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β 2. ボールめねじの切削におけるいくつかの問題

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(1)

ボールめねじの切削におけるいくつかの問題

岸 佐 年   両 角 宗 晴   吉 田 嘉 太 郎

Some Problems Involved in Cutting an Internal Ball Screw

by Satoshi KISHI Muneharu MOROZUI and Yoshitaroh YOSHIDA

l. 緒

回転工具によるね じ切削法において,正 しく創成 されたね じ面が,同 じ回転工具の外周縁 円により再び削 り取 られてしまう,いわゆる干渉現象など種 々の問題の生ずる場合の有 るこ とが指摘されていた. この うち軸断面で直線母線を有す る紡錘形 フライスカ ッタによるおね じの切削における干渉問題(1),およびギヤホブ切れ刃面の研削における干渉問題(2)などにつ いては既に著者等により厳密な解析的研究が行われている.またポールめね じ切削用ね じホ ブによるポールめね じの軸平行切削法において干渉現象の生ずることが著者の一人により指 摘 されていた(3).

本論文では,このポールめね じの軸平行切削法について厳密な解析的研究を行い,要求す る輪郭のポ」ルめね じの内径部において生ずる干渉現象など種 々の問題の実態を究明し,こ れ らを避けるための回転工具の各諸元の計算法を明らかにする.更に数値例により実際にボ ールめね じを切削して理論の検証を行 う.

2.

2‑1めね じの軸断面輪郭の方程式と切削用回転工具の軸断面輪郭の計算式 1に示すごとく,ねじ軸を Z軸 としてx軸がね じみ

ぞの中央を通 るようなO‑xyzなるね じの座標系を考え る.次にx‑aを原点0としx軸 と同方向のX軸 を 持 ,Z軸が Z軸に平行である0‑XYZなる工 具 の 座 標系を考える. 更にx‑rcを原点o′としx軸 と同方向 u軸を持ち, W軸が Z軸に対 して角度βCだけ憤むい o'‑uvw座標系を考える. ここで rcはポール ね じ においてポールの中心を通 る円筒の半径で あ り,βCは

(ScrewAxis)

1ねじと工具との座標系の関係

*昭和60年 3月 昭和60年度精税学会春季大会学術許済会にて発表

** 機械工学科 講師 書棚 信 州大学工学部 名誉教授

十 ㈱小金井製作所 課長 原稿受付 昭和619月26

(2)

半径 rcにおけるポールね じの進 み 角 で あ る.従 って uw 平面はポールね じにおいてね じみぞの中央を通 る半 径 rcのつる巻線に垂直な平面であり, また o'はポ」

ルの中心である.

次に図2に示す ごとく,oL uvw 座標系の uW 平面 においてポールめね じの輪郭を定めると,ね じみぞの下 側の面の輪郭は次式で表 される.

u‑Rcos9,‑eu

=O

w‑‑Rsinp+ew

rbノR2‑ ewモーeu+rc

図2ポ‑ルめねじの基準輪郭

ここで rbはめね じの谷半径であるが実際には存在 しない.このことは後述す る.またrk はめね じの内半径,Yはめね じの任意半径,Rはね じみぞの円弧半径,C,.,ewはね じみぞ 円孤半径の中心点の u,W 座標値, Pはね じみぞ輪郭を表すための偏角を示す∴なお,ね じみぞの形状には図2に示すごとき形状 と,単一円弧形状 とがあるが,本論文では図2の場 合について考察す る. そ こで式(1)で表 されるね じ輪郭をO‑xyz座標系で表 し,更にこのね

じ輪郭をねじ軸 まわ りに右ね じ運動させると次のごときね じ面を得る.

x‑(Rcosp‑eu+rc)cosl+(‑Rsinp+ew)sinβcsinl

y‑(Rcosp‑e#+rc)sin1‑(‑Rsinp+ew)sinβccosI

zニトRsin叶 gw)cosPc.i‑i,

ただLlはねじの リー ドを表 し,従 って βCは次式で計算される.

