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中学校家庭科における「消費生活と環境」の学習内容に関する研究

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熊本大学教育学部紀要.人文科学 第60号,247-253,2011

中学校家庭科における「消費生活と環境」の学習内容に関する研究

宮瀬美津子・坂崎亜衣*・堀内香亜衣*・宮本祐妃**

AStudyofLearningContentson“ConsumerandEnvironment',

inHomeEconomicsEducationofJuniorHighSchools

M

**

i t s u k o M I Y A s E

, A z A K I * , A i S A K I u c H I * , K a a i H o R Y A M o T o Y U u k i M I

( d e i v e c R e O c t o b e r 3 , 2 0 1 1

1 . は じ め に

今日,ますます深刻化している環境問題によって,

地球と人類の持続可能性が脅かされてきている.学 校教育においても,子どもたちに対して,環境問題に ついて正しい理解を深めさせ,環境を保全するための 行動がとれるような態度を育成することが重視される

ようになった.環境教育とは,「環境教育指導資料')」

(2007年)では,「環境や環境問題に関心・知識を持ち,

人間活動と環境とのかかわりについて総合的な理解と 認識の上にたって,環境の保全に配慮した望ましい働 きかけのできる技能や思考力判断力を身に付け,持続 可能な社会の構築を目指してよりよい環境の創造活動 に主体的に参加し,環境への責任ある行動をとること ができる態度を育成すること」としている.

我が国では,1999年の中央環境審議会答申において,

環境教育・環境学習を「環境のための教育・学習」か ら「持続可能な社会の実現のための教育・学習」にま で範囲を広げることを求めており,2002年には持続 可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD:ヨハネス ブルグ・サミット)が開催され,我が国は2005年か ら始まる10年を「持続可能な開発のための教育の10 年」とすることを提案した.2004年には,「環境の保 全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法

律2)」が施行し,2006年には「教育基本法」が改正さ れ,それを受けた2007年の「学校教育法」の改正では,

教育の目標として「学校内外における自然体験活動を 促進し,生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保 全に寄与する態度を養うこと」が規定された.

そして,2008年(平成20年)1月の中央教育審議 会答申の中で,家庭科においては,中学校技術・家庭 科の改善の基本方針について,「社会において主体的

*熊本大学大学院教育学研究科**松橋養護学校

に生きる消費者をはぐくむ視点から,消費の在り方及 び資源や環境に配慮したライフスタイルの確立を目指 す指導を充実する.」ということが示された.この答 申をふまえ,2008年3月に告示された中学校学習指 導要領「技術・家庭編」の家庭分野3)では,4つの内 容構成の一つとして「D身近な消費生活と環境」が新 設され,環境教育が一層重視されるようになった.ま た,その内容の取扱いについて,『「A・家族・家庭と子 どもの成長」,「B,食生活と自立」,「C,衣生活・住生 活と自立」の学習との関連を図り,実践的に学習でき るようにすること」とされた.このことから,家庭 科教育においては,社会の変化に対応して,持続可能 なライフスタイルの確立に向けた環境教育の充実が必 要であり,全ての学習内容と関連づけた具体的な展開 が求められていると考えられる.

しかし,中学校学習指導要領解説の「A、家族・家庭 と子どもの成長」,「B・食生活と自立」,「C・衣生活・住 生活と自立」に関する記述には,環境についての具体 的な項目は少ない.先行研究においても,各領域で環 境についての部分的な授業実践は数多くみられるが,

その領域全体を見通したものは少なく,領域全体でど のような内容を扱うことができるのか,現場の教員は 何を扱っているのかという報告はなされていない.

そこで,本研究では,中学校技術・家庭科「家庭分 野」の食生活領域,衣生活領域,住生活領域,消費生 活と環境領域を取り上げ,環境教育に関する取扱いを 検討する.

2.研究方法

(1)調査対象および調査期間

熊本県の中学校で技術・家庭科の家庭分野を担当し

(

2 4 7 )

(2)

248 宮 瀬 美 津 子 ・ 坂 崎 亜 衣 ・ 堀 内 香 亜 衣 ・ 宮 本 祐 妃

ている教員を対象に,平成22年の10月から11月に 調査を行った.182校にアンケート用紙を郵送し,61 校から回答があった家庭科の担当が2名の学校もあ るため,アンケート用紙の回収数は71であった.ア ンケート対象者の‘性別は女‘性63名,男性7名,無回 答1名,免許の有無は有が49名,無が22名,指導 年数は5年以下が24名,6~15年が17名,16~25 年が25名,26年以上が5名であった.

