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小 原 久 治

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(1)

‑305‑

薬価基準制度

一一薬価算定方式に係わる基礎的考察一一

(2

・完〉

小 原 久 治

薬価基準制度への具体策,提案及びその課題

薬価基準制度に内在する問題点に対していかなる具体策や提案,提言がある のか。また,この制度の課題は何であろうか。

1 .  

薬価基準の適正化に対する具体策

国民医療費支出適正化対策の中で,「薬価基準の適正化」は薬業界と個々の 製薬企業に最も大きな影響を与えている。この薬価基準に対して国会で鋭く論 議され,他方で強い社会的批判が加えられたので,厚生省は薬価基準に対する 制度的な是正措置として,これまでに添付販売の禁止,サンプル(試供薬〉供 与の規制,プロパーの資質向上のための研修制度の確立,リベイトやその他の 過剰サービスや裏サーピ、スなどの非価格競争の自粛など,流通適正化対策を講

じてきた。

2 .  

薬価調査に対する具体策と提言

薬価調査の方法に関する具体策としては,たとえば,昭和5

7

1

月実施の薬 価調査では,特別調査の事後調査分から全都道府県が初めて調査に加わり,他 計調査の充実を図るとともに,集計の迅速化を図るため,従来の銘柄名記入に 代わる医薬品コードによる調査票記入が一部導入されている。

従来の薬価調査の改善に加えて,①年1回の薬価調査とそれに基づく薬価の 改正,②薬価調査期間の延長,③薬価調査時期の事前予告制の廃止,④虚偽の 報告に対する罰則,⑤薬価調査客体からのトンネル卸の排除,⑥他計調査の充

‑ 3 9  ‑

(2)

‑306‑

1 5 ‑ 7

薬価調査対象期間 実,が改善策として指摘されてい 取扱品目数 対象期間 対象品目数

5 0 0 未満 1

か月 全品目

5 0 0 〜 1 , 0 0 0 未満 1

週間 全品目

1 , 0 0 0 以上 1

週間 全体の半分

の品目

このうち,②の薬価調査期間の延 長について。薬価本調査(自計調 査〉は原則として薬価調査対象月の

1

か月分の取引状況を報告しなけれ ばならないが,大規模な卸売業者

(卸企業)の事務量負担が大きすぎ るため,実際には取扱品目が

500

品目以上の卸売業者については薬価調査の期 間と調査対象品目数が軽減されている。この特例措置に対して批判が強く,実

資料:薬業時報社編,『薬事ハンドブッ

8 3 J ] ,  

(昭和

5 8

1 9

ペ ー ジ

勢価格をより的確に把握するために,調査期間を延長すべきであるとしろ意見 が出されている。

昭和5

6

年1

2

月を調査対象月とした5

7

1

月実施の薬価調査では,その特例措 置が認められていた大規模な卸売業者に対しては,調査期間の延長は従来の調 査票への記入に代わって,磁気テイプなどのコンピューター媒体の提出または コンピューターが打ち出したデイタ(コンピューターによる記入には,製薬企 業と卸売業者との間で決めた統一商品コードが厚生省薬価基準収載医薬品コー

ドを品名に添えて使用する。)の提出を認める形で図られた。

③の薬価調査の事前予告制の廃止について。薬価調査の事前予告制は薬価調 査の正確性を期するために廃止し,薬価調査は抜き打ち的に実施するか,調査 磁気だけを予告して調査対象月を知らさないようにすべきであるという意見が ある。このような問題点の指摘に対して,厚生省は現時点では今後他計調査を 拡充し,調査期間を延長させると,十分に対処できると判断し,その事前予告 制は廃止しないようである。この厚生省の考え方は製薬企業側に偏っているよ うに思われる。これでは薬価調査の適正化による薬価基準の適正化が図れにく くなることは疑いない。

⑤のトンネル卸の排除について。 トンネル卸の実態は,医師自身や一家親族

‑ 4 0  ‑

(3)

‑307 ー

を役員に仕立てた後,医薬品卸企業を設立し,一般の卸売業者からできるだけ 安く医薬品を仕入れ,それを同じ医師が経営する医療機関に高い薬価で納入し て,その薬価差益を得ているものである。これは伝票上そうなるだけであっ て,実際は医薬品は一般卸から医療機関へ流れ, トンネル卸の取り分が多いほ ど,医師や医療機関は収益が得られる仕組みである。 トンネル卸の事業所は,

大抵開業医や病院などのすぐ近くか,そのような医療機関内にあるが,医薬品 が実際に流通しているわけではないので,従業者はし、ないとしの事実上の幽霊 会社である。さらに, トンネル卸によって当該医師や医療機関は医薬品の部分 の所得を別法人に移して所得の分散化を図り,課税所得を減少できる効果があ 。 トンネル卸は商法上の法人のため,所得税率は一律

40%

である。この節税 対策として役立つ点にこそ,薬価基準が改正され,薬価が下落したことに起因 する損失部分をいかに改修するかとし、う算術のために,薬づけをする医師や医 療機関ほど, トンネル卸の効用,つまりトンネル効果があることになる。

