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河川環境 デ ー タベ ースの作成 と環境整備 に向 けた情報発信

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Academic year: 2021

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河川環境 デ ー タベ ースの作成 と環境整備 に向 けた情報発信

***渉仁

田崎

西藤●●**人志

正健

口井

野浅

Pr oduc t i onofDa t a ba s eRe l a t e dt oRi ve rEnvi r on me nt a ndDi s s e mi na t i onf わ rSounda ndSus t a i na bl eDe ve l o pme nt

by

MasatoNOGUCHI*,Watam NISHIDA*, TakeshiASAI*andNobuhitoFUJISAKI*

InordertoattainasoundandsustainablewaterenvironmeJlt,peOPleTsparticipationseemstobeindispensable.

Forcompletingthebackgroundsfb∫thedisasterpreventionand/ormitigation,itiswellknownthatbothofthe structural andnon‑structural schemesofpolicybecomenecessary.Regardingtheaccomplishmentofdesirablewater environment,itssituationissimilartotheabovementionedone.Peoplehavetobemoreandmoreconcemedabout theirsu汀Oundings.

Inthispaper,somediscussionwillbedoneforestablishingthedatabaseofwaterenvironmentinandaroundthe r

ivers.As iswellunderstood,forthep托SCribedpurposeschoolandsocialeducationbecon℃simportant.Atthesame time,materialsinstructiveforpromotlngtheenvironmental consciousnessandactivitybecomenecessary.Proposed databasesystem inthispapersuggeststhataccumulationofdatabecomespossibletojudgearankofwaterquality basedonabiologiCalViewpolntafteranInputOfobserveddata.Wereallyhopethatadesirablewaterenvironmentwill smoothlybepursued,forexamplesupportedbythisdatabasesystem.

1. まえが き

近年 ,余暇時間の増 大 や都市 におけ る身近 な自然の 減少 ,及 び国民の環境 に対す る意識の向上 に伴 い ,人 と環境 との秤 を深 め る自然 とのふれ あいへのニーズが 高 まって い る. また ,自然 とふれ あ うことは ,人 々が 自然 を大切 にす る心 を育 み ,人間性 を回復す るために も重要 で あると思われ る. この よ うな取 り組みの一つ と して ,水生生物の調査 によって ,その水域 の水質 を 判定す る水生生物調査 が上 げ られ る. この訴査 は ,近 午 ,環境教育の一環 と して も取 り上 げ られてお り,秦 加者 が年 々増加 してい る ことを考 えて も,それ らを支 援す るための方策の必要性 がい える.

現在 ,方 々の河川 で行 われている 「多自然型川 づ く り」等の河川環境 の 自然 回復への取 り組み は ,ひ と り 行政機 関の 力 だけで全 うで きるもので はな く,市民 の 協 力が不可 欠で あることは明 白である. とはい え,人 間 が これ までの環境 の 下 で育 て られ た こ と を考 えれ ば ,本来的 にあるべ き姿 に向 か う過程 にお いて ,様 々 な環境情報 の発信 が必要 にな る. したが って ,これ ら の 目的 を果 たす ため には ,誰 で もが容 易 に人手 で き, 判読 が容 易 な各種情報 を発信す る基盤の整備 が求 め ら れている.

上述 され た ことか ら,水生生物の デー タベ ース を作 成 し,これ らを調査す る際 にその結果 を入力す るだけ

平成1010月27日受理

'社会開発工学科 (DepartmentofCivilEngineering)

''大学院修士課程社会開発工学専攻 (GraduateStudent,DepartmentofCivilEngineering)

(2)

で ,水域の水質が自動的に判定 され るよ うな総合的な 河川環境情報の ソフ トパ ッケージ化 を試みた.併せて ,

これ らの環境情報 を発信す る際の問題点 について検討 した.

2.河川環境データベースの作成の背景

前述 されたように ,近年 ,カグロウや トビケラ等の水 生生物の調査 により水域の水質 を判定す る活動への一 般市民の参加者数は ,年 々増加 して きている(Fig.1)1).

この調査 は ,実際に川 に入 り生物 を捕 まえ,その場で 大 まかな水質階級の判定 をす ることが可能 なものであ り,その簡易 さと子供達の親 しみやす さ等か ら環境教 育の一環 として も用い られているものである.

水生生物調査 は,水生生物 が種毎 に汚濁への耐性が 異 なっていることを利用す るものであり,それ らの分 布 を知 ることにより河川環境の現状 を把握 しようとす るもの で あ る. これ は生物 学的水 質判定 といわれ , わが国においては津田桧百 ・森下郁子 らにより研究 さ 2),現在 その有用性 が広 く理解 されて きているもの

59 0 61 62 63 Jtl H2 It) JW IEl t は7 +A

59 60 62 63 kl m H) HI Itl II6 1Tl

事J(

Fig.I HistoriCal Changeofparticipantstotheaquatic i

nVestlgation.