またね じの任意半径 γは次式で表 される.

rノ京子

(3,

(4)

r(p) (5) ごこでね じの軸断面輪郭を求めることを考え,式(3)においてy0 として次式を得る.

ん=○‑tan

Rcosp‑cu+rc

この Iy:を 式(3)のZの式に代入して次式を得る.

ニトRsin叶 gw)cos 去tan Rcosp‑eu+rc

(6)

I(p)‑I(r) (7) 以上のことより,ねじ面を表す式 として次式を得る.ただ しβは回転角を示す.

(3)

ポールめねじの切削におけるいくつかの問題

∬‑rcos y‑rsine

Z‑I(r)・two‑(‑Rsinp・ew)cosPctan 次にこのね じ面を工具の座標系で表す と次式 となる.

X=x‑a=rcosO‑a

Y ‑y. ‑rsine

z‑Z ‑(‑Rsinp・cw)cosPc去tan

Rcosp‑eu+rc

Rcos9)eu+rc

・去♂

+

ここでaまね じ軸 と工具軸 との最琴距離である・そして式(9)で表 写れるね じ面を工具軸 まわ りに回転 した とき,これ ら曲面群の包路面 として工具面が得 られる.そこで工具の軸断面輪 郭を考え,工具の任意半径をβで表 し次式を得る.

p‑ノx2+Y2

Z‑(‑Rsinp・ew)cosPcI2itan Rcosp‑eu+rc .two‑Z(p,0,‑Z(Y,0,i(10,

2‑2同時接触線の条件式と工具面の性質

(10)は曲線群を表 し,この曲線群の包絡線が工具の軸断面輪郭 と な る.包絡線の条件式 は式(10)に対 して次のヤコピアンを計算して求めることができ・(4).この条件式は ね じ面 と 工具面 との同時接触線の条件式でもある.

I;2//Bar, aa2;;;I‑0

より次式を得る.

rctanβよr‑acos

O ) ・ 芸 a

cosβsin0‑a(re)‑0 (ll)

ただ し

C‑rct‑R‑(rceu)cosy+ewsinp)tan2βC‑r2cosp‑C(Y,p)‑C(r) (12) D‑Rcos2βcsingcosy+(rc‑eu)Sing+ewsin2βecosp‑D(p)‑D(r) (13)

以上により,g(Y,0)0を満足するr,Cの値を式(10)に代入す ることにより工具の軸断面輪 郭が求まり,更に式(8),(9)に代入することによりね じおよび工具の座標系における同時接触 線を求めることができる.しかし詳細な数倍計算に よれ ば,Yの小さな値に対 して g(Y,e)

Oを満足す るタの板が存在 しない場合があり,従 ってその場合は同時接触線 も存在 し得な いことにな り,同時接触線の存在範囲に限界のあることがわかる.そこで この場合の各 々の 諸元の限界値を求めることを考え,∂g/O0 とおいて次式を得る.

(4)

♂= tan‑1

(DTa S j (14)

そ して限界値 r‑rlm,P‑ Plim,O‑elimは次に示す計算手順により求め る ことができる.

そ こで同時接触線の形状および工具の軸断面輪郭は次に示す計算手順により求めることがで きる.ただし pbはrbに対応す るPの値である.

この計算手順()による詳細な数値計算の結果により,同時接触線の形状および工具の軸断 面輪郭を図 3および図 4に示す.この図 3,図 4から工具半径 βの値に極小値のあることが わか りこの極小値 P‑P.niAを求めることを考 え る.式

(10)は P‑P(Y,0)であ り,また式(ll)のg(Y,e)0よりr‑

rte)と成るから,これを式 (10)に代入す ると P‑P(e) 考えられる.そこで dp/deを求めることを考え,読(10)

から

% =% ・% ・%

を待,また式 (ll)より

% ・ %

を得るから,

% ・%% ・%

に より求めることができ,読(5),(10),(ll),(12),(13) 用いて次式を得 る.

