 奪論 を否 定す るこ とは
、課 徴金 と不 当利 得と の関 係を 断絶 する こと には 必ず しも つな がら ない
。
「立 法段 階 につ いて は、 平成 一七 年 改正 後の 課 徴金 制度 も、 実は
、 不当 利 得を 慮外 に 置い て立 法 され たわ けで は なく
、 少 な くと も原 則算 定率 およ び小 売業
・卸 売業
・小 規模 事業 者の 軽減 算定 率は
、不 当利 得額 と一 定の 比例 関係 を保 つよ う目 指 し て立 法さ れて い
と して
、立 法段 階で は不 当利 得と の関 連が 要求 され てい ると の指 摘が ある から であ る。 他方
、立 法段 階に おい ても 不当 利得 額と 課徴 金額 が一 致す るこ とが 求め られ てい るわ けで はな いこ とは
、例 えば
、平 成 一 七 年 改正 に お ける 課 徴 金算 定 率 の引 上 げ
( 製造 業 等 の大 企 業 につ い て 六% か ら 一〇
% へ 引上 げ
) に おい て
、
①カ ル テ ル
・入 札談 合等 によ る不 当利 得の 率は
、少 なく とも 八% 程度 は存 在し てい ると 推定 され るこ と( 過去 の事 件の 九割 で、 違 反 行為 の前 後で 八% 以上 の価 格差 があ った
。)
、
②国 内の 他の 制度 で不 正利 得の 四割 増し 又は 二倍 増し の金 銭を 徴収 する 制 度 が存 在す るこ と、
③カ ルテ ル・ 入札 談合 が行 われ ると 社会 全体 に損 失が 生じ るこ と、
④国 際的 な水 準と の比 較の 四点 に 基 づく もの とし て、 不当 利得 額以 上の 金銭 を徴 収す るこ とを 予定 して いる もの であ ると 説明 され てい るこ とか らも 明ら か で あ さら に、 平成 二一 年独 占禁 止法 改
は
、課 徴金 の算 定期 間と 不当 利得 の発 生時 期の 関係
、又 は課 徴金 と不 当利 得そ の
(
)
る21
。
(
)
る22
。
(
)
る23
」
(
)
る24
。
(
)
正25
で 国 際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
( 伊 永
)
一 二 三
(
) 一 二 三
も のと の関 係に
、あ る種 の変 容が みら れる よう にな った とも いえ る。 例え ば、 新た に課 徴金 の対 象と なっ た違 反行 為類 型 の う ち不 当 廉売 は、
「商 品又 は 役務 をそ の 供給 に 要す る費 用 を著 しく 下 回る 対価 で 継続 し て供 給す る」 こと が要 件 とな っ て いる ので
、違 反行 為期 間中 に不 当利 得が 生じ るこ とは 想定 しが たい
。こ れま で課 徴金 の対 象と なっ てき た違 反行 為類 型 で は、 違反 行為 期間 中に 生じ た不 当利 得と の関 係が 意識 され てい たの で、 これ は、 これ まで と大 きく 異な る点 であ る。 他 方
、平 成二 一年 改正 によ り新 たに 課徴 金の 対象 とな った 不公 正な 取引 方法 四類 型に つい ても
、課 徴金 の算 定率 の設 定に 当 た って は、 過去 の違 反事 件に おい て推 計さ れた 不当 な利 益が 売上 額に 占め る割 合を 参考 にし たと され てお
不当 利得 と の 関係 は依 然と して 意識 され てい 国際 市場 分割 カル テル の場 合、 我が 国に 参入 を控 えた 事業 者に とっ ては
、違 反行 為期 間中
、一 定の 取引 分野 であ る国 内 市 場に おい て売 上げ がな く、 した がっ て、 そこ での 不当 利得 も観 念で きな い。 しか し、 本来 自由 な事 業活 動を 互い に制 限 し 合い
、あ えて 特定 の市 場へ の参 入を 控え ると いう 行動 をと る背 景に は、 それ を相 殺す る何 らか の利 益が 他の 地域 等に お い て得 られ ると の前 提が ある と考 えら れる
。課 徴金 は不 当利 得相 当額 以上 の金 銭を 徴収 する 制度 とさ れて いる こと
(平 成 一 七 年改 正)
、 違 反 行為 期間 の 観点 ない し 不当 利得 発 生の 蓋 然性 の観 点 でも 不当 利 得と の関 係 に変 化 がみ られ る こと
( 平 成 二一 年改 正) を踏 まえ ると
