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石山の落葉樹 高木篇

2006/10/16 の Blog

落葉樹の高木篇 (1) カツラ

石山で最初に出会ったカツラの大木 ◆今年の冬、スノーシューで石山の樹木を観察しようと北側の麓から登った。そして最初に出会ったのがカツラの大 木であった。その姿はとても男性的で、自然の力の荒々しさを感じさせた。すっかり私はこの木に魅了されてしまった。 特に根元の樹形は圧巻そのものである。 ◆すべての葉が落ちて丸裸になった冬の季節、雪の上を自由にスノーシューで散策することで、カツラは石山でその 圧倒的な存在感を現わす。夏場の散策路を歩くだけではカツラの魅力は分からない。カツラ・ウォッチングを楽しむ季 節はもうすぐ近くに来ている。 カツラの大木 ◆カツラの幹が大きなものであるほどその樹皮の溝は荒々しい。同じような樹皮は他にないだけに、樹皮を見ただけ でカツラだと分かるようになる。 ◆しかも、カツラは日本固有の樹木である。北海道の落葉樹の中ではカツラ以上の巨木はないと言われるほど大きく なる樹でもある。しかも、材は均質で狂いが少ないそうで、将棋盤などに用いられるという。

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カツラの若葉 ◆幹はとても男性的であるが、その葉の春の芽吹きはピンク色であり、一見、サクラの芽吹きと見間違えるほどであ る。若葉は赤茶色、夏は緑葉、そして秋の黄葉。とても変化に富んでいる。しかも、かわいい綺麗なハートの形。葉の つき方も対生で均整がとれている。そして、秋の黄葉が落葉するとカラメルのような匂いを放つ。その意味ではカツラ はとても女性的である。カツラは男性的な面と女性的な面の両面を合わせ持った木だと言える。 ◆聖書によれば、神は人を神ご自身のかたちに創造されたが、「人が、ひとりでいるのは良くない。ふさわしい助け手 を造ろう」と仰せられて、人を深く眠らせ、彼のあばら骨の一つを取って、ひとりの女を造られたと記されている。神は こうして人を男と女にされたのである。それゆえ、人は二つの面が組み合わされることによってはじめて人間として完 成されるのである。 ◆イエス・キリストは神を「父」と呼ばれたが、決して母、つまり女性を蔑視しているわけではなく、「父」とは「子」の存 在を前提とした概念であって、「子」は「父」のすべてを受け継ぐ立場にある。すなわち、「父」とは、すべてのはじまり、 すべての源泉的存在なのである。御父なる神と子なる神(イエス)の関係を見ることでそのことが理解できる。 ◆聖書の神が「父なる神」と呼ばれる。しかし、それは男性的な面と女性的な面の双方をあわせ持った存在、母性的 特性を内包した父性なのである。 ◆イエスはご自分をこの世に遣わされた方を「アバ、父」と呼ばれた。それは子どもが父親を最も親しく呼ぶ呼び名で ある。日本的に言えば、「お父ちゃん」「とうちゃん」「パパ」・・・。父なる神を、「すべてのはじまり、源泉的な存在」として、 また「母性的特性を内包した父性」として、しかも「最も近しく親しい存在としての父」として私たちが理解し、受けとめ ることができるように、「助け主」という聖霊なる神が遣わされている。父と子と聖霊との三位一体なる神は、まさに「か かわりの神」なのである。 ◆自然はその造り主である神の栄光を「昼も夜も」語り告げている。沈黙の中で・・・・。 柔らかな日差しに輝くカツラの葉

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砂川市にあるカツラ通り ◆砂川市にはカツラ通りが二つある。一つは、写真にあるように、旧砂川北高校から石山のハイウェイ・オアシスに至 るまでのおよそ2キロの道路。もう一つは、石山の麓にある黄金道路(石山中学校から○○理髪店を左折して国道 12 号線までのおよそ2キロ)。前者は片側のみであるが、後者は両側にカツラが植樹されている。 2006/10/17 の Blog

落葉樹の高木篇 (2) ミズナラ

北海道を代表する広葉樹ミズナラの葉 ◆ミズナラの葉は葉柄(枝と葉をつなぐ部分)がほとんどないことが特徴である。葉にはつやはないが、縁の形が鋸歯 縁(きょしえん)と言って、ノコギリのようなギザギザな形がとても特徴的である。 ◆ミズナラはブナ科のコナラ属であるが、同属のコナラと比べると鋸歯は目立つて大きい。秋には黄葉する。 わずかにふくらみかけたミズナラの冬芽 ◆5月中旬頃のミズナラの冬芽である。冬芽とは胎盤のようなものである。秋の落葉の時期にはすでに出来上がって いる。そしてこの冬芽の中にこれから生長する姿や形、そしていのちのドラマがすべて詰まっている。 葉の展葉

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かつては嫌われものだったミズナラ ◆「石山」は名前通り、明治 26 年以来 80 年にわたって、土木工事のためにの多くの石が切り出された山である。その 間、石山の樹木のほとんどが切り倒されたらしい。したがって、今、現在の石山に自生する樹木たちの年齢はおよそ 70~80 年を経ている。 ◆ミズナラは発芽してから約 40 年後に 20m ほどの高さに成長するといわれている。さらに、ミズナラは 30~35m くら いまで高くなる樹である。 ◆ミズナラは、ヨーロッパでは古来から、「森の王様」として神聖なものとされてきたようだ。ところが、日本においては、 長い間、嫌われものとされてきた。というのも、材に多くの水分を含んでいるために、伐るにも、割るにも、運ぶにも骨 が折れるほど堅くて重い。開拓の邪魔にしかならないということで、利用価値なしとされてきた。ところが今はまったく 違う。北海道のミズナラは質、量とともに有名で「道産の楢」と呼ばれるようになった。かつての鉄道の枕木、洋酒の 樽材、そして最近ではシイタケ栽培の原木として、あるいは高級家具材として用いられている。特に北海道のミズナラ は良質だとされている。 ◆かつては厄介ものでしかなかったものが、今や生かされて尊く用いられているミズナラの樹に、なぜか私はとても 愛着を感じる。聖書の中にも、「以前は、・・・であった者が、今は、神に近い者とされて、神に尊く用いられる者とされ ている。」という表現が頻繁に出てくる。神という方はこうした逆転のみわざをなしてくださる方である。以前は厄介者、 罪深い者、役立たなかった者が、今や、キリストを通して、神の友となり、役立つ者とされるのである。まさにこの私自 身も、ミズナラの樹そのものなのである。それゆえ私はミズナラを、「希望を与える樹」と呼びたい。 多くの生き物たちにいのちを与えるミズナラの果実 ◆厄介ものでしかなかったミズナラは、森に生きる多くの生き物たちを生かすものとなっている。エゾリスやエゾシマリ ス、ネズミの類など。そして熊も。ミズナラの豊凶は森に生きる生き物たちの生命に、大きな影響を与えている貴重な 樹なのである。 2006/10/19 の Blog

落葉樹の高木篇 (3) キタコブシ

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北国の春の訪れをいち早く告げるキタコブシの花 ◆キタコブシはモクレン科のコブシの北方型の変種で全道に自生する。春の訪れをいち早く告げるため、別名、迎春 花とも言われている。 ◆キタコブシは葉よりも花のほうが早く咲く木である。その白い大きな花びらは6枚。この写真は、石山、5月 16 日の ものである。良い香りがすると言われるが、木が高いために匂いを嗅ぐことあたわず。 ◆キタコブシの花は他の花に先がけて咲くために見つけやすい。言い伝えによれば、キタコブシの花が上向きに咲く 年は天気がよく、横向きに咲く年は雨が多いと言われている。しかし実際に花を観察してみると、一つの木に上向きも あれば横向きもあり、下向きの花さえもある。統計的な意味で言われているのかも知れない。 ◆また、年によって花の数が異なるらしい。今年(2006 年)は春爛漫宜しく多く咲いていたように思う。花の寿命は 10 日 ほどである。 キタコブシの幹 ◆若木、成木の樹皮は、灰色で滑らかであるが、老樹では黒褐色になり、縦に裂けるようになる。高さは 20m ほどで、 カツラやミズナラほど高くはならない。小高木(あるいは、亜高木)の部類としている人もいる。 キタコブシの冬芽 ◆キタコブシの枝を折って匂いを嗅ぐとなんともいえない良い香りがする。これに似た匂いは他にはない。私はこの匂 いが好きで、時折、その小枝を折って匂いを嗅ぎながら石山を散策する。私の書斎のデスクのペン立てには、冬芽の ついたキタコブシの枝を挿しているが、その枝の匂いは乾燥して一年経っても今だに残っている。 ◆写真は、冬芽が少し膨らんだものである。

