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労 働 の 質 の 評 価 と 賃 金   − E . И . カ プ ス チ ン の 所 説 に つ い て −

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(1)

E И

三 原 泰 熙

生産手段が社会主義的社会的所有となっている社会主義社会では︑労働力はもはや資本主義のもとにおけるような

商品ではなく︑したがって賃金は労働力の価値・価格ではなく︑労働力の価値法則によって規定されるのではなく︑

社会主義社会に固有の労働に応じた分配の法則によって規定されている︒

賃金は資本主義社会では労働力の価値の規定が示すように︑労働力の再生産の源泉であり︑それと同時に貸金の変

動を適して労働者の物質的関心を刺戟して労働力の配分と再配分の機能を果たしている︒社会主義の貸金もその本質

︵ 1 ︶

とその運動を規定する法則は資本主義とは異なっているが︑労働力の再生産を保障し︑働き手の個人的利益と社会的

利益とを結合し︑この物質的関心を通して﹁貸金は︑国民経済の計画性ある︑釣合のとれた発展の要求に応じて︑労

働力をいろいろな企業や社会的生産部門に︑計画性をもって分配したり再分配したりするための︑経済用具の一つと

︵ 2 ︶

(2)

労働に応じた分配法則に規定されている賃金が右の課題を解決し要求を充たすためには︑﹁労働に応じた分配﹂に

( 3 )  

おける﹁労働﹂の評価なり測定が必要である︒労働に応じた分配は労働の量と質に応じた分配であり︑をれは具体的

・制度的には︑労働の基準化合

8 5 3 E

出回︒弓吉凶)︑賃率制度(忌官官

g S 2 2 6

︑賃金形態・体系

S 8 5

2

2 ω ω

g S E )

を通して実現される︒労働に応じた分配における労働の測定・評価は︑'乙の場合︑

労働の量の測定・評価と労働の質の測定・評価を必要とする︒労働の量的評価│労働の規準化・賃金形態については

‑ ( 4

他の機会にゆずって︑本稿では労働の質の評価と賃率について︑

E‑M

(

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)

︿

吟味し︑労働の質の内容・意義を明らかにしつつ︑あわせて問題点を指摘したいと思う︒労働に応じた分配について︑

特に労働の質についての問題は︑その本質的性格規定に関する問題と︑その具体的制度化に関する問題に分けられる

( 5 )  

のであり︑ヵプスチンはこの両者をとりあげているが︑乙乙では前者の問題に限って吟味才ることにする︒

( 1 )

( 2

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(3)

( 4 )

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る質的相違の研究とそれの労働者・職員の賃金への反映の方法の一層の改善についての提案の作成である﹂

2 ‑ y

∞・)と述べているように︑ツ連邦の具体的制度とその問題に立脚して論じている︒なお内容の章・節のタイトルを

示せば次の通りである︒

序論

第一章

第一節第二節

第三節第二草

第一節

第二節 ﹁この書物の目的は︑労働におけ

( ︑

H

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OW

労働の呈と賀︑および物質的富の分配におけるその反映

共産主義の本格的建設期における物質的精神的富の分配

労働の弘︑その計算と物質的刺戟

労働の質と賃率制度

賃率・俸給の最低額とそれを決定する諸要因

最低賃金決定の諸問題

賃金の最低額と﹁最低生活費﹂

第三節勤労者の生活水準の向上とこの課題の解決における賃率制度の役割

第四節J賃率・基本俸給の定期的引上げの客観的必要性

第三平

第一節

第二節第三節

第四節

労働の複雑度とその賃率制度における反映

労働の複雑度とその測定方法

作業遂行の複雑度評価の分析的万法とその利用

労働の複雑度と兼職

技手︑技師ラ職員の労働の複雑度の決定とそれの賃金への反映の特質

(4)

