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運動部活動の指導者に関する一考察 一却蛾スポーツとの連携一
人間教育専攻
現代教育課題総合コース
奈 須 野 朔部活動は学習指導要領では教育課程に位置付 けられていなし、ものの、「教育性」が重要親され ている。また日本のスポーツ基盤となってきた のは学校の運動部活動であり、これからの運動 部活動を展望していく上では「競技性」とし、う 視点も欠かせなし
Lしかしその運動自立舌動は軸 足が定まっていないことで、教員の多 t " 等多く
の問題が生じている。そのため本論文では、運 動部活動の課題と展望を指導者に焦点を当て、
「教育性
jと「競技性」の視長から地域スポー ツとの連携を視野に入れて考察することを目的 とした。
運動部活動は歴史の中で外部化・多様化が模 索されながら現在の形となっている。明
1治 台 部
H時 寺 割 初期に学問や技術とともにスポ一ツが日本に入
つてきた。その受け入れ先が大学で、あったこと が現在の運動部活動のはじまりである。
1950年代以降からは、東京オリンヒ。ックを目指し、
60
年保健体育審議会答申でも「スポーツ技術向 上
Jや「体力の増強」が求められたように競技 スポーツ志向を強めて運動部活動が行なわれる ようになった。 70年代には、これらの反省から 大衆化が追求され、それと同時に教員の保障問 題が顕在化する。ニの教員の保障問題によって、
運動部活動の社会体育化が模索されるが、学校 保険の見直しと同時に学校へと戻っていっ t4,
その後
80年代後半からは、再ひ有吉れ上がった 運動部活動の多様化・外部化が模索されるが、
指導教員
谷 村 千 絵現在も運動部活動は学校に残ったままである。
この運動部活動の歴史の中でも特に大きな問 題となってきたのが教員の負担の問題である。
ではなぜ教員は部活動に関わるのだろう7J¥
中津の調査では、自ら主体的に部活動に関わろ うとする「積極的な教師」と、負担や困難のた めに部活動から再針もたいとの気持ちがありなが らも、完全に商尉もることのできない「消極的な 教師」に分けることができるとしている。現在 の部活動ではその両方で意味づけが行われ、教 育活動として行なわれている。しかしここで考 えるべき問題は、部活動に消樹句な教員でさえ も関わらなければならない現状なのではなし治、
これらを解決する可能性として、外部指導員 の導入が考えられる。的地らの先行研究では、
外部指導員導入のメリットとして伍激員の負担 軽減、②専門的な指導が可能になる、③体罰等 の暴力問題を予防できる、@浦導者の不足によ る休部、廃部の回避が挙げられている。
、一方、
①委託の場合、その費用が高額なうえに、指導 頻度にも限度が生じる、②日常の学校生活をみ ることができず、充分な生徒指導にまで至らな い、③協I‑ T 指導に偏重しやすく、部活動に期待 される人格形成などの教育的な部分が希薄化 される、⑩旨導員にまかせきりになる、⑤ノ号イ プ役の朝市に負担がかかる、⑥勝利至上主義に 陥ってしまう等のデメリットが挙げられている。
これらのデメリットについて考察すると、①
− 54 − については、完全な「委託Jではなく、「協力」
という体制をとること、地域のスポーツ経験者 等のボランティアをとりまくことが考えられる。
②では、そもそもこのような意見が挙げられる こと自体が現在の運動部活動の閉鎖性を表して いるのではなしゅ、近年では「チーム学校Jと 称されるように、学校に外部の専門家帯都市ら を入れての教育活動の充実が図られており、運 動部活動において外部の大人と接することはむ しろ肯定されるべきことである。また、より運 動剖括動の「教育性jを高めるためには、加入 率を高めるのが望ましし L 生徒の部活動に入ら ない理由として多いのが、長時間の拘束である。
こういった生徒の多様なスポーツ要求を満たし ていくには、そのニーズにあった多様な活動を 展開していく必要があるが、外部指導員が適切 に配置され、活動していくことによって生徒の 多様なニーズ、にあった活動がで、きるようになる。
次に「競技性」であるが、「競技性」を考えた 時に議論されるのが、勝利至上主義への懸念で ある。しかし川谷はスポーツマンシップを「競 技者としてあるべき姿」考えるならば、勝利の 追求という大原則は、もっとも基本的なスポー ツマンシップであるとしている。このことから、
生徒の動機付けや、チームの目標・理念・方針 として「崩拝リ至上主義」を掲げることは決して 間違っておらず、指導者がその意味を理解し、
正しい方向へと向かい、体罰明子き過ぎた指導 に繋がらないようにすることが大切である。そ のうえで、日本の競技スポーツ、特にサッカー においては学校の運動部活動とクラブがそれぞ れに選手育成を展開している。しかし、ここに おいても、運動部活動とクラブとが協力した選 手育成にはなっておらず、運動部活動とクラブ の共存のあるべき姿になっているとはいえない。
運動部活動がクラブとの協力によって、外部指 導員等をより充実させることができれば、日本 の運動部活動がもっ「競技性」も、良い方向に 向かってし、く。
これらの手がかりがドイツの学校とクラブの 連携プログラムにあると考え、考察を行った。
ドイツでは生出或に根ざした総合型スポーツクラ ブ(フェライン)が各地にあり、国民の3分の 1が加入している。このような活動を行うにあ たっては、 ドイツスポーツ連盟を中心に指導者 養成が行なわれている。今回はその中でも Nordrhein同West剖en州の連携プログラムfFC ケルンによる学校プロジェクトJ、「自由参加終
日制学校」に着目した。 fFCケルンによる学校 プロジェクト」ではタレントの発掘、育成を目 的として、FCケルンを中心に市内の23の基礎
学校、 1 校のパートナーギムナジウム、 8~ 1O
のパートナーフェラインによって実施されてい る。そこでは、プロジェクトの責任者がコーデ ィネーターとしての役割を担っている。「自由参 加終日制学校」では、クラブが持つ社会選別的 機能の解消を目的に、貴子品後の時間にスポーツ プログラムが学校の施設で、フェラインによって 提供されている。この取り組みによって、社会 選別的機能を有していたフェラインが社会階層 に関係なく子どもたちに認知され、青少年会員 の安定的な確保、スポーツタレントの発掘、育 成を可能とした。
以上から、運動部活動の手がかりとなるのは、
①コーディネーターの相生、②ドイツの指導者 養成、③スポーツクラブと学校の共存である。
本論文では、これらの詳細を考察するには至ら なかったが、今後の運動部活動を考える上では、
新しい方向を議論し、日;材虫自の育成システム を確立する必要がある。