九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
中心商業地における休日の駐車行動と駐車施策のあ り方に関する研究
辰巳, 浩
https://doi.org/10.11501/3142515
出版情報:Kyushu University, 1998, 博士(工学), 論文博士 バージョン:
権利関係:
第5章
駐車行動シミュレーションモデルの開発と それに基づく駐車施策に関する検討
5.1 序
5.2 駐車行動シミュレーションモデルのアノレゴリズム 5.3 シミュレーションモデルの実行結果と評価
5.3.1 選択結果からみた評価
5.3.2 駐車状況の時間変化からみた評価
5.4 駐車行動シミュレーションモデルによる駐車施策に関する検討
5.4.1 駐車場容量の拡大による駐車状況の変化と施策について
5.4.2 駐車待ち行列の規制による駐車状況の変化と施策について
5.5 駐車場容量決定シミュレーションモデノレの構築と適用例
5.5.1 シミュレーションモデルのアノレゴリズム
5.5.2 シミュレーションモデノレの適用例
5.6 要約 参考文献
5.
1 序
近年、 都市部の中心商業地においては、 交通渋滞が深刻な問題とな っ
ているが、 その原因のー っとして、 駐車場の容量不足から来る駐車待ち 行列や駐車場探しの回遊交通の発生が挙げられる。 すなわち、 国民のラ イブスタイノレが自動車への依存度を高めるに従って増加する駐車需要に 対し、供給側である駐車場というイ ンフラの整備が追いつかないことが、
その原因であるといえる。
しかしながら、 地価の高騰や用地不足により、 これら の十分な整備が 困難であるのが実情であるc したがって、 まずは如何に効率よく現状の 駐車場を活用 するかが重要な課題であり、 その上で、 新たな整備が必要 であると判断された場合に、 ど こ にどれだけの規模の駐車場を整備すべ
きかを検討する必要がある。
こう したことを検討するためには、 単にドライバーの駐車場選択行動 を分析するだけでは不十分であり、 そのことを踏まえた上で、 1日を通
した地区全体の駐車状況の変化を把握し、 施策を講じる必要がある。
本章では、 こうした観点に基づき、 駐車行動シミュレーションを行う
と 共に、 駐車施策について検討するものである= すなわち、 ま ずは分析 対象時間内 に到着する全台数を設定し、 4 章で分析した到着時刻分布 、 出発地分布、 目的地分布に従い各車の属性を決定 する。 その上 で、 3 章 に おいて 構築した駐車行動モデノレをもとに、 各時刻帯に到着す るドライ ノくー の駐車場選択を予測 する。 各ド ラ イバーは、 予測された 駐車場へ 到
着し入庫するが、 駐 車 場が満了巨の場合には駐車待ち行列に並ぶ こととな
る 。 また、 入庄の際には、 4 章で分析した駐車時間分布から 出庫時刻が
予測され、 そのH芋亥IJになると 山j草する。
こう したシミ ュレーシ ョ ン を 全到着車に対 し 1 日 を通して行 うことに
より、各駐車場の在庫状況や駐車待ち状況の時間変化を把握すると共に 、 駐車施策について検討せんとするものである。 また、 駐 車場容量決定 シ
ミュレーションモデノレを構築し、 その適用に ついて検討する内
5. 2
駐車行動シミュレーションモデルのアルゴリズム
本研究で行う駐車行動シミュレーションのフローチャートは図5 - 1
に示すとおりである。 全体の構成は、 初期設定、 駐車場選択、 入庫およ び駐車待ちの処理、 出庫および駐車待ち車の入庫処理、 駐車場状況の出 力となっている。 なお、 本シミュレーションの分析対象時間は 10: 00 '""'-.J
18:59の9時間とする。
( 1
)初期設定
初期設定としては、 到着車および出庫車に関する設定、 各種モデノレの パラメータや分布形に関する設定、 駐車場に関する設定の3種類に大き
く分けることができる。
①到着車および出庫車に関する設定
到表事および出庫車に関して、 4種類のグノレープが存在する。 すなわ ち、分析開始時刻以前に到着し分析終了時刻までに出庫するグノレープ(グ ノレープ1 )、 分析開始時刻以前に到着し分析終了時刻以降に出庫するグ ノレープ(グノレープ2 )、 分析開始時刻以降に到着し分析終了時刻までに 山庫するグノレープ(グループ3 )、 分析開始時刻以降に到着し分析終了 H寺刻以降に出庫するグノレープ(グループ4 )である。 また、 分析開始時 刻以前に出庫するグノレーフ。および分析終了時刻以降に到着するグノレーフ。
