酬工獣学硫継(工学)N・・541987年胡 1 道路橋床版の損傷の実態調査研究
(昭和6ユ年11月29日・原稿受付)
開発土木工学科渡辺 明 開発土木工学科高山俊一
新日鐵化学㈱阪本好史
Research on the Damage of Concrete Slabs of Road Bridge Decks
by Akira WATANABE Shunichi TAKAYAMA Yoshifumi SAKAMOTO
Albstract
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1.まえがき 効果的でかつ経済的であるとして各国共検査システムの 導入,橋梁台帳の整備に力を入れている突情にある1)
道踊の床版は過眠含む輌荷重によるおびただし 躰では特に鮫通路線であ砿名.名欄髄路の い搬の・しかも継嫌返し酬を受ける部材で剤,鋼齢鉄筋コンクリー畦版で.嚇n48靱前に般計さ 糠部材の中で・その畝性剛唖も問題の多い鍋れ煤版恥一18,mで,かつ醐鉄筋量が少なかった であり これまで種柳搬が報告されてきた。 ものに多くの損働瘤められている。
欧米綱のi醐継備は・95・−197・靴1・恥醗に 本文では日・版の損蜘⊇損1腰員の分析.」ll働 行われ・おびただしい橋梁が紺られたがそれに榔刈ニズムなどに肌現酬における知見を肘。
した技術者たちの多くは,戦中戦後の混乱期で既存揺梁
の麟繊,酬の鰍など殆んどなされなかっ剛代 2・床版損傷の形態とひびわれ実態離 を経て舗い蹴糎の少ない人]蓮であった.しかも 床版の損傷の1杉態駄肌て次の、つになる。
安醜速樋視さ抽あまり長期白ヨ視点に立った齢が {・)酬4犬ひびわれが発達した抜喘ち なされず・逐年進行した輌の大型イヒ重靴馴酬に ω日こ版上面のか劫コンクリート酬‖離 蹴撤布の鞠蹴塩による韮枷敵なども榊をかけ,(,)施工欄部の酬
4°〜6°経考えられて脚1・されてきた当初の糠寿髄 {、)施瑚・良.その他によるもの
畑こ瓢せざるを得な噛兄にあるといわれている。 このうちいま1ひびわれの発生鍵に工願網.
このよう榔態の改善には予端棚をとることが嗣鉄伽ンクリー閑{互として嗣洲されている・主鉄
筋が輌方向に醐、入って・・る一加版、の齢につのを剛田言i・徽の鮪ぽより抜机て表一・ぽ いて追跡してみると, −2に掲げる。
ω鍬筋加にひびわれが鍵 3.床版損傷.ひびわれ発生の原因
② 配力鉄筋方向にもひびわれが発生(異方性版とし
てき剛) 床版の損傷の原因を荷重・構造閲連で整理したものを
㈲二方向ひびわれが床版全面{・拡大 まず虻3に蹴次いで卵RC床版の設R陛準の変
(、)醐ち.すリへり現象を伴ってひ翻れの幅・深遷2冶ξ一4,表一5(次頁)で眺めてみる・さらに・
さの猷 ひびわれ醗生させ躍ぱ罐次糎してみよう・
固ひびわれが床版を賞通,漏水遊離石灰の発生 ω配力鉄筋量の不足
(6}2。_30,m角1鍍の亀甲状ひびわれになるとひび 床版において{ま〔短辺/長辺〕比によるカ‥般の橋 われ密度が停留 梁の場合,橋軸方向にもかなりの曲げモーメントが分配 ひびわれ密度(縦横、0.1mm以上のひびわれの・ される・昭和42年の道路賑通達前の示挫でiま「配力 m2当りの総延長) 鉄筋は主鉄筋丑の25%以上配置すること」と低く規定さ 〔7)すりへり粉溶出,鉄筋との分離,せん断抵抗の低 れていたため,同示方書による床版の橋軸直角方向{主 下,部分抜け描ちのパターンが多く,これを模式的に 鉄筋方向)にひびわれが発生した。