(2)調査内容

本調査は,中学校の家庭分野における環境教育に関 するアンケート調査である.調査項目は,①環境教育関 連項目の取扱いと,②環境教育への意識に大別される.

①環境教育関連項目の取扱い

食生活領域,衣生活領域,住生活領域,消費生活と 環境領域の4つの各領域において,小・中.高の教科 書や先行研究を参考にして,環境に関する学習項目を 設定し,「扱っている」,「今後扱う予定」,「扱う予定 はない」,「わからない」の中から1つを回答させた.

設定項目数は表lに示すとおりである.

表 l 学 習 領 域 の 項 目 数

学習領域 項 目 数

食 生 活

2

衣生活

02

住生活

2

消 費 生 活 と 環 境

14

57

② 環 境 教 育 へ の 意 識

「家庭科教育の中で環境教育はもっと重視されるべ きと思うか」について,「はい」,「いいえ」,「わからない」

の中から1つを回答させ,その理由について自由記述 をさせた.また,「家庭科で環境教育を行っていく上 での課題や問題点」についても自由記述をさせている.

3.結果と考察

(1)各領域における取扱い

環境教育関連項目の取扱いについて,「扱っている」

と「今後扱う予定」を合わせて,「取り扱われる可能 '性が高い」として検討した.また,現行の中学校技術・

家庭科「家庭分野」の教科書に各項目が記述されてい るかについても分析を行った.各領域の結果及び考察 について,以下に述べる.

① 食 生 活 領 域

食生活領域の結果を図2に示す.項目に関して,現

行の教科書2社4).,)ともに記述があれば☆マークを2 つ,l社のみ記述があれば☆マークを1つ付している.

特に「取扱われる可能性が高い」項目は,「調理で出 るごみの分別」が84.5%と「地産地消」が83.1%で

あり,いずれも8割を超えていた.また,「食料自給 率の低下」77.5%,「地域の気候と風土に合った食文化」

76.1%,「台所用洗剤の環境負荷」74.6%,「食品の買 い方」73.3%,「水・電気・ガスの節約」73.3%の5

項目において,7割を超えており,「取扱われる可能

‘性が高い」ことを示した.一方,「取扱われる可能‘性 が低い」項目は「ハンガーマップ」が11.2%,「バーチャ

ルウォーター」は15.5%と2割を切っていた.

食生活領域においては,教科書に記述のある項目が 多く,2社ともに記述がみられたのは21項目中12項 目であり,l社のみ記述がみられたのは3項目であっ た.この15項目の中で,5割以上の教員が取扱う可 能性が高い項目は11項目であった.また,教科書に 記述のある項目が取扱われる可能性の上位を示してお り,記述のない項目は下位であった.「フードマイレー ジ」については,教科書に言葉としてはみられなかっ たが,「生産や輸送にかかるエネルギーが少ないもの を選ぶ」という記述がなされており,取扱われる可能

‘性も高かった.下位の項目については,「わからない」

と答えた割合も高く,教員が認知していないことも考 えられる.しかし,「生ごみの堆肥化の取り組み」に ついては,教科書に記述があるにもかかわらず,取扱 われる可能性が低いことを示していた.

② 衣 生 活 領 域

衣 生 活 領 域 の 結 果 を 図 3 に 示 す . 特 に 「 取 扱 わ れ る可能性が高い」項目は,「洗濯用洗剤の環境負荷」

が84.5%,「購入から廃棄までを考えた衣服計画」が 83.1%,「衣服の補修技術」と「衣服気候の活用と省 エネルギー」が80.3%であり,いずれも8割を超え ていた.また,「衣服購入時の過剰包装とエコバック」

も74.7%であり,「取扱われる可能性が高い」と考え られる.一方,「LCA」と「繊維自給率」は7%,「バー チャルウォーター」は8.4%と1割を切っており,こ の3項目は極めて「取扱われる可能性が低い」ことが 分かった.

