高潮 に伴 う中津干潟三百 間地 区の砂州 の急変形
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(2) 482. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 西 端 の固 定 境 界 か ら砂 嘴 の 付 け根 ま で の 汀 線 が 後 退 して い る.し か し砂 嘴 の 付 け根 で は特 性 が 変 わ り,2005年. で. は 東 向 き に運 ば れ て き た砂 が 堆 積 して砂 嘴 の 東 方 向 へ の 発 達 を 促 した が,2006年. で は 砂 嘴 の 付 け根 部 分 が 侵 食 さ. れ,砂 嘴 の先 端 部 の 異 常 な発 達 を も た ら した.以 上 の よ うに,砂 州 北 側 側 面 の 汀 線 変 化 は 過 去60年 間 に起 き た変 化 を 外 挿 す る変 化 で あ っ た が,先 端 の 砂 嘴 で は従 来 と は 異 な り砂 嘴 の南 側 へ の 急 速 な発 達 が 起 き た.. 図‑2. 露 出 し た 粘 性 土 層 の 状 況(2006年7月16日). な お 砂 州 の上 手 側 汀 線 と この ひ げ状 砂 州 との 交 差 角 は 74°(2005年)か. ら86°(2006年)ま. で 増 加 して い る.. 2005年 と2006年 の 間,砂 嘴 は安 定 的 に存 在 し,砂 嘴 が 洪 水 流 に よ っ て フ ラ ッ シ ュす る現 象 は全 く生 じて お らず, ま た蛎 瀬 川 の流 路 は 東 向 き に大 き く蛇 行 し,A点 関 係 に 流 れ て い た こ とか ら,A点. と は無. で 砂 州 本 体 と接 続 して. い た ひ げ 状 砂 州 の発 達 に は河 川 流 の 作 用 は無 視 で き る. ま た2006年 の 空 中写 真 に よれ ば,ひ げ 状 砂 州 は沖 側 か ら 次 第 に 明 瞭 と な り,A点. とか ら,こ の ひ げ状 砂 州 の 形 成 は波 に よ る岸 向 き 漂 砂 の 作 用 に よ って 進 ん だ と考 え られ る. 2005年 に は砂 州 中 央 部 のB点 に15mの. 段 差 が 見 ら れ,段. に あ った が,2006年 も に,段. 図‑3 で は砂 州 本 体 と結 合 して い る こ. 差 西 側 の 汀 線 が 東 側 よ り沖. に な る と段 差 は8mに. 差 位 置 が 西 側 に約11mず. 図‑3に 示 した よ う に,長 期 的 に 見 る と砂 州 の 北 面 が削 られ,削. 付 近 にお いて砂 州汀 線. 縮小 す ると と. れ た.こ. の 段 差 は,. 砂州 の汀線 形状. り取 られ た 砂 が 東 向 きに 運 ば れ,砂 州 先 端 部 に. 砂 嘴 を 形 成 して い る.こ の変 化 を 土 砂 収 支 か ら見 る た め に,清 野 ら(2007)は,1947年. を 基 準 と した 侵 食 ・堆 積. 面 積 を 算 出 し経 年 変 化 を 調 べ た.こ れ に よ る と,1947年 と1962年 の 間 で は,砂 州 で 土 砂 採 取 が 行 わ れ た こ と に起. 図‑1(a)に 示 す よ う に1947年 に は砂 州 背 後 の干 潟 の 中 に. 因 して 砂 州 の面 積 収 支 が 著 しい ず れ を 生 じて い た.そ. あ った.し. で 本 研 究 で は,こ の人 為 的 行 為 の影 響 を 取 り除 くた め に. た が って,そ. こに 有 機 物 や 干 潟 の 潟 土 が 緩 や. か に 堆 積 して粘 性 土 層 が 形 成 され た が,砂. 州 が 後 退 した. 初 年 度 を1962年 と し,そ れ に 漂 砂 の 移 動 高2.8m(清. こ. 野. 結 果 粘 性 土 層 が露 出 し た も の と判 断 で き る.