3同時接解線とねじ面との関係

図4工具の軸断面輪郭

(5)

ポールめねじの切削におけるいくつかの間題

ino・(DE‑CFR,DE sapS ZiDuc'Rh,SnipncO.' 悪 :S pL

‑V(Y,9,0)‑V(0) (15)

ただ し

E‑rct(rceu桓inp+ewcosp)tan2βC+r2Sinp‑E(p) (16) F‑Rcos2βよcos29‑Sin2p)+(rc‑eukosp‑ewsin2βcsinp‑F(p) (17) このdp/de‑TT(0)は横軸 を C,縦軸を Ⅵe)に取 ると右上が りの単調増加関数 となることが 詳細な数値計算の結果明 らかにされている.そ こで dp/de‑V(o)‑0とお くと, この ときの p‑pminの値は次に示す計算手順により求めること が で き る.p‑pminに対応す る諸元を r‑チ,p‑,O‑0‑ とす る.

Frc,I,a,R,ey,cw]7轟

p 警

yes 'ot'ieyesrPp;=戸l7Sh,0.0

二れ ら p.nin,チ,5が図3図 4に

示 さ れ て い る .

いま正 しく求め ら断面

輪 郭 に お い て , 任 意

半径pにおけ る工具圧 力角aを求

め ることを考える.述と式(1

0 ) お よ び 式 ( l l ) よ り ,

P‑P(e),Z‑Z(0).とな ると考え

られるか

tana dZ ̲ dZ/dO̲∂Z/p・dp/dr・dy/de+∂Z/e dp dfMO p/r・dr/do+∂p/o

により求めることができる.そして式(10),(5),(ll),(12),(13)を用いて次式を得る.

dZ

石訂=rctanPc‑

CDRacosPc DrctanPcsine+ccosPccosO

‑ U(r,e)‑ U(e)

r (DE‑CF)arcosβsine‑C3RrctanβC+2D2RarcosβccosPSinO (18)

従 って,任意半径pに対応す る工具圧力角α式(15),(18)を用いて次式によって求め ること ができる.

U

tan

c F = ‑ V

2‑3創成切削の限界と干渉現象 いま式(10)Zの式 より次式を待 る.

G(Z・p)‑Z‑(Rsinp+ew)cosPc‑2iwtan Rcosp‑e〝+rc

(19)

JHrnuO2nHt川1

0"

(6)

この式(20)よりそれぞれ次式を得る.

‑1, 0, ‑o

G

∂β (% ・% ・% % )‑ ニーdO U‑ tan∝

dp V

2G d(tana) de d(tan∝) 1

p2 de dp dO V

p‑pJninのとき,Tr(e)‑0,tanα≒0だから

()P‑P.nib = ‑00≒0

となる.従ってp‑pmiAのとき

(A )2‑ 0 か‑

が成立す るか ら,工具の軸断面輪郭 G(Z,p)‑0 p‑pmizlで失点となる.従 って図3および図4 において p‑pmiAを掛 こし.{ 破 線 で示 した 同 時接触線 と工具の軸断面輪郭は,それぞれ虚の同 時接触線,虚の工具輪郭であ り,これ ら虚の同時接 触線,虚の工具輪郭か らは理論的に正 しい輪郭の ね じ面を創成す ることはできない.そして図3 示す ごとく,pminに対応するね じ半径 r‑がね じの 内半径 rkに比較 して rk≦ テとなるとき,ね じ面 のrk≦ r< 戸の範囲は理論的に正 しい 輪郭のね じ面が創成されず,図5に示すごとく,工具面上の 半径 βminの切削円が ね じの軸断面を通過すると きに,ね じの軸断面上に措 く軌跡そのものにより 輪郭が決定され る.そ してこの軌跡は rk≦ r< ‑Y の範囲の理論的に正 しいポールめねじの軸断面輪 郭を余分に削 り取 る干渉現象を生 じていることが わかる.この干渉現象のね じ内径部における軸方

