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Microsoft PowerPoint - 【web掲載版】九大_小山様_ NEDO TSC Foresightセミナー(縮小最終版)

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(1)

九州大学 大学院総合理工学研究院

九州大学 カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(兼任)

小 山 繁

空調用冷媒の

低GWP化への挑戦と将来展望

平成27年度 NEDO 『TSC Foresight セミナー(第2回)』

平成27年10月30日

(2)

1.はじめに

ヒートポンプ・冷凍機の歴史概観,フロン系冷媒の登場と変遷,冷媒を取り巻く状況, 低GWP新規合成冷媒の開発動向

2.高効率ノンフロン型空調機器技術の開発

2.1 業務用空調機器に適した低GWP冷媒の探求とその安全性、物性および性能評価(九州大学) 2.2 高効率かつ低温室効果の新冷媒の開発(旭硝子(株)) 2.3 エアコン用低GWP冷媒の性能および安全性評価(東京大学)

3.日本冷凍空調学会における低GWP新規冷媒を用いた空調・

冷凍システム開発に関連した取り組み

3.1 日本冷凍空調学会の果たすべき使命 3.2 冷媒関連技術委員会および調査研究プロジェクトの紹介 3.3 微燃性冷媒リスク評価研究会の紹介

4.今後の課題と展望

4.1 次世代低GWP冷媒の探求 4.2 次世代低GWP冷媒空調システム開発に関する技術的課題

5.まとめ

(3)

・1799 南カロライナ州で天然氷用の貯氷庫(氷室)建設 ・1824 Carnotがヒートポンプ・冷凍機の理論 ・1844 Gorrieが製氷用の空気圧縮式冷凍機を考案 ・1852 Thomsonがビル用ヒートマルチプライヤを提案 ・1856 Rittingerがオーストリアの製塩工場に世界初の 蒸気圧縮式ヒートポンプを設置 ・1859 冷凍機の作動媒体としてエチルエーテルを使用 ・1861 Carreが吸収式冷凍機をシドニーの食肉冷凍工場に設置 ・1877 Lindeがアンモニア式冷凍機をビール醸造工場に設置 ・1879 Colemanが食肉運送船に冷凍機を設置 ・1897 日本初の製氷用アンモニア冷凍機を英国より輸入 ・1914 三菱神戸造船所で炭酸ガス冷凍機が製造 ・1918 Kelvinatorが家庭用冷蔵庫を最初に販売 ・1912 Kraussがヒートポンプの利用を検討 ・1922 三菱神戸造船所でアンモニア冷凍機を製造 ・1920 Haldaneが空気・水道水を熱源とした実験用ヒートポンプを試作 ・1926 京大・大塚博士がヒートポンプの理論を日本に紹介 ・1930 世界初の暖房用空気熱源ヒートポンプ設置(エジソン電力会社) ・1930 家庭用冷蔵庫の冷媒としてフロンR12を使用

ヒートポンプ・冷凍機の歴史概観

1.はじめに

氷室(約2000年前)

国産冷蔵庫

1930年)

(4)

フロン系冷媒の登場と変遷

可燃性:ある■,ない□ 毒性:強い●,普通○,弱い◎ 大気中寿命:長い※ ■◎ R50 CH4 ■○ ■◎ R40 R41 CH3Cl CH3F ■○ ■○ ■◎ R30 R31 R32 CH2Cl2 CH2ClF CH2F2 □● □○ □◎ □◎ R20 R21 R22 R23 CHCl3 CHCl2F CHClF2 CHF3 □●※ □◎※ □◎※ □◎※ □◎※ R10 R11 R12 R13 R14 CCl4 CCl3F CCl2F2 CClF3 CF4 H Cl F ☆フロンの一般的性質 ・不燃性 ・熱に対して安定 ・毒性が少ない ・金属に対する腐食性がない ・オイルへの優れた溶解性 ・高電気絶縁性 ☆フロンの一般的性質 ・不燃性 ・熱に対して安定 ・毒性が少ない ・金属に対する腐食性がない ・オイルへの優れた溶解性 ・高電気絶縁性 CFC:Chloro, Fluoro-Carbons

HCFC:Hydro, Chloro, Fluoro-Carbon

HFC: Hydro, Fluoro-Carbon ☆フロンの用途 ・冷媒(作動媒体) ・断熱材用発泡剤 ・洗浄剤、溶剤 ・消 火 剤 ・エアーゾル ☆フロンの用途 ・冷媒(作動媒体) ・断熱材用発泡剤 ・洗浄剤、溶剤 ・消 火 剤 ・エアーゾル

フロン系冷媒(ハロゲン化炭化水素)の登場 (1928年MidgleyがR12を開発)

※冷凍・空調技術の向上

生活環境の向上

に貢献

(5)

フロンによるオゾン層破壊問題への対応

米国Rowland教授らがフロンによる成層圏オゾン層の破壊とその生態系に 及ぼす影響に関する論文を発表 (1974年) 成層圏 対流圏 成層圏界面 オゾン層 大量のCFCs が蓄積 早い循環 CFCsの放出 遅い輸送 CFCs O ClO Cl UV O+ClO→ Cl+O2 O3+Cl→ O2+ClO O+O3 → 2 O2 Cl CH4 HCl HCl OH 遅い輸送 酸性雨として地表へ 地 表 面 50 ~60 km 10 ~15 km 成層圏 対流圏 成層圏界面 オゾン層 大量のCFCs が蓄積 早い循環 CFCsの放出 遅い輸送 CFCs O ClO Cl UV O+ClO→ Cl+O2 O3+Cl→ O2+ClO O+O3 → 2 O2 Cl CH4 HCl HCl OH 遅い輸送 酸性雨として地表へ 地 表 面 50 ~60 km 10 ~15 km

オゾン層破壊問題

(Ozone Depletion Problem)

フロン系冷媒(特にCFC系冷媒)の 中に含まれる塩素(Cl)が永久的に オゾン層を壊し続ける 塩素を構成元素に含まない 物質への転換へ クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン (HCFC)に代わる新冷媒探索へ (1)純物質から探す (2)混合物から探す CFCを使わずに、2種類以上の冷媒を混合して 新たな冷媒を開発する ・HFC系混合冷媒

R 410A, R 407C, R 507A, R 404A ・HFC + HC 系混合冷媒

2nd Stage Key Points: 性能・安全性・コスト + オゾン層を破壊しない

・塩素を含まないハイドロフルオロカーボン

・HFC系冷媒:R134a, R32, R125, R143a .・自然界に存在する自然冷媒

・炭化水素(プロパン、イソブタンなど)、 ・二酸化炭素、アンモニアなど

(6)

太陽(短波) 地球(長波)

(a)放射エネルギー

(b)大気の吸収率

出典:D.J.Wuebbles著・酒田訳:冷凍,69-802(1994)より

地球温暖化問題

(Global Warming Problem)

安定して使いやすい物質であった冷媒が赤外線吸 収率が高く,長い期間大気中に滞在するために地球 温暖化に及ぼす影響が大きい原因のひとつと断定 可燃性,微燃性 への対策が必修 ・大気寿命を短くして、地球温暖化係数(GWP)値を 小さくするため、オレフィン系冷媒(HFO)が登場 ・R 1234yf, R 1234ze(E), R1243zf など ・HFC系冷媒の中で比較的GWPの低い冷媒へ転換 ・オレフィン系冷媒を含む新混合冷媒が提案 HFO系混合冷媒,HFO+HFC系混合冷媒など

