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安倍9条改憲 NO!の闘いのための討議用レジメ
2017年12月 高知県労働組合連合会1.憲法改正の目玉は「9条改悪」&独裁国家をつくる「緊急事態条項創設」
(1)安倍首相による憲法改悪シナリオの変遷
1.96条先行改憲(外堀を埋め、9条の本丸を攻める) 2.2段階改憲論(解釈改憲⇒明文改憲) ※解釈改憲=2014 年 7 月 1 日の閣議決定。2015 年 9 月 19 日の戦争法 3.3段階改憲論(解釈改憲⇒明文改憲:お試し改憲⇒9条改憲) 4.再び2段階改憲論へ ズバリ本命改憲! 「憲法 9 条 3 項に自衛隊を明記」「緊急事態条項の創設」「教育の無償化」「合区の解消」 ※本命は前 2 者。教育の無償化は維新対策。合区解消は、知事会などを巻き込む方便(2)9条改正で戦争をする(できる)国づくりの完成をめざす
1)戦争をする国の 4 つの構成要素
①戦争を欲する権力者 = 安倍首相 ②戦争を遂行する軍隊とその法体系(=戦争法) ⇒ 戦争法によって集団的自衛権を付与され、海外で武力行 使できる自衛隊(=国際的な常識で言えば軍隊)を憲法 9 条 3 項に書き込むことをもくろんでいる。 ③戦争に歓喜する国民、少なくとも黙認する国民。それを作るための法律が、特定秘密保護法であり共謀罪。ま た、道徳の教科化。 ④戦争を欲する企業。科学の軍事利用の活発化。防衛装備の移転と称して武器輸出の推進。アメリカにおける 軍産複合体。これがトランプ大統領を戦争政策に駆り立てている。 ⇒憲法改悪によって「戦争をする国」の 4 つの構成要素が、形式的には完結する。
2)9条3項に書き込まれるのは、昔の自衛隊ではない
安保法制で武力行使の3要件が変更された=自衛隊は「生まれ変わった」 【自衛権発動の3要件】(1954年の政府見解) ①我が国に対する急迫不正の侵害があること ②これを排除するために他の適当な手段がないこと ③必要最小限度の実力行使にとどまること。2
【集団的自衛権行使の3要件】
(2014年7月1日の閣議決定、新3要件) ①我が国に対する武力攻撃のみならず、密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、 これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆 される明白な危険がある場合 ②これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない ③要最小限度の実力を行使することは、「自衛」のための措置として憲法上許容される。 憲法上許容される「武力の行使」は、国際法上は、集団的自衛権が根拠となる場合があ る。■3つの歯止めがなくなった
①「武力行使は自衛のために限定」 ②「海外では武力行使はしない」 ※地理的限定をなくす。 ③「他国の武力行使と一体化しない」 ※「戦闘地域にはいかない」⇒「戦闘の現場にはいかない」 しかも、「戦闘」状態を「衝突」とごまかし自衛隊を派遣■4つのリスクが高まる
⇒ 「戦争と隣り合わせの日常」になる ①自衛隊員のリスク ②海外の NPO が武力攻撃を受けるリスク ③日本がテロに合うリスク ④日本自体が戦争に巻き込まれるリスク ※更に、「戦争に巻き込まれる国」⇒「戦争をしかける国」へ(翻訳家 池田香代子さん) ※「9条のブランドの崩壊」 「憲法9条は、経済や文化を超えて世界に誇れる最高のブランドだ。集団的自衛権を 例え限定的で も容認してしまえばこのブランドが消滅する」(伊藤真弁護士) ※「テロの対象」 ⇒ 「日の丸」が、戦争の象徴、多国籍軍・有志連合の象徴へ! 「非常に多くの国を敵にすること」(大江健三郎) 「海外で武力行使することは他国に行ってその国の人の殺傷に加担することを意味する。活動し にくくなるのが現実」(「日本国際ボランティアセンター」谷山博史代表理事)■自衛隊は守る組織から、「殺し殺される組織」へ変わった
「ここしかできない仕事」(2014 年自衛官募集CM/AKB48島崎遥香)、「今どきの萌える就職先」(2011 年、徳島地方協力本部)の中味が変わる! ⇒ 単なる「就職先」ではなくなる。 「稲田防衛大臣(女性)は少々頼りないですが、頼れるあなたはぜひチャレンジを!」(2016 年 自衛隊秋田地方協力本部大館出張所)、こんなタメ口も言えなくなる。 「集団的自衛権が行使できる、武力行使ができるとなれば自衛隊は軍になる軍隊は殺すことも殺される こともある。いまの日本に、どれだけそこに若者を行かせられるのでしょう」(自民党・野田聖子元総務 会長)3 「(自衛隊に)命をかけて行ってもらうことになったら徴兵制も考えないといけなくなる」(自民党・村 上誠一郎元行革担当総) 「血は流れるかもしれない。それでも日本国民全体の安全は守れます。」(岡崎久彦元駐タイ大使:安保 法制懇メンバー)
(3)「緊急事態条項」による独裁国家つくり
