BulletinofFacultyofEducation,NagasakiUniversity:CurriculumandTeachingNa35(2(淑))41‑55
創造 の原理 に基 づ く美術科 の授業実践 Ⅱ
一 生徒 の発想 か ら展 開 す る授業 の あ り方 を探 って ‑
米 田 明生* 木下 悌二日
(平成12年3月15日受理)
Practicein TeachingArtBased on PrincipleofCreation
Ⅱ
‑ResearchonactivelearnlngOrlglnatedfrom theideaofstudenthimself‑ AkioYONEDA
' ,
TeijiKINOSHITAH(ReceivedMarch.15,2000)
1. は じめに
日々,繰 り返 されてい る美術科 の授業が,本来 さけばれて い るよ うに, 生 徒 に と って本 当に創造的な ものであ るのか, とい う疑問 を本研究 の原点 に して, 本 稿 は引 き続 きその三 報 目とな った。
生徒が熱中 して作 り,描 くことは,紛 れ もな く創造 に違 いな い。 また, その過 程 で培 わ れ る表現 の工夫 や集中力,協力心, さ らには完成後 の成就感 や鑑 賞 の歓 び等 と共 に, これ らは生徒 の成長,発達 に欠 かす ことので きない重要 な学 習 内容 で あ る ことは言 うまで もな い。
しか し,単 に これまでのよ うな美術科 の題材 を課 す ことで, 生 徒 の創 造 に対 す る視 点 や 創造性 が培 われ るものだろ うか。 つ ま り,美術科 が最 も創造 に関わ る科 目とされ なが らも, 授業 で は総 じて創造性 に対す る意識 よ りも,教師 は題材 の消化 とその指 導 に埋 没 し, 良 い 作品を作 らせ,措 かせ ることへの強 い指向性 か らくる教 師 の慢心 の存 在 を痛 感 せ ざ るを得 ない。言 い換えれば,作 った り措 いた りす ることが創造 に関 わ って い るか ら, 生 徒 は既 に 造形表現 を通 して 自ず と創造 的学習 を行 っているとい う教 師 の安 心 感 が持 たれ て い る こと であ る。 しか し, それ は限 られた題材 の中で,限 られた創造 の一 面 で しか な く, しか も, 生徒 に本質的な創造 の視点 を形成 させ る学習 とは異 な るもの と考 えなければな らない。
本論第一稿で述 べた とお り,美術科 の授業 において は, これ まで一 貫 して題 材 にお け る 指導方法 や技術指導が機軸 をな して きた ことは否 めないであろ う。 その ため, 戟 後 の美術 教育 は一面相 当の成果 を上 げて きた ことは事実 である。 しか し, その ことが生 徒 の創造 へ の意識や もの ごとに対す る創造性 の視点 を高 めて きた とは言 い難 い。 近 年 , 各方 面 か ら声 高 に創造性 や個性 の伸長 が さけばれ続 けて いることが この ことを良 く表 して いる。
また,本論第二稿で は,創造 と生 きる ことの関連 につ いて論 じ, 創造 とは生 きる ことで
*長崎大学教育学部美術科教室 ** 長崎県立希望が丘高等養護学校
42 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 No.35(2000年)
あ り, まさ しく 「生 きる力」 に他 な らない ことを導 き出 し, その ことか ら美術科 にお け る
「生 きる力」 を問い直す一方, その授業 の実践化 を試 みて,多 くの知見 を得て きている1)0 そ こで,本第三稿 では楽 しく創造的な造形活動 を行 う前提 として,生徒 の発想 を もとに した授業展開の方法 を模索 した授業 の実践 を試 み, これを考察 した ものである。
2.研究の目的 と方法
創造性 や個性 の伸長が強 い社会的要請 とされている現在, これまでの美術教育 を振 り返 っ てみ ると, それは良 い絵 の描 き方,良 い物 の作 り方 をいか に効率 よ く指導 す るか が中心課 題 であ った. その結果,生徒 の表現技術 は向上 し,質 の高 い作 品 が見 られて い るが, 一方 で多 くの美術嫌 いの生徒をつ くって きた こともまた事実 であ ろ う。 平成 11年9月 に示 さ れた中学校学習指導要領解説美術編 において, これか らの美術教育 は 「‑ 自分 に は描 けな い,作れない とい う苦手意識 を持 たせないように指導 を改善 し,
