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1. 石油業界を取り巻く環境について 国内の燃料油需要は 少子高齢化や人口減少といった社会構造の変化 エネルギー効率の向上などにより 引き続き減少する見通しです 国内燃料需要の減少に対応して 常圧蒸留装置能力の削減が進んでいます 今後も エネルギー供給構造高度化法への対応などにより 更に能力削減が進

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(1)

2014年3月10日

石油連盟 専務理事

松井英生

「石油火力」の位置付けと

石油火力向け石油燃料の供給について

2016年8月

石 油 連 盟

第5回調整力及び需給バランス評価

等に関する委員会 資料2-3

(2)

1.石油業界を取り巻く環境について

国内の燃料油需要は、少子高齢化や人口減少といった社会構造の変化、エネルギー効率の向上などにより、

引き続き減少する見通しです。

国内燃料需要の減少に対応して、常圧蒸留装置能力の削減が進んでいます。今後も、エネルギー供給構造

高度化法への対応などにより、更に能力削減が進む可能性が高まっています。

1 C重油 A重油 軽油 灯油 ジェット燃料油 ナフサ ガソリン 0 100 200 300 400 500 600 0 50 100 150 200 250 300 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 常 圧 蒸 留 装 置 能 力 ( 万 B D ) 国 内 燃 料 油 需 要 ( 百 万 k L

①残油処理装置装備率の向上

残油処理装置能力装備率を、2014年3月末の45%程度から、 2017年3月末までに50%程度に向上させることを目指す。

②目標達成計画に併せて事業再編の方針を示す

エネルギー供給構造高度化法2次告示の概要(2014年度~2016年度) 残油処理設備の装備率= 残油処理装置の能力 常圧蒸留装置の能力 ⇒全ての社が常圧蒸留装置(分母)の削減を選択した場合、 2014年度初の能力395万B/Dが約40万B/D削減される ①残油流動接触分解装置(RFCC) ④流動接触分解装置(FCC) ②重質油熱分解装置(コーカー等) ⑤重油直接脱硫装置 ③重質油水素化分解装置(H-OIL) ⑥溶剤脱れき装置(SDA) ①2015年3月 出光・千葉 2万B/D削減 ②2015年3月 東燃ゼネ・川崎 1万B/D削減 ③2017年3月(予定) コスモ・四日市 1基削減 (昭和四日市と連携して削減) 国内燃料油需要・常圧蒸留装置能力の推移と見通し (出所)資源・エネルギー統計、石油製品需要見通し(2016年3月) 541万BD (1998年度) 246百万kL (1999年度) 181百万kL (2015年度) ▲8% 見通し 166百万kL (2020年度) ▲33% 382万BD (2015年度) (2)告示対応に向けた直近の動向(発表されたもの) (1)告示の概要

(3)

2.石油火力向け石油燃料について

2 燃料の種類 硫黄分 一般的な製造方法 原 油 0.1~0.2% 程度 南方産、アフリカ産等の 硫黄分の少ない原油。 超低硫黄C重油 0.1~0.2% 南方原油等の低硫黄原 油を、常圧蒸留装置にて 処理して得られた重油か ら製造する。 低硫黄C重油 0.3%程度 原油を常圧蒸留装置に て処理して得られた重油 を、直接脱硫装置にて脱 硫して製造する。 高硫黄C重油 1.0%以上 常圧蒸留装置、減圧蒸 留装置、分解装置等から 得られた重油を、脱硫せ ずに調合して製造する。

石油火力向け石油燃料の種類と一般的な製造方法

原油 重油 計 対前年比 2006年度 7,163 9,382 16,546 82.8% 2007年度 11,447 14,238 25,685 155.2% 2008年度 8,291 12,823 21,115 82.2% 2009年度 3,519 7,211 10,730 50.8% 2010年度 4,847 6,231 11,078 103.2% 2011年度 12,466 12,447 24,913 224.9% 2012年度 14,644 16,528 31,172 125.1% 2013年度 12,357 12,691 25,048 80.4% 2014年度 7,642 9,495 17,137 68.4% 2015年度 6,033 6,920 12,953 75.6% 東日本 大震災 中越沖 地震 (出所)資源エネルギー統計、電力調査統計