第四章 労働の質の評価と賃金

国民経済における労働の複雑度決定の統一性の確保の諸問題

第一節

第二節

第三節

第五章

第一節第二節

第三節

第六章

第一節

第二節

第三節

一 一 一 八

労働の複雑度による賃金格差づけの統一性確保の客観的必要性

統一賃率係数とその導入の条件

技手︑技師︑職員を統一賃率係数に合めることの諸問題

労働の条件・賃率制度

労働条件の働き手の肉体に対する作用に関連した特恵と補償の必要性

不利な労働条件の作業ヘ要員をひきつける方法

労働強度の相違と賃率制度によるそれの考慮

経済地区及び生産部門への労働資源の配分における賃金の役割

生産部門の国民経済的重要性と賃金へのその反映万法

経済地区による労働者・職員の賃金格差の客観的必要性

賃金の地域的規制の一層の改善の基本的方向

( 5 )

岡稔﹃労働に応じた分配とブルジョア的権利﹄(﹁思想﹂一九六七年五月号)六九O

頁 ︒

一︑労働の質

労働に応じた分配というとき︑それは働き手によって支出される労働の量のみならず︑その質の計算を前提にして いる︒労働の質を考慮することが必要であるか否かについては議論のあるところであるが︑乙の場合︑労働の質によ って一体何が考えられているのか︑その意味するものは何か︑ということがまず問題とされねばならない︒

(5)

カプスチンによれば︑まず︑労働の質といっても︑哲学的な概念としての質︑本質という概念ではなくて︑日常生

( 1 )  

活に用いられている概念であるが︑しかし︑それは労働の具体的形態を意味するものではない︒というのは︑共産主

義社会では︑労働の支出は直接に労働時間によって計算されるのであって︑具体的な労働の形態の相違はあっても質

( 2 )  

的差異は解消され︑考慮する必要はない︑とされているからである︒さらにカプスチンによれば︑今まで経済学者は

労働の質の概念を非常に狭く解釈し︑それは働き手の技能資格もしくは労働の複雑さと一致する︑と考えられてきた

が︑現在この概念の拡大が必要とされ︑またそのことが承認される傾向にあるとされている︒すなわち︑単に働き手

の技能資格や労働の複雑さのみならず労働の条件や生産部門の国民経済的重要性︑労働の社会的重要性が労働の質の

( 3 )  

概念の中に包含される傾向にある︒

ところでカプスチンによれば︑資本主義社会でも労働の質の評価が行なわれているということである︒﹁労働力が

商品であり︑価値・価格をもっている資本主義社会では︑労働の質は労働市場において自然発生的に反映される︒労

働の質は労働力の購買者1資本家の利益の見地から評価される

D

生産過程におけるその機能の発揮がより大なる利潤

をもたらす労働が資本家にとってより高い質をもっている乙とになる︒:・労働力の価値には︑その質をもたない労働

力と比較して︑それの習得または維持のための追加的労働や手段の支出を要求するところの質が考慮される︒技能習

得のために社会的に必要な支出︑重労働や有害な労働条件をもっ主産や働き手の必要の根本的な差異を規定する気候

( 4 )  

的持質をもっ地区の労働に従事する労働力の回復のための支出の増加は︑労働力の価値の中に反映される﹂︒そして︑

﹁労働力の価値を中心に労働力の価格・賃金は変動し︑その額に対して︑あれ乙れの質の労働力の需要と供給の関係

( 5 )  

が直接的な影響を及ぼす︒乙の変動は生産者の背後で自然発生的・無政府的に行なわれる﹂︒カプスチンの主張は要す

るに︑資本主義においても労働の質の評価は行なわれていること︑それは労働力の価値の形で現われ︑さらにある質

(6)