図‑2は,. ら,2007b)を. 乗 じて 土 砂 量 に換 算 した.結 果 を 図‑4に. 2006年7月16日. 示 す.1962年. か ら1985年 で の 変 化 速 度 は,侵 食 ・堆 積 両. に お け る露 出 した 粘 性 土 層 の状 況 を 示 す.. この粘 性 土 層 は,あ. る程 度 ま で侵 食 に対 して 抵抗 力 を 有. 者 が ほ ぼ 等 し く,0.78×103m3/yrで. あ っ た が,1985年. 以. す る.こ の た め突 出 した 粘 性 土 層 が 突 堤 効 果 を発 揮 して. 降 にお い て は 近 年 ほ ど変 化 土 砂 量 が 増 大 し,と. くに2005. 東 向 き の 沿 岸 漂 砂 を 弱 め たが,最 終 的 に波 蝕 に よ り侵 食. 年 か ら2006年 で の 侵 食 割 合 は1.6×103m3/yr,堆. 積割合 は. され た結 果 粘 性 土 層 が 後 退 し,そ れ に あ わ せ て上 手 側 の. 0.3×103m3/yrと,侵. 食 割 合 の ほ うが大 き い.. 砂 が 東 向 き に流 出 した と考 え られ る. 3.. 砂 州 汀 線 の長 期 的 変 化 と最 近 の 変 化 の比 較. 清 野 ら(2007b)に. 示 した よ う に,三 百 間 地 区 の 砂 州. は1947年 以 降,長 年 月 を経 て 変 形 して きて い る.し た が っ て 砂 州 の将 来 の 姿 を 予 測 す る に は,短 期 的 変 形 と長 期 的 変 形 が いか な る関 係 に あ る か を 調 べ て お く こ とが 重 要 で あ る.図‑3は,清. 野 ら(2007a)に2006年. の空 中写真 か. ら得 られ た 砂 州 汀 線 を書 き加 え た も の で あ る.併. せて. 2005年 か ら2006年 ま で の 侵 食 ・堆 積 の 区 別 も付 けて い る。 砂 州 の 北 側 汀 線 は2005年 ま で 単 調 に 後 退 して き た が, 2005年 か ら2006年 ま で 変 化 も同様 な 状 況 が 続 い て お り,. 図‑4. 砂州 の侵 食 ・堆積 土砂量 の変化.
(3) 483. 高潮 に伴 う中津 干潟 三百 間地 区 の砂 州 の急変 形 1962年 か ら1985年 に お け る侵 食 堆 積 土 砂 量 は ほ ぼ バ ラ. れ る.こ の 急 勾 配 部 分 の 勾 配 を求 め る と表‑1の よ う に,. ンス して い るの で,侵 食 ・堆 積 の変 化 点 を 通 過 す る沿 岸. い ず れ も1/2と な る.ま. 漂 砂 量 を与 え る こ と と な る.一 方,2005年. が り,標 高 が 相 対 的 に 高 い砂 州 背 後 干 潟 を 通 る 測 線No.. か ら2006年 の. 変 化 で は両 者 が バ ラ ンス して い な い の で,沿 岸 漂 砂 の み. 3を 除 け ば,い. に よ る地 形 変 化 と して は説 明 で き な い.. は ほ ぼD.L.4.2mに. 図‑3の2005年12月. か ら2006年12月 ま で の 変 化 に お い て,. ひ げ 状 砂 州 が 伸 び る 地 点Aよ. た砂 州 背 後 で 狭 い 水 路 を 経 て 繋. ず れ の 測 線 に お い て も勾 配 急 変 点 の 標 高 あ る.こ. の こ と は,砂 州 背 後 で の 勾. 配 急 変 は,満 潮 時 に 砂 州 背 後 が海 水 で 満 た さ れ た 状 態 で. り東 側 で は波 の 入 射 方 向. 砂 州 の 越 流 に よ って 汀 線 と直 角 方 向 に砂 が 運 ば れ,安 息. と砂 州 の 汀 線 とが ほ ぼ平 行 に伸 び て お り,砂 州 へ沿 い 波. 勾 配 を な して 砂 が 堆 積 した結 果 形 成 さ れ た こ とを 意 味 す. が 強 く作 用 し た と考 え られ る.