可燃性問題 :GWPと燃焼性はトレードオフの関係

CFC系冷媒は不燃性であったが、HFO系冷媒に代表される 多くの新規冷媒には可燃性の問題が新たに生じる

Latest Stage Key Points: 性能・安全性・コスト+ オゾン層を破壊しない + 低GWP +燃焼性への安全性対策

温室効果ガスによる地球温暖化問題への対応(フロン系冷媒に注目して)

地球温暖化にも影響しない冷媒の 必要性が増大

ある程度は分解性の高い物質に 転換へ

(7)

HFC冷媒(GWPの高い既存冷媒:R410AやR134aなど)

:地球温暖化防止対策観点から規制対象

地球温暖化防止のための方策

(1)冷媒の使用量・漏洩量の削減と回収率向上

(2)低GWP冷媒への転換

冷媒管理システムの構築の必要性 (製造・利用・回収・再利用) フロン排出抑制法施行(平成27年4月)

低GWP冷媒の開発と冷媒リスク評価と安全規則の整備が不可欠

冷媒を取り巻く状況

システムへの冷媒充填量の削減 システムからの漏洩量削減 冷媒の回収率向上 HFC冷媒の低GWP化(R410A→R32,HFC/CO2,HFC/HFO) 自然冷媒を用いたシステムの開発 →CO2給湯機,HC冷蔵庫,NH3チラー,CO2/NH3冷凍庫など →家庭用・業務用空調機の代替冷媒としては多くの課題(性能,安全性,コストなど)あり 新規合成冷媒を用いたシステムの開発 →自動車用空調機(EU地域で、R1234yfへ転換中) →家庭用・業務用空調機(当面,安全性を確保してR32へ転換中)

(8)

HFC系冷媒の代替として,R1234yf, R1234ze(E), R1234ze(Z) などのHFO系冷媒

候補物質が開発,ただし,

燃焼性あり

R1234yf は自動車空調機用冷媒のR134aの代替冷媒として実用化.

R1234yf や R1234ze(E) とHFC系冷媒などからなる混合物は空調用冷媒の

R410Aの代替候補.

R1234ze(E)は大型冷凍機用冷媒R134aやR245faの代替候補.

R1234ze(Z) (R1234ze(E)の異性体)やR1233zd(E)は高温ヒートポンプ用冷媒の

候補.

HFO系冷媒候補物質の安全性評価・確認とそれらを低GWP代替冷媒として将来

使用する為の方法を確立することは極めて重要!

研究開発プロジェクト:高効率ノンフロン型冷凍空調機器技術の開発

GWP新規合成冷媒の開発動向

経済産業省研究開発事業:NEDOプロジェクトとしての取り組み

①低温室効果の冷媒で高効率を達成する主要機器の開発 ②高効率かつ低温室効果の新冷媒の開発 ③冷媒の性能、安全性評価

(9)

2.高効率ノンフロン型空調機器技術の開発

2.1 業務用空調機器に適した低

GWP冷媒の探求と

その安全性、物性および性能評価(NEDO受託研究)

委託先:九州大学 再委託先:いわき明星大学,佐賀大学,九州産業大学 ① R1234ze(Z)などの新規低GWP純冷媒の基本物性およびサイクル性能に関する研究 低GWP冷媒R1234ze(Z)などの新規低GWP純冷媒の安全性を含む化学的性質, 熱力学的・輸送的性質,伝熱特性およびサイクル基本特性の解明 現行HFC系代替冷媒に比して地球温暖化係数(GWP)が大幅に低い新規代替冷媒を用 いる高効率の業務用空調システム(ビル用PAC等)を開発する為の基盤技術の構築 ② 低GWP混合冷媒の探求とその基本物性およびサイクル性能に関する研究 低GWP混合冷媒R1234ze(E)/R32/R744(CO2)などのサイクル性能評価 業務用空調機器に適した低GWP混合冷媒の探求・選定

研究開発目標

(10)

① R1234ze(Z)などの新規低GWP純冷媒の基本物性

およびサイクル性能に関する研究

<新規低GWP冷媒の熱力学的性質の測定と状態方程式の作成>

~担当:いわき明星大学,九州産業大学~

・熱力学的性質の測定装置

純冷媒および混合冷媒のP-v-T-x 測定装置 純冷媒および混合冷媒の臨界軌跡測定装置 純冷媒および混合冷媒のP-v-T-x 測定装置 純冷媒および混合冷媒の臨界軌跡測定装置

(11)

300 350 400 450 0 2000 4000 6000 ρ ≒ 1002 kg/m3 ρ ≒ 901 kg/m3 ρ ≒ 752 kg/m3 ρ ≒ 670 kg/m3 ρ ≒ 570 kg/m3 ρ ≒ 470 kg/m3 ρ ≒ 340 kg/m3 ρ ≒ 240 kg/m3 ρ ≒ 140 kg/m3 ρ ≒ 106 kg/m3 ρ ≒ 45 kg/m3 T/K P /k Pa HFO-1234ze(Z) 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 300 320 340 360 380 400 420 440 HFO-1234ze(Z) Run 1 Run 2 Run 3 V ap or p re ss ur e / kP a Temperature / K 飽和蒸気圧 PvT性質 気液共存曲線 ・

R1234ze(Z)のHelmholz型状態方程式の作成

) , ( ) , ( ) , ( ) , ( r R T a

・R1234ze(Z)の熱力学的性質の測定

250 300 350 400 450 −2.0 −1.0 0.0 1.0 2.0 T (K) 1 0 0 (ps, ex p / ps, ca l − 1 ) Tc 実測値の再現性を確認 P-h 線図

(12)

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 300 320 340 360 380 400 420 440 R 1243zf

near critical isochore r = 407-410 kg/m3 Ps / kPa P / kPa Critical Point P / kP a T / K

・R1243zfの熱力学的性質の測定

・R1243zfのHelmholz型状態方程式の作成

PvT性質 気液共存曲線 飽和蒸気圧

(13)

T T PC VM VM A B C D H I G F E T T PC VM VM A B C D H I G F E T T PC VM VM T T T T T T PC VM VM A B C D H I G F E P1 P2 P T G A B C D E E F P1 P2 P T G P1 P1 P2 P2 P P T T T G A B C D E E F

・細線式熱伝導率測定装置

・タンデム型細管式粘度測定装置

・冷媒の熱伝導率測定結果

・冷媒の液粘度測定結果

280 300 320 340 40 60 80 100 120 140 Temperature[K] T he rm al c on du ct iv ity [ m W /( m ·K )] Exp.Data HFC-32 48.8%ze(Z) HFO-1234ze(Z) HFO-1234ze(E) HFO-1234yf REFPROP(Ver9.0) HFC-32 HFO-1234ze(E) HFO-1234yf -40% -47% -26% -17% 280 290 300 310 320 330 340 100 200 300 V is co si ty [ Pa ·s ] Temperature [K] Exp. Data R32 R1234ze(Z) R1234ze(E) REFPROP Ver.9.0 R32 R1234ze(E) 68% 148%

<新規低GWP冷媒の輸送的性質の測定>

~担当:佐賀大学~

(14)

MF48 MF58 MF64 外径 [mm] 6.04 6.05 6.00 等価内径 di [mm] 5.34 5.21 5.26 フィン高さ h [mm] 0.26 0.26 0.26 ねじれ角 [◦] 20.1 18.8 18.2 山頂角 [◦] 15.3 14.3 15.4 フィン数 Nfin[-] 48 58 64 面積拡大率 ηA[-] 2.24 2.55 2.74