このようなトンネル卸は,昭和52年ごろから目立ち始め, 54年度には全国で

3 6 7

社に増え,現在では8

0 0

社ほどに膨れ上がっている。

トンネル卸は,実際に医薬品を商品として扱わず,伝票上だけ医薬機関に対 して医薬品を販売したことにしているので,この点に大きな問題点がある。そ のため,昭和5

7

1

月実施の薬価調査からトンネル卸は薬価調査の調査客体か ら排除する方針が継続されている。

⑥の他計調査の充実について。他計調査は,昭和5

3

2

1

日実施の薬価基 準大改正から実施された。その後,厚生省は他計調査の充実を図るため,昭和

5 6

1 0

月に

l

5 7

1 0

月に

1

5 8

1 0

月に

2

人の流通調査官を同省薬務局 経済課に配置した。また,昭和5

7

1月実施の薬価調査では,都道府県も他計 調査である特別調査の事後調査と経時変動調査に参加して協力した。

昭和5

8

年には,経時変動調査の充実を図るため,全国を

6

ブロックに分け,

各ブロックで毎月いずれかの地域で調査する常時経時変動調査体制が導入され たので,全国的規模の他計調査が可能になり,他計調査は従来のものよりもさ

一 4 1‑

(4)

一 3 0 8 ー

らに充実してきた。この充実によってより精度の高い薬価調査結果が得られる から,製薬企業の薬価政策と販売政策を多少なりとも封じることができると期 侍されている。

3 .  

薬価算定方式に対する具体策,提案及び課題

①  国(厚生省〉の具体策

厚生省は,新薬及び既収載品目の薬価算定方式の改善を中心とした薬価基準 制度の適正化措置を講じて既述の具体策を提示した。この措置は,薬価調査方 法の改善に基づく実勢価格の的確な把握を行い,薬価の変動を捉えようとする 方策である。

②  日本製薬団体連合会(略称,日薬連)の提言

日薬連の代表は,現行の新薬の薬価算定方式の問題点を解明するために,昭

5 6

8

2 8

日の第

2

回会合において,次のような提言を行っている。

( i

)新薬開発の重要性とそのリスク

新薬の研究開発は,長年にわたって優秀な人材と膨大な研究開発投資資 金を必要とする。しかし,開発に成功した新薬でも,医学,医療技術,薬 学などの急速な進歩によって,新薬の寿命ないしライフサイクルは短縮化 されている。医薬品の価値は,その安全性と有効性で評価されるべきであ り,原価では評価できないことである。新薬開発のリスクは極めて大きい ため,適正な価格設定,研究開発費の税制上の優遇,特許期間の延長な

ど,国家的配慮とその具体的な実践が必要である。

(ii)  現行の新薬の薬価基準収載及び薬価算定方式の問題点

新薬については年

2

回の定期収載が望まれる。比較対照薬は,臨床デイ タ,基礎デイタを総合的に判断し,できるだけ最近の収載品目を選定する。

用法・用量比較は,柔軟に行い,総治療量比較も採用すべきである。

メリット加算については現行の

3%

加算を

20%

程度に引き上げるべきで ある。難病薬,奇病薬,希用薬及び画期的な新薬については,厚生省の医 療・薬務政策の一貫としてそれらの医薬品の研究開発を助長する新しい薬

‑ 4 2  ‑

(5)

A U   q J  

価算定方式を検討すべきである。

(凶原価計算について

新薬の薬価を原価計算で算定するのは,技術的にも論理的にも困難であ り,無理に強行すると,非能率企業の温存,経費の増大などの弊害が生じ

製薬企業は製造原価計算をしているが,これは決算や原価計算のために行う ものであり,統一的原価計算はしていない。特に,研究開発費は,期間的にも 品目的にも関連づけることはむつかしく,新薬の原材料費,労務管理費などの 直接費,生産量,製造方法などは,将来予測が極めて困難である。そのため,

無理に原価計算を行うと,かえって事態を正しく把握できないことになる。

その後,日薬連は昭和6

1

2

月1

9

日の中医協において薬価算定方式に関する 製薬企業の意見を陳述した。この意見はそれまでに日薬連がとりまとめていた

『薬価改定の改善方策』に基づくものである。その際,日薬連は薬価基準制度 に対して次のような基本的考え方を表明している。

( i )  

薬価基準制度は医療の向上をもたらせるものであること。

(ii)  医療機関が医薬品を自由に選択できること。

ω 

薬価差に依存した医療から技術中心の医療へ向うこと。

(同公正でかつ自由な競争が阻害されないこと。

( v )  

薬価差が長期的には縮小に向い,薬剤の使用が適正化されること

o

( v i )  

医薬品の流通の合理化と透明化がもたらされること。

医薬品の安定供給と情報提供・収集システムを確立し,維持できること。

(叫製薬企業の研究開発投資の回収を可能にし,研究開発意欲を損わしめな し、こと。

薬価算定方式及びその改定は,透明性が確保さけることにとどまらず,

繁雑なものでないこと。

この基本的考え方に基づいて日薬連は中医協において,現行の薬価基準制度 の見直し,特に医療機関が購入する医薬品の価格を薬価基準とする仕組みを変

‑ 4 3   ‑

(6)

えること,「一定の範囲方式」(リーズナブ、ル・ゾウン方式〉を実現すること,

薬価算定方式の見直しにおいて中小規模の製薬企業が存続できるよう配慮する こと,を骨子とした提案を行った。具体的には,

7

つのことを提案した。

(  i )  

薬価算定方式については,名銘柄の実勢価格(市場価格)の加重平均価 格と薬価基準との価格差が「一定の範囲」内にあるものは薬価を据え置 き,その範囲を超えるものはその超えた部分について薬価を引き下げるこ と。この「一定の範囲」は全品目について一律すること。