が存住するが 、本シミュレーションには何ら影響を及ぼさないことから、
ここでは取り扱わないものとする。
本シミュレーションにおいて、 選択駐車場を予測するグループはグノレ ープ3および4のみであり 、 グループ1および2に関しては、 観測調査 により把握した実際の状態をそのま ま用いるものとする。 すなわち、 グ ノレープ 1 に関しては、 各駐車場の在庫管理の初期 設定として、 各駐車場 に入庫させておき、 出庫時刻を記入しておく。 また、 グノレープ2につい ては、 各駐車場の初期設定として、 その台数分だけ駐車可能なスペース を減ずるものとする。ただし、 安国駐車場に関しては、 9 4.5で述べた
とおり、 グループ2の台数が把握できないため、 ここでは考慮、しないも のとする。 なお、 各駐車場におけるグノレープ1および2の台数は表4- 1 8に示すとおりである。 さらに、 グループ3(以下、 時間内出庫車と する) およびグノレープ4(以下、 時間内未出庫車とする) については、
これらの台数を合計して全到着台数として初期設定するものとする。 な お、 各入庫時刻帯における時間内出庫車および未出庫車の台数とその割 合は表5 - 1および表5 -2に示すとおりである。
②各種モデルのパラメータや分布形に関する設定
本シミュレーションで使用するそデノレの中で、 駐車場を決定する ため のモデルは、 3章で提案した都心エリア進入点選択モデノレ、 駐車ゾーン 選択モデル、 駐車場選択モデノレの3つである。 これらについては各々の パラメータおよび説明変数のマトリックスを入力しておく。
また、 各車に対し到着時刻、 出発地、 目的地を設定する必要がある。
まず、 到着時刻分布については、 表4-2の合計の欄に示す到着台数に 基づいて各時刻帯の到着車割合を入力する(表5 -3 )。 出発地 分布に 関しては、 9 4. 2.2 で述べたとおり、 時刻帯毎に予測する必要がないと 判断し、 表4- 4の最下欄に示す各割合を入力する。 さらに、 目的地分 布については、 9 4. 2. 3 で述べたとおり、 H寺刻帯別に目的地を予測する 必要があることから、 表4-6の合計欄以外の各割合を入力する。
以上の分布に従って乱数を発生させ、 各車に属性を与え るが、 到着時 刻に関しては、 各時刻帯内において、 その 60分間の到着分布に偏りの ないように1分単位で到着時刻を割り振るものとする。
また、 目的地について、 本研究では表2-2に示す代表的な大規模商
業施設 12 カ所を対象としているが、 これらの殆どは分析対象地区の中 心部に位置している(図2- 1 )。 しかしながら、 エリアの周辺部に位
置する駐車場では、 これら以外を目的地とするドライパーが数多く存在 すると考えられる。 そこで、 各駐車場においてアンケー ト調査 を 行った 際に、 ドライバーが目的地として「その他Jを記入した割合についてみ ると 、 表5 -4に示すとおりである。 本表より、 ショッパーズ駐車場、
地下街北駐車場、 地下街南駐車場、 福岡中央駐車場では「その他」の割
合が低いのに対し、 安国駐車場、 重松スカイパーク、 綾杉駐車場、 中央 公園駐車場ではその割合が高いことがわかる。 これらの駐車場を地理的 な観点からみてみると、 前者の4駐車場は本研究で設定した 12 カ所の 目的地に全体的に近い。 これまでの分析から、 ドライバーは目的地に近
い駐車場を選択する傾向が強いことを考慮、すると、 これらの駐車場を選 択したドライバーの 「その他」 の目的地についても 12 カ所の目的地の 近辺であると推察できる。 これに対し、 後者の4駐車場についてみると、
安国駐車場は安国寺や通称親不孝通り周辺、 重松スカイパークについて も通称親不孝通り周辺、 また、 綾杉駐車場と中央公園駐車場については 中州方面を目的地とするドライバーが数多く存在すると推察できる(図
2 - 1 )。 これらの目的地は、 本研究で設定した都心エリアの周辺部も しくはエリア外に位置することから、 とれらを目的地とするドライパー が駐車場選択を行う上では、 本研究で対象とする8カ所の駐車場におい て、 実際に選択した以外の駐車場の殆どは選択肢集合に含まれないと判