≒ o

図5ねじ軸断面内の工具軌跡 と干渉現象の関係 向干渉量 ∂αの計算法は後述する.そしてこの干

渉を避けるためには与えられたね じの諸元に対 して テ< rk となるような工具の諸元を選べ ば よい.そこで与えられたね じの諸元に対 して,テ< rk となるように工具側で変化させ得 る 諾垂 として工具外半径を選ぶ."このことは工具軸 とね じ軸 との最短距離aを変化させること である.計算手順()による詳細な数値計算に よれ ば,軸問距離 αを徐 々に大 きくしたとき,

(7)

ポールめねじの切削におけるいくつかの問題 7 戸の値は単調減少することが確認されている.従 って軸問距離aをある値 より大 きく取れば < rkとな り得ることがわかる. そ こも 7‑rkとなるときの軸間距離 alimを求めるため

に次に示す計算手順を用いる.

lrb'A,I,R,e‑e LS rZoy(ei聖 g e',;' y(e)noy飴 ̲LrPβmJ=‑ TA=L=ap

こうして求めたalimの値に対 して,a≧alimとなるように工具の各諸元を設計すれば Ir≦rk とな り干渉現象は生 じない.

次に図4に示 した工具輪郭の理論計算結果において,与えられた ねじの谷半径 rbを創成 切削す る工具外半径 paのZ座標値がZ>0となっている.しかし実際の回転工具において は工具輪郭の上面 と下面 とを対称に製作す るか ら,ね じみぞの下側の面を切削する工具の下 側の面の輪郭はZ0の範囲になければならない.そこでZ‑0に対応する工具の実際の外 半径をpq'とすれば半径 p4'の工具面上の切削円がね じの軸断面上に措 く軌跡は図5に示 す ごとくになる.この図5か ら明らかなごとく,工具面上の半径pa'の切削円はね じ面上の 半径 r/の点を正 しく創成 し,r/< r≦ rb'の範囲では与えられたねじ輪郭を正 しく創成す

ることができず隅肉を形成する. そしてこの場合,r′の値がめね じの実際の谷半径 とな り, rbは存在しないことがわかる.また図5に示した隅肉高さhf,隅肉幅hw,お よびbなどの 計算法は後述する.いま式(10)においてZ‑0 とおいて次式を得る.

(Rsinpew)cosβC

rctaC LRcospe+rc (21) この式(21)を用いて,par,r/,Pfの値は次に示す計算手順により求めることがで きる.

そしてめね じの実際の谷半径 rb'の値は次式に よって求めることができる.

rb'‑a+par (22) 2‑4ね じの断面輪郭と工具軌跡および干渉量の計算法

これまで述べた解析理論の理解のためには,図5に示 したごときねじの軸断面輪郭または 軸直角断面輪郭や,これら断面上に工具面上の切削円が描 く軌跡を知ることが有効である.

ね じの軸断面はxz平面(y‑0)を考え,従って輪郭は式(5)および式(7)により,またね じの 軸直角断面はxy平面 (I‑0)を考え,従 って輪郭は式(8)および式(21)などを用いて,次に示 す計算手順によりそれぞれ求めることができる.

(8)

次に工具軌跡の求め方を考える.そ こで与えられたねじ輪郭を切削するために理論的に正 しく求め られた工具面を次式で表す.

X‑pcosO Y‑psinO

z‑(‑Rsinp・ew)cosPc去 tan Rcosp‑eu+rc .孟o I (23, ただ し飢 ま工具の回転角を示 し,またpは式(10),(ll)を同時に満足す るr (またはP) と0

とに対するものである.この工具面をねじの座標系で表 し,更にこれをね じ軸 まわ りに回転 角 1で右ねじ運動をさせた とき,得られる曲面群は次式で表 される.

x‑(a+pcosO)cos1‑PsinOsinl y‑(a+pcos宙)sinl+PsinOcosI

I‑(‑Rsinp・e")cosβC・去tan

そ こで,この式(24)においてy‑0 とおいて, 1=tan‑1

Rcosp‑eu+rc

(asi:tsOo) を待,同様に式(24)において Z0 とおいて,

i‑(Rsinp‑ew)cosβC

巾anPc Ldli Rcosp‑eu+rc

O. u,

(25)