そ 砂 の収 支 を 調 べ る た め に,A点. こで この 部 分 に お け る. の南 側 で の 前 浜 面 積 の 減. る と考 え られ る.こ の よ うに三 百 間 地 区 の砂 州 は現 況 で は 高 潮 時 の越 波 に よ る変 形 が重 な って い る と考 え られ る.. 少 分 と増 加 分 を 算 出 す る と,そ れ ぞ れ1,475m2,1,325m2 と な り,両 者 は ほ ぼ釣 り合 って い る.こ. の こ と は先 端 部. で の海 浜 変 形 は沿 岸 漂 砂 の作 用 の結 果 起 き,A点 側 の 海 浜 が 削 られ た 砂 はA点 ん ど運 ば れ て お らず,A点. よ り西. を越 えて堆 積域 まで ほ と. よ り西 側 で の 海 浜 変 形 は主 に. 岸 向 き漂 砂 に よ り起 きた こ と を示 唆 す る.A点. か ら砂 州. の西 端 ま で の 区 域 で の 前 浜 面 積 の 減 少 量 は5,725m2で る が,こ. れ に 移 動 高2.8mを. さ ら に海 岸 線 長760mで 21m3/mの. あ. 乗 じて 変 化 土 砂 量 に換 算 し,. 割 る と,海 岸 線 単 位 長 さ 当 た り. 岸 向 き 漂 砂 量 が 得 られ る.対. 象期 間内 に岸 向. き 漂 砂 を 生 じさ せ る高 潮 は2006年9月17日 した 台 風11号 の み で あ る.よ. 〜18日 に 襲 来. 図‑5. 三 百間 地区 の砂 州周辺 の平 面深 浅図. って この 高 潮 時 に 上 記 岸 向. き漂 砂 が 生 じた と考 え られ る. 4.. 深 浅 測 量 に 基 づ く砂 州 の 地 形 特 性 の 把 握. 三 百 間 地 区 の 砂 州 の 地 形 特 性 を 明 らか に す る た め に, 2007年12月 初 旬,砂. 州 の地 形 測 量 を 行 った.測 量 は図‑5. に 示 す よ うに,2006年12月. の砂 州 形 状 を基 本 と して,砂. 州 の 汀 線 とほ ぼ 直 交 す る方 向 に 測 線 を設 け,汀 線 か ら約 100m沖. 合 の 干 潟 上 か ら砂 州 と そ の 背 後 の干 潟,お. よび. 植 生 帯 を横 切 って 海 岸 堤 防 に 至 る ま で の 測 線 を 定 め,そ の 測 線 に沿 って 縦 断 形 を 測定 し た.な お,砂 州 先 端 に は 砂 嘴 が 形 成 さ れ て お り,そ こで は海 岸 線 の 方 向 が 大 き く 変 化 す る た め,方 向 を大 き く変 え た測 線 も配 置 して い る. 図‑5に は平 面 深 浅 図 を 示 す.砂 州 は 西 端 で 狭 く,中 央 部 で は膨 らみ が あ り,先 端 で は南 側 に 屈 曲 した砂 嘴 が 形 成 さ れ て い る.図‑6に る測 線No.1か. は,砂 州 の北 側 汀 線 と ほ ぼ 直 交 す. らNo.8に 沿 う縦 断 形 を2組 ず っ 示 す.砂 州. 北 面 の 前 浜 勾 配 は表‑1に 示 す よ う に ほ ぼ一 定 の1/8で あ る.ま た 表‑1に は併 せ て バ ー ム頂 の 標 高 も示 す が,バ ム高 の 平 均 値 はD .L.5.0mで あ る.ま 水 面 はD.L.+1.95mな に あ る.ま. の で,砂. ー. た中津干 潟 の平均. 州 高 は平 均 海 面 上3.05m. た いず れ の測 線 で も,干 潟 面 はD.L.2.0mに. あ り非 常 に フ ラ ッ トで あ る. 砂 州 背 面 の縦 断 形 を 詳 細 に調 べ る と,砂 州 の 勾 配 が 急 変 し,な だ らか な 勾 配 か ら急 勾 配 に変 わ る場 所 が,測 線 No.6を 除 く測 線No.3か. らNo.8の い ず れ に お い て も見 ら. 図‑6. 測 線No.1〜No.8に. 沿 う縦 断 形.