<新規低GWP純冷媒の伝熱特性の測定>

~担当:九州大学・佐賀大学~

・凝縮および蒸発伝熱特性の測定と熱交換器の設計に有用なデータベースの構築 ・試験伝熱管 断面写真 MF58 MF64 Refrigerant R1234yf 飽和温度, Tsat °C 凝縮蒸発 4010 質量流束, G kg m-2s-1 150~400 熱流束, q kW m-2 10 MF48 d i ・試験伝熱管 管形状 ・実験条件 等価内径deq: 溝付管と等しい流路断面積を持つ平滑管(等価平滑管)の内径 面積拡大率ηA: 等価平滑管の伝熱面積に対する溝付管実伝熱面積の比

・ら旋溝付管内の伝熱実験(凝縮および蒸発)

(15)

L d Q q A eq ・熱流束 q ⇒実伝熱面積基準 ・熱伝達率 α 熱伝達率 ・R1234yfの熱伝達率はR32に比して低い. 物性の違いによるものだと考えられる. ・クオリティ0.4以上においてはYonemoto-Koyamaの式と実験値はよく一致する. 圧力損失 ・本実験におけるR32とR1234yfの圧力損失は, ほぼ同程度. ・Babaの式は予測値と実験値はよく一致する. ◎純冷媒R1234yf,R1234ze(E),R32の熱伝達率および圧力損失(凝縮) sat wi q T T 0.2 0.4 0.6 0.8 1 5 10 15 20 25 30 35 40 0 Tsat = 40 °C q = 10 kW m-2 G = 200 kg m-2s-1 H T C , [ kW m -2 K -1 ] Liquid quality, 1-x [ - ] Exp. Yonemoto-Koyama R1234yf R1234ze(E) R32 0.2 0.4 0.6 0.8 1 5 10 0 Tsat = 40 °C q = 10 kW m-2 G = 200 kg m-2s-1 P re ss ur e gr ad ie nt , P / z [k P a m -1 ] Liquid quality, 1-x [ - ] Exp. Baba R1234yf R1234ze(E) R32 ◎純冷媒R1234yf,R1234ze(E),R32のの熱伝達率および圧力損失(蒸発) 熱伝達率 ・R1234yfは液熱伝導率が低く,液膜の熱抵抗 が大きいため,R32に比して熱伝達率が低い. ・Momokiの式では実験値よりも低く予測する傾 向がある.吉田らの式で求めたドライアウト開 始点については概ね実験値と一致. 圧力損失 ・R1234yfはR32に比べて圧力損失が大きい. ・Babaの式は予測値と実験値はよく一致する. 0.2 0.4 0.6 0.8 1 10 20 30 40 50 60 70 80 0 Tsat = 10 °C q = 10 kW m-2 G = 200 kg m-2s-1 H T C , [ kW m -2 K -1 ] Vapor quality, x [ - ] Exp. Momoki R1234yf R1234ze(E) R32 0.2 0.4 0.6 0.8 1 5 10 15 20 25 30 0 Tsat = 10 °C q = 10 kW m-2 G = 200 kg m-2s-1 P re ss ur e gr ad ie nt , P / z [k P a m -1 ] Vapor quality, x [ - ] Exp.Baba R1234yf R1234ze(E) R32 ・データ整理方法 (凝縮の場合)

(16)

① 恒温槽 ⑧ 電気ヒータ ② 混合室 絶対圧力計 ③ 体積流量計 K型熱電対 ④ 試験伝熱管 白金測温抵抗体 ⑤ ドレンパン 可視化窓 ⑥ 補助コンデンサ P T P t 凝縮器 蒸発器 冷媒(液相) 冷媒(気相)

・水平管外の伝熱(凝縮・蒸発)

P P Pt Pt T T Pt Pt 蒸 気 冷 媒 液 冷 媒 1 2 3 4 5 6 7 1 2 2 2 3 4 凝縮器 蒸発器

(17)

0.5 1 5 10 50 100 0.1 0.5 1 5 10 50 100 plain TE01 TE02 TE03 Tsat=10 °C qwall [kW m–2] [ kW m –2 K –1 ] = 0.221q0. 730 empirical correlation ・沸騰試験①(R1234ze(Z),Tsat=10 ℃)

TE01 TE02 TE03

TE01は,低熱流束域においてもトンネル内の 蒸気圧が上昇. →トンネル内に気泡が生成しやすくなり,有 効キャビティが増加. 低飽和温度,低熱流束域 溝開口幅が小さいTE01が伝熱促進に有効

溝開口幅: TE01 < TE02 < TE03 伝熱促進管 の表面

(18)

0.5 1 5 10 50 100 0.1 0.5 1 5 10 50 100 plain TE01 TE02 TE03 Tsat=60 °C qwall [kW m–2] [ kW m –2 K –1 ] = 0.430q0. 713 empirical correlation TE01およびTE02は熱流束10~20 kW m-2付近 で熱伝達率が次第に低下. →気泡生成に対してトンネル内への液冷媒 の供給が不足するため. TE03はトンネル内に液冷媒が供給されやすい. TE03 TE01 TE02 高飽和温度,高熱流束域 溝開口幅が大きいTE03が伝熱促進に有効

溝開口幅: TE01 < TE02 < TE03 ・沸騰試験②(R1234ze(Z),Tsat=60 ℃)

(19)

②低GWP混合冷媒の探求とその基本物性

およびサイクル性能に関する研究

<低GWP混合冷媒の探求・選定>

~九州大学・いわき明星大学~

・家庭用・業務用空調機に適した冷媒の検討

・既存冷媒 R410A →物性的に近い冷媒が好ましい(従来技術の改良で対応が可能)

・単一成分冷媒 R1234ze(E)およびR1234yf

→蒸気密度が低く,R410Aに比して体積能力が小さいので,容積式圧縮機を用いた システムで使用するには適していない. ・2成分非共沸混合冷媒 R32/R1234ze(E)およびR32/R1234yf →体積能力を確保するために,GWPの低いHFO系冷媒に,GWPは高くなるが高圧冷 媒R32を混合.ただし,非共沸性(温度すべり:露点と沸点の温度差)による熱交換 性能の低下が課題. ・3成分非共沸混合冷媒 R744/R32/R1234ze(E) およびR744/R32/R1234yf →GWP値を低く抑えつつ,体積能力を確保する. ただし,2成分非共沸混合冷媒に比して,温度すべり(露点・沸点温度差)がより大 きくなり,熱交換性能の低下が課題.

(20)

100 200 300 400 500 0.96 0.98 1.00 1.02 1.04 5 10 15 R1234yf R32 R744 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 100 200 300 400 500 0.96 0.98 1.00 1.04 1.02 R1234ze(E) 5 10 15 R32 R744 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 ・3成分系混合冷媒の選定条件 R744/R32/R1234ze(E) R744/R32/R1234yf 選定項目 A ○ B ● C ○ D ● GWP < 300 < 200 < 300 < 200 温度すべり 10 K 15 K 7 K 10 K 体積能力(R410A比) > 0.8 > 0.8 > 0.8 > 0.8 COPhR410A比) > 1.0 > 1.0 > 1.0 > 1.0 GWP COPh(R410A比) TGEVA VCEVA(R410A比) ○ R744/R32/R1234ze(E) (4/43/53 mass%) ● R744/R32/R1234ze(E) (9/29/62 mass%) ○ R744/R32/R1234yf (4/44/52 mass%) ● R744/R32/R1234yf (5/28/67 mass%) R744/R32/R1234ze(E)系 R744/R32/R1234yf系

・HFO系、HFC系、自然系冷媒から成る低GWP混合冷媒のサイクル性能解析

・選定結果

(21)

・CO2 を含む3成分系混合冷媒の測定結果

(気液共存曲線,P-v-T曲線,臨界定数)

