フランス経済法理論の展開
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(2) 論. 説︵奥島︶. 一四四︵一四四︶. ら試みる立場にせよ︑また︑経済的支配従属関係の側面から試みる立場にせよ︑さらには︑資本主義経済体制の構造. 的側面から試みる立場にせよ︑ほぼ独占禁止法を中核とする理論構成をもって経済法の概念規定が試みられてきたし︑. 現在もそれが試みられているといってよいと思われる︒いうまでもないことながら︑独占禁止法は︑憲法次元の法で. ないとはいえ︑一般に経済憲法とよばれる反独占基本法ではあるが︑制定時以降︑改正と運用との両面においてもっ. ぱら後退の一途をたどり︑現在では︑きわめて︒ハラドクシカルにも︑独占形成法とよばれるまでの事態を迎えている︒. これに反し︑フランスのごとく︑後述するようにカルテル禁止法制こそ存在したが︑決してわが国におけるような意. 味での反独占法は存在しなかった法制のもとで︵もっとも一九六三年以降はかならずしもそうはいいきれないが︶︑. 経済法理論がどのようなものとして研究されているのかを知ることは︑わが国との対比において︑興味深いものがあ ︵1︶ るように思われる︒本稿は︑わが国では︑現在のところほとんど未開拓といってよいフランスの経済法について︑ご. く大まかなスケッチ幻試みようとするものにすぎないが︑主題の検討に移るまえに︑あらかじめ︑わたくしがフラン ス経済法研究のもつ意義と考えている若干の点について述べておこう︒. 第一は︑競争政策の問題である︒フランスもわが国も自由競争を基調とする経済体制である点には違いはないが︑. フランスは競争の障害となる不正競争の排除を中心として︑いわゆる独占に対する弊害規制主義に立脚するのに対し︑. わが国は独禁法による原則禁止主義を採っている︒これをややおおまかに他の言葉で表現すれば︑主として︑市民法. の論理による接近と社会法的発想による接近という差異に還元することができ︑ここから︑経済法の概念規定に有効. な手がかりの一つを求めることができそうに思われる︒すなわち︑フランスの法制自体の弊害規制主義から原則禁止.
(3) 主義への転換により︑また︑フランスとわボ国との法の運用状況の対比により︒. 第二は︑経済政策の問題である︒現代の経済においては︑自由主義段階におけるそれよりも︑国家の経済への介入. ぶ広範かつ強力な点に特徴があり︑その典型的な表われが経済計画である︒周知のごとく︑フランスは︑資本主義国. 家の中ではもっとも経済計画が強力に推進せしめられている国であり︑一九四七年の第一次計画以降現在にいたるま. で五次にわたって経済計画を実施してきている︒このような経済計画を遂行するうえで︑法がいかなる役割を担い︑. いかなる修正をうけてきたかを研究することは︑現代法における﹁法の政策化﹂現象を解明する一つの手がかりとな るものと思われる︒. 第三は︑社会化攻策の問題である︒フランスは︑イギリスと共に︑資本主義国家の中においては︑国有化ないし公. 有化の進んだ国である反面︑過当競争といわれるわが国とは異なり過少競争の社会とよばれている︒このような一面. では社会化政策が強力に行なわれている国において︑他面で競争政策はいかなる位置におかれているかを研究するこ ︵2︶. とは︑現代の資本主義国家が当面しているもっとも重要な課題の一つへのアプローチの試みとしての意味をもつであ ろうと思われる︒. ︵1︶ 現在のところ︑フラソス経済法に関しては︑植木邦之﹁フラソスにおける反独占諸法とその運用﹂公正取引一一〇号︵昭和. 三四年︶︑小西基弘﹁フラソスにおける最近の競争法とその原理﹂海外商事法務三六号︵昭和四〇年︶の二論文以外には見当ら. 一四五︵一四五︶. この点につき︑富山教授が︑﹁経済法全体として︑競争秩序か社会化か︑あるいは競争か計画かの二者択一的であれという. ない︒ ︵2︶. フラソス経済法理論の展開.
(4) 論. 説︵奥島︶. のも適切でない︒各種の政策と法が︑. ニ. 一四六︵一四六︶. いかに立体的に総み合わされるかが問題である︒﹂と述べられているのが注目される. フランスの経済法制. 山康吉﹁独占禁止法の位置ー経済秩序と独禁法ー﹂企業法研究一七〇輯︵昭和四四年︶八頁︶︒. 経済法の前史. ︵富. 文をもって︑同業組合︑親方身分および宣誓組合を廃止し︑さらに︑同年の六月一四ー二一日のル・シャプリエ法は ︵3︶ 団結を禁止し︑いずれも経済法の先駆︑的立法として︑カルテル専門委員会報告書でも指摘されている︒. れるたんなる自由権の一つにすぎないものとなってしまった︒また︑同じく︑一七九一年六月一四ー一七日法は︑明. いるようである︒本法の認めた営業の自由の原理︵鷺ぎ9隠留寅一ぎRま身8旨琶角89号一︑一&霧鼠①︶は現 ︵2︶ 在にいたるもなお効力を有しているが︑当初における資本主義経済の論理的表現たる意味を失い︑個人の自由に含ま. には︑フランス大革命後の︑すべての人に営業の自由を認めた一七九一年三月二i一七日法以降から説きおこされて. ω. して扱っているかを︑解明すべき当面の課題とすることから出発しよう︒ ︵1︶ 学者によっては︑ハムラビ法典︵Oo留儀︑=2︒ヨ筥窪轟露︶から説きおこす者もいるが︑一般. であるが︑本章では︑この点の検討を次章にゆずって︑フランスではどのような法律を経済法の領域に属するものと. フランスの経済法制を概観するためには︑その前提として︑まず経済法とはなにかを明らかにしておくことが必要. フランス経済法の沿革. 1.
(5) ︵些︶ ついで︑一入〇三年のナポレオン民法典の第コニ八二条の不法行為に関する規定にもとづく訴権により︑通常の競. 争とは両立しえないような不公正な方法を用いて他の商人と競争する商人の責任を追及することが可能となり︑さら ︵5︶ に︑一八一〇年の刑法典第四一九条は︑製造者問の合意または協定が競争者の設備または活動を魏制する目的でなさ. れるときは︑これを罰することとした︒しかし︑いずれも︑カルテルに対処するにはきわめて不十分な規定であり︑. 経済法の生成. フランスにおいて︑一九三六年という年は︑人民戦線成立の年というだけではなく︑経済法. とりわけ︑カルテル禁止立法としてはもっとも古い立法に属する刑法典は︑一九二六年一二月三日法による修正の後 ︵6︶ においても︑ほとんどその実効性をもちえなかった︒ 図. の歴史において︑重要な年である︒すなわち︑この年︑価格に関する最初の立法が現われ︵ピ9含這89這o︒①. 費暮餅吋魯誉き円一巴墨霧器ぎ甘豊隷o自霧鷲一図︶︑かつ︑最初の国有化渉行なわれたのであった︵ピ9象津89. フラソス経演法理論の展開. ︸四七︵蝋四七︶. かくして︑フランスにおいては︑一九三六年前後に︑まず︑ドイッ語の︽<〜一昌︒︒3鼠育o畠窃︾の訳語として﹁経済. 争防止という直接には商人保護を目的とする立法努力ないし立法政策の方向を示すものだからである︒. いわれ︑フランス経済法制の特色をきわめて明瞭に浮び上らせている︒すなわち︑それは︑後述するように︑不正競. ︵8︶. を与えてくれるように思われる︒また︑価格に関する法令は︑この時点以降︑その改廃を含めると百を超えていると. 策に関する法と社会化政策に関する法とが平行して出現したということは︑後の展開を考慮するときに︑一定の示唆. 一旨O︒ ︒ξ蜀冨ぎ星冴螢ぎ昌留ポ富ぼざ豊9自霧目象9塞留讐①旨︒︶︒それゆえ︑フランスの経済法の歴史も︑ ︵7︶ ほぼこの時点に始まると考えてよいであろう︒フランス経済法は︑その出発の当初において︑すでにいわゆる競争致. 5一.
(6) 論. 説︵奥島︶. ︵9︶. 一四八︵一四八︶. 留ポ目ぴ窓三9︒&8冥㌶︶とほぼ同義語をなすものとして︑とりわけ︑﹁経済法制﹂︵一禽箆蝕8. 法﹂︵島身曾80B5審︶という表現炉用いられるようになり︑ついで︑﹁配給︑割当および価格立法﹂︵一猪芭簿一9. 身量ぎ喜o目窪. 叫九三九年に始まった第二次世界大戦により︑経済法を生みだす経済的基盤としての管理. 曾90菖β審︶という言葉で広まっていった︒しかし︑それでもなお︑フランスにおける経済法理論の展開は他国に比 ︵m︶ して遅れており︑経済法という法概念が現実のものとして定着したのは︑第二次大戦後のことであった︒. 偶 経済法制の展開. ︵H︶ 経済の時代︵曾①留一︑曾99息o傷三αQ曾︶が到来し︑フランスに独特の︽象厩藍の筥Φ︾の観念が成立した︒その最初. の法は︑戦争目的遂行のための﹁戦時国家組織に関する一九三八年七月二目法﹂︵びo一魯旨冒ヨ卑一器o︒ω貫一︑2・. 鴇巳の蝕9留鼠2&8窪言旨窟留αQq霞お︶であり︑皮肉にも︑ドイツによる占領期間中のフランス経済を維持. するのに役立った︒ついで︑ドイツによる占領時代︵○︒︒琶簿一8︶︵一九四〇i一九四五︶は︑極度の物資の欠乏か. らくる後向きの︽島二αq冨旨Φ︾であって︑価格の凍結︑企業新設の禁止︑物資の割当とか︑一九四一年一二月一七日. 法によるいわゆる﹁国土整備計画﹂︵包き餌︑節目雪謎㊦ヨ①暮身富霞ぎ冨︶とかの法的措置︑食糧配給キツプおよび. 物資引換券のごとき新しいタイプの証券の創設︑組織委員会︑工業製品割当︑価格統制などのごとき法律ならびに制. 度の増大がみられた︒そして︑ここでは︑戦時におけるすべての物資の欠乏によって︑可能なかぎり公平の原則にも ︵皿︶ とづく分配の法的手段を作り上げるにいたった︒. 解放︵=げ曾鐘8︶後においては︑まず︑国有化を中心として国による基幹産業部門の把握と︑モネ・プラン︵第. 一次経済計画︶による経済再建の構想を中心として︑占領下での消費の規制とは逆に︑積極的な生産への誘導を目的.