断する。 こうしたことから、 本シミュレーションでは、 乱数の発生によ
り各車の目的地を設定する際に、 表5 - 4に示す「その他」の割合のう ち、 後者の4駐車場の分については、 全到着車に占めるそれらの駐車場 の目的地「その他Jの割合(表5 - 5 ) に従い、 駐車場番号と共に設定 する。 これらについては、 モデノレによる駐車場選択は行わず、 当該する
駐車場を選択するものとする。
以上により、 到着および駐車場選択のための各車の属性が決定される が、 各車の出庫処理を行うためには駐車時間を与える必要がある。 そこ で、 S 4. 3. 1およびS 4. 3.2 で提案した分布形およびパラメータを入力 しておく。
③駐車場に関する設定
駐車場に関する設定については、 駐車場数および各駐車場の容量を入 力する。
( 2 )駐車場選択
シミュレーションは、 分析開始時刻から終了時刻まで、 1分刻みでル
ープを回すが、 当該時刻に到着する車がある場合には、 その車の駐車場 選択を予測する。 すなわち、 まずは目的地が 「その他」 であるかどうか を判断し、 「その他J である場合には当該する駐車場を選択するものと する。 「その他J でない場合には、 都心エリア進入点選択モデルにより 各進入点の選択確率を算出し、 その確率に従って乱数を発生させ、 進入 点を決定する。 次に、 駐車ゾーン選択モデルにより、 各駐車ゾーンの選 択確率を算出する。 ここでも、 都心エリア進入点選択と同様、 その確率 に従って乱数を発生させ、 駐車ゾーンを決定する。 さらに、 選択された 駐車ゾーン内の駐車場について、 駐車場選択モデルにより各駐車場の選 択確率を算出し、 その確率に従って乱数を発生させ、駐車場を決定するc
( 3 )入庫および駐車待ちの処理
各車は駐車場選択により 決定した駐車場に到着するが、 その駐車場が 満車の場合には待ち行列に並ぶこととなる。 また、 満車でない場合は入 庫するが、 その際に駐車時間を予測し、 現住時刻と足しあわせることに
よって出庫時刻を算出する。
駐車時間の予測については、 まず表5 - 2の割合に従って乱数を発生 させ、 時間内出庫車か時間内未出庫車かを決定する。 時間内出庫車と決 定した場合には、 9 4.3.2 で述べたアンケートデータに基づく駐車時間 分布モデルを用い、 時刻帯、 選択した駐車場および目的地から確定項を 決定した上で、 該当する時刻帯の残差分布に従って乱数を発生させるこ
とにより残差項を決定し、 それらを足し合わせて駐車時間を決定するc また、 時間内未出庫車と決定した場合には、 9 4. 3. 1 で述べた観測デー タに基づく駐車時間分布モデノレを用い、 該当する時刻帯の分布形に従い 乱数を発生させることにより駐車時間を決定する。
( 4 )出庫および駐車待ち車の入庫処理
各駐車場の在庫車に対し、 当該時刻に出庫する車があるかどうかを検 索する。 該当する車があれば出庫させるが、 その駐車場に駐車待ち車が 存在する場合には、 その先頭の車を入庫させる。 その際にも( 3 )と同
様の方法によ り駐車時間を予測し、 現在時刻と足しあわせることによっ て出庫時刻を算出する。
( 5 )駐車場状況の出力
各時刻毎に、 全ての到着車、 出庫車および駐車待ち車の処理が終了す れば、 最後に当該時刻における駐車状況を出力する。
まず、 各駐車場の駐車待ち台数および駐車待ち時間を出力する。 各 駐 車場の駐車待ち時間は、 在庫している車の中で、 駐車待ち台数分が出庫 するまでの時間を算出することにより求める。 ここ で求められた各駐車 場の駐車待ち時間は、 各駐車ゾーンにおける駐車場選択モデルの説明変 数としても用いられる2 また、 各駐車ゾーン毎に平均駐車待ち時間を算 出し、 駐車ゾーン選択モデノレの説明変数として用いる。 最後に、 各駐車 場の在庫台数をカウントし、 出力する。
以上で当該時刻の全ての作業は終了し、 次の時刻へ移る。 こうして 、 最終的に分析終了時刻;こ達すれば、 シミュレーションは終了となる円
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. - a -
a .
