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プログラムにおける 日本語教育

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Academic year: 2022

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観光学部教授

豊田 三佳 氏

『言語と文化現地研修』

プログラムにおける 日本語教育

○豊田 豊田です。よろしくお願いいたします。観光学部は、実はタイトルにあ ります、「言語と文化現地研修」というプログラムを、この日本語教育センター ができるよりずっと前から、実施してきました。その経緯と、その中でどういう ふうに日本語教育が位置づけられているのかをお話ししていきたいと思います。【ス ライド⑤ 1 】

 きょうの発表の流れといたしましては、まずその観光学部の国際化の取り組み としてどういう科目があるのか。観光学部の学生が海外に行く、あるいは海外の 学生を受け入れるための科目群の中に、言語と文化現地研修という科目がありま す。その設置経緯と特徴などを述べながら、その科目の中でどういう形で日本語 教育センターと関わっているのかというお話をしたいと思います。【スライド⑤ 2 】

 特にこの「言語と文化現地研修」というのは、これは派遣側の、日本人の学生 が海外に行く場合は「言語と文化現地研修」という名前をつけておりまして、そ れに対して、同じ協定校から受け入れるというのが招聘科目で、「日本文化体験 プログラム」と呼んでいます。この「日本文化体験プログラム」の中で日本語コ ースが開催されております。

 では、まず観光学部の海外派遣科目関係のことをちょっと簡単にお話ししてい きたいと思います。初年次の段階では、「早期体験プログラム」というプログラ ムがあります。これはそれぞれの先生方が自分の専門を生かし、実際に現場でど ういうふうに観光がなされているのかを(現場体験する)導入科目です。現場体 験を早いうちに積んでおかないと、実際に大学の学校、教室の中で学ぶ内容がど

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ういう意味を持つのかがわからないという状況が生まれますので、まず現場体験 をしてみる。これは全員が体験するわけではなくて選抜という形ですが、合計で 大体 110 名ぐらいが参加して毎年行っています。それぞれの先生が、例えば今 年は世界各国に 9 コース設置され、それぞれの教授が 1 週間程度連れて行きま した。

 その中には、学部間協定を持っている大学のある国に行くこともありまして、

その場合は学生交流のプラグラムを行ってみたり、あるいは、実際にそのフィー ルド調査をしてみたり、そういうことを行ううのですが、これを実施するのが初 年次です。

 2 年次に行うのが、「言語と文化現地研修」という形で、これは派遣プログラ ムなんですけれども、先ほどのが 1 週間なのに対して、今度は 2 週間のプログ ラムです。この場合は、引率教員がいません。協定校の大学に送って、その協定 校の先生方、そして学生の方々と、実は向こうの学校で寮生活をするというちょ っとミニ留学的な感じのプログラムになっています。このプログラムは、相互の 教育プログラムになっておりまして、その派遣に対して、それぞれの協定校から の招聘も行っています。ですから、この形で 2 週間、それぞれの協定校から学 生が立教大学に滞在しているという形になります。どういう協定校と今それを行 っているかというのは、この後のスライドで説明しますけれども、そういう協定 関係にある学校と、2 週間送る、2 週間受け入れるというものがあります。それ から、それぞれの先生が海外の合宿、演習の中、ゼミの中でも実習をするという こともあります。

 そういう体験を通じて、今度はもうちょっと長く行きたいという学生たちが交 換留学という形で、半期あるいは通年で行っております。この通年、あるいは半 期で行く交換留学は、もちろん大学間協定校にいく人もいますし、あるいは学部 間協定校に行く人もいます。それ以外にも、休学留学をとって、日本語をその国 で、実は今ちょうど私のゼミ生もいるんですけれども、例えば、インドで日本語 を教えるようなボランティアをしながら 1 年間過ごすとか、あるいは、インド ネシアに行くとかいう学生たちも出てきています。ちょっとそのことも組み合わ せて後でお話ししていきたいと思います。【スライド⑤ 3 】

 では、具体的に学部間で協定校を持っているところはどこかというと、いわゆ る欧米の国は、立教大学の大学レベルでたくさんありますので、どういう大学と

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提携を結んできたかというと、それぞれの国において観光学に非常に力を入れて いる大学と協定を結んできています。例えば、中国の中山大学などは観光学部に おいては、恐らく中国の中でトップクラスだと思います。また、ベトナム国家大 ハノイに関しても、ベトナムの中で観光学で博士課程を持った最初の大学になり ます。そういう形で、協定先の大学を選んできております。

 少しずつまたこれから増やしていくという形になりますけれども、この 2018 年秋からは、やはり英語圏のところで観光学を学べるところにも行きたいという 要望が今出てきておりますので、そういう大学もこれから増やしていく可能性も あります。

