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国土学獅亀賛料儲嶺

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ISSNO386‑4790

平成15年3月 国文学研究資料館報

第60号

可が 句 一

聖訓

︽WW釘句恒可﹄℃

祖 彊

姥濾

命丑

鈴 崇

幽 寧 # 因 出 ネ

仁鋪用兵方戒謬夛笠院躬祷於佛前日此拝開賓中遣狩平金陵親日慎無殺識設誉困瀬

P ,

F斗曲日哩 綱染・発行者国文学研究資料館東京都品川区豊町一︐一六︐一○郵便番号一四二八五八五耐話○三三七八五七一三一FAx○三三七八五七○五一己国豊富頁ご葛君署・呂冨a頁印刷株式会社三協社

醒日坊但司比施諦俊

f

元和勅版皇朝類苑(16頁参照)

一 目 次 一 国文学研究資料館創立30周年

記 念 式 典 の 式 辞 ・ 祝 辞 … … 2 新 収 和 古 書 抄 平 成 1 4 年 … … 1 4 記 念 展 示 ・ 講 演 報 告 参 考 室 … … 8 新 収 資 料 紹 介 5 0 : 元 和 勅 版 皇 朝 類 苑 和 田 恭 幸 … … 1 6 平 成 1 4 年 度 展 示 ・ 講 演 報 告 参 考 室 … … l O 葉 報 ・ 人 事 異 動 … … 1 7 平 成 1 5 年 度 展 示 ・ 講 演 予 告 参 考 室 … … l l 平 成 1 5 年 度 共 同 研 究 ・ 平 成 1 4 年 度 共 同 研 究 追 加 … … 2 1 第26回国際日本文学研究集会報告傭報資料室……12司瞥だより「芝居番付」

第 8 回 シ ン ポ ジ ウ ム コ ン ピ ュ ー タ 国 文 学 報 告 く 当 館 の コ レ ク シ ョ ン の 中 か ら ① 〉 鈴 木 一 正 … … 2 2 デ ー タ ベ ー ス 室 … … 1 3 利 用 者 へ の お 知 ら せ … … 2 3 文 庫 紹 介 3 8 : 輪 王 寺 天 海 蔵 落 合 博 志 … … 7 平 成 1 5 年 度 春 ・ 夏 季 学 会 … … 2 4

国土学獅亀賛料儲嶺

第60号

平成15年3月

(2)

第60号 国文学研究資料館報 平成15年3月

国文学研究資料館長

松野陽一

国文学研究資料館の創立三十周

年記念式典にあたりまして挨拶を

申し上げます︒当館は︑創立に際

し︑また以後の三十年の今日にい

たるまでの間に︑さまざまな面で

多くの方々の御尽力を賜りました︒

その︑これまでお世話になりまし

た方々をお迎えして︑本日このよ

うな式を催すことができますこと

は︑私どもの︑こよなき喜びでご

ざいます︒

特に本日は︑小野文部科学事務

次官を初め︑北原筑波大学長︑石

毛国立民族学博物館長︑黒澤国立

国会図書館長の御臨席を賜り︑ま 記念式典式辞 国文学研究資料館は昭和四十七年に大学共同利用機関として設置されて以来︑平成十四年で創立三十周年を迎え︑十一月二十九日に特別講演及び記念式典を国立オリンピック記念青少年総合センターで挙行した︒特別講演では︑﹁文学をよむ歓び﹂と題して中西進帝塚山学院長から講演があった︒また記念式典には︑文部科学省から小野元之文部科学事務次官を始めとする来賓や関係者一二五名の出席があった︒ 国文学研究資料館創立三十周年