衣生活領域においては,教科書自体に環境に関する 記述が少なく,2社ともに記述がみられたのは20項 目中7項目であり,l社のみ記述がみられたのは4項 目であった.この11項目の中で,5割以上の教員が 取扱う可能性が高い項目は6項目であった.しかし,

「衣服の製造プロセスとエネルギー量」については,

教科書に記述があったが,取り扱われる可能性は極め

て低い割合であった.「洗濯用洗剤の環境負荷」と「衣

(3)

「消蛮生活と環境」の学習内容に関する研究 249

服購入時の過剰包装とエコバック」の項目においては,

「今後扱う予定」の割合が高く,これから実践される 可能性の高い項目であると思われる.衣生活領域にお いては,「購入から廃棄までを考えた衣服計画」など の購入段階,「衣服気候の活用と省エネルギー」など の使用段階,「中古衣料の活用」などの廃棄段階につ いての項目は,取扱われる可能性が高く、これらの項 目は消費者として環境配慮に直接関係のあるものであ る.一方,「日本の衣料輸入量」のような生産・流通 の段階についての項目は取扱われる可能性が低くなっ ていた.

③ 住 生 活 領 域

住生活領域の結果を図4に示す.特に「取扱われ る可能性が高い」項目は,「夏に涼しくする工夫」が 88.8%と「気候風土に合った住まい」が87.4%,「冬

に暖かくする工夫」が85.9%であり,いずれも8割 以上であった.また,「緑のカーテン」は73.3%,「掃 除の工夫」は70.4%であり,これらの項目も「取扱 われる可能性が高い」と考えられる.一方,「取扱 われる可能性が低い」項目は,「ウッドマイレージ」

が8.4%,「長期優良住宅」11.3%,「古民家の再利用」

12.7%であり,2割を切っていた.

住生活領域においても,衣生活領域と同様に,教科 書自体に環境に関する記述が少なく,2社ともに記述 がみられたのは20項目中4項目であり,l社のみ記 述がみられたのは5項目であった.この9項目の中で,

5割以上の教員が取扱う可能性が高い項目は6項目で あった.住生活領域においては,衣生活領域と同様に,

「住宅と森林資源の問題」や「ウッドマイレージ」な どの生産・流通の段階の項目は,取扱われる可能性が 低くなっていた.取扱われる可能性が高い項目につい ては,「夏に涼しくする工夫」や「掃除の工夫」など,

生徒達が比較的実行可能な項目であり,「長期優良住 宅」のような住宅の購入に関する内容については,取 扱われる可能性は低くなっていた.

④消費生活と環境領域

消費生活と環境領域の結果を図5に示す.特に「取 扱われる可能性が高い」項目は,「3R」と「環境に関 するマーク」が91.6%であり,9割を超えていた「レ ジ袋を減らす工夫」は85.9%,「グリーンコンシュー マー」77.5%,「不用品の有効活用の取組」71.9%と,

これらの項目も高い割合であった.一方,「グリーン 購入法」が18.3%で2割を切っており,「取扱われる 可能性が低い」ことが分かった.

消費生活と環境領域において,2社ともに記述がみ られたのは14項目中6項目であり,I社のみ記述がみ

られたのは6項目であった.この12項目の中で,5割 以上の教員が取扱う可能性が高い項目は8項目であっ た.「取り扱われる可能性が高い」項目については,ほ とんどが教科書に記述がなされており,多くの教員が 取り上げていると推察される.しかし,「グリーン購入 法」や「循環型社会形成推進基本法」などの社会的制 度に関する項目については,教科書の記述の有無に関 係なく,割合が低くなっていた.ただし,「家電リサイ クル法」の項目においては,「今後扱う予定」の割合が 高く,これから導入される項目であると思われる.

(2)全体的傾向

環境教育関連項目の取扱いについて,4つの領域を 比較すると,以下のような傾向がみられた.

食生活領域の「食料自給率の低下」と衣生活領域の

「繊維自給率」,住生活領域の「住宅と森林資源の問題」

の3項目については,いずれも生産段階に関する内容 項目であるが,取扱われる可能性の割合は異なってい た.食生活領域においては,77.5%と高くなっているが,

住生活領域については29.5%,衣生活領域においては 7%と極めて低い割合であった.住生活領域と衣生活 領域においては,資源意識が低いことが考えられる.

衣生活領域と住生活領域で「取扱われる可能性が高 い」項目の上位では,「洗濯用洗剤の環境負荷」,「購 入から廃棄までを考えた衣服計画」,「夏に涼しくする 工夫」,「気候風土に合った住まい」など,消費者とし て環境配慮に直接関係のある項目であった.この2領 域においては,生産・流通段階のような消費者が直接 関係しないと思われる項目は「取扱われる可能性が低 い」傾向にある.