石油火力向け石油燃料の最近の需要実績

 石油火力向け石油燃料としては、主に原油とC重油が使用されています。C重油は硫黄分によりグレードが異なり、それぞれに使 用される原油や製造方法が異なっています。  2013年度以降、石油火力発電量の減少に伴い、石油火力向け石油燃料の需要は減少しています。

(4)

3.東日本大震災時におけるバックアップ電源としての「石油火力」の役割

 東日本大震災の発生以降、原子力発電の稼働停止に伴う電力供給力不足に対し、供給弾力性に

優れた「石油火力」はバックアップ電源として、電力の安定供給に貢献しました。

 石油業界は、石油火力向け石油燃料の需要増に対し、緊急増産と輸入増により供給量を確保する

とともに、内航船の手当が難しい中、外航船の臨時投入を行うなどして、石油火力向け石油燃料の

安定供給を果たしました。

震災以降の火力発電用燃料消費量、発電量の推移

(出所)資源エネルギー統計・電力調査統計 (出所)資源エネルギー統計(C重油生産量・電力用原油出荷量)、貿易統計(低硫黄C重油輸入量) 3

震災以降のC重油生産量・低硫黄C重油輸入量

電力用原油出荷量と対前年比の推移

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 2011年1月 2011年7月 2012年1月 2012年7月 燃 料 消 費 量 ( 千 k L 、 千 t ) 、 発 電 量 ( 千 万 k W h ) 石油(原油+重油) 石炭 LNG 火力 原子力 石油 約3倍 LNG 約1.5倍 燃料消費量 発電量 2011年3月11日 東日本大震災発生 0 500 1,000 1,500 2,000 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 2010 年度 4Q 2011 年度 1Q 2011 年度 2Q 2011 年度 3Q 2011 年度 4Q 2012 年度 1Q 2012 年度 2Q 低 硫 黄 C 重 油 輸 入 量 ( 千 k L ) C 重 油 生 産 量 ・ 電 力 用 原 油 出 荷 量 ( 千 k L ) C重油生産量 電力用原油出荷量 低硫黄C重油輸入量 2011年3月11日 東日本大震災発生 104% 117% 120% 136% 120% 189% 189% 388% 409% 223% 161% 185% 140% 595% 289% 266% 131% 枠内の数値は 4半期ごとの対前年比

(5)

12,597 11,488 10,476 9,554 8,712 8,079 7,491 6,946 6,441 5,973 0 100 200 300 400 500 600 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度 石 油 火 力 発 電 量 ( 億 k W h ) 石 油 火 力 向 け 石 油 燃 料 需 要 量 ( 千 k l ) 石油火力向け石油燃料需要量 石油火力発電量

4.『平成28年度供給計画とりまとめ』に基づく石油火力向け石油燃料の需要について

 本年6月の『平成28年度供給計画とりまとめ』では、将来の石油火力発電量は、2016年度の561億

kWhから、2020年度に388億kWh、2025年度に266億kWhに減少するとされています。

 石油火力発電量の減少に伴い、石油火力向け石油燃料の需要も減少し、2025年度には2016年度

の半分以下にまで落ち込むと見通されます。

4

『平成28年度供給計画とりまとめ』に基づく

石油火力向け石油燃料需要の見通し

(出所)石油火力発電量は『平成28年度供給計画とりまとめ』 表3-2「発電端電力量の推移」による。同表に数値のない 2017~2019年度、2021~2024年度については、それぞれ2016~2020年度、2020年度~2025年度間の 年平均減少率を用いて推計した。 石油火力向け石油燃料需要見通しは、2015年度おける電力調査統計による重油受入量と、資源エネルギー統計 による電力用原油出荷量の合計を、電力調査統計石油火力発電量で除して算出した換算係数0.216L-foe/kWh を用いて推計した、原油・重油の合計値。 561億kWh 388億kWh 266億kWh