‑・
」 2)とされて い るの も, その ことを如実 に物語 るものであ り, またそのよ うな結果 に至 った ことへ の反省 を読 み と ることがで きる。このような状況 を考慮すれば,生徒 に楽 しく造形活動 を行 なわせ, 創 造性 の育 成 に結 び つ く授業 を実現 させ るため,創造 の原理や方法 に基づ いた新 しい造形教育 の実践 が急務 で あ ると言 えよ う。
本研究で は, これ までの実践成果か ら,生徒が楽 しく造形学習 に取 り組 む最 も重要なキー ポイ ン トを,生徒 自 らの発想 を原動力 となす授業展開 と捉 え, その ための授 業方 法 を計 画 し試みた ものである。 またそのあ り方 に方途 をっ けるために協力学習 (CL :Cooperative
Learning)の理念3)や ブレー ンス トー ミング法 を応用 して生徒 たちにアイデアを発想 させ, 内容の決定か ら作品制作,展示発表 まで 自 らのイメージに沿 って取 り組 ませ る ことを授 業 展開の基本 に した。
授業 は長崎県立大村養護学校 における通常 のカ リキュラムにお いて実施 し, そ こにお い て制作 された作品 と併せて生徒の変容 を考察す ることと した。 なお, 本稿 にお いて報告 す る授業 は平成10年9月か ら平成 11年3月 までの7ケ月間に実施 された内容である。
3.創造の視点
創造 の原理 についてはこれまで も繰 り返 し考察 して きたが, 本稿 にお いて も, 一 部重 複 はあるものの,再度検討す ることした。
3‑1.創造の原理 について
創造 の原理 について,恩 田彰 は
,
「ヴァン ・ファンジェによれば F創造 とは既存 の素材を, 創造者個人 に関す る限 り,新 しく組み合 わせ ることである』 と定義 され る」 と し, 白 らも「創造 とは既存 の素材 を組 み合 わせて新 しい ものやアイデアをっ くり出す ことであ る」 と述 べている。 そ して さ らに既存の素材 を既有 の経験 と置 き換 えて み る と 「創造 とは既 有 の経 験 を再構成 して新 しい価値 あるものをっ くり出す ことである」 とも述べている4)。 また, 刺 造 の技法 とされ るシネクテ イクス (Synectics)の意味 は 「一見関連 のな い要素 の結 合」 で あ り,創造 の原理 は 「切断 と結合」 に しぼることがで きると している5).
一方 ソシュールは, 「創造活動 とは結合活動 に他 な らず,新 たな る結合 の創 出で あ る
」
と米 田明生 木下悌二 :創造の原理の基づ く美術科の授業実践Ⅱ 43
し,新 しい価値 の創造 であるとす る人間の言語行為 と してのパ ロール は, 連辞 関係 とい う 関係 の場 におけ る単位,すなわ ち結合価 を もつ語 の結合 によ る新 しい意 味 の生 成 で あ る と して いる6)。 また,新 しい意味の生成 とは 「既存 の ものによ って作 られたかつて存在 しな い 関係」 の生成 にな ると述 べて いる7)。 さ らに,「ヤー コプソンによれば, 人 は言語 行 為 を な す にあた って コー ドに含 まれ る音素 や語 とい った諸事項 の中か ら, 適 切 な もの を選 択 し, それ らを前後 の脈絡 に したが って結合 し, メ ッセー ジを組 み合 わせ な けれ ば な らな い」 と 述べ,創造 と しての言語行為 が コー ドか らの選択 と結合 に よ るメ ッセ ー ジの組 上 げで あ る
と している8)。
これ らの解釈 を総合す ると,創造 とは既 にあるものの組 み合 わせ, あ るい は これ まで の 関係 の組 み換 え によ って新 しい関係 をっ くり出す ことと言 えよ う。 つ ま り, 創造 とは既 に あ る もの, あ るいはこれ までの関係 を素材 に して, その組 み合 わせ また は組 み換 え とい う 原理 に基づ いてな され ると言 うことがで きるのである。
3‑2.