(7) とする方向へ法規制が転換した︒そして︑最初に制定されたのが︑︸九四五年六月三〇日の価格令︵○乱o言睾8. ︒. 臨占畠ω魯︒︒O一三β一潔ρ邑鐘毒き図讐嘗︶であった︒ついで︑一九四九年の末からカルテル法案の作成作業. が開始され︑一九五九年に政府は︑﹁経済上のカルテルを監督しかつ生産および取引の自由を確保する法律﹂︵ピ9. 0おき一ωき二︒893げ牙ω︒算窪奮曾90巨2霧9器ω瑛き二と浮R鼠号冨屈03&99魯︒o目目R8︶と. 題する法案を議会に提出したが︑カルテルの弊害規制主義に立つ国民議会と原則禁止主義をとる元老院との意見の調 ︵13︶ 整がつかず︑結局成立しなかった︒かくして︑一九五三年ついに現在のフランスの競争政策に関する法制の中核的位. 置を占める一九五三年八月九日のカルテル禁止令︵U曾諾けP︒Oも ︒当9含㊤89一〇器迄o算罵き目窪紆昌2窪. 撤寅げ房器ヨo艮牙﹃ごぼ089賃話糞o睡且窃嘗睡①︸一〇98目営震︒芭①︶の成立をみたのであった︒. 現在では︑アメル︵国餌導︒一︶教授の提唱により︑︒ハリ大学法経学部に設置された﹁経営のための法律学および財政. 学研究所﹂︵H霧怠ε貯留ωω9窪8ω匂賃善β霧9問冒磐9曾︒の巷覧昼鼠ののき図︾験ぎω︶に︑﹁経営のための経済. ︵M︶. 法﹂︵昏o濤曾80邑ρ琵餌8斡中鉱おの︶という講座が設けられ︑弁護士のジャンテ︵﹃8鱒9︶氏がこれを担当してい. る︒また︑ポアチエ大学のサヴァチエ︵留茜膏樋︶教授は︑法経学部における経済法教育の必要性を主張し︑法学教 ︵15︶ 育の締めくくりとして四年度生に対して経済法の講座を設置すべきであるとしている︒. ︵2︶ りペエルによれば︑一七九一年三月二ー一七日法による営業の自由の原則の宣言は︑古い強固な社会秩序の破壊を目的とす. ︵1︶≧の×冒︒ε窪ぎ①けOξω︒ぼき9犀昏︒一&88邑澹9︽曾霧器・鳶︾2︒一ω︒︒︒ G ロミ︒も︑9. 一四九︵一四九︶. るものであった︵OO巽αq霧男ゼO旨導︾巷8富甘ユ島ρq霧鐸仁8営5一﹃ヨO旨O伽①置9おOザマ嵩︶︒. フラソス経済法理論の展開.
(8) 論. 説︵奥島︶. 一五〇︵一五〇︶. ︵3︶知巷言昌︹ぴ蜀8言急隆8冨畳ρま号の︒導︒導︒︒もo貫一霧頸目Φ︒ω一︒置9一39ご葺憲一〇穿互︵ξ江貯惹零. 民法典二二八二条は︑﹁他人に対し損害を加える人の行為は︑いかなる行為といえども︑有責行為によってそれを生ぜしめ. 一〇〇P層ド. ︵4︶. 刑法典四一九条は︑一九二六年コ一月三日法による修正後︑つぎのように定めている︒﹁何人たるとを問わず︑日︑虚偽の. た者に︑その賠償義務を負わせる︒﹂と定めている︒. ︵5︶. 事実または誹誇となる事実を故意に一般に流布することにより︑流通を混乱させる目的をもって市場に引合を出すことにより︑. または︑口本来の需給関係から得られる以上の利潤を獲得することを目的として︑単独に︑または共同してもしくは連合して︑. 販売業者自身が要求した価格よりも有利な価格を申し出ることにより︑もしくはなんらかの詐欺的な方法を用いることにより︑. 市場に対しなんらかの影響力を行使し︑もしくは行使しようと試みることにより︑直接にまたは仲介者を通して︑消費財その他. の商品または公的もしくは私的な有価証券の価格を人為的に引き上げもしくは引き下げる者またはそれを試みる者は︑二ヵ月以. 上二年以下の禁鋼および七千二百フラソ以上三六万フラソ以下の罰金に処する︒裁判所は︑これに加えて︑達反者に対し︑二年 以上五年以下の期間の滞在禁止を宣告することができる︒﹂. ︵6︶富きま暴昼ド︑曾︒一&88鼻窒℃・邑罵餌①冨猷αq一聲窪聾一8留一餌8糞二誕窪β想葺匹①︒︒甘ユ島ε霧o窄詳雰か い邸o昌︸巳累oけ号冨冒o奏昌鎚団曾9一8トやD8︒. ︵7︶寄崖簿&・9毘︒︒︒︸舞馨︒﹃︾︒ ︒冨︒富身昏︒凶募8昌︒鼠23卑&︒の幽︒象︒一言§§鼠巴&︒二Φ︒︒︾㎏︒の︒嘗穿馨ご. 一8ジ層ω8ジャソテによれば︑この一九三六年には︑市場の構造に関する法︵ピ9山¢58簿一8①一霧樽一三麟導一︑○塗8Z午. 臨9巴冒富壱8閑8巴σづ莞一︵﹃国辰︶なども制定され︑いわゆる経済干渉主義︵ぎ8貰窪臨o巳︒凸導Φ曾oPoヨ置仁①︶が最初に現わ れた年である︒.
(9) ︵8︶. ︸臼葺卑︾oやo凶﹃層餌9 ︒マ. ︵9︶︸窪葺20や畠・︸やo︒︒. 国ぴヨ巽ユ博o層息掌層80. 密き冨. o・なお︑︽象はαqa疹①︾とは︑一般には︑﹁政府が経済について方向づ oや良﹃やooo. 閃目き8卑傷きω一霧短場ω09巴冨富の︶︾一〇〇8や零︐. ︵10︶ 閃曽巴ω︿oび&ε■餌50岳ob号祭○#曹80導5舞︵国言︹8ω窮一霧8蓉o舜ゆo篇鼠oo馨①︒ ︒血q響o詳簿80彗5ま窪. ︵11︶. 一①峠の亭なお︑公正取. けをなし︑または決定を下す権限を行使する政治制度﹂︵旭①簿い賃o窃器︶と理解される︒ドゴオルは︑これを︑﹁資本主義でも. ない社会主義でもない理想的な経済社会体制﹂とよんでいた︒ ︵皿︶ 以上の叙述は︑匂$馨①﹃Oマ息﹃℃やω刈山箇にょる︒. ℃一RおO崔①︾U①℃目9葺ヰ餌昌窟冨自Φ一9ゆp甑・寝q砕簿げのo図℃曾ずβ8ω伽け鋸口αq曾霧博お軌oo︶一もり. 匂窪簿⑦﹃oや9件こや器︒. 引委員会事務局訳編・現代世界独占禁止法令集︵昭和三四年︶二入三頁以下参照︒. ︵13︶. ︵憩︶. マ旨P. ︵15︶ 閑.ω讐象ゆ①ンい卑泳8︒︒︒ 匂 一鼠詩一.9のoぎ磯霧旨o葺︵一︒虹p昏o犀曾08饗5q9男①o諾昌U巴一〇辞一8どoぼ○巳ρ¢①図図ヲ. 2 競争政策に関する法制. フランスにおいても︑営業の自由ないし職業選択の自由と需要供給の法則こそが経済活動をもっとも完全に保障す. 一五一︵一五一︶. るものと考えられていた自由主義の段階が終了し︑独占段階が高度に進行してくるにつれて︑無制限な自由競争は逆. フラソス経済法理論の展開.