(26) を得る.これ らの各式を用いて次に示す計算手順により各 々の断面上へ描かれる工具軌跡を 求めることができる.

lrc,I.a,R,ci,cw]竿 rlS ,, geE i if(2L'6)(i ;軸直角断面(xfu2g4B ,) ここで工具申上の半径 pminの切削円の軌跡によ りねじ面の半径 rk≦ r< デ の範囲に生 ず る干渉現象の,内半径 rkにおけるね じ軸方向干渉量 Saを求めることを考える.い ま工具 が軌跡を描 く平面を xz平面(y‑0)とす る.そ してpminの描 く工具軌跡が ね じの内半径 r‑rhを通過するときの回転角を8‑Okとすると,式(24)よりrk2x2+y2‑(a+pmi.COSOk)2

(9)

ボールめねじの切削におけるいくつかの問題 +(p.ninSinOk)2を得, これ より次式を得る.

cosOk‑rk2l a2‑pmitL

2apain (節)

そ こでxz平面内においてpminの工具軌跡が r‑rkを通過す るときの Z座標値zklは,式 (24)の Zの式にpminに対応す る 申,0‑を代入 し,更に式(25)において OをOkとして, これ

を式(24)へ代入 して次式を得る.

zkl‑(‑Rsin申+ew)cosβC+

・去れ 去tan

2打" LRco呼‑eu+rc

‑pminSinek\ (28)

また与えられたね じの軸断面輪郭の r‑rkにおけ るZ座標値 zk2は式 (7)に より次式に より 求め られる.ただ し pkはr‑rkに対 して式(5)を満足す る値である.

zk2‑ト Rsinpk・ew)cosPc去tan

そ こでね じ軸方向の干渉量 ∂αは

a‑zkl‑Z

‑R(sinpkSing)cosPc・去 tan

, l

L̲̲./‑pminSinek\ I

+

=

tan

Rcospk‑eu+rc

Rco‑eu+TTc

̲.r(‑Rsin&+

‑I(rk) (29)

+

2iw5

27

r

""a+pminCOSek/ 27r ‑ L Rcospk‑eu+rc (30)

を得,次に示す計算手順によ り求めることができる. こうして求めた ∂αの値がα>0とな るときは干渉現象は生 じない.

[rcla・R・euew]ー P7i;i)P・ー (r=rh)ー P(;)Pk (Okー S節) (3a0)

(試行法) (ⅤⅠ) 次にめね じの谷底部における隅肉について考える.隅肉始 ま りの半径 r′お よび これに対 応す るP/,pa'などは既に計算手順(Ⅴ)によって求め られている.そ こで rfに対応す るね

じの Z座標値 zfP/を式(7)へ代入 して次式で求め られる.

I/=(‑Rsinp/・ew)cosβC.tan RcosP′‑eu+rc I(r/) (31)

以上により,図5に示 した隅肉高さhf,隅肉幅hw, お よび ∂bなどはそれぞれ次式に よっ て求めることができる.

h/‑rb'‑r/‑a+par‑r/ (32)

(10)

hw‑2Tz/l

‑2TRsinpf'ew'cosPc' 去tan Rcospf‑eu+rc Sb‑ rb‑ rb'‑ rb‑ (a+pal)‑ rb‑ a‑Pal

2‑5最小工具半径以下の工具輪郭とそのね じ面

い ま与えられたポールめね じの諸元に対 して,可能な限 り工具外半径を小さ く (中心距離 aを大 きく) して干渉を避け ようと努力 してもなおrk<r‑となって干渉を生ず るが,しか し この時のデの値がポール とめね じとの接触点の半径の値 よりかな り小 さく,従 ってめね じと しての横能には支障が無い場合を考える. この ような干渉が生ず る場合はpminに対応す る Z座標値の絶対値lZ,ninlはかな り小 さくなることが予想でき,従 ってこの ときの工具幅W

‑2lZninlが小 さ過 ぎて工具の強度的な面で不具合いを生ず ることが考えられ る.そ こで こ の様な場合の半径pmin以下の工具の輪郭を理論的に正 しい工具輪郭へのpJninにおける接線 (傾 きtamin)を母線 とす る紡錘形状の回転面 と定めて工具幅を大 きく取 ると, このとき のエ具の下側の面は次式に よって表 される.