(4) 484. 海. 表‑1. バ ー ム 頂 の 標 高,砂. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 州背 面 の勾配. 図‑8. 砂 州 中 央部 にお け る越流 に よ る背 後 の干 潟 へ の砂 の 進 入 状況(2006年10月23日. 5.. 高潮 時 の砂 州 越 流. 2006年9月17日. 〜18日,台. 風11号 が襲 来 した.図‑7は,. 撮影). 2007年7月16日. に は台 風4号 が 九 州 へ 上 陸 し,九 州 地 方 を. 横 断 した.こ. れ に よ り中 津 に お い て も気 圧 低 下 と 強 風 に. 中 津 港 に お け る9月17日 〜18日 の平 均 潮 位 と平 均 風 速,. よ る高 波 が 発 生 し,三 百 間 地 区 の 砂 州 に大 きな 変 化 が 現. 風 向 を示 す.9月17日21時. 高 潮 位 がD.L.+3.85. れ た.台 風4号 で は 海 面 が 異 常 に 高 ま っ た こ と に よ り波. mま で 上 昇 した.潮 位 と 風 速 の 関 係 を 見 る と,9月17日. が 砂 州 頂 を 超 え,砂 州 を 横 断 す る砂 移 動 も生 じた.以 下. の18時 直 前 の潮 位 はD.L.3.6mで,そ. で は この 状 況 を8月28日 の 現 地 踏 査 に よ り明 らか に す る.. m/s,風. 向 はEか. 区 で は,E方. らENEで. に は,最. の 時 の風 速 は 約16. あ っ た.中 津 干 潟 の 三 百 間 地. 向 か らの 波 は 国東 半 島 に よ り遮 蔽 され る の. で,ENE方. 向 の 吹 送 距 離 約80kmを. 与 え てSMB法. によ. 図‑9は,図‑1(b)に. 示 す 地 点P1の. 砂 州 状 況 で あ り,砂 州. 背 後 の ラ グ ー ンへ の砂 の 侵 入 状 況 を示 す.標 勾 配1/2で 砂 が 堆 積 して い る.海. 高 差1m,. 側 か ら射 流 状 態 で 越 流. り波 浪 推 算 を行 う と,有 義 波 高 は1.92m,周. 期 は4.3sと. が 起 こ り,ラ. グ ー ン内 の ほ ぼ 静 止 した 水 域 に砂 が 落 ち込. な る.さ. 期4.3s)と. 平 均 前浜 勾. ん だ た め,砂. 州 背 後 に 安 息 勾 配 の斜 面 が で き た.こ. 配1/8を 与 え て 砂 州 へ の 打 ち上 げ 高 をHuntの. 式で算定 す. 流 に よ って ラ グ ー ンは 狭 ま った.ラ. ら に推 算 波 高1.92m(周. る と,打. ち 上 げ 高 は0.94mと 加 算 す る と,波. D.L.+4.54mと. な る.2007年8月. 不 明 で あ るが,砂. れ に潮 位. と ん ど砂 は堆 積 せ ず 粘 性 土 で 覆 わ れ て い る こ と は,左 側. の 打 ち 上 げ 高 は. か ら運 び込 ま れ た砂 が 急 斜 面 を 滑 り落 ち っ っ 堆 積 した こ. な り,こ. D.L.+3.6mを. 当時 の砂 州高 の詳細 は. 州 先 端 の1測 線 で 行 わ れ た縦 断 測 量 に. よ れ ば 砂 州 高 はD.L.