<低GWP混合冷媒の熱力学性質の測定>

担当:いわき明星大学,九州産業大学~ • R1234yf+R32+R744 に関して,[65/29/6 mass%]はGWP 200 相当, [52/44/4 mass%]はGWP 300 相当. • 飽和密度と臨界点の結果では,[65/29/6 mass%]混合冷媒はR32 と類似した挙動. 一方、[52/44/4 mass%]混合冷媒は,R1234yf+R32 [50/50 mass%] と類似した挙動. • これらのデータに基づいて、REFPROP を評価し、状態式パラメータの最適化をおこなう予定。

(22)

・3成分系混合冷媒に対する多流体モデルの検討 R32 R1234yf R744 R32/1234yf R32/744 R1234yf/744 3成分系に対する多流体モデル:3成分系の分子間力を 各2成分系の分子間力の重ね合わせとして表現する. 各2成分系に対する推奨モデルの妥当性を検証 2成分系 REFPROPの推奨モデル R32/1234yf KW4 (Akasaka, 2013) R32/744 KWT (Lemmon et al., 2013) R1234yf/744 KW0 (Lemmon et al., 2013)

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 1 2 3 4 Mole fraction of R-32 273.3 K 283.1 K 303.15 K 293.15 K 313.18 K 323.1 K 333.1 K R32/1234yf p ( M P a ) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 2 4 6 8 R32/744 Mole fraction of R-744 283.15 K 343.23 K 244.26 K 313.30 K p ( M P a ) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 2 4 6 8 R1234yf/744 Mole fraction of R-744 283.21 K 353.25 K p ( M P a ) 各2成分系の推奨モデルを用いた気液平衡の相関 ・R32/1234yf系およびR32/744系:推奨モデルは気液平衡を良好に表現 ・R1234yf/744系:推奨モデルは高圧域の再現性が悪い → モデルの見直しが必要

(23)

P T P T ・ ・ T T P P T P T P T P T T T ・ ・ Refrigerant Water Lubricant oil P T ・

・ Volumetric flow meter

Pump Mixing chamber Thermocouple Pressure transducer Evaporator Expansion valve Oil separator Compressor Constant-temperature bath (heat source water)

Inverter

Digital power meter Condenser

Sampling port Mass flow meter

Constant-temperature bath (heat sink water)

外管 内管 外径[mm] 15.88 9.53 内径[mm] 13.88 7.53 長さ[mm] 7200 7200 管形状 平滑管 溝付管 熱交換器仕様 対向流二重管式

<低GWP混合冷媒のサイクルの基本特性の評価>

~担当:九州大学・佐賀大学~

・実験装置

・水熱源ヒートポンプ試験ループ:R410A用圧縮機,対向流式熱交換器

(24)

冷媒 (GWP) 暖房条件1 暖房条件2 冷房条件 給湯条件 R410A (1924) ○ ○ ○ ○ R32 (677) × ○ ○ × R32/R1234ze(E) 42/58 mass% (285) ○ ○ ○ ○ 28/72 mass% (190) ○ ○ ○ ○ R744/R32/R1234ze(E) 4/43/53 mass% (292) ○ ○ ○ ○ 9/29/62 mass% (197) ○ ○ ○ ○ R32/R1234yf 42/58 mass% (285) ○ ○ ○ ○ 28/72 mass% (190) ○ ○ ○ ○ R744/R32/R1234yf 4/44/52 mass% (298) ○ ○ ○ ○ 5/28/67 mass% (190) ○ ○ ○ ○ ・試験冷媒 暖房条件1 暖房条件2 給湯条件 冷房条件 凝縮器熱源水温度 [℃] 20 → 30 20 → 45 20 → 63 30 → 45 蒸発器熱源水温度 [℃] 15 → 9 15 → 9 15 → 9 20 → 10 過熱度 [K] > 3 能力 [kW] 1.6 - 2.6 1.6 - 2.6 2.0 - 2.6 1.4 - 2.4 ・実験条件

・試験冷媒および実験条件

(25)

暖房条件および冷房条件の成績係数(COP) [-] Wcycle : 圧縮仕事 [W] QCOND : 凝縮器での熱交換量 [W] QEVA : 蒸発器での熱交換量 [W] LOSS in HEX, W, out HEX, W, HEX W, P HEX W, HEX m c T T Q Q cycke EVA Cooling cycle COND Heating Q W , COP Q W COP ds T L s s out COMPR, in COMPR, R COMPR ' ds T T L s s out COND, in COND, R W COND ' L s T ds s out EXP, in EXP, R EXP ' ds T T L s s out EVA, in EVA, W R EVA ' EVA ' L COND ' L COMPR ' L EXP ' L PIPE ' L Refrigerant Water ] K kg [J 1 1 s T [K ] Actual cycle

Ideal cycle (without Pressure drop)

. D . P ' L ] K kg [J 1 1 s T [K ] 単位質量当たりの不可逆損失 [J kg-1] . D . P PIPE COMPR EXP EVA COND total L L L L L L L 全不可逆損失 [W] 蒸発器 凝縮器 膨張弁 圧縮機 端子質量当たりの接続配管部での不可逆損失L’PIPEおよび圧 力損失による不可逆損失L’P.D.は,それぞれ図中に示す青色と 水色の領域である.

・データ整理方法 (Heating modeの場合)

・要素機器における不可逆損失計算

(26)

R32 > 4/43/53ze > 42/58ze > 42/58yf > 4/44/52yf > R410A > 28/72yf > 28/72ze > 5/28/67yf > 9/29/62ze - 暖房条件2 - 冷房条件 -1.4 1.6 1.8 2 2.2 2.4 2.6 2.8 5 6 7 QEVA [kW] C O P c [ -] Cooling mode R410A R32 R32/R1234ze(E) (42/58masss% R32/R1234ze(E) (28/72masss%) R744/R32/R1234ze(E) (4/43/53masss%) R744/R32/R1234ze(E) (9/29/62masss%) R32/R1234yf (42/58mass%) R32/R1234yf (28/72mass%) R744/R32/R1234yf (4/44/52masss%) R744/R32/R1234yf (5/28/67masss%) 1.4 1.6 1.8 2 2.2 2.4 2.6 2.8 6 7 8 QCOND [kW] C O Ph [ -] Heating mode R410A R32 R32/R1234ze(E) (42/58masss% R32/R1234ze(E) (28/72masss%) R744/R32/R1234ze(E) (4/43/53masss%) R744/R32/R1234ze(E) (9/29/62masss%) R32/R1234yf (42/58mass%) R32/R1234yf (28/72mass%) R744/R32/R1234yf (4/44/52masss%) R744/R32/R1234yf (5/28/67masss%) 暖房条件2の最大 COPh (2.2 kW) 冷房条件の最大 COPc (2.0 kW)

R32 > 4/43/53ze > 42/58yf > 42/58ze > 4/44/52yf > R410A > 28/72yf > 28/72ze

> 5/28/67yf > 9/29/62ze

(27)

0 1 2 0 10 20 30 40 QEVA [kW] T [ ℃ ] Water Refrigerant R410A R32 42/58ze mass% 28/72ze mass% 4/43/53ze mass% 9/29/62ze mass% Heat source Heating mode 2.2kW 0 1 2 20 30 40 50 60 70 80 QCOND [kW] T [ ℃ ] Water Refrigerant R410A R32 42/58ze mass% 28/72ze mass% 4/43/53ze mass% 9/29/62ze mass% Heat sink Heating mode 2.2kW 凝縮器内熱源水と冷媒の温度差 ・3成分(300) < 3成分(200) < 2成分(300) < 2成分(200) 蒸発器内での熱源水と冷媒との温度差 ・2成分(300) < 2成分(200) < 3成分(300) < 3成分(200) 凝縮器 蒸発器