た︑文部科学省︑大学︑研究機関

など日ごろ研究面で関係の深い

方々︑そして︑図書館︑博物館︑

美術館︑文書館など古典籍所蔵の

機関や個人の方々︑出版界︑古書

籍界︑電子情報産業など当館の研

究事業を支えて下さっている多方

面の方々の御来臨を賜りまして式

典を催せますこと︑洵に光栄に存

じます︒御多用のところ御出席い

ただきましたことに︑あつく御礼

申しあげます︒

なお︑高円宮憲仁親王について

一言申しあげます︒殿下が︑文化

全般にわたって造詣が深く︑国際

的にも幅広く御活躍されたことは

周知のところでありますが︑国文

学の面から申しますと︑毎年のお

歌会始の御歌が注目されるところ

戸、

でありました︒それは︑温雅・精

綴な歌を創られる皇族の歌々の中

で︑際やかに個性的な作品を詠ま

れていたからであります︒南海の

水底をすべるように通りすぎるマ

ンタの魚影︑北海の海上の上昇気

流に乗って旋回する尾白鷲の翼の

広がりなど︑対象の動線に見入っ

ている宮の鼓動の若さが伝わって

くるようなお歌が印象的でありま

した︒その宮様が︑御自ら白鳥と

なって天翔ることがかくも早かろ

うとはl信じられないことでござ

いました︒願わくは殿下︑天上白

玉楼にお住まい遊ばされました上

は︑われらの日々の営みを永遠に

みそなわし︑加護賜らんことを︑

望むものであります︒

本館は︑昭和四十七年︑大学共

同利用機関として設立されました︒

第二次世界大戦の戦災︑社会変動

によって大きな被害を受けた日本

古書籍の保存情況を正確に把握し︑

文化資源として将来にわたって活

用できるようにすること︑また︑

その調査収集資料によって︑番物

文化の面から日本文学の研究を行

なうことが目標とされたわけであ

ります︒

この昭和四十七年には︑岩波書

店の﹁国書総目録﹂が完成しまし

た︒国文学のコミュニティも全面

協力し四半世紀をかけた仕事で︑

前近代千二百年間の日本書籍は︑

この段階で七十万タイトルの作品

の現存が確認され︑それを基礎台

帳とした本館の基本事業︑文献資

料の調査・収集が開始されたので

す︒

本館の大学共同利用機関として

の特色は︑実にこの﹁調査・収集﹂

の事業に端的に現われています︒

調査・収集は︑北海道から沖縄

まで︑大学の現役教員に調査員を

委嘱し︑原本所蔵者の許に赴いて︑

写本︑版本一本一本について書誌

カードを作成して貰っています︒

これが毎年一万点弱︑今年で約三

十万点が集積され︑そのうち十八

万点がフィルム収集されているの

です︒利用する資料をコミュニテ

ィ自身で研究集種することが﹁特

色﹂であります︒利用者は無論︑

広く他の分野の研究者や一般市民︑

海外の日本研究者に及んでいます︒

文化資源の活用に関する国家事業

として︑極めて重要な役割を果た

しつつあると自覚しております︒

平成九年度からは︑近代文献資

料室が増設され︑空白だった明治

(3)

平成15年3月 国文学研究資料館報

第60号

初期資料の調査・収集が可能にな

りました︒同時にその手段も紙の

カードから︑パソコン︑デジタル

カメラ併用による書誌の電子情報

化に切り換えられ︑来年度からは︑

前近代の分も全て電子情報化すべ

く︑準備を進めています︒

電子情報化は︑館の他の事業で

は︑むしろ早くから先行して進め

られていました︒﹃マイクロ資料

目録﹂や﹃和古書目録﹄は昭和六

十二年からデータベースのオンラ

インサービスを人文系機関では最

初に始めており︑論文情報の﹁国

文学年鑑﹄は平成四年から︑また︑

平成十一年からは︑源氏物語︑二

十一代集など古典本文のテキスト

データベースの公開︑実験公開で

すが﹃日本古典文学大系﹄百巻の

電子化本文データベースも発信し

ております︒権利の問題がからみ

ますので︑一気に所蔵する資料情

報︑研究情報の全面公開というわ

けには行きませんが︑既にかなり

の情報が︑インターネットを通じ

て世界中の日本学研究者のパソコ

ンに届く態勢に入りつつあるので

す︒しかし︑コンテンッとしては

まだまだ質撞ともに貧弱な初歩の

段階です︒これからしばらくは基 礎固めをしなければなりません︒その一方で︑一九四一年〜二○○○年の研究情報を網羅した︑精度の高さで評価の高い﹃国文学年鑑﹂の如き︑活字媒体︑印刷物の作成

&

国文学研究資料館創立30周年記念式典

……

︽︑蕊ゞ繊調

﹄薄癖蝉鶏錘・路癖恥酔識騨癖稗出一露

も︑各事業毎に︑もうしばらくは

継続の必要があると思います︒

このほか︑本館の研究や事業は︑

基礎資料に基盤を置いた﹁共同研

究﹂︑国際的な共同調査と研究︑

集会に成果をあげ︑また一般市民

の根強い支持を受けての講演会や

展示に努力を重ねています︒

史料館は︑戦後︑存続の危ぶま

れた史料保存のために昭和二十六

(4)

第60号 国文学研究資料館報 平成15年3月

年に設置されました︒二十年を経

て︑国文学研究資料館発足に際し

て︑研究組織に改められ︑附置機

関となりました︒五十万点に及ぶ

史料や史料情報の︑整理︑研究︑

保存︑修復︑公刊を着実に積み重

ね︑史料管理学の共同研究︑情報

システム化を進めています︒強調

したいのは︑今年から﹁アーカイ

プス・カレッジ﹂と改称しました

史料管理学研修会の継続的開催で︑

アーキビスト養成教育が全国の文

書館・図書館の現場で活動してい

る人々の強い支持を得ていること

です︒幅広く懇切なカリキュラム

が︑現場の具体的な問題に即して

の有用性を持っているからのこと

でしょう︒新しくアーカイブス研

究の確立を目指しての努力が始ま

ったところです︒

以上︑当館の三十年にわたる問

題点を疎々申し述べましたが︑問

題はこれからであります︒

大学共同利用機関の目前の主要

課題は︑言うまでもなく法人化問

題です︒当館の場合はこれに︑平

成十五年度からの総研大加入︑そ

して立川移転が加わります︒現段

階では︑共同利用機関は四つの研

究機構に改編され︑国文研は︑国 際日本文化研究センター︑総合地球環境学研究所︑国立民族学博物館︑国立歴史民俗博物館との五機関で構成される︑人間文化研究機構に入る予定になっております︒機構本部がどのように設計されるのか︑各機関はその傘下で如何位置づけられるのか︑未確定な要素ばかりで不安ですが︑いたづらに保身的になっていてはいけないでしょう︒