〇2012年4月、自民党「日本国憲法 改正草案」の緊急事態条項 ①どんな時に:武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害等「法 律で定める緊急事態」が発生した時 ②なにをする:内閣総理大臣は緊急事態を宣言でき る(98条-1項) ③どうなる:宣言があれば、内閣は緊急政令を制定したり(99条-1項)公の機関の指示に従う義 務が国民に課される。(同3項)。 緊急事態条項の新設 ⇒ ファシズムへの道(権力者が、4権の上に君臨する体制) ※4権:司法・行政・立法+マスコミ 〇独裁者は、自分に似た国民を求める ※安倍内閣は、反知性主義と立憲主義・民主主義否定のみこしに乗った政権 ※「独裁者」と「群衆」は、裏表 ル・ボン「群衆」の特徴 ①道徳性・知性の低下 ②被暗示性 ③思考の単純化 ④感情的・衝動 的な興奮 ⑤偏狭性・排他性 群集のコントロール法:『断言』『反復』『感染』 ※大衆社会の国民の特徴 ①他者との連帯感の喪失・主体性の喪失(不安から人に同調したがる) ②流行 やマス=メディアの情報に流されやすい ③非対面的・非人格的な世界に生き、マスコミなどに受動的な姿勢を とりがち ④非合理的な態度に傾きやすい 大衆社会の国民が、独裁者によって群衆と化す。9・11などのショックドクトリン。愛国者法・・・。(4)自民党2012年改憲草案が示す国家改造計画
<主な内容> 自民党改憲草案 現行憲法 第 1 条 (天皇) 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民 統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日 本国民の総意に基づく。 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合 の象徴であって、この地位は、主権の存する 日本国民の総意に基く。 第 3 条 (国旗及 び国歌) 国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。 2 日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければな らない。 〔新設〕 第9 条 (平和 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠 実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平 和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、4 主義) 力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決 する手段としては用いない。 2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではな い。 武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛 争を解決する手段としては、永久にこれを放 棄する。 ②前項の目的を達するため、陸海空軍その 他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権 は、これを認めない。 第 9 条 の 2 ( 国 防 軍) 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確 保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防 軍を保持する。 2 国防軍は、前項の規定による任務を遂行する際 は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の 統制に服する。 3 国防軍は、第一項に規定する任務を遂行するた めの活動のほか、法律の定めるところにより、国際社 会の平和と安全を確保するために国際的に協調して 行われる活動及び公の秩序を維持し、又は国民の 生命若しくは自由を守るための活動を行うことができ る。 4 前二項に定めるもののほか、国防軍の組織、統制 及び機密の保持に関する事項は、法律で定める。 5 国防軍に属する軍人その他の公務員がその職務 の実施に伴う罪又は国防軍の機密に関する罪を犯し た場合の裁判を行うため、法律の定めるところによ り、国防軍に審判所を置く。この場合においては、被 告人が裁判所へ上訴する権利は、保障されなけれ ばならない。 〔新設〕 〔新設〕 〔新設〕 〔新設〕 〔新設〕 第 9 条 の 3 ( 領 土 等 の 保 全等) 国は、主権と独立を守るため、国民と協力して、領 土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなけ ればならない。 〔新設〕 第12 条 (国民 の責務) この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民 の不断の努力により、保持されなければならない。 国民は、これを濫用してはならず、自由及び権利に は責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び 公の秩序に反してはならない。 この憲法が国民に保障する自由及び権利 は、国民の不断の努力によって、これを保持 しなければならない。 又、国民は、これを濫用してはならないのであ つて、常に公共の福祉のためにこれを利用す る責任を負ふ。 第13 条 全て国民は、人として尊重される。 すべて国民は、個人として尊重される。