創造 のための具体的方法 とその過程創造 の原理 を上記 のよ うに捉 え,次 にそのための具体的方 法 とその過 程 につ いて考 えて みた
い。
まず具体的方法 であ るが, ここで言 うところの具体的方 法 とは原理 を あて はめ る対 象 と な る創造 の素, つ ま り素材 と しての既 にあ るもの, あ るい は これ まで の関係 を どの よ うに
して明確 に捉 え直 し,対象化 す ることがで きるか とい うことである。
ところで,或 る物事 の既 にあるもの, あ るいはこれ までの関係 と して の姿, 在 り様 とは その形状 とか材質,用途,社会 的役割 な どに対す る我 々の認 識 あ るい は意 味 に構 成 され る 既成概念 と言 うことがで きよ う。
そ こで さ らに概念 につ いて問 い直 してみ ると,虞松渉 は 「概 念 とは (既 に して) 一 種 の 判 断的構成態 なのであ る」 と し, その判断 とは 「言語介在的 で あ って いわ ゆ る 『主語 一述 語』 を呈す る」, そ して 「判断 における主語対象 と述語規定 とは‑ 『主語対象‑ か くか くの 属性 的契機 に即 して, しか じかの反照関係 において述語規定態 ナ リ』 とい う構成 (S‑ P
ナ リ) の もとに主語的契機 と述語的規定 とが等価的 に統一 され る」 と述 べている9)0
一方,文法的 にみた言語 か ら,大野晋 は日本語 にお いて
「 ○
○ は〜 で あ る」 と言 う とき の 「は」 とい う助詞 につ いて分析 し,「は」 の上 (前) におかれ る ものは既知 の もの, あ る いは既知 と扱 うもので あ り, それ は題 目で あ り問 いを形成 し, そ して その下 (後 ) に説 明 を加 え物事 の性質 や真偽, 当不 当の判断 を くだす と述べている10)0これ らの ことか ら,或 る物事 を構成す る既成概念 とはそれ につ いて 「それ は〜 な り (〜
で ある)」と して述べ ることので きる内容 と捉 え ることがで きる。 従 って,既 にあ る もの, あるいは これ までの関係 はその物事 を 「それ は〜であ る
」
と述 べ る こ とによ って明確 に捉 え直 し,対象化 す ることがで きることになろ う。また,以上 の ことか ら,創造 はまず或 る物事 を 「それは〜 で あ る」 と述 べ る ことに よ っ て既 にあ る もの, あるいは これ までの関係 と して捉 え直 し, そ こに 「組 み合 わせ, 組 み換 え」 とい う原理 をあて はめ, そ こか らこれ までにはない別 の新 しい関係 をっ くり出す とい う過程 によ ってな され ると言 えよ う。 もちろん厳密 に捉 えれ ば ここまで はまだ いわ ゆ る発 想 の段階であ り, そ こか らさ らにその関係 を目に見 え る ものにす る過程が必要 で あ ろ う し,
44 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 Nm35(2000年)
また最終的にはその具体化 された ものが社会 に向 けて公開 され, そ して共有 され るに至 っ て初 めて或 るものが創造 された と言 え ることになろ う。
4.創造 の原理を基 に生徒の発愚か ら展開する捜業実践
平成
8
年度か ら取 り組んで きた本実践 はその間 に具体化 され た数 多 くの作 品 や制 作 に取 り組む生徒 たちの姿 を通 して, しっか りと校内 にその存在を認知 され るものにな って いた。また,
3
年 目を迎えた平成10
年 には生徒 自身 の着 目によ る素材 の提 案 もな され るに至 っ た。授業 における生徒 か らの提案 は本実践 の大 きな成果 の一 つ で あ ったが, その経 緯 につ いては先 の二稿 において述べた とお りである11)0そ こで本稿ではその シュ レッダーにかけた紙屑 を素材 に した
1, 2
年生 の授業 と, 本実 践 に当初 か ら関わ り,今回3年間の取 り組みを終 えて卒業 を迎 え る3年生 の最後 の作 品等につ いて報告 したい。
4‑1. シュレッダーにか けた祇屑を素材 と した 1, 2年生の取 LJ拒み
シュ レッダーにか けた紙屑が生徒 自身の着 目によって素材 と して提 案 され たの は, 実践 3年 目を迎 えた平成 10年6月,2年生のTu君か らであ った。
その後 この提案 はす ぐにクラス全員 に受 け入 れ られ,先 に取 り組 んで いた計画 の終 了 を 待 って,9月か ら本格的 にこれ まで と同様 の方法 と手順で計 画 が協議 されて い った (資料 1‑1, 2)。 そ してまず 自分 たちの手 につ けて遊ぶ,帆,椅子 の全体 にまぶす よ うにつ け て教室 に置 く, さ らには型抜 きとい う方法 によって立方体 や 円柱状 の塊 に してみ るとい う アイデアが具体化 された。 この立体作品 は底 の部分か ら倒 れ な い よ うに少 しずつ掘 り崩 し てい くとい う遊 びを経 た後,最後 はその感触 を素足で味わ うという体験で終 わ った12)0