(10) 論. 説︵奥島︶. 一五二︵一五二︶. に競争自体を制限し︑自己の反対物たる独占に転化するという現実に直面するにいたった︒そこで︑このような無制. 限かつ無秩序な競争を制限することによって︑自由競争を実質に保障するための立法的努力が試みられてきており︑. それはつぎのごとく︑﹁不公正な取引方法からの商人の保護﹂を目的とする立法と﹁不当な取引制限からの消費者の保 ︵1︶. 護﹂を目的とする立法に区別される︒後述する一九六三年の財政経済安定法の草案の理由書中においても︑﹁自由な ︵2︶. 競争秩序を確立することは︑不公正な競争から商人を保護し︑かつ︑不十分な競争から消費者を保護することにな. る﹂として︑フランスの競争政策に関する立法の主眼点が右の二点にあることを明らかにしている︒もっとも︑消費. 者の保護は︑不公正な取引方法からの商人の保護によっても間接的には達せられるのであるから︑かかる分類は︑か. 商人保護 法 制. 不公正な取引方法からの商人の保護︵鷺o言&2α窃8讐筥R饗導の8艮審一8筈霧号﹃. ならずしも競争政策に関する法制を理論上二分しうることを意味するものではない︒. OD. 8蓉旨お昌8︶は︑かつては︑不法行為にもとづく訴権︵民法典一三入二条︶によって十分に達することができたが︑. これによっては︑民事上においてしばしば回復することの困難な損害の賠償を得ることができるにすぎず︑刑事上の. 制裁を求めることはできなかった︒しかし︑現在では︑一九四五年の価格令︵○巳o目き8昌︒臨占畠oo身ooO甘置. 一総98一豊奉き図冥㌶︶に典型的にみられるように︑かかる行為に対しては︑原則として刑事上の制裁を課してい. る︒価格令は︑通常︑価格憲章︵︒富昌o山霧鷲許︶とよばれるごとく︑フランスの経済法制の中心的位置を占めると ともに︑刑法典の 一 部 を 構 成 す る も の で あ る ︒. まず︑それ自体不当な競争については︑第一に︑差別的行為︵象ω鼠目冨&9︶がある︒もっとも︑商人がその顧.
(11) 客間で差別を行なうことは可能であり︑かつ大口注文者や継続的注文者を優遇するのはむしろ当然のことである︒し. かし︑一九五八年六月二四目のデクレ︵U倉おけロ︒鵠ー9㎝身逡甘ぼ這紹目&臨きけ8属鉱58象ω℃oω崔o霧号. 一︑o巳o馨き8躰︒濫占蕊G︒倉G ︒O冒βお齢目①蛋貯霧窪旨㊤9陣窪留寅ごぼ08暮畦器P8︶によって︑生産原価. との差によって根拠づけることのできない商品または役務の差別価格は︑違法な価格慣行と同視されることになり. ︵価格令三七条一項a号︶︑価格のほかにも︑たとえば引渡期間または支払期間について︑買主の差別を処罰すること. が可能となった︒第二に︑取引拒否︵諾︷霧留く窪言︶は一九四〇年一〇月二一日法︵ピ9身趙9εぼo這き. 旨o象富旨鳩8旨巨曾き一98盛臼き江騨一甜芭呂自¢9一8℃且図︶によって処罰されるようになり︑現在では価格令. 第三七条第一項第a号によって処罰される︒これら二つの場合については︑競争制限的商慣行の禁止に関する一九六. 〇年三月三一日の通達︵Ω器三巴8費Go一ヨ貰ω這8︾お蛋貯o餅一︑38鼠一昆8餌8實豊288冨唐R︒芭窃. 器⑦霞①一磐睾二卑︒82痔魯8︶がきわめて詳細な規定を設けているが︑この通達はたんなる政府の政策の表明にすぎ. ず︑裁判所または私人を法的に拘束するものではない︒しかし︑それにもかかわらず︑多くの点がすでに破駿院の判 ︵3︶ 例によって確定されているといわれている︒第三に︑カルテルの問題炉あるが︑これは直接には消費者保護の問題で. 一九六三年七月二目の財政経済安定法︵げ9留獣窪8ω5︒①o︒ふ拐身N甘岸9. あるので後述する︒ところで︑不法行為にもとづく損害賠償は事後的救済にすぎないので︑しばしば回復困難な損害 を生ぜしめるおそれがあったが︑. 一80 ︒話9S8薯︒陰霧一〇8を旨斡鼻巨巴呂窪留一霧鼠烹一一舷曾80目5き9旨き︒諄︒︶第二条は︑確定判決にい. 一五三︵一五三︶. たるまで被告の不公正な取引方法の停止を請求することができる旨を定め︑また停止の決定については︑裁判所は︑ フラソス経済法理論の展開.
(12) 論. 説︵奥島︶. 一五四︵一五四︶. その定める一定の場所での掲示またはそれぶ指定する日刊紙での掲載を命ずることができる︒. つぎに︑不当な競争方法についてはき第一に︑おとり販売︵おお簿餅℃R8︶炉ある︒フランスでは︑一八四一年. 六月二五日法炉その第一条で︑﹁何人も競売を自己の取引の遂行の通常の方法とすることはできない﹂と定めて以来︑ ︵4︶. 売買の方法について現在までに十に近い法令が制定されてきたが︑一九六三年の財政経済安定法の第一条溺明文をも. ってダンピングを禁止するまで︑原剴としてこの慣行は禁止されなかった︒第二に︑価格表示︵窒匡§審留の冥粛︶. の問題がある︒買主に対して商品の価格につき正確な情報を確保するために︑一九六二年一〇月一七日のアレテ. ︵鳶聾伽巨三路二①写︒謡−§身器言一一①二8曾①一豊霊蜀を嘗︒寡餌︒ε爵鋤ま撃噌q費8霧§5ゆ套じ. は︑売買価格の明示を要求しており︑これに違反するときは価格令第三九条により処罰される︒また︑財政経済安定. 法第五条は︑不誠実になされ︑かつ︑虚偽またはギマン的内容を含む広告を禁止し︑これに違反するときは︑その第. 六条によって︑一九〇五年八月一日の詐欺防止法︵げ息身一︒.き縁一〇8も霞ポ詠鷺霧詮8餌霧ヰ磐餌①ω盆蜜貯. く①鼻①伽霧臣畦魯き象ω8魯留ω琶︒︒S︒蝕o塁傷霧留漢曾︒︒﹄目①艮葺窃g餌霧質o身富9︒Φ亀誉98︶第一条に定. める処罰を受ける︒第三に︑品質証明書︵8岳穿簿の留2毘融︶の問題がある︒商品が技術的検査の対象となる一. 定の品質を有する旨の証明書の交付には国の許可を要し︵財政経済安定法七条︶︑これに違反するときは詐欺防止法 第一条によって処罰される︵同八条︶︒. 以上のごとく︑不正競争の分野では︑とりわけ厳しい刑事上の責任追及がみられ︑商人保護の立法政策的配慮が強 ︵5︶ いと考えられる︒そして︑後述のごとく︑この点にフランスの競争政策の特徴が存しているのである︒.
(13) ③. 消費者保護 法 制. 不公正な取引方法は直接には商人を害し︑間接的にのみ消費者を害するが︑不当な取引制. 限は︑これとは逆に作用する︒そして︑不当な取引制限からの消費者の保護︵質o器&8留ω8霧o目旨簿窪誘︒8霞①. 一︑ぎ釜田ωき88﹃8饗霞8旨8︶を目的とする法制の中心をなすのが︑一九五三年のカルテル禁止令︵U曾器紳β︒. ㎝ooもO溶身089一30︒お蛋賦きヨ象呂窪o仁き舐貫菖器oB①筥留一帥ζぼ089畦同窪8一包ま銑①一一①98営−. 導R9巴①︶と一九六三年の財攻経済安定法なのである︒かかる法制が整備されるまでに政府のなしたことはといえば︑. 通貨の切り下げ︵母冥曾一&8留鼠箏9p巴①︶のみにすぎなかった︒. まず︑再販売価格維持︵羅毒曇①餅冥訂一旨唇器︶の問題がある︒破駿院は︑一九三四年に︑生活必需品以外の商 ︵6︶ 品でかつ再販売価格維持義務が契約書に記載されていない事情のもとで︑再販売維持契約の合法性を承認したが︑こ. れは︑再販売維持行為が商品の有する名声を維持するための生産者の手段となり︑デタラメな価格から生産者を保護. するとともに︑どこにおいても同一商品を同一価格で見出せるために︑消費者にとっても一定の保護手段となる側面. をも有しているからである︒しかし︑これが︑第二次大戦後の政府によるインフレ対策の一つの障害となったため︑. 一九五二年七月一八目法︵価格令三七条三項︶により︑商品または役務に対する最低再販価格維持の性格をもつ協定. が禁止されるに至った︒ところが︑これによっても︑いわゆる商標価格︵鷺一図留含鎖β垢︶は依然として本法の適. 用除外にとどまっていたが︑これもまた︑一九五三年のカルテル禁止令︵価格令三七条四項︶によって禁止された.. その後︑これらの禁止規定は︑一九五八年六月二四日のデクレで廃止され︑現在では本デクレにより︑価格表または. 一五五︵一五五︶. 料金表によりまたは性質上もしくは形式上協定と認められるものによって︑商品の最低価格または役務の最低マージ フラソス経済法理論の展開.