、一 定の 取引 分野 にお いて 直接 的に 不当 利得 が発 生し てい ると はい えな い事 業者 に対 して 課 徴 金を 課す こと がで きる よう 規定 を整 備す るこ とに つい ても
、我 が国 法制 上に おい ても 許容 され る余 地が ある と考 える の が 自然 であ ろう
。
( 3) 損 害の 観点 から の補 足 平成 一七 年改 正後 にお ける 課徴 金制 度に つい ては
、前 述の とお り、 不当 利得 との 一定 の関 係を 保ち つつ
、社 会全 体の 損
(
)
り26
、
(
)
る27
。
<
論 説>
修 道 法 学 三 四 巻 一 号
一 二 四
(
) 一 二 四
失 とい う損 害の 観点 を加 味す るな どに より
、違 反行 為を 抑止 する ため の行 政上 の措 置と して
、刑 事罰 とは 異な ると の位 置 付 けを 維持 して いた と考 えら れる が、 国際 市場 分割 カル テル にお ける 算定 方法 の特 則の 導入 も、 また 同様 の観 点か ら位 置 付 ける こと が可 能で あろ う。 違反 行為 によ って 生じ た損 害に 着目 する とい う点 から は、 以下 のと おり
、独 占禁 止法 違反 に 対 する 損害 賠償 請求 訴訟 での 処理 が参 考に なる と考 えら れる
。 独占 禁止 法違 反に 対す る損 害賠 償請 求訴 訟で は、 結果 的に 落札 しな かっ た者 を含 めて
、談 合( 個別 物件 の受 注調 整) に 参 加し たす べて の事 業者 に連 帯責 任を 課し 得る とさ れて いる
。例 えば
、奈 良県 発注 のデ ジタ ル計 装制 御シ ステ ム工 事入 札 談 合に 係る 損害 賠償 請求 事件 では
、横 河電 機㈱
、㈱ 日立 製作 所及 び富 士電 機㈱ が連 帯し て四 五七 一万 円の 損害
(た だし
、 富 士電 機㈱ につ いて は、 四五 七一 万円 のう ち四
〇四
〇万 円の 損害 に限 る) を賠 償す べき 旨が 命じ られ てい
本件 工事 二 件 を落 札し たの はい ずれ も横 河電 機㈱ であ った が、 落札 しな かっ た㈱ 日立 製作 所及 び富 士電 機㈱ も共 同不 法行 為者 とし て 賠 償責 任の 主体 とな って いる ので ある
。こ の点 につ いて
、同 様の 結論 を採 用し てい る座 間市 発注 の土 木工 事及 び舗 装工 事 入 札 談合 に係 る 損害 賠 償請 求事
、「 談合 に より 受注 予 定者 と なり
、 現実 に 落札 して 契 約を する に 至っ た者 は
、 不正 な 受 益者 とし て不 法行 為責 任の 中心 的な 者と なる
。他 方、 落札 者以 外の 談合 参加 者は
、不 正な 落札 を実 現さ せる こと に協 力 す るも ので あり
、落 札者 以外 の談 合参 加者 の談 合と 入札 行為 がな けれ ば不 正な 落札 結果 を生 じな いか ら、 この 入札 行為 も 不 法行 為に 該当 し、 参加 者は 入札 自体 によ る受 益は ない もの の、 不法 行為 責任 を負 うこ とに なる とい うべ きで ある
」と 判 示 して いる
。 この よう な損 害賠 償請 求訴 訟に おけ る処 理は
、不 当利 得と いう 受益 の観 点で はな く、 不正 な結 果を もた らす 因果 関係 の 観 点か ら落 札者 以外 の談 合参 加者 の責 任を 説明 しよ うと する もの にほ かな らな い。 これ は、 欧州 委員 会に おけ る制 裁金 の
(
)
る28
。
(
)
件29
は 国
際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
( 伊 永
)
一 二 五
(
) 一 二 五
算 定方 法に おい て、 違反 行為 への 寄与 度を 問題 にし てい たこ とと も符 合す るも のと いえ る。
3 定 義
・ 要 件 の 問 題
: 国 内 市 場 分 割 カ ル テ ル 等 と の 関 係
欧州 委員 会の よう な裁 量的 な制 裁金 の制 度を 採用 せず、法 定の 要件 に基 づい て機 械的 に課 徴金 を算 定す ると いう 現行 課 徴 金の 制度 を維 持す る場 合、 市場 分割 カル テル の要 件( 定義
)も 法律 に明 記す る必 要が ある
。し かし
、市 場分 割カ ルテ ル を 定義 し、 課徴 金が 課さ れる 要件 を明 定す るの は簡 単で はな い。 市場 分割 カル テル は国 内で も行 われ 得る とこ ろ、 ここ で生 じる 問題 から 同一 の論 点を 見い だす こと がで きる