『平成28年度供給計画とりまとめ』に基づく

発電電力量(kWh)構成の見通し

(出所)『平成28年度供給計画とりまとめ』 表3-2「発電端電力量の推移」による 6.0% 4.1% 2.7% 30.0% 29.9% 31.9% 42.9% 33.9% 28.6% 1.5% 1.5% 1.4% 8.7% 8.8% 9.1% 1.4% 1.4% 0.4% 7.0% 9.8% 11.0% 2.6% 10.7% 14.9% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2016年度 2020年度 2025年度 石油 石炭 LNG その他火力 水力 原子力 新エネ等 その他 (注)石油火力向け石油燃料需要量は、原油・重油の合計 (いずれも旧一般電気事業者・その他電気事業者の合計)

(6)

5.石油火力向け石油燃料のサプライチェーンについて

 石油火力向け石油燃料の需要が減少していけば、こうした燃料のサプライチェーンが先細り、緊急

時のバックアップ電源としての役割を果たせなくなります。

 特に、石油火力向け石油燃料の内航船隻数(黒油油送船)は、東日本大震災以降の需要増に伴い

増加に転じていますが、今後石油火力向け石油燃料の需要量が減少すれば、隻数は減少し内航

輸送力を確保できなくなることは確実です。

(推計方法)2016年度以降の内航船隻数は、過去20年間の電力用原重油+一般C重油需要量と、隻数との関係より推計。 (出所)2015年度までは資源エネルギー統計、電力調査統計、全国内航タンカー海運組合事業報告書による実績。 2016年度以降の需要は、一般用C重油は「石油製品需要見通し」に準拠(2021年度以降は、2015~2020年度間の平均減少率 を用いて推計)、電力用原重油は『28年度供給計画とりまとめ』による石油火力の発電端電力量を換算して推計。 内航船(黒油油送船)隻数の推移と見通し(想定) 5

低硫黄原油調達

外航輸送

受入・保管

内航輸送

精製

発電所

調達数量減少による 契約のスポット化 配船アレンジの 複雑化 石油火力向け石油燃料の需要減少に伴う サプライチェーンの脆弱化(低硫黄原油の例) 加温タンク等専用 設備の削減 精製能力の 削減 内航船隻数の 減少 30 33 36 36 33 31 34 41 42 46 46 37 33 30 29 29 28 27 27 26 26 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 20 25 30 35 40 45 50 2005年度 2010年度 2015年度 2020年度 2025年度 電 力 用 原 重 油 + 一 般 用 C 重 油 需 要 量 ( 千 k L ) 内 航 船 ( 黒 油 油 送 船 ) 隻 数 内航船(黒油油送船)隻数 電力用原重油+一般用C重油需要量 想 定 『平成28年度供給計画』では石油火力発電 量は、2016年度の561億kWhから、2020年 度に388億kWh、2025年度に266億kWhにま で減少するとされている。 この減少に応じて、石油火力向け石油燃料 需要が減少していけば・・・。 内航船(5,000kl積み)は2025 年度において26隻にまで減少 すると想定される。 2011年3月11日 東日本大震災発生

(7)