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キタコブシの展葉 ◆キタコブシは漢字で北辛夷と書く。北海道でこのキタコブシを市町村指定の樹としているのは、岩見沢市、中富良 野町、厚真町、蘭越町の四つである。 キタコブシの果実 ◆やがてもうすぐ赤色の実が顔を出すはずだ。

落葉樹の高木篇 (4) ホオノキ

華麗なホオノキの花 ◆ホオノキはキタコブシやモクレンと同じ仲間のモクレン科。いずれも綺麗な花を咲かせる仲間たちである。写真は石 山、6 月 15 日に撮影したもの。つぼみが完全に開いて花柱が顔を見せている。つぼみが開いた当日には雌、いった ん閉じて再び開いたときには性が雄に変わるという不思議な花なのである。 ◆ホオノキに咲く白い花はキタコブシのように決して多くは咲かない。しかも大きな葉に隠れてなかなか下からは見え にくい。 ◆ホオノキの花の匂いはかぐわしいと言われるが、高い所に咲いていることが多く、匂いを嗅ぐことができないのが実 情である。

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ホオノキの果実(左)と冬芽(右) ◆秋には花柱が果実となるが、同時に次の年に備えて冬芽がすでに出来上がっている。この冬芽の中に来年の春に 咲く新しい葉と花のつぼみが折りたたまれている。 ◆ホオノキは花も葉も果実も、そして冬芽もすべてにおいてビックサイズである。その大ぶりな葉は天を覆い、落葉す れば、地も覆ってしまうほどである。 ◆冬芽も幹も天をついて伸びていくホオノキの姿は実におおらかである。 強風で落下したホウノキの果実 ◆ホオノキの実は持ってみるとかなりの重さがある。写真の重さは 260g。果実を支えている柄は太くしっりとしている。 しかし、秋、台風などの強風によって果実の多くが成熟する前に地に落ちてしまう。冬には、言うまでもなくすべての 果実が落ちるが・・・・。 ホオノキの実をついばむゴジュウカラ ◆ホウノキの果実から種子をつまみ出して食べるゴジュウカラ。種子はがんじょうな果皮にはさまれており、くちばし の強い鳥だけが取り出すことができる。 ◆成熟した果実は、裂開し、赤い種子がのぞくようになる。 姿を現わした赤い種子

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◆強風で落ちたホオノキの実を家に帰って飾っていたところ、次第に乾燥して堅い果実の殻が破れ、中に隠れていた 赤い種子が姿を現わした。 2006/10/23 の Blog

落葉樹の高木篇 (5) ハルニレ、オヒョウ

石山の高木を代表するハルニレ ◆「赤い夕陽が校舎を染めて、ニレの木陰に弾む声・・・」 これは 1960 年代大ヒットした舟木一夫のデビュー曲「高校 三年生」の最初のフレーズである。この曲に出てくるニレはハルニレのことだと思う。「ニレ(楡)の木陰」と言ってもその 頃私にはピンと来なかった。ハルニレの木陰で、夕方近くまで帰ろうとないで楽しく過ごしている高校生たちの姿・・・な んとも楽しそうであるが、その弾む声とは裏腹に一抹の寂しさが漂っているのを感じさせる。 ◆高木で、幹も太く、そして葉は天を覆うように多くの葉が茂るハルニレ。別名、アカダモ、ニレ、エルムとも言う。石山 ではニレ科の同じ仲間のオヒョウとともに自生している。 ◆ハルニレの樹皮の煎じ薬は、のどや消化器官の痛みを和らげ、消化器官の炎症を静め、何もかも吐いてしまうとき でさえ胃におさまり栄養補給の効果もあるといわれる薬効ハーブである。まさに、ハルニレは自然界に存在する驚異 的な効果をもつ身体の浄化剤なのである。 ◆北海道では豊頃町のハルニレが観光スポットとして有名である。わが故郷、上砂川町の指定の木でもある。 ハルニレの葉 ◆ハルニレの葉は、一見、ヤマザクラ、アズキナシの葉とよく似ており、初心者の私がいつも混乱させれられた葉の ひとつである。しかしこの半年間、石山を散策しながら、最近、ようやくその微妙な違いを見分けられるようになってき た。 ◆私の亡くなった祖母は演歌以外の音楽はすべて同じに聞こえると言っていた。関心や興味のないものはすべて同 じに見えたり、聞こえたりするものらしい。関心を持つこと、興味を持てるということはとてもすばらしいことである。でな ければ、新しい発見をする喜びは得られない。

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ハルニレの仲間、オヒョウ ◆別名、オヒョウニレ。葉より先に黄淡色の花が開花する。 (写真は 5 月 8 日撮影のもの。) オヒョウの葉 ◆葉の形が魚のオヒョウに似ているということからこの名がついたという。実に独特な形をしており、しかも一枚として 同じ形をしたものがない。 ◆ヤマグワという樹木の葉も同じものがない。一つのパターンで律することのできない様相を植物の専門用語で異葉 性という。自然界の中にはこうしたある形、一つのパターンでは割り切れない世界がある。 ◆聖書の神はしばしば「聖なる神」と称される。聖書の「聖」とは、ヘブル語で「カドシュ」、分離するとか、区別するとい う意味である。何から分離し、何から区別するのかといえば、私たち人間の思いや考え、そして道(歩み、方法等)から である。旧約聖書の中で神ご自身がこう語っている。「わたしの思いは、あなたがたの思いとは異なり、わたしの道は、 あなたがたの道とは異なるからだ。・・天が地よりも高いように、わたしの道は、あなたがたの道よりも高く、わたしの 思いは、あなたがたの思いよりも高い。」と。つまり、聖なる神とは、私たち人間の思いや考えの中では理解できない 方であるということである。聖なる神は三位一体の神である。ある者はその三位一体を説明するのに、水に例えて、 三位をそれぞれ気体(水蒸気)、液体(水)、固体(氷)とした。しかしこのたとえでは単に一つの物の様態が変化するだけ で、それらが個別のペルソナ (位格、あえて人ではないので人格と表現しない) を持ちながら、密接なかかわりを持 つ「一体」というリアリティを説明することはできない。三位一体の真理を人間の言葉で表現しようとすることは不可能 なのである。ただそれを信じ、受け入れることだけである。 ◆イスラエルの民の偉大な指導者モーセがシナイ山で神と直に出会ったとき、彼は「燃えるしば」の中に神の声を聞 いた。モーセの見た「燃えるしば」とは、燃えているのに燃え尽きないしばである。そこから彼は神の声を聞いたので ある。 ◆自然の中には、説明のつかない、パターン化できないものが存在する。すべてを科学的に証明できるはずだと考え る理性至上主義の人がいるが、それは合理的思考の教育を受けた者の傲慢でしかない。この世界には理性では説 明することのできないものが確かに存在するのである。なぜなら、聖なる神の思いは、科学的思考よりもはるかに勝 っているからである。植物の異葉性も、まさに「聖なる神」の自然における啓示なのだと私は信じる。

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天を覆い尽くすハルニレの木 ◆ハルニレの林床周囲には陽の光が少ないため他の木は育たない。もちろんハルニレの幼木も育たない。 ◆砂川市郷土資料館によれば、石山のある砂川市の地域は、大昔、ハルニレの原生林で覆われていたと推測してい る。資料館には地中深く埋まっていたハルニレの大木の化石が展示されている。