・実験結果③ -凝縮器内および蒸発器内の温度分布

(ze系混合冷媒:暖房条件2の 2.2 kW の場合)

(28)

0 1 2 20 30 40 50 60 70 80 QCOND [kW] T [ ℃ ] Water Refrigerant R410A R32 42/58ze mass% 4/43/53ze mass% 42/58yf mass% 4/44/52yf mass% Heat sink Heating mode 2.2kW 0 1 2 0 10 20 30 40 QEVA [kW] T [ ℃ ] Water Refrigerant R410A R32 42/58ze mass% 4/43/53ze mass% 42/58yf mass% 4/44/52yf mass% Heat source Heating mode 2.2kW 凝縮器内熱源水と冷媒の温度差

・3成分ze系< 2成分ze系 < 3成分yf系 < 2成分yf系

蒸発器内での熱源水と冷媒との温度差

・2成分yf系 < 3成分yf系 < 2成分ze系 < 3成分ze系

凝縮器

蒸発器

・実験結果④ -凝縮器内および蒸発器内の温度分布

(29)

0 1 2 30 40 50 60 70 80 QCOND [kW] T [ ℃ ] Water Refrigerant R410A R32 42/58ze mass% 42/58yf mass% 4/43/53ze mass% 4/44/52yf mass% Heat sink Cooling mode 2.0kW 0 1 2 0 10 20 30 40 50 QEVA [kW] T [ ℃ ] Water Refrigerant R410A R32 42/58ze mass% 42/58yf mass% 4/43/53ze mass% 4/44/52yf mass% Heat source Cooling mode 2.0kW 凝縮器内熱源水と冷媒の温度差

・3成分ze系 < 2成分ze系 < 3成分yf系 < 2成分yf系

蒸発器内での熱源水と冷媒との温度差

・2成分yf系 < 3成分yf系 < 2成分ze系 < 3成分ze系

非共沸混合冷媒は,凝縮器内では,温度すべりの効果により冷媒と熱源水との温度差が単一成分 冷媒や擬似共沸冷媒に比して小さいが,蒸発器入口における冷媒温度が低下し,また過度な温度 すべりによって蒸発器内では冷媒と熱源水との温度差は単一成分冷媒や擬似共沸混合冷媒に比し て大きくなる. 蒸発器 凝縮器

・実験結果⑤ -凝縮器内および蒸発器内の温度分布

(GWP≒300のze系およびyf系混合冷媒:冷房条件2の 2.0 kWの場合)

(30)

冷房条件 (2.0 kW) 暖房条件2 (2.2 kW) ・COPと不可逆損失の順番が対応 ・同HFO同GWP冷媒の2成分および3成分の比較より,R744の添加によって,作動圧が 増加するため,圧力損失による不可逆損失が減少する.

・実験結果⑥ -要素機器内の不可逆損失-

(31)

2.2 高効率かつ低温室効果の新冷媒の開発(

NEDO助成事業)

委託先:旭硝子株式会社 現行HFC系代替冷媒に比して地球温暖化係数(GWP)が大幅に低く,高性能な新規代 替冷媒の開発

研究開発目標

候補冷媒

GWP値(100年):300以下 毒性:LC50 20,000ppm以上 燃焼性:不燃、もしくは微燃性 冷媒性能:現行冷媒と同等 環境影響(低GWP)⇒ハイドロフルオロオレフィン 機器性能等を考慮 R410A代替冷媒:炭素数2(HFO-1123を選定) R245fa代替冷媒: AMOLEA®-7d

(32)

R410A代替冷媒 HFO-1123

HFO-1123 HFO-1234yf HFO-1234ze(E) HFC-32 R410A

化学式 CF2=CHF CF3CF=CH2 trans-CHF=CHCF3 CH2F2 分子量 [g/mol] 82.0 114.0 114.0 52.0 72.6 標準沸点 [℃] -56 -29 -19 -52 -51/-51* 臨界温度 [℃] 58.7 94.7 109.4 78.1 71.3 臨界圧力 [MPa] 4.5 3.38 3.63 5.78 4.90 臨界密度 [kg/m3] 510 476 489 424 459 蒸気圧(0℃) [kPa] 1072 316 217 813 801/798* 液密度(0℃) [kg/m3] 1116 1176 1240 1055 1170 蒸気密度(0℃) [kg/m3] 47.4 17.7 11.7 22.1 30.6 大気寿命 [年] 1.6日** 11日 18日 4.9 -GWP値100年) [CO2=1] 0.3** 4 6 675 2090 エームズ試験 陰性 陰性 陰性 陰性 陰性 LC50 [ppm] >200,000 >400,000 >207,000 >760,000 -燃焼下限濃度 [vol%] 10.0* 6.2 6.5 14.4 ー 燃焼速度 [cm/s] 6.6* 1.5 1.2 6.7 ー * 露点/沸点 **産業技術総合研究所測定値

・基礎特性比較

(33)

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 -50 0 50 100 圧 力 [k Pa ] 温度 [℃] HFO-1123 HFC-32 R410A HFO-1234yf HFO-1234ze(E)

HFO-1123の蒸気圧

特長 欠点 ・優れた冷凍能力 (排除体積当たり) ・微燃性(HFC-32と同等) ・低GWP ・低毒性 ・臨界温度が低い ・圧力が高い ・自己分解反応

HFO-1123の

特長と欠点

・課題解決方法

HFC系冷媒との混合物HFO-1123+HFC-32 (共沸様組成物:温度すべりが小さい)

(34)

HFO-1123 [wt%] 40 45 50 55 60 R410A HFC-32 [wt%] 60 55 50 45 40 標準沸点 (101.3kPa) (液)[℃] -57.1 -57.5 -57.8 -58.0 -58.3 -51.4 (蒸気)[℃] -55.5 -56.1 -56.6 -57.2 -57.7 -51.4 (差)[℃] 1.6 1.4 1.2 0.8 0.6 0.0 蒸気圧(0℃) (液)[kPa] 1012 1030 1047 1062 1075 798 (蒸気) [kPa] 967 990 1013 1035 1056 2420 液密度 (0℃)[kg/m3] 1058 1059 1062 1065 1068 1170 蒸気密度 (0℃)[kg/m3] 31.5 33.0 34.7 36.4 38.1 30.6 燃焼範囲 [vol%] 11.5~ 25.9 11.2~ 25.9 11.0~ 25.8 10.8~ 25.8 10.6~ 26.1 -GWP (100年, CO2=1) 405 371 338 304 270 2090

AMOLEA®(2成分混合冷媒 HFO-1123+HFC-32)の基礎特性

ドロップイン試験

(35)

AMOLEA®(2成分混合冷媒 HFO-1123+HFC-32)の冷凍サイクル性能

-ドロップイン試験-

ユニット:ルームエアコン 冷房能力4kW 試験方法:JIS B 8165-1 「エアコンディショナ-第1部:直吹き形エアコンディショナ及びヒートポンプ-定格 性能及び運転性能試験法」 試験冷媒:HFO-1123/HFC-32=40%/60% 結果:通年エネルギー消費効率(APF)

(36)

①部屋に漏えいする冷媒の濃度拡散現象の予測計算

~担当:東京大学~

2.3 エアコン用低GWP冷媒の性能および安全性評価

(NEDO受託研究):一部ご紹介

委託先:東京大学 再委託先:産業総合技術研究所

<空調機からの冷媒漏えいシナリオ(一部抜粋)>

※室外機の予測計算も実施

漏えい箇所 No. Refrigerant Amount [g] Flow rate [g/min] Convection 壁掛け式室内機 1 R32 1000 250 None 2 R1234yf 1400 350 ・ ・ 7 R290 500 125 None 8 R290 200 50 床置き式室内機 9 R32 1000 250 None 10 R1234yf 1400 350

(37)

Refrigerant:R32

Amount:1000 g

Flow rate:250 g/min

R32 stagnated on the floor and

the concentration was higher

at lower levels.

