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研究専攻(専門領域)日本・アジア研究専攻

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Academic year: 2021

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埼 玉 大 学 文 化 科 学 研 究 科 修 士 課 程 学 位 論 文 ・ 特 定 課 題 研 究 成 果 要 旨

研 究 専 攻 ( 専 門 領 域 ) 日 本 ・ ア ジ ア 研 究 専 攻 学 籍 番 号 05CS012 氏 名 尾 崎 百 合 ロ ー マ 字 OZAKI YURI 国 籍

( 留 学 生 )

修 士 学 位 論 文 名 特 定 課 題 研 究 名

『「 五 四 」 前 夜 の 「 迷 信 」「 科 学 」「 宗 教 」 に つ い て 』

~ 1918 年 前 後 に お け る 科 学 と 迷 信 の 論 争 を 中 心 に ~

提 出 年 月 日 2008 年 1 月 10 日 指 導 教 員 小 谷 一 郎 体 裁

( 論 文 )

言 語 日 本 語

別 冊 添 付 資 料 等 別 表 日 本 と 中 国 に お け る 論 争 の フ ロ ー チ ャ ー ト 二 頁 キ ー ワ ー ド 中 国 近 現 代 文 学 科 学 迷 信 1918 年 五 四

1915 年 9 月 に 中 国 で 創 刊 さ れ た『 青 年 雑 誌 』( 後 の『 新 青 年 』)の 中 に 、発 刊 の 辞 で あ る 陳 独 秀 の 《 敬 告 青 年 》 と い う 文 章 が あ る 。 そ の 内 容 は 、 読 者 に 向 か っ て 当 時 の 中 国 が 抱 え て い た 問 題 と 、 こ れ を 解 決 す る た め の 6 つ の ス ロ ー ガ ン を 提 唱 し た も の で あ っ た 。 そ の う ち の 最 後 の 一 つ で あ る 、「 想 像 的 で な く 、 科 学 的 で あ れ 」 と い う そ れ は 、 後 に 1918 年 を 頂 点 に 、 「 迷 信 」問 題 と し て 大 き な 論 議 を よ ぶ こ と と な る 。当 時 の「 迷 信 」は 、そ の 定 義 が 非 常 に 複 雑 で あ り 、従 来 の「 封 建 的 な 迷 信 」を 含 む ほ か 、新 興 の「 迷 信 」、さ ら に「 宗 教 」そ の も の を 一 括 り に し て 考 え ら れ て い た 。た と え ば「 霊 学 」を 標 榜 し 、 「 霊 魂 写 真 」な ど の 偽 物 の「 科 学 」を 主 張 し た「 上 海 霊 学 会 」は 、『 新 青 年 』の 記 者 か ら「 迷 信 」と し て 強 い 批 判 を 受 け て い た し 、 『 新 青 年 』上 で も「 儒 教 」を「 宗 教 」と 同 一 視 す る こ と で 、他 の 宗 教 す ら も 「 迷 信 」 と 見 な し て し ま う よ う に 、 当 時 の 「 迷 信 」 は ま だ 「 迷 信 」「 科 学 」「 宗 教 」 と し て 未 分 化 で あ っ た 。

こ の 論 文 で は 、 1918 年 を 中 心 に 起 こ っ た ‘「 迷 信 」 を 巡 る 論 争 ’ を 考 察 す る こ と で 、 当 時 の 「 迷 信 」・「 科 学 」・「 宗 教 」 が ど の よ う な も の で あ り 、 ま た ど の よ う に 扱 わ れ て い た の か を 明 ら か に し た も の で あ る 。中 国 で 起 こ っ た「 新 し い 迷 信 」は 、以 前 か ら の 封 建 的 な「 迷 信 」 と は 違 い 、 相 手 (『 新 青 年 』 側 ) に 具 体 的 な 「 科 学 」 を 要 求 し た 。『 新 青 年 』 は こ れ に 対 し 、留 学 先 で 得 た「 科 学 」の 知 識 で 以 っ て 、「 扶 乩 」や「 霊 魂 写 真 」と い っ た 行 為 を「 全 く 根 拠 な い も の 」 と 非 難 す る 。 ま た 「 霊 魂 写 真 」 の 論 争 に 関 し て は 、 日 本 の 心 理 学 者 や 文 献 を 持 ち 出 す な ど 海 外 の 影 響 も 強 く 見 ら れ る 。こ の こ と か ら 、中 国 と 日 本 の 論 争 を 比 較 し 、 そ の 特 徴 や 違 い も 検 討 し た 。 ま た 「 上 海 霊 学 会 」 の 主 要 構 成 員 の 一 人 で あ っ た 陸 費 逵 は 、 蔡 元 培 と 同 じ「 教 育 」の 立 場 か ら 、 「 精 神 修 養 」の 重 視 と い う 面 で 、そ の 思 想 に 共 通 点 を 見 る こ と が で き る 。 だ が 「 霊 魂 」 の 有 無 と い う 、 当 時 の 中 国 が 抱 え た 「 迷 信 」 問 題 の 大 き な 課 題 は 、 二 人 の 間 に 大 き な 隔 た り 生 じ さ せ た 。 こ の 点 に お い て も 、 二 人 の 考 え る 「 宗 教 」 の 利 点 や 、 彼 ら の 主 張 す る 「 精 神 」 が 何 を 指 し 、 ど こ に 違 い が あ る の か を 明 ら か に し て い る 。

以 上 の 点 か ら 1915 年 に 提 唱 さ れ た 「 迷 信 」 と 「 科 学 」 の 問 題 が 、 1918 年 前 後 に 流 行 し た

新 興 の「 迷 信 」の 論 争 を 経 て 、 「 迷 信 」 「 科 学 」 「 宗 教 」の そ れ ぞ れ の 定 義 を 再 考 す る こ と と

な っ た 。 そ し て あ る 程 度 の 結 果 を 得 た こ と で 、 翌 年 か ら の 「 信 仰 」 や 「 人 生 観 」、「 宗 教 」

と い う 問 題 に 間 接 的 に 思 想 の 深 化 を 促 し た の で は な い か 、 と 本 稿 で 結 論 付 け て い る 。

参照

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