つづ いて もう一つのアイデアである,紙屑 を堅 く固め る実験 に取 りかか った。 これ は以 前 に トイ レッ トペーパーの芯 を使 って制作 された柱状のよ うな ものを 目指 して の取 り組 み であ ったが, い くつかの方法 を試 した結果, シュ レッダーにか けた紙屑 は一度十分 水 に浸 し, その後握 り固 めて乾燥 させ るとある程度頑丈な堅 さにな る ことが分 か った。 生 徒 た ち はさっそ くこの方法で紙屑 を筒状 の もの と,団子状 の もの とに固める作業 に取 りか か った。
筒状 に固めた もの は十分 な長 さと強度が得 られず,最終的 には針金 を通 して短 い ものをた くさんつなげ, や っと机 の上か ら天井 まで届 くものが一本作 れただけに終 わ った (写真1)0
一方,団子状 に固 めた塊 はそれをた くさん作 って教室の後方 に並 べ てみ るとい う作 品 に 発展 した (写真2)。 なお この作品 は塊の数が300個程度であ った ことか ら,生徒 た ち に よ って 「団子300兄弟」 とい うタイ トルがつけ られた。
この素材 は1年生 にも取 り上 げ られた。 しか し彼 らはまだ この時点 で は経験 も理論 的 な 学習 も十分で はなか った。 そ こで2年生 における作品制作 の過程を示 しなが ら, それに沿 っ て まず紙屑 の感触 を手 にとって確 かめさせ ることか ら始 めた。 生徒 た ち はそれぞれ に手 で 握 り周 めた り,‑ ラ‑ ラとまき散 らしてみた り,山のよ うに積 み上 げて穴 を掘 ってみ た り な ど していたが, やがてTa君がそばにあ った調理用の ラップの芯 に紙屑 を ぎっ しりと詰 め 込 み,一方か ら押 し出す と棒状 の塊 にな って出て くることを発見 した。 一 見 した と ころ大 きな毛虫のよ うに も見えるこの物体 は, そのユニークな姿 と同時 に, 筒 か ら出て くると き の動 きとも相 まって一気 にみんなの注 目を集 めた。 そ して動 きを見 て いた一人 の生 徒 が,
米 田明生 木下悌二 :創造の原理の基づ く美術科の授業実践Ⅱ 45
「シュ レッダーの うん こだ !」と言 うと,一 同大 きな歓声 をあげ,以降 この塊 は 「シュ レ ッ ダーの うん こ」 と呼 ばれ ることにな った. この,大 きな紙 を食 べ た シュ レッダーか ら小 さ く切 り刻 まれて出て きた, まさに 「シュ レッダーの うん こ」 か らは, それ を何 本 も作 って 並べ た り,一列 につ なげて大 きな環状 に した り,棚 の中に規 則正 しく並 べ重 ね た りとい う
アイデアが出 され次 々 と実行 されてい った (写真3‑ 5)0
つづ いて2年生 によ って制作 された大 きな塊 を見 た生徒 たちか らは, 同 じよ うな形を作 っ てそ こに砂遊 びの時 のよ うに トンネルを掘 ろ うとい うアイデアが出 された。 さっそ く段 ボー ル箱 を外型 に して紙屑 を押 し固 め大 きな塊 を作 った後,両 サイ ドか ら手 を使 って掘 っていっ た。丸 みを帯 びた穴 の形 を見 た生徒 たちはその後 それに合 わせ て外 形 も丸 くして い った。
この よ うに してで きあが ったアーチ状 の形 は古墳 の副葬品 にで もあ るか の よ うな様 相 の も のにな った (写真6)0
また今度 はその塊 が フワフワと した触感 の割 には意外 な ほ どの強 さ と弾 力性 を もつ こ と に気づ いたKu君が, ソファーのよ うな ものを作 ってそ こに座 ってみよ うとい うア イデ アを 思 いっ いた。他 の生徒 たち も全員 がその考 え に賛同 し,先 の作 品 を撤 収 した後 ただ ち にそ の計画 が実行 された。 同 じ方法 によ って作 られた今度 の作品 は長 さが1.5メー トル くらい に な った。生徒 たちはさっそ くその塊 の上 に並 んで座 った り, 寝 そべ ってみ た り して感 触 を 味わ い楽 しんだ (写真7,8)。 さ らに生徒 たちは担任 に もこの感覚 を味 わ って も らお うと 職員室 まで迎 えに走 った。付 き添 われ るよ うに してや って来 た教 師 が い よ いよ腰 を下 ろそ うとす ると,生徒 たちは驚 くで あろ うその反応 を固唾をのん で見 っ めて いたO お そ るお 亘 る手 をか けなが ら腰 を下 ろ した教 師 は 「ワ〜 ッ」 とい う声 を あげ, しば ら くは 目を大 き く 見開 いたままであ った。 その姿 を見届 けた生徒 たちは一 同大満足 とい った表情 であ った。
最後 はみんなで紙屑合戦 を して遊 んだ後,
2
年生 と同様 に, 床一 面 に散 らば った紙 屑 を 素足 にな って味わ い終了 した (写真9)。紙屑合戦が教室 い っぱいを使 って繰 り広 げ られ, 盛 り上 が った ことは言 うまで もないが,素足 で味わ う紙屑 の感触 に は 1, 2年生 と も新鮮 な驚 きとある種 の心地 よさを感 じていたよ うだ った。4‑2.