The concentration was lower

than the LFL on the floor.

UFL

LFL ¼ LFL

(38)

Refrigerant:R32

Amount:1000 g

Flow rate:250 g/min

There was a region where

the concentration was higher

than the UFL on the floor.

UFL LFL ¼ LFL

(39)

室内機からの漏洩濃度の検討

• 「詳細」:室内機の内部を詳細に数値計算

• 「従来」:濃度100%の冷媒が送風口から噴出

• 「簡易」:ある濃度の冷媒が送風口から噴出

m3min m3min m3min

R32 1 kg 1 min Detailed 7.260 1.695 0.907

LFL = 13.5 vol.% 1 1 1

UFL = 27.5 vol.% calc. time = 2.5 min Conventional 1.309 0.602 0.536 0.82 0.64 0.41

Simple Xout_i = 15 vol.% 10.333 0.057 0.000

1.42 0.03 0.00

Simple Xout_i = 22.5 vol.% 7.663 1.707 1.114

1.06 1.01 1.23

Simple Xout_i = 30 vol.% 5.234 3.402 2.269

0.72 2.01 2.50

4 min Detailed ― 10.545 4.653 2.628

1 1 1

calc. time = 5.5 min Conventional ― 3.255 1.432 1.410

0.31 0.31 0.54

Simple Xout_i = 15 vol.% 12.561 3.374 2.332

1.19 0.73 0.89

Simple Xout_i = 22.5 vol.% 9.376 5.551 3.695

0.89 1.19 1.41

Simple Xout_i = 30 vol.% 7.267 4.315 3.507

0.69 0.93 1.33 Refrigerant Leaking period Analysis model Refrigerant amount Initial mass fraction dt V0.25FL VFLdt VBVFLdt 可燃時空積をモデル間で比較 • 「詳細」モデルを基準にする • 「従来」モデルでは可燃時空積は小さい • 「簡易」モデルでは.22.5%濃度が「詳細」モデ ルに近い 可燃時空積の定義 ∫VFLdt ・・・濃度LFL~UFL領域 ∫V0.25FLdt ・・・濃度1/4LFL~UFL領域 ∫V dt ・・・濃度LFL~UFL領域流速が燃焼速度以下

<ルームエアコン床置き室内機の対策:室内機からの漏洩濃度の検討>

(40)

冷媒漏洩を感知したら,送風機を運転し,冷媒の拡散を促進

• 送量を1~6m3/minで変化させたときの可燃時空積を計算

∫V0.25FLdt は送風によって大きくなる

∫VFLdt は風量を2m3/min以上にするとほぼ消滅する

m3min m3min m3min

R32 1 kg 1 min Vair = 1 m3

/min 6.367 2.492 1.250 LFL = 13.5 vol.% calc. time = 2.5 min Vair = 2 m3/min 10.792 0.127 0.001

UFL = 27.5 vol.% calc. time = 2.5 min V

air = 4 m3/min 15.991 0.005 0.0004

Vair = 6.15 m3/min 0.515 0 0

4 min Vair = 1 m3/min 17.612 0.0341 0.0002

calc. time = 5.5 min Vair = 2 m3/min 22.558 0 0 calc. time = 5.5 min Vair = 4 m3/min 0.979 0 0

Vair = 6.15 m3/min 0.039 0 0

Refrigerant Refrigerant amount

Leaking

period Fan air volume

dt

V0.25FL VFLdt VBVFLdt

(41)

2L冷媒の燃焼性

~担当:産業技術総合研究所~

<不燃性冷媒の燃焼限界>

LFL UFL vol% vol% R22 non-flammable R134a 11.5 0.3 15.9 0.4 R410A 15.6 0.2 21.8 0.4 R410B 16.3 0.3 20.9 0.4 R413A 7.16 0.15 14.3 0.5 R410A, R410B, R134aは不 燃性冷媒であるが,湿度と 温度が高い条件では燃焼範 囲が出現(50%RH at 60 C).

<燃焼限界への湿度の影響>

R1234yf と R1234ze(E) の燃焼限界は湿度の影響を受 ける.湿度が高いと燃焼域が広がる.

Flammability limits of R1234yf and R1234ze(E)

L F L , U F L , v ol % Relative humidity at 23 C, % 0 20 40 60 80 100 4 6 8 10 12 14

Relative humidity (%RH) corrected for 23℃

○R1234yf, LFL

R1234yf, UFL

△R1234ze(E), LFL

(42)

<消炎距離測定>

DC spark generator Micrometer Electrodes with 100-mm ID plates Fan Acrylic cylinder + -消炎距離 dq と燃焼速度 Su0,max には強い相関関係がある. 2L冷媒の消炎距離 dq は 5 mm以上.

<消炎距離からの最小着火エネルギーの見積り>

(2) (3) (1) Here, 燃焼速度と消炎距離の関係式(1)を式(2)に代入すると, R32の最小着火エネルギーは29 mJと計算される

(43)

3.日本冷凍空調学会における低

GWP新規冷媒を用いた

空調・冷凍システム開発に関連した取り組み

学会の事業活動

3.1 日本冷凍空調学会の果たすべき使命

定款第3条:

「本会は

低温・冷凍・食品・空気調和

(これらを冷凍空調と称する)に関わる

先端的

及び普遍的な科学・技術を向上させる活動

を通して

公共の福祉と社会・産業の発

展に寄与

することを目的とする」

(

1) 技術普及及び技術者育成などの教育事業

(2) 国際冷凍学会などとの連携・協力による国際交流事業

(3) 調査・資料収集及び技術開発・研究開発などの調査研究事業

(4) 資格認定及び表彰による学術評価事業

(5) その他,前条の目的を達成するために必要な事業

・保安委員会,規格制定委員会,冷凍技術委員会

(冷媒,培圧縮機,熱交換器,システム・・・)など

・産学官による調査研究プロジェクトの実施

各種委員会による活動

(44)

3.2 冷媒関連技術委員会および調査研究プロジェクトの紹介

冷媒技術委員会

1.委員会構成

委員長

東 之弘(いわき明星大学)

幹 事

粥川洋平(産業技術総合研究所)

構成委員

総数

27名 (学:11,産:16)

2.本委員会の目的

冷媒は冷凍機やヒートポンプの心臓部を流れる,まさに血液に相当する重要

な要素材料であり,冷凍空調産業においては必要不可欠なものである.特に

最近では地球環境問題としてのオゾン層破壊や地球温暖化との関わりが深

く,将来的にはフロン系冷媒の代替品開発が重要な課題となっている.

本委員会では,産業界と大学等との間で,必要な情報交換を行える場を作

るとともに,学会という公的第3者機関から機器設計のために必要となる冷

媒物性標準値を公開することを目的とする.

(45)

3.主な活動

(1) 冷媒に関する評価,熱物性値表の作成:

JARefを編集,刊行することにより,冷媒の熱力学的性質の標準値を公式に提供

する.この値は,高圧ガス関連の法規にとっても必要な情報となっている.

(2) 冷媒熱物性値簡易計算ソフトウエアの製作

「冷凍サイクル計算プログラムソフト」を作成し,WG(ワーキンググループ)を構成

して,必要に応じて更新している.

(3) 委員への情報提供など

年に1回ないし2回の委員会を開催し,冷媒物性研究に関わる情報の共有や,

研究機関所属の委員が参加した国際会議の情報提供などを行っている.