食生活領域と衣生活領域における「バーチャルウォー ター」については,どちらの割合も低くなっていた.農 作物や天然繊維の生産においては,多くの水資源が必 要であり,環境に大きな影響を与えているが,このこ

とを教員が十分には認知していないと推察される.

「フェアトレード」では,食生活領域と衣生活領 域,消費生活と環境領域において,項目を設定してい

る.食生活領域では43.7%,消費生活と環境領域では 49.3%であり,約4割を超えていた.しかし,衣生 活領域では21.2%であり,取扱われる可能性が低い.

「フェアトレード」は,認知度が高いとはいえないが,

食生活領域と消費生活と環境領域において,比較的取 扱い易いと考えられる.

「購入計画」については,食生活領域と衣生活領域,

住生活領域において項目を設定したが,取扱われる可

能性は異なっていた.食生活領域では67.6%,衣生活

領域は83.1%であり,取扱われる可能性が高くなっ

ていたが,住生活領域では42.3%と5割を切っていた.

(4)

0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 % 1 0 0 %

■ 今 扱 っ て い る 回 今 後 扱 う 予 定 画 扱 う 予 定 は な い ロ わ か ら な い 口 無 回 答 ・ 誤 答

宮 瀬 美 津 子 ・ 坂 崎 亜 衣 ・ 堀 内 香 亜 衣 ・ 宮 本 祐 妃

☆ ☆ i n 】 唖 で 出 る ご み の 分 別

☆ ☆ 地 産 地 調 ( 旬 産 旬 消 )

☆ ☆ 食 料 自 給 率 の 低 下

☆ ☆ 地 域 の 気 侭 と 風 土 に 合 っ た 食 文 化

☆ ☆ 台 所 用 洗 剤 の 現 墳 負 荷

☆ ☆ ご み が で き る だ け 出 軟 い 食 品 の 買 い 方

☆ ☆ 鯛 埋 に お け る 水 ・ 電 気 ・ ガ ス の 節 約

☆ ☆ 胴 入 か ら 廃 素 ま で を 考 え た 胴 入 計 画

☆ ☆ 食 料 廃 棄 の 問 題

☆ 省 エ ネ を 考 え た 冷 蔵 庫 の 使 用 方 法

☆ ☆ 台 所 か ら 壮 I る 生 活 排 水 の 環 墳 負 荷 フ ー ド マ イ レ ー ジ

☆☆食州斗の生j室と頚填負荷 フ ェ ア ト レ ー ド の 食 品 環 墳 汚 染 に よ る 食 物 へ の 影 響

☆ ス ロ ー ブ ー ド エ コ ク ッ キ ン グ の 実 習

☆ ☆ 生 ご み の 堆 肥 化 の 取 り 糧 み

☆ 現 填 保 全 型 農 粟 ・ 漁 粟 バ ヂ ャ ル ウ オ ー タ ー ハ ン ガ ー マ ッ プ

図 3 衣 生 活 領 域 図 2 食 生 活 領 域

250

☆ ☆ 洗 溜 用 洗 剤 の 環 墳 負 荷

☆ ☆ 鴎 入 か ら 廃 棄 ま で を 考 え た 衣 服 計 画

☆ ☆ 衣 服 の 補 修 技 術

☆ 衣 服 気 娯 の 活 用 と 省 エ ネ ル ギ ー 衣 服 照 入 時 の 過 剰 包 装 と エ コ バ ッ ク

☆ ☆ リ サ イ ク ル 素 材

☆ ☆ 中 古 衣 料 の 活 用

☆ 無 駄 の 鞍 い 布 の 裁 断

☆ ☆ 衣 料 の レ ン タ ル

☆ 不 用 衣 服 を 使 っ た 製 作 実 習

オ ー ガ ニ ッ ク コ ッ ト ン

☆ 退 蔵 衣 料 過 度 の 清 潔 志 向

フ ェ ア ト レ ー ド ・ フ ァ ッ シ ョ ン

日 本 の 衣 料 剥 3 入 重 職 雄 製 品 の 焼 却 処 分 重

☆☆衣服の製造プロセスとエネルギー量 バ ー チ ャ ル ウ ォ ー タ ー

繊 維 自 給 率

工 C A

0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 % 1 0 0 “

■今扱っている画今後扱う予定ロ扱う予定はないロわからない口無回答・誤答

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(5)