卒業式後 のセ レモニーに向けた3
年生 の取 り組み本実践 で は初年度か らそれ までの授業 の延長 と して,卒 業生 を見送 るセ レモ ニ ー に向 け た作 品制作 に取 り組んで きた。 そ して この取 り組 みに1年 生 の時 か ら関 わ って きた3年 生 は, これ までに も段 ボール箱 と丸 めた新聞の折 り込 みを使 って卒 業 を表 す 門 とそ の後 につ づ く道 をイメー ジ した作品 を設 置 した り,
2
年生 の時 は立 ち はだ か る壁 を打 ち破 って学 校 を後 にす るとい うイメー ジを表 すために,定期試験 の問題 用紙 を貼 り合 わせ て作 った大 き な紙 で廊下 をふ さぎ, 当 日は実際 にそれを破 り抜 けて出て行 って も らうとい う演 出 を計 画 実行 して きた (写真10, 11)。 そ こで これ らの作品や これ までの3年 間の取 り組 み を振 り返 り, その総集編 と して今度 は自分 たち 自身 を送 り出す ための仕掛 け作 りに取 り組 ませ た。は じめに これ までの作品 の成果 を思 い起 こさせた ところ, 彼 らは トイ レッ トペ ーパ ーの 芯 を使 った作品が最 も印象深 か った らしく, もう一度 それを素材 と して使 うことにな った。
次 に卒業 にまつわ るお祝 い とい う意味や,巣立 ってい く, 出て い くとい うイ メー ジか らア イデアを考 え させた。最終的 に合意 された計画 は, まず トイ レッ トペ ーパ ーの芯 を紅 白の
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色 に塗 り分 け,次 にそれをやや太 めのひ もに通 して結 ぶ ことに よ って直径 2メー トル くら いの輪 を作 り, さ らに同 じよ うな輪 をい くつ も作 ってそれ らを束 ね て廊下 の中程 につ るす
とい うものであ った。 それ は卒業証書 を持 ってその中を く ぐり抜 け祝 福 され て学 校 を後 に したい とい う彼 らの願 いが明確 な形 に表現 された内容 であ った。 計 画 実 現 に向 け, さ っそ く手分 け して着色作業 に取 り掛 か った。生徒 たちは目指す大 きさに必 要 な芯 材 の数量 や そ れを通 して結 ぶひ もの張 り具合 とい った ものを工夫 しなが ら,和気 あいあい と準備 していっ た。卒業式前 日の放課後 みんなで協力 して設置作業 を終 え る と, 生 徒 た ち はそ の出来 映 え に十分満足 した表情 を浮 かべなが らも一方 で は 「いよいよ これが最後 の作品か」 「それ に し て も楽 しい美術 だ ったな‑」 と言 って,感慨深 げな感想 を口に して いた (写真 12)。 そ し て翌 日,卒業式が終 わ りいよいよ学校 を最後 に しよ うとす る彼 らは 自分 た ちの計 画 した演 出 どお りにその輪 を くぐり抜 け, その後 につづ く職員や在 校 生 の拍手 に見送 られて校 舎 を 後 に して い った。
当初か ら3年間 にわた って本実践 に関わ って きた この学 年 の取 り組 み は この よ うな結 末 を迎 えて終了 した。
5.実践のまとめ と考蕪
本実践 は創造 の原理 やその過程,方法 に基づ いて授業計画 を立 て, そ こで展 開 され る具 体的な造形活動 を通 して生徒 たちの創造性 を高 めてい こうとす る もので あ った。 そ して, 生徒 たちは授業 を通 して様 々な造形活動 を体験す るに従 い, 少 しずつ そ の原理 や方 法, 辛 順 を身 につ けて きていることが, その学習行動 か ら見て取 れた。
具体 的な授業展開 は創造 の原理 と方法 を基礎 に置 きなが ら, 同時 に以 下 の要 素 もその基 本構造 と して組 み込 んだ。
・ブ レー ンス トー ミング法 にお ける発想 の手法
・ 「何が作 れ るか」で はな く 「どんな ことがで きるか」 とい う問 い掛 けの視点
・協力学習
( Co o p e r a t i v eLe a r ni n g )
の理念 と方法ブ レー ンス トー ミング法 における手法 と 「どんな ことがで きるか」 とい う言 葉 に集 約 し た問 い掛 けは, これ までの物作 りとい う授業 か らの大胆 な脱 却 に向 け, アイ デ アの数 量 的 拡大 と質的多様 さを 目指 しての ものである。生徒 たちは この方 法 と視 点 につ いて は難 な く 習得 し, その結果,資料1のよ うに一つの素材か らこれまで とはま った く質 の異 な るい く つ ものアイデアを発想す ることがで きるよ うにな った。