落葉樹の高木篇 (6) アズキナシ

アズキナシの特徴は葉にある ◆石山に結構多く自生しているこの葉がアズキナシだと分かったのは夏の8月頃であった。桜にも似ているようであり、 ハルニレにも似ているようであり、なかなか同定できなかった印象深い葉である。石山の散策路には、時折、印刷さ れた樹木のプレートが木に掛かっている。ところが、アズキナシだけは手で書かれたプレートなのである。なぜそうな のか・・・、謎である。 ◆アズキナシ(小豆梨)の葉には規則正しい側脈がある。それゆえ、別名「ハカリノメ」と呼ばれるそうである。等間隔の 側脈が物差しのようなイメージを与えるからだという説と、枝に点在する白い皮目を秤の目盛に見たてたという説があ る。いずれにしても、若葉の裏表ともに側脈の溝が深く、かつ光沢がある。 アズキナシの黄葉 ◆ハルニレと比べると、アズキナシの葉柄の方が長い。この葉はハルニレやミズナラと比べると、比較的低い木であ る。したがって、アズキナシを「中高木」、ないしは「亜高木」とする人もいる。

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アズキナシの樹皮 ◆アズキナシはバラ科のナナカマド属であるが、ナナカマドとは似ても似つかないように思う。 ◆アズキナシの比較的若い木は樹皮の色は少し赤紫である。しかもその樹皮には小さく縦に十字形、あるいはひし 形、星型の模様の割れ目(皮目)が入る。 ◆アズキナシは成長が早く、耐寒性にきわめて優れているという。 アズキナシの果実 ◆果実があるということは花もあったわけであるが、残念ながらアズキナシの花を撮ることができないかった。というよ りも、その花を発見することが出来なかった。つい最近、赤い実を見つけて、これがアズキナシの実なのだと知った。 ◆赤い実は果実酒になるらしい。 アズキナシの幹 ◆全体的には幹は灰黒褐色で、縦の皮目が点在している。

落葉樹の高木篇 (7) イタヤカエデ

カエデの仲間では大木となるイタヤカエデ

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◆カエデ類は種類が多いが、石山で自生しているのは、(今のところ)イタヤカエデ、アカイタヤ、ヤマモミジ、ハウチハ カエデの四種である。中でも、イタヤカエデは大木となる木で森の中でも存在感のある木である。特に、「秋を彩る木」 としてカエデの代表と言える。 ◆別名、エゾイタヤとも言う。 シロップが採取できるイタヤカエデの木 ◆イタヤカエデは、ホットケーキなどにつけて食べるメイプル・シロップの木で有名である。前年の夏に蓄えたデンプン が糖化し、根が活発に活動する春先(3~5月頃)になって、水分を吸い上げるときに糖が水に溶けてシロップになると いう。イタヤカエデは、日本のカエデ類の中では含糖量が最も多く、他のカエデの3倍近くあるという。 ◆また、灰色のなめらかな樹皮を煎じて洗眼薬にすると、眼がはっきりして千里のかなたもよく見えるという。樹皮を むやみに削ぐなら枯れてしまう懸念がある。自然保護の立場からいえば皮を削ぐのはふさわしくない。ともあれ、驚く べきことは自然の中にあるさまざまな恵みを発見し、それを利用してきた昔の人々の知恵には敬服に値する。 イタヤカエデの新芽 ◆カエデ類の特徴は二つある。ひとつは、葉のつき方が「対性」であること。もう一つは種子の形態が「一対の翼果」も つことである。翼果はヘリコプターのプロペラのようにクルクル回転しながら落ちてくる。 イタヤカエデの秋葉① ◆イタヤカエデの葉は秋には黄葉する。

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イタヤカエデの秋葉② 2006/10/26 の Blog

落葉樹の高木篇 (8) アカイタヤ

イタヤカエデの変種、アカイタヤ ◆別名、ベニイタヤとも言う。春先のアカイタヤの若葉は名前のごとく赤い。一瞬、秋でもないのになぜ・・と思わせる。 このアカイタヤは日本の固有種で、日本海側から北海道に自生するカエデである。 雄しべと両性花を持つアカイタヤ ◆写真の左の花が雄しべ。右が両性花である。両性花とは、一つの花の中に雄しべと雌しべの両方を持った花のこ とである。ちなみに、雄しべだけを持つ雄花、雌しべだけを持つ花を単性花という。 アカイタヤの春葉

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アカイタヤの夏葉 アカイタヤの秋葉 ◆春は赤色、夏は緑色、そして秋は黄色。まるで道路の信号のようである。色の三原色、それらの三つの色の配合で すべての色を作ることができる。三原色に変化するアカイタヤは微妙な色彩や色合いを好む日本の固有種としてふさ わしい。 2006/10/29 の Blog

落葉樹の高木篇 (9) ハウチワカエデ

芽吹き始めたハウチワカエデ ◆葉のつき方が対生(葉が二枚ずつ対になってつくこと)であることがよく分かる。カエデ類の特徴としては葉のつき方 がすべて「対性」である。 ◆落葉樹の中で葉が対生なのは、カエデ類の他には、クサギ、ミツバウツギ、ニワトコ、キハダ、カツラなどがある。 ◆ハウチワカエデは日本固有の落葉樹である。イタヤカエデ、アカイタヤ(ベニイタヤ)と比較するなら、ハウチハカエ デの樹高は決して高くはない。中高木に分類できる。 ◆写真は5月 18 日に撮影したもの。

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ハウチワカエデの新葉 ◆写真で見えるように、若い葉の表面には毛があるが、後には無毛になる。 ハウチワカエデの花 ◆花は暗紅色である。 カエデ類の中で最も大きい葉を持つハウチワカエデ ◆葉の切れ込みの数も多い。普通、9~11 ある。「カエデ」の名は、葉がカエルの手のように見えるためにそう呼ばれ るのであるが、ハウチワカエデの「ハウチワ」とは葉が天狗の羽うちわに似ているからだと言う。「天狗の羽うちわ 」?? それを見た者が果たしているのだろうか。実に不思議な由来である。 ハウチワカエデの紅葉 ◆秋、日当たりの良い場所では比較的早く紅葉する。石山ではヤマウルシと並んで、非常に美しい。まさに秋を彩る カエデである。

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落葉樹の高木篇 (10) ヤマモミジ

石山のヤマモミジの樹木プレート ◆石山の散策コースには樹木のプレートがつけられていて、樹木を勉強する者にとって非常にありがたいが、明らか に間違ってつけられているものが時折見られる。 ◆今回取り上げるヤマモミジについての説明がしるされているが、北海道に自生するヤマモミジは、イロハモミジ(北 海道にはないもの)の亜種(変種)とされている。 ヤマモミジの紅葉 ◆ハウチワカエデの紅葉とヤマモミジの紅葉は遠くから見るとよく似ている。余程近づいて葉を見ない限りとても分か りにくい。そのうえ、樹高も似ているのである。 ◆そもそも植物学的にはカエデとモミジの区別はないそうである。イロハモミジを、別名イロハカエデともいうことから もうなづける。 ヤマモミジの紅葉 ヤマモミジはオオモミジの変種 ◆切れ込みの深さは個体差が見られる。また、写真で見るように葉柄がとても長いのが特徴である。

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◆ヤマモミジの幼木は黄葉で、成木になるにつれ紅葉するものが多いらしい。 変化に満ちたヤマモミジ ◆カエデの中でヤマモミジは一番変化が多く、その変異巾も広いと言われている。 2006/10/29 の Blog

落葉樹の高木篇 (11) ハリギリ(センノキ)

ハリギリの特徴は縦に深く裂けた樹皮 ◆ハリギリ(針桐)の樹皮は一目で分かる。ハリギリは全国の山野に自生するが、北海道が主な産地とされている。、 また、肥沃な土地を好むことから、土地の肥沃度を判定する指標種とされている。ウコギ科の樹木。 ◆ハリギリは成長が早く大木になる木である。30m に達するものもあるという。森林の中で最上層を占めている。しか し、石山ではこのハリギリがしばしば倒木しているのを見る。 ハリギリの葉 ◆ハリギリの葉は掌(てのひら)の形をしているので、ハウチワカエデやイタヤカエデと間違えやすい。ただ、カエデ類 の葉のつき方は対生であるのに対し、ハリギリのそれは互生である。