(14) 論 説︵奥島︶. 一五六︵一五六︶. ンを決定し︑維持し︑または指示することは︑これを禁止している︵価格令三七条四項︶︒そして︑この違反は︑違法. な価格と同一視され︑かつ︑一九四五年の経済法令違反行為処罰手続令︵○昆o目き︒︒ロ︒齢ーにG︒眺を8冒ぎ一譲P. 話一象才o餅蜀8β誓讐9ごP一餌℃O仁凄巳a9﹃撤鷺8ωδ昌飢8言ヰ象δ霧妙冨一ぴαq芭象δ旨曾O昌O目βqΦ︶によって. 処罰される︵四〇条︶︒しかしながら︑主務大臣はその命令によって適用除外の商品または役務を指定することボで ︵7︶ きるので︵価格令三七条四項︶︑この違反件数は現実にはきわめて少ないといわれている︒また︑取引拒否は︑商人. 間のかかる再販売維持契約の違反に対する制裁でもあったので︑前者の禁止は後者の禁止を実効性あるものとする役 割をも同時に担っているのである︒ ︑. ︵8︶. つぎに︑カルテル︵窪8具︒ω︶の問題がある︒カルテルは︑まず︑刑法典第四一九条によって規制されたが︑本条. は︸九二六年一二月三日法による改正後においても︑現在にいたるまでほとんど適用されたことがない︒それという. のも︑フランスにおいては︑カルテルは︑一面では価格の低下を妨げるデメリットとともに︑他面では︑とりわけ経. 済恐慌の時期において︑生産制限により企業の倒産を防止し︑原価を引き下げ︑技術的改良を行なうことによって︑ ︵9︶. 生産の促進を可能ならしめるというメリットをもち︑それ自体善くもないが悪くもなく︑ケース・バイ・ケースで判. 断すべきであるとの認識が共通の前提として存在しているように思われる︒このことは︑一方において︑フランスの. 経済計画の目標が︑いわゆる﹁三〇年の停滞﹂︵一九一〇1一九四〇︶を克服するために︑むしろ企業集中によって強 ︵m︶. 力な国際競争力をもつ大企業の育成にあり︑計画推進の中核をなす近代化委員会がカルテル形成の場といわれている. にもかかわらず︑他方ではカルテル禁止令を制定せざるをえなかったという経済政策と立法政策との矛盾の中にもフ.
(15) ランスの直面する現実が見出される︒ついで︑一九五二年七月一入日法は︑商品または役務に最低の価格を定めるカ. ルテル結成を違法な価格の慣行と同視する規定を価格令第三七条の第三項として追加したが︑これはむしろカルテル. 自体にとってよりも再販売価格維持に関係するものであり︑前述のごとく再販売価格維持行為が一般的に禁止される. とともに︵価格令三七条四項︶廃止された︒そして︑一九五三年八月九目のカルテル禁止令は︑価格令の第三部第四. 章に﹁自由競争の維持﹂︵目鉱筥一9留鼠ごぼ08ba腫窪8︶と題して登場したのであった︒この年は︑おりから︑. ﹁近代化設備第一次計画﹂︵霊肩①邑R覧き8旨&段艮の&89匹︑oρ巳需目①艮︶の最終年度にあたり︑基礎産業. を復興強化する一種の傾斜生産方式をとりながら︑この計画は物価安定に対する具体的対策をなんら盛り込んでいな ︵U︶. かったため︑資金の積極的撤布と資源および設備の欠乏という条件の組み合わせのうえで猛烈なインフレーションを. ひき起した︒それゆえ︑カルテル禁止令は︑物価上昇の原因となり︑物価引き下げの障害となるカルテルを排除しよ. うとの意図から制定されたものである︒まず︑その第五九条ノニは︑﹁すべての共同行為︑協約︑明示もしくは黙示. の協定︑またはいかなる形式もしくは理由においてであれ︑原価もしくは販売価格の低下を阻止しまたは価格の人為. 的引き上げを容易にすることにより競争の機能を妨害し制限しもしくは歪曲する目的を有しまたはその効果を有する. 連合﹂は︑これを原則的に禁止するとともに︑その違反行為を法律上当然に無効としている︒しかし︑禁止されるの. はあくまでも悪いカルテル︵目きく壁窃窪富旨霧︶のみであり︑第五九条ノ三は︑①法令の適用から生じるカルテル︑. ②合理化および専門化により販路の改善もしくは拡大または経済的進歩の促進を確保する効果をもつことを当事者が. 一五七︵一五七︶. 証明することのできるカルテル︑という二種の善いカルテル︵ぎ馨霧窪話暮窃︶に対しては︑禁止原則の適用を除外 フラソス経済法理論の展開.
(16) 論. 説︵奥島︶. 一五八︵一五八︶. した︒また︑悪いカルテルは︑私法上の効力が無効であるのみならず︑刑法上においても︑刑法典第四一九条の適用. を妨げることなく︵五九条ノ四︶︑価格令第三七条第三項により︑違法な価格と同視され処罰される︒. このカルテル禁止令がフランスにおいて画期的意義を有するのは︑第五九条ノニおよび第五九条ノ三の適用につき. 調査の任にあたるカルテル専門委員会︵8葺9奮一8冨畠菖20傷霧窪8簿①の︶の創設にある︒この委員会は︑まず︑. 一九五四年のカルテル専門委員会令︵U曾吋9昌︒9ー箋含ミ賞鄭≦霞這総℃8聾答H謬一〇目o暮傷.&皆ぎ一の霞豊9. Dきヨ鉱昌怠窪8窒 ℃¢ぴ罵ρき℃o霞一︑巷巳一sこ8山8身巷oo︒一瓜o霧傷仁象R9貿︒田もO藤α鐸08鐸這紹お一餌二<①︒. 尽貫げ房器窮o旨留鼠ごぼo︒83畦窪8ぎ疑の鼠色098目3窪9巴o︶によって組織されたが︑これが一九五九年. 八月一七日のデクレ︵U曾H9ロ︒$1一8餌α¢ミ89一綜ON巴緯驚似冨8ヨヨ坤器ご昌冨9旨δq①山霧o貰樽o曇霧︶に. よって改正されるまでは︑委員会の報告書および意見は秘密にされており︑少なくとも︑委員会の意見にもとづいて ︵捻︶ 裁判上訴追をうけた事件は一件も存しなかったという事実が知られていたにすぎなかった︒そして︑ようやく一九五. 九年のデクレによって︑その内容が官報上に公表を義務づけられ︑その第一回が︑一九六〇年の官報に掲載されたの. である︒それ以来︑今日までに第七報告書までが公表されているが︑その内容はきわめて一般的抽象的であり︑かつ ︵路︶ その件数もわずか七一件にすぎない︒. ところで︑一九六三年の秋︑賃金上昇のテンポの急速な高まりにより︑インフレ傾向が濃厚となってきたため︑い ︵M︶ わゆる﹁経済安定計画﹂が︑総合物価対策として樹立され実施されることになり︑その一環として同年に財政経済安. 定法が制定された︒その第三条は︑カルテル禁止令に︑﹁国内において︑独占状態によりまたは経済力の明白な集中.
(17) によって特徴づけられる支配的地位を有する一企業または企業集団の活動であって︑市場の正常な機能を阻害する目. 的を有しまたはかかる効果を有することとなるものは﹂これを禁止するという規定を新設し︵価格令五九条ノニ第五. 項︶︑不正競争防止という市民法の論理の展開のうえに築き上げられてきたフランスのカルテル法制に︑﹁支配的地位﹂. ︵℃8鼠身号目言きε︶という異質の概念をとりいれることにより︑法律構成上は独占の原則的禁止主義に転換した︒. これは︑ヨーロッ︒ハ経済共同体の設立を目的とする一九五七年のローマ条約第八六条との関係で︑加盟国間の法との. 調整のために行なわれた改正であり︑カルテル専門委員会も︑同時に︑﹁カルテルおよび支配的地位に関する専門委. 員会﹂︵8菖鉱路自言︒ξβ5餌①の①馨窪奮簿留の2の50葛き巨塁導霧︶と改称された︒それゆえ︑支配的地位. という概念が︑今後フランス経済法の中でどのような機能を果たし︑どのように位置づけられてゆくかは興味のもた. れる点であるが︑さしあたりは︑その法文上の構成自体がカルテルに対するそれときわめて類似していることを考え. るならぱ︑カルテル規制同様あるいはそれ以上に︑その活用は期待できないのではないかと思われる︒また︑一九六. 七年九月二八日の公正競争令︵O&自き8口︒零あOoひ含淺器冥①糞ぼ〇一〇巽︶冨一象貯㊦き括巷09留蜀一〇岩犀蒜. 窪日豊酵①留8蓉霞H窪8︶によって︑価格令第五九条ノニの適用には従来価格に対して有害な影響のあることを. 必要条件としていたのに反し︑自由競争に対する悪影響の有無に適用の基準を移し︑カルテル禁止の範囲を拡大する. とともに︑さらに︑一九六八年コ月二三日のカルテルおよび支配的地位に関する専門委員会令︵U仙R9β︒①o︒占Oミ. ︵路︶. 一五九︵一五九︶. 含器ぎお琶ぼ︒一8G︒箕δ℃2二︑巷嘗︒鐘g自oのα善oω陣酔一〇霧留一 o乱o彦彗8皆No︒ω①℃8躍ぼ︒一8刈邑鼠ぐo 勢qお巷①9儀o鉦ぴ橋9蝿$①昌唐讐5屋亀08⇒o蔑器500︶の制定をみた︒. フラソス経済法理論の展開.