である.他方 ,従来の公共用水域の水質網査等では理 化学的水質判定が多用 されているが,生物学的水質判 定は ,比較的長期間に渡 る水質 を表現す るのに適 して いると考 えられている. とくに ,環境問題 を生態学的 立場 か ら把握す ることが望 まれてい る状況下 におい て ,水城での生物学的水質判定 を行 うことの重要性が 認識 され る.

この ようなことか ら,水生生物 に関 して画像 をも併 せたデータベースを作成 し,親潮の際における水質判 定のための同定資料 とす ることが望 まれている.これ より,戟測結果 に基づいてその個体数 を入力す ること により,自動的に水域の水質判定 が され るソフ トパ ッ ケージの作成 が 目指 された.また ,これ らの椀測結果 や水質の判定結果は ,河川環境の現在の状況 を知 る際 の有力な情報 としての活用 が可能である. これ らの情 報 を一般の人々が容易 く入手で きるように背景 を盤備 す ることが期待 されている.これ らの背景整備 を通 し て ,住民 が積極的に河川 をは じめ とす る水域の水質浄 化に努めれば ,著者 らの 目的は大 いに果 た され たこと

になる.

3.河川環境データベースの概要

(1)Delphi3forWindowsによるデータベ‑スアクセス

Delphi3fわrWimdows」 は,Borland杜 によって開 発 されたコンポーネン トと呼ばれ るプログラ ミングを カプセル化 した要素 と,最小の コー ド記述 によって多 様 な ア ブ TJケ ‑ シ ョン を構 築 す る こ との で き る Windows用の ビジュアル開発環境 とを提供す るソフ トウェアである3). また ,データベース対応の コンポ

Fig・2 ArchitcctureofDelphidataba紀aCCeSSlngSyStem・

(3)

‑ネン トを使用 し,ポーラン ドデータベースエ ンジン (BDE)と通信 を行 うことで ,種 々のデー タベ ースに アクセス し,情報 をユーザーインターフェースに提供 す ることが可能 となってお り,複雑で高度 なデータベ ースアプ リケーシ ョンの構築 を容易に している.本研 究 で は ,情 報 人 力 にデ ー タベ ー ス用 ソフ トウ ェ ア

dBASEforWindowsVcr.5.0」 を使用 し,Delphiのデ ータベース機能 を使 って相互 に リンクす ることで ,デ ータベースアプ リケーシ ョンを構築 した.その構成 を Fig.2に示す .

(2)データベースの構成

画像デー タベースとは ,画像情報 とそれに関す る文 字情報 を集穣 ・維持管理 し,これ らの情報 を簡便に入 手す るための ものである.本データベースでは ,水生 生物の画像や文字情報 ,水生生物調査の調査結果 を系 統的に集積す ることを可能 に し,これ らの水生生物の 各種情報や調査結果 と併せて ,河川環境 に関す る情報 を一般の人々に利用 されやすい形で発信す ることによ り,水環境の意識向上 を目指 した環境学習 に役立て ら れ る ことを期待 した. したが って ,その内容 は ,集 積 ・検索機能 を備 えた水生生物の画像データや ,一般 的な水生生物調査法の説明 ,あるいは ,底生生物 によ る水質調査法の説明や ,現在わが研究室で観測 を続 け ている長崎県の一級河川である本明川の紹介 ,等で構 成 されている (Fig.3‑10).

4.情報発信 に向 けて (1)データベースの検索機能

水生生物 に関す る各種情報の入手 を的確 かつ簡便に 行 うためには ,その情報 に対す る様 々な分類や項 目に よる詳細 な検索 が行 えるシステムが整備 されなければ な らない.そこで ,本論で示 され るデータベースでは, 水生生物の学術名 と共 に綱 ・目・科 ・腐水階級 などの基 本的な分類上か らの検索 を行 うことを可能 に し,簡便 かつ迅速 に情報 を入手す ることを実現 した (Fig.7,8).

同時に ,印刷出力の機能 を整備 した ことで ,水生生物 情報 をテキス トファイル として入手す ることも可能 と

な り,よ り広範 な情報発信 に役立て られ ることが考 え られ る. また ,戟潮時の同定作業の効率化や ,環境情 報 を広 く流布す る際の操作環境 を考 えるな らば ,水生 生物の視覚的な特徴 ,等 を基 に して検索が可能 なシス テムの整備 が望 まれ る.今後 は ,画像情報の系統別の 整理 といった種 々の整備 を行 い ,この検索 システムの 実現 に向けて更 なる検討 を重ねてい く必要 がある.

Fig.3CovertitleofdatabaserelatedtoRiverenvironment.

Fig.4 Screenorcontents.

Fig.5PresentationofHonmyoriver.

(2)情報の集積機能

河川環境の状況 の変 化 を精度 良 く把握す るため に は ,継続的な椀測の実施 が求め られ てい る.そ して , それ らのデータを系統 的に蓄積 し,河川環境情報 と し て整備 ・発信 していかなければな らない.その 目的 を

(4)

Fig.6 Diagnosisofwaterquality.