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ハリギリの新芽 ◆ハリギリの新芽は山菜として食することができ、とても美味しい。茹でて酢味噌をつけて食べるといける。しかしタラ ンボ(タラノキ)に比べるなら味は落ちる。なにせ、タランボは山菜の王様と言われるだけあって右に出るものはない。 ちなみに、ヒグマもタランボやハリギリの新芽が好物だそうである。 ◆枝には鋭いトゲがある。写真は 5 月 13 日撮影のもの。 ハリギリの展葉 ◆写真は 5 月 22 日撮影のもの。 ハリギリの黄葉 ◆ハリギリの葉は枝先に集まって咲く。 2006/10/30 の Blog

落葉樹の高木篇 (12) ヤチダモ

ユニークなヤチダモの冬芽 ◆ヤチダモの冬芽はとてもユニークで一度見ると忘れないほどである。クネリオにたとえる人もいる。(写真は 10 月 24

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日撮影のもの) ◆ヤチダモは本州北部から北海道に自生する雌雄異株の落葉高木である。このヤチダモと関連の深いのが「雪虫」 である。雪虫は北海道で雪の降り出す前に飛び回る白い綿毛をまとった 2-3mm の小さな虫である。ある情報によれ ば、この虫は雪のない夏から秋にかけてはトドマツの根に寄生して繁殖するが、10 月後半には羽の生えた白い成虫 となり、一斉に空中を飛んでヤチダモに移動するという。ここで生まれた子虫がヤチダモに卵を生み付け、越冬した卵 はヤチダモの葉が出る頃にかえって成虫となり、6 月には再びトドマツに向かうのだそうだ。 ◆雪虫は俗称であって、本当の名前は「トドノネオオワタムシ」と言うアブラムシの一種だそうである。「トドノネ」の名 が示すとおり、夏から秋にかけてはトドマツの根の汁を吸いながら生活しているが、初雪が降る数週間前にはヤチダ モという木に一斉に引越をする。その引越風景を私たちは目にしているのであるが、どうして初雪が降る時期が分か るのか不思議である。温度変化や日の長さの変化などを敏感に感じているのかもしれない。自然の中に生きる生き 物たちはそうした不思議な感知能力が備わっているようである。 ◆ちなみに、雪虫が白く見えるのは、ロウの様な物質で出来ていて、雪虫が地面の中にいる時に土や水分から身を 守るためと、空を飛ぶときにフワフワと漂うためにあるらしい。 ヤチダモの新芽と花 ◆枝先に新芽が・・・。また、前の年の枝から花序を出し多くの花をつける。花の方が葉が開き切る前に咲く。 背高ノッポのヤチダモ ◆ヤチダモは他の木と比べると背の高い木である。30m ほどの高さになる。ヤチダモの「ヤチ」とは、谷地、あるいは 野地とも書き、湿地を意味する。 ヤチダモの樹皮 ◆ヤチダモの材は堅くて加工性が良いとされ、野球のバットやラケット、家具にも使われる。材は弾カ性、耐久力があ

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って木目も美しく、広葉樹のなかでも評価の高い樹種だという。 ヤチダモの葉 ◆葉は、7~11 枚の小葉からなる奇数羽状複葉(小さな葉が羽のように並んで1枚の葉を構成する葉のこと)で対生す る。ヤチダモ、オニグルミ、キハダ、ナナカマド、そしてヤマウルシの葉はとてもよく似ている。この違いを見分けられる 人はかなりの樹木通の人だと言える。初心者の私はずっと悩まされ続けた。 2006/10/31 の Blog

落葉樹の高木篇 (13) キハダ

キハダの冬芽 ◆キハダの冬芽は、静かに瞑想する老人の顔のようだ。その穏やかな顔はなぜかホッとさせてくれる。 ◆冬芽は樹木によって様々な表情をもっている。こうした表情は紅葉が終わって、多くの葉が落ちる頃、目につくよう になる。冬芽は夏にはすでに備えられているが、緑の勢いのある季節に冬芽に注意が行く人は余程関心のある人で ある。冬芽とは、冬の間に枝についている休眠中の芽である。「とうが」とも読むらしい。そこには来春以降に展開する 葉や花がコンデンスされている。 ◆人生の夏、それは活動の季節である。しかしそうした勢いのある季節に、これから迎える自分の人生の秋や冬に備 えて生きる人がどれほどいるだろうか。日野原重明氏は、『生き方上手』の本の「はしがき」の中でこう述べている。 「人生の中年とは 50 歳からはじまるということを、アン・モロウ・リンドバーグの『海からの贈り物』の文章の一節にふ れたとき、そういうものであるなあという思いを私は長らく抱きました。・・・・50 代を私は人生の最大の節目だと思って います。子どものためでもなく、会社のためでもなく、自分自身のための人生がここから始まるのです。これまでの人 生で演じてきた社会的な役割や肩書きから解放されたとき、あなたはいったい誰なのでしょう。またどんな人間であり えるのでしょうか。アンが 50 歳の手前で、本当の自分を探すために数週間家族から離れ海辺の小屋で過ごし思索し た記録が『海からの贈物』です。50 代のうちに、本当の自分に出会っておくことがその後に続く人生の豊かさを左右し ます。・・・」と。日野原氏は、中年から始まる第二の人生を自分で自分の時間をデザインすべきことを提唱している。 ◆北海道はもうすぐ冬芽ウォッチングの季節を迎える。また、さらなる楽しみは雪原のフィールドサイン・ウォッチング だ。春夏秋の散策では姿を見せなかった生き物たちも、雪の上にそのサインを残すようになる。冬山に息づく生き物 たちの姿を思い浮かべる楽しみな季節である。あぁ、シマリスやエゾモモンガを写真ではなく、一度自分の目で見てみ

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たいものだ・・・。 キハダの樹皮 ◆キハダは厚いコルク質で覆われているが、その内皮は、名前のごとく黄肌(キハダ)である。キハダの枝を採ってき て、ナイフでその表面の皮を削ると鮮やかな黄色の木肌を現わす。そこを舌で舐めてみるととても苦い。しかしこの苦 さが胃腸に効くのだという。 ◆人々は太古の昔から大自然の中で草木などを食べながら生きてきた。時によっては下痢をしたり、吐いたり、毒に あたって死ぬことさえあったに違いない。そうした経験の積み重ねの中から、食べられるもの、毒となるもの、薬となる ものの区別を知るようになったと考えられる。 ◆江戸時代になって初めて丸薬が作られた。それまでは薬草を煎じる方法が一般的だったと言われている。キハダ の内皮は、現在、健康胃腸薬として使われている。 切り倒されたキハダの年輪 ◆ある日、石山を散策していると、通路の妨げになるということで、キハダがチェーンソーで切り倒されていた。年輪を 数えてみると少なくとも 35 年は経っている木である。 ◆倒木する木もあれば、このように(石山では決して多くはないが)伐採される木もある。人間でいうならば、一瞬にし て交通事故で死ぬようなものである。 森の最上層を形成するキハダ ◆幹は 20~25m にも成長する。大気汚染や寒さにも強く、北海道では街路樹として使われてるようだ。

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キハダの葉と果実 ◆キハダの葉はヤチダモと同じく対生で奇数羽状複葉である。果実は秋に黒く熟す。あまり鳥が食べないところを見 ると、苦くて美味しくないのかもしれない。 2006/11/02 の Blog

