第15回新潟医療福祉学会学術集会
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訪問看護師は療養者と その家族が、住み慣れた 家(場所)で安全に安心 して日常生活を送ること ができるように支援し、
多職種や他機関の看護職 と連携・協働しながらケ アを提供する。その対象 は新生児から高齢者、健 康レベルは介護予防から 難病やがん末期のエンド・オブ・ライフステージまでと 多岐にわたる。どのような場合でも “おいしく自分の口 で食事ができる喜び” は療養者とその家族の明日への生 きる意欲につながっている。
ここで訪問看護における食に関するケアの実際を挙げ る。訪問時には療養者の食事・水分摂取量、排泄状況等 を聞き、バイタルサインや体重を測定する。そして看護 師の五感を駆使し、フィジカルアセスメントで全身状態 を把握する。栄養状態については簡易栄養アセスメント シートなどを活用し、低栄養はないか、摂食障害はない かなどを評価していく。また清潔ケア、排泄ケアなどで 心身のコンディションを整えることのすべてが食への支 援に結びついている。
しかし食事は療養者にとってプライベートな時間でも あり、摂食実態の把握が困難な時がある。また栄養アセ スメントにおいて、食事内容や摂取量が適正か否かの判 断についても医師や栄養士など専門家のコンサルテー ションを必要とすることもある。
さらに日常的支援においては週に 1 回か 2 回の訪問看 護で出来るケアには限りがあり、継続していくには多職 種との情報共有と協働が不可欠である。例えば食事介助 や調理は介護職と、嚥下リハビリ、関連筋肉のマッサー ジなど機能的なアプローチは歯科医師、理学療法士、作 業療法士などとの連携が必要である。また家族が安心し て介護できるようにケアマネジャーを中心に、在宅ケア チームが一丸となって支援していくことが求められる。
それには療養者・家族の価値観・意向を尊重した全人的 アプローチが大切であり、訪問看護師は医療と介護の調
整役も担うと認識している。
最後に療養者が亡くなられた後のお悔み訪問(グリー フケア)の際、ご遺族から頂いた言葉を添えたい。「あ の時、本人が大好きな○○が食べられたこと、その時の うれしそうな顔が忘れられない」
「不思議ですね、こんなに寂しくて辛いのにお腹は空 くのですね、何か食べなくてはと思うのです」
食への思いは療養者と家族が共に生きた証しであり、
そしてご遺族にとって “生きる力” となるのではないか と感じる。
〈シンポジスト 4 〉
訪問看護師が在宅ケアチームで出来ること
公益社団 法人新潟県看護協会 訪問看護ステーションにいがた 訪問看護認定看護師 松井美嘉子
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