前近代千二百年間の日本書籍の

全てを調査し︑利用できるように

するという当館の事業目的は︑今

後とも維持され︑数世紀をかけて

も完成に近づくべきですが︑新機

構で共同で開拓してゆく新分野の

研究に参加して行く以上︑組織の

変革やコミュニティとの関係の変

動は覚悟しなければなりません︒

日本の人文学全体の中で︑文化

資源の基盤としての番籍資料の研

究は︑今後どうあったらよいのか︑

原点は見据えながら︑積極的に可

能性に挑んで行く時だと考えてお

ります︒

最後に︑御来臨の皆様方に今後

とも相変わらぬ御指導︑御支援を

お願い申し上げ︑挨拶といたしま

す︒

/一、

文部科学大臣遠山敦子

本日ここに︑国文学研究資料館

創立三十周年記念式典が挙行され

るに当たり︑一言お祝いの言葉を

申し上げます︒

国文学研究資料館は︑国文学に

関する文献資料の調査研究︑収集︑

整理︑保存を目的とする大学共同

利用機関として昭和四十七年に設

置され︑以来︑我が国の国文学研

究の中心的機関として活動してこ

られました︒

この間︑創立以来進められてき

た全国各地に散在する古典籍等の

収集事業により︑現在︑古活字版

の﹁徒然草﹂をはじめとする貴重

啓やマイクロフィルム資料など約

二十三万点が収蔵され︑全国の研

究者の利用に供されております︒

また︑古典籍資料の原本︑論文目

録等をデータベース化して内外に

発信する事業により︑国文学に関

する研究基盤を着実に築いてこら

れたところであります︒

このように︑本資料館が長年に

わたり我が国の国文学研究の発展

に多大な貢献をされ︑このたび創 記念式典祝辞

︵︸ 立三十周年を迎えられましたことは︑歴代館長をはじめとする館員の皆様のたゆみない御努力の賜物であり︑心から敬意を表する次第であります︒

今日︑我が国を含む国際社会は︑

世界的規模での人口問題︑環境問

題など︑人間の生き方にかかわる

様々な問題が顕在化している状況

にあり︑こうした諸問題の解決の

ためには︑人文・社会科学の研究

に大きな期待が寄せられておりま

す︒また︑人類の未来に向けた文

化の継承と発展のためには︑有用

な文化的資料を適切に保存してい

くことが重要であることは申し上

げるまでもありません︒

このような状況を踏まえ︑本資

料館が︑これまでの実綴と持てる

能力を十分に生かして︑今後とも

研究・事業活動の推進に努められ︑

さらに発展されることを︑心から

期待しております︒

本日御列席の関係各位におかれ

ましても︑本資料館への一層の御

理解と御支援をお願い申し上げま

すとともに︑関係研究者及び職員

の皆様のますますの御活躍を祈念

いたしましてお祝いの言葉といた

します︒

(5)

第60号 国文学研究資料館報 平成15年3月

筑波大学長

北原保雄

国文学研究資料館がめでたく創

立三十周年を迎えられた記念式典

にあたり︑御招待をいただき︑ま

た︑祝辞を述べさせていただく栄

誉を賜りましたことに︑感謝申し

上げます︒

日頃大変お世話になっている関

係者の一人として心からお祝い申

し上げます︒

本資料館は︑昭和四十一年十二

月に日本学術会議が︑政府に対し

て﹁国語︑国文学研究資料センタ

ー﹂の設置を勧告したことに端を

発し︑昭和四十七年五月に設置さ

れました︒その後︑全国各所に所

蔵されている写本・版本等をはじ

めとする資料を︑原本あるいはマ

イクロフィルム等によって収集し︑

保存するとともに︑その多数をポ

ジフィルムや紙焼写真本によって

閲覧できるサービスを行ってくだ

さっています︒また︑幕末から明

治期にかけての資料収集について

も︑研究を開始されたと聞いてお

ります︒

国内外の研究情報の収集にも力 肥念式典祝辞 を入れ︑それを整理︑分類して︑毎年︑﹁国文学年鑑﹂を刊行しておられます︒また︑マイクロ資料目録︑和古書目録︑国文学論文目録等の各データベースのオンライン検索サービスも行っておられます︒これからは︑フルテキストや原本画像のデータベースも充実させていかれるとのことで︑国文学関係の研究者にとって稗益するところますます大となる︑重要な研究機関であります︒