4.最近の成果

(46)

熱交換器技術委員会

1.委員会構成

委員長 宮良明男(佐賀大学) 幹 事 浅野 等(神戸大学),伊東大輔(三菱電機) 構成委員 総数 12名 (学:5,産:7)

2.本委員会の目的

熱交換器は冷凍機やヒートポンプの性能を左右する重要な要素機器であり,用途に 合わせて様々な形状・特徴を有する熱交換器が使用されている.本委員会では,熱 交換器に関する技術動向の調査,産学連携プロジェクトの立案・運営・管理,最新情 報の会員への発信及び熱交換器技術の体系化などの活動を行っており,これらの活 動を通して,学会,産業界および大学の連携を図り,基盤技術の強化,社会的課題の 共有などを通して社会に貢献することを目的とする.

3.主な活動

(1) 熱交換器に関する技術ロードマップの作成: 熱交換器に関する近年の技術動向及び技術シーズ・ニーズの調査を5年ごとに行い, 将来技術の方向性を検討した結果を会員に公開する. (2) 産学連携プロジェクトの企画・運営 直面している技術課題について産学連携の調査研究プロジェクトを2年ごとに企画・立 案し,実施プロジェクトの取りまとめを行う. (3) 専門技術書の出版,伝熱データベースなど 熱交換器に関する研究成果の体系化を目的に,本委員会の下部に組織したWGにお いて,専門技術書の出版や伝熱データベースの作成を進める.

(47)

4.最近の成果

1

2

3

4

5

完了の時期 重 要 度

2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019

GWP冷媒 (熱物性・全般) 冷媒伝熱 (低GWP) 伝熱面(微細流路・溝付管) 二次冷媒側 (着霜・除霜・結露) 1.冷媒の種類 2.冷媒側伝熱形態 3.伝熱面 4.二次冷媒側伝熱 5.熱交換器 6.熱交換器技術応用新規分野 7.ナノテクノロジー等の応用技術 8.上記以外のその他の課題 低(可燃・混合・高温)GWP冷媒 冷媒伝熱 (CO2) 熱交換器(フィンチューブ・ マイクロ・分配) 応用新規分野 (排熱,自然エネルギー) ナノテク (微細加工) 低GWP 冷媒の重要度が高くなり,その熱物性や伝熱特性の重要度が高い. 前回調査では,CO2冷媒の重要度が極めて高かったが,今回は相対的に低い.ただし,課題は残さ れている. 着霜・除霜・結露の課題や微細流路とそれに伴う冷媒分配の課題,新しい熱交換器の課題は,前回 と今回のいずれの調査でも重要度が高く,3 ~ 4 年での開発完了が望まれている. 可燃性冷媒,混合冷媒,高温冷媒は重要度は低いが,長期的な視点での課題解決が望まれている. など 宮良・小山,冷凍 第88巻第1025号(2013年3月)

(48)

3.3 微燃性冷媒リスク評価研究会の紹介

1.研究会構成

主 査 飛原英治(東京大学) 副主査 藤本 悟 (日本冷凍空調工業会)

2.本研究会の目的

微燃性冷媒のリスク評価を実施するた めの基礎的なデータを整備することを目 的として,2011 年から始まったNEDO の 「高効率ノンフロン型空調機器技術の開 発」プロジェクトの中で,諏訪東京理科大 学,九州大学,東京大学,産業技術総合 研究所などが冷媒の安全性の研究を進 めている. これら研究成果を利用して工業会の中 で微燃性冷媒のリスク評価を行っていた だき,そのリスク評価の適正さを第三者 の立場から検討することを目的として,日 本冷凍空調学会の下に微燃性冷媒のリ スク評価を検討するための研究会を設置.

3.成果

各年度のプログレスレポートの公表,技術セミナーの実施など

(49)

4.今後の課題と展望

4.1 次世代低GWP冷媒の探求

ODP GWP100 NBP 毒性 2) 燃焼性 2) - - degC - -R32 CH2F2 0 677 -52 A 2L R134a CF3-CH2F 0 1300 -26 A 1 R125 CHF2-CF3 0 3170 -48 A 1 R143a CH3-CF3 0 4800 -47 A 1 R245fa CF3-CH2-CHF2 0 858 15 A(旧B) 1 R152a CF2-CH3 0 138 -24 A 2

2) Designation and Safety Classification of Refrigerants. ANSI/ASHRAE Stand. 34-2013 Addenda 2015 Suppl. 8400.

1) Myhre, G., Shindell, D., Bréon, F.-M., Collins, W., Fuglestvedt, J., Huang, J., Koch, D., Lamarque, J.-F., Lee, D., Mendoza, B., Nakajima, T., Robock, A., Stephens, G., Takemura, T., Zhan, H., 2013. 2013: Anthropogenic and Natural Radiative Forcing, in: Climate Change 2013: The Physical Science Basis. Contribution of Working Group I to the Fifth Assessment Report of the Intergovernmental Panel on Climate Change. doi:10.1017/ CBO9781107415324.018

HFC系冷媒

R32:近年,R410A代替の低GWP冷媒として空調機用冷媒として実用化 R152a:燃焼性がクラス2だが,GWP値は低い

(50)

ODP GWP100 NBP 毒性 2) 燃焼性 2)

- - degC -

-water H2O 0 - 100 A 1

ammonia NH3 0 0 -33 B 2L

carbon dioxide CO2 0 昇華点)1 -78.5 A 1

ethane C2H6 0 negligible -89 A 3

propane C3H8 0 negligible -42 A 3

butane C4H10 0 negligible -1 A 3

isobutane C4H10 0 negligible -12 A 3

2) Designation and Safety Classification of Refrigerants. ANSI/ASHRAE Stand. 34-2013 Addenda 2015 Suppl. 8400.

1) Myhre, G., Shindell, D., Bréon, F.-M., Collins, W., Fuglestvedt, J., Huang, J., Koch, D., Lamarque, J.-F., Lee, D., Mendoza, B., Nakajima, T., Robock, A., Stephens, G., Takemura, T., Zhan, H., 2013. 2013: Anthropogenic and Natural Radiative Forcing, in: Climate Change 2013: The Physical Science Basis. Contribution of Working Group I to the Fifth Assessment Report of the Intergovernmental Panel on Climate Change. doi:10.1017/ CBO9781107415324.018

自然冷媒

水:極めて低圧で作動するため,装置が大型化⇒小型空調機には不向き アンモニア:毒性と微燃性⇒除外装置が必要,間接式とすべし

CO2:高圧,低冷房性能⇒多段圧縮式,内部熱交付きなどのサイクル

(51)

ODP GWP100 NBP 毒性 2) 燃焼性 2) - - degC - -R1234yf CF3 CF = CH2 0 <1 1) -28 A 2L R1234ze(E) CF3 CH = CHF 0 <1 1) -19 A 2L R1243zf CF3 CH = CH2 0 <1 1) -24 A 2 R1123 CF2=CHF 0 - -51 ? ?

新規低GWP冷媒(HFO系冷媒)

2) Designation and Safety Classification of Refrigerants. ANSI/ASHRAE Stand. 34-2013 Addenda 2015 Suppl. 8400.