==Zns?iiOnnSo:(pmin̲P,tanamin lp<pmin,Znin<。] (35, そ してこの工具面をね じの座標系で表 し,更にね じ軸 まわ りに回転角 1で右ね じ運動 させ る

と次式を得る.

x‑ (a+pcosO)cos1‑PsinOsinl y‑ (a+pcosO)sinl+PsinOcosI

Iz nin‑ (pain‑ P)tanαmiA+2iwl) (36,

この式(36)は曲面群を表 し, この曲面群の包路面がね じ面 となる.そ してこの包絡 されたね じ面は理論的に正 しいインボ リュー ト‑ リコイ ドのね じ面 となること,お よび包路面の条件 読 (同時接触線の条件式)は次式 となることが著者等により既に明らかにされている(5).

sinO‑k n (37)

そ こで, この包絡 されたね じ面をね じの軸断面 (y‑0)で表すために,読(36)においてy‑0と して式(25)と同様な式を得, これを用いてインポ 1)ユー ト‑ リコイ ドの軸断面輪郭は次式で 表 され る.

:= 1(諾 芸 )) (詔, また式(38)rの式 より次式を得 る.

p‑ ‑acose+ α2sin2 (39) これ らの各式を用いて次に示す計算手順によ りインボ リュー ト‑ リコイ ドの軸断面輪郭を求 めることができる.

(11)

ポールめねじの切削におけるいくつかの問題

[pmin,Z.niA,α‑in7 30771 這 ; (繰 り返 し)+(3P,)一一 (38ZI)

ll

このインボ リュー ト‑ リコイ ドの軸断面輪郭は,半径Pminの切削円がね じの軸断面上に描 く 軌跡により,更に余分にポールめね じの理論輪郭を削 り取 る. この様子が図5に破線で示 さ れている.しか し前述のごとくポールめね じの桟能に支障は生 じない.

2‑6ね じ面上の一螺線が工具の軸断面上に措 く軌跡

ここまで述べて来たごとく,与えられたね じ面を創成す るために理論的に正 しく求め られ た工具面上の切削円が,ね じの軸断面 または軸直角断面上に措 く軌跡によ′り,与え られたね じ 面の理論輪郭を余分に削 り取 ってしま う干渉現象を生ず ることは,視点を変えると,与 えられ たね じ面上の‑螺線が工具の軸断面上 に描 く軌跡により,正 しく求め られた工具の輪郭を余 分 に削 り取 る現象を生ず ることになる.そ こでね じ面上の∵螺線が工具の軸断面上へ描 く軌 跡を求めることを考えると, これは既に述べた式(10)で表 される曲線群の うちの1本を求め

ることである.ここでは一般論で述べ る.まず与え られたね じ面を次式のごとく一般式で表す.

x=rcose y‑ rsinO

a‑I(r)

・ 去 e

このね じ面を,めね じの軸平行切削の場合 として工具の座標系で表す と次式 となる.

X=rcosO‑ a y=rsin♂

I‑

I ( r ) ・ 去 o

(40)

(41)

そ こで このね じ面を工具の軸 まわ りに回転角 1で回転運動 させると次のごとき曲面群を得 る.

X‑(rcosO‑ a)cos1‑ rsinOsin}

Y‑(rcosO‑ a)sinュ+rsinOcosI

z=

f ( r ) ・ 去 e

さらに これを工具の軸断面で表す と次式 となる.

p‑ノx2+Y2

Z‑I(r)+

去 o

+a2‑2arcosO

(42)

(43)

これ らの各式を用いて次に示す計算手順によ り,ね じ面上の‑螺線が工具の軸断面上 に描 く 軌跡が求め られる.

[arI(r)] ooも宗

L (繰 り返 し)

(12)

3.数値計算例 と実験 いま数値計算例のポールめね じの 諸 元 と L

T,rc‑14.660mm,rk‑15.807mm,I‑12.700 mm,R‑4.000mm,eu‑ew‑0.303mmを選ぶ.