( i i )  

薬価基準収載様式は現行通り銘柄別薬価収載方式とすること。

ω 

薬価基準の小改正は廃止すること。

(

i

ゆ薬価改正の頻度は少なくとも

2

年に

l

回とすること。

「し、わゆる調整品目

J

,「銘柄間格差」に関する行政措置は廃止すること。

新薬の薬価は,薬価基準収載後,一定期聞は改正しないこと。

( v D )

後発品の薬価は,適切な間隔で定期的に収載すること。

このほか,日薬連は,「一定の範囲方式」へ薬価算定方式が変更された場合に 大きな影響を受けると予想される低薬価品,低価格品,後発品などについて は,著しい影響を与えないよう配慮してほしいとし寸要望を出している。

③  日本製薬工業協会(略称,製薬協〉の具体策

製薬協は,日薬連加盟団体の一員であり,新薬開発指向企業の団体である。

製薬協は昭和60年10月に要望書「薬価基準に関する考察」において新しい薬価 算定方式としてリーズナブ、ル・ゾウン方式を提案している。

この提案の基本的な考え方は,日薬連と同様な考え方であるが,日薬連のア ラウアンス方式が価格の妥当なばらつきを薬価算定上容認すべきであることを 提案しているのに対して,製薬協の考え方は,現行方式でも取引条件などによ る価格差を認めているから,この価格差の考え方をリーズナブル・ゾウン(妥 当な幅帯〉として薬価を算定すべきであるという考え方である。銘柄別の加重 平均価格と薬価基準との価格差がリーズナブ、ル・ゾウンの幅の範囲内にあるも のは薬価を据え置き,そのゾウンを越えるものはその超過分について薬価を引

‑ 4 4  ‑

(7)

き下げるという方式である。

このリーズナブル・ゾウンの範囲は,医療機関から「不可欠のものとして要 求されている薬価との価格差」とし,①医薬品を取り扱うための必要経費の補 償分,②取引条件の違いによる取引価格のぼらつき幅,③さらに①,②以外に 薬価との価格差が含まれると解釈されている。

その一定幅に関する考え方について,アラウアンス方式とリーズナブ、ル・ゾ ウン方式を比較すれば,その一定幅の概念には多少の差異がある。その一定幅 とは,アラウアンス方式(許容指数方式)は許容可能な価格のばらつきのこと であり,リーズナブル・ゾウン方式は薬価基準との価格差の中に医業経営に果 たしている役割を配慮する部分を含ませているものである。

④  日本薬剤師会(略称,日薬〉の具体策

日本薬剤師会の薬価算定方式は,医薬品の販売市場で取り引きされた実勢価 格の加重平均価格を算定し,それに「一定の指数

J

を掛けて薬価を算定する方 式である。この一定の指数が,取引量,支払条件,包装格差に基づく市場の取 引価格の幅が25%

〜 30%

であると仮定した理論上のモデ、ルにおいて,理論モデ ル上の

90%

ノミノレクライン価格を理論モデ、ル上の加重平均価格で割った指数(2

5%

の場合は1

. 1 1 4 3

となり,

30%

の場合は1

. 1 4 1 2

)を使用する方式である。この 方式を日薬連は指数ノミノレク方式と名づけている。

その後,日薬はこの方式とは別の指数方式を提案している。この方式は,薬 価基準を理論モデ、ル上の加重平均価格で、割った指数(25%の場合は

1 . 1 4 2 8

であ

15%

の場合は1

.0 8 1 1〔単一包装の場合〕である。〉を使う指数方式である。

⑤  日本医師会(略称,日医会〉の検討中の提案

日医会は,具体的な薬価算定方式を提案していないが,基本的には薬価の算 定は実勢価格を基本とし,それに医薬品の保管や損耗などを加えた方式を検討 している。特に,日医会医業経営検討委員会は,その中間報告において,薬価 の算定は原価計算方式を基本とし,銘柄別収載方式を一部改め,統一名収載方 式を採択すること,間接費(オンコスト〉は30%(当面20%)が必要であるこ

(8)

‑312 ー

と,ただしオンコストが実現できないときには,医薬品間接費として医療費請 求のうち 7 % を必要経費とする税制上の措置が必要であることを提案している。

この提案は,「原価計算主義に基づくオンコスト論 J の考え方に立っている。

図15‑6 指数バルク方式と指数方式 指数ノミルク方式

i 理論モデル上の 90% ノミノレクライン価格}

全包装加重平均価格×指数| | 

~ 理論モデル上の加重平均価格 )  ( i )   取引条件による格差 25% → 1 . 1 1 4 3

( 日

) "  30%

1 . 1 4 1 2  

1 0 0   9 7 . 5   8 7 . 5   7 5  

指数ノ〈ルク方式

(価格差 25% の場合のモデ ル計算)

50% 

A/B  =l.1143  指数方式

90% 

(  薬価基準 }  全包装加重平均価格×指数| l 理論モデル上の加重平均価格

j

| 

( i )   取引条件による格差 25% → 1 . 1 4 2 8  

日 ) , ,   15% (単一包装)→ 1 .0 8 1 1  

ただし,一般に販売数量は正規分布(均等分布)しない場合が多いと 思われるので,薬価調査の結果,当該ゾウンにある分布状況のものの平 均から加重平均価格を算出することも考えられる。