図5 - 店主
初期設定
]|ー数σ
|着時刻分布・出罰
↓
目的地分布のl
| 乱数を発生
号車の到着時刻・l
記
(分割賠 I 叫
の........ ..、 駐車場選択 、............
ヨ行動シミュレーショ ンのフローチャー ト (その
' . . . . . ' - E . '
. . . . . - E . E - a - E . . . . . - a . . . . . . . . . ' . . . . . . - a . . . . . . . . . - s . . . . .
, - a .
H
L M
図5-
- -- - - - -、 入庫および駐車待ち の 処理 L ・ ・ ・ ・
- ・ ・ ・ --... ...・・ー・ー・ーー ー-ー-ー-........ ..... ・ ・ ・ ・ ・h・ ・ ・ ・ ・ ・ 一ー一・・ ー一ー一ー一一ー一ーーー一ー一 ・ ・ ・ ・ ・ --・ ・ ・ ・ .
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駐車行動シミュレーシ ョンのフローチャー
K
ト
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・・ ・ ・ .
(その2 )
M K
- - - - 、 駐車場状況の出力
図5 - 1 駐車行動シミュレーションのフローチャート(その3 )
表5 - 1 入庫時刻 帯別の時間内出庫車および未出庫車の台数 (台)
入庫時刻帯 出庫時刻 合計
'"'-'18: 59 19: 00'"'-'
1 0時台 776 12 788
1 1時台 542 19 561
1 2時台 596 29 625
1 3時台 525 38 563
1 4時台 546 61 607
1 5時台 492 114 606
1 6時台 389 203 592
1 7時台 219 339 558
1 8時台 34 449 483
合計 4119 1264 5383
表5 - 2 入 庫 時 刻帯別の時間内出庫車および未出庫車の割合
入庫時刻帯 出庫時刻j 合計 '"'-'18: 59 19:00'"'-'
1 0時台 o. 985 o. 015 1. 000
1 1時台 o. 966 o. 034 1.000
1 2 a寺台 o. 954 o. 046 1.000
1 3 a寺台 o. 933 o. 067 1. 000
1 4時台 o. 900 0.100 1.000 1 5時台 O. 812 O. 188 1.000 1 6時台 O. 657 O. 343 1. 000
1 7時台 O. 392 O. 608 1. 000
1 8時台 0.070 O. 930 1.000
合計 O. 765 O. 235 1.000
表5 - 3 時刻帯別の到 着台数とその割合
時刻帯 到着台数(台) 到着割合 10時台 717 O. 133 11時台 542 O. 101 12時台 619 O. 115
13時台 567 0.105
14時台 610 O. 113 15時台 636 O. 118 16時台 612 O. 114 17時台 595 O. 111 18時台 485 O. 090
合計 5383 1.000
表5 - 4 各駐 車 場におけるそ の 他の目的地の 割 合
�
1'"'"' 12 目 的その他地 (台)合計 「その他」の割合ショッハ。ースゃ駐車場 316 84 400 0.210
安国駐車場 325 225 550 O. 409
重松スカイパーク 145 129 274 0.471 地下街北駐車場 252 73 325 O. 225 綾杉駐車場 120 84 204 0.412 地下街南駐車場 481 138 619 O. 223 福岡中央駐車場 329 123 452 O. 272
中央公園駐車場 400 233 633 O. 368
llコx 計 2368 1089 3457 0.315
表5 - 5 全到着車に 対 す る「 そ の他」 の 割 合
�
全到着車に対する「その他Jの割合安国駐車場 0.065
重松スカイパーク O. 037 綾杉駐車場 O. 024 中央公園駐車場 0.067
5. 3
シミュレーションモデルの実行結果と評価
5. 3. 1
選択結果からみた評価
本研究で構築した駐車行動シミュレーションモデルの精度を評価する ため、 実際 と同様の到着台数によりシミュレーションを実行した。 まず、