次 に,授業 は協力学習 の理念 に基づ きグループでの取 り組 み を基 本 と した. この ことは 作品制作 か ら公開発表 までの過程 を,他者 との関わ りや相 互作 用 とい う関係 にお いて展 開 させ る狙 いか らである。 これまでの美術 の授業で は,作品 は一 人 の個 人 に帰 属 す る もの と され, ま してや創造 における独 自性 とい う点か ら,特 にア イデ アの発想 に関 わ る他 者 との 相談 や協議 は是 とされて はこなか った と言 え る。 これに対 して, 本実 践 にお いて は発想 の 段階か ら積極 的 にメ ンバ ー と意見交換 を行 わせ, 内容や計 画 の決定 は生徒 間 の合意 と納 得 を原則 と した。 この ことによ って生徒 たちに常 にテーマを意 識 させ, 問題 を共 有化 させ る
ことがで きた。 その結果,発想 の展開やその方 向の転換, あ るい は内容 の絞 り込 み, また そのためのよ り合理 的な方法手順 の工夫 とい った点 につ いて, 生 徒 の意 識 の拡 大 と深 化 を 無理 な くスムーズに押 し進 めてい くことがで きた。
米田明生 木下悌二 :創造の原理の基づく美術科の授業実践Ⅱ
4 7
授業 を通 して生徒 たちによって具体化 された作品 (写真1‑ 12)が, 彼 らに と って初 めての体験であ り, またその作品が単 に鑑賞す る対象物ではな く, あ る時 には見 る側 の参 加を前提 とした もの, あるいはそれを通 して別の ことを体験 す る装 置, 仕掛 けの よ うな も のであ ったことなどか ら考察す ると,授業への意図 と して盛 り込 まれた これ らの要素 は, それぞれ大 きな成果 に結 びついた もの と言え る。
加 えて この協力学習の方法 は,他者 の意見 に批判 を加え ない とい うブ レー ンス トー ミン グ法の基本ルールか ら生 じる自由な関係や,わずかな差異 に も気 づ きそ こに意 味 を兄 いだ せ るようになるとい う効果等 と相乗 し,他者 に対す る理解, あ るいはそれぞれ の違 いを尊 重 しよ うとす る心情,作品の帰属 に関す る意識 の高 まり, さ らには作品 を大切 に しよ うと す る言動 にも通 じていった。
また, このよ うな授業展開では,各 自が何 らかの役割 と責任 を分担す る ことにな り, そ の ことによって,生徒たちは学習成果 について もそれぞれが 自分 の もの と して共有 し, こ れまで以上の成就感 と歓 びの広が りを共感で きる要因 に もな った。
本実践 を通 して見 られた このよ うな変容 と併せて, さ らに生徒 たちが他者 の反応 を通 し て作品をより客観的に捉 え られ るようにな った ことが特筆 され る。 そ してそれ と並行 して 自分 たちの取 り組みに対 して自信を持て るように もな っていった。
このような変容 に結 びつ いた理由 として,上記 の要素を組 み込 ん だ授業展 開 や, 生徒 た ちによる作品制作が創造 の原理や方法 に基 き, 自覚的 に行われた ことは もちろんで あ るが, 一連 の取 り組みが アイデアの発想か ら内容の絞 り込 み,計画 の立案, そ して具体 的 な準備 制作作業 に至 るまで,生徒 たち自身 による協議 と, そ こでの合意 お よび納得 を原則 に展 開 された ことがあげ られ るであろう。 またそ こで計画 された内容 につ いて は可能 な限 り実行 させ,作品 はすべて, ある期間校内において展示発表 して きた。 これ らの配慮 もこの よ う な結果 に結 びつ く大 きな要因 にな ったと言えよう。
生徒 たちは,最初 の頃 は自分 たちにとってのお もしろさだ けに気持 ちを奪 われ, 思 いっ いた ものは何で もす ぐにや ってみようとす る傾向が強か った。 しか し, 作品 の公開 を何度 か経験す ると,やがてアイデアを絞 り込んだ り実行 に移す内容 の優先順位 を決 めて い く段 階で評価 を加えなが ら話 し合 うようにな っていった。作品はその後 も公開 し, 校 内 の至 る 所で展開 し制作 されていったが,作品 に対す る他 の生徒や職員 の反応 は, 生徒 た ちの想 い と見事 に一致す るもの, あるいは予想以上 の驚 きと感動 を もって受 け入 れ られ る もの, か たや 「へえ
〜」