資料:薬業時報社編,『薬事ハンドブック 8 6 』,昭和 6 1 年 , 2 3 ページ。

‑ 4 6  ‑

(9)

つ d

⑥  日本医薬品卸業連合会(略称,日卸連)の提案

日卸連は,現行の薬価算定方式は問題があるから,薬価基準制度を早急かつ 抜本的に改善するよう厚生省に要望したが,昭和6

1

9

月1

9

日の中医協におい

て薬価算定方式に関する提案を行った。

この提案の基本的考え方は,薬価算定の基準について薬価の極端なばらつき を是正すること,薬価は銘柄品の取引価格の加重平均価格を基準にして算定す ること,薬価の改正では価格差の縮小を図ることという点にある。この考え方 は日薬連が提案した「一定の範囲方式j と同様なものである。しかし,その

「一定の範囲」については,当該品が属する薬効群全体の講離率にするという 点で日薬連の提案とは異なっている。つまり,日本卸連は

A

方式(ソフトラン ディング−

R

方式)と

B

方式(ヴェアリアブル・ゾウン方式〉の

2

つの提案を 行っている。

(  i )  

A方式(ソフトランディング− R方式〉

対 各銘柄の薬価基準とその実勢価格の加重平均価格との価格差が一定の 範囲内にある品目については,薬価を改正しない(据え置く)。

一定の範囲を超える品目については,当該品の薬価基準と当該品の実 勢価格の加重平均価格との価格差が,当該品の属する剤型別の薬効群の 全銘柄品の薬価基準と実勢価格との両総加重平均価格との価格差すなわ ち許容幅を上回るものについては,その上回る分を引き下げる。

ただし,当該品の属する薬効群の加重平均価格が一定の範囲内にある 場合には,その一定の範囲を上回る分を限度として引き下げる。許容幅 が過大と判断された薬効群の当該品については,必要な調整措置を講じ

( i i )  

B方式(ヴェアリアブ、ル・ゾウン方式〉

的各銘柄の薬価基準とその実務価格の加重平均価格との価格差が,当該 品の属する薬効群の薬価と実勢価格との両総加重平均価格との差すなわ ち許容幅の内にある場合には,薬価は改正しない(据え置く)。

‑ 4 7  ‑

(10)

J

市丸︶叫寸翰貫品川酎ゐド

NV

縞吟行声︑し巾応︶酎怜汁浮沈宇中樹首品川山山一物・寸号制ザ︒

ミ︶

汁沈 γ

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H 川村=隈司川明世汁糊注報応︶

BERturJ

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Nn 町応︶瀧醐 AV 令即時論対﹁

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国内

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VNV︒糊富山片岡高 N

出相﹂に什応︶週頚品川智﹁

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︒歌意切巴糊菌汚冊神社

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〜 H

︐咋 NVH

作︒

日本製薬団体連合会 一定範囲方式(リーズナプル・ゾウン方式) (対薬価率:%)

100  4 範囲 (対薬価率:%) 当該薬効群 (90 〕

|に唇する全 |品目の平均

(82) 

|議離率

l

(品目) A  B  C  D  (加重平均) 90  82  78  70  (新薬価) 100  JOO  100  95  (据置){据置)(据置

)(AS%) 資料:薬業時報社編,『薬事ハンドブック (注)図は,薬価引下げ対象領域である。

日本卸連及び日薬連提案の薬価算定方式の具体例

具 体 (対薬価率:%)

100  一定の範囲 (90)  85  ., 

,.,.,,〓ー

J :;:  82)'  ,,,,  ::  :  ~~~~~ :,  '.z~~ :~

=====: 

̲  : ;:c1oi::;  (品目) A  B  c  D  (加重平均) 90  82  78  70  (新薬価) 100  97  93  85  (据置)(

63%)1

7%)(815%)

日本医薬品卸業連合会 (A 案)ソフトランディング− R 方式| (B 案〉グェアリアブル・ゾウン方式 (対薬価率:%) |  (対策価率:%)

100  I  ‑I

100 

当該薬効群 一定中範囲 ド中) 謂

Z

字書

| | 

|議能率

85 

:::i'

γ

;ーーj

80  :::;:  :‑::::  :;:;:::;:  !ー ~-1§ :自 民::::: F?.q)J  (品目 5 A'.  13  c  n  (加重平均) 90  82  78  70  (新薬価) JOO  100  98  90  (据置)(据置

M2%)(618%l

︑ Jnu nu 

unl  率群全均 価効る平 薬→薬すの率←

対該属目離

︵当にロ閣議

のな合 定き場

がり類 一大の

率よ分 離図効 議離率が一定の 範囲より小さな 薬効分類の場合 i 薬効全体の

i

i 平均希同監率 i ;  15% を想定

j i

一定の範囲

i

i を仮に 20%

i

とする 鶏範薬

15 7 

αD 

(90)  (82)  (78)  75  I

:.唄岱唄由明色世話回目指持持間出

H10

(品目) A  B  c 

(加重平均) 90  82  78  70  (新薬価) 100  100  100  95  (据置 X 据置)(据置

)(85%)

87

』,昭和

62

年,

20

ページ。

:薬効全体の

i j

平均議離率

i

;  25% を想定

i i

一定の範囲

i i

を仮に 20%

i

とする

(11)

