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論文の内容の要旨 氏名:田

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Academic year: 2021

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論文の内容の要旨

氏名:田

専攻分野の名称:博士(医学)

論文題名:血液凝固第Ⅸ因子のEGF-1ドメインはトロンビンの血管内皮細胞への効果を増強する

目的

血液凝固第Ⅸ因子 (FIX) は血液凝固に必須のタンパクである。その第一上皮成長因子 (epidermal growth factor -1; EGF-1) ドメインは CXDXXXXYXCXCのコンセンサスアミノ酸配列を持ち、この配列 にはエンドサイトーシスや脂質ラフトに関わる機能があると報告されている。エンドサイトーシスや脂質 ラフトは、細胞膜上の受容体を介するシグナル伝達にかかわるため、このドメインは他の液性因子のシグ ナルを修飾する可能性がある。本研究では、FIXEGF-1ドメインが細胞内シグナルに及ぼす影響につい て検討する。特に、重要な凝固因子であるトロンビン(FIIa)のシグナル伝達との関係を明らかにする。

方法

Reverse transcription polymerase chain reaction (RT-PCR) により凝固第Ⅸ因子のEGF-1ドメイン

(EGF-F) をコードする配列を増幅し、発現ベクターであるAP-tag4ベクターに挿入した。作成したプラ

スミドを chinese hamster ovary (CHO) 細胞に導入してアルカリフォスファターゼ・タグ付きの組み換 えタンパクを作製し、実験に用いた。ヒト臍帯静脈内皮細胞の培養液中に1 pMEGF-FⅨを添加し、細 胞染色やウエスタンブロットを用いてEGF-FⅨのシグナル伝達を評価した。さらに、Wound Healing

Assay を行いEGF-FⅨによる細胞遊走について評価した。

結果

EGF-FⅨを作用させると、HUVECに対するFa Rho-ROCK (Rho-associated protein kinase) シグナル伝達活性が亢進され、直線的なアクチン線維が増えることが明らかとなった。この効果は、Fa の受容体であるprotease-activated receptor-1 (PAR1) を介するシグナル伝達の修飾によると考えられた。

また、FIIa EGF-FⅨの併用により、細胞内の PAR1分布が変化し、細胞前後軸の極性への影響が示唆

れたことから、EGF-FⅨは細胞遊走に関与している可能性がある。

結論

EGF-FⅨは、培養血管内皮細胞のFaによるRho-ROCK活性化を亢進させた。CXDXXXXYXCXC コンセンサスアミノ酸配列を持つ凝固因子は、内皮細胞の FIIa への反応を強化し、FIIa の生理的・病理

な効果に影響する可能性がある。

参照

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