実行結果から得られた各都心エリア進入点の予測割合と実測割合を比較 すると、 表5 - 6および図5 - 2に示すとおりである。 ただし、 都心エ リア進入点データは観測データが存在しないため、 ここでの実測割合は アンケートデータに基づくものである。 図より、 全ての都心エリア進入 点において、 その割合は良く適合しているといえる。
また、 各駐車ゾーンの予測台数と実視Ij台数を比較すると表5 - 7およ び図5 - 3に示すとおりである。 北部駐車ゾーンについてみると、 実測 値が 1634台であるのに対し予測値は1 637台であり、 非常に高い精度 で予測されていることが分かる。 中部駐車ゾーンについてみると、 実測 値が928台であるのに対し予測値は983台と、 予測値の方が若干多く なっており、 逆に南部駐車ゾーンでは、 実測値が2821台に対し予測値 は2763台 と予測値の方が少なくなっている。 しかしながら、 そ れ らの
差はさほど大きなものではなく、 概ね良好な結果であるといえる。
さらに、 各駐車場の予測台数と実演IJ台数を比較すると表5 - 8および 図5 - 4に示すとおりである。 ショ ッパーズ駐車場、 重松スカイパーク、
綾杉駐車場、 地下街南駐車場、 中央公園駐車場においては実測値に比し て予測値の方が若干少なく、 安国駐車場、 地下街北駐車場、 福岡中央駐 車場では予測値の方が若干多い結果となっている。 しかしながら、 全体 的にみると、 ここでも概ね良好な結果であるといえる。
なお、 より厳密にみて上述の差が生じた原因を挙げれば、 駐車時間に 関係があると考えられる。 すなわち、 駐車場の平均駐車時間が実演IJ値よ りも短く予測された場合には各車の出庫時刻が実際よりも早くなり、 駐 車待ち時聞が短くなることから、その駐車場を選択する割合が高くなる【
また、 逆に長く予測されると、 実際よりも駐車待ち時間が長くなり、 そ の駐車場を選択する割合が低くなる。 そこで、 各駐車場の平均駐車時間 の予測値と実測値を比較すると表5 - 9に示すとおりである。 ただし、
時間内未出庫車の駐車時間については実測値が存在しないことから、 こ こでは時間内出庫車のみについて算出している。 本表と表5 - 8を見比
べてみると、 予測台数の方が59台多い地下街北駐車場では、 平均駐 時間は予測値の方が 12分短く、 逆に予測台数の方が69台少ない中央
公園駐車場では、 平均駐車時間は 9分長くなっていることが分かる。
本シミュレーシ ョンでは、 ドライパーの出発地、 目的地および駐車時間 の残差を乱数の発生により予測しており、 さらには都心エリア進入点選 択、 駐車ゾーン選択、 駐車場選択の際にも選択確率に従って乱数を発生 させていることから、 多少の誤差が発生することは避けられない。 ある いは逆にいえば、 平均駐車時間が短く予測された場合にはその駐車場の 選択割合が高くなっていることから、 実際の状況を良く再現できるシミ ュレーションモデノレであるということができる。
表5 - 6 都心エリア進入点選択結果
進入点 予 測(台) 予測割合 アンケート実測(台) 実測割合
175 O. 033 89 O. 040
2 189 0.035 97 O. 044
3 100 0.019 65 O. 030
4 443 O. 082 205 O. 093
5 167 0.031 63 O. 029
6 811 O. 151 285 0.130
7 1436 O. 267 521 O. 237
8 249 O. 046 116 O. 053
9 302 O. 056 144 O. 065
10 1098 O. 204 412 O. 187
11 413 O. 077 203 O. 092
L合計
5383 1. 000 2200 1.000O. 30 O. 25
選 O. 20 択
宝ロ・リ1 O. 15
4にbコ、 0.10
0.05
0.00
2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
都心エリア進入点
|園予測割合口実演1]割合|
図5 - 2 都心エリア進入点選択における予測値と実測値の比較
表5 - 7 駐 車 ゾ ー ン選択結果
---一二
予測値 実測値北部駐車ゾーン 1637 1634 中部駐車ゾーン 983 928 南部駐車ゾーン 2763 2821
メIコミ 言十 5383 5383
(台)
..t...:..