落葉樹の高木篇 (14) ナナカマド

赤い実が印象的なナナカマド ◆雪が降ってまわりの色彩が乏しくなる頃、はじめて鮮明にその存在を示すのがナナカマドの赤い実である。すべて の葉を落とした後も実はいつまでも残っている。その実は堅く、しかも苦い。小鳥たちも他に食べ物がなくならない限り 口にしないようである。ある本によれば、1月中旬頃になると食べるようになると記されている。 ナナカマドの白い花 ◆初夏には白い小花が多数つける。写真は 5 月 29 日撮影のもの。 ナナカマドの展葉と樹皮 ◆ナナカマドの名は、「七度かまどに入れてもなお燃え尽きない」ほど硬い、ということに由来する。材質が硬いことで、

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ハンマーや工具などの柄物に使われている。 ◆樹皮は、同じバラ科のヤマザクラなどとよく似ている。つまり、横の皮目(「ひもく」と読む。樹皮の表面に隆起した小 さな点々、そこで木は呼吸をしている)が多数見られる。 写真は 5 月 14 日撮影のもの。 ナナカマドの紅葉 ◆オニグルミ、キハダ、ニワトコ、ヤマウルシと同様、奇数羽状複葉である。 美しいナナカマドの紅葉 ◆ナナガマドの紅葉は美しいことで知られる。北海道では市町村の木として指定が最も多い(34 市町村)。私の住む砂 川市もこの木が指定されており、街路樹として植えられている。面白いことに、砂川市の隣町である歌志内市と奈井 江町も同じくナナカマド指定なのである。 ◆もともと山に自生しているこの木が、街路樹や公園、そして家の庭先に植えられるようになったのは、昭和7、8年 頃、北海道長官の砂上信一氏がこの木を好み、植樹することを大いに奨励したからだと言われている。 ◆ナナカマドの花ことばは「安全」「慎重」「用心」。ナナガマドの街路樹の並木には交通安全の願いが込められている のかもしれない。 2006/11/06 の Blog

落葉樹の高木篇 (15) オニグルミ

オニグルミの特徴は果実(クルミ) ◆樹木は成長に時間がかかり、種子繁殖できるまでに成熟するには、長い年月が必要とされる。「モモ・クリ3年、カ キ8年」と言われるが、それは栽培用の品種改良したものであり、一般の樹木の場合には 10 年以上の年数が必要だ

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と言われている。 ◆イエス・キリストは 30 倍、60 倍、百倍という破格の実り豊かな人生を約束しておられる。しかしその結実には年数が かかることを知らなければならない。あせることなく、ゆっくりと時間をかけながら、主を信頼して生きるなかでいのち の結実はもたらされると信じよう。単に生産性だけが求められる今日の風潮とは全く異なる世界である。というのも、 神によるいのちの結実は、生産ではなく、賜物だからである。結実のための頑張りや努力は不必要な世界なのである。 イエス・キリストのもとに行き、その方に「とどまる」ことを通して賦与されるいのちの結実、それを聖書では「永遠のい のち」と言っている。 ◆子どもの頃、オニグルミの果実の皮を剥き、ごつごつしたクルミの殻二つを、母につくってもらった小さな布の袋に 入れて擦り磨いていたのを思い出す。ゴツゴツした表面(これがオニグルミの名前の由来)が滑らかになって光ってくる ことが楽しみであり、それが自慢だった。それからその大切に磨いたクルミの堅い殻を金槌で割って、なかの実を食 べる。・・・子どもなりの秋の恒例の儀式だったのかもしれない。 ◆クルミは灰汁が強いため、皮を剥いたり、擦ったりしていると手が茶黒色くなってしまう。にもかかわらず、毎年、秋 には飽きずにそれを繰り返していたのを思い出す。 オニグルミの冬芽 ◆オニグルミの冬芽は他のものに比べて格段と大きく、そしてひと目で分かるほど特徴的である。オニグルミの冬芽 とヤマウルシの冬芽とは雰囲気が似ている。 オニグルミの雄花 ◆オニグルミの雄花は淡緑の花穂となって、前年の葉のつけ根から垂れ下がる。雌花は今年出た枝の先端に上向き に数個つくが、写真ではまだそれは見えない。(写真は 5 月 20 日撮影のもの) オニグルミの樹皮 ◆オニグルミは北海道から九州まで自生する。20m ほどの樹高で雌雄同株である。オニグルミの材は軽くて柔らかく、

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しかも丈夫で肌ざわりが良く、ツヤも出るという。その光沢と風格は年を経るごとに増すと言われている。銃床としては 一級品だという。 オニグルミの葉 ◆オニグルミの葉はナナカマド、キハダ、ニワトコと同様に奇数羽状複葉である。その中でも、オニグルミのそれは一 番大きい。葉の縁にはやや尖った鋸歯が見られる。 2006/11/07 の Blog

落葉樹の高木篇 (16) エゾヤマザクラ

春爛漫を感じさせるエゾヤマザクラの開花 ◆毎年、気象庁が発表するサクラ前線予報(サクラの開花予想日)とは、有名なソメイヨシノの開花予想日のことらしい。 日本ではソメイヨシノがサクラの代表と思われている。そのソメイヨシノ、ある人によればクローン・サクラで日本の至 るところに政治的な戦略として植林されたものらしい。見かけは確かに美しい。そのためにサクラの代表格とされてい るが、見てくれを重んじる日本人の特徴をよく表わしているのかもしれない。 ◆北海道の石山に自生するサクラは、エゾヤクザクラである。別名、オオヤマザクラ、あるいはベニヤザクラとも言う。 サクラの花と葉 ◆日本には 10 の野生のサクラがあると言われている。バラ科で、いずれも花と葉が同時に開くという共通の特徴が ある。 ◆サクラの季節になると多くの人たちがお花見をする。このお花見の由来を調べてみると、サクラには農作物の豊凶 を司る山の神が宿っていると考えられ、サクラが咲くとご馳走を持って行って、山の神に供え、一緒に食べながら、今 年の豊作を願うということらしい。

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◆「山の神に供え、一緒に食べる」というところが面白い。神と人とが食卓を共にするという点は聖書の神と共通する。 しかし、花見の場合、豊作を願うために一緒に食事をする主体は人間側にある。聖書ではそこが異なる。というのも、 聖書における食卓は神が主体であるからだ。神ご自身が食卓を備えて私たち人間を招くという点で聖書の神はお花 見での山の神とは全く異なる。 ◆聖書の背景となっているユダヤ人たちは、心に一物を持ちながら一緒に食事をするということを決してしない民族で ある。そうした風習の中に生きる者たちにとって、食卓に招くことは、招く相手を受け入れ、信頼していることを表す行 為のひとつである。相手を完全に赦していなければ招くことはない。これは日本人の感覚とは違うようだ・・・・ ◆イスラエルの王であったダビデは、神が自分を常に神の食卓に招いてくださっていることを有名な詩篇 23 篇の中で こう述べている。「あなたは私のために食事をととのえ、私の頭に油を注いでくださいます。私の杯はあふれていま す。」と。「食卓に招く」ことも、「頭に油を注ぐ」ことも、同じく相手を心から歓迎する行為なのである。 ◆イエス・キリストは自分を裏切った弟子たちに朝の食事を備えて招かれた。これは彼らの罪を完全に赦し、受け入 れているというしるしであった。聖書の神は、私たちがお花見でご馳走持っていって山の神に豊作を願わなくても、聖 書の神ご自身が私たちをあるがままで神の子どもとして招き、祝福し、実り豊かな、しかもそれが約束された人生へと 招いてくださる方なのである。 ◆花より団子衆の多い中、お花見を、私たちに豊かな人生の実りを約束する神の歓迎(もてなし)として心から感謝し て楽しむものでありたい。 サクラの樹皮 ◆樹皮は褐色で、横長の皮目が多数目立つ。これは木が呼吸するところらしい。 サクラの冬芽 (写真は 10 月 27 日撮影のもの) ◆葉が紅葉(黄葉)する前にはすでに冬芽が出来ている。いのちを次の年につなぐ木々たちの戦略である。自然界は 驚くほど巧妙かつ精巧に創られていて,無駄なことはひとつもない。すべてのものがいのちの連鎖によって成り立って いる。自然は神が私たちに人間に与えようとしている「永遠のいのち」がいかなるものかを啓示している。