5 (人と しての 尊重等) 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利につ いては、公益及び公の秩序に反しない限り、 立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなけれ ばならない。 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権 利については、公共の福祉に反しない限り、 立法その他の国政の上で、最大の尊重を必 要とする。 第21 条 (表現 の自由) 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自 由は、保障する。 2 前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を 害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目 的として結社をすることは、認められない。 3 検閲は、してはならない。 通信の秘密は、侵してはならない。 集会、結社及び言論、出版その他一切の表 現の自由は、これを保障する。 〔新設〕 ②検閲は、これをしてはならない。 通信の秘密は、これを侵してはならない。 第24 条 (家族、 婚 姻 等 に 関 す る 基 本 原則) 家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重 される。 家族は、互いに助け合わなければならない。 〔新設〕 第26 条 (教育 に関す る権利 及び義 務等) 全て国民は、法律の定めるところにより、その能力に 応じて、等しく教育を受ける権利を有する。 2 全て国民は、法律の定めるところにより、その保護 する子に普通教育を受けさせる義務を負う。 義務教育は、無償とする。 3 国は、教育が国の未来を切り拓ひらく上で欠くこと のできないものであることに鑑み、教育環境の整備 に努めなければならない。 すべて国民は、法律の定めるところにより、そ の能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を 有する。 ②すべて国民は、法律の定めるところにより、 その保護する子女に普通教育を受けさせる 義務を負ふ。 義務教育は、これを無償とする。 〔新設〕 第28 条 (勤労 者の団 結権等) 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体 行動をする権利は、保障する。 2 公務員については、全体の奉仕者であることに鑑 み、法律の定めるところにより、前項に規定する権利 の全部又は一部を制限することができる。 この場合においては、公務員の勤労条件を改善する ため、必要な措置が講じられなければならない。 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他 の団体行動をする権利は、これを保障する。 〔新設〕 第36 条 (拷問 及び残 虐な刑 罰の禁 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、禁止する。 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対 にこれを禁ずる。
6 止) 第47 条 (選挙 に関す る事項) 選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に 関する事項は、法律で定める。 この場合においては、各選挙区は、人口を基本とし、 行政区画、地勢等を総合的に勘案して定めなけれ ばならない。 選挙区、投票の方法その他両議院の議員の 選挙に関する事項は、法律でこれを定める。 第53 条 (臨時 国会) 内閣は、臨時国会の召集を決定することができる。 いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求が あったときは、要求があった日から二十日以内に臨 時国会が召集されなければならない。 内閣は、国会の臨時会の召集を決定すること ができる。 いづれかの議院の総議員の四分の一以上の 要求があれば、内閣は、その召集を決定しな ければならない。 第54 条 (衆議 院の解 散等 衆議院の解散は、内閣総理大臣が決定する。 〔新設〕 第63 条 (内閣 総理大 臣等の 議院出 席の権 利及び 義務) 内閣総理大臣及びその他の国務大臣は、議案につ いて発言するため両議院に出席することができる。 2 内閣総理大臣及びその他の国務大臣は、答弁又 は説明のため議院から出席を求められたときは、出 席しなければならない。ただし、職務の遂行上特に 必要がある場合は、この限りでない。 