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論 文 要 旨

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Academic year: 2021

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(1)

学位授与番号:乙3154号 氏 名:河石 真

学位の種類:博士(医学)

学位授与日付:平成28年7月27日 学位論文名:

Circulating Endothelial Cells in Non-small Cell Lung Cancer Patients Treated with Carboplatin and Paclitaxel

学位論文名(翻訳):

(カルボプラチン、パクリタキセル併用療法下の非小細胞肺癌患者における 循環血管内皮細胞に関する研究)

学位審査委員長:教授 森川利昭教授

学位審査委員:教授 本間定教授 教授 岡本愛光教授

東京慈恵会医科大学電子署名者 : 東京慈恵会医科大学 DN : cn=東京慈恵会医科大学, o, ou, [email protected], c=JP 日付 : 2017.03.21 09:50:04 +09'00'

(2)

論 文 要 旨

論文提出者名 河石 真 指導教授名 桑野 和善 主論文

Circulating Endothelial Cells in Non-small Cell Lung Cancer Patients Treated with Carboplatin and Paclitaxel

(カルボプラチン、パクリタキセル併用療法下の非小細胞肺癌患者における 循環血管内皮細胞に関する研究)

Kawaishi M, Fujiwara Y, Fukui T, Kato T, Yamada K, Ohe Y, Kunitoh H, Sekine I, Yamamoto N, Nokihara H, Watabe T, Shimoda Y, Arao T, Nishio K, Tamura T, Koizumi F.

Journal of Thoracic Oncology 2009 ; 4 ; 208-13

背景:末梢循環血管内皮細胞(CECs)は担癌患者で上昇し、腫瘍血管新生にお いて重要な役割を果たしている。

方法:この研究は、進行非小細胞肺癌のカルボプラチンとパクリタキセルによ る初回化学療法の効果を予測するマーカーとしてCECの役割を調査するため 計画された。

結果:化学療法前の末梢血4ml中のCEC数は健常者(n=53、平均±標準偏差

=46.2±86.3)より非小細胞肺癌患者(n=31、595±832)で優位に高値を示した。

CEC数と概算腫瘍体積の間に有意な相関は認めなかった。CECsは治療前と 比較し化学療法後に有意減少していた(day 8:175.6±24.1、day 22:

173.0±24.4)。治療前のCECと化学療法による奏功についても検討した。CEC

数は進行した患者(211±150)より臨床効果のあった患者(Partial Response (PR):516.0±458.7、Stable Disease (SD):870.8±1215.6)で有意に高値を示 した。更にPRの患者だけに22日目のCEC数の有意な低下を認めた。治療

前のCEC数が400/4mlより多い患者で無増悪生存期間がより長い傾向を示し

た(>400/4ml:271日[範囲:181-361日]、<400/4ml:34日[範囲:81-186日]、

p=0.019)。

結論:CECは非小細胞肺癌患者に対するカルボプラチン+パクリタキセルレ ジメンの臨床効果予測の有望なマーカーである可能性が示唆された。

(3)

学位審査の結果の要旨

河石真氏の学位請求論文は、和文名「カルボプラチン、パクリタキセル併用 療法下の非小細胞肺癌患者における循環血管内皮細胞に関する研究」と題した ものである。 原文は、JournalofThoracicOncology2009年 2月号に掲載さ れ、英文名"CirculatingEndothelialCellsinNon-smallCellLungCancer PatientsTreatedwithCarboplatinandPaclitaxel"である。同誌の 2009年 の ImpactFactorは 4.547である。指導教授は桑野和善教授である。

公開学位審査は平成 27年 7月 4日、審査委員長森川利昭、審査委員 本間定 教授、岡本愛光教授により桑野教授ご臨席の下行われた。

河石氏の研究内容発表に続いて質疑応答が行われ、以下の通り多くの質問が 出された。

l CellTrackシステム は計測値にぶれ幅が大きいが、実用上問題は無いか?

l CECが血管新生を反映するとすれば、VEGFも反映するのか?

l CECは腫瘍量より血管新生を反映しているのはなぜか?

l 今回行われた肺癌の治療法の内容は標準的なものなのか?

l 他のバイオマーカーと CECの変化は一致するのか?

l 健常者の対象にはどんな人を用いたのか?

l CECに影響を及ぼす他疾患を合併しない肺癌症例がどのように選択されたの か?

l CECの測定を化学療法の 1,2コースのみで行われているが、3回目以降でも 同様な結果が得られるのか?

l 化学療法の薬剤は内容を一定にしたのか?

l スタディデザインはどのようにして決められたのか?

l 同じような結果は最近の血管新生阻害剤でも得られているのか?

l 中に極端な高値を示した症例があったが、臨床的に何か特徴があったのか?

l 臨床的な有用性があるのか?

l 他の癌ではどのようなデータが得られているのか?

l 少し以前の論文だが、その後どのような論文に引用され、その後の研究にど のようなインパクトを与えたのか?

河石氏はこれらの質問に対し、自身の成績や文献データに基づいて明解かつ的 確に回答を行った。学位審査委員会は慎重審議の結果、本論文は血管新生阻害 による新しい癌治療におけるバイオマーカーとしての可能性を示し、その後 様々な研究にインパクトを与えたことから、学位論文として十分価値あるもの と認めた次第である。

参照

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