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サクラの葉 ◆サクラの葉は、秋になるとそのときの湿度や光の量や気温によってさまざまに変化する。赤い葉もあれば、黄色の 葉もある。赤褐色の葉もあると言った具合に、変化に富んでいる。 2006/11/08 の Blog

落葉樹の高木篇 (17) シウリザクラ

秋の紅葉かと思わせるシウリザクラ ◆石山の山頂付近はまだ雪は残っている頃、ものの、山裾の雑木林ではそれぞれの木々たちが今にも芽吹こうして いる。しかし雑木林の風景はまだ冬の雰囲気のままである。そんな中で秋の紅葉かと思わせる色合いがところどころ 目につく。シウリザクラの若葉である。普通、桜の若葉は緑色なのにシウリザクラの若葉は赤褐色である。 (写真は5月8日撮影のもの) 春の森を彩どるシウリザクラ ◆シウリザクラなるものに私は初めてお目にかかった。石山を散策する限りではエゾヤマザクラよりもシウリザクラの 方が多いような気がする。

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シウリザクラの葉と花 ◆サクラの特徴は葉と花が同時に咲くが、シウリザクラの場合、花は少し遅れて咲くようである。若葉は紅色であるが、 次第に緑色に変化する。シリウザクラの葉の特徴は、他のサクラの比べて大きく、しかも付け根がハート形である。 シウリザクラの若葉 ◆シウリザクラの新葉は他のサクラとは異なり、表面がエナメルを塗ったように光っている。 シウリザクラの白い花 ◆上の写真の濃い紅色の部分から房状に白い小さな花を多数つける。他のサクラとはイメージが異なるが、ひとつひ とつの花は他のサクラと同様に5枚葉である。 2006/11/09 の Blog

落葉樹の高木篇 (18) ヤマグワ

ヤマグワの特徴は独特な形をした葉 ◆ヤマグワという木の葉は同じものがない。一つのパターンで律することのできない様相を植物の専門用語で異葉性 という。オヒョウもそうである。

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◆ヤマグワは北海道から九州の山野に自生し、低木のものから高木のものまである。養蚕の普及にともない、そのた めの品種が栽培されるようになった桑が真桑(マグワ)と呼ばれるものである。養蚕、つまり蚕(カイコ)を飼うために使 われる桑(クワ)に対して、山野に自生する桑をヤマグワと呼んでいる。 ヤマグワの葉を食べるカイコ ◆写真は幼虫である蚕(カイコ)。クワの葉しか食べない。カイコの成虫はカイコガ(蛾の一種)と呼ばれる。カイコはや がてさなぎとなり、さなぎ一つから 1300~1500m もの絹の糸がとれるという。 ヤマグワの花 ◆写真は 6 月 1 日撮影のもので雌花。ヤマグワの花は5月下旬に開花する。 ヤマグワの果実 夕焼け小焼けの赤とんぼ 負われて見たのはいつの日か 山の畑の桑の実を 小籠に摘んだはまぼろしか ◆上記の歌は三木露風作の「赤とんぼ」である。2節に「桑の実」が出てくる。日本ではかつて養蚕業が盛んであった。 しかし今やその姿を見ることはできない。ヤマグワの実は甘くておいしいと言われるが、小籠に摘むほどの実を採っ て食べている子どもたちはもう見られない。「小籠に摘んだ桑の実」は今やまぼろしである。

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黒紫色に熟したヤマグワの果実 ◆これを食べると、口の周りに紫色の汁がついてクワの実を口にしたことがすぐわかる。桑の実(マルベリー)ジュース は人間の健康に有益なミネラル成分が多量に含まれいるらしく、老化防止などの栄養価の高いジュースとして市販さ れている。特に、眼の機能低下を防ぐのに効くらしい。目を酷使する人にはGood News である。 2006/11/12 の Blog

落葉樹の高木篇 (19) シナノキ

石山の麓、子どもの国の敷地にあるシナノキ ◆石山には、北海道子どもの国の入口付近と石山展望台付近に、それぞれ北海道の代表的な落葉性高木であるシ ナノキが立っている。 ◆一時、北海道を代表する観光土産であった「木彫りのクマ」のほとんどがシナノキで作られているという。 シナノキの果実 ◆シナノキ属は花の柄にへら状の苞葉(ほうよう)がつく。果実は表面にビロードのような毛が密生している。はじめは 黄緑色であるが、10 月頃には灰褐色に熟す。

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黄葉したシナノキの葉 ◆シナノキの特徴は葉柄が長いことである。また、シナノキ属の葉は左右不対象でもある。 シナノキの樹皮 ◆一般的に樹皮は若木、成木、老木、年代によってその樹皮の表情は異なるが、シナノキの場合、若木は白っぽく滑 らかである。次第に縦に裂けるようになるが、その裂け目はさほど深くない。 ◆シナノキの樹皮は強靭で小枝を折ると樹皮がつながってはがれるほどである。樹皮をはがすと内には白い肌触り の良い材が現われる。材は柔軟である。アイヌの人たちは内皮を細かく裂いて糸をつむぎ、これで織った布を服を作 っていたというが、どうも肌触りは悪かったらしい。 展望台付近にあるシナノキの大木 ◆写真は 10 月 18 日撮影のもの。空一面覆っていた葉も落ちかけて、少し透いてきた頃である。 ◆シナノキ属の花ことばがある。それは「夫婦の愛」だそうである。問題もなく、思うようにうまくいっている順境の時に は、夫婦として、愛について学ぶことはほとんどない。むしろ逆境の時、苦しみを共にするとき、夫婦としての絆はテス トされ、確かめられ、そして強められていくようだ。それはすべてのかかわりについても言えることかもしれない。 2006/11/13 の Blog

落葉樹の高木篇 (20) オオバボダイジュ

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オオバボダイジュの葉 ◆オオバボダイジュはシナノキの近縁種であると言われる。シナノキは日本各地に自生するが、オオバボダイジュは 北の地方に多いとされている。オオバボダイジュを別名、アオジナ、シナノキをアカジナと呼ぶことがある。 ◆私にとって、シナノキとオオバボダイジュの違いがなかなか難しかったが、葉の裏を見ることでその違いが分かるよ うになった。オオバボダイジュの葉と葉柄には毛が生えており、シナノキはそれがないことで両者を区別できる。また、 葉の大きさも、オオバ(大葉)とあるようにシナノキの葉よりも大きい。 オオバボダイジュの花 ◆花は7月に開花。写真は 7 月 18 日撮影のもの。 ◆シューベルトの歌曲『冬の旅』の中に「泉にそいて茂る菩提樹」という歌詞があるが、その菩提樹は日本のシナノキ と良く似たヨーロッパシナノキらしい。ちなみに、釈迦が菩提樹の下で悟りを得たというその木は、クワ科に属するイン ドボダイジュのことで、本種のオオバボダイジュとは異なるものである。 オオバボダイジュの冬芽 ◆石山では 10 月下旬にはすっかり葉を落としている。オオバボダイジュの冬芽は同科のシナノキよりも大きい。そし て表面にビロード状の毛で覆われている。 ◆これから春の芽吹きまで、じっと待ち続けるのである。冬の季節では、葉があって繁栄しているような夏の姿は剥ぎ 取られ、裸にされ、寂しさが漂うみじめな姿に見える。私たちの人生にも、そうした「冬の季節」が訪れるときがある。し かしやがて春は確実に訪れるように、冬は次の段階の新たなステップであり、恵みと言える。それゆえ、「冬の季節」 をどのように受けとめ、どのように過ごすべきか、そこが大切な気がする。自然の中のいのちの営みには、決して無 駄な時はないのである。

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オオバボダイジュの果実 ◆写真で見えるように、オオバボダイジュはシナノキと同様、ヘラ状の苞葉が目立つ。シナノキの果実よりも大きい。 真直ぐに伸びるオオバボダイジュ ◆石山の 10 月 30 日、すでにオオバボダイジュの葉は落ちてない。他の木に比べて比較的早く落葉するようだ。 2006/11/14 の Blog