。四 国ロ ー ド サー ビス 事
は
、四 国地 区の 道路 保全 土木 工事 につ いて
、四 国ロ ード サー ビス
㈱一 社が 受注 する のに 対し 三社 はそ れ に 協力 する とい う合 意を 結ん でい ると 認定 され てい るが
、四 国地 区で の受 注を しな いと した 三社 は、 違反 行為 者で ある も の の、 本件 違反 行為 の対 象商 品役 務の 売上 げが なく
、課 徴金 納付 を命 じら れて いな い。 しか し、 三社 は上 記合 意に 応じ れ ば 四国 ロー ドサ ービ ス㈱ は中 国地 区に 参入 しな いと 考え て応 じた こと が認 定さ れて いる こと から
、実 態と して は四 国地 区 と 中国 地区 で市 場分 割を 行っ た事 案で あっ たと いえ
国際 市場 分割 カル テル につ いて の算 定方 法の 特則 を設 ける 場合
、 こ れを 国内 での 市場 分割 カル テル にも 適用 する こと を妨 げる 合理 的な 理由 はな い。 しか し、 本件 につ いて 相互 拘束 性が 認 め られ るか とい う問 題( 当該 工事 は四 国ロ ード サー ビス
㈱が 受注 する とい う合 意内 容が それ 自体 で相 互拘 束の 要件 を満 た す か、 中国 地区 へ参 入し ない とい う本 件の 一定 の取 引分 野の 外の 合意 内容 が相 互拘 束の 要件 を満 たす かと いう 問題
)が 議 論 され てい るよ うに
、国 際市 場分 割カ ルテ ルに つい ても 一定 の取 引分 野を 我が 国市 場に 限定 した 場合 には 同様 の問 題が 生 じ るこ とと なる ため
、ど のよ うな 合意 内容 が認 定さ れれ ば算 定方 法の 特則 が適 用さ れる のか を整 理す る必 要が ある
。
(
)
件30
で
(
)
る31
。
<
論 説>
修 道 法 学 三 四 巻 一 号
一 二 六
(
) 一 二 六
さら に、 入札 談合 にお ける 協力 者と 呼ば れる 事業 者も
、受 注予 定者 が受 注で きる よう に高 値入 札す るな どし て落 札し な い よう 一方 的に 協力 する とい う点 では
、市 場分 割カ ルテ ルに おい て特 定の 市場 に参 入し ない 事業 者と 同様 であ る。 実際
、 民 事事 件で は談 合の 非落 札者 にも 連帯 して 損害 賠償 責任 が認 めら れて いる
。こ のよ うに 考え ると
、違 反行 為の 成立 に必 要 な 協力 をし てい るも のの 一方 的で ある とし て違 反行 為者 とさ れて こな かっ た事 業者 をど のよ うに 取り 扱う かと いう 問題 が 浮 き上 がっ てく る。 現行 制度 は売 上げ が生 じて いな けれ ば課 徴金 は課 され ない とい う建 付け であ るた め、 違反 行為 者か 否 か は大 きな 問題 とな って いな
、売 上げ が生 じて いな い違 反行 為者 につ いて も課 徴金 を課 すこ とと なれ ば、 違反 行為 に 寄 与し た者 であ るか 否か を明 確な 基準 によ り判 断す る必 要が より 高ま るこ とと なろ う。 つま り、 算定 方法 の特 則の 問題 は、 独 占禁 止法 の執 行に おい て重 要な 一角 を占 める 入札 談合 事件 処理 一般 に不 可避 的に 影響 を与 える こと とな る。 また
、社 会 保 険庁 発注 シー ル談 合事 件に おい て、
㈱日 立情 報シ ステ ムズ は社 会保 険庁 から の直 接の 受注 実績 がな かっ たと して 課徴 金 賦 課の 対象 とな って いな いが
、受 注者 が他 の談 合参 加者 に利 益を 確保 させ る目 的で 順次 下請 発注 する
「回 し」 と称 する 特 徴 ある 形態 を採 って おり
、実 際に は談 合に よる 派生 的な 利益 を享 受し てい た違 反事 業者 であ った とい え、 入札 談合 事案 に お ける 一方 的協 力者 につ いて も課 徴金 を課 すこ とが でき る制 度の 必要 性が ここ でも 認め られ るこ とと なろ
4 算 定 方 法 の 問 題
違反 事業 者の 課徴 金額 を算 定す るに 当た って は、 基本 的に は、 カル テル・入 札談 合で 合意 の対 象と なっ た商 品役 務が 一 定 の取 引分 野と なり