‑315‑

⑦  アメリカ製薬工業協会(

PMA

)及び在日アメリカ商工会議所医薬品委 員会

CA C C   J

)の提案

アメリカの製薬企業

1 2 0

社で構成された

PMA

の極東地域委員会のメンパー と在日アメリカ企業

6 0 0

社から構成された

A cc  J 

(このうち貿易振興委員会 の小委員会である医薬品工業小委員会(3

3

社加盟)〉のメンパーが,昭和

6 1

9

月30日の中医協に出席して,薬価算定方式,体外診断薬及び医療用具の保険適 用について意見陳述を行い,アメリカの製薬企業の見解を示した提案を出した。

この提案は,日米

MOSS

会議の約束事項であり,中医協が発足して以来初め て受け取ったものである。

薬価算定方式についての提案として,医薬品の購入価格にあらかじめ定めた 薬剤取扱い管理料表を加えたものを保険で召喚する方式を薬価算定方式の長期 的な解決策と考えている。しかし,この方式に変更するには長時間がかかるの で,当面の対策として次の提案を行っている。

( i )  

日薬連が提案した

A

方式を指示すること。

(ii)  薬価基準の小改正は廃止すること。

i i )

薬価改正の頻度は

2

年以上の間隔をおいて行うこと。

(同薬価調査は継続的で包括的な調査とすること。

( v )  

新薬の薬価算定では,製造・輸入承認時点における比較対照薬の薬価を 基準とすること。

) 新薬の薬価は製造・輸入承認後

6

年間改正しないこと。

⑧  ヨーロッパビジネス協議会(

E B C

)の提案

E B   C

は,昭和

6 1

1 0

1 4

日の中医協において,薬価算定方式,体外診断薬 及び、医療用具の保険適用のルールについてヨーロッパの製薬企業の意見陳述を 行って提案した。この提案の基本的考え方は薬価の安定を図ることを目的とし ている。

( i )  

日薬連の

A

方式を指示すること。

(ii)  A方式の「一定の範囲」を超えている品目については,即時薬価の改正

‑ 4 9  ‑

(12)

‑316 ー

をする。しかし,実際には実施しがたいので,薬価調査を頻繁に実施し,

価格操作などを防止する。

A

方式については,全品目一律でよいが,その許容幅は厚生省,中医 協,日薬連が協議して決めること。

(同新薬の薬価算定のときに参考にする比較対照薬の薬価は,治験開始時の 薬価によること。

( v )  

相談品目の薬価基準収載は,新薬と同様に年

4

回とすること。

以上のように,日薬連,日卸連,アメリカやヨーロッパの製薬企業の提案で は,「一定の範囲

J

について意見の相違はあるが,いずれの提案も加重平均価格 を基準とした方式に変更すべきであることを主張したものである。

⑨  製薬業界の要望

製薬業界は,現行の新薬の薬価算定方式に関して,次の要望事項を挙げてい る。製薬業界は,新薬の薬価算定に関する論点が比較対照薬の選定,用法・用 量比較,特長加算であると考えている。

(  i )  

比較対照薬の選定

比較対照薬は以下の考えに従って選定する。

「効能・効果」一一適応症及びそれに対する有効性や安全性の程度を 含める一一ーのより近似したものを選定する。

この場合,二重盲検試験を含めた比較臨床試験だけでなく,基礎試験 の成績,文献比較などからみて,より近似し,かつより直近に収載され た新薬を選定する。

L

イ〉併において既存薬が複数ある場合には,薬効薬理作用(作用機序な ど〉がより近似したものを選定する。

助上記でなお既存薬が複数ある場合は,構造面でより類似したものを選 定する。なお,類似の構造のものの中で,まったく異質の「効能・効 果」を新たに開発した場合には,その開発に相応した評価がなされなけ ればならない。

‑ 5 0   ‑

(13)

二重盲検試験の対照薬を比較対照薬とする場合で対照薬が複数ある場 合には,より高位のものを採用すべきである。

( i i )  

用法・用量比較

用法・用量比較には,次の方法があるが,当該新薬の特徴を最も評価す るのにふさわしい方法が採用されるべきである。

通常1日使用量比較。

効力比比較。

肋等効果用量比較。

帥総薬剤費用比較。

ω 

特長加算

特長加算の対象となるものは次の通りであり,最高20%までの特長加算 がその程度に応じて与えられるべきである。

(乃国内開発品O

L 有効性または安全性の優れたもの。

(効難病薬,奇病薬及び希用薬。

( . : c )  

新しい治療分野を従来の既存薬の効能・効果に加えて開発したもの。

画期的な薬効・薬理(作用機序など〉を持ったもの。

(対構造上新しい発見で開発したもの。

臨床面で明確に立証されていなくても,基礎成績などから有用性が優 れていることが推定されるもの。

) 製剤開発(安全性,有効性,機能面で〉。

例その他。

低薬価群など。

⑩  厚生省関係懇談会が挙げた課題

厚生省保険局長の私的諮問機関である「新医薬品の薬価算定に関する懇談

J

は,現行の新薬の薬価算定方式に関して次の

3

つの課題を挙げている。

( i )  

新薬の中には,新しい分野の画期的な医薬品と若干改良しただけの改良

‑ 5 1   ‑

(14)

‑318 一

新薬があるが,両者は評価上区別すべきであるとし、う意見があった。しか し,それを評価する機関がわが国にはないため,同懇談会は専門家による 委員会を設置して検討すれば,新薬評価基準の策定は可能であるという提 言にとどめ,この検討は今後の課題としている。

( i i )  