落葉樹の高木篇 (21) ミズキ

ミズキ(水木)は名前のごとく水を吸い上げる力が強い ◆春先、雨が降っていないのに、なにやら水でぬれた木を目にする。枝を折るとそこからも水のような樹液がにじみ 出てくるが、折らなくても、多量の水を吸い上げるために、どこからか滲み出してくる。それがミズキの名前の由来であ る。 ◆ミズキの樹形は独特である。枝が幹に輪生し、放射状に展開するので、階段状の特異な樹形を示す。遠くからでも 見分けられるほどだ。 ミズキの枝

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◆枝はほぼ水平に伸びており、若枝は紫紅色に色づくのでとても目立つ。冬季は特につやがあり、鮮やかである。そ れゆえか、正月に「まゆ玉」を飾る木としてミズキを使うことが多い。私の子ども時代、家にこのミズキに「まゆ玉」を飾 って天井につるしていたのを思い出す。当時はこの木がミズキだとは知らなかったが、今年の1月に生まれ故郷に行 ったとき、裏山でそれを多く発見した。ミズキだと知ったのはその後である。紫紅色の若枝が特徴的である。 ◆ミズキの花ことばは「忍耐力」だそうである。なぜそのような花ことばを持つのかその由来は分からないが、このミズ キは光の量を多く必要とする木であることは確かである。 ◆聖書の中にイエス・キリストを通して神の愛を知ったパウロという人は、神とのかかわりがもたらす希望について次 のように述べている。「・・・患難さえも喜んでいます。それは、患難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出 し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです。この希望は失望に終わることがありません。」(新約聖書、 ローマ書5章) ◆「失望に終わることのない希望」、それが生み出されるためには忍耐が不可欠であり、しかもその忍耐は患難によ って培われるという。聖書のいう「忍耐」とは、ただ黙って座って、嵐の過ぎ去るまでじっと耐えることではない。むしろ、 燃えるような希望をもって物事に耐える心、患難が永遠の栄光に導くことを知って耐える心である。それはまさに夜明 けを待つ輝く希望の忍耐と言える。・・・・・ミズキの、特に、厳しい冬にあっても輝くようなつやのある若枝の存在は、そ うした「燃えるような希望の象徴」として、あらためて見直すべき樹木ではないだろうか。 ミズキの新葉 ミズキの白い花 ◆ミズキの花は6月に咲く。写真は 6 月 13 日撮影のもの。枝先に多数集まって咲く。 ミズキの葉 ◆ミズキ属の葉は、弧を描くように長く伸びる葉脈が共通の特徴らしい。葉脈は5~8対。葉柄も比較的長いようだ。

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葉の表面は深緑色、裏面は白色で全面に毛がある。葉は全縁(ギサギザがない)で大きな波状になり、葉先は尖って いる。 ◆若い葉は弱い光沢があるが、やがて光沢はなくなる。 2006/11/16 の Blog

落葉樹の高木篇 (22) シラカンバ(白樺)

白い樹皮が特徴のシラカンバ ◆シラカンバという名称より、白樺(しらかば)の名称で知られている。樹皮が白いことがシラカンバ(白樺)の由来とな っている。皮目が横に点々とあるのは、サクラやナナカマドと似ている。シラカンバの樹皮が白色に変わるのは3年目 からで、その頃から紙状に剥離(はくり)するようになるという。 ◆シラカンバによく似ている木にダケカンバがある。シラカバは樹皮を指でこすると白い粉が付くのに対し、ダケカン バはこすっても粉がつかないという違いがある。 ◆今年の6月中旬、初めて、私は「フォレスト・ガイド講座」なるものに参加した。そこに同じく参加していた方が、なん と自分の森を持っていて、雪解けがはじまった季節にはシラカンバにドリルで穴をあけて樹液を飲むのが毎年恒例の 楽しみだと話していた。私はまだシラカンバの樹液を飲んだことはないが、来春、一度試してみたいと思っている。な にやら今、採取した樹液を自然の中で飲むのがプームになっているとか・・・。それは少し甘く、人工甘味料キシリトー ルの原料になるらしい。 なぜか北国のロマンを感じさせるシラカンバ ◆シラカンバの自生地は東日本~北海道の地域である。主に、長野県と北海道に多いと言われている。長野県の指 定樹木がこのシラカンバで、県指定では日本で長野県だけである。ちやみに、北海道の市町村の指定樹木をシラカ ンバにしているところは、小樽市、帯広市、千歳市、深川市をはじめとして四方八方に広がっている。 ◆シラカンバはミズキやヤマハンノキと同様に、若い時の成長はきわめて速く、比較的早く成長するが、30年ぐらい で成長が止まってしまう樹木のようだ。ちなみに、シラカンバと同じカバノキ科のウダイカンバは 80 年くらいまで成長を 続けるという。 ◆早熟で短命のシラカンバは、森林などが破壊された後にいち早く侵入して成長し、環境を安定させる先駆的植物 (パイオニア・プランツ)としての使命が与えられているようである。それゆえ、シラカンバの純林を見ることができるなら、

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そこはかつてなんらの形で森林破壊が起こった場所だということがわかる。 ◆樹木によって成長の速い木と遅い木があることで、自然の森は常に微妙なバランスを保っているのである。 ◆シカランバはその樹皮や姿の優美さから「森のレディー」としてたたえられてきたが、その花ことばは、「知恵のある 人・温順」だそうである。 聖書の中に、「あなたがたの中に知恵の欠けた人がいるなら、その人は、だれにでも惜しげ なく、とがめることなくお与えになる神に願いなさい。そうすればきっと与えられます。」(新約聖書、ヤコブの手紙1章) とある。ここでいう知恵とは、神からの知恵、上からの知恵を意味する。その知恵とは「第一に純真であり、次に平和、 寛容、温順であり、またあわれみと良い実とに満ち、えこひいきがなく、見せかけのないものです」と同じく同書(3章) に定義されている。シラカンバは美智子皇后のおしるしであると言われているが、聖書の言う上からの知恵をもったイ メージにふさわしい方である。事実、美智子皇后は民間人から入った皇族ということで多くの軋轢を経験なさったとい われている。そうした辛い経験を通して、シラカンバの花ことばのような知恵をもたれたのかも知れない。 シラカンバの新葉と花穂 ◆シラカンバは樹齢10~15年で繁殖を開始すると言われる。 花期は春。雌雄同株で、長枝の先から尾状に垂れ下 がっているのが雄花。雌花は先端に小さく上向きに直立する。(写真は 5 月 17 日撮影のもの) ◆北海道ではスギではなく、このシラカンバの花粉症が 1980 年代から増えているという。 シラカンバの新葉の芽吹き ◆一般的に、樹木の葉の出し方、つまり、開葉様式には三つのタイプがあるといわれる。第一は「順次開葉型」、第二 は「一斉開葉型」、そして第三は、その「中間型」である。シラカンバをはじめとするカンバ類は葉を順番に開葉していく 「順次開葉型」である。 (写真は 5 月 8 日撮影のもの) 黄葉するシラカンバ ◆葉には長い柄があって、葉は三角状卵形で先はとがっていて、縁(ふち)には不規則なぎざぎざがあり、葉脈が6~

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8本明瞭に見られる。 2006/11/17 の Blog