の労働力の需給条件が賃金の変動に対して影響を及ぼすこと︑そしてこれらは自然発生的・無政府的に行なわれると

いうところにある︒乙の主張には若干の問題がある︒その第一は︑労働の質と労働力の質の区別と関係が明確でない︒

第二に︑労働力の価値による賃金の規定と需要供給関係による﹁直接的な影響﹂との関係が同じく不明確であり︑あ

るいは誤りである︒第三に︑﹁自然発生的・無政府的﹂な評価と﹁資本家の利益の見地﹂からの評価とは矛盾するので

はないか︑ということである︒もちろん︑本書は社会主義における労働の質と賃金の分析を対象としているのではあ

一 三

O

るが︑これらの問題点・不明確さは社会主義における労働の質と賃金の分析にも影響を及ぼしているように思われる︒

﹁社会主義経済においては︑労働の質は︑資本主義におけるのと同じく社会的なカテゴリーである︒しかし︑それ

は物質的・文化的財の分配において労働市場で自然発生的に行なわれるのではなくて︑計画的・組織的秩序をもって

社会によって決定され考慮される︒生産手段の社会的所有にもとづぐところの労働の私的性格の克服と直接に社会的

な労働への転化︑社会主義的拡大再生産の計画的性格は︑要員の養成︑その配分と再配分︑労働に応じた物質的︑文

化的財の分配にさいして計画的に労働の質を考慮するように規定している︒労働の質は︑ある質の労働が社会に与え

るところのもの︑労働の質の変化が社会的生産に対していかなる結果をもたらすかという観点から評価される︒すな

( 6 )  

わら︑労働の質は個人的利益の見地からではなくて︑社会全体の目的と利益の視点から評価される︒﹂﹁乙れに従え

( 7 )  

ぱ︑労働の質の概念の中には・:労働の複雑度︑条件︑国民経済的重要度が含まれねばならない﹂︒

以上の説明では労働の質の概念︑意味は明確であるとはいえない︒そこで以下︑労働の質の概念に含まれるとされ

る労働の複雑度︑労働条件︑国民経済的重要性について︑や冶立ち入って吟味することにしよう︒

( 1 )

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( 3 )

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・なお彼は︑拡大された労働の質の概念に賛同する経済学者として︑

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労働の質というとき︑まず第一にあげられるのが労働の複雑度合言出国

02

r 弓苫るである口﹁労働の複雑皮は︑

使用価値生産の課題の複雑さと︑その時に利用され︑人間の労働と並んで機能する労働手段の複雑さによって規定さ

れる口(他面)労働が複雑であればあるほど︑それを遂行する労働者の技能資格はそれだけ高くなければならない︒

それ故に︑労働の複雑さは︑作業自体の複雑さにもとやついて決定する乙ともでき︑同じくまたある作業の遂行にとっ

( 1 )  

て必要な働き手の技能の水準にもとづいて決定することもできる﹂︒乙の労働の複雑度によって賃率の差異が規定さ

( 2

れるのであるから︑労働の複雑皮がいかに測定(量的に規定)され賃率の格差といかに関連させられるかを吟味し︑

労働の複雑度という﹁労働の質﹂の要素の内容と意味をみることにしよう︒

( 1 )

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(8)

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労働の複雑度の測定

ω

複雑労働の単純労働への還元

労働の複雑度の表示というとき︑まず引用されるのがマルクスの資本論の複雑労働の簡単労働への還元についての

叙述である︒労働の二重性格の節では︑﹁より複雑な労働は︑ただ単純な労働が数一架されたもの︑またはむしろ数倍

されたものとみなされるだけであり︑したがってより小さい量の労働がより大きい呈の単純労働に等しいということ

になる︒このような換算が絶えず行なわれているということは経験の示すところである︒いろいろな労働種類がその

度最単位としての単純労働に換算されるいろいろな割合は︑一つの社会的過程によって生産者の背後で決定され︑し

( 1 )  

たがって生産者たちにとっては慣習によって与えられたもののように思われる﹂と︒すなわち︑生産物の市場を通し

て無政府的に複雑労働は単純労働に還元されるのである︒その還元の比率は︑複雑労働を遂行する働き手の養成に必

要な費用(労働)の大きさによって規定される︒再びマルクスから引用しよう︒﹁社会的平均労働に比べてより高度

な︑より複雑な労働として認められる労働は︑単純労働に比べてより高い養成費がかかる︒その生産により多くの労

働時間が賀される︒したがって︑より高い価値をもっ労働力の発現である︒もしこの(労働)力の価値がより高いな

( 2 )  

らば︑それはまたより高度な労働として発現し︑したがってまた同じ時間内に比較的より高い価値に対象化される﹂︒

より複雑な労働を遂行するためには︑働き手または社会は付技能習得に必要な時間︑∞教師の労働に対する費用(貨

( 3 )  

弊)臼教育訓練過程に使用される手段の形で対象化された労働を支出しなければならない︒それ故に︑複雑労働の一

( 4 )  