Fig.7 SearchscreenofindividualSpecleS.

Fig.8 ExplanationofindividualspecleS.

果 たす上では ,今後 も増 え続 けてい くで あろう膨大な 情報 に対 して ,容易に蓄耕 ・維持管理 してい くことが 可能 な機能の整備が必要である. したがって ,本デー タベースでは ,データバ ンクに直接 アクセスで きる編 集用画面 を整備 し,容易な情報の蓄横 を可能 にす ると

Fig.9 Screenofdatainputandedit.

Fig.10 DatalistofindividualSpecleS.

共 に,ハ ー ドデ ィスクによる大容量のデー タの収納 ・ 維持管理 を行 っている (Fig.9,10).

(3)水質判定の 自動化

一般的に用い られている水生生物 による水質判定法 には ,便 占種 法,BI2)(BioticIndex)法等のい くつか の判定法 が上 げ られ る. また最近では,lBI4)(Index ofBiologicalIntegrity)法の よ うに種 々の項 目を使 って 稔合的判断 を下す よ うな方法 が開発 ・利 用 され てい る. この よ うな ことか ら,調査の効率化 を考 えれば , 調査時のデータ入力に対応 して ,これ らの判定法によ る水質判定 を自動的に行 えるようにす ることが望 まし い. したがって ,本論で授業 されたデータベ‑スアプ リケーシ ョンでは水質の 自動判定機能 をもたせ るよう に した. この機能の整備 による水域の状況の判定 は , 河川環境情報の一つ として も重要 なもので あり,今後 鋭意進展 させねばな らない と考 えている.

(5)

(4)情報発信 に向けて

河川環境の様子 を広 く市民の方 々に伝 えることは , 情報の公開 を云 々す るまで もな く重要 なことで ある.

その 目的 を果 たすために ,本論で取 り上 げ られたよ う な環境情 報 の整 備 システ ムは ,環 境教育 を推進 し, 人々の環境保全 に対す る意識 を高揚す る上で役立て ら れ るもの と思われ る.現在 ,環境庁 は ,精力的に環境 情報 システムを整備 しよ うとしているが ,と もすれば 行政の内部 だけでの利用に偏 りがちである(Fig.ll)1).

今後 ,よ りよい水環境の実現 に向けて本デー タベース を有効に利用 していくためには ,水生生物調査の支援 ツール としてだけでな く,河川環境の状況 を発信 して い く情報源 として広範 に利用 され る形での整備 が求め られ る.そこで ,各々のパ ソコンレベルで稼働 が可能 なスタン ドアロン型 を目指 し,データベース ソフ トウ ェアとしてのCD‑ROM化の検討 を行 った. この試み は ,近年のパ ソコンの性能向上 に伴 う小型化 によ り携 帯性 が格段 に進歩 したことや ,通信積能 を有 したモバ イル型パ ソコンの普及 を考 えれば ,野外親測時の利用

10(2.00/o)

75 (14 45 (8.8% )

157 (30.7% )

EZa 内 部有 料 iT托 ・連 研究 憐間 旺四 事業 者 一 ■ 住民 ⊂=コその他

Fig.I1 Userofenvironmentalinformationofferedbythe EnvironmentalAgencyl)

に も大いに役立 て られ るもの と思われ る. また ,ネ ッ トワークの発達 によるインターネ ッ トの普及は ,学術 機 関のみ ならず一般ユーザーにまで広 く浸透 しつつ あ り,本論で取 り上 げ られたデータベースをインターネ ッ ト上で情報公開 してい くことも検討 してい きたい.

5.あ わ りに

本論では ,水生生物 に関す るデー タベースの作成 と 共 に ,環境整備 に向けてデータを情報発信 してい くソ フ トパ ッケ‑ジの作成 に関 して検討 を行 った. これか らの水環境整備 に市民の協力が不可欠であることは言 うまで もないことである.今後 ,作成 ソフ トの操作性 の向上 を図 ると共 に ,視覚的 ・聴覚的効果 を取 り入れ つつ本データベースシステムの整備 を進めたい. この システムが広 く一般の方 々に利 用 され ることによ り, 人々の環境意識の向上 につなが り,延いては ,好 まし い水環境の実現 に大 きく貢献す ることを願 っている.

謝辞

本研究 を行 うにあた り,水生生物調査やデータベー スの作成等に協力 して戴いた光保素描美 さんや ,皆川 正司郎 ,樋渡智則 ,伊藤嘉徳の各氏 を初め とす る河川 工学研究室の学生諸氏 に感謝の意 を表 します.

(1)環境庁 (1996) :環境 白書,pp.507‑509,大蔵 省印刷局.

(2)津田松苗 ・森下郁子 (1974) :生物 による水質 調査法,pp.94‑95,山海堂.

(3)Borlandlntemational(1997) :Delphi3.0開発者 ガイ ド,p.13,ポーラン ド株式会社.

(4)森下依理子 (1996):水環境 カルテ ,山海堂 .

参照

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