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審 査 論 文 要 旨(日本文) 論文提出者氏名: 高野 愛弓 審査論文 題 名:

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Academic year: 2021

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審 査 論 文 要 旨(日本文)

論文提出者氏名: 高野 愛弓 審査論文

題 名:Involvement of psychological factors in spasmodic dysphonia

(痙攣性発声障害における心的因子の関与について)

著 者:Ayumi Takano, Ryoji Tokashiki, Humimasa Toyomura, Yuri Ueda, Hiroyuki Hiramatsu, Ray Motohashi, Eriko Sakurai, Masaki Nomoto, Yusuke Shoji, Kiyoaki Tsukahara 掲載誌:Journal of Tokyo Medical University (in press, 2017)

(審査論文要旨:日本語論文の場合1,000字以内・英語論文の場合500 words)

【背景と目的】

痙攣性発声障害(SD)は以前には心的要因によるものといわれていた。しかし、現在では内 喉頭筋のジストニアとする考えが一般的である。一方で、本邦では若い女性に多くみられる。

これは他国ではみられない特徴であるとともに、一般的ジストニアの年齢分布とも異なる。

また、緊張場面で症状が増悪するなど心理的な要因の関与を示唆するエピソードも多くみら れる。これまでの機能性MRIを用いた研究から、痙攣性発声障害患者では島や大脳辺縁系な ど情動に関与する部位の脳活動が健常者と異なることが報告されてきた。そこで今回は、痙 攣性発声障害のなかでも大半を占める内転型痙攣性発声障害(ADSD)患者に、不安検査 (STAI、社交不安障害検査(SADS)の2つの心理検査を行い高不安群と低不安群に分け、

機能性MRIの結果に関連があるかどうかを検討した。

【対象および方法】

対象は、当科にてADSDと診断した12例である。特徴的な声のつまり、ふるえ、途切れ があり、喉頭内視鏡にて器質的異常のない症例をADSDと診断した。性別は男性3例、女性 9例で、年齢は25~59歳、平均44歳であった。全例に、不安検査(STAI)、社交不安障害検査

SADS)の2つの心理検査を用いてアンケート調査を行った。発声時機能性MRIは「やぶ のなかからうさぎがぴょこんとでてきました」の30秒間反復発声によるブロックモデルで行 った。演算ソフトであるMatlab R2015bで開発された統計画像解析ソフトであるSPM8を用 いてMRIで得られた脳機能画像を解析した。

【結果】

高不安群では発声に伴って、有意に大脳辺縁系の情動関連部位が賦活していた。基底核に おいては低不安群ではジストニアと矛盾のない結果が得られたが、高不安群ではジストニア と異なり尾状核が減弱し、淡蒼球内節は賦活していた。

【結論・考察】

ADSDでは心理的要素が関与している症例が存在し、高不安群では純粋な神経学的ジスト ニアの機序のみではない可能性が示唆された。原因として、情動系である大脳辺縁系、特に 前帯状皮質が基底核の回路に関与している可能性がある。

東 京 医 科 大 学

参照

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