天文学的時間の中には技能習得に支出された労働の一定量が含まれていることになる︒

(9)

労働の複雑皮・労働者の技能資格の差が容在し︑商品交換・等価交換・等量の労働の交換が行なわれる社会では︑

乙の複雑労働の単純労働への還元が行なわれるのであるが︑資本主義社会ではそれは無政府的に価値法則の作用を通

して行なわれる︒それに反して︑社会主義社会では︑価値法則の作用(その範囲は限られている)は客観的必然性を

もって複雑労働の計算を要請する︒ただし経済法則が無政府的ではなく社会によって認識され意識的に利用されるも

のとして作用している社会主義社会では︑複雑労働の還元は自然発生的・無政府的にではなくて意識的・計画的に行

( 5 )  

ω

労働に応じた分配における労働の質としての複雑度

前述の複雑労働の還元の比率はただちに社会主義社会の労働に応じた分配における労働の質にはならない︒複雑皮

の高い労働はなるほど同じ時間内により大なる価値を︑したがってより多量の労働を社会に提供するのであり︑労働

に応じた分配によれば高い労働支払を受けるはずでる︒しかし︑前述の複雑労働価値を生みだすのは︑一部分は他人

の労働・社会によって与えられた労働の発現であって︑それは社会に帰属すべきであって︑働き手個人はそれを得る

( 6 )  

資格・権利を有しない︒﹁教育に対する支出を社会全体が負担している社会主義社会では︑それらは労働に応じた分

配において考慮されてはならないが︑しかし専門的養成を受けるための働き手自身の労働の支出は考慮されねばなら

( 7 )  

ない(傍点

l

三原)﹂︒したがって︑前述の複雑労働の単純労働への還元の比率がただちに分配における労働の質に

ならないが︑他面︑働き手自身の報酬のない労働(専門的養成をうける期間)とその差異が在在する限り︑労働に応

じた分配においてもその労働の質は考慮されねばならない︒ヵプスチンによれば︑﹁簡単労働と複雑労働の相互関係

( 8 )  

は︑その計算の目的に従って︑それぞれの万法で計算されねばならない﹂のである︒例えば︑価格計算の目的をもっ

て複雑労働の還元が行なわれる場合には︑生きた労働のみならず︑対象化された労働の支出の完全な計算が必要であ

一 一

(10)

り︑したがって︑いずれの労働にせよ︑支出の源泉に関係なく︑この複雑労働の遂行のために要求される技能資格を

得るために必要な全支出の計算が必要である︒しかし︑誰が︑いつ︑その生産に関連して︑生きた労働なり対象化さ

れた労働を行なったかは関係しない︒他方︑賃金格差の目的の場合には︑義務教育や最低限の訓練をうけるための支

出は考慮される必要はない︒簡単な労働と比較して︑複雑な労働を遂行するのに必要な教育・訓練時間のみが考慮さ

( 9 )  

れる︒もちろん︑既述のように︑社会が負担する教育費は︑乙の場合には計算する必要はない︒

労働の複雑度の測定公式について︒

カプスチンは︑前述の規定にもと*ついて︑労働の複雑皮にもとづく賃金格差を決定する公式を導出しようとしてい

ゅ ︒ ︒

まず最初になすべきことは︑最も単純な労働の働き手の養成にとっての最低限の要件を見出すととである︒ソ連邦

(

)

の場合︑それは七

l

八年の義務教育と一

i

二カ月の生産についての専門的訓練である︒

(

)

そしてそれより複雑な労働の支出の格差を規定する要因は次の四つである︒

ー︑七

t

八年を超える一般教育期間︒

職業技術学校︑中等専門教育機関︑高等教育機関における技能向上教程による専門的訓練のために必要な時間︒

乙れは生産現場における個人的・集団的教育の時聞によって代替できる︒

生産経験︒ある職種がこれを要求する場合︑生産に直結する熟練を習得するために必要な時間︒

(

1

2

3

について︑社会主義社会では︑資本主義社会とは異なり︑一定の専門(技能)を習得するた

めに必要な物質的支出(授業料︑食費︑衣服費等々)は︑基本的に社会が負担するので︑これらの費用は賃金格

差の根拠にする乙とはできない)︒

(11)