示すと図一1となる。 そして,そのひびわれのため.より異方性版へと移行 さて,日本道路公団2)がひびわれ密度を指標とし, した版の挙動として,剛性の大きい方向にも山げモーメ 京名高連道路(車京一三ヶ日聞)の金112鋼橋につき, ントが配分される結果.さらに橋軸方向(配力鉄筋方 主桁(主構または既設縦桁)と横桁・対傾構によって分 向)にもひびわれが発生し,やがて二方向にひびわれ 割された床版を1パネルとした19,000パネルを対象とし {亀甲状ひび:bれ)へと発展する。
て実施した調査結果を図一2,図一3〔後掲)などに示 (2}主(縦)桁の阿1度不足
す。これらの結果から,平均ひびわれ密度は1−3 主(縦)桁の剛度が不足すると,床版自体の橋軸方向 m/m2で逐年確実に増大しているのが認められ,また主 曲げモーメントにさらに桁のたわみによる曲げモーメン 桁間隔が広く,床版厚の小さい,つまり耐力の小さい床 トが加算されることによって,橋軸直角方向にひびわれ 版ほどひびわれ密度が大きいことがわかる。ちなみに図 が発生する。また,連続桁やゲルパー桁の場合などにお _4は橋梁型式別の床版パネルの面積比率で,連続非合 いても主桁の作用に床版が同調する結果,支点上辺りに
成飯桁が全体の約半数を占めている。図一5は橋梁型式 ひびわれの発生がみられることがある。
別にひびわれ密度分布の経年変化を訓べたものである。 {3)床版犀の不足
次に,道路橋鉄筋コンクリート床版の損傷事例をまと 昭和30年代から40年代前半に設計された床版は・その めたものと,ひびわれの原因と特徴について考察したも 経済性が優先され・死荷重軽減が垂視されて許容応力度
①一方向ひびわれ ②二方向ひびわれ ③二方向ひびわれの ④抜け落ち の発生 の発生 発達細網化
口迅
}川
図一1 ひびわれの変化(模式図)
道路橋床版の損傷の実醐査研究 3
翻0.】mm以上
〔コ全クラック
種 別 年度 平均ひびわれ密度〔m/n司
] 2 3 4 5 6 7 8 9
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図一2 平均ひびわれ密度の経年変化(管理事務所別)
脇]0.lmm以上
[:コ全クラック 平均ひびわれ密度(m/mう
種 別
年度
1 2 3 4 5 6 7 8 9
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図一3 平均ひびわれ密度の経年変化(床版支間,床版厚別)
道路橋床版の損傷の実態調査研究 5
単純非合成鋲桁
4.185 (1407ヲ6)
逆ランガー逆ロー七 5,568 (1.42%)
単純迎精ゲルバー箱桁 20,149(5.ユ4%) ・
磁
単純{姦%
ン40,】11(10.23%〕/
単純合成毎桁 紐パネル面積 連続非合成」互桁
_迎続合成姫桁
一8{3,967 (22.69%
図一4 橋梁型式別床版パネル面積比率
ひびわれ諾度分布(ヲの 独 別 年度
0 50 100
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単純合成桁 55 .u二.、、.、
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図一5 橋梁型式別ひびわれ密度分布