+4.78mで. の越. グ ー ン の表 面 に は ほ. あ った(清 野 ら,2007b).. よ って打 ち上 げ 高 は砂 州 高 よ りわ ず か に 低 いが,推. と を 意 味 す る.同 様 に図‑10は,図‑1(b)の. 地 点P2付 近 の. 状 況 を 示 す が,砂 州 背 後 の 水 路 を 埋 め る 一 歩 手 前 ま で 砂 が 運 び込 ま れ た こ とが 分 か る.. 算波. 浪 が有 義 波 高 で あ る こ と を考 慮 す れ ば砂 州 の越 流 が 起 き て もよ い.. 図‑9. 図‑7. 中 津港 にお け る9月17日 〜18日 の平 均 潮位 と平 均 風速 風 向. 図‑8は2006年10月23日. 撮 影 の,砂 州 中央 部 に お け る越. 流 に よ る背 後 の 干 潟 へ の 砂 の進 入 状 況 を示 す.さ. ら に,. 図‑10 図‑11. 砂 州背 後 の ラ グー ンへ の砂 の侵入 状 況. 砂 州背 後 の水 路 を埋 め る一歩 手 前 まで侵 入 した砂 に は,中. 津 港 に お け る7月14,15日. 風 速 を 示 す.7月14日21時. に は,最. の 潮 位 と風 向. 高 潮 位 がD.L.+3.9m.
(5) 485. 高 潮 に伴 う中津干 潟三 百 間地 区の砂 州 の急変形 ま で 上 昇 した.ま. た 風 向 はNWが. 干 潟 三 百 間 地 区 に お け るNW方 な の で,SMB法 1.54m,周. 卓 越 して い る.中 津. 表‑2. 断面積 変化 量. 向 の 吹 送 距 離 は約22km. に よ る波 浪 推 算 を 行 う と,有 義 波 高 は. 期 は4.3sと な る.上 記 推 算 波 高1.54mと. 周期. 4.3s,お よ び 平 均 前 浜 勾 配1/8を 与 え て 砂 州 へ の 打 ち上 げ 高 をHuntの り,こ. 式 で算 定 す る と,打. れ に潮 位D.L.+3.9mを. D.L.+4.74mと D.L.4.68mで あ った.よ. な る.表‑1に. ち上 げ高 は0.84mと. な. 加 算 す る と打 ち上 げ高 は よ れ ば砂州 高 の 最低 値 は. あ り,砂 州 へ の越 流 が 十 分 起 こ る条 件 下 に って この越 流 に よ っ て岸 向 き に砂 が運 ば れ た. 結 果,図‑9,10に. 見 られ た 変 形 が起 き た こ と が分 か る.. 越 流 は2007年7月16日. の台 風4号 に伴 う高 潮 時 の み 起 きて. い る の で,上 記 の 値 は高 潮 時 の 越 流 起 源 の 岸 向 き漂 砂 量 を 与 え る と考 え られ る. 図‑3に お い て,前 積 が1,325m2と. 浜 侵 食 面 積7,200m2に. 対 して 堆 積 面. 両 者 は均 衡 せ ず,侵 食 面 積 の ほ う が大 き. か った理 由 は,こ の よ うな 岸 向 き 漂砂 に よ る地 形 変 化 が 重 な った た め と考 え られ る.長 期 的 な 侵 食 堆 積 土 砂 量 の 変 化 を 示 す 図‑4に お い て,近 年 堆 積 侵 食 土 砂 量 の 均 衡 が 失 わ れ て い る の は,東 向 き の沿 岸 漂 砂 に よ る緩 や か な地 形 変 化 に加 え て,上 記 の高 潮 位 時 の 砂 州 越 流 に よ る急 激 な 岸 向 き漂 砂 に よ る地 形 変 化 が 重 な っ た た め と考 え られ る. 6. 