☆ ☆ 現 填 に 閲 す る マ ー ク

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☆ ☆ レ ジ 袋 を 減 ら す 工 夫

☆ グ リ ー ン コ ン シ ュ ー マ ー

☆ ☆ 不 用 品 の 有 効 活 用 の 取 組

☆ ☆ 容 認 包 袈 リ サ イ ク ル 法

☆ 家 冠 リ サ イ ク ル 法

☆ 地 域 の 現 墳 保 全 耀 動

☆ フ ェ ア ト レ ー ド

☆ ラ イ フ ス 女 イ ル と 環 墳 問 題 と の 閥 わ り 外 国 で の 額 填 保 全 の 取 り 組 み

☆ 憲 思 1 決 定 プ ロ セ ス に お け る 環 埴 配 虚 栖 現 型 社 会 形 成 稚 進 碁 本 涯

☆ ☆ グ リ ー ン 胴 入 涯

「消費生活と環境」の学習内容に関する研究

0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 % 1 0 0 %

■ 今 、 扱 っ て い る 園 今 後 扱 う 予 定 国 扱 う 予 定 は な い ロ わ か ら な い ロ 銅 ( 回 答 ・ 誤 答

図 5 消 費 生 活 と 環 境 領 域

☆ ☆ 璽 に 涼 し く す る エ 夫

☆ ☆ 気 候 風 土 に 合 っ た 住 ま い

☆ ☆ 冬 に 咽 か く す る 工 夫 緑 の カ ー テ ン

☆ ☆ 掃 除 の 工 夫

☆ 太 隅 光 発 冠

☆ 家 電 の 適 切 な 使 用 屋 上 緑 化

☆ 風 力 発 甑 省 エ ネ 型 家 徳 の 購 入

砺 入 計 画 の 必 要 性

家 君 の リ サ イ ク ル

☆庶1水の利用 地 鶴 住 宅 と 森 林 資 源 の 問 題 家 庭 の 薬 剤 の 問 題

☆ ピ オ ト ー プ 古 民 家 の 再 利 用 長 期 優 良 住 宅 ウ ッ ド マ イ レ ー ジ

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■ 今 扱 っ て い る 回 今 後 扱 う 予 定 国 扱 う 予 定 は な い ロ わ か ら な い 口 無 回 答 ・ 誤 答

図 4 住 生 活 領 域

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(6)

252 宮 瀬 美 津 子 ・ 坂 崎 亜 衣 ・ 堀 内 香 亜 衣 ・ 宮 本 祐 妃

(3)家庭科教員の環境教育への意識

「家庭科教育の中で環境教育は重視されるべきか」

については,70.4%が「はい」と回答しており,「いいえ」

は2.8%,「わからない」が19.7%と環境教育は重視 されるべきだとする教員が多かった.

「はい」の理由としての自由記述では,「将来の持続 可能な社会をつくるために,家庭科教育の中でもそ れにつながる意識を身につける必要があると思いま す.」,「今後の生活において欠かすことのできない内 容だから.」などの環境教育の必要性について強く意 識した回答が多かった.「地球資源には限りがあるこ

とを認識し,自らの生活を変えていくためには,家庭 科での取り組みが必要だと思うから.」などの家庭科

と環境教育との関連についての記述も多かった.また,

「自立に向け自分の生活をみつめ,環境に配慮した生 活が必要であることを学習させていきたい.」という 環境教育の進め方についての回答もあった.「環境教 育は重視されるべきであるが,免許外や準備等の関係 で教科書通りに授業することで精一杯です.」という 環境教育を行う上での問題点,「食べ物を残すことに 平気になっている生徒や物を大切にしない生徒が増え ているから.」などの生徒の実態に関する回答もみら れた.

「いいえ」の理由では,「以前に比べ,環境を意識し た教科内容になっていると思います.あとは教える 側がいかに環境に焦点あて,授業を行うかではない でしょうか.」,「現状で精一杯かなという気がします.

授業時数も限られていますので,環境教育の他にも重 視すべき学習や実習があると思います.」という現状 で十分だとする内容であった.