口
500 3000
2500
nvnuハUAUハUハunU FD ハU nζ 41
41 選択台数
。
北部駐車ゾーン 中部駐車ゾーン 南部駐車ゾーン
lE予測値口実測値l
図5 - 3 駐 車ゾー ン選択におけ る予測値と実測値の比較
(台)
---
予測値 実測値ショッハ。ースゃ駐車場 639 666
安 国駐車場 662 626 重松スカイパーク 336 342 地下街北駐車場 519 460 綾杉駐車場 464 468 地下街南駐車場 972 991 福岡中央駐車場 792 762 中央公園駐車場 999 1068
メ口〉、
計 5383 5383
駐 車 場選択結果 表5 - 8
掛川町州附図qwq号
掛川町説wqn甘直凶作
野川町制町医担比I安
掛川町銀幹撰
野川町州町村山相LI安
hulてTRM代記酬
掛川町出回取
野川町akー三又
A 口
選択台数
lE予測値己点!日il
駐車場選択結果に おける予測値と 実演IJ値の比較 図5 - 4
表5 - 9 各駐 車 場の平均駐 車時間
(分)
---
予測値 実測値ショッハ。ース守駐車場 122 120
安国駐車場 134 133 重松スカイパーク 147 144
地下街北駐車場 117 129 綾杉駐車場 146 146 地下街南駐車場 119 120 福岡中央駐車場 129 138 中央公園駐車場 132 123
ノ
1ヘ二 体 129 129
5. 3.2
駐車状況の時間変化からみた評価
駐車場別に、 各時刻帯における到着台数の予測値と実測値の比較を行 うと、 図5 - 5に示すとおりである。 全体的にみると、 予測値と実測値 は良く適合しているとみることができる。
各駐車場についてみると、 シヨ ツパーズ駐車場では、 全体的に 予測台 数と実測台数が良く適合しており、 17時台以降に若干実測台数の方が 多くなっている。 また、 安国駐車場についてみると、 13時台までは予 測値の方が多く、それ以降は実測値の方が多い。 重松スカイパークでは、
11時台、 13 時台、 14時台において実訓IJ台数の方が多く、 15 時台、 17 時台では逆に予測台数の方が多い結果となっている。 その他の時刻帯で は予測台数と実測台数はほぼ一致しているといえる。 地下街北駐車場に ついてみると、 10時台では良く適合しているものの、 それ以降は 12時 台を除いて予測台数が実測台数を上回っている。 その原因は上述のとお り、 平均駐車時間によるものであるといえる。 また、 綾杉駐車場では、
13時台、 15時台、 17時台、18時台において予測値の方が多く、 その他
の時刻帯では実測値の方が多い結果となっている。 その中でも 11 時台 と 13時台の誤差が大きいが、 13 時台については 1 1時台に到着台数が
少なく、 そのために予測台数が多くなったと考えられる。 地下街南駐車 場については、 11時台、 1 6時台、 17時台で予測値の方が多く、 それ以 外は若干実測値の方が多い。 また、 福岡中央駐車場では、 10 時台、13 時台、17時台、18時台において実測値の方が多く、 それ以外の時刻帯で は予測値の方が多い。 さらに、 中央公園駐車場については、 18時台以 外は実測台数が予測台数を上回っており、 ここでも地下街北駐車場と同 様、 平均駐車時間の影響によるものであるといえる。
各駐車場の在庫台数の時間変化について、予測値と実測値を比較すれ ば図5 - 6のとおりであるc 全体的にみると予測値と実測値は非常に良 く適合しているといえる。 強いて挙げれば、 安田駐車場では、 14時台 までは予測値の方が実測値よりも多少多くなっており、 17 時以降は逆
に実測値が上回っているc その原因として、 この駐車場では在庫台数が 増加しでも満車となっていないことから、 駐車待ち行列が発生せず、 駐 車場選択の誤差がそのまま現れたと考えられる。 また、 表5 - 9より
平均駐車時間の予測値と実測値はほぼ一致していることから、 全体的に 早い時刻の方へずれた結果となったといえる。
各駐車場の駐車待ち行列の台数と待ち時間の時間変化について、 予測 値と実測値の比較を行うと図5 - 7および図5 - 8に示すとおりである。
これらの図より、 全体的にみると、 その傾向は概ね一致しているといえ
る
各駐車場についてみると、 ショ ッパーズ駐車場では非常に良く一致し ている。 安国駐車場については予測、 実測ともに駐車待ち行列は発生し ない結果となった。 また、 重松スカイパークについても予測では待ち行 列は発生しない結果となったが、ここでの実測の駐車待ち台数をみても、
せいぜい1台しか発生していないことから、 予測と実n!IJは良く合ってい
ると判断できる。 地下街北駐車場についてみると、14:30前後から16:30 頃まで実 測値よりも予測値の方が多くなっており、 また、 18時以降に おいて、 実測では駐車待ちが行列が減少し消滅しているのに対し、 予測 では 10台前後が続く結果となっている。 しかしながら、 全体的にはそ の傾向は概ね一致しており、 これらは乱数発生時の誤差であると推察す る。 綾杉駐車場では、 実測に比して予測の方が駐車待ち行列の発生時刻 が約1時間遅く、 その後は概ね一致しているといえる。 地下街南駐車場 については、 全体的に良く一致しており、 また、 福岡中央駐車場では、
全体的に予測値の方が若干大きい結果となっている。 さらに、 中央公園 駐車場についてみると、 実測よりも予測の方が、 駐車待ち行列の発生が