とか 「ふ〜ん」 という一言で済 まされて しま うもの まで様 々で あ った。 し か し生徒 たちは, このような納得 のいかない反応 に対 して も, 一度 は落胆 しやや不満 げな 表情 を見せ はす るが, しば らくす るとそれ も自分 たち自身 に起 因す る もの と して, きちん と受 け止 めようとす る態度が うかがえ るよ うになって きた。 この よ うな 自分 たちの発想 に よる作品制作 と公開発表, それ対す る周 りか らの反応 とい う授業展開 を繰 り返 し経験 す る ことによって,生徒 たちは作品 に対す る批判力を身 につ けて い った。 そ して他者 の反応 を 通 して 自分 たちの作品の成果 を確認で きるよ うにな った頃には, 以前 は 「自分 はへ ただ」「絵 (作品) なんて人 に見せた くない」 と言 っていた生徒 たちが,先生 たちに早 く観 て もら お うと職員室 まで迎えに行 った り,今度の作品はどうだ ったか と積極 的 に意見 を求 め るま でにその姿を変 えていた。 もちろん この ころには美術 に対す るイメー ジも大 き く変 化 し, 本実践 のよ うな授業 だ った ら好 きだ とい う生徒が ほとん どにな っていた (資料2)0
48 長崎大学教育学部幕己要 教科教育学 No.35(2000年)
このよ うな ことか ら,
・創造 の原理 と方法 に基づいて多種多様 な発想 を うながす。
・それ らの発想か ら自分 たちの計画 に沿 って作品を制作す る。
・作品 は常 に公開発表 し,他者か らの生 の反応 として評価 を受 ける。
・そ して このよ うな造形活動 を数多 く積み重ね,経験 してい く。
などの ことによって,作品制作 に携 わ る自覚 と, その内容 の如 何 に関 わ らず総 て の評価 を 素直 に受 け止 めよ うとす る姿勢が生 まれ, その結果が 自分 た ちの学 習 に対 す る自信 と歓 び
に結 びっいてい った と言 えよ う。
また本実践 で は,
・教師のイメージす る方向へ リー ドしてい くので はな く, 生徒 た ちの 目指 す方 向 をいち 早 く察知 しそ こに向 けて後方か ら支え る。
・やがて発生 して くるであろう問題 を予測 しなが らも,先 回 り して それを避 け るので は な く,生徒 たちの対応 に即 しなが ら補 ってい く。
・イメージどお りに展開 しなか った時で も, その責任 を追及 す るので はな く, 原因 を分 析 しなが らどんな ことで も経験 と して正 (プラス) の方向へ導 いてい く。
とい うよ うな生徒 の学習活動 を理解 し,支援 して い く教師の新 たな役割 も明 らか にな った。
6.
おわ りに平成10年 に告示 された新学習指導要領 によれば,美術科 の 目標 に新 た に 「感性」 の言 葉が加 え られた13)。感性 は元来,身体活動 を含 めた感覚体験 によ って培われ るものであ り, その豊か さを育 むには相応 の時間 と場 と共 に, これまで とは違 った視 点 か らの取 り組 みを 授業 に求 め られて もいる。
授業 に目を輝かせ,次週 の課題 を楽 しみに待っ多 くの生徒 の姿 を, 美術 の授業 に実現 さ せ るには,将 しく響 き合 う生徒 の豊 かな感性 の育成 と主体 的 な学習 を強 く促 す他 はな い こ
とを,本研究 の実践 は示 していると思 われ る。
また,本稿で取 り上 げた生徒か らの発想で展開す る授業 は, 様 々 な材料 や素材 に 目を向 けさせ, その体験 と共 に創造 の原理 にそ った学習が,生徒 の発想 で進 め られて, 楽 しい授 業の展開がで きた ことは,大 きな成果であ ったと考 えてよいであろう。
しか し, これ らの実践研究 は,木下 の人事異動 によって終了 を余儀 な くされた。 今後 は, 本研究 で得 られた多 くの知見, とりわけ題材や授業 の方法等 を, さ らに学校 現場 に生 かす
ために, これまでの題材や方法 とのバ ランスを考慮 しなければな らない と考え られ る。
米田明生 木下悌二 :創造の原理の基づ く美術科の授業実践Ⅱ
4 9
註 および参考文献
1)米 田明生 ・木下悌二 「創造 の原理 に基づ く美術科 の授業実 践 Ⅱ‑ 『生 き る力』 を育 て る美術教育 のあ り方 を探 って‑」 (長崎大学教育学部 紀要 教科教育学
N o . 3 3 ,1 9 9 9
,p. 5 1
‑p. 6
1)2)
文部省 「中学校学習指導要領解説美術編」 (開隆堂 出版,1 9 9 9 )p. 2 4
3)A
・コー ン 「競争社会 を こえて」 (山本啓, 清 水 康樹 :訳, 法 政大学 出版 局 ,1 9 9 4) p. 3 3 6 ‑
p. 4 0 0
『ともに学ぶ』
4)
恩 田彰 「創造性開発 の研究」 (恒星社厚生閣,1 9 8 0 )p. 2 5
,p. 9 2 5)
恩 田彰, 同書p. 2 5
,p. 3 7
,p.4 5
6)
丸山圭三郎 「ソシュールを読 む」 (岩波書店,1 9 9 4 )p. 1 6 4‑p. 1 7 3
『連辞 関係 と連 合 関係』 および 「ソシュールの思想」 (岩波書店,1 9 9 5 )p. 9 8 ‑p. 1 0 4