「わからない」の理由では,「環境教育は必要だと思 いますが,授業時数の関係であまり深入りできない と思います.」などの授業時数の問題についての回答 や「他教科でどの程度取り扱っているのか把握してい

ないので.同じ内容を重複して教えているかもしれな い.」という他教科との関わり,また「環境教育は家 庭科と密接につながっていると思うが,政府の施策や マスコミの影響が大きく,変化も激しいので力を入れ すぎるのは危険だと思う.」という環境教育に関する 疑問についての記述もあった.

(4)家庭科で環境教育を行う上での課題や問題点

課題や問題点について,記述が多かったのは,「授 業時数の問題」,「免許外の教員の問題」,「情報・資料 不足」であった.

「授業時数の問題」については,「扱いたい内容はた くさんありますが授業時数が限られているため,内容 を精選し,教師が大事だと思う内容の授業を行ってい

ます.」など,環境教育の必要性は感じていても,現 状では難しいとする回答が多かった.「免許外の教員 の問題」においては,「免許外で授業をしているので,

わからないところも多いです.もっと自分自身も学習 していきたいと思っています.」などの専門でないこ とによる経験不足や「自分の教科の教材研究もしたい」

という回答がみられた.「情報・資料不足」については,

「環境教育は日々変化しており,教師も新しい情報を 知らなければいけない.」という回答や「具体的データ,

事例の収集,全国共通のデータバンクをつくって家庭 科教員が見ることができるようにすればよいと思う.」

という提案もあった.

その他,数は多くはないものの,「他教科とのかか わり」,「環境教育に関する疑問」,「教師の知識不足」,

「取組み方」,「生徒の実態」,「行動に結びつかないと いう問題」についての記述がみられた.

「他教科との関わり」では,「理科,社会,保健等,

他教科との重なりがわからない.」という他教科との 連携についての課題がみられた.「環境教育に関する 疑問」については,「ごみの減量,分別にしてもどれ だけ効果があるのかわからない.現実にそれがエコに つながっているのか,生徒に伝えるだけの情報が不足 している.」などの疑問があげられていた.また,「自 分自身が不勉強で,うまくまとめられない.断片的知 識だけで授業をしていないか,また,自分の知識が古 くなっていないか心配である.」という「教師の知識 不足」に関する回答もみられた.「取組み方」につい ては,「家庭生活の中で実践力を育てるという点にお いて,家庭との連携をどのように図っていくのかが課 題です.」などの家庭や企業との連携についての課題

もみられた.「生徒の実態」では,「生活経験が少なく,

何においてもわからない生徒がふえてきている.」な どの回答があった「行動に結びつかないという問題」

の中では,「限られた授業時数の中で環境教育を行っ ていくが,日常生活と上手に結びつけられるといいの ですが…」とする実践力につなげるための課題につい ての回答もみられた.

4.要約

熊本県の中学校で技術・家庭科の家庭分野を担当し ている教員を対象に,食生活領域,衣生活領域,住生 活領域,消費生活と環境領域での環境教育関連項目の 取扱いと,環境教育への意識についてのアンケート調 査を行った.その結果,以下のことが明らかとなった.

1.食生活領域においては,環境教育関連項目が比較的

多く教科書に記述されていた.教科書に記述のある

(7)

l

253

項目が取扱われる可能性の上位を示しており,記述

のない項目は下位であった.

2.衣生活領域においては,教科書自体に環境に関する 記述が少なかったが,消費者として環境配慮に直接 関係のある購入・使用・廃棄に関する項目について は,教師の取扱う可能性は高かった.

3.住生活領域においては.衣生活領域と同様に.教科 書自体に環境に関する記述が少なく,消費者として 関係のある項目においても,購入段階の項目につい て,取扱う可能性が低くなっていた.

4.消費生活と環境領域において,教科書の記述の有無 にかかわらず,社会的制度に関する項目を取扱う可 能性は低くなっていた.

5.家庭科教育における環境教育について,約7割の教 員が重視するべきだと回答した.しかし,家庭科で 環境教育を行う上での課題や問題点として,授業時 数や免許外の問題,情報・資料不足などの回答がみ

られた.

参考文献

「消費生活と環境」の学習内容に関する研究

国立教育課程研究センター(2007):環境教育指導 資料[小学校編]

鈴木恒夫(2005):環境保全活動・環境教育推進法

を使いこなす本

文部科学省(2008):中学校学習指導要領解説技

術・家庭,教育図書

開隆堂(2009):技術・家庭[家庭分野]

東京書籍(2008):新編新しい技術・家庭家庭分野

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参照

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