︑ ︐ ︐ ︐

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︐ ︐

E・ ︑

技能習得・向上の物質的刺戟︒

労働の複雑さによる賃金の格差づけのためには︑働き手が負担する前述の労働支出を補填するだけでなく︑技

能の習得・向上の物質的刺戟を保障することが心要である︒この物質的刺戟の客観的な根拠は現在の専門による

技能労働力の需給のバランスである︒このバランスは技能労働力の構成の変化ゃある職種の専門家養成の課題の

変化につれて変化する︒ソ連邦では︑第二次大戦後︑全般的教育水準の向上にともなう賃金調整によって複雑皮

による賃金格差は縮小してきた︒それ故に複雑度による賃金格差において決定的な重要性をもっているのは︑む

(刊は)

しろこの技能労働力のバランス状態の根本的変化である︒

以上の.要因にもとやついて︑カプスチンは︑労働の複雑さによる賃金の必要な格差を決定する公式として次の如︑き式

( )

1 1  

O

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回 同

a

+  3 :  

B: ::

一般教育・専門的教育時間のうち基礎として採用されるもので︑簡単労働の教育水準(年数)

助:::一般教育のために必要な時間(年数)

氏:::専門的養成のために必要な時間(教育機関および現場の訓練)

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‑ ‑

生産上の技能や必要な生産上の経験の習得のために必要な追加的専門的訓練の時間︒

断:::その技能資格での勤労期間(年金の出る時まで

) 0

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技能資格に対する追加的物質的刺戟の係数(労働力バランスや生産についての課題にもとづ

いて国家によってきめられる)

(12)

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i

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1 1 1

吋引ーーー

1

何らの報酬・奨学金を得ないものとすれば︑追加的教育訓練の時間

単純労働に従事する場合に得られる労働支払が残る科の期聞にそれだけ多く支払われることによって補償されること

を意味する︒働き手にとってはこの場合技能資格向上は何らの経済的・物質的利害には関係しない︑即ち︑技能資格

一 一 ニ 六

は︑技能資格向上のための物質的支出が全額社会負担で︑かつその期聞については

(

o+回︒+回ロ

l

回)

Bだけの教育訓練で

向上の物質的刺戟は在在しない︒社会が技能資格労働者を必要とし︑強制によることなく自発的な働き手の技能資格

(

)

の向上をはかるためには︑一定の物質的刺戟としてM

したがって︑ヵプスチンの公式によれば︑

P

技能資格・労働の復雑皮による賃率格差は︑その労働力の再生産や1

養成費(労働)とは無関係ではなく︑むしろそれに立脚しているのであるが︑しかしそれだけにとどまらない︒国民

経済の発展計画や課題︑労働資源・技能労働力バランス状態いかんによってMが操作されることになる︒もちろん︑

教育訓練の一般的水準の向上によってBが大きくなれば︑それだけ格差P

要するに︑労働の複雑皮による賃率の格差は︑単にその労働を遂行する労働力の養成費・労働によるのではなくて︑

それに立脚しつつ︑社会の経済的課題の解決の目的をもって社会的に評価された労働の質(この場合は複雑皮)に応

じて決定されているという乙とになる︒

( 1 )

マルグス・エンゲルス全集(大月害届版)第二三巻a

O頁 ︒

( 2 )

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( 3 )

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(13)

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﹁私的生産者の社会では︑私人またはその家族が熟練労働者の養成費を負担する︒だから︑熟練労働力のより高い価格

も︑まずもって私人の手に入る︒:::社会主義的に組織された社会では︑社会がこの費用を負担する︒だから︑その果実

すなわち︑複合労働によってつくりだされたより大きな価値も︑社会に帰属する︒労働者自身は︑より多くの支払に対す

(F

・エングルス︑﹁反デュ1リング論﹂国民文庫版︑第二冊︑三七三

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・一一∞・﹁労働の熟練に応じた賃金の格差は︑技能習得のための支出の大きさに依存して