を大きくし,床版原を薄くしたものが多い。床版1享が薄 等沈下の影響で床版に曲げモーメントが加わる。特に,
くなるとたわみや曲率が大きくなり,結果としてひびわ 例えば横桁が少なくて不等沈下が考えられるような構造 れを多発する。その反省から昭和侶年改訂の道路橋示方 では橋軸方向に伸びるひびわれが発生する・
轡では鉄筋の許容応力度の低滅,床版原の増大が図られ @ 固 主桁のねじりと不等沈下の影響
た。 横桁がないか少ない場合には主桁がねじれやすくかつ (4)主桁相互の不等沈下 不等沈下も起こしやすい。T桁橋ではハンチに沿ってひ 床版が3本以上の桁で支持されている場合,各桁の不 びわれが発生することが多い。
表一1 床版破損現象の形態分類
ひびわれ 禔@向 性
主筋方向 z力筋方向
亀 甲 分布形態 線 状
ひびわれ
密 一 度
密 疎
國クラ。馴酬㎝以下離コこ 囲クラッ訓蜘㎝以上で腱的
迎 続
ひびわれ 迎続性
分 布 不 連続
直 国クラ。クカr虹酬で分布が格弓・的
直線性 非 直匡囲〃ラックが非直舳で分布力励ダム
範囲前而圏‡瀦:漂部
部 分[重コ㈱、揺醐筋声1}
クラック操端の
コンクリート欠落 匿勤=− クラックのエッジおよびコーナー部の角欠け コンクリートの剥離 匿ヨー_ かぷり範囲のコンクリート(モルタル)剥離 コンクリ
一ト破損 1コンクリートの脱落
囲:巫 鉄筋裸見
床 版 陥 没 コンクリート脱落、脱離 、
S筋破壊 そ の 他
サ 象
漏 水 V 離 石 灰 s装而のクラック陥没
コンクリーニト中椙…イヒ、発聾f
ー版陥没の副次現象
道路橋床版の主醐の実態調査研究 7
表一2 ひびわれの原因と特微
ひびわれの原因 1 ひびわオ、の糖
①セメントの異常ぎょう結 輻が大きく、短いひびわれが、比較的早期に不姐則に発生する。
②セメントの異常膨張 放射形の網状のひびわれが発生する。
コンクリートの沈下およ③ びフリージング
打殿後]・−2時剛で、鉄筋の上部や壁と床の境目などに断続的に発生する。
ユ.コンクリートの材
ソ的性質 ノ閲係す 驍烽フ
④骨材に含まれているでい分1 コンクリート表面の乾燥につれて、不規則に網状のひびわれが発生する。
⑤セメントの水和熱 断而の大きいコンクリートで、1−2辿冊してから直線状のひびわれがほぼ 剿竓uに規則的に発生する。表面だけのものと部材を貰通するものとがある。
. コンクリートの硬化・乾⑥ 燥収縮
2−3か月してから発生し、次第に成丑する.聞□部や柱・はりに囲まれた 部には斜めに、細長い床・壁・はりなどにほぽ等川隔に垂血に発生する。
⑦反応性骨材や風化岩の使用 1 コンクリート内部からほつぼつ爆裂状に発生する。多湿な箇所に多い。
①長時llllの耕1りまぜ 全而に網状のひびわれや長さの短い不規則なひびわれが発生する。
ポンプ圧送の際の七メン② ト量・水量の増量
L③やL⑥のひびわれが発生Lやすくなる。
配筋の乱れ、鉄筋のかぶ③ り1享さの減少
床スラブでは周辺に沿ってサークル状に発生する。配筋・配管の表面に沿っ ト発生する。
①急速な打込み連度 2,⑥や].③のひびわれが発生する。
⑤不均一な打込み・まめ板 各種のひびわれの起点となりやすい。
2.施工上の
㈱ラに閏 Wするもフ
回型わくのはらみ 』・く酬い聞向岬行L部舳1・雑する。
⑦打継ぎ処理の不良 コンクリートの打継ぎ箇所やコールドジョイントがひびわれとなる。
回硬化前の振助や載荷 4.の外力によるひびわれと同様である.