、そ こで の各 事業 者の 売上 げを 把握 して 行う こと とな る。 算定 方法 の特 則を 導入 した とき 大き な問 題 と なる のは
、世 界的 規模 の市 場分 割カ ルテ ルで ある と認 定さ れた 場合
、世 界市 場に おけ る違 反事 業者 のシ ェア を算 出す る
(
)
い32
が
(
)
う33
。 国
際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
( 伊 永
)
一 二 七
(
) 一 二 七
必 要が ある とい う点 であ る。 当該 シェ アは 課徴 金の 多寡 に直 接影 響す るの で、 争い の生 じに くい 客観 的な 算出 方法 を採 用 す る必 要が ある
。特 に注 意す べき 観点 とし て、 市場 シェ アを 算出 する 市場 をど のよ うに 画定 する のが 適切 か、 市場 シェ ア は 事業 者単 位で みる かグ ルー プ単 位で みる べき
世界 市場 を認 定し た場 合、 公正 取引 委員 会は 外国 での 売上 げを 正確 に 把 握で きる かと いう 問題 が考 えら れる
。 市場 シェ アの 算出 に係 るこ のよ うな 問題 を回 避す るた めの 方策 とし ては
、
① 課徴 金を 機械 的に 均等 に配 分す る
② 違反 事業 者全 体の 連帯 責任 とし て賦 課す る
③ 欧州 委員 会と 同様 の裁 量的 課徴 金制 度を 導入 する な どの 手法 が考 えら れる
。
①は 違反 事業 者間 の責 任分 配が 難し い場 合に とら れる もの であ り、 算定 方法 とし ての 明確 かつ 簡便 であ り、 適用 面で 争 い を招 くお それ は小 さい が、 事業 規模 の大 小に かか わら ず同 額の 課徴 金と なる こと の当 否が 問題 とな るほ か、 個々 の事 業 者 に想 定さ れる 不当 利得 額と 不可 避的 に乖 離が 生ず ると いう
、結 論の 妥当 性に おい て問 題が ある
。
②は 共同 不法 行為 とし て民 事上 の責 任を 追及 した 場合 と同 様の 効果 を得 るも ので ある
。連 帯で 共同 責任 を課 すと いう 点 に つい ては
、平 成二 一年 改正 によ り既 に課 徴金 制度 に取 り込 まれ てい るも ので ある
。具 体的 には
、違 反事 業者 から 違反 行 為 に係 る事 業を 譲り 受け た事 業者 に対 し、 一定 の条 件の 下で 課徴 金が 課さ れる 制度
(特 定事 業承 継子 会社 等に 対す る課 徴 金 納付 命令
。独 占禁 止法 第七 条の 二第 二五 項) が導 入さ れた が、 当該 事業 者が 複数 存在 する 場合 には
、こ れら の事 業者 に 対 して 課徴 金が 連帯 して 課さ れる こと にな って いる
。連 帯で 課徴 金の 納付 が命 じら れた 場合
、個 々の 違反 事業 者の 最終 的
(
)
か34
、
<
論 説>
修 道 法 学 三 四 巻 一 号
一 二 八
(
) 一 二 八
な 課徴 金納 付の 負担 割合 は、 求償 権の 行使 を通 じて 民事 的に 解決 され るこ とと なる ので
、公 正取 引委 員会 が厳 密な 課徴 金 の 配分 に煩 わさ れる 心配 がな い点 が、 算定 の容 易性
・簡 便性 の観 点と も合 致し てい る。 ただ し、 課徴 金の よう な行 政上 の 措 置に つい て外 国事 業者 との 間で 事後 的な 求償 関係 を築 けば よい とす るの は、 国際 的に みて も異 例の 制度 であ る。 従前 か ら の課 徴金 の制 度趣 旨と いう 観点 から みて も、 損害 賠償 制度 と同 列に 論じ られ るか は疑 問が ある
。
③は 市場 にお ける 競争 への 影響 を寄 与度 によ って 反映 する とい う点 で自 由競 争経 済秩 序の 保護 を目 的と する 独占 禁止 法 の 趣旨 と軌 を一 にす るも ので ある
。ま た、 外国 での 売上 額の 調査 にお ける 困難 や明 確に 定義 しに くい 形態 の違 反行 為が あ り 得る こと も考 える と、 公正 取引 委員 会に よる 実態 に応 じた 柔軟 な課 徴金 算定 を可 能に する こと に途 を開 くこ とに 繋が る。 こ れは 要件 裁量 の範 囲と いえ るが
、こ の考 えの 背景 には 競争 への 影響 評価 とい う制 限が ある もの の公 正取 引委 員会 に課 徴 金 算定 の裁 量を 委ね るこ とが 含ま れて いる
。 課徴 金の 制度 趣旨 等に 鑑み れば