『連辞関係 と連 合 関係』7)
丸 山重三郎 「ソシュールの思想」 p. 1 6 9
,p. 3 4 5 8)
丸 山重三郎, 同書p. 1 0 3
9)
贋松渉 「存在 と意味」第‑巻 (岩波書店,1 9 8 2 )p. 2 8 1
1 0 )
大野晋 「日本語 の文法 を考 え る」 (岩波新書,1 9 7 8 )p. 2 1 ‑p. 5 0
『既知 と未知』ll)米 田明生 ・木下悌二 「創造 の原理 に基づ く美術科 の授業実践」 (長崎大学教 育 学部 教 科 教育学研究報告 第
3 1
号,1 9 9 8
,p. 2 7 ‑
p.4 3 )
および前掲論文〔1 〕
1 2 )
米 田明生 ・木下悌二,前掲論文〔1〕p. 5 7 ‑p. 5 9
,写真1‑8 1 3 )
文部省 「中学校学習指導要領」 (大蔵省印刷局,1 9 9 8 )p. 6 5
資料 1‑ 1 シュ レッダーにか けた紙屑 の分析
○分析 (「それ は〜で ある。」 とい う描写)
・紙
・柔 らか い もの
・切 り刻 まれてい るもの
・細 か い もの
・バ ラバ ラにされて いるもの
・さ らさ らして いるもの
・いろんな色が混 じって いる もの ・ごみ
・ひ らひ らしてい るもの ・燃 え る もの
・本屋 さんの匂 い (紙 とイ ンクの匂 い) がす るもの
50 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 No.35(2000年)
資料
1‑2
シュ レッダーにか けた紙屑 を素材 に して出 された アイデア○ そ こか らのアイデア (どんな ことがで きるか)
・紙 の上 に張 り付 けて絵 を措 く。
・何か に くっつ ける。
バ スケ ッ トボールに, 段 ボール箱 に,
発泡 スチ ロールで何かの形 を 作 って, それ に,
机 ・椅子 に, 窓 に,
手足 に (身体 に),
・固 めて何 かの形 にす る。
(接着剤 と混ぜて) 実際 に座 れ る椅子
オ ラ ンダの木靴 のよ うな靴
・固 めて燃料 とか建材 にす る。
・飛 ばす。
息 を吹 きか けて, プロアーで, 外 の風 で,
・床 に敷 き詰 め る。 (その上 を転 げ回 る)
・シー ト状 に して服 を作 る。
あ るいは服 に張 り付 ける。
・押 し固 めて何 かの形 にす る。
あ るいは何 かの形 に詰 め込 んでその形 を 抜 き取 る。
箱形
簡型 (円柱) 三角 お にぎ り型 バ ケ ツの形
資料2 シュ レッダーにか けた紙屑 を素材 に した授業 に対す る生徒 の評価 (平成11年1月13日 実施)
僕が感 じた こと
先生 か らこれをや ろ うと言 われた ら, ち ょっ とイ ヤで もや つて し ま うけど, 自分 が出 した案 はや っぱ り自分 に と って もうれ しい し, 自分 と してはどんなやつが したいかが す ぐに うか ん で くるか ら自分
・自分達 でみつ けた材料 だ った ら,案 を 出す と きに ‑「あ ーで もいい な‑」 とか 「これ もや ってみ よ うか な ‑」 て い うよ うな楽 しみが 増 すo
感 じた こと,思 った こと
生徒 が提案 して した ことが よか つたo
今 まで は先生 といっ しょに作 った りして た け ど, 今 回 は, 生徒 だ
米田明生 木下悌二 :創造 の原理 の基づ く美術科 の授業実践Ⅲ
写実 1
机 の上か ら天井 まで伸 びた棒状 の紙屑
写真2
「団子300兄弟」 と タイ トル された紙屑 の塊
写真3
教室 に何本 も並べ られた
「シュ レ ッダー の うん こ」
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写真4
‑列 につなげ,環状 に配置 された
「シュ レ ッダーの うん こ」
米 田明生 木下悌二 :創造 の原理 の基づ く美術科 の授業実践Ⅲ
写真5
棚 の中 に並べ重 ね られた 「シュ レッダーの うん こ」
写真6
穴 を空 け られ丸 く成形 された紙屑 の塊
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写真 7
紙屑 で作れ らた 「ソフ ァー」 に腰掛 けてみ る
写実 8
紙屑 で作 られた 「ソファー」 に横 たわ る生徒
米田明生 木下悌二 :創造の原理の基づ く美術科の授業実践Ⅲ
写真9
紙屑 合戦 を して遊 ぶ生徒 たち
写実10
貼 り合わせた問題用紙でふさがれた廊下
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写真11
段ボールと丸めた折 り込み紙 による門 と道
写真12
紅 白に塗 り分 けた トイ レットペーパーの芯で 作 られた 「卒業の門」