初期養生の不良⑨ (急激な乾燥}
打込み直後、表而の各部分に短いひびわれが不規則に発生する。
初期養生の不良⑩ (初期凍結)
細かいひびわれで、脱型するとコンクリート而が白っぼく、スケーリングす 驕B
⑪支保工の沈み 床やはりの端部上方および中央部下端などに{暗生する。
①現境温度・湿度の変化 L⑥のひびわれに顯似している。発生したひびわれは、温度・湿度変化に応 カて変動する。
コンクリート部材両面の② 温度・湿度差
低温側または低湿側の表面に、曲り方向と直角に発生する。
3.使用・環
ォ条件に {係する
烽フ
③凍結・融解の繰返し 表而がスケーリングを起こし、ぽろほろになる。
④火災・表面加熱 表面全体に細かい血甲状のひびわれが発生する。
⑤内部鉄筋のぜい化膨張 鉄筋に沿って大きなひびわれが発生し、かぶリコンクリートがはく落したり ウびが流出したりする。
⑤硅・塩類の化学利用 コンクリート表面がおかされたり、聞自圭物質が形成され全面に発生する。
オーパーロード①(地震.欄㎡{出げ) 一
ヘりや床の引張側に、垂証にひびわれが発生する。
②オーバー°一ド(せ刷 弛酷折載荷四
柱・はり・壁などに45°方向にひびわれが発生する。
4.撫造・外力などに
{係する 烽フ
③断而酷筋跡足 4、①、」.②と同じ、床やひさしなどではたれ下がる方向に平行するひびわれ ェ発生する。
回摘造物の不何沈下 45°方向に大きなひびわれが発生する。
⑤繰返し荷皿
⑥股計の不良
袈一3 損傷原因の分類
捌傷原因
・荷重関連一[ll:麟㌶蒜:」猷
これまで注目されなかったのは不覚看過のなせる業であ 4.床版損傷に関する新しい知見 、
うつかΩ
床版の損傷はこれまで過大過頻の車両荷垂に起国する 描者らもその新しい認識のもとで1過年PC板埋設型 ひびわれの発生,進展,仲縮継手部段差により誘発され 枠床版5〕について移動載荷方式で疲労試験を爽施し,静 る衝撃力による床版応力超過の繰返しなどを要因として 荷重の場合よi〕かなり小さい荷重で床版へのひびわれが 直蔵的に論ぜられてきた。 貫通することを確認した。
しかしながら道舩蹴験所にお1ナる大規模の継し また,岡醜一郎教]受 〕は巧みな工夫で輪荷酬返し 荷重試験結果によって,通常の場合,床版の押し抜きせ 装置を製作して本格的な実験を遂行され興味ある結果を ん断耐力は静的耐力の約45%に落ちるが,昭和39年示方 報告されている。そのうち,静的載荷,移動繰返し載荷 U}で設計された厚さユ8cm支IIII 4 mの床版でも,200万回 各場合に対するひびわれ図と破壊モードを図一6に参考 以上の繰返し載荷に対し実橋で観測される輪荷重の2倍 までに掲げる。静酌載荷におけるひびわれパターンは載 以上に相当する約25tに耐えることが明らかにされてお 荷点より拡がる放射状であるのに対し,移動繰返し載荷 り,上記要因だけで床版の重度の損傷を説明することに の場合は床版下面全域にわたる格子状または亀甲状であ は疑義ありとして.その解明のためさらに系統的な実験 ることがわかる。
が垂ねられ,綿密な実橋損傷調査を併行された。
それらの結果,床版損傷の最も一般的な形態として,
参 考 文 献 粕荷垂走行線に沿う床版下面に著しい漏水と,ひびわれ
部コンクリートの激しい確i耗を伴った亀甲状ひびわれの 1)宮崎昭二:橋梁の維拝・補傍・改良について,IABSE
発達棚められ.すなわち床版の損{蹴水の存在とい、濃鑑錨還㍑漂二11㌶黙㌫橋鉄筋。ン
う要国が大きく影響していることが明らかにされた。貫 クリート床版の打1傷機構にもとつく健全度判定と補修工法の
通したひびわれに雨水が侵入し輪荷重の繰返しの下で、鑑㌣籠㌻1遷f㌶蒜全班肝価方法、、閲
相対変位によるひびわれ部摩粍が進行して,床版のせん する研究,文部省科研成贈晧書,昭和57−3 断耐力が低下するという新しい見解が示されるに到った いシ日一ポンド建認掬二橋梁補修設計の手引き.昭52−11 5)渡辺 明:PC板」皿股型枠の利用による新古力・迅迎施工
のである・ 法 、閏する耽文鮪尋柵成牌E告びL昭58,3
このことは,貫通ひびわれを発生させた床版の上面に 6)岡田恵一郎:移動繰返載荷の下での道路橋R.C.およびS・
水を張り移動繰返し載荷試験射〒い実験的に磁かめら c哺版醜労特性・文部酬研麟㌃艮継昭58ヨ
れた。
荷重の位置によりせん断の向きが変ることり影響が,
道酬床版の損傷の実翻査研究 ・ り
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