落葉樹の高木篇 (23) コナラ

ミズナラとコナラを見分けるポイント ◆ミズナラとコナラは同じブナ科に属するが実によく似ている。最近出版された林将之著『樹皮ハンドブック』(文一総 合出版)には、158 種の樹皮が取り上げられており、それぞれが若木、成木、老木とに分けて、その樹皮の違いが一 目で分かるようになっているが(これはとても便利な本である)、それを見てもミズナラとコナラの成木は分かりにくい。 写真でも分かりにくいということは、実際のフィールドでは樹木だけでは判別は難しいということである。 ◆ミズナラとコナラの決定的な違いは、葉の縁と葉柄(葉と枝を結ぶ部分)があるかないかということである。ミズナラ の場合、葉柄はほとんどないが、コナラには(決して長くはないが)葉柄がある。葉の形はよく似ている。両者いずれも 高い木であるので、葉の縁を肉眼で確認するのは容易ではないが、葉の縁の鋸歯の形が異なる。 ◆自然の散策で、似たもの同士のその微妙な違いを発見するのも散策の楽しみの一つである。似ているように見え ても、よく見ると異なっている部分がある。それはユニークな個性である。あるコーヒーメーカーの宣伝で「違いの分か る男」というフレーズがあったが、似通ったものが氾濫する中で、違いを見分ける観察力を持ちたいものだ。 コナラの樹皮 ◆ブナ科コナラは空知地方が北限であると書かれたプレートがあった。同じブナ科のブナの北限は黒松内である。あ る本にはコナラは空知以南とある。石山のプレートには「空知地方」が北限とある。しかし、「空知地方」は南は夕張か ら北の朱鞠内まで。距離にすると実に東京から栃木まである。いずれもあいまいな表現である。ちなみに、中空知の 砂川市の石山にもコナラは自生していることを確認。 ◆コナラの成木の樹皮は不規則な縦の割れ目があり、しかも光沢のある平坦な部分がある。

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コナラの樹形 ◆コナラ(小楢)の名はミズナラの別名であるオオナラ(大楢)と比較してつけられたものである。コナラとは「小さな葉の ナラの木」という意味で、ナラというのは「鳴る」が変形したもので、風が吹くと葉が良く鳴ることに由来すると言われて いる。 ◆コナラは萌芽再生能力の高い樹木だという。伐採されても切り株から「ひこばえ」(萌芽)を形成して再生する。先駆 的樹木ではないが、二次林を構成する代表的な樹種とされている。また、コナラの木は椎茸の原木として利用されて いる。 ◆コナラの樹形は不揃いだ、とされている。確かに、ミズキのような整った樹形ではなくても、ほぼ直立に立っている 以上、そこには微妙なバランスが存在しているわけである。自然を知るためには、この「バランス」というものさしがと ても大切なような気がする。 コナラの花言葉は、独立、勇気 ◆コナラの花ことばは「独立、勇気」だという。「独立」というと、他者の従属から離れて独り立ちすること。他者からの 支配や助力を受けずに存在することを意味するが、自然の世界では「独立」ということはあり得ない。常に、「相互依 存」、「共生」の世界である。そこではそれぞれの存在が微妙なバランスを保って存在している。そのバランスを破壊し、 壊すのは決まって人間である。「相互依存」「共生」の世界を正しく理解した上での自立、自律は意味を持つが、ひとり よがりの世界は自らをも滅ぼすことを銘記したいものである。 ◆ちなみに、同じ仲間のミズナラの花ことばは調べてもなぜか見つからない。ミズナラは建築材として用いられるが、 コナラは薪(まき、たきぎ)や炭木として用いられることが多い。 ◆昔の石炭ストーブ時代には、石炭をくべる前に、必ず、薪で火を起こさなければならなかったが、その薪の多くがコ ナラであったのかどうか今となっては知る由もないが、いずれにしても、暖をとるために多くの薪を燃やしていたわけ である。森はそんな恵みを私たちに与え続けていたのだ・・・。

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なかなか落葉しないコナラの葉 ◆ほとんどの木が落葉する中でコナラの葉はなかなか落葉しない。それは葉柄の付け根に離層が形成されないため である。しかし春になって新葉が展開するころに枯れた葉の基部の組織で離層が形成され、落葉が起きる。といって も、石山を散策してみると、強風のゆえか、落葉しているコナラの葉は多く散在している。イヌブナの葉も同様である。 2006/11/21 の Blog

落葉樹の高木篇 (24) カシワ

柏餅に使われるカシワの葉 ◆北海道ではナラ類は、ミズナラ、コナラ、そしてカシワの三種類である。石山にもこの三種が自生している。ただ残 念なのは、「これがカシワの木だ」、と確認できなかったことである。落葉した落ち葉を見て、確かにカシワの葉が存在 している。しかし、あたりを見てもどれがカシワの木なのか、落葉してからでは分からない。ただ一つの救いは、カシワ の冬芽がミズナラとコナラの冬芽とではかなり違っていることである。それを発見できるかどうか、この冬、散策して調 べてみるしかない。ただ、ミズナラとコナラと、そしてカシワの樹皮はとても似ているのである。 コナラ、ミズナラ、カシワの葉が仲良く並んでいる ◆落葉した石山を散策して分かったことは、この石山にはミズナラとコナラが多い森であるということである。カシワの 葉はときたま見つかる程度で、その自生率の割合は、大雑把であるが、ナラ類全体の 10%あるかないかである。

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カシワのドングリ ◆この写真は石山のものではなく、滝川市の丸加高原のカシワである。8 月 22 日撮影のもの。 ◆昔、アイヌの人たちは、お乳の出ない母親はドングリの粉を水で溶かし、ミルク代わりに赤ん坊に飲ませたという。 成長の遅いカシワの木 ◆カシワの木はウイスキーの樽として使われているが、ナラ材だと5年位しかもたないところが、カシワだと 20 年は持 つといわれている。それはカシワの木の組織が特殊なものであるからである。 ◆カシワは成長の遅い木で、ウイスキーの樽として用いられるには 300 年~400 年たった木らしい。私は酒は飲まな いが、ウイスキーを作る裏側にそんな贅沢さが隠されていたとは・・・。ウイスキーやワインなどは樽で熟成させるが、 熟成が進んで芳純な香りとなり、深い味わいになるまでには、5 年、10 年、20 年、30 年、100 年の時間が必要らしい。 ◆ねかせて熟成させるのは、なにもウイスキーやワインといったお酒の世界だけではない。アイデアやいろいろな発 想もそうである。すばらしい発想はいろいろな情報をねかせておく必要があるといわれる。 ◆神と人との交わりにも、実は熟成させるための「ねかせの時間」が必要である。このかかわりに用いられる樽とは、 <隠遁>である。私たちがあえてそれを作らずとも、神が私たちのうちに神とのかかわりという「いのち」を熟成させる ために、私たちを隠遁に導かれるのである。その隠遁のあり方にもさまざまなタイプがあるが・・・・。 2006/11/22 の Blog

落葉樹の高木篇 (25) ケヤマハンノキ

ケヤマハンノキの葉 ◆シラカンバ、ダケカンバと同じ仲間のカバノキ科には、ハンノキの仲間たちもいる。ハンノキ、ミヤマハンノキ、ケヤ

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マハンノキ、ハンノキとケヤマハンノキの雑種でウスゲヒロハハンノキというのもある。石山で見られるハンノキはケヤ マハンノキである。 ◆石山のケヤマハンノキの分布区域は、北口ゲートから少年自然の家に至る散策路の谷側、および、北口ゲートを 右に降りてオアシスパークへと至る道路(やはりこれも谷側)のわきに生えている。このことを考えると、ケヤマハンノキ は本来、石山に自生していたものではなく、砂防緑化樹として植えられたものであることが分かる。 ◆ケヤマハンノキは、葉に毛が生えているのでそう呼ばれるのであるが、葉の形が特徴的である。 ケヤマハンノキの冬芽、花穂、雄花、雌花 ◆この写真は 5 月 3 日に撮影したものである。ここにはこの木のすべてが揃っている。冬芽はまだ芽吹いておらず、 昨年の秋からつけてきた雄花、雌花、そして花穂がみな揃っている。もうじき花穂が落下する。すでに多くの花穂がこ の時期に落下している。 ◆今年の冬から石山の樹木を観察し始めて最初に眼に留った木が、このハンノキである。他の木にはなにもついて いない中で、ハンノキだけがいろいろなもが付いていたからである。 ◆この木は相対的に寿命は短く、一般に栄養分に乏しい土地のパイオニア・プランツである。 ケヤマハンノキの果実 ◆果実は緑色であるが、9 月頃成熟して褐色になる。 ケヤマハンノキの樹皮 ◆石山のケヤクハンノキのほとんどは成木である。成木の樹皮は滑らかであるが、老木になると縦に亀裂が入る。横 に皮目が見られる。

参照

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