新薬の中には,比較対照薬のない品目がある。この新薬の薬価算定にお いて原価計算方式を採択するか否かについては,次の理由で全面的な導入 を避け,薬価算定の

1

つの要素とすることにした。新薬の薬価算定は,ま だ販売されていないときに行うため,販売量が掴めず, l単位当りのコス ト計算ができないからである。医薬品は直接的な製造原価の加重が低く,

間接費(研究開発費,試験研究費,販売促進費,人件費など〉の加重が高 いので,完全な原価計算の導入は困難であり,その間接費の大部分を占め る研究開発費を個々の品目にいかに配分するかもむつかしし、からである。

国際薬価比較方式は,外国の同一品目の価格を薬価算定に反映させるた めの参考にとどめることとにした。各国の薬価制度がまちまちであり,薬 価が卸売価格,薬局の小売価格などのいずれを指すのかわからない場合が あるので,単純な国際比価はできなし、からである。

⑪  現行の中医協構成委員の意見及び提示された新収載方式

現行の中医協を構成する各側委員が,現行の薬価基準収載品目の薬価算定方 式について陳述した意見ないし考え方及び提示した新しい薬価基準収載方式 は,次のことであると言われている。

(  i )  

健保連(中医協支払側委員〉

薬価基準収載方式は,現行の銘柄別薬価収載方式を継続し,薬価算定方 式は加重平均価格方式を導入する。

( i i )  

日医会推薦委員

( 7 )  

医薬品流通の混乱が改善されない限り,いかなる薬価調査や薬価算定 方式も適正な機能を発揮できない。その改善がなされないと,薬価調査

も無意味であり,薬価調査に協力できない。

‑ 5 2   ‑

(15)

U

厚生省が薬価基準を決める以上,その価格で医薬品を購入できない医 療機関に対しては,厚生省が薬価基準価格で医薬品の確保を図らなけれ ばならない。

助薬価基準が実勢価格に近づき,薬価差益が減少する場合には,医療品 の管理,保管,損耗廃棄などに係わる費用としてのオンコストを認める とともに,昭和36年以降ずっと低評価に放置してきた処方料を適正に評 価し直さないと,適正な医療は行えなくなる。とりあえず処方料を50 に改定すべきである。

日本薬剤師会推薦委員

日本薬剤師会は,昭和

5 6

1 2

1 0

日の中医協全員懇談会において従来の 指数ノミルク方式を修正した指数方式を提唱した。この方式は既述のもので ある。

(同製薬業界と卸売業界

製薬業界と卸売業界は,アラウアンス方式を提唱した。この方式は,既 述のように,銘柄ごとの総量加重平均価格に全品目一律の指数を掛けて,

それぞれの銘柄の薬価基準とするものである。ただし,そのようにして算 定した結果が現行の薬価基準を超える場合には,当面薬価基準は据え置か れでもやむを得ないこと,安定供給の支障になる恐れのある品目は薬価を 引き上げること,銘柄によって価格差の著しく低い薬価の銘柄品について は医薬品市場から大きく講離しないことを限度として特別に配慮しなけれ ばならない。

その方式のー率の指数は,実情を考慮した妥当性のある指数でなければなら ない。そのためには,包装の種類,取引量,支払期間などから生じる通常の取 引価格のばらつきを薬価基準に反映するものであること,大多数の医療機関が 購入できるように決定すべきこと,薬価基準が医業経営に及ぼす影響を十分に 配慮して決定すべきこと,一率の指数は当分の問据え置きとし,その後の医薬 品市場の実態に応じて定期的に見直すことなど,が必要であると製薬業界と卸

5 3  ‑

(16)

n t u  

売業界は提案している。

薬業界はそのー率の指数として 25% 程度を希望しているが,加重平均価格が 現行の薬価よりも 20% 以内の下落幅にとどまる限り,現行の薬価が全品目につ いて維持されることになる。

ここで,これまでに提案されている薬価算定方式の長所と短所,その理念及 び特徴を医療機関の購入,薬価に対する影響,実勢価格の反映,アラウアンス 方式や指数ノミノレク方式の影響,医薬品の供給,その他の視点から明示したもの が,表 15‑9 である。

表1 5 ‑ 9 薬価算定方式の比較

薬 堅 定

90% ノミノレクラ方 イン 加重平均方式 ア ( ( 許 製 ラ 容 薬 ウ 指 企 ア 数 業 ン 方 提 ス 方 式 案 )式 )  指 案〔数バルク方師式 会

・オン方ラ式 イン 式 日本薬剤 提

(現行 〉

の購 入 ① 震 大 が が 購 多 設 数 入 定 の で さ れ 医 き 療 る る 機 価 。 ① 価 が を 得 増 薬 格 価 で な え購 よ りも機 高 ざ い る

① 機 価 幅 て 関 格 ア , い 大 が が ラ か 購 多 設 ウ ん 数 入 定 ア に で の き ンスの

① 同 左 い 入 医 療 せ 関 ょ療 る っ

る 。 れ 医 きる 。

① 格

定 1 の 0 薬 % す た 。 分 価 び る 高 を た は ご い 除 め , 左 部 取 い に ,分 下 引 て 改 価 算 正 落 の ① く 取 市 き 場 引 が 薬 す 価 競 大 価 る格 争 が きが の 激 ぼ ら し