内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院 の一に議席を有すると有しないとにかかわら ず、何時でも議案について発言するため議院 に出席することができる。 又、答弁又は説明のため出席を求められたと きは、出席しなければならない。 第64 条 の2 (政党) 国は、政党が議会制民主主義に不可欠の存在であ ることに鑑み、その活動の公正の確保及びその健全 な発展に努めなければならない。 2 政党の政治活動の自由は、保障する。 3 前二項に定めるもののほか、政党に関する事項 は、法律で定める。 〔新設〕 第76 条 (裁判 所と司 法権) 全て司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところ により設置する下級裁判所に属する。 2 特別裁判所は、設置することができない。 行政機関は、最終的な上訴審として裁判を行うことが できない。 3 全て裁判官は、その良心に従い独立してその職 権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される。 すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定 めるところにより設置する下級裁判所に属す る。 ②特別裁判所は、これを設置することができ ない。 行政機関は、終審として裁判を行ふことがで きない。 ③すべて裁判官は、その良心に従ひ
7 独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律 にのみ拘束される。 第70 条 (内閣 総理大 臣が欠 けたと き等の 内閣の 総辞職 等) 内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員の総選 挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣 は、総辞職をしなければならない。 2 内閣総理大臣が欠けたとき、その他これに準ずる 場合として法律で定めるときは、内閣総理大臣があら かじめ指定した国務大臣が、臨時に、その職務を行 う。 内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議 員総選挙の後に初めて国会の召集があつた ときは、内閣は、総辞職をしなければならな い。 〔新設〕 第72 条 (内閣 総理大 臣の職 務) 内閣総理大臣は、行政各部を指揮監督し、その総合 調整を行う。 2 内閣総理大臣は、内閣を代表して、議案を国会に 提出し、並びに一般国務及び外交関係について国 会に報告する。 3 内閣総理大臣は、最高指揮官として、国防軍を統 括する。 〔新設〕 第七十二条 内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国 会に提出し、一般国務及び外交関係につい て国会に報告し、並びに行政各部を指揮監 督する。 〔新設〕 第83 条 (財政 の基本 原則) 国の財政を処理する権限は、国会の議決に基づい て行使しなければならない。 2 財政の健全性は、法律の定めるところにより、確保 されなければならない。 国の財政を処理する権限は、国会の議決に 基いて、これを行使しなければならない。 〔新設〕 第86 条 (予算) 内閣は、毎会計年度の予算案を作成し、国会に提出 して、その審議を受け、議決を経なければならない。 2 内閣は、毎会計年度中において、予算を補正す るための予算案を提出することができる。 3 内閣は、当該会計年度開始前に第一項の議決を 得られる見込みがないと認めるときは、暫定期間に 係る予算案を提出しなければならない。 4 毎会計年度の予算は、法律の定めるところにより、 国会の議決を経て、翌年度以降の年度においても 支出することができる。 内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に 提出して、その審議を受け議決を経なければ ならない。 〔新設〕 〔新設〕 〔新設〕 第92 条 ( 地 方 自 治 の 本旨) 地方自治は、住民の参画を基本とし、住民に身近な 行政を自主的、自立的かつ総合的に実施することを 旨として行う。 2 住民は、その属する地方自治体の役務の提供を 等しく受ける権利を有し、その負担を公平に分担す 〔新設〕 〔新設〕
8 る義務を負う。 第93 条 ( 地 方 自 治 体 の種類、 国 及 び 地 方 自 治 体 の 協力等) 地方自治体は、基礎地方自治体及びこれを包括す る広域地方自治体とすることを基本とし、その種類 は、法律で定める。 2 地方自治体の組織及び運営に関する基本的事項 は、地方自治の本旨に基づいて、法律で定める。 3 国及び地方自治体は、法律の定める役割分担を 踏まえ、協力しなければならない。 地方自治体は、相互に協力しなければならない。 〔新設〕 第九十二条 地方公共団体の組織及び運営に関する事項 は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを 定める。 