6.今後の「石油火力」の位置付け

 ①短期的な系統安定化、②太陽光などの再エネの導入拡大、 ③大規模自然災害等による電源の

長期的な計画外停止等、に備えた調整力・予備力として、どのような電源を位置付けていくか、その

中で「石油火力」をどう位置付けるかを早急に検討することが必要です。

 こうした検討の結果、調整力・予備力として「石油火力」を位置付けるならば、緊急時のみの運用で

はサプライチェーンを維持できないため、「石油火力」の平時からの一定稼働が必要です。

 過去の大規模電源の計画外停止時の実績を踏まえると、「石油火力」に求めるバックアップ電力量

と同程度~2倍程度を平時から維持しておくことが必要です。

石油火力向け石油燃料需要の推移

発電電力量(kWh)構成の推移

6 11% 9% 13% 12% 7% 8% 14% 18% 15% 11% 9% 26% 25% 25% 25% 25% 25% 25% 28% 30% 31% 32% 24% 26% 27% 28% 29% 29% 40% 43% 43% 46% 44% 31% 31% 26% 26% 29% 29% 11% 2% 1% 0% 1% 9% 10% 9% 9% 9% 10% 10% 10% 11% 12% 14% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 石油 石炭 LNG 原子力 再エネ 7,163 11,447 8,291 3,519 4,847 12,466 14,644 12,357 7,642 6,033 9,382 14,238 12,823 7,211 6,231 12,447 16,528 12,691 9,495 6,920 計 16,545 計 25,685 計 21,115 計 10,730 計 11,078 計 24,912 計 31,171 計 25,048 計 17,136 計 12,953 200 300 400 500 600 700 800 900 1,000 1,100 1,200 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 総 電 力 需 要 量 ( T W h ) 重 油 ・ 原 油 需 要 量 ( 千 K L ) 原油(kl) 重油(kl) 総電力需要量(TWh) 新潟中越沖地震 東日本大震災 1.6倍 2.3倍 2.8倍 (出所)電気事業連合会 (出所)資源エネルギー統計、電力調査統計

(8)

7

(9)

【参考1】超低硫黄C重油(硫黄分0.1~0.2 %)の製造上の課題について

ナフサ 脱硫装置 灯油脱硫装置 減圧蒸留装置 FCC/RFCC 間接脱硫装置 直接脱硫装置 接触改質装置 熱分解装置 ナフサ ガソリン 灯油 軽油脱硫装置 軽油 低硫黄C重油 (硫黄分0.3%程度) 高硫黄C重油 A重油 LPG 南方原油は蝋分が多く、常温で固化するため、加温タンク・配管等の専用設備 が必要ですが、超低硫黄C重油の需要が減少していけば、これらの設備を維持 できなくなるおそれがあります。 中・高硫黄原油 (中東産等)

南方原油

石油火力向けの超低硫黄C重油の需要が なければ、通常、ガソリン・灯油・軽油得率 の低い南方原油は選択しません。 南方原油由来重油 超低硫黄C重油 (硫黄分0.1~0.2%)  超低硫黄C重油は、硫黄分の多い中東原油等からは製造が困難なため、「南方原油」等の低硫黄原油から製造する必要があります。 【原油中の硫黄分の例 : 南方原油(スマトラ・ライト):0.09%、中東原油(アラビアン・ライト):1.94% 】  南方原油は常温で固化するため、取扱いには加温タンク・配管等の専用設備が必要となりますが、石油火力向けの超低硫黄C重油の需要が減少 すれば、これらの設備を維持できず、緊急時に超低硫黄C重油を供給できなくなるおそれがあります。 脱硫重油 重油 重油 軽油 灯油 ナフサ ガス

(10)

57.2% 71.1% 78.9% 85.9% 76.6% 86.1% 42.8% 28.9% 21.1% 14.1% 23.4% 13.9% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 低 硫 黄 原 油 の ス ポ ッ ト 調 達 比 率 低 硫 黄 原 油 数 量 ( 千 k L ) 精製用原油 電力用原油 スポット調達比率 9