約20分早く、 消滅も約1時間早い結果となった。 しかしながら、 全体 的な傾向は概ね一致しているとみることができる。
以上のように、 駐車待ち行列の発生から消滅までの過 程について、 予 測値と実測値を比較したが、 本シミュレーションでは乱数の発生による 予測を行っていることを考慮すれば、 全体として良好な結果であるとい
える。
i口A
至IJ 着4口4
数
4口A
至IJ着
4口A
数
.L:. 口
至IJ着
i口A
数
4口..>..
至1) 着
i口A
数
ショッパーズ駐車場
120 100 80 60 40 20
時刻帯 安国駐車場
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時刻帯 重松スカイパーク
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時刻帯 地下街北駐車場
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時実IJ帯
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図5 - 5 時刻帯別到着台数の予測値と実測値の比較(その1 )
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時刻帯
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時刻帯
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時刻帯
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時刻帯
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図5 - 5 時刻帯別到着台数の予測値と実測値の比較(その2 )
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ショツ/\ーズ駐車場
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時刻 安国駐車場
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時刻 重松スカイパーク
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時刻
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時刻
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図5 - 6 在庫台数の時間変化の予測値と実測値の比較 (その1 )
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在庫台数
綾杉駐車場
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時刻
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図5 - 6 在庫台数の時間変化の予測値と実測値の比較 (その2 )
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時刻 安国駐車場
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時刻
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時刻
|
一予浸惜一実測値|
図5 - 7 駐車待ち台数の時間変化の予測値と 実 測値の比較 (その1)
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時刻
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時刻
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時刻
i口A 中央公園駐車場 35
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時刻
一予浪畑 一 実測値|
図5 - 7 駐車待ち台数の時間変化の予測値と実測値の比較(その2 )
分 ショッパーズ駐車場 35
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時刻
分 安国駐車場
30 25 待20ち15
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時刻
分 重松スカイパーク
2
待ち1 予測では待ち行列は発生せず 時間
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時刻
分 地下街北駐車場
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時刻
|
ー予浪崎一実測値|
図5 - 8 駐車待ち時間の時間変化の予測値と実測値の比較(その1 )