資料収集の努力︑尽力は大変な

もので︑私どもの附属図書館にも

何年にもわたって継続して調査が

行われたことはよく記憶しており

ます︒

本資料館は︑誠に有益な︑有り

難い共同利用機関であります︒研

究者は︑散在する各地の図書館や

文庫︑所蔵者のもとを訪ねずに︑

居ながらにして原本を見ることが

できます︒また︑苦労せずに︑研

究情報や研究論文のフルテキスト

を手に入れることができます︒こ

れほどに便利になったことが︑果

たして研究者にとって全面的によ

いことであるのかと︑ふと考えた

りすることもありますが︑わざわ

ざ不便さを求めることはなく︑そ

ういう苦労をしない分だけ研究を

高度化︑多様化しなければならな

いということでしょう︒ともかく

本資料館の存在と︑その活動︑事

業はきわめて意義のあるものであ

り︑その必要性︑重要性はますま

す増大するばかりであります︒こ

れからは︑日本国内所在本だけで

なく︑海外所在本の悉皆調査や収

集も是非お願いしたいところであ

り︑その他︑情報センターとして

ご計画のいろいろの事業と合わせ

て︑一層の充実︑発展が強く期待

されるのであります︒

三十年は︑人間で言えば︑論語

にいう﹁而立﹂の年であり︑まさ

に﹁立つ﹂年齢でありますが︑た

だ今︑国立の機関におきましては︑

法人化の動きが急であります︒法

人化して︑本当に自主︑自律性が

拡大するのか︑私どもは心配して

いますが︑大学共同利用機関は︑

既成の研究分野を超えて連合し︑

四つの研究機構を構成することに

なっています︒国文学研究資料館

の場合は︑国際日本文化研究セン

ター︑総合地球環境学研究所︑国

立民族学博物館︑国立歴史民俗博

物館の四機関と連合して︑人間文

化研究機栂︵仮称︶を造るという

ことであります︒旧来の学問領域

の枠を超えて連合し︑新しい人間

科学のパラダイムを創出するとい

う目的は結構でありますが︑大学

共同利用機関の役割や特性などに

鑑みて︑各機関の自律性︑コミュ

ニティの意向などが十分に尊重さ

れるような機構でなければならな

いのは当然であります︒本資料館

の設立趣旨︑本来の目的︑役割が

損ねられることのないように︑健

全な発展を心から願うものであり

ます︒

個人的な話になりますが︑私は

専攻分野が国文学に近く︑また︑

大学におきましては附属図書館長

を四年勤め︑本年は学長として図

書館情報大学との統合をいたしま

した︒そういう関係で︑本資料館

には大変お世話になり︑また大き

な関心をもっております︒そして︑

もう一つ言わせていただきますと︑

筑波大学も︑来年開学三十周年を

迎えることになっております︒

私ごとを申し上げて失礼しまし

たが︑創立三十周年の歴史と成果

を活かして︑法人化︑研究機構へ

の再編︑そして総研大への加入︑

などの大きな課題を乗り越えて︑

国文学研究資料館がますます発展

(6)

平成15年3月 国文学研究資料館報

第60号

国立国会図書館長

黒澤隆雄

国文学研究資料館の創立三十周

年にあたり︑お祝いのごあいさつ

を申し上げる機会をいただきまし

て大変光栄に存じます︒心からの

お祝いを申し上げます︒

まずは︑歴代館長はじめ関係者

の皆様の今日までのご苦労.ご功

績に対し︑敬意を表したいと存じ

ます︒

国文学研究資料館は︑大学共同

利用機関として昭和四十七年に発

足して以来︑文字どおり国内外に

存在する日本文学の文献資料をあ

まねく調査・収集して広く利用に

供し︑研究に寄与してこられまし

た︒その成果は︑日々深められて

いく研究者諸氏の研究発表に結実

するわけでありますが︑組織とし

ての活動は毎年の﹁国文学年鑑﹂

を始めとする多様な出版や研修活

動︑データベースの作成提供とな

って現れ︑研究者から︑また広く

国民から︑高く評価されていると されますことを衷心よりお祈り申し上げて︑お祝いの言葉といたします︒

記念式典祝辞 ころであります︒特に︑基本事業である文献資料の調査・収集では︑三十万点を越える資料情報と︑十七万点を越える資料の収集という

大きな成果を挙げられ︑さらに︑

近年の電子情報技術を取り入れた

情報発信への取り組みには目を見

張るものがあります︒

国文学研究資料館の活動と私ど

も国立国会図書館の活動とが立場

を同じくする部面は︑資料の収集

と提供にあるかと存じます︒国立

I︾よ国会図書館は︑明治五年以来の書

じゃくかん籍館︑帝国図書館の資料を継承し︑

納本制度に基づいて収集した幾多

の資料を加え︑それらを基礎にし

て国会︑行政及び司法の各部門︑

国民全体に奉仕しておりますが︑

本年十月の関西館開館を契機に︑

﹁近代デジタルライブラリー﹂と

名づけた明治期刊行図瞥の画像デ

ータベースや国内刊行雑誌を採録

対象とした﹁雑誌記事索引﹂デー

タベースを公開するなど︑電子的

な情報発信も強化しております︒

私どものこうした取り組みは︑

日本人が有史以来積み重ねてきた

文化的営みの成果の一端を収集保

存し︑現在の利用に供するととも

に︑後世に伝えるための努力であ

り︑国文学研究資料館ともその目

的を共有するものであります︒瞼

えてみれば︑両館は富士山を隣接

した登山道から時には交わり時に

は分れて登っていると言えるかと

思います︒

今後組織変革が予定されている

と伺いますが︑これまでの不動の

業績を基に︑世界へ広がる日本文

学研究の道をより広く大きな道と

されますよう祈念申し上げまして︑

祝辞といたします︒

国立民族学博物館長

石毛直道

国文学研究資料館が創立三十周

年を迎えられたことを︑おなじ大

学共同利用機関の一員として︑心

からお祝い申し上げます︒

全国にはたくさんの国公私立の

大学がありますが︑大学に所属す

る研究者が︑それぞれの所属する

大学を越えて共同研究をおこなっ

たり︑施設や資料を共同で利用し︑

わが国の基礎的学術の研究センタ

ーとしての役割をはたしているの

が︑大学共同利用機関です︒現在︑

一七の大学共同利用機関に所属す

る研究機関がありますが︑この国 記念式典祝辞

へ、

文学研究資料館は︑全国で二番目

に︑文系の研究所としては最初に

設立された大学共同利用機関であ

ります︒

国文学研究資料館という名称か

らわかるように︑国文学に関する

資料を収集し︑それを整理して︑

研究することがおこなわれていま

すが︑その調査収集の対象は文学

の資料だけではなく︑ひろく日本

の書物の文化全般におよんでいま

す︒

﹁国普総目録﹂によれば︑古事

記︑日本書紀など︑わが国で書物

が出現したときから︑江戸時代の

終わりまでの︑前近代一二○○年

のあいだにつくられた現存する書

物の数は︑七○万タイトルにおよ

ぶとされます︒明治時代以前の日

本の書物に関する最も基本的な書

誌である﹁国瞥総目録﹂は︑この

研究所の初代館長であった市古貞

次先生が編集代表の一人として参

加されて︑つくられたものです︒

国文学研究資料館では︑この七

○万点の書物を︑すべて原本にあ

たって書誌的調査をし︑保存をは

かり︑文化資源として将来にわた

って活用できるようにする事業に

取り組んでいます︒一年に七○○

(7)

