• 検索結果がありません。

都市緑化景観の実質的な評価方法に関する研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "都市緑化景観の実質的な評価方法に関する研究"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

都市緑化景観の実質的な評価方法に関する研究

日大生産工(院) ○橋本 和也 日大生産工     大木 宜章

日大生産工     坪松 学 1. はじめに

  人口の集中する都市部において、大規模な都市開発に伴い緑化空間が減少している。自然環境の保全と人 間の利便追及による都市開発は本質的に相反するものであるが、今後はこれらをうまく調和させた環境共生 都市を目指した街づくりというのが重要になってくる。こうした社会的背景から、都市部における緑の存在 は非常に大きなものであり、単に緑を増やすこと

が困難な都市部では、限られた緑化空間でいかに 効果が得られるかが重要である。ここでは都市の 街路樹を対称にその視覚的影響をどのように評価 するかについて検討を行なった。

 現在、一般的に緑の量を評価する方法として「緑 被率」や「緑視率」という値を用いている。しか しながら、これらの値には人間の目の特性である 視角と視力の関係が考慮されてはいない。そこで ここでは新しい評価方法として視角と視野強度の 関係を考慮した緑量の表現を考え、緑視率と比較 した。

2. 解析方法

 図1から判るように、視力は視軸付近が最も強 く、視軸から 5°ずれると視力は 1/3 程度に低下 する。したがって視野角は両眼で約 180°である が、周辺の映像はほとんど認識していないことに なる。同じ視野強度を結んだ等強度視野曲線は両 眼とも上下方向より左右方向に広い楕円形をして いる。ここでは、視野角と視力のテーブルを用い 視野内での場所ごとの緑と対応する視力を求め、

その積の合計を「緑視強度」と考え、緑の形状の 違いによるこの値を緑視率と比較した。また一般 に歩行または車で走行中の認識視野は人間の視点 の移動を示した図 2 のアイマークレコーダの結果

図1 上段:左右方向の視野強度図 下段:等強度視野曲線 ●は盲点

歩行        50km/h で走行  図2  アイマークレコーダによる注視点

Study on substantial the evaluation method of Urban Planting

Kazuya HASHIMOTO,Takaaki OHKI and Manabu TSUBOMATSU

(2)

から判る通りあまり大きくはなく、ここ で両眼の視野角を 30°の範囲までで検討 した。

3. 結果

  図 3 はいずれも左側の写真に示すよう な特徴ある形状の違いが緑視率、緑視強 度の値にどのように現れるかを示したも のである。並木の視覚的な形状の特徴は、

一般に空などの上部空間、緑の葉、幹、

路面が幾何学的に配列し、いずれも遠方 視線に収斂している。またグラフは視野

範囲 0°~5°、5°~10°、10°~20°、

20°~30°での緑視率及び緑視強度を示 したものであり、写真下の図は、写真の 結果を示したもので値はいずれも相対的

な比で 10°~20°の値が一致するように

示してある。また右側の図は、緑の映像 を図の写真に示すような 3 つのカテゴリ ーに分類し、それぞれ約 10 シーン程度の 平均値とその偏差を示したものである。

いずれも 10°~20°の値を基準に比で示

してある。

4. まとめ

  写真で示す 3 つのパターンの計算結果 についていずれも定性的に大きな違いが 無いことがわかる。全体的にいずれも視 力の強い視点近傍 (0 ° ~5 ° ) が強く表現 されているが、視角と視力を考慮する緑 視強度では中心視軸付近の結果がより重 視されている。しかし視野角 5°~10°以 上では両方とも相対的な値に大きな違い はなかった。また、影響の大きい視軸付 近の値ほどわずかな形状の違いによる結 果の影響が大きくバラツキも大きくなっ ている。結論として、いずれの方法にお いても広い視野全体から見れば大きな違 いは無いが視力は中心視軸付近が大きく、

周囲が極端に小さい事を考えると緑視強 度で表現する方がより実際の感覚に合致 すると思われる。

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

 5° 10° 20° 30° 全範囲

視野範囲

緑視率比

0 0.5 1 1.5 2 2.5

 5° 10° 20° 30°

視野範囲

緑視強度比

0.10 0.20.3 0.40.5 0.60.7 0.80.91

0 5 10 15 20 25 30 視野範囲 °

緑視率・緑視強度比

緑視率 緑視強度

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

 5° 10° 20° 30° 全範囲

視野範囲

緑視率比

0 0.5 1 1.5 2 2.5

 5° 10° 20° 30°

視野範囲

緑視強度比

0.10 0.20.3 0.40.5 0.60.7 0.80.91

0 5 10 15 20 25 30 視野範囲 °

緑視率 ・緑視 強度比

緑視率 緑視強度

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

 5° 10° 20° 30° 全範囲

視野範囲

緑視率比

0 0.5 1 1.5 2 2.5

 5° 10° 20° 30°

視野範囲

緑視強度比

5 10 15 20 25 30 視野範囲 °

緑視率 緑視強度

0.10 0.20.3 0.40.5 0.60.7 0.80.91

0

緑視率 ・緑視強度 比

図3  緑の形状の違いによる緑視率、緑視強度の比較

参照

関連したドキュメント

自ら将来の課題を探究し,その課題に対して 幅広い視野から柔軟かつ総合的に判断を下す 能力 (課題探究能力)

(質問者 1) 同じく視覚の問題ですけど我々は脳の約 3 分の 1

 視野検査はHFA II 750を用い,近見視力矯正下で

存在が軽視されてきたことについては、さまざまな理由が考えられる。何よりも『君主論』に彼の名は全く登場しない。もう一つ

以上の結果について、キーワード全体の関連 を図に示したのが図8および図9である。図8

また、視覚障害の定義は世界的に良い方の眼の矯正視力が基準となる。 WHO の定義では 矯正視力の 0.05 未満を「失明」 、 0.05 以上

学生は、関連する様々な課題に対してグローバルな視点から考え、実行可能な対策を立案・実践できる専門力と総合

析の視角について付言しておくことが必要であろう︒各国の状況に対する比較法的視点からの分析は︑直ちに国際法