おり︑そのさいに︑この支出はまず第一に技能の習得のために必要な時聞になる﹂

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5

・)﹁平均的な専門あるいはより高い教育をうけるために支出しなければなら

ない労働は︑緊張した長い時間の労働であり︑肉体的には重くないが︑神経的エネルギーの大きな支出を要求する労働﹂

であり︑﹁多くの場合︑特に通信教育や夜間教育制度によって教育を受ける場合には︑これは長い期聞にわたって通常の

︿

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0

2

司・コ∞)︑さらにマネグイツチは︑高等及び中等教育機関の学

生の奨学金は︑原則として企業または機関で働くならば得られるであろう賃金よりも低いことをあげ︑これらはすべて︑

社会によって補償されねばならない︑と述べている︒

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( 9 )

労働に応じた分配について︑先述のエングルスの命題にもとやついて労働の質の考慮を否定する主張も︑また現実の教育

訓紋制度から質の考慮を要求する説も︑共に労働力の再生産の様式に根拠をおいている︒労働給付呈と労働力の再生産に

必要な労働誌とは別であるが︑前者といえども労働力の再生産とは無関係でないことは︑複雑労働の単純労働への還元の

叙述が示すところであり︑それは労働価値説にも合致するように思われる︒

(14)

労働の質の評価と賃金

(

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︿け門)

﹁これらの計算(前述の公式をいくつかの職種に適用した結果

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1

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1セントに達する︒その差異は︑我々の見解によれば︑かなりの大きさの︑技能習得に対する追

加的物質的奨励によって説明され︑それは以前から残っているもので

ll

当時には客観的に必要であったが││賃金調整

玄民q m

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)

働者および技手・技師のたえぎる補充を必要とする︒それ故に︑将来においても︑J新しい要員の養成や労働者の技能資格

の系統的な向上への個人的物質的関心の要素を利用することが必要である︒わが国に十分な数の技能労働要員が供給され︑

そして全勤労者の全般的な文化・技術水準が著しく向上した現在では︑:::工業化の時代のような大きい賃金の格差の必

(

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∞ 

労働の複雑度評価の分析的方法

労働の複雑度の測定・評価の方法には︑前述の﹁養成時間法﹂

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﹃︒民国)というべき方法に

対して︑いわゆる﹁分析的方法

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れは︑前者がその作業を遂行する働き手が必要とする養成期間の比較にもとやついていて︑その作業自体が複雑なため

( 1 )  

に︑特に生産諸部門に共通な職種の等級便覧において利用されている︒そして︑この方法は︑資本主義諸国において 利用されている職務評価の点数法に相当するものであって︑その要点は︑労働過程を具体的な労働に本質的な労働諸

(15)

機能に分解し︑それぞれの機能について他の作業との比較が(点数によって)行なわれると乙ろにある︒

分析的方法の手続については︑職務評価の点数法とほぼ同じあるので︑乙乙では省略し︑ヵプスチンの説明の特徴

的なところだけをとりあげよう

D

カプスチンは︑分解される機能・要素として︑

ω

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ω

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作業の信頼性ま

( 2 )  

たは責任の要素(す

5 0

5 2 M

向 ︾

( 0 目 22 g

5 2

)

) m q o Z )

をあげている︒評価要素︒機能に関連し

て︑彼はソ連邦では分析的方法によって労働の一側面だけが︑即ち働き手の技能資格と関連のあるところの労働の複

雑さのみが評価されるのに対して︑アメリカ合衆国で利用されている分析的万法は︑労働過程のまったく異なる側面︑

即ち︑労働の複雑さ︑精神的肉体的努力︑作業条件︑責任︑強度その他を一緒にしてまったく非科学的に比較される

( 3 )  

という点で︑原理的・本質的に異なっている︑と述べている︒もっとも︑社会主義国・ソ連邦でも︑これらの諸要素

はそれぞれの万法で評価されているのであって︑カプスチンが﹁非科学的﹂というのは︑まず非体系的であること︑

それに一度に相互に比較評価されるために︑それぞれの要素の評価に(科学的)根拠が与えられないということであ

ろう︒しかし同じことは労働の複雑皮だけを評価しているというソ連邦の分析的方法についてもあてはまるのである︒

分析的方法は︑資本主義国の点数法と基本的には同じであるから︑点数法について既に指摘されているところの欠

陥がそのままあてはまる︒この方法の欠陥の指摘としては不十分であるが︑カプスチンの指摘する基本的欠陥は︑

ω

( 4 )  