国文学研究資料館報 平成15年3月 第60号

○点以上の調査をおこない︑一○

○年かけて七○万点すべてを調査

するという︑壮大な研究計画です︒

それは︑地味な作業ですが︑国

文学のみならず︑歴史的な日本文

化研究のすべての分野にかかわる︑

最も基礎的な研究であります︒ナ

ショナル・プロジェクトという名

にふさわしい事業であります︒

館の創設以来の︑この三○年間

で三○万点の調査を終え︑そのう

ちの一八万点はマイクロ写真にお

さめ︑閲覧することが出来るよう

になっていると伺います︒百年の

計が着実に実現しているわけで︑

館員の皆さんや︑調査員として作

業にあたられている大学の研究者

の方々に敬意を表する次第です︒

国文学というと︑日本国内での

研究ばかりかと思われがちですが︑

そうではありません︒国外に所蔵

されている歴史的な図書の書誌的

調査研究や︑海外の研究者との研

究交流も活発におこない︑世界の

なかでの国文学としての視野での

研究活動がおこなわれております︒

日本文学関係の研究文献を網羅

した﹁国文学年鑑﹂を刊行したり︑

各種のデータベースを作成するな

ど︑研究情報の発信にも力を注い でおられます︒

約九千人の日本文学の研究者コ

ミュニティと︑大学で国文学を学

ぶ学生たちにとっての中核的な研

究機関として貢献しているだけで

はなく︑国史学研究者など︑ひろ

く日本の歴史的文化や社会の研究

者たちに基礎的な情報を提供する

国文学研究資料館の存在は︑まこ

とに貴重なものです︒

さて︑平成十六年四月に︑国立

大学の独立行政法人化と歩調をそ

ろえて︑われわれ大学共同利用機

関も独立行政法人となる予定です︒

それを機に︑大学共同利用機関が

四つの機櫛に再編成されることが

決まりました︒

国文学研究資料館は︑国立歴史

民俗博物館︑国際日本文化研究セ

ンター︑国立民族学博物館︑総合

地球環境学研究所とともに︑一つ

の法人となり︑人間文化研究機栂

に参加することとなりました︒こ

の新しい研究組織のなかで︑国文

学研究資料館が新たな発展をとげ

られますことを祈念して︑わたく

しの祝辞といたします︒

創立三十周年︑おめでとうござ

います︒

室町末期から江戸初期に活躍し

た天台宗の傑僧天海︵天文五年?

〜寛永二○年︶は︑天台教学関係

を初めとする各種の書籍を精力的

に蒐集した︒それらは今︑日光山

輪王寺と叡山文庫にまとまって蔵

される︒前者がすなわち輪王寺天

海蔵であり︑現在は輪王寺宝物殿

に保管されている︒

輪王寺天海蔵は一般には非公開

とされ︑全体の目録も公表されて

いない︒ただし渋谷亮泰師﹁昭和現存天台書籍綜合目録﹂や︑長澤規

矩也氏﹁日光山﹁天海蔵﹂主要古

書解題﹂によってある部分までは

蔵瞥内容を窺うことができ︑優れ

た資料を数多く保有することは夙

に知られていた︒

この卓越したコレクションの調

査をかねて念願していたところ︑

輪王寺門跡鈴木常俊税下を初めと

する各位の格別の御理解と︑とり

わけ宝物殿館長菅原信海先生の御

高配を賜り︑平成一二年度から調

査をお許し頂けることとなった︒

ただし内典︵仏書︶については天台宗典編纂所が以前から調査を進

めておられ︑重複を避ける意味も 文庫紹介⑱1輪王寺天海蔵

あり︑当面は外典のみを調査する

という形を採っている︒

輪王寺天海蔵全体では約一九○

○点の資料を擁するが︑外典はそ

のうち約四五○点を占める︒内訳

は︑国番が約一五○点︑漢籍が約

三○○点で︑後者のうち中国・朝

鮮の刊本︵大半は明版︶が約一四

○点︑和刻本および和紗本が約一

六○点である︒国書・漢籍とも︑

日本の写本・刊本は若干の例外を

除いて全て寛永以前のものである︒

内容の面では︑国書は和歌・連

歌・物語・漢詩文・辞書・史書・

故実・神書・仮名抄など各分野に

及ぶ︒漢籍は四部全般に亙るが︑

中では明版﹃西遊記﹂などの︑小

説類の稀瀕本が特に著聞する︒

本の状態は概して良好であり︑

ほぼ天海の蒐集した当時の姿のま

まに伝えられて来た点は稀有な例

と言えよう︒原装を保つ江戸初期

刊本が多く︑中でも表紙の艶出し

模様の美しく残っていることは特

筆される︒

きわめて質の高い蔵書であるだ

けに︑語るべきことも多いが︑所

与の紙幅が尽き︑僅かに概要のみ

を記して紹介の筆を掴く︒

︵文献資料部・落合博志︶

(8)

国文学研究資料館報

第60号 平成15年3月

展示は︑一一月一一日︵月︶〜

二八日︵木︶の一八日間︑土・

日・祝日を含めて実施した︒総タ

イトルは﹁古典が手元にとどくま

でl館蔵貴重書のかずかずl﹂と

し︑全体を四部構成とした︒第一

〜三部の内実は次の通りである︒

第一部﹁わたしたちの古典﹂

﹁源氏物語﹂を例に︑漫画や映

画など卑近な例から始めて︑古典

がどのような過程を経てテキスト

化され︑現代の日常生活の中に位

置を占めているかを示したもの︒

第二部﹁古典を伝える﹂

主として近世における書籍享受

の様相を︑史料館の収蔵品によっ

て示したもの︒ 平成一四年秋期において︑当館創立三○周年を記念する展示・講演を行った︒展示・講演の企画・運営は︑従来参考室が担ってきたのであるが︑今年度から講演会・展示会等小委員会が︑参考室の助力を得て任に当たることになった︒まずその点をお断りした上で︑その概要を報告しておきたい︒ 創立三○周年記念展示報告