① 差 す つ は 取 る き , の 傾 が 事 引 少 自 価 小 価 向 な 格 が が き い 固 の あ く 品 薬 定 ぼ る 価 化 。 ら 目

① 同 左 つ い 品 幅 目

は落 ,  大 に 価

薬 下

② に 実 的 勢 確 価 に 格 反 が 映 薬 す 価 る 。

草 雲 す 加 価 ? る ? 干 重 算 た 価 平 定 め 均 に の ,価 基 実 反 格 礎 勢 映 価 を と し

② 同 左

対 少

〕 勢 に し る 、 。価 包 で た な 薬 格 装 め り価 易 , よ ( 一 基 を い り準 算 般 。 も

① 取 ② 合 ③ 調 す し し 査 実 現 引 が 別 な る も価 行 方 格 式 は 以 ,外 反 映 の ① の 薬 加 定 引 が 価 重 価 き よ は 取 均 る 価 層 引 た ぼ 価 縮 格 め ら格 で , 

薬 加 定 ピ す 重 価 引 の が る は 取 均 格 数 能 な り 価 引 を 価 格 掛 た 層 ば が格 に け 一 た の

① 同 左

反 勢 途 あ を し 、 .映 行 要 価 実 る 。勢 格 し 価 を な 必 い ず 場 の 決 雪 す る 。 平 格 れ り 一 の つ 小

平 価

る め , の 縮 あ らつ

の 可 性 る 。

映 い 補 格完 必がある。

一 5 4‑

(17)

‑321‑

2 れ 不 ミ りの医と薬な品 ① 同 左

ア ン

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しい。

数 ⑤ 問 左

\』

J

⑥ 同 左

重 の さ 用 価 せ ア す 格 ラ る る ウ の ア は ン 衡 ス あ事 実 を に 恐 を 不 れ 均 が る 。

① t

格 せ

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実 稿 算 を る 勢 定 薬 ご こ 価 価 す と と 格 に が の る 取 反 以 望 で 薬 上 引 映 ま 価 価 さ L 

① 同 左 ① 同 左 ① 同 左

題 ③ し の ク 、 。そ 品 基 法 と の 際 取 包 ) る 扱 。 装 を ,  非バル

の 準 則 の な 廃 い ( 止 が

2

倍 問 し ③ 同 左 ③ 同 左 ③ 同 左

一 5 5‑

(18)

‑322‑

|て全包装を採用す ると,小包装の生

産が増える可能性 がある。

資料:薬業時報社編,『薬事ハンドブック 8 2 』,昭和 5 7

2 月 , 2 2 ‑ 2 3

ペ ー ジ 樹 原 資 料 中 の 「 市 場 価 格jは実勢価格に改めた。

⑫  薬価改正の直接的な措置は,薬価基準の大改正時や小改正時において,

薬価調査に基づき,特定の割合で薬価基準が引き下げられることである。現在 までに断行された薬価基準の引下げは,付表(割愛した〉の通りである。

4 .  

薬価基準収載と薬価基準収載方式に対する措置及びその見直し論

①  薬価基準収載の直接的な措置としては,たとえば,昭和5

6

9

1

日実 施の薬価基準小改正つまり追補収載では,厚生省は薬価基準収載申請が出され ていた5

, 0 0 0

余品目のうち約40%の品目については申請を取り下げるよう指導 している。さらに,昭和5

8

1月 1日実施の薬価基準小改正時から部分改正が 導入された。この改正対象品目数3

, 0 7 6

品目のうち,採算割れ品目,相場品目,

価格差の大きかった内用薬,注射薬及び外用薬の

1 4

薬効群に属する銘柄別品目 数は1

, 9 5 2

品目であり,薬価基準との価格差が薬価基準のす以上あったもので ある。このような選別基準はそのつど厚生省が決定することになっている。そ の他の品目は製薬企業が値上げ陳情した品目,局方品などの相場品目である。

②  銘柄別薬価収載方式は昭和5

3

2

l日実施の薬価基準大改正時から採

用されている薬価基準収載方式であるが,現在この方式の見直し論が起きてい る。昭和5

6

6

1

日実施の薬価基準大改正において,先例のない

18.6%

とい う大幅な薬価引下げ措置がなされたため,中小製薬企業の銘柄品目の薬価が大 幅に引き下げられてしまい,先発の大手製薬企業の同種同効品目の薬価に比べ て著しい価格差が生じた。このことがその見直し論の発端であった。そのこと から,中小製薬企業から当該品目を購入し,薬価差益を得てきた医療機関が銘 柄別薬価収載方式の廃止を強く要望した。

他方,日本病院会や京都私立病院協会はその方式の違法性を公取委に提訴し

‑ 5 6   ‑

(19)

‑323‑

たほどであり,公取委は直ちに調査を始め,現在審査を続けている。

今後,銘柄別薬価収載方式は,

90%

ノミノレクライン方式の検討とともに,その 存廃をめぐって激しい論争の対象となっていくであろう。

刻 む す び

現行の医療保険制度の下で,薬価基準制度の適正化,特に薬価算定方式の改 善をいかにして図るかが根本的な問題となっていることを明らかにしてきた。

医療保険財政の窮迫化と赤字化,医療の荒廃などの重大な問題との絡みもあ り,また国民医療費抑制時代の中で増加し続けている薬剤費にも関連して,薬 剤の消費,薬価基準制度,製薬企業の販売政策,医師や医療機関による薬づけ などに対する社会的監視は,今後ますます厳しくなっていくであろう。それだ けに,薬価基準制度に内在する問題点,とりわけ適正な薬価算定方式の採択が なされるよう厚生省をはじめ関係機関,関係団体などの間で建設的で実効ある 論議が必要である。