 ここでちょっと赤で記してあるのが、この「言語と文化現地研修」、先ほど言 った派遣の 2 週間、そして受け入れの 2 週間を実際に提携して行ってるのが、

これらの大学になります。【スライド⑤ 4 】

 その「言語と文化現地研修」の派遣と受け入れを 2 週間、学生の受け入れと 派遣を行っているところがどういう形で発展してきたかというので、細かく話し ていると時間を取られますので、簡単にざっくり言うと、2007 年の時点でアジ ア人財資金構想を受託しています。その時点で、日本語教育の専門家が必要だと いうことで、日本文化体験プログラムがつくり始められた。でも、その時点では まだ日本語教育センターというのがなかったので、自前で日本語教員を手配して おりました。【スライド⑤ 5 】

 そして、この 2007 年以降、少しずつその学部間協定を増やしていき、その 成果プログラムを定着させていくという形になって、そして 2014 年から初め て日本語教育センターの兼任講師の方に合計 8 コマ相当ぐらいで、その「日本 文化体験プログラム」の講師を依頼するというのが始まったのが 2014 年ですね。

だから、2007 年以降の段階ではずっと自前でやってきて、2014 年から日本語 教育センターとの交流が始まったという形です。

 ちなみに、観光学部というのは新座キャンパスにありまして、立教といったら、

みんなこの池袋にあると思って新座キャンパスはほとんど忘れられている存在な んですけれども、そこにあります。

 それで、2015 年あたりから、この「言語と文化現地研修」ということで科目 を一本化しておりまして、その以前に「言語と文化」という形で、いろいろな形 で言語系のものはあったんですけれども、それを閉じて、もうすべて「言語と文

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化現地研修」というカリキュラムの中に、一本化してきました。【スライド⑤ 6】

 この「言語と文化現地研修」の大きな特徴としましては、先ほどから繰り返し ておりますけれども、これらの協定校との相互派遣プログラムということですの で、その協定校学生が来たときに、観光学生が 1 対 1 のバディのような形で、

学生が主導となって一緒に面倒を見合って、自分たちも行ったときには面倒を見 てもらうし、向こうが来ているときには面倒を見てあげるという形のプログラム になっております。

 立教生が向こうに行ったときには、現地学生とともに学生寮で生活するという ことですので、例えばタイのタマサート大の場合は、実は生活圏もというか、部 屋をシェアするぐらいの、密着した形での生活になってきます。その中で、タイ 語を学んだりベトナム語を学んだりする科目、あるいは、フィールドワークとい う形で実際に現場で調査をする。そして、課題がありますので、それのレポート を書くためにいろいろな調査を向こうでするんですけれども、それもそのバディ の学生と一緒に行動するというのが基本になります。これは 2 週間の現地研修 のプログラムです。

 私たち教員は、向こうの受け入れ先の大学と非常に密に連携をとっているんで すけれども、その 2 週間はそれぞれ受け入れ先の大学の先生にお任せしている 形になります。

 受け入れに関しても派遣に関しても JASSO という奨学金制度を申請しており、

参加する学生たちの経済的負担を軽減しています。私たちの 1 つの大きな仕事は、

この JASSO の奨学金をなんとか頑張って獲得することで、そうしたら向こうか らの受け入れの学生もぞくっと増えるという形で、例えば、昨年度、中山大学の 場合は、JASSO が受かったということで 20 名の学生が来るということで、規 模的にはそんな感じになりますね。もちろんこの奨学生が取れなかった場合は、

ちょっと人数が減ってしまいますけれども、それでもやっぱり来たいという学生 はいます。【スライド⑤ 7 】

 受け入れの 2 週間のプログラムの中で、日本語クラスを今、大体 8 コマぐら い入れております。それ以外にも、実際に立教大学の学生の人たちと交流できる ようにゼミに参加することにありますし、あるいは特別講義という形で、その人 たち向けに、やはり講義をすべて日本語でしてしまったらわかりにくいところも ありますので、英語の講義を入れて、例えば、こういう交流スタディツアーに連

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れて行く前に、先ほど東條先生のお話にも出てきましたけれども、例えば川越旧 市街に行く前に、そこの歴史的な背景とか文化的な背景とか、そういう説明をま ずして、それからスタディツアーに行くということになります。

 この交流スタディツアーは、教員も同行しますが、教員の役目は同時に、チェ ックポイントでの確認ですが、基本的にはバディと 2 人、あるいは 3 人を組に して、この地点で何時にはここでチェックポイント、チェックポイントみたいな 形で、学生たちで鎌倉のことを調べ、そこに留学生を、外国人の学生をどうやっ て連れて行って、どうやって説明するのか。そういうことが重要になってきます。