(18) 論. 説︵奥島︶. 一六〇︵一六〇︶. フランスの消費者保護法制はほぼ以上のごとくであるが︑とりわけカルテル規制については︑つぎの点を指摘して. おく必要がある︒すなわち︑フランスではカルテルは商人問︵したがって会社間︶の問題であり︑それゆえ︑それが. ︵16︶. 商人の取引を阻害する限度でのみそれを規制すればたりるとする傾向が強く︑結局︑カルテルを規制する法制は︑大. 企業問においてその利益の調整機能を果たすことが期待されているにすぎないのではないかと思われる︒かくして︑. 鵠ぴ旨象斜oやo評こ℃︒NOoo︒. 鼠伽臣貧斜o℃●包酔こ℃℃︒曽㌣曽卜. 新田・前掲書三八i三九頁︒. 新田俊三・フラソスの経済計画︵昭和四四年︶一〇九頁参照︒. 国びg費島りo℃●9幹こや曽oo●. =伽ヨ鶏斜oやo一けこマ曽8. =伽ヨ鶏山やoやo一白こ℃●曽①●. o♪のo仁の勺餌は9曽09●一〇ω9ωこ一〇〇〇S一・騎N9 因oぬこω鎚o律一〇G. 商人保護法制の以上の叙述は︑ほぼ国びヨ巽岱・Oや9ε勺マ8①る嶺・. oつoぎ. に対応している︒. ℃︒N8︶. カルテル法制についても︑過少競争の社会とよばれるフランスにおいては︑現在までのところではむしろ商人保護的 色彩が濃い法制と考えておくことができよう︒ この分類の方法は︑エマァルが採用した方法である︵=びヨ巽鎚. 1110987654321 訟び琶巽評o ℃ . o 一 酔 こ マ N O O ︒. ((((((((((( ))))))))))).
(19) ︵皿︶. わたくし自身が官報︵ざ仁誓巴○田9色︶を直接調べた結果では︑第一回のカルテル専門委員会報告書︵一九五四ー一九五. =俸日巽 斜 o マ 9 貯 こ や 醇 O. ︵13︶. 五︶が五件︑第二回︵一九五六︶五件︑第三回︵一九五七︶三件︑第四回︵一九五八ー一九五九︶七件︑第五回︵一九六〇1一. 九六二︶一七件︑第六回︵一九六三−一九六六︶二八件︑第七回︵一九六七︶六件︑以上一四年問で合計七一件︑年平均五件強 という状態である︒その内容の詳細については︑近く別稿で発表する︒. 消費者保護法制の以上の叙述は︑ほぽ︸剛価奪霞斜oマ息﹃℃マ曽㎝ー爲O.に対応する︒. ︵14︶ 新田・前掲書一一四頁︒. ︵焉︶. 財政政策に関する法制. ︵16︶ ω<oげ︹︶︵一90℃︒o詳こ一yビW︒. 2. ︵一︶. 現代の資本主義経済における国家の役割の増大は︑直接には国家予算の量的な増加に現われており︑法的には財政. 法に反映している︒まず︑収入の面では︑フランスでも︑当然のことながら︑国庫収入の大部分は租税によっている. が︑ヨーロッ︒ハ経済共同体の発足と共に︑私企業にその競争力を強化するための減免税や特別償却などの税制上の優. 遇措置をとっていることが注目される︵O艮o窪き8b︒8−漣o︒身餌罐く比段お8同巴&お鎧図89簿曾を畦げ. 段く①一〇暑︒目①旨留一︑注倉の鼠ρ段8彰墓吋︒⑦gα巴︑薗αQユ︒巳言樋①︒二①霞&帥言8巴帥9旨ヨ巨節g象︒g・旨昌お. o賃8盆琶ρ甘畦b巴○田︒芭魯o︒隷く昌R這竃︶︒また︑国庫収入の不足を補い︑国の財政上の必要に応ずるため. 一六一︵一六一︶. に︑国債の発行が行なわれているが︑その引受には一定限度の免税措置がとられることが多く︵たとえば︑いo一昌︒ フラソス経済法理論の展開.
(20) 論. 説︵奥島︶. 一六二︵一六二︶. &6一費刈冨けξ段這鵠効q8昌のき二︑伽目諺一8侮.毒oヨ℃旨曇︶︑国債からの所得に対しては原則として課税できな. い︵たとえば︑ぎ一昌︒9ふ臼身曽5巴お認帥呉︒旨彗二①且霧墓留の穿き8︒・餅貧︒一墓巨昏冥琶け餅. 8甘芭αq舘き訟9ぴ曾臨︒富馨餌.①器目讐δ霧訣︒巴窃︶︒もっとも︑膨大な国債の消化は︑私人や私企業だけではとう. てい無理であり︑それは﹁保険の社会化と貯蓄の制度化﹂︵8︒芭審鐘9留鼠℃尽く2き89巴︑ぴ豊9ぎ唇巴冨鐘8. 号一︑①短お器︶︑すなわち︑保険会社と銀行の国有化によって達成できたのであり︑これらの企業はその定款または ︵2︶ 法律によって︑国債の引受を義務づけられている︒つぎに︑支出の面では︑たとえば︑一九六〇年に実行された公私 ︵3︶ の新規投資の財源に占める国家の割合が全体のほぼ四九︒ハーセントに達し︑一九六四年では総投資資金の約三〇パi ︵4︶ セント︑企業の外部資金の約五〇︒ハーセントが広義の財政資金に依存しているといわれ︑国家は資金操作の過程にお ︵5︶. いて少しも利益をあげることなく︑貯蓄と投資の問に橋渡しの役をすることによって︑衰弱しつつある金融市場を支. えている︒かくして︑国家は大会社の外部金融を助成し︑これらの会社の資本蓄積を増大させるための無償の活動を ︵6︶. 行なっているが︑それのみにとどまらず︑合併集中を促進し︑産業の再編成を推進するために︑資金の貸付を活用し︑. さらに︑民間企業への直接投資をも行なっている︒それゆえ︑フランスの管理経済体制のもとにおいては︑攻府と民 問企業との協調がきわめて大きい特徴となっている︒ ︵7︶. しかし︑なんといっても︑フランス財政の最大の特徴は︑この資本蓄積に果たす財政の機能が経済計画推進の手段. と結合している点にある︒すなわち︑資本主義国家においては︑その経済の部分的不均衡を是正するために︑私企業. に対する国の助成金の交付や資金の貸付は通常行なわれていることであるが︑フランスでは︑これが経済計画と密接.
(21) に関連づけられていることによって㌔経済政策を実施する上で大きな成果をおざめているひたとえば︑︸九四八年に. 設定された﹁近代化設備基金﹂の後身で︑︸九五五年に設定された﹁経済社会発展基金﹂は︑近代化計画遂行のため. 重要産業に重点的に資金を供給することを目的としており︵U曾8轡昌︒脇lo︒誤身8甘一b一〇脇を旨帥旨︒猷呂9. 傷︑琶︷8留号濫く巴ε鷺旨Φpけ曾80目昼諾雲ω8芭︶︸o摸霊一〇田o芭身N﹄鼠一一9這密︶︑現実に︑フランスの ︵8︶. 資本支出としては一般予算のほかではもっとも重要であり︑かつわが国の財政投融資に相当する貸付会計の中で質量. ︵9︶. ともにきわめて大きな比重を占めているのである︒また︑このような公共投資を計画的に行なえるように︑重要な部. 門では︑計画法︵衝留冥罐蜜目ヨ①︶が制定される︵一九五八年憲法典三四条六項参照︶︒. ︵1︶ フラソスの国家予算は︑予算法︵一9号ゆ壁蓉霧︶という特別の立法形式によって定められる︵一九五入年憲法典三四条五 項および四七条参照︶︒. ︵6︶. ︵5︶. ︵4︶. ︵3︶. 林雄二郎編・前掲書五八頁︒. O寅q傷90や息ε℃やりO−8︵牧野・上杉訳似前掲書六四F六七頁︶︒. O冨二傷90層9一こマ8︵牧野・上杉訳・前掲書六四頁︶︒. 林雄二郎編・フラyス経済の現実と展望︵昭和四二年︶五八頁︒. ○一鎧傷90マ9掌や露︵牧野・上杉訳︒前掲書六三頁︶︒. 一山ハ一二. ︵一山ハ三︶. ︵2︶ =窪二Ωきα9蕾8琴窪け冨こ88営寅一富8・這09㌻ooO︵牧野純夫・上杉聰彦共訳・フラソスの独占資本︵昭和四三年︶. ︵7︶. 林雄二郎編・前掲書五〇頁︒. 六一頁︶︒. ︵8︶. フラソス経済法理論の展開.
(22) 論 ︵9︶. 説︵奥島︶ 以上の叙述は︑ほぽ ω︿oび9欝oマ巳﹃℃PH㎝占8に対応する︒. 地域開発に関する法制. 一六四. ︵一六四︶. ける産業に資本参加の形式で資金を供給し︑五年以上の貸付または債務の保証をなすことを目的とする特権的地位を. つぎに︑地域開発会社︵8息簿曾倉鼠く巴8需営︒曇H猪一8巴︶の問題がある︒この会社は︑経済的後進地域にお. て︑生産の全部または一部を他の生産へ転換するために交付される︒. えられる︒産業構造改善助成金は︑企業の創設に関し︑斜陽産業の従業員の配置転換が困難な問題となる地域におい. の西部︑南西部︑中心部またはコルシカ島において︑新しく活動を開始しまたはその活動を拡大する企業に対して与. る︒一九六四年︑この設備特別助成金は︑産業振興助成金︵冥冒o留留ま一8瀦旨雲け汐魯ω鼠巴︶と産業構造改善 ︵3︶ 助成金︵鷲ぎ︒餌︑&巷貫ぎ昌一注島鼠亀︒︶に分けられた︒まず︑産業振興助成金は︑経済的後進地域たるフランス. り︑経済社会発展基金の運営審議会が地域開発計画の目標達成に寄与すると認める民間企業の投資に対して交付され. ︵2︶. および貸付金の利子補給を行なうことができる︒第二に︑設備特別助成金制度︵冥巨①ε曾芭傷︑8鉱速巨①旨︶があ. 号岡ゴさき一の筥①9留一.冨露聾一8︶にもとづく資金の貸付を行なうことができ︵一五二条六項︶︑さらに︑債務保証 ︵1︶. まず︑資金交付行政の側面では︑第︸に︑産業の地方分散をはかるために︑企業に対して︑都市計画法典︵Oo留. フランスでは︑資金交付行政による揚合と地域開発会社による場合とが区別される︒. 地域開発に関する法制は︑地域問の経済的格差解消を目的とする︒国がこの地域開発を進めるための手段として︑. 3.