結 論 (1) 中津 三 百 間 地 区 の砂 州 は東 向 き の卓 越 沿 岸 漂 砂 の 作 用 の も とで 変 形 が続 い て き た が,近 年,台 風 時 の 高 潮 に重 な っ た波 浪 の 作 用 に よ り砂 州 の 越 流 が 起 こ り, 沿 岸 漂 砂 の作 用 に加 え て 急 激 な 岸 向 き漂 砂 が 重 合 し て 地 形 変 化 が起 きた.こ. の た め 砂 州 の平 面 変 化 で 見. る と砂 の欠 損 が 起 き た よ うに 見 え る. (2) 三 百 間 砂 州 の 中 央 部 に は過 去 に は砂 州 の裏 側 の 干 潟 上 で 堆 積 した 粘 性 土 層 が露 出 し,こ れ が 一 種 の突 堤 の役 割 を果 た して い た が,こ れ が波 蝕 を 受 けて 徐 々 図‑11. 中 津 港 に お け る7月14,15日. に後 退 し,突 堤 効 果 が失 わ れ,こ. の 潮 位 と風 向 風 速. れ よ り西 側 に あ っ. た砂 が 東 向 き に流 出 して い る. 図‑5に 示 した よ う に測 線No.2か. らNo.8ま で の7測 線 は. 砂 州 の 北 側 側 面 に位 置 して い る.こ 2006年12月. れ らの 測 線 で は,. の砂 州 形 状 は図‑3に よ り,ま た2007年12月 初. 旬 の 形 状 は図‑5,6に. に相 当 す る と考 え られ る の で,各 州 位 置 の ず れ を 測 定 し,そ. 年7月16日 の台 風4号 に伴 う高 潮 時 に は,そ れ ぞ れ21 m3/m,11m3/mの. 岸 向 き漂 砂 が 生 じた.. の変 化 量 に移 動 高2.8mを. 面 積 変 化 量 の 平 均 値 は11m3/mで の で,砂. 参. 近 の勾 配 急 変 点. 測 線 ご と に2時 期 の 砂. ず る と断面 積 変 化 量 が 求 め られ る.表‑2は. 線 延 長 が 約680mな. 〜18日 に 襲 来 し た台 風11号 と,2007. 示 さ れ て い る.空 中 写 真 か ら読 み. 取 っ た 砂 州 形 状 は縦 断 図 で はD.L.2m付. す.断. (3) 2006年9月17日. 乗. こ の結 果 を 示. あ り,砂 州 の 汀. 州 全 体 で7,480m3の. 前 浜砂. が岸 向 き に移 動 した こ とが 分 か る.対 象 期 間 で の 砂 州 の. 考. 文. 献. 清 野聡子 ・宇多高 明 ・足利 由紀子 ・神 田康 嗣 ・和 田太一 ・城野 博之 (2007a): 干 潟縁 辺部 に おけ る砂 州 で囲 まれ た塩性 湿地 の生物環 境条件, 海岸 工学論 文集, 第54巻, pp.1271‑ 1275. 清 野 聡 子 ・宇 多 高 明 ・足 利 由 紀 子 ・神 田 康 嗣 ・城 野 博 之 (2007b): 中津干 潟三百 間地区 にお ける砂 州の大 変形 の機 構, 海 岸工学論文集, 第54巻, pp.566‑570..
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