第三部﹁古典を手元に﹂

古典の日常化という仕事の中で

の当館の役割を︑業務に用いる調

査カード・マイクロフィルム等を

展示することによって紹介するも

の︒第四部は︑以上を受けるかたち

で︑総タイトルの副題どおり﹁源

氏物語︵正徹本三・﹁春日懐紙﹂・

﹁宗安小歌集﹂・﹁太平記・秋夜長

物語﹂・﹁阿弥陀胸割﹂・慶長初期

刊﹁徒然草﹂・﹁怒誰宛芭蕉書簡﹂・

﹁几董宛蕪村書簡﹂・﹃手拭合﹂等︑

貴重番を中心に︑七○点を展示し

た︒和歌・物語を中心とする室町

以前から近世初期にかけての写本

資料︑書簡等近世期の自筆本︑版

本では古活字本︑初印またはそれ

に近い絵本の類︑明治期の珍本な

ど︑いずれも二○周年展示の後館

蔵に帰した優品ばかりである︒ま

た展示室内にコンピュータ端末二

台を置き︑一台は貴重書三点の全

ての丁をめくって見られるように

し︑もう一台は当館のホームペー

ジが見られるようにセットした︒

展示期間中︑一五日︵金︶・二

/

講演会は︑一一月一六日︵土︶

に実施した︒﹁詩歌の未来形l創

作と研究l﹂をテーマに掲げ︑気

鋭の研究者と実作者に講師をお願

いして︑次のようなプログラムを

組んだ︒﹁古典和歌研究の一視点

l貴人と﹁女房﹂l﹂

当館文献資料部教授

田渕句美子氏

﹁短歌創作における古典の活用﹂歌人水原紫苑氏

﹁恋︑風景︑日本の詩歌の季題

l和歌から俳譜・俳句へ﹂

コロンビア大学教授

ハルオ・シラネ氏

古典和歌と現代短歌を行き来し

ながら全体として響きあう御三方

の講演内容は︑主催者側としては

狙いどおりのものであり︑和歌を 三日︵土・祝︶の二度にわたって︑上記小委員会のメンバーによるギャラリートークを行った︒熱心な参加者に恵まれ︑特に﹁春日懐紙﹄

創立三○周年記念講演会報告

﹁詩歌の未来形l創作と研究l﹂

一、

中心とする日本詩歌が︑伝統に裏

打ちされた分︑国境を越えにくい

閉鎖性と懐の深さをあわせもつと

いうシラネ氏の結論に︑かえって

この点を何とか乗り越えようとい

う研究者の心意気が看取された︒

当日は都内で和歌関係の催しが

重なったこともあり︑来聴者数は

残念ながら予想を下回ったが︑今

回も行ったインターネットによる

ライブ中継のアクセス数は︑逆に

過去最高を記録し︑接続可能な回

線の数を遥かに超えるという結果

になった︒ご覧いただけなかった

皆様には心よりお詫び申し上げ︑

併せて当日の画像付き記録が当館

ホームページ上において公開され

ていることを付記させていただく

次第である︒

︵参考室大高洋司︶ 等をガラスケースから出し︑紙背に書かれた﹃万葉集﹂の痕跡を説明する等のパフォーマンスに人気が集まった︒

(9)

国文学研究資料館報

第60号 平成15年3月

記 念 展 示 ギ ャ ラ リ ー ・ ト ー ク 風 景

零 志 趨 竺 . , ー 陰 ・ =、 可 ▲

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記 念 講 演 水 原 紫 苑 氏 記 念 講 演 ハ ル オ ・ シ ラ ネ 氏

(10)