【参考2】低硫黄原油の調達・利用形態の推移について

東日本大震災以降、低硫黄原油の調達にあたっては、ターム契約の増量や、スポットによる調達により対応し

ました。しかしながら、最近では低硫黄原油の輸入量減少により、ターム契約が大幅に減少して、スポットによ

る調達比率が高まっています。

さらに、主に超低硫黄C重油生産などのために処理される低硫黄原油の数量も減少しています。

主要な低硫黄原油の電力用出荷量と硫黄分

低硫黄原油の輸入量減少 により、調達のスポット化 が進行しています。

低硫黄原油の利用形態とスポット調達比率の推移

(出所)資源・エネルギー統計、石連統計 (注) 低硫黄原油は電力用に出荷実績のある原油。 低硫黄原油のスポット調達比率は、低硫黄原油の主要産出国であるインドネシア・ベトナム・ ガボン・チャド・スーダンからの輸入量を基に算出した。 東日本 大震災 国名 油種 硫黄分 電力用原油出荷量(千kL) 2010年度 2012年度 2015年度 インド ネシア スマトラ・ライト 0.09% 1,537 2,659 1,885 デュリー 0.21% 1,210 2,090 1,671 カジ・セモガ 0.07% 106 630 322 ベトナム スツデン 0.05% 508 1,930 416 南方計*1 4,201 9,501 4,576 ガボン ラビ・ブレンド 0.08% 5 2,304 564 チャド ドバ・ブレンド 0.11% 0 54 458 スー ダン ナイル 0.05% 270 482 139 ダル・ブレンド 0.12% 0 0 154 アフリカ計*2 276 3,845 1,345 全世界計*3 4,847 14,644 6,033 (出所)資源・エネルギー統計、石連統計 *1 : 南方計には、インドネシア・ベトナム産の他に、マレーシア・ブルネイ産を含む *2 : アフリカ計には、ガボン・チャド・スーダン産の他に、アンゴラ産を含む *3 : 全世界計には、南方・アフリカ産の他に、中国・ロシア・アゼルバイジャン・豪州産を含む

(11)

【参考3】低硫黄C重油(硫黄分0.3%程度)の製造上の課題について

ナフサ 脱硫装置 灯油脱硫装置 減圧蒸留装置 FCC/RFCC 間接脱硫装置 直接脱硫装置 接触改質装置 熱分解装置 ナフサ ガソリン 灯油 軽油脱硫装置 軽油 低硫黄C重油 (硫黄分0.3%程度) 高硫黄C重油 A重油 LPG 中・高硫黄原油 (中東産等) 脱硫重油 今後高度化法対応などにより常圧蒸留装置能力 が削減され、緊急時に低硫黄C重油を増産するた めの余力が不足するおそれがあります。 将来的に、重油を分解して、需要の多いガソリン、灯・軽油を生産 する設備稼働の上昇や能力増強が進めば、低硫黄C重油の材源 が不足するおそれがあります。  低硫黄C重油は、中・高硫黄の中東原油等からでも、直接脱硫装置を用いて製造することができます。  しかし、①直接脱硫装置を保有する製油所は限られていること、②今後高度化法対応などにより常圧蒸留装置能力が削減される可能性があるこ と、③将来的に重油を分解してガソリン、灯・軽油を生産する設備稼働の上昇や能力増強が進む可能性があることなどから、石油火力向けの低 硫黄C重油の需要が減少すれば、緊急時に低硫黄C重油の十分な供給ができなくなるおそれがあります。 重油 重油 軽油 灯油 ナフサ ガス 留出性状に応じ 硫黄分を調整 22製油所中 11製油所が保有 (能力52万B/D) 10

(12)

【参考4】今後の国内燃料油需要見通し

(出所)経済産業省 石油製品需要見通し(2016年3月) 単位:千kL ※ 電力用C重油・原油については、『平成28年度供給計画とりまとめ』からの試算値

2016年度

2017年度

2018年度

2019年度

2020年度

‘16-’20

減少率

52,067

50,179

49,290

48,203

46,854

▲10.0%

45,103

45,845

45,748

45,373

45,062

▲0.1%

5,300

5,248

5,244

5,252

5,237

▲1.2%

16,104

15,021

14,576

13,972

13,335

▲17.2%

33,553

33,229

33,325

33,332

33,259

▲0.9%

11,394

10,819

10,407

9,985

9,555

▲16.1%

12,524

11,432

10,583

9,794

9,091

▲27.4%

一般用 5,827 5,325 5,014 4,715 4,459 ▲23.5% 電力用※ 6,697 6,107 5,569 5,079 4,632 ▲30.8%

176,045

171,773

169,173

165,911

162,393

▲7.8%

5,900

5,381

4,907

4,475

4,081

▲30.8%

C重油

燃料油計

電力用原油

ガソリン

ナフサ

ジェット

灯油

軽油

A重油

11

(13)

【参考5】主な火力発電用燃料の国内在庫状況

国内在庫日数

石油

約182日

LNG

約15日

石炭

約35日

※石油については、資源エネルギー庁「石油備蓄の現況」(2016年7月)によるIEA基準の日数 ※LNG・石炭については電力調査統計の2016年3月末在庫量を、同統計による2015年度の1日当たり消費量 にて除して算出 12

 石油については、オイルショックの経験を教訓として、原油等の備蓄により供給途絶リスクの緩

和を図ってきました

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