、公 正取 引員 会の 裁量 を要 件裁 量に とど め、
③の 方法 によ り算 定す るの が① 及び
②の 方 法 と比 べて 最も 現実 的な 算定 方法 だと 考え られ る。 昭和 五二 年ま での 課徴 金制 度導 入の 経
照 らせ ば、 現行 課徴 金制 度 に これ まで とは 異な る趣 旨を 入れ る点 で異 論も ある よう に思 われ るが
、現 行課 徴金 制度 にお いて も主 導的 な役 割を 担っ た 違 反事 業者 に対 する 割増 課徴 金算 定率
(独 占禁 止法 第七 条の 二第 八項
)の 規定 にお いて
「当 該違 反行 為を 容易 にす べき 重 要 なも のを した 者」 とい う裁 量の 余地 のあ る要 件が 定め られ てお り、 当該 規定 と同 程度 の明 確性 を持 った 裁量 限定 型の 規 定 であ れば
、立 法す るこ とも 可能 と考 えら れる ので はな かろ うか
。
(
)
緯35
に 国
際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
( 伊 永
)
一 二 九
(
) 一 二 九
結 語
国際 的な 事業 展開 及び 貿易 の進 展に 伴い、外 国事 業者 の競 争制 限行 為が 国境 を越 えて 我が 国の 自由 競争 経済 秩序 を脅 か す のが 通例 とな りつ つあ る。 この よう な現 代的 課題 に対 し、 競争 当局 間で の連 携も
「共 存」 から
「協 力」 に移 って きて お り
、国 際的 な執 行協 力体 制も 議論 され つつ ある
。国 際市 場分 割と いう ハー ドコ ア・ カル テル に対 する 各国 当局 によ る規 制 の 包囲 網も 完成 しつ つあ ると 評価 でき るが
、一 方で 執行 手段 が規 制の 実効 性を 確保 する のに 十分 なも のと なっ てい るか に つ いて は疑 問が ある
。 本稿 でみ たよ うに
、欧 州域 内市 場に おい て売 上げ のな い外 国事 業者 につ いて も算 定対 象と する 欧州 委員 会の 事件 処理 に は 合理 性が あり
、我 が国 にお いて も算 定方 法の 特則 を設 ける 必要 性も 許容 性も 認め られ ると 考え られ る。 その 際、 国際 市 場 分割 カル テル につ いて は、 特に 外国 主権 の行 使に 配慮 して 我が 国市 場に 影響 を及 ぼし た範 囲に 限定 する とい う国 際礼 譲 の 趣旨 を全 うす るの が望 まし い法 運用 のあ り方 であ ると 考え る。 この よう な限 定の ない 国内 市場 にお ける 市場 分割 カル テ ル につ いて も算 定方 法の 特則 を適 用す るの が適 当で ある が、 その 場合 は一 定の 取引 分野 が限 定さ れる こと はな い。 本稿 では
、算 定方 法の 特則 を設 ける には
、不 当な 取引 制限 の構 成要 件を 整理 し直 す必 要が ある とい う重 要な 課題 があ る こ とも 明ら かに した
。こ のよ うな 考え 方を 導入 すれ ば、 特に 入札 談合 にお ける 協力 者の 立場 は、 これ まで の扱 いと 劇的 に 変 わる こと が予 想さ れる
。し かし
、協 力者 によ る受 注協 力が なけ れば 競争 制限 が生 じな いの であ れば
、や はり これ らの 者 も 規制 の対 象範 囲に とら え、 不当 な取 引制 限規 制の 実効 を高 める こと も十 分検 討に 値す ると 思わ れる
。本 稿に おい て提 示 し た論 点に つい ては
、具 体的 事件 処理 によ る事 案の 蓄積 を待 つと とも に、 他日 を期 して より 詳細 な検 討を 行い たい と考 え
<
論 説>
修 道 法 学 三 四 巻 一 号
一 三
〇
(
) 一 三
〇
て いる
。
( 1
) See,e.g
.,OrganisationforEconomicCo-operationandDevelopment(OECD),RecommendationoftheCouncilconcerning
EffectiveActionAgainstHardCoreCartels(Mar.25,1998),FIGHTING
H
ARD
-C ORE
C ARTELS:HARM,EFFECTIVE
S ANCTIONSAND
L ENIENCY
P ROGRAMME
S ,I.A.2.a)at106(2002)Paris:OECDPublications.