1) Myhre, G., Shindell, D., Bréon, F.-M., Collins, W., Fuglestvedt, J., Huang, J., Koch, D., Lamarque, J.-F., Lee, D., Mendoza, B., Nakajima, T., Robock, A., Stephens, G., Takemura, T., Zhan, H., 2013. 2013: Anthropogenic and Natural Radiative Forcing, in: Climate Change 2013: The Physical Science Basis. Contribution of Working Group I to the Fifth Assessment Report of the Intergovernmental Panel on Climate Change. doi:10.1017/ CBO9781107415324.018 R1234yf,R1234ze(E):GWPは極めて低いが,微燃性への対策が必要 ⇒不燃あるいは微燃性の高圧冷媒との混合冷媒 従来冷媒に比して作動圧が低く,低体積能力が低い ⇒装置が大型化(配管,熱交換器,圧縮機) R1123:燃焼性と不均化反応への対策が必要 ⇒不燃あるいは微燃性の冷媒との混合冷媒 R1243zf:燃焼性への対策が必要

(52)

ODP GWP100 NBP 毒性 2) 燃焼性 2) - - degC - -R1132a CH2=CF2 0 <1 1) -83 A 3 R1141 CH2=CHF 0 <1 1) -72 A 2 R1225yc CHF2 CF = CF2 0 - 1 A 2? R1225ye(E) CF3 CF = CHF 0 <1 1) -10 A 1 R1225ye(Z) CF3 CF = CHF 0 <1 1) -18 A 1 R1225zc CF3 CH = CF2 0 - -21 A 3 R1234yc CH2F CF = CF2 0 - 9 ? ? R1234ye(E) CHF2 CF = CHF 0 - -13 ? ? R1234ye(Z) CHF2 CF = CHF 0 - 17 ? ? R1234zc CHF2 CH = CF2 0 7.8 -14 A(B?) 2? R1243ye(E) CHF2 CH = CHF 0 5.7 4 A(B?) 2? R1243ye(Z) CHF2 CH = CHF 0 1.3 4 ? ? R1243yf CHF2 CF = CH2 0 - -10 A 2? R2223 CF2=C=CHF 0 21 -35 to -25 ? ? R2214 CF2=C=CF2 0 - -36 ? ?

その他の新規低GWP冷媒候補物質

これらの冷媒の基本特性(燃焼性,熱物性など)は,ほとんどは明らかにされていない.

(53)

次世代低GWP冷媒について

基本的な考え方

①純物質から見つけられるのがベスト

②2成分系混合物で,できれば共沸混合物がよい

③混合物は,せめて3成分系までか

単一成分冷媒について

・現状では, HFO系あるいはHCFO系物質か.R1123を除けばいずれも低圧冷媒

・HC系は,HFO系 の次世代?(可燃性に対する対策が必修)

・HFO系およびHC系のいずれも低GWP (地球温暖化対策としては最適)

混合冷媒について

安定性,毒性,可燃性および能力不足などへの対策として,それらの影響を弱

める

第2成分あるいは第3成分物質

を添加した混合物としていく.

・ODP 対策:最近では,塩素原子1個は検討対象(R1233zd(E))になってきた.

・GWP 対策としては, GWP の比較的小さい HFC (R152a, R32, R134a)との混合

(ただし,HFC は,HFO に比べて相対的に GWP が大きいので,混合物内での

HFC の比率は小さく,かつHFO の比率は高くならざるを得ない.不燃性の

CO2 をさらに添加することも一つの案か.

・可燃性対策では,ODP, GWP のように,

「可燃性係数(?)」

なる指標が提案でき

ないか?

(54)

4.2 次世代低GWP冷媒空調システム開発に

関する技術的課題

次世代低

GWP冷媒に関する物性研究

(1)R1123, R1243zf, R1225ye(Z) など新規のHFO系冷媒の物性の解明が必要

(2)2成分あるいは3成分系混合物では, R32 あるいは R134a と HFO系冷媒と

の混合物の物性解明が必要

(3)研究手順

(a) 新規のHFO系冷媒の熱力学的性質を解明し,状態式を作成し,サイクルシ

ミュレーションを理論サイクルで行う.その結果として,適切な組成の絞り込み

を行う.ここでは, NIST の物性計算プログラム(REFPROP) との連携は必要

不可欠であり,熱物性に関しては国際的な研究の連携が必要

(b) 最適組成を確定して,その組成における熱力学的性質および輸送的性質(熱

伝導率,粘性係数)の情報を収集し,さらに伝熱実験を行い,機器への応用

を想定した様々な情報を収集する.

(d) サイクル性能評価試験で特性の検証を行う⇒製品化への取り組み

注意事項:

特許への対応

(55)

次世代低GWP冷媒のリスクアセスメントと安全性確保技術の研究

(1)地球温暖化対策を推進するためには,低GWP冷媒へと添加することが必要

であるが,

R1123,

R 1243zf, R1225ye(Z)などの新規HFO系冷媒の大部分は燃

焼性を有し,また,究極の低GWP冷媒でもあるHC系冷媒は強燃性であるため,

それらを用いるためには,燃焼性に関するリスクアセスメントが不可欠.

(2)HC系以外の自然冷媒や新規開発のHFO系冷媒を用いるシステム開発を行う

には,致死毒性、麻酔性,窒息性などの安全性に関するリスクアセスメントが

必要.

(3)以上のアセスメントの結果に基づき,安全を確保するための技術の確立が

不可欠.

(56)

システムおよび要素機器に関する研究

(1)要素機器に関する研究

・圧縮機:

⇒HFO系冷媒を含む混合冷媒用の容積式高効率圧縮機の開発が必要

⇒低圧冷媒対応の容積式以外の高効率圧縮機開発

⇒オイルフリー化

・熱交換器:

⇒冷媒充填量を大幅に削減できる熱交換器の開発

(プレートフィン熱交,プレート熱交,拡散接合コンパクト熱交などの開発と

特性評価)

⇒混合冷媒対応高性能熱交換器の開発(物質伝達抵抗の低減策)

⇒内部熱交換器などの効果的利用技術の確立

・安全性確保機器:

⇒漏れ検知器,除外装置などの開発

(2)システムに関する研究

・従来サイクルとは異なるサイクルの開発と製品化

⇒これまでに実用化されていないサイクルの導入

(内部熱交,膨張動力回収,混合冷媒の組成制御など)

(57)

オゾン層保護および地球温暖化防止は人類にとって喫緊の課題

数多くの新規低GWP冷媒が開発中であるが,どれが本命か混沌とした状態に

あり,一気に低GWPのHFO系やHCFO系の単一成分冷媒,あるいはHC系を含

自然冷媒へと転換すべきか,あるいはシステム性能を維持・向上させながら段

階的にGWPのより低い冷媒へと転換して,温暖化対策を実施するか.いろいろ

なシナリオがある.そのため,国内の産官学連携(オールジャパン)による研究

開発が不可欠.

世界をリードしている我が国の産業界の国際競争力の維持・向上の為には,産

官学共同で以下の研究開発を行う必要がある.

◆オゾン層破壊係数(ODP)がゼロで,地球温暖化係数(GWP)が従来冷媒に

比して極めて低い新規冷媒の開発.

◆省エネルギーの観点から,従来冷媒システムの性能と同等かそれ以上の

性能の低GWP冷媒を用いたシステムの開発(含む要素機器開発)

◆共通基盤技術としての新規低GWP冷媒の熱物性・熱交換特性・サイクル

基本性能の評価,並びに冷媒のリスク評価の実施.

研究機関,産業界,関連学会,関連工業会との連携による国際的な情報発信

およびイニシアチブ確保,並びに海外の研究機関や関連団体との連携推進.

5.まとめ

(58)

謝 辞

本セミナーの講演資料の作成にあたって,以下の方々に,ご多忙の中,ご協力

いただきました.ここに,記して,謝意を表します.

◎東京大学・飛原 英治 教授

◎産業技術総合研究所・滝澤 賢二 主任研究員

◎いわき明星大学・東 之弘 教授

◎佐賀大学・宮良 明男教授

◎九州産業大学・赤坂 亮教授

◎国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構

◎一般財団法人 省エネルギーセンター

ご清聴ありがとうございました!

参照

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