(23) もつ株式会社である︵じぴ自雲⇒︒密あ誘象8甘汐這密器一簿凱貰図き息曾盆留島おぴ題①3︒旨撤αqす巨︶︒そし. て︑国は︑地域開発会社に対し︑活動資金の貸付をし︑株主に対する最低配当の保証をなすなどの優遇措置を与える ︵4︶. 代わりに︑地域開発計画の目的に合致した活動計画書の提出を求めるという︑国と会社との契約方式にもとづいて︑. この会社に対する監督権を握っている︒この会社は︑当初は工業だけにその活動範囲を限定されていたが︑その後︑. 商業︑農業︑観光業にも拡張され︑最近では︑この会社の融資総額は地域経済に対して行なわれた民間投資のほぼ二 ︵5︶ ○︒ハーセントにあたるといわれ︑地域開発会社のその地域経済に占める役割はしだいに大きなものとなってきている︒. しかも︑ここで注目しなければならないのは︑すべての地域開発会社の資本金の半分近くを銀行が保有している点で. ある︒それゆえ︑地域開発会社は︑配当等につき免税されるという税制上の特典と五パーセントの株主配当の一二年 ︵6︶. 問の国家保証との魅力により︑地方分散の名目で資金調達の目的を達成しようとする大企業のための銀行と化してい るのである︒. ︒鳶身o︒〇三昌這緕冨一&︷餅寅α⇔震餌呂︒留一︑婁欝窪図げg箪︒&o霧山︑巨鋤ゆ窃窪ヨ毘雪①留 ︵1︶瀬寝gづ︒脇−o. 8毫①琶8傷①一︑一&霧三P象8導邑陣︒魯9一巳ま巳亀¢醇留象<①一〇竈①馨導撤αQ一〇召一醇壁冨︒一霧︒︒︒ヨΦ導留冨導巴層 ら︑o窪貫①︵︸2崖巴○田9⑦一身N㎞鼠一一9一〇脇︶●. o 費︒ ︒O甘ぼ一︒3邑帥藻と︑霧瓢εぎ昌伽︑琶①冨目①︒︒幕︒芭α︑8巳鷲幕馨︵臼o自b巴O臨︒一①一窒N ︵2︶漂︒聾ロ︒脇−o︒刈︒. 甘白9お3︶および蒙段9β︒①?鴇o身嶺黛邑一80βo島山弩二Φの段︒亙⇒︒臼あお窪︒︒O甘冒お緕9⇒︒紹よo︒︒. 一六五︵一六五︶. 象い薯議一︒紹邑象崖餅一.帥霧瓢嘗け一g魯巴.o︒霞︒乙︑農︒冥ざ霧幕︒巨山︑8三鷲旨①鼻︵ざ貫β巴O浮一︒一身一3≦︸=80y. フラソス経 済 法 理 論 の 展 開. 。.
(24) 論. 説︵奥島︶. 一六六︵一六六︶. ︵3︶U仙9魯づ︒Rー竃O身曽ヨ巴一〇鐘一霧叶ぎ勉葺きo冥ぎ①血⑦翫︿︒一〇署o日9貯一邑霧霞一〇一9琶①冥ぎ①伽︑⇔密鷺讐一8 ぎ山窃葺一〇一一〇︵匂曾韓巴○宙〇一〇一傷仁8巨巴這象︶︒. oま野一ωO甘ぎお韻お宣まき図 ︵4︶ >慧ゆ幕餌鐸刈ogoげお這親節図帥簿一〇〇︒8ロ象江o霧餌︑昌三ざ葺δ昌餌諏泳寝辞ロ︒韻ーo. Ω窪伽Po層良﹃マoo窃︵牧野・上杉訳・前掲書五九頁︶︒. の09弾霧αo象くゆ一8需簿①算尽咳o昌巴︵冒自霊一〇臼90一鐸¢ooooδ訂oお緕︶︒. ︵5︶. Ω砦ユρo層息﹃bつoo①ーo D8ぴ9Foや9﹃℃℃・ o S参照︒なお︑地域開発に関する法制についての以上の叙述は︑ほぼo. 嶺ー曽・に対応している︒. ︵6︶. 経済計画に関する法制. ンス経済の全体的基調を形成する協調経済︵曾08旨¢8蓉①二曾︶の成り立っ基盤が存在するのである︒. ものではない︒また︑そうであるからこそ︑そこでは︑結果的にせよ︑国家的利益と企業の私的利益が一致し︑フラ. ︵2︶. プラスになることを保証するのであるが︑生産活動自体はあくまで民問企業の自由な活動に依存し︑決して強制的な. る国の経済政策の基調をなしている︒したがって︑国家は企業に活動の方向を指示し︑これにした演うことが企業の. うな種々の執行手段をもっているということにその最大の特色を有する︒すなわち︑経済計画に協力する企業は現実 ︵1︶ に得をするし︑これにしたがわない企業は損をするという仕組みになっており︑これによって経済を誘導しようとす. フランスの経済計画は︑たんに目標を掲げることのみにすぎないものではなく︑企業がこの目標達成に協力するよ. 4.
(25) ところで︑フランスの経済計画は︑近代化設備第一次計画︵一九四六−一九五三︶および同第二次計画︵一九五四. ー一九五七︶で基礎産業の復興を遂げ︑同第三次計画︵皿九五八−一九六︸︶で産業部門全体の整備を完了し︑さら. に︑経済社会発展第四次計画︵一九六二−一九六五︶においては︑社会的諸条件の整備にまでその対象を拡大し︑経. 済計画と社会計画を結合し︵経済計画の社会化︶︑現在︑同第五次計画︵一九六六ー一九七〇︶が実施されている︒ ︵3︶ そして︑第一次計画から第三次計画までは命令︵鼠段9︶の形式をとって制定され︑第四次計画と第五次計画は法律. ︵4︶ ︵一9︶の形式によって制定されており︑いずれも法律行為の形式︵幽9唐①餌︑8器ω甘は象28︶をとっている点が注目. ︵5︶ される︒しかし︑この経済計画は︑一般的には法律上の拘束力を有さないと解されているので︵8冨9曾o一霞崖2?. ヨ①曇88匡お彗9お︶︑その法的性質が問題となるが︑行政法学者のロオバデエル︵9暮&曾o︶によれぱ︑形式の. 面では︑経済計画︵匹き︶は︑それにもとづく公共投資を定める予算法︵蚕ω留評選8の︶のごとき法律であり︑. より正確には﹁計画法﹂︵一〇冨号鷺罐冨目彗①︶として︑議会が採択する︒また︑実質の面では︑それは︑個別の行. 為については留保して︑︸般的規定を定めているという事実から法律に近く︑広義の立法行為︵8梓$一詔芭&駿︶の. 一種であり︑結局︑経済計画炉その具体的実施過程につき勧告︵お8目目き骨ぎ霧︶を認めているときには︑それは. たんなる倫理的または政治的性質の行為ではなくて︑新しい類型の法律行為︵88冒ユ鎌20伍︑彗蔓℃08瑳Φき︶ ︵6︶ であることを認めねばならないと主張している︒. また︑フランスでは︑経済計画を遂行するために︑一九五八年の第五共和国憲法第一〇章において︑経済社会審議. 一六七︵一六七︶. 会︵Oo霧亀曾08巨2①9ω09巴︶を設置し︑経済計画の草案作成過程において︑これに対してすべての問題につ フラソス経済法理論の展開.