ハ ー ドコ ア
・ カ ル テ ル に 対し て 効 果 的 な 抑 止 力 を 発 揮 させ る た め に は
、 行 政 に よ る 制裁 金 賦 課 を 中 心 と し た 制 裁 措 置 の 一 層 の 強 化( 個 人 に 対 す る 刑 事 罰 の 厳 罰 化 を 含 む
)が 必 要 で あ る と す る の がOECD
の 立 場 で あ る
。
( 2
) CommissionDecisionof
28 .1.2009,CaseCOMP/39406–Marinehoses.
( 3
)
㈱ ブ リ ヂ ス ト ン ほ か 四 社 に 対 す る 件
( 排 除 措 置 命 令
・課 徴 金 納 付 命 令 平 成 二
〇 年 二 月 二
〇 日
、 平 成 二
〇 年( 措
) 第 二 号・ 平 成 二
〇 年
( 納
) 第 一
〇 号
、 審 決 集 五 四 巻 五 一 二 頁
・ 六 二 三 頁
)。
( 4
) 管 轄 権 の 問 題 は
、 一 般 的 に は
、 国 内 法 令 を 制 定 し て
、 一 定 の 事 象 と 活 動 を そ の 適 用 対 象 と し
、 合 法 性 の 有 無 を 認 定 す る 権 限
( 立 法 管 轄 権
)、 国 内 法 令 及 び 判 決 の 履 行
・ 遵 守 を 強 制 し
、 又 は こ れ に 従 わ な い 者 を 罰 す る 権 限
( 執 行 管 轄 権
)、 司 法 機 関 又 は 行 政 審 判 機 関 が 国 内 法 令 を 適 用 し て 具 体 的 な 事 案 の 審 理 に 服 さ せ る 権 限( 司 法 管 轄 権
) に 分 け ら れ る
。広 部 和 也「 国 家 管 轄 権 の 競 合 と 配 分
」 村 瀬 信 也
・ 奥 脇 直 也
= 編
『 国 家 管 轄 権
─ 国 際 法 と 国 内 法
─
』 一 四 八
~ 一 四 九 頁
( 勁 草 書 房
、 山 本 草 二 先 生 古 稀 記 念
、 一 九 九 八 年
)。 山 本 草 二
『 国 際 法
』 二 三 二 頁
( 有 斐 閣
、 新 版
、 一 九 九 四 年
) に よ る 管 轄 権 の 定 義 で は
、 管 轄 権 の 三 分 類 が そ れ ぞ れ 立 法
、 行 政
、司 法 の 三 権 と 対 応 す る か の よ う な 認 識 を 招 く が
、三 権 に よ っ て 管 轄 権 の 調 整 原 理 を 分 け る 合 理 性 は な く
、米 国 に お け る 第 三 次 対 外 関 係 法 リ ス テイ ト メ ン ト の よ う に 機 能 面 に 着 目 し て 調 整原 理 を 見 い だ す も の と 位 置 付 け る の が 適当 と 考 え ら れ る
。See
A MERICA
N L
AW
I NSTITUT
E (ALI), R ESTATEMEN
T OF
THE
L AW(THIRD),T
HE
F OREIGN
R ELATIONS
L AW
OF
THE
U
NITED
(1987),St.Paul S TATES§401 .