 観光学でこれからインバウンドが増えるということもありまして、自分たちの 文化、あるいは社会をどういうふうに具体的に説明していくのかが必要になりま すが、「言語と文化現地研修」の事前授業というのは、結局、この「日本文化体 験プログラム」の準備にもかかわってくるという形になってきます。だから、学 生たちが到着する前には、例えば富岡製糸場、世界遺産になったけれども、結局 一体何なんだろうという。日本人学生も実は知らないので、それをちょっと調べ て、どうやって英語で説明したらいいのかっていうことは考えるというところで すね。それで、滞在しているときには新座キャンパスの太刀川記念交流会館に滞 在してもらうというふうになっております。【スライド⑤ 8 】

 こういう形で行われているので、実は時期的には、まず日本に来てもらうのが 先です。ですから、自分がこれから行く国の人が来て、しかもその大学でお世話 になるであろうと分かっている人が来ているので、学生たちはもう本当に一生懸 命、バディをやってくれます。

 それで、ツアーにも参加しますし、それからこの日本語の授業にも一緒に参加 するという形になっております。

 先ほどちょっと丸山先生がお話ししましたけれども、日本語クラスに一緒に参 加してどうやって日本語を学んで、どういうふうにそこで説明していくのかとい うところで、完全に日本人もかかわっているという形です。その意味では、非常 にチューターの学生が積極的だと思うんですね。それと、この相互プログラムで あって、自分の必要性もあるということで、向こうでお世話になるということが わかっているので、やはり皆さん、時間を費やすのですけれども、1 つちょっと 問題ではないんですが、あまりにも熱心過ぎて、自分が実際に取っている授業を 休んで、その 2 週間の間にそっちに参加しちゃうという学生も出てきました。

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今後は「言語と文化現地研修」を履修してる学生以外も参加できるようにオープ ンにして、バディ(チューター)の役割を回すという形にしたほうがいいかなと 考えています。

 その 1 つの提案として、ちょっと今考えているのは、一番最初に言いました けれども、私のちょうどゼミの学生でも、例えば、休学してインドや、インドネ シアで日本語教師をやりたいと考えている学生がいて、そういう学生たちがボラ ンティアで今かかわっているだけですが、もしも日本語のチューターとして何か かかわったことが何らかの形で単位になるとか、日本語教師の初歩を学ぶことが 可能ならば、実際にとてもいい機会ではあると思うんですね。本当に学びはある し、自分も違う言語を学ぶし、ほかの言語を学ぶ人がどうやって学んでいくのか、

どういうところでつまずくのかを見ながらやっていくので、そういう連携ができ たら、非常にありがたいかなと考えています。これが 1 つの提案になります。【ス ライド⑤ 9 】

 最後、課題というところで、先ほどもダイバーシティとか、インクルーシビテ ィとか出てきたんですけれども、その日本語クラスで、マラヤ大学というのはマ レーシアからの大学で、ほとんどの方々がイスラム教徒なんですけれども、その 方々への日本語のクラス中であったエピソードを紹介します。日本語教師の方々 がイスラムのことについて、それほど知らない可能性もあります。観光学の学生 は文化的・宗教的タブー、例えば、イスラム教徒にとって豚肉を食べるというの は宗教的にタブーなんだよということは、多分、1 年生のときから聞かされてい るけれども、「あなたは豚肉を食べますか」というような例文が日本語クラスの 中で出てきて、一緒にいた学生が、逆にちょっとびっくりしてしまったというよ うな事例がありました。それで、こういうチューターの学生が違和感を表明して 修正されたということでした。考えてみると、イスラム教への理解はまだ不十分 で成田空港とかで礼拝をする空間ができたのも非常に最近です。

 私は立教大学で働く前に、シンガポール国立大というところで 10 年ほど働い ていたんですけれども、そこでは、例えば、学生食堂で、使った後のお皿を返す ところも、ハラル用とハラルじゃないところが分かれている。それぐらいにセン シティブなものなんですね。その豚肉を扱った食器を混ぜてはいけないぐらい、

それぐらいなので、この「豚肉を食べますか」という例文にはちょっと驚いてし まう、みたいな感じがちょっとありました。その辺はお互いに学び合っていける

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ところかなと思っています。【スライド⑤ 10 】  以上です。

○丸山 ありがとうございました。幾つかの課題と、それからこれからの可能性 についてお話しいただきましたので、後でまたディスカッションのときにお話し できればと思います。どうもありがとうございました。

 それでは、続けて池田先生のご報告をお願いしたいと思います。

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【スライド⑤ ‑2 】

【スライド⑤ ‑1 】

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【スライド⑤ ‑4 】

【スライド⑤ ‑3 】

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【スライド⑤ ‑6 】

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【スライド⑤ ‑10 】

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参照

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