(26) ︵7︶. 論 説︵奥島︶. 一六八︵一六入︶. き政府に勧告する権限を与えているが︵六九ー七︸条︶︑最終草案に関しては諮問機関としての機能を有するにすぎ. ない︒また︑計画法は︑国家予算の編成にあたって︑計画実施のためにとくに重要と判断される事業を指定し︑この. 指定をうけた事業に要する予算を後年度まで継続保証するものであり︑憲法上︑特別の法律形式として規定されてい. る︵三四条六項︶︒このように︑経済計画に関して︑その具体化を担保する制度と立法形式とを憲法の次元において. 定めていることは︑経済計画自体の高度の政治性とその規範性の欠落の点からして︑現代の﹁法の政策化﹂現象にと り︑きわめて象徴的意味を有していると考えられる︒. つぎに︑計画経済︵℃萄艮縛&8︶を達成するために︑国は︑地域開発に努めており︑︸九五五年以降︑いくつか. の県を含む地域に対し︑経済社会発展および国土整備計画が制定されている︵たとえば︑U曾吋9げ︒紹占臨O費鍵. 濠8営ぼ〇一〇㎝ooお一9 ︒無餅一.曾ぎ房のo置o葺血窃℃一餌霧猷αQδ冨負留念<Φ一〇竈oヨo鼻ぴ88且2①gのo︒芭o件. 儀︑鋤響曾甥αQo営①暮魯器旨一8旨o︶︒この計画は︑国︑地方公共団体または公共機関の財政援助をうける私人のプロジェ. クト︵冥ε︒富︶と各種行政機関との協力を目指しているが︑その計画実施に期間の限定がなく︑かつ財政的措置の裏 ︵8︶. 付けもない点が︑国の経済計画とは異なる︒それゆえ︑この計画は︑地域に対して行なう公共投資計画のカタログと よばれている︒. ︵1︶ たとえぱ︑租税契約︵8纂N象富o巴︶といって︑国の経済計画に対して協力する企業には︑税制上の優遇措置を与えるこ. となどに︑その点が明確に表われている︒ ︵2︶ 新田・前掲書七六頁︒.
(27) ︵3︶第一次計画. U曾お叶p︒&N山βω賞旨三霞這&勺興一¢鼻2魯江9餅寅︾撤︒︒こ窪8傷鐸○窪ぐR霧琶①導山︑仁⇔Oo⇒ωo嵩αq. ℃富昌留ヨo留韓富辞δロ①一伽︑応ρ三需ヨo導卑ゆ惹簿ぽω讐寝ま三一〇霧伽q8B営冨¢巴おαq晋伽H巴雲巳鎖算第二次計画暫U魯同醇. 昌︒望を頃象8旨訂①ち鐸嘆︒ω&奉葺一︑①寅喜︒︒ω︒馨艮餌︑き留爵譲βΦ三巷留日・留屋一ω魯8︒乙︑8急℃︒旨①導g鍵餌糞 一〇の醇霞浮葺一〇霧山仁8旨ヨ筑器ほ葺αQ雪曾巴節償巳餌P. ︵4︶ 第四次計画野い○一⇔︒①㌣80α鐸餌8簿お8を二蝉算巷嘆o訂訟窪ユq覧き号餌びく巴8需β①暮曾08ヨ5語989鎮. 第五次計画 ピ9β︒簿ム80伽仁旨象o①ヨげおお簿℃霞声旨餌℃づ同oげ葺δβα・qβ轟℃零轟︒ウξ一窃冥嘗o首巴①G︒o屈δ霧ρ鼠. 8醤き留茸一螢℃尽短鍔訟8含く①覧き︵ぢ霞昌巴O籏o一〇一費認象o窪ぼ①這貧︶●. ︵5︶い家く韓9■︒筥寒蜜o導9︒二①響︒一﹃短象亀U鋤一一〇N﹂︒貫︒ぼ・挙図図ζH同も﹂鴇こ◎覆く霧9<①屋琶︒り鼻鼻. 甘ユ象呈︒費魁きζo馨390一葛o︒芭﹂逡⑩こ慧≦︒さや8ω︿・げ・費も℃︒9︒も︐旨88︵一︶二①き算もワ鼻こ題・. ︾切伽暴伽oピ貰ぴ&曾9↓声瀬巴ぴ巳①葺巴岩α①費○一け&巨巳c︒霧呂捨け●9一89薯.①SふOP. &ム魁︐. ︵6︶. ︵7︶騨象&曾90層鼻こ憲.㌫ωム9. ︵8︶ ω<oげo審植oや9﹃℃●器︒. 5経済政策と法. ︵1︶ フランスにおいては︑これまでに検討してきた各種の法制のほかにも︑国有企業法制︑混合経済会社法制︑農業法制︑. 一六九︵一六九︶. ヨーロッパ経済共同体法制など︑検討すべき多くの問題を残しているが︑以上のごとき概観によっても︑現代資本主 フラソス経済法理論の展開.
(28) 論. 説︵奥島︶. 一七〇︵一七〇︶. 義経済体制のもとにおける国家の経済過程に対する広範かつ強力な事前の介入を推測せしめるにたる一端を明らかに. することはさして困難ではないと思われる︒それゆえ︑かかる側面に焦点をしぼりつつ︑各種の法令からうかがい知. ることのできる限度で︑以下若干の点につき︑フランスの経済攻策と法との関係を検討しておこう︒. 第一点は︑競争攻策に関連する︒フランスの競争政策は︑当初から一貫して︑価格規制を中心に展開され︑現在も. なお︑この傾向が基調として続いている点は注目すべきことと思われる︒そして︑価格規制が立法形式上では刑法典. に組み込まれていることは︑たんに沿革上の問題にすぎないというよりも︑むしろ経済問題に対するフランスの立法. 政策の核心を示すものとしての意味あいが強いと考えられる︒すなわち︑フランスでは︑経済政策を法によって担保. し︑処罰によって強制する方法がしばしば破産せしめられてきたという過去の苦い経験に鑑み︑法を処罰の手段とし ︵2︶. てよりも︑その弾力的な運用にょり政策目標に到達するための行政当局に対する広範な自由裁量権付与の手段として. 利用しようと考えられており︑そのことは︑たとえば︑カルテル専門委員会が︑その審理手続をとおして︑受理した. 事件の当事者に対し︑事態を正確に認識せしめることこそ法律をいっそうよく理解せしめかつ遵守せしめるのに役立 ︵3︶ つとして︑事件の内容を解明する役割だけしか担当させられていないことからも明らかである︒したがって︑官民協. 調を目指す経済政策を遂行してゆくうえで︑法を処罰の手段として用いるよりも行政介入のそれとして利用すること. によって経済誘導の成果をあげるために︑立法形式上は法の規範性を強めるとともにその運用実務上では弾力性を強. めることによって︑結果的にはかえって︑規範性を喪失せしめるというパラドックスをまねいていると考えられる︒. 第二点は︑社会化攻策に関連している︒フランスでは︑主としてエネルギー産業と金融機関の国有化によって︑基.
(29) 幹産業の近代化とそれに要する資金供給源の確保とをはかったのであるが︑これは︑一面では︑確かに財政政策との. 緊密な結びつきによって効果的な経済政策遂行の基盤を準備したけれども︑他面︑決して競争政策に代替しうるもの. ではなかった︒すなわち︑フランスにおける国有化とは︑言葉の真の意味での﹁国有化﹂︵壼ぎ轟豚豊9︶ではなく ︵4︶ て︑せいぜい国が営利事業分野に対して事業主体として介入することを意味する﹁国営化﹂︵簿豊器鉱8︶にすぎず︑. 決して国民全体の福祉のための生産増大という要請から行なわれるものではない︒それゆえ︑かかる国有化は政治上 ︵5︶. の問題であり︑経済の領域における資本主義の敗北︑したがって︑自由競争を基本原理とする資本主義経済の否定を 意味するものではないと考えることができよう︒. 第三は︑狭義の経済政策と関連する︒まず︑フランスでは︑近代化設備計画もしくは社会経済発展計画にもとづい. て︑行政および国有企業の活動を調整し︑かつ︑とりわけ公共投資の支出を方向づけることにより︑経済の誘導が試. みられてきたが︑かならずしも当初に期待された成果があげられてきたわけではない︒しかも︑この経済計画は︑決 ︵6︶. して経済全般にわたるものではなく︑企業の整備・分散︑エネルギー源の増大︑技術の向上など若干の基本的な目標. を追求しているにすぎず︑法律上の強制措置をも欠いているので︑競争に代替しうるほどの経済上有効な機能はとう. てい期待しえない︒つぎに︑国の経済政策の遂行に対し関係者の任意の同意をえるという契約的な方法が注目される︒. すなわち︑フランスでは︑半官半民の商事会社形態をとるいわゆる混合経済会社︵8息簿伽儀︑曾80邑①巨曇o︶が発. 達し︑これが企業の地方分散に大きな役割を果たしてきているし︑国の経済政策に協力する代償として税法上の優遇. 一七一︵一七一︶. をうけるいわゆる協定会社︵89曾曾︒8<①昌9泳8︶が存在する︒このような国家と私企業間の協力関係の追求は︑ フラソス経済法理論の展開.
(30) 説︵奥島︶. 一$艮簿︾o℃■9〜℃.隊●. 菊なo昌 o℃・息一こ℃マ斜oo志O●. ︽昌舞一9巴富辞δ昌︾と︽傘象冨葺δp︾の区別にっいては︑とりわけ︑O一餌仁自①. ︸o帥葺①ごoや9﹃や占●. ︸窪鼻o﹃oやoゆεや㌫︒. 7654321 ωoぼき︒︒. o℃. ●9εや鴇︶︒. 一七二︵一七二︶. 密帥導魯二玄斜それゆえにこそ︑協調経済はまた契約経済︵曾○ぎき88馨鍔o言o︸一〇︶とも呼ばれる︵冒8罵ヨ①ぎ卑. oす9εつ鵠8δピを参照︒. スヴォボダは︑農業生産︑農産物の流通に関する法規制を経済法に含めている︵ω<○び&欝oマ息﹃℃マ一や嶺︶︒. る介入を根拠づける法は逆にますます規範性を喪失してきていると考えることができよう︒. て介入の度合を増し︑間接的手段によって対立する諸利益の調整者としての役割を果すことを目指しているが︑かか. したがって︑フランスの経済政策は︑一般的には︑経済的市民社会に対して国が資金供給者ないしは事業主体とし. 整理すれば︑政策目標達成の実効性の面における﹁純粋な法律上の義務に対する契約上の義務の優越性﹂という注目 ︵7︶ すべき法現象を指摘することができると思われる︒. 現代フランスの重要な特徴であり︑そこに協調経済の原型を求めることができる︒そして︑この関係を法的観点から. 論. ((((((( ))))))).