従 って rb‑18.346mm となる. この場合,計 算手順(Ⅴ)に よれば i=‑rk‑15.807mm とな って干渉現象の発生の限界 となるのは,a‑alim

‑9.156mm,p‑pJniA‑7・287mmのときである.

また このとき,寧‑6805138,0‑‑14012'38"と なる.そ こであえて干渉を生ず るような数値計 算例 としてa‑3.850mm<alimを選び, また干 渉を生 じない数値計算例 としで α‑9.700mm>

alimを選ぶ.そ して この二つの数値計算例に対 して前述 した各計算式,計算手順を用いて回転 工具 とポールめ じとの各諸元の値を求め,表1 に一覧表 として示す.

3‑1干渉を生ずる数値計算例

いま干渉を生ず る数値計算例について計算手 (ⅤⅠ),(ⅤⅠ)によりね じの軸断面輪郭 とね じの 軸断面上への工具軌跡を求め,その結果を図6 に示す. この図6より,工具面上の半径Pmin‑

13.722mmの切削円がね じ輪郭の半径 戸‑16.

903mm の点を正 しく創成 し,テ> r≧ rkの範 囲ではPminの措 く軌跡により,要求 されてい る正 しいね じ輪郭に対 してね じ面を余分に削 り 取 ってしまう干渉現象を生 じていることがわか

る.そ してこのときのね じ軸方向干渉量は ∂αニ ー0.081mm とな り表1に示 されている.

次に半径 pa'‑14・493mm の工具面 上 の切 削円は半径 rf‑18・339mm のね じ面を正 しく 創成 し,rf< r≦ rb'の範囲では pa'の 描 く 軌跡そのものにより隅肉を形成 していることが わかる.そ して この場合の隅肉高 さ h1‑0.004 mm,隅肉幅 hw‑0.160mm,b‑0.003mmが 1に示 されている.また任意半径 p‑14.107 mmの工具面上 の切削円は,半径r‑17.816mm のね じ面を正 しく創成 していることがわか る.

いまpmin以下の半径の工具面の輪郭を,読

1 計 算 結 果

与えられたボールめねじの諸元

T.zl14.660Jnn q‑15.807m m 式(2)

lE12.700m m R等4.000n n

L..亡0.303" ItO.303nn

#9{

rJ=18.346m m

Qlili9.156m m 計井手X(Ⅳ) pbh=7.287m n 什井手瓜 Ⅰ) PE68'51,Ssr

eIl12■38.

干渉を生る1■合 干渉を生 じない*合

3.850nJn< Qlb 9.700m m > qh 与える

Lb7lJL 1136..9722J03m m> qnZZI 156..724n n < q644nn ff井手Jt(ID 50.33,20J. 10○734

30.2436r 13.I,15.

読(19)

p.I 14.493m m 8.646n n ff井手Jt(

r/ 18.339JnZn 18.3448nn

. 18.343nJn 18.3454nJn 式 (盟) tAI ‑3.537Jnm ‑3.4560m Jn 式 (払)

● ‑3.456m m ‑3.4561tnn 式 (汐) BJ ‑0.081n Jn +0.0001Jnn 式 (

0.004m m ○.0006zzuzL (32)

.160m m 0.031n n ( BA 0.003zzLn O.㈱ 6m m (34)

図6干渉を生ずる数値例

図 9 ポー ルめねじの切削 図 1 0回転工具 と切削されたポールめねじ を生 じてい る ことが確 認 された. 4 . 結 ロ ポールめね じを阿怯工 具 に よ り軸 、 P行 切捌す る場 合につ いて厳 軒 な解析的研究 を行 い, ポー ルめね じの内径 付近 において,要 } Rされ るね じ輸邦 が余L / Tに削 り取 られ て しま う干渉現象 の 発 生す る場令 のあ ることな ど,桃 々の I l r l j 3LE i の 発ノ1 二 の次 態 を明 らかに した.そ して,

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