( 5
) 公 正 取 引 委 員 会 が ど こ ま で 管 轄 権 を 広 げ よ う と し て い る の か を 判 断 す る こ と は 難 し い が
、「 行 為 地 が ど こ で あ ろ う と
、 日 本 国 内 の 市 場 で の 競 争 を 制 限 す る よ う な 行 為
、日 本 市 場 へ の 影 響 が あ る よ う な 競 争 制限 行 為 で あ れ ば
、 そ れ は 法 適用 可 能 だ と い う こ 国 際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
( 伊 永
)
一 三 一
(
) 一 三 一
と で や っ て い く と い う こ と で は な い か
」( 独 占 禁 止 懇 話 会 第 一 八 六 回 会 合 議 事 録( 平 成 二 二 年 六 月 二 一 日 開 催
)) と の 幹 部 発 言 を 踏 ま え れ ば
、我 が 国 市 場 に お け る 競 争 へ の 影 響 が 認 め ら れ れ ば
、独 占 禁 止 法 の 適 用 を 行 う と の 考 え 方 に 基 づ いて 事 案 を 処 理 し て い る と 考 え ら れ る
。
( 6
) 大 川 進
・ 平 山 賢 太 郎「 マ リ ン ホ ー ス の 製 造 販 売 業 者 に 対 す る 排 除 措置 命 令 及 び 課 徴 金 納 付 命 令 に つ い て
」公 正 取 引 六 九 三 号 七 一 頁
( 二
〇
〇 八 年
)。
( 7
) 白 石 忠 志
『 独 禁 法 事 例 の 勘 所
』 三 二 一 頁
( 有 斐 閣
、 第 二 版
、 二
〇 一
〇 年
)。 矢 吹 公 敏
「 国 際 市 場 分 割 カ ル テ ル の 当 事 者 で あ る 外 国 事 業 者 に 対 す る 独 禁 法 の 適 用
」別 冊 ジ ュ リ ス ト 一 九 九 号 一 八 七 頁
( 二
〇 一
〇 年
)は
、独 占 禁 止 法 の 目 的 規 定 か ら 世 界 市 場 そ の も の を 一 定 の 取 引 分 野 と す る こ と は 適 当 で な いと す る
。 た だ し
、我 が 国 独 占 禁 止 法 違 反 と し て よ い か ど う かと い う 問 題 を 判 断 す る 決 定 的 理 由 付 け を 独 占 禁 止 法 の 目 的 論 か ら 導 く こ と に つ い て は
、白 石 教 授 は 否 定 的 と 思 わ れ る
。白 石 忠 志「 自 国 の 独 禁 法 に 違 反 す る 国 際 事 件 の 範 囲
( 下
)」 ジ ュ リ ス ト 一 一
〇 三 号 一 一 六
~ 一 一 七 頁
( 一 九 九 六 年
) 参 照
。
( 8
) 松 下 満 雄
『 独 占 禁 止 法 と 国 際 取 引
』五 八 頁( 東 京 大 学 出 版 会
、 一 九 七
〇 年
)。 山 田 昭 雄「 国 際 カ ル テ ル に 対 す る 規 制 に つ い て
」 法 学 新 報 一
〇 九 巻 一 一
= 一 二 号 一 五 八 頁( 二
〇
〇 三 年
) は
、我 が 国 市 場 に 関 係 す る 部 分 の み 排 除 措 置 命令 を 命 ず る こ と を 前 提 に
、 国 際 カ ル テ ル に つ い て は 多 国 間に わ た る 地 理 的 範 囲 を 一 定 の 取 引 分 野 と捉 え る の が も っ と も 事 実 に 即 し た 構 成 要 件 の当 て は め で あ る と す る
。 ま た
、 稗 貫 俊 文
「 国 際 取 引 と 独 占 禁 止 法
」 岸 井 大 太 郎 ほ か
『 経 済 法
― 独 占 禁 止 法 と 競 争 政 策
』 三 八 九 頁
( 有 斐 閣
、 第 六 版
、 二
〇 一
〇 年
)は
、世 界 市 場 を 分 割 す る カ ル テ ル で は
、 日 本 国 内 市 場 を 一 定 の 取 引分 野 と す る と 相 互 拘 束 の 要 件 が 充 足 さ れ な い 場 合 が あ る た め
、カ ル テ ル の 影 響 を 受 け る 日 本 市 場 に 日 本企 業 が 輸 出 の 拘 束 を 受 け て い る 海 外 市 場 を 加 え て 一定 の 取 引 分 野 を 画 定 す べ き と し て い る
。
( 9
) 公 正 取 引 委 員 会
「 企 業 結 合 審 査 に 関 す る 独 占 禁 止 法 の 運 用 指 針
」( 平 成 二 三 年 六 月 一 四 日 改 定
) 第 二 の 三
( 2
)。
(
) 企 業 結 合 の 相 談 事 例 に お い て は
、N E C エ レ ク ト ロ ニ ク ス
㈱ 及 び