〔新設〕 第98 条 ( 緊 急 事 態 の 宣言) 内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力 攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による 大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態 において、特に必要があると認めるときは、法律の定 めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を 発することができる。 2 緊急事態の宣言は、法律の定めるところにより、事 前又は事後に国会の承認を得なければならない。 3 内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の 議決があったとき、国会が緊急事態の宣言を解除す べき旨を議決したとき、又は事態の推移により当該宣 言を継続する必要がないと認めるときは、法律の定 めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やか に解除しなければならない。 また、百日を超えて緊急事態の宣言を継続しようとす るときは、百日を超えるごとに、事前に国会の承認を 得なければならない。 4 第二項及び前項後段の国会の承認については、 第六十条第二項の規定を準用する。 この場合において、同項中「三十日以内」とあるの は、「五日以内」と読み替えるものとする。 〔新設〕 〔新設〕 〔新設〕 〔新設〕 第99 条 ( 緊 急 事 態 の 宣 言 の 効果) 緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定める ところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令 を制定することができるほか、内閣総理大臣は財政 上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の 長に対して必要な指示をすることができる。 2 前項の政令の制定及び処分については、法律の 定めるところにより、事後に国会の承認を得なければ ならない。 〔新設〕 〔新設〕
9 3 緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、 法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態にお いて国民の生命、身体及び財産を守るために行わ れる措置に関して発せられる国その他公の機関の指 示に従わなければならない。 この場合においても、第十四条、第十八条、第十九 条、 第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、 最大限に尊重されなければならない。 4 緊急事態の宣言が発せられた場合においては、 法律の定めるところにより、その宣言が効力を有する 期間、衆議院は解散されないものとし、両議院の議 員の任期及びその選挙期日の特例を設けることがで きる。 〔新設〕 〔新設〕 第 100 条 (改 正 ) [ 現 行 憲法 第 96 条] この憲法の改正は、衆議院又は参議院の議員の発 議により、両議院のそれぞれの総議員の過半数の賛 成で国会が議決し、国民に提案してその承認を得な ければならない。 この承認には、法律の定めるところにより行われる国 民の投票において有効投票の過半数の賛成を必要 とする。 2 憲法改正について前項の承認を経たときは、 天皇は、直ちに憲法改正を公布する。 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分 の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、 国民に提案してその承認を経なければならな い。 この承認には、特別の国民投票又は国会の 定める選挙の際行はれる投票において、その 過半数の賛成を必要とする。 ②憲法改正について前項の承認を経たとき は、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を 成すものとして、直ちにこれを公布する。 第 102 条 (憲 法 尊 重 擁 護 義 務) 全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。 2 国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、 この憲法を擁護する義務を負う。 〔新設〕 第九十九条 天皇又は摂政及び国務大 臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、こ の憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。 【国家改造の本音】 ※2012年憲法改正草案は、自民党が野党時代に策定したものであり、それだけに本年が露骨に表れている。 〇1条:天皇を元首と位置付ける ⇒ 明治憲法体制の復活 〇3条:国旗国歌を憲法に明記、尊重義務を課す。 〇9条:自衛隊を国防軍にする。最高指揮官は、内閣総理大臣。海外での活動を規定、集団的自衛権を実質的 に憲法に書き込む。 国防軍に審判所(海難審判所のような行政裁判所の位置付け)を置くとしており、憲法67条の「特別裁判 所」ではないという建前だが、将来にそうする可能性もある。