国文学研究資料館報 平成15年3月 第60号

呈うじょういさお高乗勲氏︵明治三三年〜昭和

五五年︶は︑﹃徒然草の研究﹄な

どの著書を持ち︑また古典籍の蒐

集によっても知られる国文学者で

ある︒このたび当館は︑高乗家の

御厚意により︑氏の旧蔵になる古

典籍のすべてをお譲りいただいた︒

本展示は︑その受贈を記念して開

催されたもので︑蔵書の中から︑

﹃徒然草﹂とその注釈書︑歌集・

物語・仏書など︑約七○点を展示

した︒中でも︑﹃太平記﹂と﹁秋

夜長物語﹂の合写本︵いわゆる永

和本︶︑﹃徒然草﹄の浄教坊実善旧

蔵本や打曇表紙本︑﹃徒然草寿命

院抄﹄の写本や古活字版︑﹃埜槌

︵野槌二の初版本や再版本など︑

研究史的にも大きな意義を持つ諸

本が公にされたことは︑もって慶

すべきであろう︒

この特別展示に伴い︑公開講演

会を開催した︒演題と講演者は︑ 特別展示﹁高乗勲文庫貴重書展﹂

平成一四年五月二○日︵月︶〜三一日︵金︶

公開講演会

﹁本と人と研究とl高乗勲文庫からl﹂平成一四年五月二四日︵金︶

以下の通りである︒

かくごん﹁立志烙勤の国文学者

I序に代えてl止当館館長松野陽一氏

﹁高乗勲氏蒐集の古典籍

I﹁徒然草﹄関係資料その他l﹂

当館文献費料部助教授

落合博志氏

﹁永和本﹁太平記﹂をめぐって﹂

中京大学文学部教授

長谷川端氏

三氏の講演は︑故高乗勲氏の学

問とその人となり︑﹃徒然草﹄関

係資料が持つ本文解読上の意義︑

永和本﹃太平記﹂︵前述︶の研究

史的問題など︑実に多方面にわた

り︑高乗勲文庫の貴重さが改めて

感得された次第である︒当日は︑

中世文学研究者を含め一三○名も

の方々にお越しいただき︑熱気あ

ふれる講演会となった︒

なお︑右の講演の一部は︑国文

学研究資料館編古典講滅シリーズ

⑨﹃田安徳川家の蔵書と高乗勲文

平成一二年の﹁岩佐美代子の語

る源氏物語﹂︵岩佐美代子氏︶︑平

成一三年の﹁連続講演西鶴﹂

︵長谷川強氏︶に続き︑平成一四

年は︑立教大学名誉教授の井上宗

雄氏に︑﹃百人一首﹂の講演をお

願いした︒各回の日時と演題は︑

灘翻瓢蕊

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伽 癖 冷

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鐸 一

弾鴬 鱸謎鎚畷 かe﹃r 古典連続講演︵全五回︶

﹁百人一首l王朝和歌から中世和歌へl﹂

弔副,、、苫

再都Jw紗

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一筋純では行かぬ作品群︲山 ﹁百人一首の解釈について ①九月二六日︵木︶ 以下の通りである︒

②一○月一○日︵木︶

﹁歌人群像

l和歌と歌人とどちらを優先 庫﹄に収められ︑臨川書店より刊行の予定である︒

熱 購 馨

;

P9

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︑西口

古典連続講演(井上宗雄氏)

(11)

第60号 国文学研究資料館報 平成15年3月

したかl﹂

③一○月二四日︵木︶

﹁和歌史の流れとともに

lその多様な詠みぶりI﹂

④二月七日︵木︶

﹁百人一首の成立

l撰者藤原定家をめぐって︲山

⑤二月一二日︵木︶

﹁百人一首以後

l百人一首はどのように受け

とめられたかl﹂

﹁中世歌壇史の研究﹂﹁平安後

期歌人伝の研究﹂﹁鎌倉時代歌人

伝の研究﹂など多くの著書を上梓

され︑和歌史研究・歌壇史研究の

第一人者であられる井上氏のお話

は︑歌句一つ一つ︑和歌一首一首

の解釈から︑歌人の伝記︑藤原定

家の撰歌意識︑享受史や注釈史に

いたるまで︑実に幅広く奥深いも

のであった︒聴講者は一般の古典

ファンから大学院生まで毎回一四

○名を越え︑たいへんな御好評を

いただいた次第である︒

なお︑古典連続講演の内容は︑

古典ルネサンス①﹃西鶴﹂︑古典

ルネサンス②﹁百人一首﹂として︑

笠間書院より刊行の予定である︒

︵参考室加藤昌嘉︶

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通常展示「和書のさまざま」のお知らせ I平成15年3月18日(火)〜4月25日(金)

!▼午前10時〜午後4時30分▼土曜日曜祝日は休館▼入場無料

1昭和59年以来恒例となりました通常展示「和書のさまざま」は、日本古典籍のいろいろな様態を紹介!

|する書誌学入門的な展示として、毎年工夫を重ねております。和書の装訂や書型、写本や版本のありよ!

うを、多角的な構成で御覧いただきます。この展示が、古典籍への親しみを増していただく機会となれi iば幸いです。

特別展示「中村真一郎江戸漢詩文コレクション展」のお知らせ I平成15年5月26日(月)〜6月6日(金)

I▼午前10時〜午後4時30分▼土曜日曜祝日は休館▼入場無料

1次回は、作家中村真一郎の旧蔵になり、現在当館が所蔵する、江戸・明治期の漢詩文集のコレクション1

1や、史伝『木村燕霞堂のサロン」の自筆原稿など、約70点を展示いたします。また、それに併せ、中村|

|真一郎の文学と江戸の漢詩人についての公開識演会も開催いたします。いずれも、入場.聴識は無料で!

す。多くの方々の御来観・御来聴をお待ちいたします。

公開講演会「中村真一郎の文学と江戸漢詩」のお知らせ

I平成15年6月6日(金)

I▼午後1時30分〜

I ▼ 当 館 1 階 大 会 議 室 に て 、 1 時 よ り 受 付 開 始 I

!▼先着150名▼聴識無料

!「中村真一郎の文学の魅力」富岡幸一郎氏(関東学院大学助教授)

!「江戸漢詩はやわかり」堀川貴司氏(当館研究情報部助教授)

4 ‐ = ニ ー 一 一 二 = = = ‐ = : = 二 一 二 二 − ニ ー ー ニ ー ー ニ − = = ‐ ‑ ‑ = = 二 一 一 二 = ‐ 二 一 二 = − ‐ = ‐ = = = = = 三 三 = = §(

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(12)