㈱ ル ネ サ ス テ ク ノ ロ ジ の 合 併( 公 正 取 引 委 員 会「 平 成 二 一 年 10 度 に お け る 主 要 な 企 業 結 合 事 例
」( 平 成 二 二 年 六 月 二 日
) 事 例 六
) で は
、SRAM
等 の 五 商 品 に つ い て 世 界 全 体 を 地 理 的 範 囲 と し て 画 定 し て お り
、 新 日 本 石 油
㈱と 新 日 鉱 ホ ー ル デ ィ ン グ ス
㈱ の 経 営 統 合
( 同 事 例 二
)で は
、パ ラ キ シ レ ン に つ い て ア ジ ア 地 域 を
<
論 説>
修 道 法 学 三 四 巻 一 号
一 三 二
(
) 一 三 二
地 理 的 範 囲 と し て 画 定 し て い る こ と が 公 表 さ れ て い る
。 こ れ ま で は
、 例 え ば
、
㈱SUMCO
に よ る コ マ ツ 電 子 金 属
㈱ の 株 式 取 得 事 例
( 公 正 取 引 委 員 会
「 平 成 一 七 年 度 に お け る 主 要 な 企 業 結 合 事 例
」( 平 成 一 八 年 六 月 七 日
) 事 例 八
) 等
、 実 態 と し て 世 界 市 場 が 形 成 さ れ て い る 事 例 に つ い て
、な お 法 解 釈 の 次 元 で は 国 境 を 越 え た「 一 定 の 取 引 分 野
」 の 画 定 に 踏 み切 れ て い な い こ と を 示 し て い る と の 見 解 が あ っ た
。 川 濵 昇 ほ か
『 企 業 結 合 ガ イ ド ラ イ ン の 解 説 と 分 析
』 九 二 頁
( 商 事 法 務
、 二
〇
〇 八 年
)。
(
) 東 京 海 上 火 災 保 険
㈱ に 対 す る 件
( 課 徴 金 納 付 を 命 ず る 審 決 平 成 一 二 年 六 月 二 日
、平 成 一
〇 年( 判
) 第 四 号
、審 決 集 四 七 巻 一 四 11 一 頁
) ほ か
。
(
) テ レ ビ 用 ブ ラ ウ ン 管 製 造 販 売 業 者 に 対 す る 件
( 課 徴 金 納 付 命 令 平 成 二 一 年 一
〇 月 七 日
、平 成 二 一 年( 納
) 第 六 二
~ 六 六 号
、審 12 決 集 五 六 巻 二 号 一 七 三 頁
)。
(
) GuidelinesonthemethodofsettingfinesimposedpursuanttoArticle
23 (2)(a)ofRegulationNo.1/2003,2006/C210/02,1.
9.2006,p.2 13
.
(
) CommissionDecisionof28.1.2009,supranote2,para.432.
14
(
) Id .atpara.427,434. 15
(
) 東 京 海 上 日 動 火 災 保 険
㈱ ほ か 一 三 名 に よ る 審 決 取 消 請 求 事 件
( 最 判 平 成 一 七 年 九 月 一 三 日
、平 成 一 四 年( 行 ヒ
) 第 七 二 号
、民 16 集 五 九 巻 七 号 一 九 五
〇 頁
)。
(
) 課 徴 金 減 免 制 度 に 基 づ き
、事 業 者 に よ り 自 ら の 違 反 行 為 に 係 る 事 実 の 報 告 等 が 行わ れ た 件 数 は
、 二
〇
〇 六 年 一月 の 制 度 導 入 か 17 ら 二
〇 一
〇 年 度 末 ま で の 累 計 で 四 八
〇 件 で あ り
、二
〇
〇 六 年 以 降 に お け る 入札 談 合
・ カ ル テ ル の 法 的 措 置 件 数 七二 件 の う ち 公 表 さ れ て い る も の だ け で も 五 八 件 が 課 徴 金 減 免 制 度 が利 用 さ れ た 事 件 で あ る
。 公 正取 引 委 員 会
「 平 成 二 二 年 度 にお け る 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 処 理 状 況 に つ い て
」 四 頁
( 平 成 二 三 年 六 月 一 日 公 表
)。
(
) 大 日 本 印 刷
㈱ ほ か 二 名 に よ る 審 決 取 消 請 求 事 件
( 東 京 高 判 平 成 九 年 六 月 六 日
、平 成 八 年
( 行 ケ
)第 一 七 九 号
・ 第 一 八 八 号・ 第 18 一 八 九 号
、 判 時 一 六 二 一 号 九 八 頁
)。
(
) 佐 伯 仁 志
「 二 重 処 罰 の 禁 止 に つ い て
」松 尾 浩 也
・ 芝 原 邦 爾
= 編
『 刑 事 法 学 の 現 代 的 状 況
』二 九 九
~ 三
〇 一 頁
( 有 斐 閣
、内 藤 謙 19 国 際 市 場 分 割 カ ル テ ル に お け る 課 徴 金 の 算 定 に つ い て
( 伊 永
)
一 三 三
(
) 一 三 三