10 〇12条:国民の自由及び権利に「責任と義務」の考えを持ち込み、相対化している。また、「公共の福祉」を「公 益及び公の秩序」に変更し、国による国民の権利への制限を強めている(公共の福祉は、国民間の利害調 整の考え。後者は国と国民との利害対立を国の権力で抑え込む考え)。 〇13条:「個人」を「人」に置き換えている。権利の主体としての個人の希薄化。 〇21条:12条と同じ。 〇24条:明治憲法的な家族概念の押し付け。 〇26条:教育環境整備の努力義務の規定。現在の「教育の無償化」論議がいかに付け焼刃化が分かる。 〇28条:公務員の労働基本権の制限を憲法に盛り込む。 〇47条:選挙区について人口以外の要素を導入している。 〇53条:臨時国会の召集は、要求があった日から20日以内としている。※2017 年 6 月 22 日 4 野党 が臨時国会の開催要求。これに対して実際に開会したのは3 カ月以上たった 9 月 28 日。しかも、所信表 明も行わず冒頭解散。 〇54条:総理大臣の衆議院解散権を新設。 ※現行憲法での衆議院解散は2種類。憲法7条と69条に基づくもの。69条は、「内閣不信任決議が可決される か信任の決議案を否決したとき 10 日以内に衆議院を解散もしくは総辞職をしなければならない」というもの。問題 は、7条解散。7条では天皇の国事行為を定めており、「内閣の助言と承認により、国民のために」天皇が衆議院 の解散を行うこととされている。これを悪用して、党利党略解散を行っている。 〇70条:内閣総理大臣が掛けた場合の職務代行規定の新設。 〇83条:財政規律既定の新設。 〇86条:予算の柔軟運用規定。 〇92条:地方自治の本旨として住民の負担の公平分担義務を規定。 〇93条:広域自治体の規定。国と地方の協力規定。自治体相互の協力規定を新設。 〇98条:緊急事態条項の新設。緊急事態の宣言。 〇99条:緊急事態宣言下における内閣及び内閣総理大臣の権限を規定。 〇100条:憲法改正決議の要件緩和。「3分の2以上」から「過半数」へ。国民投票の承認要件は、「有効投票の 過半数」と規定。 〇102条:「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」。立憲主義(憲法で権力者の独走を縛る)の「天 地返し」。
2.どう闘うか
【基本姿勢】 われわれの生活と仕事と政治とは密接不可分。即ち、法律、制度・政策、憲法は、われわれを生れ、死ぬまで、 いや、死んでからもその家族を縛り続けるもの。 安倍政権下の改憲反対・まずは、自民党の2012年改憲草案の撤回。対案は、現行憲法。加憲の項目は、法 律で対処できるし、それが、機動的かつ現実的。憲法を生活と労働の場面から捉え直そう。11
(1)組合運動と政治、そして憲法とのかかわりについて議論しよう
「生活は即政治であり、政治は生活を包み込む」 私たちは、各個人で、また、各家庭で一生懸命働き生活を支えている。個人と家族の努力が、自分たちの生活の 行く末を決めるカギであるかのように見える。 しかし、もう一歩踏み込んで考えれば、私たちは国家の中で生き、自治体の中で生活している。そこは、法律、 条令、政策、予算が物を言う行政の世界であり、即ち、政治の世界でもある。 私たちは、健康で働いている間は、賃金で自分や家族の生活を支え、支えられている。しかし、会社が不景気 になり、倒産する、あるいは自分や家族が健康を害するなどの状況になれば、行政的な施策や社会保障のセー フティーネットが、必要になってくる。自分の生活と政治とは、決して無関係ではないと痛感するようになる。 私たちが日ごろあまり意識する機会の少ない労働基準も法律で最低限が保障され、個別企業で決まっている と思える労働条件も底辺でそれが支えていることが分かる。 私たちの市民的な権利も法律の土台である憲法が、基になっている。民主的な国家の基礎である。 今、その憲法という土台が変えられようとしている。しかも、権力者を縛る規範としての憲法が、逆に国民が守る べき義務の法体系にされようとしている。 今一度、私たちの生活や労働と政治とのかかわり、憲法が持つ役割について考え議論し、自民党の憲法改正 がもたらす近未来を大いに議論しよう。(2)対立の構図は改憲推進・容認の「自公維希」VS 改憲反対の「立共社」、
前者は 1 枚岩ではない - 改憲グラディエーション 朝日新聞 10/24 国会議員アンケート(左) ※立候補者へのアンケートから当選者を分析 高知新聞 10/24 共同通信衆議院選当選者アンケート(右) ※当選者の分析国会・政治
法律・制度政策・社会保障・社会のルール
家庭・生活
職場・労働
地域・社会
憲 法
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(3)参議院は改憲勢の安定「3分の2」ではない