第60号 国文学研究資料館報 平成15年3月

第二六回国際日本文学研究集会

は平成一四年一一月一四日︵木︶︑

一五日︵金︶の両日開催された︒

テーマは﹁文化のなかの文学︑文

学のなかの文化l文学研究の可能

性l﹂︑研究発表が一○本︑公開

講演が二本あった︒参加者は一○

○名︵うち海外から三○名︶と例

年よりやや少なかった︒内容は以

下の通り︒

︹第1セッション︺

座長神野藤昭夫

木越治

◆二か国語併用と国風文化の創造

の問題﹁土佐日記﹂に於ける

唐風文化との対話の視点からl

クシシュトフ・オルシェフスキ

︵ヤギエウォ大学助教授︶

◆﹁宮錦抱﹂をまとった李白と﹁

恩賜の御衣﹂をしのぶ菅原道真黄幼欣

︵南台科技大学専任識師︶

◆日韓滑稽文学における対比研究

試論I﹁東海道中膝栗毛﹄と

﹃興甫傳﹄を中心にl康志賢

︵麗水大学校助教授︶ 第茄回国際日本文学研究集会報告

︹第2セッション﹈

座長ロバート・キャンベル坪井秀人

◆﹁不如帰﹂の﹁翻訳﹂l﹃小説

不如帰﹄から﹃家庭新詩不如

帰の歌﹄へl権丁煕

︵東京大学大学院博士課程︶

◆雑誌﹃女人芸術﹄の座談会にお

ける︿新しい女﹀の考察

シュリーデヴィ・レッディ

︵筑波大学大学院博士課程︶

◆﹁気候と信仰と持病と﹂から見

る︿皇民文学者﹀周金波研究の

唐玻聡 可能性

︵武蔵大学総合研究所奨励研究且︶

◆拡散する︿身勢打鈴﹀l李恢成

﹁砧をうつ女﹂にみる朝鮮文化

金貞愛 の変容l

︵筑波大学大学院博士課程︶

︹第3セッション﹈座長小峯和明

◆謡曲﹁飛鳥川﹂の作品研究

サォワラック・スリヤウォン

グパイサーン

︵チユラーロンコーン大学助教授︶

◆住吉明神と白楽天l中世におけ

る翁の形象化をめぐってl金賢旭

︵東京大学大学院博士課程︶

◆祭礼行列における童子の職掌l

中世前期を中心としてl

︵筑波大学大学院博士課程︶ 小山聡子

︹第4セッション︺︵公開講演︶

◆旅の文化・旅の文学今関敏子

︵川村学園女子大学教授︶

◆和歌に依る法華経の解釈

︾﹃

雲霧一 一鰄‐

虹 一

‑ 一

これらの内容を収めた会議録は三

月刊行︒また︑次回第二七回は平

成一五年一一月一三日︵木︶一四

日︵金︶の両日︑﹁剰窃・模倣・

オリジナリティー日本文学の想像

力を問うl﹂というテーマで開催

予定︒詳しくは当館ホームページ

︵言g昌言急三.昌一・胃・旨︶を御覧下

さい︒ l慈円・蝋円を中心にI

ジャンⅡノエル・ロベール

︵フランス国立高等研究院教授

国文学研究査料館客員教授︶

l:

(13)

平成15年3月 国文学研究資料館報

第60号

出版とアカデミズム

国文学研究資料館では︑平成一危機﹂でもあるからである︒この

四年一二月六日︵金︶に︑第八回ことは︑国文学という︑ITリテ

の標記シンポジウムを開催した︒ラシーにジェネレーションギャッ

今回は︑﹁出版とアカデミズム﹂プを構造的に抱える伝統的学問領

というテーマのもとに︑国文学研域には︑致命的なことなのかもし

究の基雛に関わる情報群の発信にれない︒

挑わってきた出版関係者を交えて︑そこで︑今回のシンポジウムで

自由討論の形式でメッセージを届は︑かかる問題意識を念頭に置き

けることとなった︒つつ︑﹁コーディネーター﹂﹁流通﹂

学術研究上﹁有用﹂な情報の多﹁評価﹂などの観点から︑学術専

くの部分が︑すでにネットワーク門出版社と研究者とがともに考え

上に格納される情報資源で事足りる﹁討論﹂を企画した︒

る時代になってきた︒インターネなお︑ディスカッションのすベ

ットによる論文の公開もさかんにては︑インターネットでライブ中

行われる一方で︑従来の学術出版継した︒会場に来られない多くの

社は︑その経営基盤を脆弱にしつ方々にも参加していただけた︒の

つあり︑これまでこつこつと積みベアクセス数からの推定ではある

上げてきた学術出版の編集というが︑三○○人弱の視聴があった︒

営為が成り立ちがたくなるのでは国文学研究資料館のイベントのネ

ないかという懸念も現実的な問題ツト中継は︑今回で六回目となる︒になろうとしている︒情報発信技術の一つとして︑これ

事態は︑出版の経済的危機にとで確立したことになる︒今後は︑

どまらない︒学術専門書出版の危さらに安定した発信となるように

機は﹁学術コミュニケーションの努力したい︒また︑識演資料など 国文学研究資料館﹁第八回シンポジウム・コンピュータ国文学﹂開催

は︑国文学研究資料館のホームペ

ージでも公開している︒

時代の趨勢としてのペーパーレ

ス化に対応すべく︑印刷物として

の﹃講演集﹄は︑一昨年度よりイ

ンターネットを通しての閲覧に移

行している︒ご理解とご協力のほ

どを︑よろしくお願いしたい︒

一討論出席者/パネラー﹈

石川透︵慶睡義塾大学︶

率一

大内英範︵早稲田大学・非常勤︶

久保田年美︵株・藤原印刷︶

坂倉良一︵株・おうふう︶

重光徹︵株・笠間書院︶

中村一夫︵関西大学・非常勤︶

松本功︵ひつじ書房︶

谷川恵一︵国文学研究資料館︶

入口敦志︵国文学研究資料館︶

相田満︵国文学研究資料館︶

伊藤鉄也︵国文学研究資料館︶

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