労働の機能または要素の点数の比重について︑現在までのところ︑科学的な根拠を与えられでいないこと︑

ω

相異な

( 5 )  

る形態の労働の複雑さと実際の量的差異を決定できないこと︑である︒この二つの欠陥は互に関連しているのであっ

(16)

野働の質の評価と賃金

O

て ︑

﹁労働に応じた分配を目的とするこれらの量的差異は︑研究される作業を遂行する能力をもっ働き手の養成時間

( 6 )  

の差にある﹂とすれば︑労働の機能なり要素をそれ自体いくら比較・評価しようとしても︑労働の複雑度の絶対量的

差異はもちろん︑相対的差異︑さらにはその複雑度による順位さえ見出すことはできない︒したがって︑ヵプスチン

の﹁分析的方法にもとづいて作業をその複雑さに従って一定の順序に多少とも正しく配分す石乙とが可能になる︒・:

( 7 )  

・:しかしながら︑これらの差異の必要な大きさそのものを分析的方法によってきめることはできない﹂という叙述自

体は正確ではない︒分析的方法そのものがすでに一定の量的差異を︑したがって養成時間や労働力の需給バランスの

差異の前提にしているのである︒そこで二つの方法の結合が提案される︒﹁労働の複雑さに︑したがって働き手の技

能資格にもとづく賃金の科学的に根拠づけられた格差づけのためには︑養成時間法と分析的方法との結合が必要であ

る︒:::技能資格労働力のバランス状態や国民経済的課題を考慮しつつ︑養成時間法にもとづいて労働支払の必要な

差異をきめるのが最も合目的的であり︑乙の範囲内で作業の複雑さにもとづいて順に配列するためには︑作業の複雑

( 8 )  

さの評価の分析的方法を利用するのが︑合目的的である﹂︒

以上の分析的方法の検討から明らかなととは︑労働の複雑皮に応じた分配・賃金といっても︑労働の複雑皮を第一

次的要因として賃金が規定されるのではない乙と︑その労働の複雑度そのものが︑別の要因︑労働力の再生産︑補充

に関する養成時間と技能資格向上の物質的刺戟によって規定されているということである︒

( 1 )

民 g

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( 3 )

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(17)

( 5 )

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( 6 )  

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( 7 )

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( 8 )

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三︑労働の条件と賃率

労働の質の第二の要素として労働の条件々

2 8 5

吋寝泊るがあげられている︒

共産主義建設の最も重要な課題の一つは︑労働を人間の生活上の欲望に転化させることであり︑その前提条件は︑

労働諸条件の全面的な改善︑即ち︑労働日の短縮︑重筋労働の追放︑労働の外的条件の改善等々である︒しかし︑現

在の技術の発達水準のもとでは︑健康に有害に作用する条件下の労働の利用を完全になくすことはできない︒この間

題の解決の基本的方向は︑技術進歩にもとづく労働条件の根本的改善であるが︑さしあたり健康に有害な条件を伴な

う作業の遂行が避けられないところでは︑有害な作用の低下を目的とする一時的救済措置として︑各種の特恵や補償

が与えられる︒例えば︑労働日の一一周の短縮︑体暇の追加︑予防医療的食事︑追加休息時間︑作業場の交替︑等々が

( 1 )  

ある︒そして原則としては︑健康に有害な労働条件は︑貨幣の形によってではなく︑前述の方法で補償されるのが合

( 2 )  

目的である︒失なわれた健康は貨幣では回復できないし︑また無料医療給付制のもとでは貨幣による補償は何の意味

( 3 )  

ももたないからである︒貨幣による補償は︑重筋労働という条件のもとで︑エネルギーの追加的支出が他の方法によ

って補填されないときにのみ利用され︑その補償の額は︑技能資格・等級とは関係なしに︑実際のエネルギーの追加

( 4 )  

的支出によって規定される︒

参照

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