また,製薬企業は薬務行政型の改善策に依存して後追い的な改善を進めるだ けでなく,有効性と安全性が確証された医薬品をできるだけ安い薬価で安定的 に供給してし、く社会的責務を十二分に認識した行動をとって,薬価基準制度の 適正化に努めていかなければならない。さらに,厚生省や中薬審は真に国民一 般のために必要な薬務行政を通じて薬価基準制度の適正化を図っていかなけれ ばならない。

他方,薬価算定方式をめぐる論議において留意すべき根本的なことは,医薬 品が何よりも生命に係わる財であること,医薬品は安定供給されるべきもので あること,適正な薬剤の使用がなされること,新薬の研究開発意欲を減退させ るほど低い薬価であってもいけないこと,医薬品の流通は適正でなければなら ないことなどである。

この意味においても,①製薬企業,卸売業者(卸企業),小売業者,医療機関 の立場,②医療保険の保険者,事業主及び被保険者の立場,③国民医療費抑制

‑ 5 7   ‑

(20)

‑324‑

時代下の医療・薬務行政の立場などから,幅広く真に適正な薬価算定方式を摸 索してゆき,真に適正な薬価基準制度の根幹を確定していかなければならない。

この課題に関連した方策として,昭和

60

7

月に,製薬協の特別委員会が策 定した『わが国製薬産業の長期ビジョンと基本方策』がある。この報告では,

薬価基準制度の中心をなす支払価格基準は撤廃し,医療機関は実際に購入した 薬価でもって社会診療報酬支払基金に請求すべきであるとし、う方式が提案され ている。

ω 前掲書c'

1 1

ページ。

ω 前掲書B,

1 9 ‑ 2 1

ページ。

( 3 3 )  

前掲書

C, 1 6 ‑ 1 7

ページ。

( 3 4 )  

薬業時報社編,『薬事ハンドブック

m

,昭和

6 2

1 7 ‑ 1 8

ページ。これを「前掲書

EJ

と略記する。

(3~

前掲書

E, 1 8   1 9

ページ。

御 前 掲 書

D, 2 1 ‑ 2 2

ページ

o

(3~

前掲書

D, 2 2 ‑ 2 4

ページ。

( 3 @  

『月刊薬事』,第

2 8

巻,第

3

号,昭和

6 1

1 1 3

ページ。

側 前 掲 書E,

1 9 ‑ 2 1

ページ。

側 前 掲 書E,

2 2

ページ。

ω 前掲書

E, 2 2 ‑ 2 3

ページ。

ω 前掲書

C, 1 7 1 8

ページ。

帥 前 掲 書c'

1 8 ‑ 1 9

ページ。

帥 前 掲 書c'

2 0 ‑ 2 1

ページ,

2 4

ページ。

倒 前 掲 書B,

2 8

ページ。

側 前 掲 書B,

2 9

ページ。

参考文献

日本製薬団体連合会保険薬価研究会編,『薬価基準総覧』,昭和

4 2

年,薬業時報社。

薬業時報社編,『薬事ハンドブックJ,昭和

5 7

年版,

5 8

年版,

6 1

年版,

6 2

年版,薬業時

F H U  

(21)

‑325‑

報社。

3  武田公一,「薬価基準の変遷」,『月刊薬事』,第2 1 巻,第1 1 号,昭和54 年 , 208‑213 ベーシ。

。_,,

4  黒木武弘,「医薬品の経済行政」,『月刊薬事』,第2 1 巻,第11 号,昭和54 年 , 42‑51

.  − ー

ベーシ。

5  『月刊薬事』,第2 8 巻,第 3 号,昭和6 1 年 。

6  薬業時報社編,『薬価冬の時代』,昭和5 9 年,薬業時報社。

7  厚生統計協会編,『国民衛生の動向』,昭和6 1 年版,厚生統計協会。

8  勝呂敏彦,『医薬品業界』,昭和6 0 年,教育社。

9  小山路男編,『医療保障』,昭和6 0 年,中央法規出版。

1 0   薬業時報社編,『一般知識と論理 6 1 年版』,昭和6 1 年 3 月,薬業時報社。

1 1   石原信吾編,『経営一一[国公立・公的病院]』,昭和6 0 年,中央法規出版。

1 2   藤井誠一編,『経営一一[私的病・医院

1

』,昭和6 0 年,中央法規出版。

1 3   川上武,『医療経済と技術一一一医療費問題へのアプローチJ,昭和5 3 年 , 1 1 71 5 1 ベー ジ。同,『技術進歩と医療』,昭和6 1 年,動草書房。

1 4   日本公定書協会編,『医薬品製造指針 1 9 8 6 年版』,昭和6 1 年 9 月,薬業時報社。

1 5 厚生省編,『厚生白書一一長寿社会に向かつて選択する一一昭和6 0 年 版 ム 昭 和60 年1 1 月,厚生統計協会。

1 6   薬事日報社編,『薬業経済年鑑 1 9 8 4 』,昭和5 9 年 5 月,薬事日報社。

1 7 厚生省健康政策局編,『健康政策六法 昭和6 2 年版

J

,昭和6 2 年 3 月,中央法規出版。

1 8   讃貰新聞社会部編,『薬価の内幕』,昭和5 7 年,讃責新聞社。

‑ 5 9 ー

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