自公 150 (自 125 公 25) 維新 11 希望 3 以上 164 民進・新緑風会 47 共産 14 希望の会 6 ※自由党、社民党で構成 沖縄の風 2 以上 69 ※定数:242 過半数:122 「3分の2」:162 ※自民党にとって公明党の協力は不可欠。支持母体である創価学会の婦人部の存在は、不安定要素。(4)憲法審査会の論議含め意外とややこしい改正手続き
<憲法審査会のメンバー> 衆議院50人(会長:自1 幹事 9:自 6、立 1、希 1、公 1 委員 40:自 31、立 6、希 6、公 3、無 2、共1、維1) 参議院45人(会長:自1 幹事 10:自 5、民 2、公 1、維 1、共 1 委員 34:自 18、民 7、公 4、希党 1、希会 1、 共 2、維 1)13 【憲法改正の手続き】 ①憲法改正原案の発議(衆 100 人以上、参 50 人以上の賛成で行える) ⇒ 今の衆参の議会勢力からすると衆議院の審査から始める可能性大(衆議院が先議の院) ②憲法審査会での審査 過半数で可決 ③本会議における可決(3 分の2) ⇒ 後議の院(参議院)へ ↓ ④参議院の憲法審査会での審査 過半数で可決 ⑤本会議での可決(3 分の2) ※項目ごとに採決 ※参議院で否決され両院の意思が異なる場合も。両院協議会が開かれる ⑥両院で可決 ↓ ⑦国民投票(発議後60日から180日以内に実施。投票日は国会で決議) 【国民投票】 〇投票の方法 ・投票用紙に記載された賛成又は反対の文字を丸(○の記号)で囲み、投票所の投票箱に投函する。
・憲法改正案が複数ある場合
投票は、憲法改正案ごとに一人一票となる。 これは、国会における憲法改正案の発議が、内容において関連する事項ごとに区分して行われることに対応。 投票用紙も憲法改正案ごとに調製される。 投票の流れとしては、個別の憲法改正案ごとに投票用紙を受け取り、記入をし、投票箱に投函し、その後、次 の憲法改正案の投票に移るという方法が想定される。 〇国民投票広報協議会が広報を行う 各院の議員20名(各10名)で構成 ※実際の選挙実務は選挙管理委員会が行う 〇国民運動 ⇒ ここが重要 ・基本制限なし(個別訪問、拡声器、ビラ、ポスター、テレビCM等の規制もなし) ・投票期日前14日~当日までの間は、ラジオ、テレビCMは禁止 ・利益許与禁止 ・公務員、教育者の地位利用は禁止、それ以外は原則自由14
投票用紙
(5)(最後は)国民世論—世論をめぐる草の根対決
「朝日」10/25 選挙後の世論調査 9条への自衛隊明記 反対 45%、賛成 36% 18~19 才:賛成 49% 反対 34% 他の年代では反対が多数。特に 60 代は反対 54%、賛成 27% 男性45%が賛成、女性の賛成は 28% 「読売」10/25 反対 39%、賛成 49% 「NHK」10/16 反対 22%、賛成 29%、どちらともいえない 40% 「九条の会」の運動の広がり 2004年 6 月 10 日発足。全国に 7500 の「九条の会」。 文化人等幅広い人たちが、全国で区の根の運動を展開。 <日本会議と九条の会などとの草の根対決> 日本会議などで「美しい日本の憲法をつくる国民の会」を2014 年 10 月設立。改憲 1000 万賛同署名をス タート。10 月 25 日現在、989 万 8012 筆。 古屋圭司衆議院憲法審査会幹事(日本会議国会議員懇談会の中心メンバー) 「いよいよ主戦場は衆参 の憲法審査会に移って来る。しっかり審査会で具体的なテーマを持たせ議論して行く」「国民に正しい理 解を醸成していく。正しい運動展開を国民運動として打ち出していく」と強調。15 【安倍改憲シナリオ】 2017年 ・11 月 1 日~12 月 9 日 特別国会 ・年内に自民党憲法改正案を策定(4項目につて2順目の論議。遅れ込んでいる?) 2018年 ・1 月 通常国会召集 ・3 月末までに来年度予算通過 ・9 月自民党総裁選 <18年中に改憲発議>? ※国民投票は、発議後60日~180日の間に実施の制限。参議院選挙と同日投票なら2019年1月以 降の可能性も。 2019年 ・7 月 参議院選挙 ・10 月 消費税 10%への引き上げ ※2014.11.8 2015.10 ⇒ 2017.4 延期表明 ※2016.6.1 2017.4 ⇒ 2019.10 再延期表明 <19年中 国民投票>? 2020年 東京五輪 ⇒ アベリンピックへ
(6)憲法アクションは、これからどう動くか
①3000万署名 2014年12月 「戦争させない・9条壊すな!総がかり実行委員会」発足 2017年9月8日 「安倍9条改憲 NO!全国市民アクション」発足 ⇒2018年5月3日までに3000万署名の達成を提起 ②憲法アクションを超える憲法アクションの形成 宗教者、大学人、弁護士、経営者、女性、青年・・・のより幅広いグループを作くり、「改憲 NO!」 のゆるやかな連携を図って行く。 ③野党共闘の推進 ⇒ 2019年参議院選挙、一斉地方選挙、各種首長選挙 地方選挙での共同 ⇒ 国政選挙へ 現在の国政中心の共闘からの発展 2018 年 2 月 沖縄名護市長選挙 2018 年 11 月 沖縄県知事選挙 2019 年春 統一地方選挙 2019 年7月 参議院選挙16 2019 年 11 月 高知市長選挙 岡崎現市長 4 期目 64 歳 2019 年 11 月 高知県知事選挙 尾崎正直 3 期目