(31) 三. フランスの経済法理論. ﹁経済法﹂概念成立の背景. ︵1︶. 経済の構造変革. 経済法概念の出現は︑一般的にいって︑戦争︵讐①霞Φ︒︒︶と経済恐慌︵︒蓼窃曾80凱2霧︶. フラソス経済法理論の展開. 一七三︵一七三︶. いと考えられる︒なぜならば︑戦争こそは再生産のきかないという意味で経済的にはもっとも非生産的なものであり︑. う意味ではなくて︑もっと深い経済構造の基底に根があって︑それが両大戦をきっかけに急速に顕在化したにすぎな. も雄弁に物語っている︒しかし︑確かに事実はそうであるが︑それは戦争という偶然の事件が経済法を生みだすとい. 済法が生まれ︑第二次世界大戦をきっかけとしてフランスで経済法概念が現われたことが︑この間の事情をなにより. ムを高度にかつ有機的に組織しなければならないことは︑第一次世界大戦とその終結後の経済的混乱からドイツの経. 総力戦であり︑人的物的すべての資源をもっとも効果的に投入するためには︑なによりもまず生産と分配のメカニズ. とに結びついており︑その意味では︑経済法は﹁危機の法﹂ともいうことができる︒すなわち︑戦争は現代では国の. qD. となった経済的背景とその反映としての法理論上の反省とに?いての検討から始めよう︒. としての概念構成をともなう主張となったのは︑一九五〇年代のことにすぎない︒それゆえ︑かかる概念構成の必要. たんなるドイツ法理論の言葉の上での紹介のみではなく︑フランスの実定法の理論的検討をとおして︑独自の法領域. フランスにおいて︑ ﹁経済法﹂という概念が出現したのは︑すでに一九三〇年代のことであった︒しかし︑これが. 1.
(32) 論 説︵奥島︶. その国の経済構造に内在する矛盾をもっとも鮮明に顕在化せしめるからである︒. 一七四︵一七四︶. それゆえギ経済法の出現は︑フランスでは︑経済の大きな変動と結びつけて説明されており︑それは以前にはかって. 一度も経験したことのない急速なリズムで進行する経済的変動であり︑豊かな経済への阻止することのできない歴吏 ︵2︶ の方向であり︑かつ後もどりのできない動きであるといわれる︒では︑このような経済的変動はいったいいかなる意. 味をもつのであろうか︒まず︑一般的には︑これこそ自由経済から管理経済︵び88巨︒象はαQ曾︶への移行を意味する. と解され︑この管理経済の段階では経済過程への行政介入が積極的となり︑個人の保護に対して社会の保護が優越す. ︵3︶ る段階であると解されているが︑他方では︑経済法の生成は︑国家独占資本主義︵8豆け巴一の目o目902冴言傷.蝉讐︶に. ︵4︶ 不可欠の特徴を形成する経済の分野に対する国家の介入の増大化と結びつくという見解もみられる︒しかし︑いずれ. にせよ︑高度に発達した現代資本主義経済における行政介入に︑経済法概念の成立を根拠づける点には変わりがない︒. かくて︑経済法概念の成立は︑ほぼつぎのような資本主義経済の構造変革と結びつけて説明することができる︒す. 景気の自動回復力︶. なわち︑一九二九年に始まる世界大恐慌は︑固定資本の慢性的過剰︑大量失業の慢性的存在︑貸付資本の慣性的過剰. 等を通じて︑資本主義的な景気循環過程にいちじるしい変形をもたらし︑経済はその自律性︵. を喪失した︒このような資本主義経済体制の危機の時期においては︑資本の独占形態が高度化し︑それにともなう巨. 大な生産力を資本主義が完全に利用する能力を失い︑その結果︑この経済体制の国家機構による補強が不可避的とな. り︑長期的かつ総合的展望のもとで︑国家権力の経済過程への全面的介入が決定づけられる︒その法的反映がフラン ︵5ノ スにおいてもまた﹁経済法﹂概念として現われたのだとひとまず考えておくことができようσ.
(33) 防. 伝統的法理 論 の 反 省. フテンスでは︑伝統的に︑法は︑司法裁判所としての破段院︵OO畦留8器蝕9︶と ︵6︶. 行政裁判所としての国務院︵9霧巴餌︑国翼︶という裁判管轄の区別に対応して︑私法︵警9鷺一ま︶と公法︵響9. 2び浮︶の二つの範疇に区別されてきている︒しかし︑経済過程への国の介入を特徴とする管理経済ないしは協調経. 済のもとでは︑それを担保する特別法が大量に制定されているが︑このような法はいったい公法なのであろうか私法. なのであろうか︒従来の伝統的思考によれば︑このような法は︑本来価値法則にしたがう価格形成のメカニズムのも. とでの自由競争を基調とし私的自治の原則の支配する経済の側面を規律する私法に属するとも考えられ︑また︑国の. 経済に対する行政的介入を担保するものとして公法とも考えられるからである︒ここに︑私法に対する公法の浸透の ︵7︶ 観念︵8琴①冥一9留ポ幕募茸呂8身窪身陰乞言伽きω一〇島魯冥一ま︶が生れる基盤が存するのである︒. それゆえ︑私法と公法との接近は︑次第に数を増す公役務︵の臼≦8ω2げ言器の︶の管理に対する私人の参加とい ︵8︶. ︵9︶. ︵10︶. う形式による協調経済のもとでは︑共通の認識となってきており︑したがって︑その具体的な法現象としての経済法. は︑結局︑公法と私法の交錯領域と解するか︑中間領域と解するかのいずれかとなる︒前者は︑公法私法二元論. ︵冥冒9需身含餌冴目︒冒ユ鎌ε①︶を前提としつつ︑その一定部分の融合した法部門の生誕を意味し︑後者は︑法 ︵1 1︶ 二元論を放棄して︑公法と私法の領域外に第三の法領域を創設している︒そして︑フランスでは︑これらの新しい法. 部門ないし法領域が︑協調経済の段階に生まれた新しい法たる経済法と考えられているのである︒. 一七五︵一七五︶. ところで︑かかる経済法概念は︑これを主として公法的側面から把握するか︑それとも公法私法の交錯ないし中間 ︵陰︶ 領域的側面から把握するかによって︑一般には︑狭義の経済法概念と広義の経済法概念とに区別して論じられる︒以 フラソス経済法理論の展開.
(34) 論. 説︵奥島︶. 甘β琴ヨぎ卑ωoぼき︒︒曽o℃●9けこ℃●o o F. 下︑この区別にしたがって検討することにしよう︒ ︵1︶. ︵2︶○訂日冨&もマ鼻こやN一9. 0●. 娼●鱒9句g箕①ごOP969v℃や零60. 一七六︵一七六︶. ︵3︶密き三欝角昆︸︾︒︒需9︵ξ︵騨○詫び88旨2Φヰき鼠9寄ぎ①留︒︒9窪8︒同ぼぎ①=︒簿餌︒︵騨o評忌冨一8ヨ℃畦ρ H88昌︒一. もっとも︑フラソスでは︑その資本主義の後進性を反映して︑経済法制の整備と理論的体系的な研究が進められるようにな. ︵4︶のく︒げo舞︶o℃●畠こ毛●鴇−鱒・︒①葛麟.. ︵5︶. o㎝魯ぷ︒もっとも︑この区別には︑刑事事件も破殿院の管轄であ 8ヨ①ザる①ρ℃サo. ったのは︑ドイツなどと較べてかなり遅れていることは本文中にも述べたとおりである︒ 菊o募U麩箆︶ピΦ箭○津費き3訪. るなどの問題があり︑国家に関する法と私人に関する法︑命令法︵毎o犀一B℃曾象5と補充法︵昏o詳器℃巨蜂5とかいう区別. ︵6︶. が用いられる︒ ︵7︶ 私法に対する公法の浸透に関する学説については︑ω︿oぴ&夢○マ9〜℃マNゆ山S参照︒. ︵8︶U帥≦斜oや葺こマ8●. たとえぽ︑9頃勉ヨ2魚O●■帥αq聾H飢ρ↓目巴融匹O飢円9けOO導簿O同息巴︶ε箏①ポ一〇㎝♪㍗一合区りく餌ののOqンゼO餌吋O凶什餌〇. ︵9︶たとえば︑留茜蔚が昌も凶£℃﹂N9 ︵10︶. や曽ド. たとえぱ︑○プ餌ヨ℃餌q魯o℃●o罫v℃℃●N一㎝ー舘9ω<oび○山欝o℃■息﹃︸℃やNOIωご一簿oρHo旨ぎoけωoげH㊤類90やo犀こ℃℃●. ω︿oげo餌90づ●9r唱℃●ωω1ω蒔. 一鋤諒︷o琶①留ωω胃9け震Φωま霧鼠色①ω醇餌窃ひ︒8︒琶霧墨αQ一〇轟一Φωし3ゆもふ一90訂簿冨&︾o℃︒9 ︵n︶. ︵12︶.
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